JP3635521B2 - ネットワークファクシミリ装置およびその制御方法 - Google Patents

ネットワークファクシミリ装置およびその制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インターネットまたはローカルエリアネットワークに接続し、電子メールを用い、インターネットまたはローカルエリアネットワークを介して画情報をやりとりする機能と、ファクシミリ装置機能を備えたネットワークファクシミリ装置およびその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ファクシミリ装置を事業所などで使用する場合、そのファクシミリ装置は複数のユーザで共用されており、場合によっては、ユーザが私用でファクシミリ装置を私用するという事態が生じていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このようなユーザの私用を制限するには、例えば、その事業所内で、ファクシミリ装置の管理者(例えば、ユーザの上司など)などからユーザに対して私用禁止の通達を行うようなことが考えられるが、ユーザに徹底されなければ、このような通達は、有効ではない。
【0004】
そこで、画情報送信時、あらかじめ登録されている管理者の電話番号へファクシミリ装置が発呼して、管理者へその画情報送信があった旨を通知し、管理者は、後に記録出力させる通信管理レポートの内容と、ファクシミリ装置から通知された画情報送信の事象とを比較し、私用のファクシミリ通信を認識し、私用でファクシミリ通信を行ったユーザに対して注意するなどの運用が行われている場合があり、また、かかる運用に適したファクシミリ装置も実用されている。
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、ユーザの私用ファクシミリ通信を抑制する運用に好適なネットワークファクシミリ装置およびその制御方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、インターネットまたはローカルエリアネットワークに接続し、電子メールを用い、インターネットまたはローカルエリアネットワークを介して画情報をやりとりする機能と、ファクシミリ装置機能を備えたネットワークファクシミリ装置において、管理者メールアドレスを登録する管理者メールアドレス登録手段と、ファクシミリ画情報送信時、送信画情報を電子メール本文情報へ変換し、その電子メール本文情報を運ぶ電子メールを上記管理者メールアドレスへ送信するとともに、指定された宛先へ発呼し、上記送信画情報を送信する送信制御手段を備えたものである。また、前記送信制御手段は、前記宛先への画情報送信動作に先立って、前記電子メールの送信を行うようにしたものである。
【0007】
また、インターネットまたはローカルエリアネットワークに接続し、電子メールを用い、インターネットまたはローカルエリアネットワークを介して画情報をやりとりする機能と、ファクシミリ装置機能を備えたネットワークファクシミリ装置において、管理者メールアドレスを登録する管理者メールアドレス登録手段と、ファクシミリ画情報送信時、送信画情報を電子メール本文情報へ変換し、その電子メール本文情報を運ぶ電子メールを上記管理者メールアドレスへ送信し、その電子メールが上記管理者メールアドレスへ配信されたことが確認できた場合に、指定された宛先へ発呼し、上記送信画情報を送信する送信制御手段を備えたものである。
【0008】
インターネットまたはローカルエリアネットワークに接続し、電子メールを用い、インターネットまたはローカルエリアネットワークを介して画情報をやりとりする機能と、ファクシミリ装置機能を備えたネットワークファクシミリ装置において、管理者メールアドレスを登録する管理者メールアドレス登録手段と、ファクシミリ画情報送信時、送信画情報を電子メール本文情報へ変換し、その電子メール本文情報を運ぶ電子メールを上記管理者メールアドレスへ送信し、その電子メールが上記管理者メールアドレスへ配信されたことが確認できた場合、あるいは、その電子メールが上記管理者メールアドレスへ配信されたことが確認できないが、画情報送信動作が所定時間遅滞している場合に、指定された宛先へ発呼し、上記送信画情報を送信する送信制御手段を備えたものである。
【0009】
また、前記管理者メールアドレス登録手段による管理者メールアドレスの再登録を禁止する禁止手段をさらに備えたものである。
【0010】
また、インターネットまたはローカルエリアネットワークに接続し、電子メールを用い、インターネットまたはローカルエリアネットワークを介して画情報をやりとりする機能と、ファクシミリ装置機能を備えたネットワークファクシミリ装置の制御方法において、管理者メールアドレスを登録する管理者メールアドレス登録手段を備え、ファクシミリ画情報送信時、送信画情報を電子メール本文情報へ変換し、その電子メール本文情報を運ぶ電子メールを上記管理者メールアドレスへ送信するとともに、指定された宛先へ発呼し、上記送信画情報を送信するようにしたものである。
【0011】
また、インターネットまたはローカルエリアネットワークに接続し、電子メールを用い、インターネットまたはローカルエリアネットワークを介して画情報をやりとりする機能と、ファクシミリ装置機能を備えたネットワークファクシミリ装置の制御方法において、管理者メールアドレスを登録する管理者メールアドレス登録手段を備え、ファクシミリ画情報送信時、その画情報の送信に先立ち、送信画情報を電子メール本文情報へ変換し、その電子メール本文情報を運ぶ電子メールを上記管理者メールアドレスへ送信し、その後に、指定された宛先へ発呼し、上記送信画情報を送信するようにしたものである。
【0012】
また、インターネットまたはローカルエリアネットワークに接続し、電子メールを用い、インターネットまたはローカルエリアネットワークを介して画情報をやりとりする機能と、ファクシミリ装置機能を備えたネットワークファクシミリ装置の制御方法において、管理者メールアドレスを登録する管理者メールアドレス登録手段を備え、ファクシミリ画情報送信時、送信画情報を電子メール本文情報へ変換し、その電子メール本文情報を運ぶ電子メールを上記管理者メールアドレスへ送信し、その電子メールが上記管理者メールアドレスへ配信されたことが確認できた場合に、指定された宛先へ発呼し、上記送信画情報を送信するようにしたものである。
【0013】
また、インターネットまたはローカルエリアネットワークに接続し、電子メールを用い、インターネットまたはローカルエリアネットワークを介して画情報をやりとりする機能と、ファクシミリ装置機能を備えたネットワークファクシミリ装置の制御方法において、管理者メールアドレスを登録する管理者メールアドレス登録手段を備え、ファクシミリ画情報送信時、送信画情報を電子メール本文情報へ変換し、その電子メール本文情報を運ぶ電子メールを上記管理者メールアドレスへ送信し、その電子メールが上記管理者メールアドレスへ配信されたことが確認できた場合、あるいは、その電子メールが上記管理者メールアドレスへ配信されたことが確認できないが、画情報送信動作が所定時間遅滞している場合に、指定された宛先へ発呼し、上記送信画情報を送信するようにしたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施例にかかるネットワークシステムを示している。
【0016】
同図において、ローカルエリアネットワークLANには、複数のワークステーション装置WS1〜WSn、メールサーバ装置SM、および、ネットワークファクシミリ装置FXが接続されている。また、ローカルエリアネットワークLANは、ルータ装置RTを介して、インターネットへと接続され、他のローカルエリアネットワーク等に接続されているホスト装置等との間で種々のデータのやりとりが可能である。
【0017】
ここで、メールサーバ装置SMは、ローカルエリアネットワークLANに接続されているワークステーション装置WS1〜WSnを利用するユーザ、および、ネットワークファクシミリ装置FXに対して、電子メール(後述)の収集および配布のサービスを提供するものである。
【0018】
また、ワークステーション装置WS1〜WSnには、ローカルエリアネットワークLANを介して種々のデータのやりとりを行うアプリケーションソフトウェア(電子メールの送受信処理等)や、ネットワークファクシミリ装置FXより受信した電子メールに含まれる画情報を処理するアプリケーションソフトウェアなどの種々のプログラムが導入されており、特定のユーザにより使用されるものである。ここで、特定のユーザは、一人または複数人のユーザであってよい。
【0019】
また、ネットワークファクシミリ装置FXは、ローカルエリアネットワークLANにおける電子メールの送受信機能、ローカルエリアネットワークLANに接続されたワークステーション装置WS1〜WSnとの間の所定のポイント・ツー・ポイント伝送手順による所定の情報通信の機能、および、公衆網(PSTN)に接続し、この公衆網を伝送路として用いてグループ3ファクシミリ伝送手順による画情報伝送を行う伝送機能などの種々の伝送(通信)機能を備えている。また、ネットワークファクシミリ装置FXからワークステーション装置WS1〜WSn(のユーザ)へのファクシミリ画情報の送信(配信)は、電子メールを用いて行われる。
【0020】
さて、本実施例において、基本的には、ローカルエリアネットワークLANに接続されている端末相互間でのデータのやりとりは、いわゆるTCP/IPと呼ばれるトランスポートレイヤまでの伝送プロトコルと、それ以上の上位レイヤの通信プロトコルとの組み合わせ(いわゆるプロトコルスイート)が適用して行われる。例えば、電子メールのデータのやりとりでは上位レイヤの通信プロトコルとしてSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)という通信プロトコルが適用される。
【0021】
また、各端末がメールサーバ装置SMに対して、ユーザ宛の電子メールの受信確認や送信要求などのために適用するプロトコルとしては、いわゆるPOP(Post Office Protocol)などを適用することができる。
【0022】
また、TCP/IP,SMTP,POPなどの通信プロトコル、および、電子メールのデータ形式やデータ構造などについては、それぞれRFC(Request For Comments)文書により規定されている。例えば、TCPはRFC793、IPはRFC793、SMTPはRFC821、電子メールの形式は、RFC822,RFC1521,RFC1522(MIME(Multi Purpose Mail Extension)形式)などでそれぞれ規定されている。また、ネットワークファクシミリ装置FXが利用する電子メールの形式は、RFC2305に規定されている。また、ネットワークファクシミリ装置FXについての他の技術については、RFC2301〜2304,2306にも規定されている。
【0023】
そして、ネットワークファクシミリ装置FXは、読み取った原稿画像を公衆網PSTNを介して他のグループ3ファクシミリ装置へ、または、ローカルエリアネットワークLAN(さらには、インターネット)を介してワークステーション装置WS1〜WSnのユーザへ送信するとともに、公衆網PSTNを介して他のグループ3ファクシミリ装置より受信した画情報を、そのときに指定されたサブアドレスに対応したユーザに対して、電子メールを用いて転送したり、あるいは、ローカルエリアネットワークLANのワークステーションWSより受信した画情報を、指定された短縮ダイアルに対応した公衆網PSTNのグループ3ファクシミリ装置へ転送する転送サービス機能等も備えている。
【0024】
また、自端末宛に受信した電子メールについては、本文情報に配置される画情報を取り出して、記録出力するようにしている。
【0025】
ここに、ファクシミリ画情報はバイナリデータであり、電子メールには、直接バイナリデータを含ませることができないので、所定の変換方法(例えば、Base64符号化方法)を適用して可読情報(7ビットのキャラクタコード)に変換した状態で、電子メールに含められる。このような電子メールの本文情報の形式をMIME形式という。
【0026】
図2は、ネットワークファクシミリ装置FXの構成例を示している。
【0027】
同図において、システム制御部1は、このネットワークファクシミリ装置の各部の制御処理、および、ファクシミリ伝送制御手順処理などの各種制御処理を行うものであり、システムメモリ2は、システム制御部1が実行する制御処理プログラム、および、処理プログラムを実行するときに必要な各種データなどを記憶するとともに、システム制御部1のワークエリアを構成するものであり、パラメータメモリ3は、例えば、管理者のメールアドレス(以下、「管理者メールアドレス」という)など、このネットワークファクシミリ装置に固有な各種の情報を記憶するためのものであり、時計回路4は、現在時刻情報を出力するものである。
【0028】
スキャナ5は、所定の解像度で原稿画像を読み取るためのものであり、プロッタ6は、所定の解像度で画像を記録出力するためのものであり、操作表示部7は、このネットワークファクシミリ装置を操作するためのもので、各種の操作キー、および、各種の表示器からなる。
【0029】
符号化復号化部8は、画信号を符号化圧縮するとともに、符号化圧縮されている画情報を元の画信号に復号化するためのものであり、画像蓄積装置9は、符号化圧縮された状態の画情報を多数記憶するためのものである。
【0030】
グループ3ファクシミリモデム10は、グループ3ファクシミリのモデム機能を実現するためのものであり、伝送手順信号をやりとりするための低速モデム機能(V.21モデム)、および、おもに画情報をやりとりするための高速モデム機能(V.17モデム、V.34モデム、V.29モデム、V.27terモデムなど)を備えている。
【0031】
網制御装置11は、このファクシミリ装置を公衆網(PSTN)に接続するためのものであり、自動発着信機能を備えている。
【0032】
ローカルエリアネットワークインターフェース回路12は、このインターネットファクシミリ装置をローカルエリアネットワークLANに接続するためのものであり、ローカルエリアネットワーク伝送制御部13は、ローカルエリアネットワークLANを介して、他のデータ端末装置との間で種々のデータをやりとりするための各種所定のプロトコルスイートの通信制御処理(電子メール送受信処理やポイント・ツー・ポイント通信処理等)を実行するためのものである。
【0033】
これらの、システム制御部1、システムメモリ2、パラメータメモリ3、時計回路4、スキャナ5、プロッタ6、操作表示部7、符号化復号化部8、画像蓄積装置9、グループ3ファクシミリモデム10、網制御装置11、および、ローカルエリアネットワーク伝送制御部13は、内部バス14に接続されており、これらの各要素間でのデータのやりとりは、主としてこの内部バス14を介して行われている。
【0034】
また、網制御装置11とグループ3ファクシミリモデム10との間のデータのやりとりは、直接行なわれている。
【0035】
以上の構成で、このネットワークファクシミリ装置FXは、ユーザに操作された場合などで画情報送信を行う場合、その画情報送信に先立ち、送信画情報を電子メールを用いて、あらかじめ登録した管理者メールアドレスへ送信し、管理者(例えば、その職場の管理職など)に対して、画情報送信があった旨を通知する。
【0036】
それにより、その管理者は、このネットワークファクシミリ装置FXが使用されて送信動作を行った旨を確認できるとともに、そのときの送信原稿の内容を確認することができ、その送信動作が私用であったかどうかを認識することができるので、ネットワークファクシミリ装置FXの私用状況を認識することができる。
【0037】
図3は、ネットワークファクシミリ装置FXへ、管理者用メールアドレスを登録する際の処理の概略を示している。
【0038】
この処理は、ネットワークファクシミリ装置FXの初期設定時に実行される処理であり、まず、ネットワークファクシミリ装置FXの各種パラメータの設定入力が行われた後(処理101)、管理者メールアドレスの登録が行われ(処理102)、その登録入力された管理者メールアドレスは、システムメモリ2の適宜な記憶領域に保存される。
【0039】
図4は、画情報送信時に、ネットワークファクシミリ装置FXが実行する処理の一例を示している。
【0040】
スキャナ5に送信原稿がセットされると(判断201の結果がYES)、ユーザに対して宛先を入力させ(処理202)、スタートキー(図示略)が押されるまで待つ(判断203のNOループ)。
【0041】
スタートキーが押されて判断203の結果がYESになると、スキャナ5にセットされている送信原稿の画像を読み取り(処理204)、それによって得た画像データを符号化複号化部8で符号化圧縮し、それによって得た画情報を画像蓄積装置9に蓄積する(処理205)。
【0042】
ここで、システムメモリ2に記憶される管理者メールアドレスに有効な値が登録されているかどうかを調べ(判断206)、判断206の結果がYESになるときには、そのときに蓄積した画情報を、上述したMIME情報へ変換して、その画情報を送信する電子メールを作成し(処理207)、その電子メールを、登録されている管理者メールアドレスへと送信する(処理208)。
【0043】
次いで、処理202で入力された宛先へ発呼し(処理209)、所定のグループ3ファクシミリ伝送手順に従って処理205で蓄積した画情報を送信し(処理210)、画情報送信を終了すると、回線を復旧して(処理211)、この動作を終了する。
【0044】
また、管理者メールアドレスが登録されていない場合で、判断206の結果がNOになるときには、その時点で、処理209へ移行し、処理202で入力された宛先へ発呼し、所定のグループ3ファクシミリ伝送手順に従って処理205で蓄積した画情報を送信し、画情報送信を終了すると、回線を復旧して、この動作を終了する。
【0045】
このようにして、本実施例では、画情報送信を行う場合、その画情報送信に先立ち、あらかじめ登録した管理者メールアドレスへ、電子メールを用いてその送信画情報を送信するようにしているので、その管理者(例えば、その職場の管理職など)は、このネットワークファクシミリ装置FXが使用されて送信動作を行った旨を確認できるとともに、そのときの送信原稿の内容を確認することができ、その送信動作が私用であったかどうかを認識することができるので、ネットワークファクシミリ装置FXの私用状況を認識することができる。
【0046】
図5は、画情報送信時に、ネットワークファクシミリ装置FXが実行する処理の他の例を示している。
【0047】
スキャナ5に送信原稿がセットされると(判断301の結果がYES)、ユーザに対して宛先を入力させ(処理302)、スタートキー(図示略)が押されるまで待つ(判断303のNOループ)。
【0048】
スタートキーが押されて判断303の結果がYESになると、スキャナ5にセットされている送信原稿の画像を読み取り(処理304)、それによって得た画像データを符号化複号化部8で符号化圧縮し、それによって得た画情報を画像蓄積装置9に蓄積する(処理305)。
【0049】
ここで、システムメモリ2に記憶される管理者メールアドレスに有効な値が登録されているかどうかを調べ(判断306)、判断206の結果がYESになるときには、そのときに蓄積した画情報を、上述したMIME情報へ変換して、その画情報を送信する電子メールを作成し(処理307)、その電子メールを、登録されている管理者メールアドレスへと送信し(処理308)、その電子メールが宛先へ配信されたかどうかを確認する(判断309)。ここで、電子メールが宛先へ配信されたか否かの確認は、例えば、メールサーバ装置SMより、宛先へ電子メールを配信できなかった旨を通知するエラーメールが、所定時間内に受信しなかった場合、電子メールが宛先へ配信したものと認識できる。
【0050】
処理308で送信した電子メールが宛先へ配信できたと認識した場合で、判断309の結果がYESになるときには、処理302で入力された宛先へ発呼し(処理310)、所定のグループ3ファクシミリ伝送手順に従って処理305で蓄積した画情報を送信し(処理311)、画情報送信を終了すると、回線を復旧して(処理312)、この動作を終了する。
【0051】
また、管理者メールアドレスが登録されていない場合で、判断306の結果がNOになるときには、即、処理310へ移行し、処理302で入力された宛先へ発呼し、所定のグループ3ファクシミリ伝送手順に従って処理305で蓄積した画情報を送信し、画情報送信を終了すると、回線を復旧して、この動作を終了する。
【0052】
このようにして、本実施例では、画情報送信を行う場合、その画情報送信に先立ち、あらかじめ登録した管理者メールアドレスへ、電子メールを用いてその送信画情報を送信するとともに、その電子メールが管理者(例えば、その職場の管理職など)に確実に配信された場合にのみ、画情報送信を行うようにしているので、その管理者は、このネットワークファクシミリ装置FXが使用されて送信動作を行った旨を確実に確認することができ、それにより、より確実に、その送信動作が私用であったかどうかを認識することができるので、ネットワークファクシミリ装置FXの私用状況を認識することができる。
【0053】
図6は、画情報送信時に、ネットワークファクシミリ装置FXが実行する処理のさらに他の例を示している。
【0054】
スキャナ5に送信原稿がセットされると(判断401の結果がYES)、ユーザに対して宛先を入力させ(処理402)、スタートキー(図示略)が押されるまで待つ(判断403のNOループ)。
【0055】
スタートキーが押されて判断403の結果がYESになると、スキャナ5にセットされている送信原稿の画像を読み取り(処理404)、それによって得た画像データを符号化複号化部8で符号化圧縮し、それによって得た画情報を画像蓄積装置9に蓄積する(処理405)。
【0056】
ここで、システムメモリ2に記憶される管理者メールアドレスに有効な値が登録されているかどうかを調べ(判断406)、判断406の結果がYESになるときには、そのときに蓄積した画情報を、上述したMIME情報へ変換して、その画情報を送信する電子メールを作成し(処理407)、カウンタNの値を「1」に初期設定した後(処理408)、その電子メールを、登録されている管理者メールアドレスへと送信し(処理409)、その電子メールが宛先へ配信されたかどうかを確認する(判断410)。ここで、電子メールが宛先へ配信されたか否かの確認は、例えば、メールサーバ装置SMより、宛先へ電子メールを配信できなかった旨を通知するエラーメールが、所定時間内に受信しなかった場合、電子メールが宛先へ配信したものと認識できる。
【0057】
処理409で送信した電子メールが宛先へ配信できたと認識した場合で、判断410の結果がYESになるときには、処理402で入力された宛先へ発呼し(処理411)、所定のグループ3ファクシミリ伝送手順に従って処理405で蓄積した画情報を送信し(処理412)、画情報送信を終了すると、回線を復旧して(処理413)、この動作を終了する。
【0058】
また、処理409で送信した電子メールが宛先へ配信できなかったと認識した場合で、判断410の結果がNOになるときには、カウンタNの値を1つ増やし(処理414)、カウンタNの値が、所定の再送回数NAよりも大きくなっているかどうかを調べ(判断415)、判断415の結果がNOになるときには、画情報送信動作が開始されてから所定時間(例えば、5〜30分)を経過したかどうかを調べ(判断416)、判断416の結果がNOになるときには、処理409へ戻り、再度、処理407で作成した電子メールを、登録されている管理者メールアドレスへと送信する。
【0059】
一方、所定の再送回数NAだけ電子メールを送信しても不達であり、判断415の結果がYESになる場合、あるいは、管理者への電子メールの配信の確認を、画情報送信動作が開始されてから所定時間(例えば、5〜30分)を経過しても得られない場合で、判断416の結果がYESになる場合には、処理411へ移行し、処理402で入力された宛先へ発呼し、所定のグループ3ファクシミリ伝送手順に従って処理405で蓄積した画情報を送信し、画情報送信を終了すると、回線を復旧して、この動作を終了する。
【0060】
また、管理者メールアドレスが登録されていない場合で、判断406の結果がNOになるときには、即、処理411へ移行し、処理402で入力された宛先へ発呼し、所定のグループ3ファクシミリ伝送手順に従って処理405で蓄積した画情報を送信し、画情報送信を終了すると、回線を復旧して、この動作を終了する。
【0061】
このようにして、本実施例では、画情報送信を行う場合、その画情報送信に先立ち、あらかじめ登録した管理者メールアドレスへ、電子メールを用いてその送信画情報を送信するとともに、その電子メールが不達であった場合には、所定の再送回数まで電子メールを繰り返し送信するとともに、その所定の再送回数まで電子メールを送信しても管理者へ届かなかった場合、あるいは、電子メールの送信中に、所定の制限時間を経過した場合には、指定された画情報送信を行うようにしているので、業務用の画情報送信を優先して行うことができ、このネットワークファクシミリ装置FXの運用上、好ましい。
【0062】
ところで、画情報送信時、管理者への電子メール送信が行われていることを知った悪意のユーザが、登録されている管理者メールアドレスを自分の都合の良い内容に書き換えられるようなことがあると、上述した管理者用の機能が有効に活用しない
【0063】
そこで、一度、管理者メールアドレスが登録された後は、管理者メールアドレスの登録動作を禁止するようにすることで、このような事態を解消することができる。
【0064】
図7は、ネットワークファクシミリ装置FXへ、管理者用メールアドレスを登録する際の処理の他の例を示している。
【0065】
この処理は、ネットワークファクシミリ装置FXの初期設定時に実行される処理であり、まず、ネットワークファクシミリ装置FXの各種パラメータの設定入力が行われた後(処理501)、管理者メールアドレスの登録動作が許可されているかどうかを調べ(判断502)、判断502の結果がYESになるときに限り、管理者メールアドレスの登録を行い(処理503)、その登録入力された管理者メールアドレスをシステムメモリ2の適宜な記憶領域に保存する。また、最初の登録時には、管理者メールアドレスの登録が禁止される。
【0066】
なお、上述した実施例では、ファクシミリ機能として、通信回線としてPSTNを用いるグループ3ファクシミリ装置機能のみを備えている場合について説明したが、通信回線としてISDNを用いるグループ4ファクシミリ装置機能を備えたもの、あるいは、通信回線としてISDNを用いるグループ4ファクシミリ装置機能とグループ3ファクシミリ装置機能を備えたものについても、本発明を同様にして適用することができる。
【0067】
また、上述した実施例では、ネットワークファクシミリ装置FXを直接操作して画情報送信する場合について説明したが、ローカルエリアネットワークLANを介して、ワークステーション装置WSから画情報送信が指令された場合に実行する画情報送信などにも、本発明を同様にして適用することができる。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、画情報送信を行う場合、その画情報送信に先立ち、あらかじめ登録した管理者メールアドレスへ、電子メールを用いてその送信画情報を送信するようにしているので、その管理者(例えば、その職場の管理職など)は、このネットワークファクシミリ装置FXが使用されて送信動作を行った旨を確認できるとともに、そのときの送信原稿の内容を確認することができ、その送信動作が私用であったかどうかを認識することができるので、ネットワークファクシミリ装置FXの私用状況を認識することができるという効果を得る。
【0069】
また、画情報送信を行う場合、その画情報送信に先立ち、あらかじめ登録した管理者メールアドレスへ、電子メールを用いてその送信画情報を送信するとともに、その電子メールが管理者(例えば、その職場の管理職など)に確実に配信された場合にのみ、画情報送信を行うようにしているので、その管理者は、このネットワークファクシミリ装置FXが使用されて送信動作を行った旨を確実に確認することができ、それにより、より確実に、その送信動作が私用であったかどうかを認識することができるので、ネットワークファクシミリ装置FXの私用状況を認識することができるという効果も得る。
【0070】
また、画情報送信を行う場合、その画情報送信に先立ち、あらかじめ登録した管理者メールアドレスへ、電子メールを用いてその送信画情報を送信するとともに、その電子メールが不達であった場合には、所定の再送回数まで電子メールを繰り返し送信するとともに、その所定の再送回数まで電子メールを送信しても管理者へ届かなかった場合、あるいは、電子メールの送信中に、所定の制限時間を経過した場合には、指定された画情報送信を行うようにしているので、業務用の画情報送信を優先して行うことができ、このネットワークファクシミリ装置FXの運用上、好ましい。
【0071】
また、管理者メールアドレスが登録された後は、管理者メールアドレスの登録動作を禁止するようにしているので、例えば、管理者への電子メール送信が行われていることを知った悪意のユーザが、登録されている管理者メールアドレスを自分の都合の良い内容に書き換えられるような事態を回避できるという効果も得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかるネットワークシステムを示したブロック図。
【図2】ネットワークファクシミリ装置FXの構成例を示したブロック図。
【図3】ネットワークファクシミリ装置FXへ、管理者用メールアドレスを登録する際の処理の一例を示したフローチャート。
【図4】画情報送信時に、ネットワークファクシミリ装置FXが実行する処理の一例を示したフローチャート。
【図5】画情報送信時に、ネットワークファクシミリ装置FXが実行する処理の他の例を示したフローチャート。
【図6】画情報送信時に、ネットワークファクシミリ装置FXが実行する処理のさらに他の例を示したフローチャート。
【図7】ネットワークファクシミリ装置FXへ、管理者用メールアドレスを登録する際の処理の他の例を示したフローチャート。
【符号の説明】
FX ネットワークファクシミリ装置

Claims (9)

  1. インターネットまたはローカルエリアネットワークに接続し、電子メールを用い、インターネットまたはローカルエリアネットワークを介して画情報をやりとりする機能と、ファクシミリ装置機能を備えたネットワークファクシミリ装置において、
    管理者メールアドレスを登録する管理者メールアドレス登録手段と、
    ファクシミリ画情報送信時、送信画情報を電子メール本文情報へ変換し、その電子メール本文情報を運ぶ電子メールを上記管理者メールアドレスへ送信するとともに、指定された宛先へ発呼し、上記送信画情報を送信する送信制御手段を備えたことを特徴とするネットワークファクシミリ装置。
  2. 前記送信制御手段は、前記宛先への画情報送信動作に先立って、前記電子メールの送信を行うことを特徴とする請求項1記載のネットワークファクシミリ装置。
  3. インターネットまたはローカルエリアネットワークに接続し、電子メールを用い、インターネットまたはローカルエリアネットワークを介して画情報をやりとりする機能と、ファクシミリ装置機能を備えたネットワークファクシミリ装置において、
    管理者メールアドレスを登録する管理者メールアドレス登録手段と、
    ファクシミリ画情報送信時、送信画情報を電子メール本文情報へ変換し、その電子メール本文情報を運ぶ電子メールを上記管理者メールアドレスへ送信し、その電子メールが上記管理者メールアドレスへ配信されたことが確認できた場合に、指定された宛先へ発呼し、上記送信画情報を送信する送信制御手段を備えたことを特徴とするネットワークファクシミリ装置。
  4. インターネットまたはローカルエリアネットワークに接続し、電子メールを用い、インターネットまたはローカルエリアネットワークを介して画情報をやりとりする機能と、ファクシミリ装置機能を備えたネットワークファクシミリ装置において、
    管理者メールアドレスを登録する管理者メールアドレス登録手段と、
    ファクシミリ画情報送信時、送信画情報を電子メール本文情報へ変換し、その電子メール本文情報を運ぶ電子メールを上記管理者メールアドレスへ送信し、その電子メールが上記管理者メールアドレスへ配信されたことが確認できた場合、あるいは、その電子メールが上記管理者メールアドレスへ配信されたことが確認できないが、画情報送信動作が所定時間遅滞している場合に、指定された宛先へ発呼し、上記送信画情報を送信する送信制御手段を備えたことを特徴とするネットワークファクシミリ装置。
  5. 前記管理者メールアドレス登録手段による管理者メールアドレスの再登録を禁止する禁止手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3または請求項4記載のネットワークファクシミリ装置。
  6. インターネットまたはローカルエリアネットワークに接続し、電子メールを用い、インターネットまたはローカルエリアネットワークを介して画情報をやりとりする機能と、ファクシミリ装置機能を備えたネットワークファクシミリ装置の制御方法において、
    管理者メールアドレスを登録する管理者メールアドレス登録手段を備え、
    ファクシミリ画情報送信時、送信画情報を電子メール本文情報へ変換し、その電子メール本文情報を運ぶ電子メールを上記管理者メールアドレスへ送信するとともに、指定された宛先へ発呼し、上記送信画情報を送信するようにしたことを特徴とするネットワークファクシミリ装置の制御方法。
  7. インターネットまたはローカルエリアネットワークに接続し、電子メールを用い、インターネットまたはローカルエリアネットワークを介して画情報をやりとりする機能と、ファクシミリ装置機能を備えたネットワークファクシミリ装置の制御方法において、
    管理者メールアドレスを登録する管理者メールアドレス登録手段を備え、
    ファクシミリ画情報送信時、その画情報の送信に先立ち、送信画情報を電子メール本文情報へ変換し、その電子メール本文情報を運ぶ電子メールを上記管理者メールアドレスへ送信し、その後に、指定された宛先へ発呼し、上記送信画情報を送信するようにしたことを特徴とするネットワークファクシミリ装置の制御方法。
  8. インターネットまたはローカルエリアネットワークに接続し、電子メールを用い、インターネットまたはローカルエリアネットワークを介して画情報をやりとりする機能と、ファクシミリ装置機能を備えたネットワークファクシミリ装置の制御方法において、
    管理者メールアドレスを登録する管理者メールアドレス登録手段を備え、
    ファクシミリ画情報送信時、送信画情報を電子メール本文情報へ変換し、その電子メール本文情報を運ぶ電子メールを上記管理者メールアドレスへ送信し、その電子メールが上記管理者メールアドレスへ配信されたことが確認できた場合に、指定された宛先へ発呼し、上記送信画情報を送信するようにしたことを特徴とするネットワークファクシミリ装置の制御方法。
  9. インターネットまたはローカルエリアネットワークに接続し、電子メールを用い、インターネットまたはローカルエリアネットワークを介して画情報をやりとりする機能と、ファクシミリ装置機能を備えたネットワークファクシミリ装置の制御方法において、
    管理者メールアドレスを登録する管理者メールアドレス登録手段を備え、
    ファクシミリ画情報送信時、送信画情報を電子メール本文情報へ変換し、その電子メール本文情報を運ぶ電子メールを上記管理者メールアドレスへ送信し、その電子メールが上記管理者メールアドレスへ配信されたことが確認できた場合、あるいは、その電子メールが上記管理者メールアドレスへ配信されたことが確認できないが、画情報送信動作が所定時間遅滞している場合に、指定された宛先へ発呼し、上記送信画情報を送信するようにしたことを特徴とするネットワークファクシミリ装置の制御方法。
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