JPH0230579Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は表面に自然石模様が形成されるコンク
リート成型品、構造物の打設用型枠に係るもので
ある。

（従来の技術）及び（考案が解決しようとする問
題点） 従来コンクリート成型物、構造物の表面に自然
石模様を形成せしめる場合、コンクリート打設面
に特殊な工具、技法によつて自然石の模様を現出
していたので、熟練を要し、工期が長びき、工費
が嵩むという問題点があつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案はこのような問題点を解決するために提
案されたものであつて、面板の周縁に周辺枠片を
立設するとともに、表面に網状片を固着し、前記
面板上における周辺枠片内にエポキシ系樹脂と珪
砂との混合物を流し込み一体化してなることを特
徴とする表面自然石模様コンクリート打設用型枠
に係るものである。

（作用） 本考案に係る型枠は前記したように、面板の周
縁に周辺枠片が立設されるとともに、同面板の表
面に網状片が固着され、周辺枠片に囲繞された表
面板上にエポキシ系樹脂と珪砂との混合物を流し
込んだので、同混合物は前記面板と一体に結合さ
れ、硬化したとき自然石の模様となる凹凸が面板
表面に形成される。

従つて前記型枠内にコンクリートを打設したと
き、同コンクリート打設面に型枠面板表面に形成
された前記凹凸面が転写され、コンクリート打設
面に自然石風の模様が形成される。

（考案の効果） このように本考案の型枠によれば、同型枠内に
打設したコンクリートが硬化したのち脱型するだ
けで、コンクリート打設面に自然石風の模様が形
成され、何等熟練を要することなく簡単、迅速
に、而も経済的に打設コンクリート面に自然石風
の模様を形成することができる。

また前記面板の周縁に立設された周辺枠片は、
面板表面に注入されるエポキシ系樹脂と珪砂との
混合物を堰止める用を果し、面板上に固着された
網状片は同混合物と面板との一体化するものであ
り、更に相隣る型枠間を連結することによつて大
型の型枠を組立て、大規模なコンクリート構造物
の表面にも簡単に自然石風の模様を形成すること
ができる。

（実施例） 以下本考案を擁壁に適用した図示の実施例につ
いて説明する。

１は鋼製型枠Ａの方形の面板で、その周縁にア
ングル材よりなる周辺枠片２が溶接されている。

前記面板１の表面には鉄筋を編組してなる網状
片３が溶着され、面板１上にはエポキシ樹脂５部
（重量比）と珪砂１部（重量比）との混合物４が
注入される。

この混合物４が硬化したとき、面板１の表面に
は自然石風の模様となる凹凸が附される。

第４図は前記型枠Ａによつてコンクリート擁壁
を施工する場合を示し、相隣る前記型枠Ａを連結
金具Ｂで連結して擁壁構築用の型枠を組立て、同
型枠と法面Ｃとの間にコンクリートＤを打設し
て、コンクリート擁壁を構築するものである。

前記打設コンクリートＤの硬化後、脱型するこ
とによつて、擁壁の表面に前記型枠面板１表面に
エポキシ樹脂と珪砂との混合物によつて形成され
た凹凸面を転写して、擁壁面に自然石風の模様を
形成するものである。

このように図示の実施例によれば、型枠の面板
１上に流し込まれたエポキシ樹脂と珪砂との混合
物４の硬化によつて生じた凹凸面によつて、前記
型枠を使用してコンクリートを打設した際、脱型
と同時に打設コンクリート面に自然石風の模様を
形成しうるものであつて、従来のような自然石風
の模様を現出せしめるための特殊な器具、熟練を
必要としない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る自然石模様コンクリート
打設用型枠の一実施例を示す縦断正面図、第２図
はその縦断側面図、第３図はその平面図、第４図
はその使用状態を示す縦断側面図である。 １……面板、２……周辺枠片、３……網状片、
４……エポキシ樹脂と珪砂との混合物。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 面板の周縁に周辺枠片を立設するとともに、表
   面に網状片を固着し、前記面板上における周辺枠
   片内にエポキシ系樹脂と珪砂との混合物を流し込
   み一体化してなることを特徴とする表面自然石模
   様コンクリート打設用型枠。