JPH10338392A - 原稿供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 原稿の幅方向を付勢して所定搬送方向に積極
的に規制し、原稿の幅端を確実にガイドし、原稿の斜行
等の原稿搬送系のトラブルを防止し、原稿を確実に供給
することのできる原稿給紙装置を提供する。 【解決手段】 下面を支持された原稿４の幅端を原稿ガ
イド９でガイドする原稿ガイド機構と、原稿４を分離し
て１枚づつ搬送する分離機構とを備えた原稿供給装置で
あって、供給される原稿４により原稿の進行路Ｐａから
退避する方向に移動する第１の部材９１と、第１の部材
９１の移動に連動して原稿４の幅端を原稿幅方向に押圧
する第２の部材９２を原稿ガイド９に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、ファクシ
ミリ装置等に適用され、原稿の幅端をガイドする原稿ガ
イド機構と、原稿を分離して１枚づつ搬送する分離機構
とを備えた原稿供給装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、ファクシミリ装置等では、積層
された原稿の幅端を原稿ガイドでガイドしつつ、分離機
構部に供給し、原稿を１枚づつ分離して装置の読取部に
搬送するような原稿供給装置を有している。従来、この
ような原稿供給装置では原稿ガイドが垂直面を有した樹
脂成形品等からできており、その原稿ガイドの垂直面に
より、原稿挿入時、原稿の幅端を挟んで原稿を位置決め
をし、原稿は分離部に供給されていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の原稿供給装置では、原稿挿入時に原稿ガ
イドの垂直面で原稿の幅方向の位置決めするをだけであ
る。そのため、原稿挿入時に原稿ガイドで原稿の幅端を
正確に挟んで位置決めをしないと、例えば原稿ガイドの
ガイド面の幅が原稿幅より広くなっている場合、原稿の
斜行等のトラブルを引き起こしていた。また、斜行して
しまった原稿には、所定の搬送方向へ戻す付勢力がない
ため、斜行が治まらないといった問題も発生していた。
そして、読取画像の端が欠けたり、原稿ジャムをする等
の問題を引き起こしていた。

【０００４】本発明の目的は、従来のこのような欠点を
解消し、原稿の幅方向を押圧して所定搬送方向に積極的
に規制し、原稿の幅端を確実にガイドし、原稿の斜行等
の原稿搬送系のトラブルを防止し、原稿を確実に供給す
ることのできる原稿供給装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、下面を支持された原稿の幅端を原稿ガイ
ドでガイドする原稿ガイド機構と、原稿を分離して１枚
づつ搬送する分離機構とを備えた原稿供給装置であっ
て、供給される原稿により原稿の進行路から退避する方
向に移動する第１の部材と、第１の部材に移動に連動し
て原稿の幅端を原稿幅方向に押圧する第２の部材を原稿
ガイドに設けた。また、第１の部材と第２の部材が、一
体に成形され、回動可能に原稿ガイドに取り付けられて
いる。さらに、第２の部材が原稿の幅端に接する部分に
弾性部材を設けた。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の原稿供給装置の実
施の形態を具体化したファクシミリ装置について図面を
参照しつつ述べる。図１は、ファクシミリ装置を示す全
体斜視図である。図２は、図１のファクシミリ装置のＳ
−Ｓ線における要部断面図である。図３は、原稿ガイド
機構の要部を示す平面図である。図４は、原稿ガイド機
構の要部を示す断面図である。図５は、原稿挿入前の原
稿ガイドを示す平面図である。図６は、原稿挿入後の原
稿ガイドを示す平面図である。

【０００７】先ず、本発明の原稿供給装置の実施の形態
が具体化されたファクシミリ装置の概要について述べ
る。図１に示すように、ファクシミリ装置２のカバー３
の上面には原稿載置面３ａが形成されており、その原稿
載置面３ａには原稿４が載せられ、原稿ガイド機構１の
一対の原稿ガイド９部により原稿の幅端部がガイドされ
る。一対の原稿ガイド９には回動部材で９０が設けられ
ている。原稿ガイド機構１および原稿ガイド９部につい
ての詳細は後述する。原稿載置面３ａに載せられた原稿
４は、この原稿ガイド機構１と後述する原稿分離機構５
０を含む原稿供給部４０により、カバー３内へと供給さ
れる（図２参照）。

【０００８】図２に、カバー３内が示されている。原稿
ガイド機構１の斜め下方に原稿分離機構５０が設けられ
ている。この構成により原稿ガイド機構１に載せられた
原稿４が原稿分離機構５０へと流れる。原稿ガイド機構
１と原稿分離機構５０とにより、原稿供給部４０が構成
されている。原稿分離機構５０は分離ローラ５ａと分離
パッド５ｄとから構成されている。分離パッド５ｄは、
分離ローラ５ａの上部に設けられ、分離ローラ５ａの周
面に接するように固定されている。分離ローラ５ａの下
流には搬送ローラ５ｂ、５ｃが設けられている。光源６
が、搬送ローラ５ｂ、５ｃの原稿搬送経路に対向して配
置されている。光源６から原稿４に光が照射されると共
に、その原稿４からの反射光を受けるイメージセンサ７
が設けられている。

【０００９】原稿ガイド機構１に載せられた積層の原稿
４は、原稿分離機構５０の分離ローラ５ａと分離パッド
５ｄに突き当たる。そして、回転する分離ローラ５ａと
固定された分離パッド５ｄにより、積層の原稿４の最下
位の原稿が１枚づつ分離されて、搬送ローラ５ｂへと搬
送される。搬送ローラ５ｂ、５ｃの回転により、分離さ
れた原稿４が所定の移送経路を経て矢印Ｐ方向へ移送さ
れて、カバー３内より排出される。光源６は前記カバー
３内において原稿４の移送経路に対向して配置され、光
源６から原稿４に光が照射されると共に、その原稿４か
らの反射光がイメージセンサ７に入射されて、原稿４上
の画像の読み取りが行われる。

【００１０】図１に示した原稿載置面３ａの前端には、
原稿ガイド機構１が配置されている。次に、原稿ガイド
機構１について述べる。先ず、原稿ガイド機構１の構成
について述べる。

【００１１】図１に示すように、原稿ガイド機構１が位
置する原稿載置面３ａの支持板８の原稿送り副方向Ｒ左
右端に開口１０が形成されている。原稿の幅端を案内す
る一対の原稿ガイド９は、原稿ガイド機構１に原稿幅方
向に移動可能に配置され、それらの一対の原稿ガイド９
は開口１０から突出している。一対の原稿ガイド９には
後述する回動部材９０が回動自在に設けられている。

【００１２】図１に示した一対の原稿ガイド９には、図
３に示す各々の基部１３が延設され、原稿ガイド９と基
部１３は原稿送り副方向Ｒに移動可能に設けられている
（Ｐａは原稿送り方向を示す。）。即ち、一対の原稿ガ
イド９は基部１３に連なる垂直な壁状のものである。ま
た、図４に示すように、支持板８の下面には回転体であ
るピニオン１６が軸１２に回転可能に支持されている。
図３に示すように、基部１３の先端側にはピニオン１６
に噛合するラック１４が対向して形成されている。ま
た、図３に示すように、ピニオン１６は、ネジ２４で軸
１２に回転自在に取り付けられている。さらに、ピニオ
ン１６には、ラック１４部の落下を防止する鍔１５が設
けられている。

【００１３】また、図３に示されるように、原稿ガイド
９のラック１４の反対側縁部には突起１８が一体形成さ
れており、その突起１８は支持板８の前後に形成した壁
部８ａの内面に接している（図２参照）。尚、図２では
後側のみを示している。突起１８とラック１４との間に
おいて、原稿ガイド９には溝１７が設けられている。従
って、突起１８と溝１７との間の部分の弾性変形が許容
され、突起１８が前記壁部８ａの内面に弾性接触して、
原稿ガイド９の取付状態、及びピニオン１６とラック１
４との噛合状態におけるがたつきが防止されている。

【００１４】次に、原稿ガイド機構１の動作、作用につ
いて述べる。原稿ガイド機構１のラック１４とピニオン
１６との作用により、原稿ガイド９が互いに同ストロー
クで接近離間動して、原稿幅にあわせて一対の原稿ガイ
ド９間の左右幅が調節される。

【００１５】そして、この原稿ガイド機構１において、
左右の原稿ガイド９部の位置を原稿４の幅に合わせて移
動調節する必要がある場合には、左右どちらか一方の原
稿ガイド９を持って、原稿ガイド９を原稿４の幅方向に
移動させる。このようにすれば、ピニオン１６の回転を
介して、他方の原稿ガイド９が反対方向に同ストローク
分だけ移動されて、原稿ガイド９部の間隔が原稿の幅に
対応する。

【００１６】次に、原稿ガイド９に設けられた回動部材
９０について、図５および図６を参照しつつ述べる。上
述のように、図５は原稿挿入前を示し、図６は原稿挿入
後を示す。先ず、回動部材９０の構成について述べる。
回動部材９０は、一対の原稿ガイド９に延設された基部
１３に設けられた各々の支点９４に、各々、回動自在に
支持されている。回動部材９０は原稿送り方向Ｐａ側の
前部９１と後部９２とからなり、前部９１と後部９２と
は、く字状に繋がった一体部品である。後部９２の先側
にはスポンジ部材等の弾性部材９３が設けられている。
回動部材９０は、原稿４が挿入されていない状態では、
図５に示されるように一対の前部９１が一対の原稿ガイ
ド９０の内側に向かって突出するように位置している。
そして、原稿４が挿入されると、回動部材９０が後部９
２に設けられた弾性部材９３が原稿４の幅端を押圧する
ように回動するようになっている。

【００１７】次に、回動部材９０の動作、作用について
述べる。一対の原稿ガイド９は、図５、６中、上方から
挿入される積層された原稿４の略幅に合わされる。そし
て、原稿搬送方向Ｐａに挿入される原稿４の下流側の幅
端が、一対の原稿ガイド９の内側に突出した（図５参
照）回動部材９０の前部９１の先側が当った後、一対の
前部９１が広がるように回動部材９０が回動する。そし
て、一対の前部９１の幅は原稿４の幅となる（図６参
照）。そのとき、回動部材９０の後部９２が連動し、後
部９２に設けられた弾性部材９３が積層された原稿４の
幅端を押圧される。

【００１８】回動部材９０による原稿４の幅端への押圧
に伴い、原稿の幅端が多少ばらついても揃えられると共
に原稿４の幅端が確実にガイドされると共に、原稿４の
幅方向は所定の位置に位置決めされる。そして、原稿挿
入後、搬送される原稿４が斜行しようとしても、原稿４
を回動部材９０が所定搬送方向に積極的に規制し、原稿
４の斜行等の原稿搬送系のトラブルを防止し、原稿４は
確実に搬送される。

【００１９】上述のように原稿ガイド９には、回動部材
９０および弾性部材９３が設けられているため、原稿４
の幅方向の位置はスポンジ状部材９１の弾性力により所
定位置に規制される。その結果に原稿４の幅端は所定位
置で確実にガイドされ、原稿の斜行等の原稿搬送系のト
ラブルを防止される。そして、原稿ガイド９および回動
部材９０の前部９１と弾性部材９３とによりガイドされ
た原稿４は、原稿ガイド９部により幅端がガイドされな
がら、原稿分離部、読み取り部に向かって正確に搬送さ
れる。

【００２０】尚、上記実施の形態では、一対の原稿ガイ
ドが互いに同ストロークで接近離間動する場合を説明し
たが、一方の原稿ガイドが固定され、他方だけが移動す
る場合、更には一対の原稿ガイドが所定位置に固定され
ている場合であっても、本発明を同様に適用することが
できる。

【００２１】また、上記実施の形態では、原稿ガイドの
回動部材の後部に弾性部材を設けた場合を説明したが、
例えばコイルスプリングを含む機構を設けても、本発明
を同様に適用することができる。

【００２２】また、上記実施の形態では、原稿ガイドの
回動部材の前部と後部とが回動支点に支持された一体部
材である場合を示したが、回動部材の前部と後部を回動
支点に支持さらた別部品とし、トーションスプリング等
により弾性的に連結されたものを適用することもでき
る。

【００２３】

【発明の効果】上述のように、請求項１の発明により、
原稿挿入時、第１の部材が原稿の幅端に当たるに伴い、
第２の部材が原稿の幅端を押圧し、原稿の幅端が多少ば
らついても、揃えると共に原稿の幅端を確実にガイド
し、原稿の幅方向を所定の位置に位置決めすることがで
きる。そして、原稿挿入後、搬送される原稿が斜行しよ
うとしても、原稿を所定搬送方向に積極的に規制し、原
稿の斜行等の原稿搬送系のトラブルを防止し、原稿を確
実に供給することができる。また、原稿が搬送方向に対
して斜めに置かれても、原稿が搬送されると共に、原稿
は第１の部材、第２の部材の作用により搬送方向に矯正
される。そして、読取画像が欠けたり、原稿ジャムをす
る等の問題も防止される。そして、ファクシミリ装置等
に供給される原稿のように様々な紙質、形状のものが供
給されても、原稿の幅端の幅方向を確実にガイドし、原
稿の斜行等の原稿搬送系のトラブルを防止して原稿を１
枚づつ確実に分離して供給することができる。そして、
安定した原稿搬送をする原稿供給装置となる。

【００２４】請求項２の発明により、第１の部材と第２
の部材が一体に成形されているため、部品点数を少なく
でき、コストダウンとなる。また、一体に成形された第
１の部材と第２の部材が、回動可能に取り付けられてい
るため、第１の部材と第２の部材の長さを変えることに
より、幅端を押圧する押圧力を変えることができる。

【００２５】請求項３の発明により、簡単な構成で原稿
の幅方向を弾性部材の弾性域で押圧し、原稿を所定搬送
方向に積極的に規制することができる。また、交換可能
にすれば、弾性部材が磨耗してもメンテナンス性にも問
題がない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の原稿供給装置の実施の形態を具体化し
たファクシミリ装置を示す全体斜視図である。

【図２】図１のファクシミリ装置のＳ−Ｓ線における要
部断面図である。

【図３】原稿ガイド機構の要部を示す平面図である。

【図４】原稿ガイド機構の要部を示す断面図である。

【図５】原稿挿入前の原稿ガイドを示す平面図である。

【図６】原稿挿入後の原稿ガイドを示す平面図である。

【符号の説明】

１ 原稿ガイド機構 ４ 原稿 ９ 原稿ガイド ４０ 原稿供給部 ５０ 原稿分離機構 ９０ 回動部材 ９１ 前部（第１の部材） ９２ 後部（第１の部材） ９３ 弾性部材 ９４ 支点

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 下面を支持された原稿の幅端を原稿ガイ
   ドでガイドする原稿ガイド機構と、原稿を分離して１枚
   づつ搬送する分離機構とを備えた原稿供給装置であっ
   て、供給される原稿により原稿の進行路から退避する方
   向に移動する第１の部材と、第１の部材の移動に連動し
   て原稿の幅端を原稿幅方向に押圧する第２の部材を原稿
   ガイドに設けたことを特徴とする原稿供給装置。
2. 【請求項２】 第１の部材と第２の部材が、一体に成形
   され、回動可能に原稿ガイドに取り付けられていること
   を特徴とする請求項１に記載の原稿供給装置。
3. 【請求項３】 第２の部材が原稿の幅端に接する部分に
   弾性部材を設けたことを特徴とする請求項１または請求
   項２に記載の原稿供給装置。