JP2017188783A - A/dコンバータ回路および電子機器 - Google Patents

A/dコンバータ回路および電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2017188783A
JP2017188783A JP2016076346A JP2016076346A JP2017188783A JP 2017188783 A JP2017188783 A JP 2017188783A JP 2016076346 A JP2016076346 A JP 2016076346A JP 2016076346 A JP2016076346 A JP 2016076346A JP 2017188783 A JP2017188783 A JP 2017188783A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
converter
reference voltage
voltage
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016076346A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6791648B2 (ja
Inventor
謹司 伊藤
Kinshi Ito
謹司 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rohm Co Ltd filed Critical Rohm Co Ltd
Priority to JP2016076346A priority Critical patent/JP6791648B2/ja
Publication of JP2017188783A publication Critical patent/JP2017188783A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6791648B2 publication Critical patent/JP6791648B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Analogue/Digital Conversion (AREA)

Abstract

【課題】信号処理システムの温度ドリフトを低減する。
【解決手段】A/DコンバータIC100は、アナログ信号S1をデジタル信号S2に変換する。基準バイアス回路110は、基準電圧VREFを生成する。基準バイアス回路110は、基準電圧VREFの温度依存性が複数から選択可能に構成される。A/Dコンバータ102は、基準電圧VREFを参照して、アナログ信号S1をデジタル信号S2に変換する。
【選択図】図2

Description

本発明は、A/Dコンバータに関する。
さまざまな用途において、電気的状態や物理的状態を測定するセンサが用いられる。多くのセンサの出力はアナログ信号であり、マイコンなどのプロセッサによりデジタル信号処理するために、デジタル信号に変換する必要がある。それほどの精度が要求されない用途では、マイコンに組み込まれたA/Dコンバータを使用することも可能であるが、高精度が要求される用途では、高精度なA/Dコンバータを集積化したA/DコンバータIC(Integrated Circuit)が利用される。
図1は、本発明者が検討したA/DコンバータIC(Integrated Circuit)100rを備える信号処理システム10rのブロック図である。信号処理システム10rは、センサ12、マイコン20r、A/DコンバータIC100rを備える。センサ12は、温度センサや電流センサ、電圧センサなどが例示される。A/DコンバータIC100rは、センサ12からのアナログ入力信号S1を受け、デジタル信号S2に変換する。マイコン20rは、A/DコンバータIC100rが生成したデジタル信号S2を処理する。
A/DコンバータIC100rは、A/Dコンバータ102、バンドギャップリファレンス(BGR)回路104、バッファ106、インタフェース回路108を備える。A/Dコンバータ102は、アナログ入力信号S1をデジタル信号S2に変換する。BGR回路104は、温度に依存しない基準電圧VBGRを生成する。バッファ106は、基準電圧VBRGをA/Dコンバータ102に供給する。A/Dコンバータ102は、基準電圧VBRGを利用して、アナログ入力信号S1をデジタル信号S2に変換する。デジタル信号S2は、インタフェース回路108から、マイコン20rのインタフェース回路22に送信される。
A/DコンバータIC100rは、それ単体での入出力特性の温度依存性(温度ドリフト)が小さくなるように設計され、したがってBGR回路104が生成する基準電圧VBGRの温度特性も、そのような観点から最適化されている。
ところがA/DコンバータIC100r以外の回路ブロック、たとえばセンサ12における温度依存性が大きい場合、信号処理システム10r全体としてみたときの温度ドリフトが問題となる。
あるいはA/DコンバータIC100rは、あらかじめ規定された標準の外部回路との組み合わせにおいて入出力特性の温度依存性(温度ドリフト)が小さくなるように設計してもよく、したがってBGR回路104が生成する基準電圧VBGRの温度特性も、そのような観点から最適化することも可能である。ところが信号処理システム10rの設計者が、A/DコンバータIC100rが、標準の外部回路とは別の外部回路と組み合わせた場合、信号処理システム10r全体としてみたときの温度ドリフトが問題となる。
信号処理システム10r全体の温度ドリフトを補正するために、マイコン20rは、インタフェース回路22、補正処理部24、補正テーブル26、信号処理部28を備える。補正処理部24は、インタフェース回路22が受信したデジタル信号S3を、温度Tに応じて補正する。補正テーブル26には、各温度Tにおける補正情報が格納される。信号処理部28は、補正後のデジタル信号S4に対して、所定の信号処理を施す。
特開2011−101247号公報 特開2014−171035号公報
本発明者らは、図1の信号処理システム10rについて検討した結果、以下の課題を認識するに至った。補正処理部24の機能は、マイコン20rの演算処理ユニットをソフトウェア制御することで実現される。したがってデジタル信号S3のビット数が16ビットあるいはそれ以上に高くなると、マイコン20rの演算処理ユニットの演算処理が重くなるため、高性能なマイコン20rが必要となり、コストが高くなる。
また補正テーブル26をROM(Read Only Memory)に格納しておく必要があるためそのデータ量が大きいと、コストが高くなってしまう。
本発明者はかかる課題に鑑みてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、信号処理システムの温度ドリフトを低減可能なA/Dコンバータ回路の提供にある。
本発明のある態様は、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ回路に関する。A/Dコンバータ回路は、基準電圧を生成する基準バイアス回路であって、基準電圧の温度依存性が複数から選択可能に構成された基準バイアス回路と、基準電圧を参照して、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータと、を備える。
この態様によると、A/Dコンバータ回路の外部回路、素子の温度特性を考慮して、基準バイアス回路の温度依存性を選択することにより、信号処理システム全体の温度ドリフトを補正できる。
またある態様においては、後段のプロセッサにおけるデジタル信号処理における温度ドリフトの補正が不要となり、あるいはその処理を簡素化することができる。これによりプロセッサの演算量を低減できる。
基準バイアス回路は、その出力電圧の温度依存性が複数から選択可能な基準電圧回路を含んでもよい。
基準電圧回路は、PTAT(Proportional to Absolute Temperature)電圧と、CTAT(Complementary to Absolute Temperature)電圧を加算して得られる電圧を生成するバンドギャップリファレンス回路を含み、PTAT電圧とCTAT電圧の少なくとも一方の係数が可変であってもよい。
ある態様のA/Dコンバータ回路は、基準電圧回路の出力電圧を受け、A/Dコンバータに基準電圧を供給するバッファ回路をさらに備えてもよい。バッファ回路は、そのオフセットが複数から選択可能であってもよい。これにより基準電圧の温度依存性に加えて、オフセット量を制御可能となり、信号処理システム全体の温度ドリフトをさらに抑制できる。
基準電圧回路における温度依存性と、バッファ回路におけるオフセットは、共通の制御信号にもとづいて選択されてもよい。この場合、制御を簡素化できる。
基準電圧回路における温度依存性と、バッファ回路におけるオフセットは、個別に独立して設定可能であってもよい。これにより、より多様なプラットフォームにおいて、温度ドリフトを補正できる。
ある態様のA/Dコンバータ回路は、基準電圧回路の出力電圧を受け、A/Dコンバータに基準電圧を供給するバッファ回路をさらに備えてもよい。バッファ回路は、そのオフセットが複数から選択可能であってもよい。これにより基準電圧の温度依存性に加えて、オフセット量を制御可能となり、信号処理システム全体の温度ドリフトをさらに抑制できる。
バッファ回路は、そのゲインが複数から選択可能であってもよい。基準電圧回路における温度依存性を指示する制御信号と、バッファ回路におけるゲインを指示する制御信号は、同一であってもよい。
基準電圧回路における温度依存性と、バッファ回路におけるゲインは、個別に独立して設定可能であってもよい。
ある態様のA/Dコンバータ回路は、基準電圧の温度依存性を指示する制御信号を格納するレジスタと、デジタル信号を処理する外部のプロセッサと接続され、デジタル信号をプロセッサに出力するとともに、制御信号を前記プロセッサから受信し、レジスタに書き込むインタフェース回路と、をさらに備えてもよい。
A/Dコンバータ回路は、基準電圧の温度依存性を指示する制御信号を格納する不揮発性メモリを備えてもよい。
不揮発性メモリに制御信号をあらかじめ書き込んでおくことにより、A/Dコンバータ回路の起動毎にレジスタに制御信号を書き込み必要がなくなる。
A/Dコンバータは、ΔΣA/Dコンバータであってもよい。ΔΣA/Dコンバータは、ビット数が大きく、したがってデジタル信号処理によるドリフト補正のコストが高いため、プロセッサの演算低減の効果を一層享受できる。
ある態様のA/Dコンバータ回路は、それぞれにアナログ入力信号が入力可能な複数の入力端子と、複数の入力端子のうち、ひとつを選択するマルチプレクサと、マルチプレクサの出力信号を増幅するアンプと、アンプの出力信号をフィルタリングするフィルタと、をさらに備えてもよい。
ある態様のA/Dコンバータ回路は、ひとつの半導体基板に一体集積化されてもよい。「一体集積化」とは、回路の構成要素のすべてが半導体基板上に形成される場合や、回路の主要構成要素が一体集積化される場合が含まれ、回路定数の調節用に一部の抵抗やキャパシタなどが半導体基板の外部に設けられていてもよい。回路を1つのチップ上に集積化することにより、回路面積を削減することができるとともに、回路素子の特性を均一に保つことができる。
本発明の別の態様は、電子機器に関する。電子機器は、センサと、センサからのアナログ信号を受け、デジタル信号に変換する上述のいずれかのA/Dコンバータ回路と、A/Dコンバータ回路が生成したデジタル信号を処理するプロセッサと、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を、方法、装置などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明のある態様によれば、信号処理システム全体の温度ドリフトを補正できる。
本発明者が検討したA/DコンバータICを備える信号処理システムのブロック図である。 実施の形態に係るA/DコンバータICを備える信号処理システムのブロック図である。 基準電圧VREFの温度依存性の一例を示す図である。 基準バイアス回路の構成例を示す回路図である。 一般化された基準電圧回路の概念図である。 図4のバンドギャップリファレンス電圧VBGRの温度依存性を示す図である。 A/DコンバータICを備える電子機器のブロック図である。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
図2は、実施の形態に係るA/DコンバータIC100を備える信号処理システム10のブロック図である。信号処理システム10は、センサ12、A/DコンバータIC100、プロセッサ20を備える。
センサ12は、電流センサ、電圧センサ、温度センサ、測距計、角度センサ、ジャイロセンサなどであり、測定対象の電気的状態あるいは物理的状態に応じたアナログ信号S1を生成する。
A/DコンバータIC100は、アナログ入力信号S1をデジタル信号S2に変換し、後段のプロセッサ20に出力する。プロセッサ20は、A/DコンバータIC100からのデジタル信号を処理する。プロセッサ20は、マイコンやDSP(Digital Signal Processor)、CPU(Central Processing Unit)などであってもよい。
A/DコンバータIC100は、A/Dコンバータ102、基準バイアス回路110、バッファ106、インタフェース回路108を備える。基準バイアス回路110は、基準電圧VREFを生成し、A/Dコンバータ102の基準電圧端子に供給する。A/Dコンバータ102は、基準バイアス回路110が生成する基準電圧VREFにもとづいて、アナログ信号S1をデジタル信号S2に変換する。A/Dコンバータ102のフルスケールレンジあるいは1LSBの電圧幅は、基準電圧VREFにもとづいて定まることに留意されたい。
A/Dコンバータ102の形式は特に限定されないが、たとえばΔΣA/Dコンバータのように高精度が要求され、温度ドリフトの要求を受けやすい形式において、本発明は特に有効である。またA/Dコンバータ102は、差動形式であってもよいし、シングルエンド形式であってもよい。
インタフェース回路108は、デジタル信号S2を受け、プロセッサ20に送信する。プロセッサ20のインタフェース回路22は、デジタル信号S2を受信し、信号処理部28は、インタフェース回路22が受信したデジタル信号S3を処理する。インタフェース回路108およびインタフェース回路22は、たとえばIC(Inter IC)インタフェースやSPI(Serial Peripheral Interface)を用いることができ、特に限定されない。
本実施の形態において基準バイアス回路110は、その出力である基準電圧VREFの温度依存性が複数から選択可能に構成される。基準電圧VREFの温度依存性は、制御信号S5にもとづいて選択される。図3は、基準電圧VREFの温度依存性の一例を示す図である。この例では、(i)〜(v)の5通りの中から、ひとつの温度依存性が選択可能となっている。なお、温度依存性の選択肢の個数は、5個に限定されず、それより多くてもよいし、少なくてもよい。また複数の基準電圧VREFそれぞれの温度依存性(形状)は、特に限定されない。
図2に戻る。A/DコンバータIC100には、制御信号S5を格納するレジスタ120が設けられる。インタフェース回路108は、プロセッサ20から、制御信号S5を受信し、レジスタ120に書き込む。
以上が信号処理システム10の構成である。続いてその動作を説明する。
信号処理システム10の設計者は、信号処理システム10の設計段階において、プロセッサ20に入力されるデジタル信号S3の温度ドリフトを小さくする温度依存性を、A/DコンバータIC100により提供される複数の選択肢の中から決定する。そして、決定した選択肢を指示する制御信号S5をプロセッサ20の外部あるいは内部のROMに格納しておく。
信号処理システム10の使用時においては、その電源投入後のセットアップ時に、プロセッサ20からA/DコンバータIC100に対して、制御信号S5を送信し、基準バイアス回路110の基準電圧VREFの温度依存性を指示する。A/Dコンバータ102は、制御信号S5に応じた温度依存性を有する基準電圧VREFを参照して、アナログ入力信号S1をデジタル信号S2に変換する。
以上が信号処理システム10の動作である。この信号処理システム10によれば、A/DコンバータIC100に適切な制御信号S5を与えることで、A/DコンバータIC100単体ではなく、センサ12を含めた信号処理システム10全体としての温度ドリフトを小さくできる。
これにより、プロセッサ20における温度ドリフトの補正処理が不要となり、あるいはその処理を最小限とすることができる。つまりプロセッサ20の演算負荷を軽減できることから、図1に比べて低速なハードウェアを用いることが可能となり、プロセッサ20のコストを下げることができる。
また補正テーブルも不要となるため、メモリ容量を減らすことができ、図1に比べて、コストをさらに下げることが可能である。
本発明は、図2のブロック図や回路図として把握され、あるいは上述の説明から導かれるさまざまな装置、回路に及ぶものであり、特定の構成に限定されるものではない。以下、本発明の範囲を狭めるためではなく、発明の本質や回路動作の理解を助け、またそれらを明確化するために、より具体的な構成例や実施例を説明する。
図4は、基準バイアス回路110の構成例を示す回路図である。基準バイアス回路110は、基準電圧回路112およびバッファ回路114を含む。基準電圧回路112は、その出力電圧VBGRの温度依存性が複数から選択可能に構成される。好ましくは基準電圧回路112は、バンドギャップリファレンス回路で構成される。バンドギャップリファレンス回路は、PTAT(Proportional to Absolute Temperature)電圧と、CTAT(Complementary to Absolute Temperature)電圧を加算し、バンドギャップリファレンス電圧VBGRを生成する。
図4のバンドギャップリファレンス回路は、トランジスタQ1,Q2、抵抗R1〜R3および演算増幅器(差動増幅器)116を含む。たとえば抵抗R3を可変抵抗とし、その抵抗値を制御信号S5に応じて切りかえ可能としてもよい。これにより、PTAT電圧とCTAT電圧の加算係数が可変となり、バンドギャップリファレンス電圧VBGRの温度特性を切りかえることが可能となる。
なおこのバンドギャップリファレンス回路の構成は一例に過ぎず、公知のさまざまな形式のバンドギャップリファレンス回路を用いることができる。図5は、より一般化された基準電圧回路112の概念図である。PTAT回路130は、正の温度係数を有するPTAT電圧を生成し、CTAT回路132は、負の温度係数を有するCTAT電圧を生成する。加算器134は、PTAT電圧VPTATとCTAT電圧VCTATを加算し、バンドギャップリファレンス電圧VBGRを生成する。加算器134における加算係数は、制御信号S5に応じて切りかえ可能である。
図6は、図4のバンドギャップリファレンス電圧VBGRの温度依存性を示す図である。バンドギャップリファレンス回路において加算の係数を変化させると、温度依存性がゼロ(dVBGR/dT=0)が成り立つ温度Tが変化させることができる。図6を参照すると、温度Tを変化させると、バンドギャップリファレンス電圧VREFの傾きだけでなく、電圧範囲も大きく変化することに留意されたい。
図4に戻る。バッファ回路114は、バンドギャップリファレンス電圧VBGRを受け、基準電圧VREFを生成する。バッファ回路114は、そのオフセットもしくはゲインの少なくとも一方、あるいは両方が切りかえ可能である。すなわちバッファ回路114は、そのオフセット(あるいはゲイン)が、複数から選択可能に構成される。これにより、図6に示すバンドギャップリファレンス電圧VBGRを、上下方向にシフトさせることが可能となる。その結果、図3に示すような、基準電圧VREFを生成することが可能となる。すなわちバッファ回路114によって、複数のバンドギャップリファレンス電圧VBGRの上下方向のばらつきを解消してもよい。
あるいはセンサ12からのアナログ信号S1が、センサ12の種類に応じて異なるオフセットを有する場合には、そのオフセットをキャンセルするために、バッファ回路114を利用することができる。
バッファ回路114の構成は特に限定されず、たとえば非反転増幅器あるいはリニアレギュレータで構成することができる。オフセットあるいはゲインは、帰還抵抗RFBを可変抵抗とすることにより、あるいはオペアンプOAのオフセット電圧を可変とすることにより、調節可能となる。
基準電圧回路112における温度依存性と、バッファ回路114におけるゲイン(あるいはオフセット)は、共通の制御信号S5にもとづいて選択されてもよい。これにより、プロセッサ20からひとつの制御信号S5を与えることで、基準電圧VREFの温度依存性を指定可能となる。
あるいは基準電圧回路112における温度依存性と、バッファ回路114におけるゲイン(あるいはオフセット)は、個別に独立に制御可能であってもよい。すなわち、基準電圧回路112の制御信号S5aと、バッファ回路114の制御信号S5bを別々のレジスタに書き込むようにしてもよい。この場合、基準電圧VREFの温度依存性(傾きあるいはTの点)と、上下方向へのシフト量を、組み合わせることが可能となるため、信号処理システム10の設計者に、温度ドリフト補正に関して、多くの自由度を提供できる。
(用途)
図7は、A/DコンバータIC300を備える電子機器400のブロック図である。電子機器400は、たとえば電池駆動型であり、スマートホン、タブレット端末、ノートPCなどが例示される。
たとえば信号処理システム10は、電子機器400のバッテリ402の充電状態(SOC:State Of Charge)を検出する用途に用いることができる。A/DコンバータIC300は、上述のA/DコンバータIC100のアーキテクチャを用いて構成される。
A/DコンバータIC300の複数の入力端子IN1〜INM(Mは整数)はそれぞれ、外部からアナログ入力信号が入力可能となっている。たとえば入力端子INには、バッテリ402の電圧VBATを示す信号、サーミスタや熱電対などの温度センサ404からの温度検出信号、バッテリ電流検出用のセンス抵抗Rの電圧降下に応じた電流検出信号などが入力される。
マルチプレクサ302は、複数の入力端子IN1〜INMを時分割で選択する。アンプ304は、マルチプレクサ302の出力信号を増幅するプログラマブルゲインアンプ(PGA)である。フィルタ306は、アンプ304の出力信号をフィルタリングする。ΔΣA/Dコンバータ308は、フィルタ306の出力信号VINをデジタル信号DOUTに変換する。ロジック回路310は、ΔΣA/Dコンバータ308からのデジタル信号DOUTに所定の信号処理を施す。インタフェース回路312は、SPI(Serial Peripheral Interface)やIC(Inter IC)インタフェースであり、外部のプロセッサ20に、デジタル信号を出力する。プロセッサ20は、A/DコンバータIC300からのデジタル信号にもとづいて、バッテリ402の残量を推定あるいは測定する。バッテリ402の残量推定は、クーロンカウント法やバッテリ402の開放電圧(OCV)を利用したOCV法などを利用可能である。
なおA/DコンバータIC100の用途は、特に限定されず、高精度が要求されるさまざまなアプリケーションに用いることができる。
以上、本発明について、実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例について説明する。
(第1変形例)
実施の形態では、レジスタ120に制御信号S5を書き込むことにより、基準電圧VREFの温度依存性を選択したが、それに限定されない。制御信号S5を格納する不揮発性のメモリを設け、A/DコンバータIC100の出荷前に、制御信号S5の値をA/DコンバータIC100に格納しておいてもよい。これにより信号処理システム10の起動ごとに制御信号S5を書き込む必要がなくなるため、処理を簡素化できる。
(第2変形例)
図2では、プロセッサ20の補正処理部24が完全に無いものとしたが、簡略化された補正処理部を備えてもよい。たとえば、図4のバッファ回路114の処理に相当する演算程度であれば、演算量は少なくて済むため、この演算をプロセッサ20において行ってもよい。この場合、バッファ回路114の特性を固定してもよい。
実施の形態にもとづき、本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を離脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が可能である。
10…信号処理システム、12…センサ、20r…マイコン、20…プロセッサ、22…インタフェース回路、24…補正処理部、26…補正テーブル、28…信号処理部、100…A/DコンバータIC、102…A/Dコンバータ、104…BGR回路、106…バッファ、108…インタフェース回路、110…基準バイアス回路、112…基準電圧回路、114…バッファ回路、120…レジスタ、S1…アナログ入力信号、S2…デジタル信号、S5…制御信号、300…A/DコンバータIC、302…マルチプレクサ、304…アンプ、306…フィルタ、308…ΔΣA/Dコンバータ、310…ロジック回路、312…インタフェース回路。

Claims (15)

  1. アナログ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ回路であって、
    基準電圧を生成する基準バイアス回路であって、前記基準電圧の温度依存性が複数から選択可能に構成された基準バイアス回路と、
    前記基準電圧を参照して、前記アナログ信号を前記デジタル信号に変換するA/Dコンバータと、
    を備えることを特徴とするA/Dコンバータ回路。
  2. 前記基準バイアス回路は、その出力電圧の温度依存性が複数から選択可能な基準電圧回路を含むことを特徴とする請求項1に記載のA/Dコンバータ回路。
  3. 前記基準電圧回路は、PTAT(Proportional to Absolute Temperature)電圧と、CTAT(Complementary to Absolute Temperature)電圧を加算して得られる電圧を生成するバンドギャップリファレンス回路を含み、前記PTAT電圧と前記CTAT電圧の少なくとも一方の係数が可変であることを特徴とする請求項2に記載のA/Dコンバータ回路。
  4. 前記基準バイアス回路は、前記基準電圧回路の出力電圧を受け、前記A/Dコンバータに前記基準電圧を供給するバッファ回路をさらに備え、
    前記バッファ回路は、そのオフセットが複数から選択可能であることを特徴とする請求項2または3に記載のA/Dコンバータ回路。
  5. 前記基準電圧回路における前記温度依存性と、前記バッファ回路における前記オフセットは、共通の制御信号にもとづいて選択されることを特徴とする請求項4に記載のA/Dコンバータ回路。
  6. 前記基準電圧回路における前記温度依存性と、前記バッファ回路における前記オフセットは、個別に独立して設定可能であることを特徴とする請求項4に記載のA/Dコンバータ回路。
  7. 前記基準バイアス回路は、前記基準電圧回路の出力電圧を受け、前記A/Dコンバータに供給するバッファ回路をさらに備え、
    前記バッファ回路は、そのゲインが複数から選択可能であることを特徴とする請求項2または3に記載のA/Dコンバータ回路。
  8. 前記基準電圧回路における前記温度依存性と、前記バッファ回路における前記ゲインは、共通の制御信号にもとづいて選択されることを特徴とする請求項7に記載のA/Dコンバータ回路。
  9. 前記基準電圧回路における前記温度依存性と、前記バッファ回路における前記ゲインは、個別に独立して設定可能であることを特徴とする請求項7に記載のA/Dコンバータ回路。
  10. 前記基準電圧の温度依存性を指示する制御信号を格納するレジスタと、
    前記デジタル信号を処理する外部のプロセッサと接続され、前記デジタル信号を前記プロセッサに出力するとともに、前記制御信号を前記プロセッサから受信し、前記レジスタに書き込むインタフェース回路と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載のA/Dコンバータ回路。
  11. 前記基準電圧の温度依存性を指示する制御信号を格納する不揮発性メモリを備えることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のA/Dコンバータ回路。
  12. 前記A/Dコンバータは、ΔΣA/Dコンバータであることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載のA/Dコンバータ回路。
  13. それぞれにアナログ入力信号が入力可能な複数の入力端子と、
    前記複数の入力端子のうち、ひとつを選択するマルチプレクサと、
    前記マルチプレクサの出力信号を増幅するアンプと、
    前記アンプの出力信号をフィルタリングするフィルタと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載のA/Dコンバータ回路。
  14. ひとつの半導体基板に一体集積化されることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載のA/Dコンバータ回路。
  15. センサと、
    前記センサからのアナログ信号を受け、デジタル信号に変換する請求項1から14のいずれかに記載のA/Dコンバータ回路と、
    前記A/Dコンバータ回路が生成した前記デジタル信号を処理するプロセッサと、
    を備えることを特徴とする電子機器。
JP2016076346A 2016-04-06 2016-04-06 A/dコンバータ回路および電子機器 Active JP6791648B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016076346A JP6791648B2 (ja) 2016-04-06 2016-04-06 A/dコンバータ回路および電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016076346A JP6791648B2 (ja) 2016-04-06 2016-04-06 A/dコンバータ回路および電子機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017188783A true JP2017188783A (ja) 2017-10-12
JP6791648B2 JP6791648B2 (ja) 2020-11-25

Family

ID=60046629

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016076346A Active JP6791648B2 (ja) 2016-04-06 2016-04-06 A/dコンバータ回路および電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6791648B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020092341A (ja) * 2018-12-06 2020-06-11 ローム株式会社 Ad変換装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020092341A (ja) * 2018-12-06 2020-06-11 ローム株式会社 Ad変換装置
JP7315319B2 (ja) 2018-12-06 2023-07-26 ローム株式会社 Ad変換装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6791648B2 (ja) 2020-11-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9385673B2 (en) Amplifier with offset compensation
JP5329474B2 (ja) 温度とデジタルコード間の線形関係の提供
US20110119015A1 (en) Geomagnetic sensor control device
JP2008309626A (ja) 感磁出力ic
US9128127B2 (en) Sensor device
CN105486434B (zh) 半导体器件以及包括该半导体器件的电阻测量系统和包括该半导体器件的测压仪表装置
US20140355651A1 (en) Calibrated temperature measurement system
JP2006284375A (ja) 物理量検出方法及びセンサ装置
JP5827759B2 (ja) 増幅回路及び増幅回路icチップ
KR20160142240A (ko) 온도 보상 회로 및 센서 장치
JP2011081517A (ja) バンドギャップリファレンス回路及びこれを備えるadコンバータ、並びに、バンドギャップリファレンス回路の調整方法
JP2017188783A (ja) A/dコンバータ回路および電子機器
JP6313150B2 (ja) 半導体装置、電池監視システムおよび電池監視方法
JP2000214029A (ja) 圧力センサ回路
JP6291224B2 (ja) 磁気センサ
JP2002107256A (ja) 圧力センサ回路
JP2016163332A (ja) 比較回路およびセンサ装置
JP2015215316A (ja) ホール素子駆動回路
JP2006090706A (ja) 物理量センサ
KR100710772B1 (ko) 센서 신호 처리 시스템 및 디텍터
WO2020059246A1 (ja) センサ処理回路及びセンサシステム
US20240097632A1 (en) Integrated circuit and semiconductor device
JP2010085319A (ja) センサ信号検出回路、レシオメトリック補正回路及びセンサ装置
JP6386970B2 (ja) センサの異常検出装置及びセンサ装置
JP2019101043A (ja) 物理的パラメーターを測定する電子デバイス

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191217

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200623

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200821

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201027

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201105

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6791648

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250