JPH10339673A - 圧力センサ装置 - Google Patents
圧力センサ装置Info
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- JPH10339673A JPH10339673A JP9152149A JP15214997A JPH10339673A JP H10339673 A JPH10339673 A JP H10339673A JP 9152149 A JP9152149 A JP 9152149A JP 15214997 A JP15214997 A JP 15214997A JP H10339673 A JPH10339673 A JP H10339673A
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Abstract
の圧力検出値の演算に必要な時間を短縮すること。 【解決手段】 アナログマルチプレクサ6は、基準電圧
発生回路5からの基準信号Sa、温度検出用ブリッジ回
路4からの温度信号St、圧力検出用ブリッジ回路3か
らの検出信号Sdをこの順に通過させる。A/D変換回
路9は、アナログマルチプレクサ6から差動増幅回路8
を通じて与えられる各信号をデジタルデータに変換す
る。このデジタルデータに基づいた演算処理により検出
信号Sdに応じた圧力量検出値を温度信号St及び基準
信号Saにより補正した状態で算出するための補正演算
回路14は、基準信号Saに対応したデジタルデータに
基づく演算処理、温度信号Stに対応したデジタルデー
タに基づく演算処理、検出信号Sdに対応したデジタル
データに基づく演算処理を、この順に実行する。
Description
らのアナログ量の検出信号をA/D変換回路によりデジ
タルデータに変換した後に信号処理することによって圧
力を検出するようにした圧力センサ装置に関する。
いては、半導体圧力センサより成る圧力センサ回路から
出力された検出信号(電圧信号)をA/D変換回路によ
ってデジタルデータに変換し、この変換後のデータをマ
イクロコンピュータにより演算処理することによって、
圧力センサ回路による検出圧力に応じた検出値を得る構
成が一般的になっている。
力センサ回路の温度に応じたレベルの温度信号(電圧信
号)を発生する温度検出回路を設け、マイクロコンピュ
ータによる圧力検出値の演算処理時においては、上記温
度信号をA/D変換回路によりデジタルデータに変換
し、この変換データに基づいて上記圧力検出値を温度補
正する構成としている。また、回路素子の温度特性のば
らつきなどに起因した圧力検出精度の低下を防止するた
めに、圧力センサ回路に作用する圧力及び温度と無関係
に一定の電圧レベルとなる基準信号を発生する基準電圧
発生回路を設け、マイクロコンピュータによる圧力検出
値の演算処理時には、上記基準信号をA/D変換回路に
より変換したデジタルデータに基づいた補正演算処理を
行う構成とすることも行われている。
装置を、所謂マイコンガスメータなどを利用した家庭用
保安システムや携帯用機器に使用するニーズが増えてき
ており、この場合には電源として電池を利用することに
なる。このような電池駆動を行う場合、電力消費量を小
さくして電池の消耗を抑制するためには、前記検出信
号、温度信号及び基準信号のデジタル変換データを利用
した演算処理の速度を高めることによって、応答時間
(圧力検出値を出力するまでの時間)を短縮することが
望ましいものである。
要時間の短縮については深く考慮しておらず、これに起
因した電池消耗については看過しているのが実情であっ
た。尚、演算所要時間の短縮のためには、マイクロコン
ピュータのクロック周波数を高めることが考えられる
が、これではコスト高になるという新たな問題点が出て
くる。
あり、その目的は、圧力検出値の高精度化を実現できる
と共に、その圧力検出値の演算に必要な時間をハードウ
エア構成の変更に起因したコストの上昇を伴うことなく
短縮できるようになる圧力センサ装置を提供することに
ある。
に請求項1記載の手段を採用することができる。この手
段によれば、アナログマルチプレクサは、基準電圧発生
回路からの基準信号及び検出回路からの温度信号を通過
させた後に、圧力センサ回路からの検出信号を通過させ
るようになる。このようにアナログマルチプレクサを通
過した各信号は、A/D変換回路によりデジタルデータ
に変換される。
回路により変換されたデジタルデータに基づいた演算処
理を行うことにより前記検出信号に応じた圧力検出値を
算出するものである。具体的には、圧力センサ回路に対
する印加圧力をP、検出信号、温度信号及び基準信号を
A/D変換回路により変換した各デジタルデータをそれ
ぞれ圧力情報D、温度情報T及び基準情報A、また、圧
力センサ回路の感度の温度係数をc、圧力センサ回路の
室温感度をd、圧力検出値のオフセットの温度係数を
e、圧力検出値の室温オフセット値をf、温度検出値の
温度係数をa、温度検出値の室温オフセット値をbとし
た場合に、 P={(T/A−b)×(−e/a)+D/A−f} /{(T/A−b)×c/a+d} …… の演算処理を実行して印加圧力P、つまり圧力検出値を
算出する。
応じた圧力情報Dが、温度信号に応じた温度情報T及び
基準信号に応じた基準情報Aにより補正されることにな
り、結果的に圧力検出値の高精度化を実現できるように
なる。
印加圧力Pの算出時において、まず、検出信号に先立っ
てアナログマルチプレクサを通過する基準信号及び温度
信号に対応したデジタルデータ(基準情報A及び温度情
報T)に基づく演算処理、つまり、{(T/A−b)×
(−e/a)−f}の演算、並びに{(T/A−b)×
c/a+d}の演算をそれぞれ行うことができる。そし
て、この後に、上記演算処理結果並びに前記検出信号に
対応したデジタルデータ(圧力情報D)に基づく演算処
理、つまり、 {(T/A−b)×(−e/a)−f+D/A}/
{(T/A−b)×c/a+d} の演算を行うことにより、前記印加圧力Pを算出するこ
とになる。
演算処理を行う際には、圧力情報Dを使用した演算(D
/Aの演算、その演算結果の加算、並びに最後に行う割
算)以外の演算、つまり演算回数が多くてその処理時間
が比較的長くならざるを得ない演算処理であるところ
の、{(T/A−b)×(−e/a)−f}の演算と、
{(T/A−b)×c/a+d}の演算については、先
行して実行可能であることが分かる。
を出力するまでに一定のサンプリング時間が必要になる
という性質があるため、圧力情報Dのサンプリング時間
中において、これより先にデジタルデータに変換されて
いる基準情報A及び温度情報Tに基づく上記のような演
算処理を先行して行うことが可能であり、このような順
序で演算処理を行った場合には、圧力検出値の演算に要
する時間を短縮できるようになる。しかも、上記のよう
に圧力検出値の演算所要時間の短縮を実現するために、
演算プログラムを動かすためのクロック周波数を高める
などのハードウエア構成の変更を伴うことがないから、
コストの上昇を未然に防止できるようになる。
ルチプレクサは、前記基準信号、温度信号及び検出信号
をこの順に通過させるようになり、このようにアナログ
マルチプレクサを通過した各信号は、A/D変換回路に
よりデジタルデータに変換される。信号処理手段は、こ
のようにA/D変換回路により変換されたデジタルデー
タに基づいて前記式の演算を行うことにより圧力検出
値を算出する。
を利用して行うことが一般的となっており、T/Aの演
算並びにD/Aの演算、つまり基準情報Aを除数とした
割算を加算器を利用して行う際には、当該基準情報Aの
補数を演算する必要がある。しかるに、信号処理手段に
は、まず基準情報Aが与えられるから、その基準情報A
の補数の演算を最初に行うことができる。この後に上記
演算処理結果並びに温度信号に対応した温度情報Tに基
づく演算処理、その演算処理結果並びに検出信号に対応
した圧力情報Dに基づく演算処理を順次行うことができ
るものであり、これにより、圧力検出値の演算に要する
時間をさらに短縮できるようになる。
回路からの検出信号、温度検出回路からの温度信号、基
準電圧発生回路からの基準信号を、A/D変換回路内の
リングゲート遅延回路に電源電圧として与えると、当該
A/D変換回路は、このように電源電圧が与えられた各
状態でリングゲート遅延回路にパルス信号が入力された
ときのパルス信号周回数に基づいて上記検出信号、温度
信号及び基準信号をデジタルデータに変換するようにな
る。
たA/D変換回路にあっては、変換速度の大幅な向上を
実現できるという利点があるため、圧力検出値の算出の
ために必要な時間の大幅な短縮を実現できるようにな
る。
図面を参照しながら説明する。全体の電気的構成を示す
図1において、本実施例による半導体圧力センサ装置
は、圧力検出用のセンサ部1と、このセンサ部1からの
出力を処理するための信号処理部2とを備えた構成とな
っており、これらセンサ部1及び信号処理部2は、異な
る半導体チップ上に分離した状態で形成されている。
導体チップ(例えばシリコン単結晶基板)を利用して形
成されたもので、圧力検出用ブリッジ回路3(本発明で
いう圧力センサ回路に相当)と、この圧力検出用ブリッ
ジ回路3の温度を検出するための温度検出用ブリッジ回
路4(本発明でいう温度検出回路に相当)とにより構成
されている。
は、半導体チップに設けたダイヤフラム上に拡散抵抗に
より形成した抵抗素子Rd1、Rd2、Rd3、Rd4を図示の
ようにフルブリッジ接続して成るもので、印加圧力の増
大に応じて各抵抗素子Rd1、Rd2、Rd3、Rd4の抵抗値
が図1に矢印で示す態様(上向きの矢印は抵抗値が増加
することを示し、下向きの矢印は抵抗値が減少すること
を示す)で変化する構成となっている。また、圧力検出
用ブリッジ回路3の入力端子P1及びP2間には、定電
圧電源端子+Vccから一定電圧が印加されるようになっ
ている。
の出力端子Q1(抵抗素子Rd1及びRd2の共通接続点)
の電位は印加圧力の増大に応じて上昇し、また、他方の
出力端子Q2(抵抗素子Rd3及びRd4の共通接続点)の
電位は印加圧力の増大に応じて低下するものであり、出
力端子Q1及びQ2間からは、印加圧力に応じた電圧レ
ベルの検出信号Sdが出力されることになる。尚、上記
検出信号Sdは、圧力検出用ブリッジ回路3の温度にも
依存して変動するものであり、斯様な温度ドリフト除去
用のデータを得るために前記温度検出用ブリッジ回路4
が設けられている。
抗(温度係数は1500〜1700ppm/℃程度)により
形成された感温抵抗素子Rt1、Rt2と、温度係数が零に
近い材料である例えばCrSiにより形成された抵抗素
子Rc1、Rc2とを図示のようにフルブリッジ接続するこ
とにより構成されている。また、温度検出用ブリッジ回
路4の入力端子P3及びP4間にも、定電圧電源端子+
Vccから一定電圧が印加されるようになっている。
の出力端子Q3(感温抵抗素子Rt1及び抵抗素子Rc1の
共通接続点)の電位は検出温度の上昇に応じて上昇し、
また、他方の出力端子Q4(感温抵抗素子Rt2及び抵抗
素子Rc2の共通接続点)の電位は検出温度の低下に応じ
て低下するものであり、出力端子Q3及びQ4間から
は、圧力検出用ブリッジ回路3の温度に応じた電圧レベ
ルの温度信号Stが出力されることになる。
上に以下に述べるような各回路要素を形成した構成とな
っている。基準電圧発生回路5は、拡散抵抗により形成
した抵抗素子Ra1及びRa2を備えたもので、それら抵抗
素子Ra1及びRa2の直列回路を定電圧電源端子+Vcc及
びグランド端子間に接続した構成となっている。この場
合、抵抗素子Ra1及びRa2の温度係数は厳密に一致する
ものであり、従って、基準電圧発生回路5の出力端子Q
5(抵抗素子Ra1及びRa2の共通接続点)からは、前記
圧力検出用ブリッジ回路3に作用する圧力(被検出圧
力)及び当該ブリッジ回路3の温度と無関係に一定の電
圧レベルとなる基準信号Saが出力されることになる。
尚、この基準電圧発生回路5は、前記センサ部1側の半
導体チップ上に形成することも可能である。
出用ブリッジ回路3からの検出信号Sd、温度検出用ブ
リッジ回路4からの温度信号St、基準電圧発生回路5
からの基準信号Saを、後述する制御ブロック7から与
えられるセレクト信号に基づいて選択出力するためのも
のである。
オペアンプ8a、8b及び抵抗8c、8d、8eを組み
合わせて成る周知構成のもので、前記アナログマルチプ
レクサ6から出力される信号を増幅してA/D変換回路
9に与えるようになっている。尚、差動増幅回路8の電
源は、前記定電圧電源端子+Vccから与えられるように
なっている。
平5−259907号公報に記載されたA/D変換回路
と同様構成のものであり、詳細には図示しないが、反転
動作時間が電源電圧に応じてNANDゲート10a(本
発明でいう反転回路に相当)と反転動作時間が電源電圧
に応じて変化する偶数個のインバータ10b(同じく本
発明でいう反転回路に相当)とをリング状に連結して成
るリングゲート遅延回路10(以下の説明では、リング
ゲート遅延回路をRGD(Ring Gate Delay )と略称す
る)、このRGD10内でのパルス信号の周回数をカウ
ントするための周回数カウンタ11、この周回数カウン
タ11の計数値を上位ビットとし、且つRGD10内の
各インバータ10bの出力を下位ビットとして格納する
ためのスタックメモリ12などを含んで構成されてい
る。
変換原理の大略は以下の通りである。即ち、RGD10
内のNANDゲート10aに対し、図2に示すようなパ
ルス信号PAを与えると、NANDゲート10a及び各
インバータ10bがその電源電圧に応じた速度で逐次的
に反転動作を開始して、そのパルス信号PAの入力期間
中は信号周回動作が継続して行われるものであり、斯様
なパルス信号周回数を示す二進数のデジタルデータが、
スタックメモリ12に対しリアルタイムで与えられるこ
とになる。この後、図2に示すように、一定のサンプリ
ング周期Δt(例えば〜100μ秒)を得るためのパル
ス信号PBの立上がり毎にスタックメモリ12をラッチ
すれば、そのスタックメモリ12内の各ラッチデータの
差に基づいて、インバータ10bに与えられている電源
電圧を二進数のデジタルデータに変換した値が得られる
ようになる。
10a及びインバータ10bには、前記差動増幅回路8
から電源電圧が与えられる構成となっている。従って、
A/D変換回路9にあっては、差動増幅回路8からの出
力信号、つまり、アナログマルチプレクサ6を通じて選
択出力される検出信号Sd、温度信号St及び基準信号
Saをデジタルデータに変換することになる。
よる変換データのうち、検出信号Sdに対応したデジタ
ルデータを圧力情報D、温度信号Stに対応したデジタ
ルデータを温度情報T、基準信号Saに対応したデジタ
ルデータを基準情報Aと呼ぶことにする。
回路3に対する印加圧力Pとの間には次式のような関
係がある。 D={(ct+d)×P+et+f}×β(t) …… 但し、t:圧力検出用ブリッジ回路3の温度 c:圧力検出用ブリッジ回路3の感度の温度係数 d:圧力検出用ブリッジ回路3の室温感度 e:圧力検出値のオフセットの温度係数 f:圧力検出値の室温オフセット値 また、β(t)は、差動増幅回路8の温度特性やRGD
10の遅延時間の温度特性などに依存した非線形項であ
り、これが圧力検出値の精度劣化の要因となるものであ
る。
必要であり、また、非線形の係数であるβ(t)を除去
する必要がある。このため、温度検出用ブリッジ回路4
を通じて温度情報Tを得ると共に、基準電圧発生回路5
を通じて基準情報Aを得るようにしている。
ジ回路3の温度tとの間には次式のような関係が存在
するものである。 T=(at+b)×β(t) …… 但し、a:温度検出値の温度係数 b:温度検出値の室温オフセット値
回路3に作用する圧力及び温度と無関係に一定の電圧レ
ベルとなる基準信号Saを、差動増幅回路8により増幅
し且つA/D変換回路9によりデジタル変換したデータ
であるから、次式が成立することになる。
と、非線形項β(t)が削除された状態の次式が得ら
れる。 P={(T/A−b)×(−e/a)+D/A−f} /{(T/A−b)×c/a+d} ……
Pの演算に必要な係数a、b、c、d、e、fが補正係
数として予め記憶されている。
手段に相当)は、上記式を利用した圧力Pの演算を、
制御ブロック7からの指令を受けて行うものであり、そ
の演算時には、スタックメモリ12から読み出した圧力
情報D、温度情報T及び基準情報A、並びにEPROM
13から読み出した補正係数(a、b、c、d、e、
f)を使用する構成となっている。そして、補正演算回
路14による演算結果は、センサ部1による検出圧力を
示す圧力データとしてI/Oブロック15から出力され
る。
線形項β(t)が消去されている点であるが、このよう
な非線形項β(t)の消去は、前記〜式中の各非線
形項β(t)が同じであるという条件が成立して初めて
可能になるものである。このような消去条件が成立する
ためには、圧力情報D、温度情報T及び基準情報Aの動
作点を同じ状態にする必要がある。
は、圧力情報D、温度情報T及び基準情報Aの発生源で
ある圧力検出用ブリッジ回路3、温度検出用ブリッジ回
路4及び基準電圧発生回路5内における抵抗値のばらつ
きなどに起因したオフセットが避けられないため、それ
ら圧力情報D、温度情報T及び基準情報Aが、要求され
る設計値と異なってくるという事情がある。このため、
上記のような非線形項β(t)の消去条件が成立しなく
なる場合があり、このような場合には、式の演算で得
られる圧力データ中に非線形成分による誤差が残ること
になって、圧力検出精度が劣化するという問題点が出て
くる。
施例では、信号処理部2内に補正回路16を設ける構成
としている。この補正回路16において、EPROM1
7、18及び19には、圧力センサ装置の製造工程上に
おける調整段階で以下に述べるような補正用の電圧デー
タが記憶されるようになっている。
リッジ回路3に対して標準的な圧力を加えたときに出力
される検出信号Sdを差動増幅回路8により増幅した後
の電圧レベルと、予め設定された圧力検出用標準電圧レ
ベルとの差に対応した補正電圧データVdが量子化され
た状態で記憶されている。また、EPROM18には、
温度検出用ブリッジ回路4に対して標準的な温度を加え
たときに出力される温度信号Stを差動増幅回路8によ
り増幅した後の電圧レベルと、予め設定された温度検出
用標準電圧レベルとの差に対応した補正電圧データVt
が量子化された状態で記憶されている。さらに、EPR
OM19には、基準電圧発生回路から出力される基準信
号Saを差動増幅回路8により増幅した後の電圧レベル
と、予め設定された標準的な基準電圧レベルとの差に対
応した補正電圧データVaが量子化された状態で記憶さ
れている。
上記EPROM17、18及び19の記憶データを、制
御ブロック7からのセレクト信号に基づいて選択的に出
力するために設けられており、また、D/A変換回路2
1は、このセレクタ20を通じて出力される補正電圧デ
ータをアナログ値の電圧信号に変換するために設けられ
ている。そして、D/A変換回路21からの電圧信号
は、インピーダンス整合用のバッファ22及び抵抗23
を介して前記差動増幅回路8の出力信号に重畳される構
成となっている。
御内容が概略的に示されており、以下これについて図2
も参照しながら説明する。尚、図2は、アナログマルチ
プレクサ6からの信号出力タイミング、前記パルス信号
PA及びPBの出力タイミング、補正演算回路14での
演算タイミング及び演算内容(これは符号(1)〜(1
0)で表されている)を示すものである。
マルチプレクサ6に対して、基準電圧発生回路5からの
基準信号Saを選択するためのセレクト信号を出力する
と共に、補正回路16内のセレクタ20に対して、EP
ROM19に記憶された補正電圧データVaを選択する
ためのセレクト信号を出力する(ステップS1、S
2)。
Saを増幅した電圧信号が出力されると共に、D/A変
換回路21から上記補正電圧データVaをアナログ変換
した電圧信号が出力されて上記差動増幅回路8からの電
圧信号に重畳されるようになり、このように補正電圧デ
ータVaの成分が重畳された状態の電圧信号が、A/D
変換回路9内のRGD10に対しA/D変換対象信号と
して印加されるようになる。
A及びPBの出力制御ルーチンS3を実行する。このル
ーチンS3では、図2に示す時刻t1〜t2の期間中に
おいてパルス信号PAを出力すると共に、その時刻t1
後においてパルス信号PBを図2に示すようなタイミン
グ(具体的には、時刻t1〜t2の期間において4回立
ち上がる状態)で出力する。
において、RGD10内で信号周回動作が継続して行わ
れると共に、パルス信号PBの立上がり毎にスタックメ
モリ12がラッチされるものであり、そのラッチデータ
の差(例えば3回目の立ち上がりと4回目の立ち上がり
における各ラッチデータの差)に基づいて、差動増幅回
路8からの電圧信号(基準信号Saを増幅した電圧信号
に対し補正電圧データVaの成分が重畳された状態の電
圧信号)に応じたデジタルデータが基準情報Aとして得
られるようになる。
S3の実行に応じて基準情報Aを取り込んだ後には、当
該基準情報Aの補数を得るための演算(1)を補正演算
回路14により実行させる(ルーチンS4)。ここで、
前記式中の「T/A」の演算、つまり二進数の基準情
報Aを除数とした演算を、例えば加算器を用いた割り算
により実行する場合にはAについての2の補数を得る必
要があるものであり、このために上記演算ルーチンS4
においては、Aの各桁の1と0を入れ替えることにより
1の補数を得ると共に、この1の補数に1を加えてAに
ついての2の補数を得る演算を行うようにしている。
の実行後には、アナログマルチプレクサ6に対して、基
準電圧発生回路5からの温度信号Stを選択するための
セレクト信号を出力すると共に、補正回路16内のセレ
クタ20に対して、EPROM18に記憶された補正電
圧データVtを選択するためのセレクト信号を出力する
(ステップS5、S6)。
Stを増幅した電圧信号が出力されると共に、D/A変
換回路21から上記補正電圧データVtをアナログ変換
した電圧信号が出力されて上記差動増幅回路8からの電
圧信号に重畳されるようになり、このように補正電圧デ
ータVtの成分が重畳された状態の電圧信号が、A/D
変換回路9内のRGD10に対しA/D変換対象信号と
して印加されるようになる。
A及びPBの出力制御ルーチンS7を実行する。このル
ーチンS7では、図2に示す時刻t3〜t4の期間中に
おいてパルス信号PAを出力すると共に、その時刻t3
後においてパルス信号PBを図2に示すようなタイミン
グで出力する。
において、RGD10内で信号周回動作が継続して行わ
れると共に、パルス信号PBの立上がり毎にスタックメ
モリ12がラッチされるものであり、そのラッチデータ
の差に基づいて、差動増幅回路8からの電圧信号(温度
信号Stを増幅した電圧信号に対し補正電圧データVt
の成分が重畳された状態の電圧信号)に応じたデジタル
データが温度情報Tとして得られるようになる。
S7の実行に応じて温度情報Tを取り込んだ後には、前
記式中の演算項目のうち、圧力情報Dが不必要な下記
の演算(2)〜(7)を補正演算回路14に実行させる
(ルーチンS8)。尚、この演算時には、上記温度情報
Tの他に、前記演算ルーチンS4で演算した基準情報A
の補数並びにEPROM13から読み出した補正係数
(a、b、c、d、e、f)が使用される。
(−e/a)=δ3 演算(5)…(T/A−b)×(−e/a)−f=δ3
−f=δ4 演算(6)…(T/A−b)×c/a=δ2×c/a=
δ5 演算(7)…(T/A−b)×c/a+d=δ5+d=
δ6
の実行後には、アナログマルチプレクサ6に対して、基
準電圧発生回路5からの検出信号Sdを選択するための
セレクト信号を出力すると共に、補正回路16内のセレ
クタ20に対して、EPROM17に記憶された補正電
圧データVdを選択するためのセレクト信号を出力する
(ステップS9、S10)。
Sdを増幅した電圧信号が出力されると共に、D/A変
換回路21から上記補正電圧データVdをアナログ変換
した電圧信号が出力されて上記差動増幅回路8からの電
圧信号に重畳されるようになり、このように補正電圧デ
ータVdの成分が重畳された状態の電圧信号が、A/D
変換回路9内のRGD10に対しA/D変換対象信号と
して印加されるようになる。
A及びPBの出力制御ルーチンS11を実行する。この
ルーチンS11では、図2に示す時刻t5〜t6の期間
中においてパルス信号PAを出力すると共に、その時刻
t5後においてパルス信号PBを図2に示すようなタイ
ミングで出力する。
において、RGD10内で信号周回動作が継続して行わ
れると共に、パルス信号PBの立上がり毎にスタックメ
モリ12がラッチされるものであり、そのラッチデータ
の差に基づいて、差動増幅回路8からの電圧信号(検出
信号Sdを増幅した電圧信号に対し補正電圧データVd
の成分が重畳された状態の電圧信号)に応じたデジタル
データが圧力情報Dとして得られるようになる。
ーチンS3、S7、S11の実行時において、スタック
メモリ12からラッチデータの差に基づいたデジタルデ
ータを3回取り込むことができるから、それらを平均化
した値をデジタルデータ(基準情報A、温度情報T及び
圧力情報D)として得る構成とすることもできる。
S11の実行に応じて圧力情報Dを取り込んだ後には、
下記の演算(8)〜(10)を補正演算回路14に実行さ
せる(ルーチンS12)。尚、この演算時には、上記圧
力情報Dの他に、前記演算ルーチンS4及びS8での演
算結果が使用されるものであり、特に、演算(10)は、
前記式に基づいて印加圧力Pを得るための演算であ
る。
A=δ4+δ7=δ8 演算(10)…{(T/A−b)×(−e/a)−f+D
/A}/{(T/A−b)×c/a+d}=δ8/δ6
2の実行後には、最終的な演算結果(つまり印加圧力P
を示す情報)を、センサ部1による検出圧力を示す圧力
データとしてI/Oブロック15から出力するようにな
る。
間が経過するまで待機し(ステップS14)、当該待機
時間が経過したときにステップS1へ戻るようになる。
従って、一連の圧力検出動作(S1〜S13)は、上記
待機時間が経過する毎に周期的に行われることになる。
演算回路14は、印加圧力Pの算出時において、まず、
検出信号Sd及び温度信号Stに先立ってアナログマル
チプレクサ6を通過する基準信号Saに対応したデジタ
ルデータ(基準情報A)についての補数の演算(1)を
行った後に、検出信号Sdに先立ってアナログマルチプ
レクサ6を通過する温度信号Stに対応したデジタルデ
ータ(温度情報T)に基づく演算(2)〜(7)、つま
り、{(T/A−b)×(−e/a)−f}の演算、並
びに{(T/A−b)×c/a+d}の演算をそれぞれ
行うものである。そして、この後に、上記演算処理結果
並びに前記検出信号Sdに対応したデジタルデータ(圧
力情報D)に基づく演算(8)〜(10)、つまり、 {(T/A−b)×(−e/a)−f+D/A}/
{(T/A−b)×c/a+d} の演算を行うことにより、前記印加圧力Pを算出するも
のである。
理を行う際には、圧力情報Dを使用した演算(D/Aの
演算、その演算結果の加算、並びに最後に行う割算)以
外の演算、つまり演算回数が多くてその処理時間が比較
的長くならざるを得ない演算処理である{(T/A−
b)×(−e/a)−f}の演算、並びに{(T/A−
b)×c/a+d}の演算については、先行して実行可
能である。一方、A/D変換回路9は、その変換データ
を出力するまでにある程度のサンプリング時間(〜10
0μ秒)が必要になるという性質があるため、圧力情報
Dのサンプリング時間中において、これより先にデジタ
ルデータに変換されている基準情報Aに基づく演算
(1)、及び温度情報Tに基づく演算(2)〜(7)を
この順で先行して行った後に、圧力情報Dが必要な演算
(7)〜(10)を行うことが可能であり、このような順
序で演算処理を行った場合には、印加圧力P(圧力検出
値)の演算に要する時間を短縮できるようになる。
した消費電力の増大を未然に防止できるようになり、特
に、電池駆動とする場合には、その電池の消耗を抑制で
きることになる。また、圧力検出値の演算所要時間の短
縮を実現するために、演算プログラムを動かすためのク
ロック周波数を高めるなどのハードウエア構成の変更を
伴うことがないから、コストの上昇も未然に防止できる
ようになる。
検出信号Sdに応じた圧力情報Dが、温度信号Stに応
じた温度情報T及び基準信号Saに応じた基準情報Aに
より補正されることになり、結果的に斯様な演算処理に
より得られる圧力検出値の高精度化を実現できるように
なる。
A/D変換回路9にあっては、変換速度の大幅な向上
(つまりサンプリング時間の大幅な短縮)を実現できる
という利点があるため、圧力検出値の算出に必要な時間
をさらに短縮できるようになり、この面からも消費電力
を抑制できるようになる。
ものではなく、次のような変形または拡張が可能であ
る。差動増幅回路8は必要に応じて設ければ良い。但
し、差動増幅回路8を設けない場合には、これに代わる
インピーダンス変換回路を設けることが望ましい。A/
D変換回路9内のRGD10は、基本的な構成例を示し
たものであり、これと異なる構成のRGDを設けること
もできる。
ート
ジ回路(圧力センサ回路)、4は温度検出用ブリッジ回
路(温度検出回路)、5は基準電圧発生回路、6はアナ
ログマルチプレクサ、7は制御ブロック、8は差動増幅
回路、9はA/D変換回路、10はリングゲート遅延回
路、10aはNANDゲート(反転回路)、10bはイ
ンバータ(反転回路)、11は周回数カウンタ、12は
スタックメモリ、14は補正演算回路(信号処理手
段)、16は補正回路、17、18、19はEPRO
M、20はセレクタ、21はD/A変換回路を示す。
Claims (3)
- 【請求項1】 被検出圧力に応じた電圧レベルの検出信
号を発生する圧力センサ回路と、 この圧力センサ回路の温度に応じた電圧レベルの温度信
号を発生する温度検出回路と、 前記被検出圧力及び圧力センサ回路の温度と無関係に一
定の電圧レベルとなる基準信号を発生する基準電圧発生
回路と、 前記検出信号、温度信号及び基準信号をデジタルデータ
に変換するためのA/D変換回路と、 前記検出信号、温度信号及び基準信号を選択的に通過さ
せて前記A/D変換回路に変換対象信号として与えるア
ナログマルチプレクサと、 前記圧力センサ回路に対する印加圧力をP、前記検出信
号、温度信号及び基準信号を前記A/D変換回路により
変換した各デジタルデータをそれぞれ圧力情報D、温度
情報T及び基準情報A、また、圧力センサ回路の感度の
温度係数をc、圧力センサ回路の室温感度をd、圧力検
出値のオフセットの温度係数をe、圧力検出値の室温オ
フセット値をf、温度検出値の温度係数をa、温度検出
値の室温オフセット値をbとした場合に、 P={(T/A−b)×(−e/a)+D/A−f}/
{(T/A−b)×c/a+d} の演算処理を実行して印加圧力Pを算出する信号処理手
段とを備え、 前記アナログマルチプレクサは、前記基準信号及び温度
信号を前記検出信号に先立って通過させるように構成さ
れ、 前記信号処理手段は、前記基準信号及び温度信号に対応
した基準情報A及び温度情報Tに基づく演算処理を行っ
た後に、その演算処理結果並びに前記検出信号に対応し
た圧力情報Dに基づく演算処理を行うことによって、印
加圧力Pを算出するように構成されていることを特徴と
する圧力センサ装置。 - 【請求項2】 前記アナログマルチプレクサは、前記基
準信号、温度信号及び検出信号をこの順に通過させるよ
うに構成され、 前記信号処理手段は、前記基準信号に対応した基準情報
Aに基づく演算処理、その演算処理結果並びに前記温度
信号に対応した温度情報Tに基づく演算処理、その演算
処理結果並びに前記検出信号に対応した圧力情報Dに基
づく演算処理を順次行うことによって、印加圧力Pを算
出するように構成されていることを特徴とする請求項1
記載の圧力センサ装置。 - 【請求項3】 前記A/D変換回路は、反転動作時間が
電源電圧に応じて変化する複数個の反転回路をリング状
に連結して成るリングゲート遅延回路を含んで成り、前
記検出信号、温度信号及び基準信号が上記リングゲート
遅延回路に電源電圧として与えられた各状態で当該リン
グゲート遅延回路にパルス信号が入力されたときのパル
ス信号周回数に基づいて上記検出信号、温度信号及び基
準信号をデジタルデータに変換する構成のものであるこ
とを特徴とする請求項1または2記載の圧力センサ装
置。
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