JPH10341306A - ネットワークファクシミリ装置の制御方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 利用の権原を備えていない不正なユーザの不
正利用を防止できるネットワークファクシミリ装置の制
御方法を提供することを目的としている。 【解決手段】 登録されたドメイン名のメールアドレス
のユーザに限り、画情報転送要求を受け付けるようにし
ているので、不当なユーザの不正使用を防止することが
できるという効果を得る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ローカルエリアネ
ットワーク上でのデータのやりとりの機能と、公衆網を
介して行うファクシミリ伝送手順によるファクシミリデ
ータのやりとりの機能を備えるとともに、ローカルエリ
アネットワークを介して受信した電子メールに含まれる
画情報を一旦蓄積した後に、その電子メールで指定され
た公衆網のファクシミリ装置へ送信するネットワークフ
ァクシミリ装置の制御方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、ローカルエリアネットワーク上で
のデータのやりとりの機能と、公衆網を介して行うファ
クシミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとり
の機能を備えるとともに、ローカルエリアネットワーク
を介して受信した画情報を一旦蓄積した後に、指定され
た公衆網のファクシミリ装置へ送信するネットワークフ
ァクシミリ装置が実用されている。

【０００３】このようなネットワークファクシミリ装置
を用いると、ローカルエリアネットワークに接続されて
いるワークステーション装置等から、公衆網に接続され
ているファクシミリ装置へ画情報送信を行うことがで
き、非常に便利である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
ネットワークファクシミリ装置は、ローカルエリアネッ
トワークに接続されているワークステーション装置のい
ずれのユーザからも利用可能であるから、利用の権原を
備えていないユーザが不当にネットワークファクシミリ
装置を利用して画情報転送を行うという不都合を生じる
おそれがある。

【０００５】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであり、利用の権原を備えていない不正なユーザ
の不正利用を防止できるネットワークファクシミリ装置
の制御方法を提供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、ローカルエリ
アネットワーク上でのデータのやりとりの機能と、公衆
網を介して行うファクシミリ伝送手順によるファクシミ
リデータのやりとりの機能を備えるとともに、ローカル
エリアネットワークを介して受信した電子メールに含ま
れる画情報を一旦蓄積した後に、その電子メールで指定
された公衆網のファクシミリ装置へ送信するネットワー
クファクシミリ装置の制御方法において、画情報転送要
求を受け付けるユーザのメールアドレスのドメイン名を
１つ以上記憶した許可ドメイン名テーブルを備え、ロー
カルエリアネットワークを介して受信した電子メールの
送信ユーザのユーザメールアドレスのドメイン名が上記
許可ドメイン名テーブルに登録されている場合に限り、
受信した電子メールに含まれる画情報を指定された公衆
網のファクシミリ装置へ送信するようにしたものであ
る。

【０００７】また、ローカルエリアネットワーク上での
データのやりとりの機能と、公衆網を介して行うファク
シミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの
機能を備えるとともに、ローカルエリアネットワークを
介して受信した電子メールに含まれる画情報を一旦蓄積
した後に、その電子メールで指定された公衆網のファク
シミリ装置へ送信するネットワークファクシミリ装置の
制御方法において、画情報転送要求を受け付けるユーザ
が使用するＭＵＡアプリケーション名を１つ以上記憶し
た許可ＭＵＡアプリケーション名テーブルを備え、ロー
カルエリアネットワークを介して受信した電子メールの
ヘッダに記録されるＭＵＡアプリケーション名が上記許
可ＭＵＡアプリケーション名テーブルに登録されている
場合に限り、受信した電子メールに含まれる画情報を指
定された公衆網のファクシミリ装置へ送信するようにし
たものである。

【０００８】また、ローカルエリアネットワーク上での
データのやりとりの機能と、公衆網を介して行うファク
シミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの
機能を備えるとともに、ローカルエリアネットワークを
介して受信した電子メールに含まれる画情報を一旦蓄積
した後に、その電子メールで指定された公衆網のファク
シミリ装置へ送信するネットワークファクシミリ装置の
制御方法において、画情報転送要求を受け付ける認証用
のパスワードを記憶する一方、ローカルエリアネットワ
ークを介して受信した電子メールに、上記認証用のパス
ワードが含まれている場合に限り、受信した電子メール
に含まれる画情報を指定された公衆網のファクシミリ装
置へ送信するようにしたものである。

【０００９】また、ローカルエリアネットワーク上での
データのやりとりの機能と、公衆網を介して行うファク
シミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの
機能を備えるとともに、ローカルエリアネットワークを
介して受信した電子メールに含まれる画情報を一旦蓄積
した後に、その電子メールで指定された公衆網のファク
シミリ装置へ送信するネットワークファクシミリ装置の
制御方法において、画情報転送要求を受け付ける宛先国
番号を１つ以上記憶した許可国番号テーブルを備え、ロ
ーカルエリアネットワークを介して受信した電子メール
により指定された宛先の国番号が上記許可国番号テーブ
ルに登録されている場合に限り、受信した電子メールに
含まれる画情報を指定された公衆網のファクシミリ装置
へ送信するようにしたものである。

【００１０】また、ローカルエリアネットワーク上での
データのやりとりの機能と、公衆網を介して行うファク
シミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの
機能を備えるとともに、ローカルエリアネットワークを
介して受信した電子メールに含まれる画情報を一旦蓄積
した後に、その電子メールで指定された公衆網のファク
シミリ装置へ送信するネットワークファクシミリ装置の
制御方法において、ローカルエリアネットワークを介し
て画情報転送要求メールを受信すると、その画情報転送
要求メールの送信元ユーザに対して、画情報転送要求の
意志を確認する送信確認メールを送信し、その送信確認
メールに対して、送信元ユーザから画情報転送要求の意
志を表示する受付確認メールを受信した場合に限り、受
信した画情報転送要求メールに含まれる画情報を指定さ
れた公衆網のファクシミリ装置へ送信するようにしたも
のである。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の実施の形態を詳細に説明する。

【００１２】図１は、本発明の一実施例にかかるネット
ワークシステムを示している。

【００１３】同図において、ローカルエリアネットワー
クＬＡＮには、複数のワークステーション装置ＷＳ１〜
ＷＳｎ、メールサーバ装置ＳＭ、および、ネットワーク
ファクシミリ装置ＦＸが接続されている。また、ローカ
ルエリアネットワークＬＡＮは、ルータ装置ＲＴを介し
て、インターネットへと接続され、他のローカルエリア
ネットワーク等に接続されているホスト装置等との間で
種々のデータのやりとりが可能である。

【００１４】ここで、メールサーバ装置ＳＭは、ローカ
ルエリアネットワークＬＡＮに接続されているワークス
テーション装置ＷＳ１〜ＷＳｎを利用するユーザ、およ
び、ネットワークネットワークファクシミリ装置ＦＸに
対して、電子メール（後述）の収集および配布のサービ
スを提供するものである。

【００１５】また、ワークステーション装置ＷＳ１〜Ｗ
Ｓｎには、ローカルエリアネットワークＬＡＮを介して
種々のデータのやりとりを行うアプリケーションソフト
ウェア（電子メール送受信やＦＴＰアクセス処理等）
や、ネットワークファクシミリ装置ＦＸより受信した電
子メールに含まれる画情報を処理するアプリケーション
ソフトウェアなどの種々のプログラムが導入されてお
り、特定のユーザにより使用されるものである。ここ
で、特定のユーザは、一人または複数人のユーザであっ
てよい。

【００１６】また、ネットワークファクシミリ装置ＦＸ
は、ローカルエリアネットワークＬＡＮにおける電子メ
ールの送受信機能やＦＴＰサーバ機能と、公衆網（ＰＳ
ＴＮ）に接続し、この公衆網を伝送路として用いてグル
ープ３ファクシミリ伝送手順による画情報伝送を行う伝
送機能を備えている。

【００１７】さて、本実施例において、基本的には、ロ
ーカルエリアネットワークＬＡＮに接続されている端末
相互間でのデータのやりとりは、いわゆるＴＣＰ／ＩＰ
と呼ばれるトランスポートレイヤまでの伝送プロトコル
と、それ以上の上位レイヤの通信プロトコルとの組み合
わせ（いわゆるプロトコルスイート）が適用して行われ
る。例えば、電子メールのデータのやりとりでは上位レ
イヤの通信プロトコルとしてＳＭＴＰ（Ｓｉｍｐｌｅ
Ｍａｉｌ Ｔｒａｎｓｆｅｒ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）とい
う通信プロトコルが適用される。

【００１８】また、本実施例では、電子メールは、メー
ルサーバ装置ＳＭにいったん蓄積された後に宛先へと配
信される蓄積配信型の伝送形態で送信される。

【００１９】すなわち、例えば、ネットワークファクシ
ミリ装置ＦＸからワークステーション装置ＷＳ１のユー
ザへの電子メールは、メールサーバ装置ＳＭにいったん
蓄積される。

【００２０】一方、ワークステーション装置ＷＳ１〜Ｗ
Ｓｎおよびネットワークファクシミリ装置ＦＸは、適宜
な周期でメールサーバ装置ＳＭに対して、自端末のユー
ザ宛の電子メール受信の問い合わせを行い、ユーザ宛の
電子メールがメールサーバ装置ＳＭに蓄積されていると
きには、メールサーバ装置ＳＭよりその電子メールを受
信して、自端末ユーザにその旨を通知する。

【００２１】したがって、この場合には、ワークステー
ション装置ＷＳ１は、メールサーバ装置ＳＭに自端末の
ユーザ宛の電子メール受信の問い合わせを行った際に、
自端末のユーザ宛の電子メールがメールサーバ装置ＳＭ
に蓄積されていることが通知されるので、その電子メー
ルを受信して、適宜な方法でその旨をユーザに対して通
知する。

【００２２】そして、この通知を受けたユーザは、その
電子メールの内容を読み出して、内容を確認する。

【００２３】ここで、各端末がメールサーバ装置ＳＭに
対して、ユーザ宛の電子メールの受信確認や送信要求な
どのために適用するプロトコルとしては、いわゆるＰＯ
Ｐ（Ｐｏｓｔ Ｏｆｆｉｃｅ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）など
を適用することができる。

【００２４】また、本実施例では、ワークステーション
装置ＷＳ１〜ＷＳｎからネットワークファクシミリ装置
ＦＸに対し、公衆網に接続されたファクシミリ装置へ画
情報の中継送信依頼をすることができ、その中継依頼画
情報の送信には、電子メールが適用される。なお、この
場合、ローカルエリアネットワークＬＡＮは、インター
ネットへ接続されているので、インターネットに接続さ
れている他のワークステーション装置等のユーザも、こ
のネットワークファクシミリ装置ＦＸに対して、画情報
の中継送信依頼を行うことができる。

【００２５】ここで、ＴＣＰ／ＩＰ，ＳＭＴＰ，ＰＯＰ
などの通信プロトコル、および、電子メールのデータ形
式やデータ構造などについては、それぞれＩＥＴＦ（Ｉ
ｎｔｅｒｎｅｔ Ｅｎｇｉｎｅｅｒｉｎｇ Ｔａｓｋ
Ｆｏｒｃｅ）というインターネットに関する技術内容を
まとめている組織から発行されているＲＦＣ（Ｒｅｑｕ
ｅｓｔ Ｆｏｒ Ｃｏｍｍｅｎｔｓ）文書により規定さ
れている。例えば、ＴＣＰはＲＦＣ７９３、ＩＰはＲＦ
Ｃ７９３、ＳＭＴＰはＲＦＣ８２１、電子メールの形式
は、ＲＦＣ８２２，ＲＦＣ１５２１，ＲＦＣ１５２２、
ＰＯＰはＲＦＣ１７２５でそれぞれ規定されている。

【００２６】図２は、ネットワークファクシミリ装置Ｆ
Ｘの構成例を示している。

【００２７】同図において、システム制御部１は、この
ネットワークファクシミリ装置の各部の制御処理、およ
び、ファクシミリ伝送制御手順処理などの各種制御処理
を行うものであり、システムメモリ２は、システム制御
部１が実行する制御処理プログラム、および、処理プロ
グラムを実行するときに必要な各種データなどを記憶す
るとともに、システム制御部１のワークエリアを構成す
るものであり、パラメータメモリ３は、このネットワー
クファクシミリ装置に固有な各種の情報を記憶するため
のものであり、時計回路４は、現在時刻情報を出力する
ものである。

【００２８】スキャナ５は、所定の解像度で原稿画像を
読み取るためのものであり、プロッタ６は、所定の解像
度で画像を記録出力するためのものであり、操作表示部
７は、このファクシミリ装置を操作するためのもので、
各種の操作キー、および、各種の表示器からなる。

【００２９】符号化復号化部８は、画信号を符号化圧縮
するとともに、符号化圧縮されている画情報を元の画信
号に復号化するためのものであり、画像蓄積装置９は、
符号化圧縮された状態の画情報を多数記憶するためのも
のである。

【００３０】グループ３ファクシミリモデム１０は、グ
ループ３ファクシミリのモデム機能を実現するためのも
のであり、伝送手順信号をやりとりするための低速モデ
ム機能（Ｖ．２１モデム）、および、おもに画情報をや
りとりするための高速モデム機能（Ｖ．１７モデム、
Ｖ．３４モデム、Ｖ．２９モデム、Ｖ．２７ｔｅｒモデ
ムなど）を備えている。

【００３１】網制御装置１１は、このファクシミリ装置
を国際電話回線網ＰＳＴＮに接続するためのものであ
り、自動発着信機能を備えている。

【００３２】ローカルエリアネットワークインターフェ
ース回路１２は、このインターネットファクシミリ装置
をローカルエリアネットワークＬＡＮに接続するための
ものであり、ローカルエリアネットワーク伝送制御部１
３は、ローカルエリアネットワークＬＡＮを介して、他
のデータ端末装置との間で種々のデータをやりとりする
ための各種所定のプロトコルスイートの通信制御処理
（電子メール送受信処理やＨＴＴＰサーバ処理等）を実
行するためのものである。

【００３３】これらの、システム制御部１、システムメ
モリ２、パラメータメモリ３、時計回路４、スキャナ
５、プロッタ６、操作表示部７、符号化復号化部８、画
像蓄積装置９、グループ３ファクシミリモデム１０、網
制御装置１１、および、ローカルエリアネットワーク伝
送制御部１３は、内部バス１４に接続されており、これ
らの各要素間でのデータのやりとりは、主としてこの内
部バス１４を介して行われている。

【００３４】また、網制御装置１１とグループ３ファク
シミリモデム１０との間のデータのやりとりは、直接行
なわれている。

【００３５】図３は、このネットワークファクシミリ装
置ＦＸに対して、公衆網に接続されたファクシミリ装置
への画情報送信を依頼するための電子メール（ている。

【００３６】この電子メールは、ＭＩＭＥ（Ｍｕｌｔｉ
ｐｕｒｐｏｓｅ ＩｎｔｅｒｎｅｔＭａｉｌ Ｅｘｔｅ
ｎｓｉｏｎｓ（多目的メール）；ＲＦＣ１５２１，ＲＦ
Ｃ１５２２参照）形式のものである。

【００３７】そして、この電子メールのヘッダ情報の
「Ｆｒｏｍ」フィールドには、「［ユーザ氏名］」とと
もに、送信元ユーザのメールアドレス（この場合は、
「ｕｓｅｒ１＠＊＊＊．ｃｏ．ｊｐ」）が配置され、
「Ｓｕｂｊｅｃｔ」フィールドには、転送先のファクシ
ミリ装置の電話番号をあらわす「［転送宛先電話番
号］」が配置され、「Ｘ−ｍａｉｌｅｒ」フィールドに
は、送信元ユーザが使用したＭＵＡ（Ｍａｉｌ Ｕｓｅ
ｒ Ａｇｅｎｔ）のアプリケーション名をあらわす
「［ＭＵＡアプリケーション名］」が配置される。

【００３８】また、本文情報には、送信する画情報をｂ
ａｓｅ６４符号化方式で符号化した後の情報がセットさ
れる。

【００３９】したがって、この電子メールを受信する
と、ネットワークファクシミリ装置ＦＸは、そのヘッダ
情報の「Ｆｒｏｍ」フィールドの値から送信元ユーザの
メールアドレスを認識し、「Ｓｕｂｊｅｃｔ」フィール
ドの値から転送先のファクシミリ装置の電話番号を認識
し、「Ｘ−ｍａｉｌｅｒ」フィールドの値から送信元ユ
ーザが使用したＭＵＡアプリケーション名を認識する。

【００４０】そして、本文情報の内容をｂａｓｅ符号化
方式で逆変換し、送信画情報を作成する。

【００４１】さて、ネットワークファクシミリ装置ＦＸ
が、全ての画情報転送要求の電子メールを無条件に受け
付けて、指定された転送宛先へ画情報を送信すると、こ
の画情報送信には公衆網に対する課金が発生するため
に、通信システム全体として、不当な課金が請求される
場合がある。例えば、正当なユーザ以外からの画情報転
送要求があった場合などである。

【００４２】そこで、このような不具合を解消するため
に、あらかじめ画情報転送要求を受け付けるユーザのメ
ールアドレスのドメイン名を登録しておき、受信した画
情報転送要求メールの送信元ユーザのメールアドレス
が、登録されているドメイン名である場合に限り、その
画情報転送要求メールを受け付けて、指定された画情報
転送動作を行うようにするとよい。

【００４３】ここで、メールアドレスは、［ユーザ名］
と［ドメイン名］を連結符号「＠」を介してこの順に連
結した形式を持ち、連結符号「＠」の右側の文字列を、
ドメイン名という。例えば、図３の電子メールの場合、
送信元ユーザのドメイン名は「＊＊＊．ｃｏ．ｊｐ」で
ある。

【００４４】この場合、ネットワークファクシミリ装置
ＦＸは、画情報転送要求の電子メールを受信すると、図
４に示したような処理を実行する。

【００４５】すなわち、電子メールを受信すると（判断
１０１の結果がＹＥＳ）、上述したように受信した電子
メールのヘッダ情報の内容を解析し（処理１０２）、送
信元ユーザのメールアドレスのドメイン名が、あらかじ
め登録されているドメイン名に一致するかどうかを調べ
る（判断１０３）。

【００４６】そのときに受信した電子メールの送信元ユ
ーザのメールアドレスのドメイン名が、あらかじめ登録
されているドメイン名に一致する場合で、判断１０３の
結果がＹＥＳになるときには、中継宛先の電話番号を認
識し（処理１０４）、本文情報の内容をｂａｓｅ符号化
方式で逆変換し、送信画情報を作成する（処理１０
５）。

【００４７】そして、処理１０４で認識した中継宛先へ
公衆網を用いて発呼し、処理１０５で作成した送信画情
報を送信する（処理１０６）。

【００４８】また、そのときに受信した電子メールの送
信元ユーザのメールアドレスのドメイン名が、あらかじ
め登録されているドメイン名に一致しない場合で、判断
１０３の結果がＮＯになるときには、ファクシミリ送信
を拒否する旨を通知するＦＡＸ送信拒否の電子メールを
作成して、その送信元ユーザに対して送信し（処理１０
７）、この処理を終了する。

【００４９】このようにして、本実施例では、登録され
たドメイン名のメールアドレスのユーザに限り、画情報
転送要求を受け付けるようにしているので、不当なユー
ザの不正使用を防止することができる。

【００５０】ところで、上述した実施例では、送信元ユ
ーザがドメイン名を詐称した場合には、不当なユーザの
不当使用を防止することができない。

【００５１】そこで、このような不具合を解消するため
に、あらかじめ画情報転送要求を受け付けるユーザが使
用しているＭＵＡアプリケーション名を登録しておき、
受信した画情報転送要求メールの「Ｘ−ｍａｉｌｅｒ」
フィールドの値が、登録されているＭＵＡアプリケーシ
ョン名である場合に限り、その画情報転送要求メールを
受け付けて、指定された画情報転送動作を行うようにす
るとよい。

【００５２】ここで、ＭＵＡアプリケーションとは、ユ
ーザが電子メールを送受信する際に利用するアプリケー
ションであり、一般的には、「メーラー」と称される。
この場合、特殊なＭＵＡアプリケーションを作成し、そ
のＭＵＡアプリケーションを正当ユーザに配布するよう
にするとよい。

【００５３】この場合、ネットワークファクシミリ装置
ＦＸは、画情報転送要求の電子メールを受信すると、図
５に示したような処理を実行する。

【００５４】すなわち、電子メールを受信すると（判断
２０１の結果がＹＥＳ）、上述したように受信した電子
メールのヘッダ情報の内容を解析し（処理２０２）、
「Ｘ−ｍａｉｌｅｒ」フィールドの値が、登録されてい
るＭＵＡアプリケーション名に一致するかどうかを調べ
る（判断２０３）。

【００５５】そのときに受信した電子メールの「Ｘ−ｍ
ａｉｌｅｒ」フィールドの値が、登録されているＭＵＡ
アプリケーション名に一致する場合で、判断２０３の結
果がＹＥＳになるときには、中継宛先の電話番号を認識
し（処理２０４）、本文情報の内容をｂａｓｅ符号化方
式で逆変換し、送信画情報を作成する（処理２０５）。

【００５６】そして、処理２０４で認識した中継宛先へ
公衆網を用いて発呼し、処理２０５で作成した送信画情
報を送信する（処理２０６）。

【００５７】また、そのときに受信した電子メールの
「Ｘ−ｍａｉｌｅｒ」フィールドの値が、登録されてい
るＭＵＡアプリケーション名に一致しない場合で、判断
２０３の結果がＮＯになるときには、ファクシミリ送信
を拒否する旨を通知するＦＡＸ送信拒否の電子メールを
作成して、その送信元ユーザに対して送信し（処理２０
７）、この処理を終了する。

【００５８】このようにして、本実施例では、登録され
たＭＵＡアプリケーションを利用するユーザに限り、画
情報転送要求を受け付けるようにしているので、不当な
ユーザの不正使用を防止することができる。なお、ここ
で、登録されるＭＵＡアプリケーションは、１つに限る
ことなく、２つ以上を登録することもできる。

【００５９】さて、ネットワークファクシミリ装置ＦＸ
が画情報を送信する宛先は、ネットワークファクシミリ
装置ＦＸが設置されている地域（国等）の宛先であるこ
とが好ましい。

【００６０】ネットワークファクシミリ装置ＦＸから公
衆網上のファクシミリ装置への画情報送信の際には、ネ
ットワークファクシミリ装置ＦＸに対して公衆網の課金
が発生し、その通信コストをなるべく抑えるようにする
ためには、同一国内等の同一地域に転送宛先を限定する
ことが好ましい。

【００６１】例えば、日本国に設置されているネットワ
ークファクシミリ装置ＦＸから、米国に設置されている
公衆網上のファクシミリ装置へ画情報送信を行うと、非
常に課金が大きくなり、好ましくない。この場合には、
宛先のファクシミリ装置が設置されている米国に設置さ
れたネットワークファクシミリ装置（図示略）に対し
て、画情報転送要求を行うことが好ましい。

【００６２】そこで、このような実情に鑑みて、あらか
じめ画情報転送要求を受け付ける転送宛先の国番号を登
録しておき、受信した画情報転送要求メールの転送宛先
電話番号の国番号が、登録されている国番号である場合
に限り、その画情報転送要求メールを受け付けて、指定
された画情報転送動作を行うようにするとよい。なお、
この登録する国番号は、２つ以上であってよい。

【００６３】この場合、ネットワークファクシミリ装置
ＦＸは、画情報転送要求の電子メールを受信すると、図
６に示したような処理を実行する。

【００６４】すなわち、電子メールを受信すると（判断
３０１の結果がＹＥＳ）、上述したように受信した電子
メールのヘッダ情報の内容を解析し（処理３０２）、受
信した画情報転送要求メールの転送宛先電話番号の国番
号が、登録されている国番号であるかどうかを調べる
（判断３０３）。

【００６５】そのときに受信した電子メールの転送宛先
電話番号の国番号が、登録されている国番号である場合
で、判断３０３の結果がＹＥＳになるときには、中継宛
先の電話番号を認識し（処理３０４）、本文情報の内容
をｂａｓｅ符号化方式で逆変換し、送信画情報を作成す
る（処理３０５）。

【００６６】そして、処理３０４で認識した中継宛先へ
公衆網を用いて発呼し、処理３０５で作成した送信画情
報を送信する（処理３０６）。

【００６７】また、そのときに受信した電子メールの転
送宛先電話番号の国番号が、登録されている国番号では
ない場合で、判断３０３の結果がＮＯになるときには、
ファクシミリ送信を拒否する旨を通知するＦＡＸ送信拒
否の電子メールを作成して、その送信元ユーザに対して
送信し（処理３０７）、この処理を終了する。

【００６８】このようにして、本実施例では、あらかじ
め画情報転送要求を受け付ける転送宛先の国番号を登録
しておき、受信した画情報転送要求メールの転送宛先電
話番号の国番号が、登録されている国番号である場合に
限り、その画情報転送要求メールを受け付けて、指定さ
れた画情報転送動作を行うようにしているので、公衆網
に対する課金が過大になるような不具合を防止すること
ができる。

【００６９】ところで、画情報転送要求メールが、確か
に本人からのものであることを確認することでも、ある
程度、不正なユーザからのネットワークファクシミリ装
置ＦＸの不正使用を防止することができる。

【００７０】この場合、ネットワークファクシミリ装置
ＦＸは、図３に示した画情報転送要求メールを受信する
と、図７に示したような送信確認メールを作成して、画
情報転送要求メールの送信元ユーザに対して送信する。

【００７１】これに対し、画情報転送要求メールの送信
元ユーザが、図８に示したような受付確認メールを送信
し、この受付確認メールを受信したことを、ネットワー
クファクシミリ装置ＦＸが確認できた場合に限り、ネッ
トワークファクシミリ装置ＦＸは、画情報転送要求メー
ルにより指定された画情報転送動作を行うようにすると
よい。

【００７２】この場合、さらに、図４〜６に示したと同
様の条件を適用すると、より確実に不正ユーザからのネ
ットワークファクシミリ装置ＦＸの不正使用を防止する
ことができる。

【００７３】この場合、ネットワークファクシミリ装置
ＦＸは、画情報転送要求の電子メールを受信すると、図
９に示したような処理を実行する。

【００７４】すなわち、電子メールを受信すると（判断
４０１の結果がＹＥＳ）、上述したような送信確認メー
ルを作成して、送信元ユーザへ送信し（処理４０２）、
所定時間以内に上述した受付確認メールを、画情報転送
要求メールの送信元ユーザから受信するかどうかを監視
する（判断４０３，４０４のＮＯループ）。

【００７５】送信確認メールを送信してから、所定時間
以内に上述した受付確認メールを画情報転送要求メール
の送信元ユーザから受信した場合で、判断４０３の結果
がＹＥＳになるときには、受信した画情報転送要求メー
ルのヘッダ情報の内容を解析して中継宛先の電話番号を
認識し（処理４０５）、本文情報の内容をｂａｓｅ符号
化方式で逆変換し、送信画情報を作成する（処理４０
６）。

【００７６】そして、処理４０５で認識した中継宛先へ
公衆網を用いて発呼し、処理４０６で作成した送信画情
報を送信する（処理４０７）。

【００７７】また、送信確認メールを送信してから、所
定時間以内に上述した受付確認メールを、画情報転送要
求メールの送信元ユーザから受信しなかった場合で、判
断４０４の結果がＹＥＳになるときには、そのときに受
信した画情報転送要求メールを廃棄して、要求された画
情報転送動作を行わず（処理４０８）、この処理を終了
する。

【００７８】このようにして、本実施例では、画情報転
送要求メールの送信元ユーザに対して、送信の確認を行
っているので、不要な画情報転送を防止できるととも
に、不正ユーザの不当使用を排除することができる。

【００７９】ところで、正当なユーザ以外からの画情報
転送要求があった場合を排除できるようにするための他
の方法としては、ネットワークファクシミリ装置ＦＸに
パスワードを設定し、このパスワードが付加されていな
い画情報転送要求メールを受信したときには、その要求
された画情報転送動作を行わないようにする方法が考え
られる。

【００８０】この場合の画情報転送要求メールの一例を
図１０に示す。

【００８１】この画情報転送要求メールのヘッダ情報の
「Ｆｒｏｍ」フィールドには、「［ユーザ氏名］」とと
もに、送信元ユーザのメールアドレスが配置され、「Ｓ
ｕｂｊｅｃｔ」フィールドには、転送先のファクシミリ
装置の電話番号をあらわす「［転送宛先電話番号］」に
続いて、ネットワークファクシミリ装置ＦＸに設定され
る「［パスワード］」が配置され、「Ｘ−ｍａｉｌｅ
ｒ」フィールドには、送信元ユーザが使用したＭＵＡの
アプリケーション名をあらわす「［ＭＵＡアプリケーシ
ョン名］」が配置される。

【００８２】また、本文情報には、送信する画情報をｂ
ａｓｅ６４符号化方式で符号化した後の情報がセットさ
れる。

【００８３】ここで、パスワードは、所定桁数の数字か
ら構成する。このようにパスワードを構成することで、
転送宛先電話番号とパスワードとの切り分けが困難とな
り、不正ユーザがこの画情報転送要求メールを受信した
場合でも、適切にパスワードを抽出することが困難とな
り、不正ユーザが適切なパスワードを設定することが困
難となる。

【００８４】この場合、ネットワークファクシミリ装置
ＦＸは、画情報転送要求の電子メールを受信すると、図
１１に示したような処理を実行する。

【００８５】すなわち、電子メールを受信すると（判断
５０１の結果がＹＥＳ）、上述したように受信した電子
メールのヘッダ情報の内容を解析し、「Ｓｕｂｊｅｃ
ｔ」フィールドからパスワードを抽出し（処理５０
２）、そのパスワードが、あらかじめ設定されているパ
スワードに一致するかどうかを調べる（判断５０３）。

【００８６】そのときに受信した電子メールの「Ｓｕｂ
ｊｅｃｔ」フィールドから抽出したパスワードが、あら
かじめ設定されているパスワードに一致した場合で、判
断５０３の結果がＹＥＳになるときには、中継宛先の電
話番号を認識し（処理５０４）、本文情報の内容をｂａ
ｓｅ符号化方式で逆変換し、送信画情報を作成する（処
理５０５）。

【００８７】そして、処理５０４で認識した中継宛先へ
公衆網を用いて発呼し、処理５０５で作成した送信画情
報を送信する（処理５０６）。

【００８８】また、そのときに受信した電子メールの
「Ｓｕｂｊｅｃｔ」フィールドから抽出したパスワード
が、あらかじめ設定されているパスワードに一致しない
場合で、判断５０３の結果がＮＯになるときには、ファ
クシミリ送信を拒否する旨を通知するＦＡＸ送信拒否の
電子メールを作成して、その送信元ユーザに対して送信
し（処理５０７）、この処理を終了する。

【００８９】このようにして、本実施例では、登録され
たパスワードを設定したユーザに限り、画情報転送要求
を受け付けるようにしているので、不当なユーザの不正
使用を防止することができる。

【００９０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
登録されたドメイン名のメールアドレスのユーザに限
り、画情報転送要求を受け付けるようにしているので、
不当なユーザの不正使用を防止することができるという
効果を得る。

【００９１】また、登録されたＭＵＡアプリケーション
を利用するユーザに限り、画情報転送要求を受け付ける
ようにしているので、不当なユーザの不正使用を防止す
ることができるという効果も得る。

【００９２】また、あらかじめ画情報転送要求を受け付
ける転送宛先の国番号を登録しておき、受信した画情報
転送要求メールの転送宛先電話番号の国番号が、登録さ
れている国番号である場合に限り、その画情報転送要求
メールを受け付けて、指定された画情報転送動作を行う
ようにしているので、公衆網に対する課金が過大になる
ような不具合を防止することができるという効果も得
る。

【００９３】また、画情報転送要求メールの送信元ユー
ザに対して、送信の確認を行っているので、不要な画情
報転送を防止できるとともに、不正ユーザの不当使用を
排除することができるという効果も得る。

【００９４】また、登録されたパスワードを設定したユ
ーザに限り、画情報転送要求を受け付けるようにしてい
るので、不当なユーザの不正使用を防止することができ
るという効果も得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例にかかるネットワークシステ
ムを示したブロック図。

【図２】ネットワークファクシミリ装置ＦＸの構成例を
示したブロック図。

【図３】画情報転送要求メールの一例を示した概略図。

【図４】画情報転送要求の電子メールを受信したときに
ネットワークファクシミリ装置ＦＸが実行する処理の一
例を示したフローチャート。

【図５】画情報転送要求の電子メールを受信したときに
ネットワークファクシミリ装置ＦＸが実行する処理の他
の例を示したフローチャート。

【図６】画情報転送要求の電子メールを受信したときに
ネットワークファクシミリ装置ＦＸが実行する処理のさ
らに他の例を示したフローチャート。

【図７】送信確認メールの一例を示した概略図。

【図８】受付確認メールの一例を示した概略図。

【図９】画情報転送要求の電子メールを受信したときに
ネットワークファクシミリ装置ＦＸが実行する処理の別
な例を示したフローチャート。

【図１０】画情報転送要求メールの他の例を示した概略
図。

【図１１】画情報転送要求の電子メールを受信したとき
にネットワークファクシミリ装置ＦＸが実行する処理の
さらに別な例を示したフローチャート。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ローカルエリアネットワーク上でのデー
   タのやりとりの機能と、公衆網を介して行うファクシミ
   リ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能
   を備えるとともに、ローカルエリアネットワークを介し
   て受信した電子メールに含まれる画情報を一旦蓄積した
   後に、その電子メールで指定された公衆網のファクシミ
   リ装置へ送信するネットワークファクシミリ装置の制御
   方法において、 画情報転送要求を受け付けるユーザのメールアドレスの
   ドメイン名を１つ以上記憶した許可ドメイン名テーブル
   を備え、 ローカルエリアネットワークを介して受信した電子メー
   ルの送信ユーザのユーザメールアドレスのドメイン名が
   上記許可ドメイン名テーブルに登録されている場合に限
   り、受信した電子メールに含まれる画情報を指定された
   公衆網のファクシミリ装置へ送信することを特徴とする
   ネットワークファクシミリ装置の制御方法。
2. 【請求項２】 ローカルエリアネットワーク上でのデー
   タのやりとりの機能と、公衆網を介して行うファクシミ
   リ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能
   を備えるとともに、ローカルエリアネットワークを介し
   て受信した電子メールに含まれる画情報を一旦蓄積した
   後に、その電子メールで指定された公衆網のファクシミ
   リ装置へ送信するネットワークファクシミリ装置の制御
   方法において、 画情報転送要求を受け付けるユーザが使用するＭＵＡア
   プリケーション名を１つ以上記憶した許可ＭＵＡアプリ
   ケーション名テーブルを備え、 ローカルエリアネットワークを介して受信した電子メー
   ルのヘッダに記録されるＭＵＡアプリケーション名が上
   記許可ＭＵＡアプリケーション名テーブルに登録されて
   いる場合に限り、受信した電子メールに含まれる画情報
   を指定された公衆網のファクシミリ装置へ送信すること
   を特徴とするネットワークファクシミリ装置の制御方
   法。
3. 【請求項３】 ローカルエリアネットワーク上でのデー
   タのやりとりの機能と、公衆網を介して行うファクシミ
   リ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能
   を備えるとともに、ローカルエリアネットワークを介し
   て受信した電子メールに含まれる画情報を一旦蓄積した
   後に、その電子メールで指定された公衆網のファクシミ
   リ装置へ送信するネットワークファクシミリ装置の制御
   方法において、 画情報転送要求を受け付ける認証用のパスワードを記憶
   する一方、 ローカルエリアネットワークを介して受信した電子メー
   ルに、上記認証用のパスワードが含まれている場合に限
   り、受信した電子メールに含まれる画情報を指定された
   公衆網のファクシミリ装置へ送信することを特徴とする
   ネットワークファクシミリ装置の制御方法。
4. 【請求項４】 ローカルエリアネットワーク上でのデー
   タのやりとりの機能と、公衆網を介して行うファクシミ
   リ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能
   を備えるとともに、ローカルエリアネットワークを介し
   て受信した電子メールに含まれる画情報を一旦蓄積した
   後に、その電子メールで指定された公衆網のファクシミ
   リ装置へ送信するネットワークファクシミリ装置の制御
   方法において、 画情報転送要求を受け付ける宛先国番号を１つ以上記憶
   した許可国番号テーブルを備え、 ローカルエリアネットワークを介して受信した電子メー
   ルにより指定された宛先の国番号が上記許可国番号テー
   ブルに登録されている場合に限り、受信した電子メール
   に含まれる画情報を指定された公衆網のファクシミリ装
   置へ送信することを特徴とするネットワークファクシミ
   リ装置の制御方法。
5. 【請求項５】 ローカルエリアネットワーク上でのデー
   タのやりとりの機能と、公衆網を介して行うファクシミ
   リ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能
   を備えるとともに、ローカルエリアネットワークを介し
   て受信した電子メールに含まれる画情報を一旦蓄積した
   後に、その電子メールで指定された公衆網のファクシミ
   リ装置へ送信するネットワークファクシミリ装置の制御
   方法において、 ローカルエリアネットワークを介して画情報転送要求メ
   ールを受信すると、その画情報転送要求メールの送信元
   ユーザに対して、画情報転送要求の意志を確認する送信
   確認メールを送信し、その送信確認メールに対して、送
   信元ユーザから画情報転送要求の意志を表示する受付確
   認メールを受信した場合に限り、受信した画情報転送要
   求メールに含まれる画情報を指定された公衆網のファク
   シミリ装置へ送信することを特徴とするネットワークフ
   ァクシミリ装置の制御方法。