JPH10340376A - 自動販売機の商品収納装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 セパレータによる商品係止機能、売切検知レ
バーによる商品検知機能をともに確保しつつ、自動販売
機の全体の小型化、内部構造の簡素化を図ることのでき
る自動販売機の商品収納装置を提供する。 【解決手段】 商品通路内に張り出し可能に設けられ、
該商品通路内に積み上げられている商品を係止可能なセ
パレータと、商品通路内に出没可能に設けられ、商品通
路内の商品の有無を検知可能な売切検知レバーとを有す
る自動販売機の商品収納装置において、該セパレータと
売切検知レバーとを、商品通路の同じ内面側に設けると
ともに、前記セパレータの前記売切検知レバーの動作軌
跡に対応する部位に切欠きを設けたことを特徴とする自
動販売機の商品収納装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、商品を商品通路内
に積み重ねて収納する自動販売機の商品収納装置に関
し、より詳しくは、商品売切検知手段を有する自動販売
機の商品収納装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】紙パックやびん、缶、ボトル等の商品を
販売する自動販売機として、商品を直接積み上げたり、
傾斜した棚に商品を積み上げたりする商品通路を有し、
最下段の商品から順次搬出、販売するようにした自動販
売機はよく知られている。また、最下段の商品から順次
搬出する商品搬出機構として、最下段の商品の搬出を制
御するフラッパと、その上方に、最下段の商品搬出時に
後続する商品を保持するセパレータとを備えた、商品搬
出機構が知られている。

【０００３】上記のような自動販売機の商品収納装置に
おいては、商品の売り切れを検知すべく、たとえば売切
検出レバーを商品通路内方に向けて付勢し、商品通路内
の商品が売切検出レバーを商品通路外方へ押し戻すこと
により商品の有無を検知し、売り切れを検知する方法
（実公平１−２１４２０号公報）が提案されている。

【０００４】上記提案に係る自動販売機の商品収納装置
においては、図３に示すように商品通路５０内には商品
５１が積み上げられ、商品販売時に商品通路５０の商品
搬出口５４を開閉可能なフラッパ５５が開動作をする際
には、セパレータ５２が商品通路５０内に張り出して最
下段直上（次段以降）の商品５１を係止するようになっ
ている。また、商品通路５０内の商品５１の有無は、商
品通路５０内に向けて付勢された売切検知レバー５３に
より検知されるようになっている。売切検知レバー５３
は、商品通路５０の背面側に軸５６を有している。そし
て、商品通路５０内の商品５１の有無によるレバー５３
の回動に伴って軸５６の端部に設けられた板状の片（図
示略）を回動させることによりスイッチ５７がオン、オ
フされ、売切が検知されるようになっている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記提
案に係る装置においては、売切検知レバー５３は装置の
背面側から商品通路５０内へ出没され、スイッチ５７も
装置の背面側に設けられているので、必然的に装置の奥
行き寸法が増大する。このため、自動販売機全体の小型
化や省設置スペース化の要請に十分対応できなくなるお
それがある。また、セパレータ５２と売切検知レバー５
３を商品通路５０の異なる面側に設けているため、売切
検知レバー５３の機構部分とセパレータ５２の機構部分
とを異なる部位にそれぞれ設ける必要があり、装置全体
としてみた場合、コンパクト化が困難であることに加
え、内部構造が複雑化するおそれがある。

【０００６】なお、上記課題を解決するために、単にセ
パレータ５２と売切検知レバー５３とを商品通路５０の
同じ内面側に設けたのでは、動作時に両者が干渉し合う
ことになり、セパレータ５２と売切検知レバー５３の本
来の機能が損なわれる。

【０００７】本発明の課題は、上記のような問題点に着
目し、販売時等に次段以降の商品を係止するセパレータ
の機能と、商品通路内の商品の有無を検知し売切状態を
検知する売切検知レバーの機能との両機能をそれぞれ確
保しつつ、商品収納装置、ひいては自動販売機全体の小
型化および内部構造の簡素化を図ることのできる自動販
売機の商品収納装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の自動販売機の商品収納装置は、商品通路内
に張り出し可能に設けられ、該商品通路内に積み上げら
れている商品を係止可能なセパレータと、商品通路内に
出没可能に設けられ、商品通路内の商品の有無を検知可
能な売切検知レバーとを有する自動販売機の商品収納装
置において、該セパレータと売切検知レバーとを、商品
通路の同じ内面側に設けるとともに、前記セパレータの
前記売切検知レバーの動作軌跡に対応する部位に切欠き
を設けたことを特徴とするものからなる。

【０００９】上記売切検知レバーの長さは、商品通路の
複数の商品にわたる長さに設定されることが望ましい。
また、上記売切検知レバーの商品通路内への張り出し
は、スイッチ手段により検知することができる。

【００１０】上記のような自動販売機の商品収納装置に
おいては、セパレータの売切検知レバーの動作軌跡に対
応する部位には切欠きが設けられているので、セパレー
タと売切検知レバーとを商品通路の同じ内面側に設けて
も、セパレータおよび売切検知レバーが互いに干渉する
ことがなくなり、両者ともに円滑に所定の回動動作をさ
せることができる。したがって、セパレータおよび売切
検知レバーの機能をそれぞれ確保しつつ、とくに自動販
売機の奥行き方向の寸法を低減することができるように
なり、自動販売機全体の小型化ひいては省設置スペース
化を達成することができる。また、セパレータと売切検
知レバー用の動作機構部分を商品通路の同じ面側部分に
配置できることから、これらの部分をコンパクトに納め
ることができるとともに、全体としてみた場合の構造の
簡素化を図ることが可能になる。

【００１１】また、売切検知レバーの長さを、商品通路
内に積み上げられる複数の商品にわたる長さに設定すれ
ば、商品の有無の検知、つまり売切状態の検知をより確
実に行うことができるようになる。しかも、売切検知レ
バーの商品通路張り出し側部分と反対側部分でスイッチ
手段をたたくようにする場合、売切検知レバーを長くし
ておくことにより、回動中心に対する腕の長さの差を大
きくとることができ、小さな力でスイッチ手段をたたく
ことができるようになる。その結果、検知動作に必要な
トルクを低減することができ、検知動作の確実性、装置
の信頼性を向上することができる。さらに、売切検知レ
バーを長くしておくことにより、商品のサイズにかかわ
らず確実に売切検知を行うことができるので、商品に対
する装置の汎用性も向上できる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下に、本発明の自動販売機の商
品収納装置の望ましい実施の形態を、図面を参照して説
明する。図１および図２は、本発明の一実施態様に係る
自動販売機の商品収納装置１を示しており、商品列２列
分の商品通路２を示している。各商品通路２内には、商
品３が積み上げられて収納されている。

【００１３】商品通路２の下部には、商品搬出口５が設
けられており、商品搬出口５には、該搬出口５を開閉可
能なフラッパ６（商品搬出制御機構）が設けられてい
る。フラッパ６は、軸８を介して回動可能に支持されて
おり、該軸８を中心に回動し搬出口５を開閉するように
なっている。そして、商品通路２内に積み重ねられた商
品３は、最下段の商品３の下面においてフラッパ６によ
り係止されるようになっており、フラッパ６の開動作に
より最下段の商品３から順次搬出されるようになってい
る。また商品通路２内には、内面４側からセパレータ７
が張り出し可能になっている。

【００１４】セパレータ７は、最下段の商品３がフラッ
パ６開動作により販売される時には、商品通路２の内方
の商品保持位置（図１の点線位置）まで張り出して次段
以降の商品３を保持し、最下段の商品３が販売（搬出）
された後、次の販売準備、つまり、次段の商品３をフラ
ッパ６上に移送する際には、後退して上記商品３の保持
を解除するようになっている。

【００１５】商品通路２の内面４側（つまりセパレータ
７と同じ内面側）には、商品通路２内の商品３の有無を
検知可能な売切検知レバー９が設けられている。売切検
知レバー９は、内面４側から商品通路２内方へ向けて出
没可能に付勢されている。また、本実施態様において
は、売切検知レバー９の長さ、より具体的に商品通路２
内への突出代は、商品通路２内に積み重ねられる複数の
商品３にわたるように設定されている。また、売切検知
レバー９の一端（先端）は、商品通路２内の最下段、ま
たはその直上の商品３に当接可能になっている。

【００１６】売切検知レバー９の他端側は、軸１０によ
り支持されており、該軸１０を中心に売切検知レバー９
は回動するようになっている。そして、本実施態様にお
いては、売切検知レバー９の回動軌跡に対応するセパレ
ータ７の部位には切欠き１３が設けられている。また、
売切検知レバー９の他端側には、スイッチ１１に当接可
能な片１２が設けられており、売切検知レバー９が商品
通路２内方へ張り出した際には、片１２がスイッチ１１
を押圧し該スイッチ１１が作動するようになっている。

【００１７】本実施態様のような自動販売機の商品収納
装置においては、セパレータ７と売切検知レバー９とは
同じ内面４側に設けられているが、セパレータ７の売切
検知レバー９の動作軌跡に対応する部位には切欠き１３
が設けられている。したがって、セパレータ７および売
切検知レバー９は互いに干渉し合うことなく、独立にか
つ円滑に回動されるので、セパレータ７による商品３の
係止機能、および売切検知レバー９による商品の有無の
検知機能の両方ともに問題なく確保できる。また、セパ
レータ７と売切検知レバー９を商品通路２の同じ内面４
側に設けることにより、自動販売機の奥行き方向の寸法
を低減するとともに、これらの機構部分を実質的に同じ
スペース内にコンパクトにまとめることができ、これら
機構部分の構造の簡素化が可能になる。これら機構部分
のコンパクト化、内部構造の簡素化により、一層、自動
販売機全体の小型化、省設置スペース化を促進すること
ができる。

【００１８】また、売切検知レバー９の長さは、商品通
路２内に積み重ねられる複数の商品３にわたる長さに設
定されているので、商品３の有無をより確実に検出でき
るようになる。また、本実施例の如く、レバー９の軸１
０と反対側の片１２でスイッチ１１をたたくようにして
いる場合には、商品通路側に張り出すレバー９部分の長
さと片１２側の長さの差が大きくなるので、小さな力で
スイッチ１１を作動させることができる。したがって、
レバー９の付勢に必要な力、つまり売切検知動作に必要
なレバー回動用トルクの低減を図ることができる。ま
た、売切検知レバー９の先端部における商品３への当接
力も小さくなることから、売切検知の際の商品３への悪
影響（大きな力でレバーが当たる場合の悪影響）のおそ
れもなくなる。

【００１９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の自動販売
機の商品収納装置によるときは、セパレータによる商品
の係止機能および売切検知レバーによる商品検知機能を
ともに確保しつつ、自動販売機全体の小型化、内部構造
の簡素化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施態様に係る自動販売機の商品
収納装置の縦断面図である。

【図２】図１の装置のＩＩ−ＩＩ線に沿う断面図であ
る。

【図３】従来の自動販売機の商品収納装置の縦断面図で
ある。

【符号の説明】

１ 自動販売機の商品収納装置 ２ 商品通路 ３ 商品 ４ 内面 ５ 商品搬出口 ６ フラッパ ７ セパレータ ８ 軸 ９ 売切検知レバー １０ 軸 １１ スイッチ １２ 片 １３ 切欠き

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 商品通路内に張り出し可能に設けられ、
   該商品通路内に積み上げられている商品を係止可能なセ
   パレータと、商品通路内に出没可能に設けられ、商品通
   路内の商品の有無を検知可能な売切検知レバーとを有す
   る自動販売機の商品収納装置において、該セパレータと
   売切検知レバーとを、商品通路の同じ内面側に設けると
   ともに、前記セパレータの前記売切検知レバーの動作軌
   跡に対応する部位に切欠きを設けたことを特徴とする自
   動販売機の商品収納装置。
2. 【請求項２】 前記売切検知レバーの長さが、商品通路
   の複数の商品にわたる長さに設定されている、請求項１
   の自動販売機の商品収納装置。
3. 【請求項３】 前記売切検知レバーの商品通路内への張
   り出し動作を検知するスイッチ手段が設けられている、
   請求項１または２の自動販売機の商品収納装置。