JP3477032B2 - ネットワークファクシミリ装置の制御方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ローカルエリアネ
ットワーク上でのデータのやりとりの機能と、公衆網を
介して行うファクシミリ伝送手順によるファクシミリデ
ータのやりとりの機能を備えるとともに、ファクシミリ
伝送手順により公衆網を介して受信した画情報を、指定
されたネットワークアドレスのユーザへ送信するネット
ワークファクシミリ装置の制御方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、ローカルエリアネットワーク上で
のデータのやりとりの機能と、公衆網を介して行うファ
クシミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとり
の機能を備えるとともに、ファクシミリ伝送手順により
公衆網を介して受信した画情報を、指定されたネットワ
ークアドレスのユーザへ送信するネットワークファクシ
ミリ装置が提案されている。

【０００３】このようなネットワークファクシミリ装置
を利用すると、ローカルエリアネットワークに接続した
ワークステーション装置に対し、公衆網に接続されてい
るファクシミリ装置からの画情報を配信することができ
るので、ファクシミリネットワークの利用性を大幅に拡
大することができ、非常に便利である。

【０００４】また、接続されたローカルエリアネットワ
ークが、インターネットに接続されている場合には、イ
ンターネットを介して他のローカルエリアネットワーク
に接続された端末装置に対しても画情報送信動作を行う
ことができることになる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなネットワークファクシミリ装置に対して、ローカル
エリアネットワークまたはインターネットを介しての画
情報中継を依頼するファクシミリ装置は、宛先ユーザを
指定するために、例えば、インターネットにおけるメー
ルアドレスを指定する必要があり、かかるメールアドレ
スの入力手段を備えていなければ、このネットワークフ
ァクシミリ装置の画情報中継機能を利用できないという
事態を生じる。

【０００６】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
のであり、ネットワークファクシミリ装置の中継機能を
利用可能なファクシミリ装置の制限を排除できるネット
ワークファクシミリ装置の制御方法を提供することを目
的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、ローカルエリ
アネットワーク上でのデータのやりとりの機能と、公衆
網を介して行うファクシミリ伝送手順によるファクシミ
リデータのやりとりの機能を備えるとともに、ファクシ
ミリ伝送手順により公衆網を介して受信した画情報を、
指定されたネットワークアドレスのユーザへ送信するネ
ットワークファクシミリ装置の制御方法において、送信
側のファクシミリ装置の電話番号の所定部分の値と、対
応するユーザのネットワークアドレスとの関係をあらわ
すテーブルを記憶し、公衆網を介して画情報を受信する
と、そのときの送信側のファクシミリ番号の電話番号の
所定部分の値について、上記テーブルに記憶されている
ネットワークアドレスを取り出し、その受信した画情報
をその取り出したネットワークアドレスのユーザにロー
カルエリアネットワークを介して送信するようにしたも
のである。

【０００８】また、ローカルエリアネットワーク上での
データのやりとりの機能と、公衆網を介して行うファク
シミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの
機能を備えるとともに、ファクシミリ伝送手順により公
衆網を介して受信した画情報を、指定されたネットワー
クアドレスのユーザへ送信するネットワークファクシミ
リ装置の制御方法において、送信側のファクシミリ装置
の電話番号の所定部分の値と、対応するユーザのネット
ワークアドレスとの関係をあらわすテーブルを記憶し、
公衆網を介して画情報を受信すると、そのときの送信側
のファクシミリ番号の電話番号の所定部分の値につい
て、上記テーブルに記憶されているネットワークアドレ
スを取り出し、画情報の受信通知を、その取り出したネ
ットワークアドレスのユーザに対し、ローカルエリアネ
ットワークを介して送信するようにしたものである。

【０００９】また、ローカルエリアネットワーク上での
データのやりとりの機能と、公衆網を介して行うファク
シミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの
機能を備えるとともに、ファクシミリ伝送手順により公
衆網を介して受信した画情報を、指定されたネットワー
クアドレスのユーザへ送信するネットワークファクシミ
リ装置の制御方法において、送信側のファクシミリ装置
の電話番号の所定部分の値と、対応するユーザのネット
ワークアドレスとの関係をあらわすテーブルを記憶し、
公衆網を介して画情報を受信すると、そのときの送信側
のファクシミリ番号の電話番号の所定部分の値につい
て、上記テーブルに記憶されているネットワークアドレ
スを取り出し、画情報の受信通知を、その取り出したネ
ットワークアドレスのユーザに対し、ローカルエリアネ
ットワークを介して送信し、そのユーザから画情報の送
信要求があると、上記受信した画情報を、そのユーザに
対し、ローカルエリアネットワークを介して送信するよ
うにしたものである。

【００１０】また、ローカルエリアネットワーク上での
データのやりとりの機能と、公衆網を介して行うファク
シミリ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの
機能を備えるとともに、ファクシミリ伝送手順により公
衆網を介して受信した画情報を、指定されたネットワー
クアドレスのユーザへ送信するネットワークファクシミ
リ装置の制御方法において、送信側のファクシミリ装置
の電話番号の所定部分の値と、対応するユーザのネット
ワークアドレスとの関係をあらわすテーブルを記憶し、
公衆網を介して画情報を受信すると、そのときの送信側
のファクシミリ番号の電話番号の所定部分の値につい
て、上記テーブルに記憶されているネットワークアドレ
スを取り出し、画情報の受信通知を、その取り出したネ
ットワークアドレスのユーザに対し、ローカルエリアネ
ットワークを介して送信する一方、その受信通知の送信
から所定時間を経過する前に、そのユーザから画情報の
送信要求があると、上記受信した画情報を、そのユーザ
に対し、ローカルエリアネットワークを介して送信し、
上記受信通知の送信から所定時間を経過しても、そのユ
ーザから画情報の送信要求がない場合には、上記受信し
た画情報を記録出力するようにしたものである。

【００１１】また、前記電話番号の所定部分は、国番号
を用いることができる。また、前記電話番号の所定部分
は、市外局番号を用いることができる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の実施の形態を詳細に説明する。

【００１３】図１は、本発明の一実施例にかかるネット
ワークシステムを示している。

【００１４】同図において、ローカルエリアネットワー
クＬＡＮには、複数のワークステーション装置ＷＳ１〜
ＷＳｎ、メールサーバ装置ＳＭ、および、ネットワーク
ファクシミリ装置ＦＸが接続されている。

【００１５】ここで、メールサーバ装置ＳＭは、ローカ
ルエリアネットワークＬＡＮに接続されているワークス
テーション装置ＷＳ１〜ＷＳｎを利用するユーザ、およ
び、ネットワークネットワークファクシミリ装置ＦＸに
対して、電子メール（後述）の収集および配布のサービ
スを提供するものである。

【００１６】また、ワークステーション装置ＷＳ１〜Ｗ
Ｓｎには、ローカルエリアネットワークＬＡＮを介して
種々のデータのやりとりを行うアプリケーションソフト
ウェア（電子メール送受信処理等）や、ネットワークフ
ァクシミリ装置ＦＸより受信した電子メールに含まれる
画情報を処理するアプリケーションソフトウェアなどの
種々のプログラムが導入されており、特定のユーザによ
り使用されるものである。ここで、特定のユーザは、一
人または複数人のユーザであってよい。

【００１７】また、ネットワークファクシミリ装置ＦＸ
は、ローカルエリアネットワークＬＡＮにおける電子メ
ールの送受信機能と、公衆網（ＰＳＴＮ）に接続し、こ
の公衆網を伝送路として用いてグループ３ファクシミリ
伝送手順による画情報伝送を行う伝送機能を備えてい
る。

【００１８】さて、本実施例において、基本的には、ロ
ーカルエリアネットワークＬＡＮに接続されている端末
相互間でのデータのやりとりは、いわゆるＴＣＰ／ＩＰ
と呼ばれるトランスポートレイヤまでの伝送プロトコル
と、それ以上の上位レイヤの通信プロトコルとの組み合
わせ（いわゆるプロトコルスイート）が適用して行われ
る。例えば、電子メールのデータのやりとりでは上位レ
イヤの通信プロトコルとしてＳＭＴＰ（Ｓｉｍｐｌｅ
Ｍａｉｌ Ｔｒａｎｓｆｅｒ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）とい
う通信プロトコルが適用される。

【００１９】また、本実施例では、電子メールは、メー
ルサーバ装置ＳＭにいったん蓄積された後に宛先へと配
信される蓄積配信型の伝送形態で送信される。

【００２０】すなわち、例えば、ネットワークファクシ
ミリ装置ＦＸからワークステーション装置ＷＳ１のユー
ザへの電子メールは、メールサーバ装置ＳＭにいったん
蓄積される。

【００２１】一方、ワークステーション装置ＷＳ１〜Ｗ
Ｓｎおよびネットワークファクシミリ装置ＦＸは、適宜
な周期でメールサーバ装置ＳＭに対して、自端末のユー
ザ宛の電子メール受信の問い合わせを行い、ユーザ宛の
電子メールがメールサーバ装置ＳＭに蓄積されていると
きには、メールサーバ装置ＳＭよりその電子メールを受
信して、自端末ユーザにその旨を通知する。

【００２２】したがって、この場合には、ワークステー
ション装置ＷＳ１は、メールサーバ装置ＳＭに自端末の
ユーザ宛の電子メール受信の問い合わせを行った際に、
自端末のユーザ宛の電子メールがメールサーバ装置ＳＭ
に蓄積されていることが通知されるので、その電子メー
ルを受信して、適宜な方法でその旨をユーザに対して通
知する。

【００２３】そして、この通知を受けたユーザは、その
電子メールの内容を読み出して、内容を確認する。

【００２４】ここで、各端末がメールサーバ装置ＳＭに
対して、ユーザ宛の電子メールの受信確認や送信要求な
どのために適用するプロトコルとしては、いわゆるＰＯ
Ｐ（Ｐｏｓｔ Ｏｆｆｉｃｅ Ｐｒｏｔｏｃｏｌ）など
を適用することができる。

【００２５】さて、本実施例では、ネットワークファク
シミリ装置ＦＸからワークステーション装置ＷＳ１〜Ｗ
Ｓｎの各ユーザへの受信画情報の配信は、電子メールが
適用される。

【００２６】また、この受信画情報の配信に適用される
電子メールは、ＭＩＭＥ（Ｍｕｌｔｉｐｕｒｐｏｓｅ
Ｉｎｔｅｒｎｅｔ Ｍａｉｌ Ｅｘｔｅｎｓｉｏｎｓ
（多目的メール）；ＲＦＣ１５２１，ＲＦＣ１５２２参
照）形式のものである。

【００２７】ここで、ＴＣＰ／ＩＰ，ＳＭＴＰ，ＰＯ
Ｐ，ＨＴＴＰなどの通信プロトコル、ＵＲＬの定義、お
よび、電子メールのデータ形式やデータ構造などについ
ては、それぞれＩＥＴＦ（Ｉｎｔｅｒｎｅｔ Ｅｎｇｉ
ｎｅｅｒｉｎｇ Ｔａｓｋ Ｆｏｒｃｅ）というインタ
ーネットに関する技術内容をまとめている組織から発行
されているＲＦＣ（Ｒｅｑｕｅｓｔ Ｆｏｒ Ｃｏｍｍ
ｅｎｔｓ）文書により規定されている。例えば、ＴＣＰ
はＲＦＣ７９３、ＩＰはＲＦＣ７９３、ＳＭＴＰはＲＦ
Ｃ８２１、電子メールの形式は、ＲＦＣ８２２，ＲＦＣ
１５２１，ＲＦＣ１５２２、ＰＯＰはＲＦＣ１７２５で
それぞれ規定されている。

【００２８】図２は、ネットワークファクシミリ装置Ｆ
Ｘの構成例を示している。

【００２９】同図において、システム制御部１は、この
ネットワークファクシミリ装置の各部の制御処理、およ
び、ファクシミリ伝送制御手順処理などの各種制御処理
を行うものであり、システムメモリ２は、システム制御
部１が実行する制御処理プログラム、および、処理プロ
グラムを実行するときに必要な各種データなどを記憶す
るとともに、システム制御部１のワークエリアを構成す
るものであり、パラメータメモリ３は、このネットワー
クファクシミリ装置に固有な各種の情報を記憶するため
のものであり、時計回路４は、現在時刻情報を出力する
ものである。

【００３０】スキャナ５は、所定の解像度で原稿画像を
読み取るためのものであり、プロッタ６は、所定の解像
度で画像を記録出力するためのものであり、操作表示部
７は、このファクシミリ装置を操作するためのもので、
各種の操作キー、および、各種の表示器からなる。

【００３１】符号化復号化部８は、画信号を符号化圧縮
するとともに、符号化圧縮されている画情報を元の画信
号に復号化するためのものであり、画像蓄積装置９は、
符号化圧縮された状態の画情報を多数記憶するためのも
のである。

【００３２】グループ３ファクシミリモデム１０は、グ
ループ３ファクシミリのモデム機能を実現するためのも
のであり、伝送手順信号をやりとりするための低速モデ
ム機能（Ｖ．２１モデム）、および、おもに画情報をや
りとりするための高速モデム機能（Ｖ．１７モデム、
Ｖ．３４モデム、Ｖ．２９モデム、Ｖ．２７ｔｅｒモデ
ムなど）を備えている。

【００３３】網制御装置１１は、このファクシミリ装置
を国際電話回線網ＰＳＴＮに接続するためのものであ
り、自動発着信機能を備えている。

【００３４】ローカルエリアネットワークインターフェ
ース回路１２は、このインターネットファクシミリ装置
をローカルエリアネットワークＬＡＮに接続するための
ものであり、ローカルエリアネットワーク伝送制御部１
３は、ローカルエリアネットワークＬＡＮを介して、他
のデータ端末装置との間で種々のデータをやりとりする
ための各種所定のプロトコルスイートの通信制御処理
（電子メール送受信処理等）を実行するためのものであ
る。

【００３５】これらの、システム制御部１、システムメ
モリ２、パラメータメモリ３、時計回路４、スキャナ
５、プロッタ６、操作表示部７、符号化復号化部８、画
像蓄積装置９、グループ３ファクシミリモデム１０、網
制御装置１１、および、ローカルエリアネットワーク伝
送制御部１３は、内部バス１４に接続されており、これ
らの各要素間でのデータのやりとりは、主としてこの内
部バス１４を介して行われている。

【００３６】また、網制御装置１１とグループ３ファク
シミリモデム１０との間のデータのやりとりは、直接行
なわれている。

【００３７】さて、ネットワークファクシミリ装置ＦＸ
は、ファクシミリ伝送手順により受信する送信端末識別
情報ＴＳＩのうちの国番号と、その国番号に対応した宛
先ユーザのメールアドレスを関連づけて記憶したアドレ
ス変換テーブルを備え、公衆網を介して受信した画情報
を、その画情報受信時に送信端末より通知された送信端
末識別情報ＴＳＩのうちの国番号に対応してアドレス変
換テーブルに記憶されているメールアドレスの宛先端末
に、ローカルエリアネットワークＬＡＮを介して配信す
る。

【００３８】このようなファクシミリ画情報の配信のた
めのアドレス変換テーブルの一例を図３に示す。

【００３９】このアドレス変換テーブルは、おのおのの
送信端末識別情報ＴＳＩの国番号について、配信先のユ
ーザのメールアドレスを組にして記憶するものである。

【００４０】以上の構成で、ネットワークファクシミリ
装置ＦＸは、画情報受信時に、図４に示したような動作
を行う。

【００４１】まず、公衆網より着信検出すると、着信応
答し（処理１０１）、所定の伝送前手順を実行し（処理
１０２）、画情報伝送等の設定を行った後、所定のモデ
ムトレーニング手順を実行して（処理１０３）、そのと
きに使用するモデム速度を決定する。

【００４２】次いで、決定したモデム速度で所定の画情
報受信手順を実行して、受信した画情報を画像蓄積装置
９に蓄積し（処理１０４）、画情報受信を終了すると、
所定の伝送後手順を実行して（処理１０５）、回線を復
旧する（処理１０６）。

【００４３】そして、そのときに、送信端末識別情報Ｔ
ＳＩを受信しているかどうかを調べる（判断１０７）。
送信端末識別情報ＴＳＩを受信している場合で、判断１
０７の結果がＹＥＳになるときには、その送信端末識別
情報ＴＳＩから国番号を抽出し（処理１０８）、その抽
出した国番号がアドレス変換テーブルに登録されている
かどうかを調べる（判断１０９）。

【００４４】送信端末識別情報ＴＳＩから抽出した国番
号がアドレス変換テーブルに登録されている場合で、判
断１０９の結果がＹＥＳになるときには、そのときに画
像蓄積装置９に蓄積した受信画情報を送信するための画
情報配信メールを作成し、その画情報配信メールを、そ
の国番号に対してアドレス変換テーブルに登録されてい
るメールアドレスに対して送信する（処理１１０）。

【００４５】また、送信端末識別情報ＴＳＩを受信して
いない場合で、判断１０７の結果がＮＯになるとき、ま
たは、送信端末識別情報ＴＳＩから抽出した国番号がア
ドレス変換テーブルに登録されていない場合で、判断１
０９の結果がＮＯになるときには、そのときに画像蓄積
装置９に蓄積した受信画情報を符号化復号化部８で元の
画像データに変換し、それにより形成した画像データを
プロッタ６に転送して、受信原稿を記録出力する（処理
１１１）。

【００４６】このようにして、本実施例では、送信側か
ら通知された送信端末識別情報ＴＳＩの国番号に応じ
て、宛先ユーザを登録しているので、送信側のファクシ
ミリ装置に、例えば、宛先ユーザのメールアドレスを操
作入力するための手段を備える必要がなく、汎用的なフ
ァクシミリ装置を用いて、ネットワークファクシミリ装
置ＦＸのローカルエリアネットワークユーザへの画情報
配信機能を利用することができる。

【００４７】また、送信側から送信端末識別情報ＴＳＩ
が通知されていない場合、または、そのときに送信側か
ら通知された送信端末識別情報ＴＳＩの国番号が、アド
レス変換テーブルに登録されていない場合には、受信画
情報の原稿をローカルに記録出力するので、かかる場合
にも、宛先ユーザに対して、画情報の配信を実現するこ
とができる。

【００４８】ところで、上述した実施例では、送信端末
識別情報ＴＳＩの国番号について、宛先ユーザのメール
アドレスを登録し、送信側から通知された送信端末識別
情報ＴＳＩの国番号に対応して登録されている宛先ユー
ザに対して、受信した画情報を配信しているが、この宛
先ユーザとして登録されているメールアドレスが必ずし
も適切でないという事態を生じることがあり、かかる場
合には、不適切なユーザに対して、画情報が配信される
という不具合を生じる。

【００４９】かかる不具合を解消するには、画情報配信
に先立って、画情報を受信した旨を通知する受信通知メ
ールを、登録されているメールアドレスに送信し、その
ユーザから配信要求の電子メールを受信した場合に限
り、受信した画情報をそのメールアドレスのユーザに対
して配信すればよい。

【００５０】この場合の受信通知メールの本文情報の一
例を図５に示す。

【００５１】ここで、この受信通知メールの本文情報の
［ユーザ名］には、受信した送信端末識別情報ＴＳＩの
国番号についてアドレス変換テーブルに登録されている
メールアドレスの内容のうち、区切符号「＠」よりも左
側に位置する文字列が配置され、［ＴＳＩ］には、受信
した送信端末識別情報ＴＳＩの値が配置され、［国番
号］には、受信した送信端末識別情報ＴＳＩの国番号の
値が配置され、［Ｆ．Ｎｏ．］には、受信画情報を画像
蓄積装置９に蓄積した際に割り当てられるファイル番号
の値が配置され、［自端末メールアドレス］には、ネッ
トワークファクシミリ装置ＦＸに設定されているメール
アドレスの値が配置される。

【００５２】このような受信通知メールを受信したユー
ザは、電子メールのヘッダ情報の「Ｓｕｂｊｅｃｔ」フ
ィールドに、その受信通知メールで通知された［Ｆ．Ｎ
Ｏ．］の値をセットした配信要求メールを、ネットワー
クファクシミリ装置ＦＸに対して送信する。この場合、
この配信要求メールの本文情報は、有為な情報を含める
必要はない。

【００５３】なお、ネットワークファクシミリ装置ＦＸ
は、受信した電子メールのヘッダ情報の「Ｓｕｂｊｅｃ
ｔ」フィールドに、通知した［Ｆ．ＮＯ．］が配置され
ていると、その電子メールを配信要求メールとして判定
するので、ユーザは、配信要求メールの本文情報に適宜
な有為な情報を含めてもよい。ただし、その本文情報
は、ネットワークファクシミリ装置ＦＸでは、適切に解
釈されずに、無視される。

【００５４】この場合に、ネットワークファクシミリ装
置ＦＸが画情報受信時に実行する処理の一例を図６に示
す。

【００５５】まず、公衆網より着信検出すると、着信応
答し（処理２０１）、所定の伝送前手順を実行し（処理
２０２）、画情報伝送等の設定を行った後、所定のモデ
ムトレーニング手順を実行して（処理２０３）、そのと
きに使用するモデム速度を決定する。

【００５６】次いで、決定したモデム速度で所定の画情
報受信手順を実行して、受信した画情報を画像蓄積装置
９に蓄積し（処理２０４）、画情報受信を終了すると、
所定の伝送後手順を実行して（処理２０５）、回線を復
旧する（処理２０６）。

【００５７】そして、そのときに、送信端末識別情報Ｔ
ＳＩを受信しているかどうかを調べる（判断２０７）。
送信端末識別情報ＴＳＩを受信している場合で、判断２
０７の結果がＹＥＳになるときには、その送信端末識別
情報ＴＳＩから国番号を抽出し（処理２０８）、その抽
出した国番号がアドレス変換テーブルに登録されている
かどうかを調べる（判断２０９）。

【００５８】送信端末識別情報ＴＳＩから抽出した国番
号がアドレス変換テーブルに登録されている場合で、判
断１０９の結果がＹＥＳになるときには、上述したよう
な受信通知メールを作成して、その国番号に対してアド
レス変換テーブルに登録されているメールアドレスに対
して送信し（処理２１０）、その送信時点から所定時間
（例えば、３０分間）を経過するまでの間に、ヘッダ情
報の「Ｓｕｂｊｅｃｔ」フィールドに受信通知メールで
通知した［Ｆ．ＮＯ．］が配置されている配信要求メー
ルを受信するか、操作入力部７より、その［Ｆ．Ｎ
Ｏ．］の画情報の記録出力が指令されることを監視して
いる（判断２１１，２１２，２１３のＮＯループ）。

【００５９】受信通知メールの送信時点から所定時間を
経過するまでの間に、配信要求メールを受信した場合
で、判断２１１の結果がＹＥＳになるときには、そのと
きに画像蓄積装置９に蓄積した受信画情報を送信するた
めの画情報配信メールを作成し、その画情報配信メール
を、その国番号に対してアドレス変換テーブルに登録さ
れているメールアドレスに対して送信する（処理２１
４）。

【００６０】また、受信通知メールの送信時点から所定
時間を経過するまでの間に、受信通知メールで通知した
［Ｆ．ＮＯ．］の画情報の記録出力が操作入力部７より
指令された場合で、判断２１２の結果がＹＥＳになると
きには、その時点で、そのときに画像蓄積装置９に蓄積
した受信画情報を符号化復号化部８で元の画像データに
変換し、それにより形成した画像データをプロッタ６に
転送して、受信原稿を記録出力する（処理２１５）。

【００６１】また、受信通知メールの送信時点から所定
時間を経過するまでの間に、配信要求メールを受信せ
ず、あるいは、受信通知メールで通知した［Ｆ．Ｎ
Ｏ．］の画情報の記録出力が操作入力部７より指令され
ずに、判断２１３の結果がＹＥＳになるとき、または、
送信端末識別情報ＴＳＩを受信していない場合で、判断
２０７の結果がＮＯになるとき、または、送信端末識別
情報ＴＳＩから抽出した国番号がアドレス変換テーブル
に登録されていない場合で、判断２０９の結果がＮＯに
なるときには、処理２１５に進み、そのときに画像蓄積
装置９に蓄積した受信画情報を符号化復号化部８で元の
画像データに変換し、それにより形成した画像データを
プロッタ６に転送して、受信原稿を記録出力する。

【００６２】このようにして、本実施例では、画情報配
信に先立って、画情報を受信した旨を通知する受信通知
メールを登録されているメールアドレスに送信し、その
ユーザから配信要求の電子メールを受信した場合に限
り、受信した画情報をそのメールアドレスのユーザに対
して配信しているので、適切なユーザに画情報が配信さ
れる。

【００６３】また、受信通知メールを受信したユーザが
直接ネットワークファクシミリ装置ＦＸへ赴いて受信画
像の記録出力を指定した場合には、その時点で、受信画
情報の原稿をローカルに記録出力するので、宛先ユーザ
は、迅速に、かつ、安全に受信原稿を取り出すことがで
きる。

【００６４】また、受信通知メールに対して配信要求メ
ールを受信しなかった場合、または、送信側から送信端
末識別情報ＴＳＩが通知されていない場合、または、そ
のときに送信側から通知された送信端末識別情報ＴＳＩ
の国番号が、アドレス変換テーブルに登録されていない
場合には、受信画情報の原稿をローカルに記録出力する
ので、かかる場合にも、宛先ユーザに対して、画情報の
配信を実現することができる。

【００６５】なお、上述した実施例では、ローカルエリ
アネットワークＬＡＮに接続されているワークステーシ
ョン装置のユーザにのみ画情報を配信する場合について
説明したが、このローカルエリアネットワークＬＡＮが
ルータ等の装置を介してインターネットに接続されてい
る場合には、インターネットに接続されているワークス
テーション装置のユーザについて、画情報を配信するこ
とができる。

【００６６】また、上述した実施例では、送信端末識別
情報ＴＳＩの国番号について、画情報の配信先の宛先ユ
ーザのメールアドレスを登録しているが、送信端末識別
情報ＴＳＩの市外局番について、画情報の配信先の宛先
ユーザのメールアドレスを登録することもできる。

【００６７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
送信側から通知された送信端末識別情報ＴＳＩの国番号
に応じて、宛先ユーザを登録しているので、送信側のフ
ァクシミリ装置に、例えば、宛先ユーザのメールアドレ
スを操作入力するための手段を備える必要がなく、汎用
的なファクシミリ装置を用いて、ネットワークファクシ
ミリ装置ＦＸのローカルエリアネットワークユーザへの
画情報配信機能を利用することができるという効果を得
る。

【００６８】また、送信側から送信端末識別情報ＴＳＩ
が通知されていない場合、または、そのときに送信側か
ら通知された送信端末識別情報ＴＳＩの国番号が、アド
レス変換テーブルに登録されていない場合には、受信画
情報の原稿をローカルに記録出力するので、かかる場合
にも、宛先ユーザに対して、画情報の配信を実現するこ
とができるという効果も得る。

【００６９】また、画情報配信に先立って、画情報を受
信した旨を通知する受信通知メールを登録されているメ
ールアドレスに送信し、そのユーザから配信要求の電子
メールを受信した場合に限り、受信した画情報をそのメ
ールアドレスのユーザに対して配信しているので、適切
なユーザに画情報が配信されるという効果も得る。

【００７０】また、受信通知メールを受信したユーザが
直接ネットワークファクシミリ装置ＦＸへ赴いて受信画
像の記録出力を指定した場合には、その時点で、受信画
情報の原稿をローカルに記録出力するので、宛先ユーザ
は、迅速に、かつ、安全に受信原稿を取り出すことがで
きるという効果も得る。

【００７１】また、受信通知メールに対して配信要求メ
ールを受信しなかった場合、または、送信側から送信端
末識別情報ＴＳＩが通知されていない場合、または、そ
のときに送信側から通知された送信端末識別情報ＴＳＩ
の国番号が、アドレス変換テーブルに登録されていない
場合には、受信画情報の原稿をローカルに記録出力する
ので、かかる場合にも、宛先ユーザに対して、画情報の
配信を実現することができるという効果も得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例にかかるネットワークシステ
ムを示したブロック図。

【図２】ネットワークファクシミリ装置ＦＸの構成例を
示したブロック図。

【図３】アドレス変換テーブルの一例を示した概略図。

【図４】ネットワークファクシミリ装置ＦＸの画情報受
信時の処理の一例を示すフローチャート。

【図５】受信通知メールの本文情報の一例を示した概略
図。

【図６】ネットワークファクシミリ装置ＦＸの画情報受
信時の処理の他の例を示すフローチャート。

Claims (6)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ローカルエリアネットワーク上でのデー
   タのやりとりの機能と、公衆網を介して行うファクシミ
   リ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能
   を備えるとともに、ファクシミリ伝送手順により公衆網
   を介して受信した画情報を、指定されたネットワークア
   ドレスのユーザへ送信するネットワークファクシミリ装
   置の制御方法において、 送信側のファクシミリ装置の電話番号の所定部分の値
   と、対応するユーザのネットワークアドレスとの関係を
   あらわすテーブルを記憶し、 公衆網を介して画情報を受信すると、そのときの送信側
   のファクシミリ番号の電話番号の所定部分の値につい
   て、上記テーブルに記憶されているネットワークアドレ
   スを取り出し、その受信した画情報をその取り出したネ
   ットワークアドレスのユーザにローカルエリアネットワ
   ークを介して送信することを特徴とするネットワークフ
   ァクシミリ装置の制御方法。
2. 【請求項２】 ローカルエリアネットワーク上でのデー
   タのやりとりの機能と、公衆網を介して行うファクシミ
   リ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能
   を備えるとともに、ファクシミリ伝送手順により公衆網
   を介して受信した画情報を、指定されたネットワークア
   ドレスのユーザへ送信するネットワークファクシミリ装
   置の制御方法において、 送信側のファクシミリ装置の電話番号の所定部分の値
   と、対応するユーザのネットワークアドレスとの関係を
   あらわすテーブルを記憶し、 公衆網を介して画情報を受信すると、そのときの送信側
   のファクシミリ番号の電話番号の所定部分の値につい
   て、上記テーブルに記憶されているネットワークアドレ
   スを取り出し、画情報の受信通知を、その取り出したネ
   ットワークアドレスのユーザに対し、ローカルエリアネ
   ットワークを介して送信することを特徴とするネットワ
   ークファクシミリ装置の制御方法。
3. 【請求項３】 ローカルエリアネットワーク上でのデー
   タのやりとりの機能と、公衆網を介して行うファクシミ
   リ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能
   を備えるとともに、ファクシミリ伝送手順により公衆網
   を介して受信した画情報を、指定されたネットワークア
   ドレスのユーザへ送信するネットワークファクシミリ装
   置の制御方法において、 送信側のファクシミリ装置の電話番号の所定部分の値
   と、対応するユーザのネットワークアドレスとの関係を
   あらわすテーブルを記憶し、 公衆網を介して画情報を受信すると、そのときの送信側
   のファクシミリ番号の電話番号の所定部分の値につい
   て、上記テーブルに記憶されているネットワークアドレ
   スを取り出し、画情報の受信通知を、その取り出したネ
   ットワークアドレスのユーザに対し、ローカルエリアネ
   ットワークを介して送信し、そのユーザから画情報の送
   信要求があると、上記受信した画情報を、そのユーザに
   対し、ローカルエリアネットワークを介して送信するこ
   とを特徴とするネットワークファクシミリ装置の制御方
   法。
4. 【請求項４】 ローカルエリアネットワーク上でのデー
   タのやりとりの機能と、公衆網を介して行うファクシミ
   リ伝送手順によるファクシミリデータのやりとりの機能
   を備えるとともに、ファクシミリ伝送手順により公衆網
   を介して受信した画情報を、指定されたネットワークア
   ドレスのユーザへ送信するネットワークファクシミリ装
   置の制御方法において、 送信側のファクシミリ装置の電話番号の所定部分の値
   と、対応するユーザのネットワークアドレスとの関係を
   あらわすテーブルを記憶し、 公衆網を介して画情報を受信すると、そのときの送信側
   のファクシミリ番号の電話番号の所定部分の値につい
   て、上記テーブルに記憶されているネットワークアドレ
   スを取り出し、画情報の受信通知を、その取り出したネ
   ットワークアドレスのユーザに対し、ローカルエリアネ
   ットワークを介して送信する一方、 その受信通知の送信から所定時間を経過する前に、その
   ユーザから画情報の送信要求があると、上記受信した画
   情報を、そのユーザに対し、ローカルエリアネットワー
   クを介して送信し、 上記受信通知の送信から所定時間を経過しても、そのユ
   ーザから画情報の送信要求がない場合には、上記受信し
   た画情報を記録出力することを特徴とするネットワーク
   ファクシミリ装置の制御方法。
5. 【請求項５】 前記電話番号の所定部分は、国番号であ
   ることを特徴とする請求項１または請求項２または請求
   項３または請求項４記載のネットワークファクシミリ装
   置の制御方法。
6. 【請求項６】 前記電話番号の所定部分は、市外局番号
   であることを特徴とする請求項１または請求項２または
   請求項３または請求項４記載のネットワークファクシミ
   リ装置の制御方法。