JP2001101496A - 自動販売機の商品取出口装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 商品取出口の内部が広いタイプの自動販売機
であっても、悪戯を有効に防止すること。 【解決手段】 前面扉に設けられた商品取出口と、前記
商品取出口を閉塞する商品取出口扉と、商品収納部から
搬送された商品を受け入れる商品受け部と、前記商品収
納部と商品受け部との間に形成された商品搬出口と、前
記商品取出口扉と商品受け部の間に介在する第１の防盗
手段と、前記第１の防盗手段に連動する第２の防盗手段
とを備え、前記第１の防盗手段及び第２の防盗手段によ
り商品搬出口を閉塞するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自動販売機の商品
取出口装置に関するものであり、特に奥行きの深い商品
受入部を有する自動販売機の商品取出口装置において商
品の盗難などの悪戯を防止するものである。

【０００２】

【従来の技術】自動販売機は、その内部に現金・販売商
品が収納されているため、盗難などの悪戯の対象となっ
ている。これに対して従来から、さまざまな対策がなさ
れている。

【０００３】例えば、図５に示す自動販売機の商品取出
口装置では、商品取出口５１の内部には、商品受け部５
２を設け、商品受け部５２の後部に対応して内扉５０が
設けられ、商品収納部５３から搬出され商品シュート
（図示せず）上をスライドしてきた商品を商品受け部５
２に導入するための導入口５４が設けられている。そし
て商品受け部５２には上端を回動自在に軸支され、下端
を商品取出口５１の下縁の前面に当接させて前方へ開扉
自在な商品取出口扉５６を設け、また導入口５４には、
商品受け部５２内に開扉自在に構成して導入口５４を閉
塞する導入口扉５５を設けている。

【０００４】一方、商品取出口５１と導入口５４との間
の中間位置には、上端を商品受け部５２内の上部位置に
回動自在に軸支されて自重にて制止位置を保つようにし
た防盗板５７を前後に回動自在に設けている。そして、
防盗板５７の前方への可動範囲は、商品取出口５１の商
品取出口扉５６に下端が当接することにより規制され、
また後方への可動範囲は導入口扉５５の前面に当接する
ことにより規制される。すなわち上記構成の商品取出口
装置では、商品取出口扉５６を開放して商品収納部５３
内に工具等で悪戯をしようとしても防盗板５７によりこ
れを防止するようになっている。

【０００５】しかしながら上記構成による従来の商品取
出口装置では、缶飲料等の小型の商品を販売する自動販
売機では有効であるが、これをそのまま大型商品を販売
するい自動販売機に適用することはできない。すなわち
大型商品を販売する自動販売機では、導入口５４、防盗
板５７、商品受け部５２、商品取出口５１、商品取出口
扉５６もそれぞれ大型のものとなり、商品の搬出及び商
品の取出し動作の妨げとなるという問題がある。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、大型の商品
を販売するため奥行きの深い商品受け部を有する自動販
売機であっても、簡単な構成にて盗難等の悪戯を防止す
ることをその目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、自動販売機の
商品取出口装置において、前面扉に設けられた商品取出
口と、商品取出口を閉塞する商品取出口扉と、商品収納
部から搬送された商品を受け入れる商品受け部と、商品
収納部と商品受け部との間に形成された商品搬出口と、
商品搬出口を開放する待機位置と商品搬出口を閉塞する
閉塞位置との間で移動自在に支持された第１の防盗手段
と、第１の防盗手段の移動に連動する第２の防盗手段と
を備え、第１の防盗手段が待機位置から閉塞位置に移動
することにより第１の防盗手段及び第２の防盗手段によ
り商品搬出口を閉塞するようにしたことを特徴とする。

【０００８】また、本願発明は、上記自動販売機の商品
取出口装置において、第１の防盗手段は回動自在に支持
されたことを特徴とする。

【０００９】また、本発明は、上記自動販売機の商品取
出口装置において、第１の防盗手段は商品取出口扉と商
品受け部の間を塞ぐようにしたことを特徴とする。

【００１０】また、本発明は、上記自動販売機の商品取
出口装置において、第２の防盗手段はリンク機構を介し
て第１の防盗手段に連動するようにしたことを特徴とす
る。

【００１１】さらに本発明は、上記自動販売機の商品取
出口装置において、商品取出口を開放することにより商
品搬出口を閉塞するようにしたことを特徴とする。

【００１２】

【発明の実施の形態】本発明による実施の形態を図面に
基づいて説明する。

【００１３】図１は本発明による商品取出口装置を搭載
した自動販売機の内部側面図、図２は本発明による商品
取出口装置の側面図、図３は本発明による商品取出口装
置の動作を説明するための動作説明図、図４は自動販売
機の正面図である。

【００１４】図１において、２は自動販売機１の本体、
３は自動販売機１の前面扉、４は購入商品を取り出すた
めの商品取出口、５は前面扉３に回動自在に支持される
とともに商品取出口４を開閉する商品取出口扉、６〜１
３は飲料・菓子等の商品を収納する商品収納部、１４は
商品収納部６〜１３から搬出されてきた商品を受けて下
方に移動し当該商品を落下させる商品搬出エレベータ、
１５は商品搬出エレベータ１４のガイド部、１６は商品
搬出エレベータ１４をガイド部１５に沿って上下方向に
移動させる駆動モータ、１７は商品搬出エレベータ１４
から落下した商品を受け入れる商品受け部、１８は商品
収納部６〜１３と商品受け部１７の間に形成された商品
搬出口、１９は本体２に支持され商品搬出口１８を開閉
する商品搬出口扉、２０は商品搬出口１８を開閉するよ
うに商品搬出口扉１９を駆動する開閉駆動部、２１は自
動販売機１の内部を冷却する冷却ユニットである。

【００１５】図２及び図３において、２２及び２３は商
品受け部１７内に設けられた第１の防盗板及び第２の防
盗板、２４はその両端が商品受け部１７に回動自在に支
持されるとともに第１の防盗板２２に固着された第１の
回動軸、２５はその両端が商品受け部１７に回動自在に
支持されるとともに第２の防盗板２３に固着された第２
の回動軸、２６は商品受け部１７の外側に設けられ第１
の回動軸２４に固着された第１のリンク、２７は第２の
リンク、２８は第２のリンク２７に形成された長孔、２
９は第３のリンク、３０は第２の回動軸２５に固着され
た第４のリンク、３１はその一端部が第１のリンク２６
に固着されるとともに他端部が第２のリンク２７に形成
された長孔２８に挿通され長孔２５の長手方向に摺動自
在に支持されたリンク摺動軸、３２はその一端が商品受
け部１７に固着されるとともに第２のリンク２７を回動
自在に支持するリンク回動軸、３３は第２のリンク２７
と第３のリンク２９を互いに回動自在に連結する第１の
リンク連結軸、３４は第３のリンク２９と第４のリンク
３０を互いに回動自在に支持する第２のリンク支持軸で
ある。

【００１６】図４において、自動販売機１の前面扉３に
は、商品サンプル３５を収納する商品展示室３６、購入
する商品を選択する商品選択ボタン３７、紙幣を投入す
る紙幣投入部３８、硬貨を投入する硬貨投入部３９、投
入された紙幣または硬貨の金額を表示する金額表示部４
０、釣銭等の硬貨を返却する際に操作する硬貨返却レバ
ー４１、硬貨返却レバー４１の操作により硬貨が返却さ
れる硬貨返却口４２、購入商品を取り出すための商品取
出口４、商品取出口４を閉塞する商品取出口扉５などが
備えられている。

【００１７】次に、図１〜４に基づいて本発明による自
動販売機の商品取出口装置の動作を説明する。

【００１８】まず、硬貨投入口３９に硬貨（または紙幣
投入口３５に紙幣）が投入されるとその金額が金額表示
部４０に表示され、投入金額が一定金額以上になると商
品選択ボタン３７の表示ランプ（図示せず）が点灯す
る。そして、商品サンプル３５から好みの商品を選びそ
の商品に対応する商品選択ボタン３７を押すことにより
販売司令信号が出力される。この時、商品搬出口１８は
商品搬出口扉１９により閉塞された待機状態になってい
る。販売司令信号に基づいて開閉駆動部２０が作動し商
品搬出口扉１９を駆動して、商品搬出口１８が開口され
る。販売司令信号に対応する販売商品が商品収納部６に
収納されている場合、販売司令信号に基づいて駆動モー
タ１６により商品搬出エレベータ１４が商品収納部６に
対応する位置まで移動する。商品搬出エレベータ１４が
所定の位置に来ると商品収納部６に装備された商品搬出
機構（図示せず）が動作して、商品収納部６内の商品が
前方に押し出されて最前列の商品が商品搬出エレベータ
１４上に落下する。次に、商品搬出エレベータ１４は下
方に移動し最下部に到達すると商品搬出エレベータ１４
から商品収納エレベータ１４から商品が落下し商品搬出
口１８を介して商品受け部１７に受け入れられる。商品
受け部１７に販売商品が受け入れられると、開閉駆動部
２０により商品搬出口扉１９を駆動して商品搬出口１８
を閉塞する。また、商品搬出エレベータ１４は情報に移
動して最上部で停止し、次の販売動作に備える。

【００１９】次に、商品受け部１７内の商品を取り出す
には、商品取出口扉５を手前に回動させて商品取出口４
を開放する。この状態で、商品取出口４に手を挿入する
と第１の防盗板２２は奥側に押され第１の回動軸２４を
中心として矢印Ａの方向に回動する。第１の防盗板２２
が回動することにより、第１の支持軸２４及び第１のリ
ンク２６も矢印Ａの方向に回動する。第１のリンク２６
の回動によりリンク摺動軸３１が第２のリンク２４に形
成された長孔２８内を摺動しつつ、第２のリンク２７は
リンク回動軸３２を中心として矢印Ｂの方向に回動す
る。第２のリンク２７の回動により、第１のリンク連結
軸３３により第２のリンク２７と連結された第３のリン
ク２９が回動し、さらに第３のリンク連結軸３４により
第３のリンク２９と連結された第４のリンク３０も第２
の支持軸２５を中心として矢印Ｃの方向に回動する。第
４のリンク３０が回動することにより、第２の支持軸２
５に固着された第２の防盗板２３は矢印Ｄの方向に回動
して、商品搬出口１８の奥側の部分を閉塞する。この
時、第１の防盗板２２は、商品搬出口１８の商品取出口
４側の部分を閉塞するようになり、第１の防盗板２２及
び第２の防盗板２３により商品搬出口１８全体が閉塞さ
れた状態になる。

【００２０】商品の取出しが終了し、商品取出口４から
手を抜くと、第１の防盗板２２は矢印Ａの逆方向に回動
し、これに連動して、第１のリンク２６が矢印Ｂの逆方
向に、第３のリンク２９が矢印Ｃの逆方向に、第２の防
盗板２３が矢印Ｄの逆方向に、それぞれ回動する。そし
て、第１の防盗板２２及び第２の防盗板２３は図３
（ａ）の待機状態に戻る。

【００２１】以上は、商品の販売時における商品取出口
装置の動作について述べたが、工具等で悪戯をしようと
した場合も同様の動作により、すなわち第１の防盗板２
２及び第２防盗板２３で商品搬出口１８を閉塞すること
により、これを防止することができる。

【００２２】上記本発明の実施の形態では、第１の防盗
板２２を直接手で奥側に押して回動させるように構成し
たものであるが、商品取出口扉５の回動に連動して第１
の防盗板２２を矢印Ａの方向に回動させるように構成し
てもよい。

【００２３】

【発明の効果】本発明によれば、前面扉に設けられた商
品取出口と、商品取出口を閉塞する商品取出口扉と、商
品収納部から搬送された商品を受け入れる商品受け部
と、商品収納部と商品受け部との間に形成された商品搬
出口と、商品搬出口を開放する待機位置と商品搬出口を
併催する閉塞位置との間で移動自在に支持された第１の
防盗手段と、第１の防盗手段の移動に連動する第２の防
盗手段とを備え、第１の防盗手段が待機位置から閉塞位
置に移動することにより第１の防盗手段及び第２の防盗
手段により商品搬出口を閉塞するようにしたから、奥行
きの深い商品受け部を有する自動販売機であっても、商
品搬出動作の妨げとならず、商品の盗難などの悪戯を防
止することができる。

【００２４】また、本発明によれば、第１の防盗手段は
回動自在に支持されているため、商品収納部からの商品
搬出の妨げとならず、また簡単な構成にて容易に商品搬
出口を閉塞することができる。

【００２５】また、本発明によれば、第１の防盗手段は
商品取出口扉と商品受け部の間を塞ぐようにしたから、
工具等の進入による悪戯を防止することができる。

【００２６】また、本発明によれば、第２の防盗手段は
リンク機構を介して第１の防盗手段に連動するようにし
たから、簡単な構成にて盗難などの悪戯を防止すること
ができる。

【００２７】さらに本発明によれば、商品取出口を開放
することにより商品搬出口を閉塞するようにしたから、
より確実に悪戯を防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による商品取出口装置を搭載した自動販
売機の内部側面図である。

【図２】本発明による商品取出口装置の側面図である。

【図３】本発明による商品取出口装置の動作を説明する
ための動作説明図である。

【図４】自動販売機の正面図である。

【図５】従来の自動販売機の商品取出口装置の断面図で
ある。

【符号の説明】

１ 自動販売機 ３ 前面扉 ４ 商品取出口 ５ 商品取出口扉 ６〜１３ 商品収納庫 １７ 商品受け部 １８ 商品搬出口 １９ 第１の防盗板 ２０ 第２の防盗板 ２１ 第１の支持軸 ２２ 第２の支持軸 ２３ 第１のリンク ２４ 第２のリンク ２５ 長孔 ２６ 第３のリンク ２７ 第４のリンク ２８ リンク摺動軸 ２９ リンク回動軸 ３０ 第１の連結部材 ３１ 第２の連結部材

フロントページの続き (72)発明者 大平 啓二 大阪府守口市京阪本通２丁目５番５号 三 洋電機株式会社内 Ｆターム(参考） 3E044 AA01 DD03 FB17

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 前面扉に設けられた商品取出口と、前記
   商品取出口を閉塞する商品取出口扉と、商品収納部から
   搬送された商品を受け入れる商品受け部と、前記商品収
   納部と商品受け部との間に形成された商品搬出口と、前
   記商品搬出口を開放する待機位置と商品搬出口を閉塞す
   る閉塞位置との間で移動自在に支持された第１の防盗手
   段と、前記第１の防盗手段の移動に連動する第２の防盗
   手段とを備え、前記第１の防盗手段が待機位置から閉塞
   位置に移動することにより第１の防盗手段及び第２の防
   盗手段が商品搬出口を閉塞するようにしたことを特徴と
   する自動販売機の商品取出口装置。
2. 【請求項２】 前記第１の防盗手段は、回動自在に支持
   されたことを特徴とする請求項１記載の自動販売機の商
   品取出口装置。
3. 【請求項３】 前記第１の防盗手段は、待機位置におい
   て商品取出口扉と商品受け部の間を塞ぐようにしたこと
   を特徴とする請求項１または２記載の自動販売機の商品
   取出口装置。
4. 【請求項４】 前記第２の防盗手段は、リンク機構を介
   して前記第１の防盗手段に連動するようにしたことを特
   徴とする請求項１、２または３記載の自動販売機の商品
   取出口装置。
5. 【請求項５】 前記商品取出口を開放することにより商
   品搬出口を閉塞するようにしたことを特徴とする請求項
   １、２、３または４記載の自動販売機の商品取出口装
   置。