JPH10336476A - 水平偏向高圧発生回路 - Google Patents

水平偏向高圧発生回路

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JPH10336476A
JPH10336476A JP15456797A JP15456797A JPH10336476A JP H10336476 A JPH10336476 A JP H10336476A JP 15456797 A JP15456797 A JP 15456797A JP 15456797 A JP15456797 A JP 15456797A JP H10336476 A JPH10336476 A JP H10336476A
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JP
Japan
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voltage
horizontal
high voltage
circuit
pulse
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JP15456797A
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English (en)
Inventor
Shigeru Kashiwagi
茂 柏木
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高圧安定化動作に影響を及ぼすことなく、画
面の輝度変化による水平振幅の変動を防ぐことができる
水平偏向高圧発生回路を提供する。 【解決手段】 水平出力トランジスタ2,ダンパーダイ
オード4,帰線共振コンデンサ5は第1の水平パルス発
生回路を構成し、補助水平出力FET10,ダンパーダ
イオード11,帰線共振コンデンサ12は第2の水平パ
ルス発生回路を構成している。第1,第2の水平パルス
発生回路にはフライバックトランス8が接続されてい
る。高圧分圧抵抗13,14により得られた高圧HVの
検知電圧Erは高圧制御回路17に入力され、高圧HV
の値に応じてFET10からの補助パルスVmの波高値
を変化させる。演算増幅器15の出力電圧Eoは電圧制
御回路19に入力され、補助パルスVmの値が増加した
とき、電圧Eboを増加させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、受像管ディスプレ
イ機器における電子ビームを水平偏向せしめると共に、
受像管に供給する高圧を発生する水平偏向高圧発生回路
の改良に係り、高圧負荷変動に応じて水平偏向パルスの
波高値を変えることによって高圧安定化動作を行い、水
平偏向動作に補正を加えることによって画像の歪みを軽
減するようにした水平偏向高圧発生回路に関する。
【0002】
【従来の技術】受像管の水平偏向高圧発生回路において
は、使用する水平出力用のスイッチ素子の制約内で、で
きるだけ大きなパワーを取り扱いたい場合が多い。ま
た、高圧負荷変動に対して、極力高圧値を一定に保つこ
とが望ましい。図5は従来の水平偏向高圧発生回路の一
例を示す回路図であり、低い耐圧のスイッチ素子で大き
な偏向パワーを扱うことができるよう構成したものであ
る。この図5に示す回路は、本出願人による先願、特願
平8−60043号にて提案したものであり、これは公
知のものではなく、本出願人にとっての従来技術であ
る。
【0003】図5において、励振トランス1の1次巻線
1aには、図示しない前段から水平励振パルスVdが加
えられ、2次巻線1bには、水平励振パルスVdを変圧
したパルスが出力される。2次巻線1bには、ベース抵
抗3を介して第1のスイッチ素子である水平出力トラン
ジスタ2が接続されている。水平出力トランジスタ3の
コレクタには、第1のダンパーダイオード4,第1の帰
線共振コンデンサ5,水平偏向コイル6とS字補正コン
デンサ7の直列回路,フライバックトランス8が接続さ
れている。フライバックトランス8の2次巻線8bには
高圧整流ダイオード9が接続されて高圧HVが得られ
る。
【0004】この図5においては、水平出力トランジス
タ2のエミッタにつながる励振トランス1の2次巻線1
bの一端には、補助パルスVmが印可されている。もし
ここで、このエミッタ部分の回路が接地されていたとす
ると、これは通常の水平偏向高圧発生回路であって、水
平偏向コイル6にのこぎり波電流(水平偏向電流)Iy
が流れると同時に、この両端に発生するコレクタパルス
Vcをフライバックトランス8で昇圧し、高圧整流ダイ
オード9で整流することによって、図示していない受像
管の陽極に加えるための高圧HVが得られる。
【0005】しかし、この図5においては、さらに高圧
HVを効果的に安定化するために、水平出力トランジス
タ2のエミッタは接地ではなく、図番10以降の回路部
分が付加されている。即ち、ここで、10は第2のスイ
ッチ素子である補助水平出力FET、11は第2のダン
パーダイオード、12は第2の帰線共振コンデンサであ
る。また一方、13及び14は高圧分圧抵抗、15は演
算増幅器、16はタイミング回路であって、補助水平出
力FET10,演算増幅器15,タイミング回路16は
高圧制御回路17を構成している。18は電源電圧の制
御を行う電圧制御回路である。
【0006】この図番10以降の回路(高圧分圧抵抗1
3,14及び高圧制御回路17)が加わると、水平出力
トランジスタ2のエミッタには変調パルス(補助パル
ス)Vmが生じる。この補助パルスVmは、励振トラン
ス1からの波形によるスイッチング作用によって生じる
本来のコレクタ・エミッタ間波形Vceに加わって、コレ
クタ・接地間のパルスVcの波高値を高める。従って、
この補助パルスVmの波高値を変えれば、コレクタパル
スVc、ひいては高圧HVの値も調節することができ
る。この補助パルスVmの波高値を変える原理について
は次の図6を参照しながら説明する。
【0007】図6において、(A)はフライバックトラ
ンス8上に巻かれた3次巻線8c上に発生したパルスV
3を示している。このパルスV3は、当然、コレクタパ
ルスVcと相似形になる。このパルスV3はタイミング
回路16に加えられ、その出力として方形波Vgが得ら
れる。この方形波Vgは、図6(B)に示すように、パ
ルスV3のスタート時点より時間長tdだけ遅れた時点
T1で、レベルがハイからローに変わるものとする。そ
して、定められた期間tpだけローレベルが続いた後、
次のパルスV3の前までにハイレベルに戻る。この時間
長tdは外部からの直流電圧Eoによって制御される。
【0008】この方形波Vgは補助水平出力FET10
のゲート端子に加えられる。すると図6(C)に示すよ
うに、時点T1で補助水平出力FET10のドレイン・
ソース間が遮断状態となり、ここから正弦波の補助パル
スVmがスタートする。この正弦波の半サイクルが終了
した時点で自動的に第2のダンパーダイオード11が導
通し、補助水平出力FET10のドレイン電圧がゼロ、
即ちパルスVmがここで終了する。このように、補助水
平出力FET10は水平出力トランジスタ2のオフ期間
内にオンからオフに転じるようになっており、補助パル
スVmは、パルスV3の水平帰線期間tr内に発生す
る。この図6において、破線で示すように、直流電圧E
oの調節により時間長tdの長さが若干長くなった場合
を考える。時間長tdの長さが長くなると、方形波Vg
のボトミング時点T1の位置が後にずれる。その結果、
図6(C)に示すパルスVmのスタートも遅れ、パルス
波高値が小さくなる。
【0009】このように、時点T1の位置によって補助
パルスVmの高さが変化するが、これにコレクタ・エミ
ッタ間のパルスVceが加算されたのがコレクタパルスV
cである。このパルスVcはフライバックトランス8の
1次巻線8aに印加され、2次巻線8bには昇圧したパ
ルスが得られる。このパルスは、高圧整流ダイオード9
によって整流されて高圧HVとなるので、補助パルスV
mの高さが変化すれば、即、高圧HVが変化することと
なる。従って、前述したように、直流電圧Eoの値を変
えて時間長tdの値を加減すれば、高圧HVの値を制御
できることになる。
【0010】一方、高圧HVは、分圧抵抗13,14に
よって分圧されて検知電圧Erとなり、演算増幅器15
の一方の入力端子(非反転端子)に加えられる。また、
演算増幅器15の他方の入力端子(反転端子)には、直
流基準電圧Esが加えられ、演算増幅器15は検知電圧
Erと直流基準電圧Esとを比較し、その比較結果とし
て制御電圧である直流電圧Eoを出力する。この直流電
圧Eoは、タイミング回路16に加えられる。
【0011】このようにすると、もし高圧HVの変動が
あった場合、タイミング回路16により、方形波パルス
Vgの位相が動く。その結果、補助パルスVmの波高値
が高圧HVを補正するように動くので、高圧HVの値が
安定化される。
【0012】さらに、電圧制御回路18は、この図5の
場合には、高圧安定化作用には直接関係はしない。しか
し、固定の直流電源電圧Ebを電圧Eboに変換し、この
電圧Eboの値を制御することによって、水平偏向電流I
yの値、ひいては、画像の水平振幅を調整することがで
きる。また同時に、垂直偏向周期のパラボラ波Vpbを電
圧制御回路18を供給することにより、パラボラ波Vpb
によって出力電圧Eboを変調し、画像のサイドピンクッ
ションを補正することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
図5に示す水平偏向高圧発生回路によれば、効果的に高
圧HVの値を安定化することができる。この高圧安定化
作用は本質的には水平偏向電流Iy、即ち、画像の水平
振幅には影響しない。しかしながら、実際には、画像の
輝度が上昇すると高圧負荷電流Iaが増加する。このと
き、本来ならば、フライバックトランス8の内部抵抗等
により、高圧HVが低下するはずであるが、先に述べた
補助パルスVmの増加による高圧安定化作用によって高
圧HVは補償されており、一定化される。
【0014】ところが、高圧負荷電流Iaの増加は、同
時に電圧制御回路18より供給される回路の直流消費電
流Ibの増加につながる。すると、回路内の直流抵抗
分、例えばフライバックトランス8の1次巻線8aの巻
線抵抗等による電圧降下が大きくなり、これは水平偏向
電流Iyの値の低下を招く。従って、画像輝度が高くな
ったとき、画像の水平振幅が縮まる傾向を生じ、画像の
安定度という観点からは問題であった。例えば、図7の
ように、白のウィンドウ信号を映出した場合、この部分
のみ水平振幅が縮むため、他の画像部分の垂直線まで歪
むという現象になり、著しく画面の安定度を損ねてい
た。
【0015】この現象を避けるための1つの手段とし
て、図5の高圧制御回路17のループゲインを低下させ
ることが考えられる。すると、本来、図8の直線に示す
ような高圧HVの特性が、破線で示すように高圧負荷電
流Iaの増加と共に高圧HVが低下する傾向になる。こ
の高圧HVの低下によって水平偏向コイル6の偏向能率
は上昇するから、先に述べた水平振幅の縮みを打ち消す
ことが可能である。しかし、この破線のように、高圧負
荷電流Iaの大きな部分で高圧HVが低下すると、その
分、画像輝度の低下、フォーカスの劣化等の不都合は避
けられず、画像品位が落ちてしまう。また、高圧HVが
高圧負荷電流Iaの大電流領域で低下するということ
は、垂直振幅も偏向能率が増加して伸びてしまうという
ことを意味する。従って、この方法によってせっかく水
平振幅を安定化させても、垂直振幅が画像輝度の変化と
共に動いてしまうことになり、画像の安定化には限度が
あった。
【0016】本発明はこのような問題点に鑑みなされた
ものであり、低い耐圧のスイッチ素子で大きな偏向パワ
ーを扱うことができ、さらに、高圧安定化動作に影響を
及ぼすことなく、画面の輝度変化による水平振幅の変動
を防ぐことができる水平偏向高圧発生回路を提供するこ
とを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した従来
の技術の課題を解決するため、受像管における電子ビー
ムを水平偏向せしめると共に、前記受像管に供給する高
圧を発生する水平偏向高圧発生回路において、水平偏向
周期でオン・オフする第1のスイッチ素子(2)と、第
1のダンパーダイオード(4)と、第1の帰線共振コン
デンサ(5)が並列に接続された第1の水平パルス発生
回路と、前記第1のスイッチ素子のオフ期間内にオンか
らオフに転じる第2のスイッチ素子(10)と、第2の
ダンパーダイオード(11)と、第2の帰線共振コンデ
ンサ(12)が並列に接続され、その全体が前記第1の
水平パルス発生回路と直列に接続された第2の水平パル
ス発生回路と、前記第1及び第2の水平パルス発生回路
の直列回路に並列に接続された水平偏向コイル(6)と
S字補正コンデンサ(7)との直列回路と、1次巻線が
前記第1及び第2の水平パルス発生回路の直列回路に等
価的に並列に接続され、2次巻線に接続された高圧整流
ダイオード(9)によって高圧(HV)を得るフライバ
ックトランス(8)と、前記フライバックトランスより
出力された高圧の変化を検出する高圧検出手段(13〜
15)と、前記高圧検出手段の出力に応じて前記第2の
スイッチ素子のオン開始時点を制御し、前記高圧が低下
したとき、前記第2の水平パルス発生回路の両端に生じ
る水平パルスの値を増加せしめるよう制御する制御回路
(16)と、前記フライバックトランスの1次巻線(8
a)に電源電圧(Ebo)を供給すると共に、前記第2の
水平パルス発生回路の両端に生じる水平パルス(Vm)
の値が増加したとき、前記電源電圧の値を増加せしめる
電圧制御回路(19)とを設けて構成したことを特徴と
する水平偏向高圧発生回路を提供するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の水平偏向高圧発生
回路について、添付図面を参照して説明する。図1は本
発明の水平偏向高圧発生回路の一実施例を示す回路図、
図2は図1の一部の具体的な回路図、図3は本発明の水
平偏向高圧発生回路の動作を説明するための波形図、図
4は本発明の水平偏向高圧発生回路の動作を説明するた
めの特性図である。なお、図1において、図5と同一部
分には同一符号が付してある。
【0019】図1において、励振トランス1の1次巻線
1aには、図示しない前段から水平励振パルスVdが加
えられ、2次巻線1bには、水平励振パルスVdを変圧
したパルスが出力される。2次巻線1bには、ベース抵
抗3を介して第1のスイッチ素子である水平出力トラン
ジスタ2が接続されている。水平出力トランジスタ3の
コレクタには、第1のダンパーダイオード4,第1の帰
線共振コンデンサ5,水平偏向コイル6とS字補正コン
デンサ7の直列回路,フライバックトランス8が接続さ
れている。フライバックトランス8の2次巻線8bには
高圧整流ダイオード9が接続されて高圧HVが得られ
る。
【0020】この図1においては、水平出力トランジス
タ2のエミッタにつながる励振トランス1の2次巻線1
bの一端には、変調パルスVmが印可されている。もし
ここで、このエミッタ部分の回路が接地されていたとす
ると、これは通常の水平偏向高圧発生回路であって、水
平偏向コイル6にのこぎり波電流(水平偏向電流)Iy
が流れると同時に、この両端に発生するコレクタパルス
Vcをフライバックトランス8で昇圧し、高圧整流ダイ
オード9で整流することによって、図示していない受像
管の陽極に加えるための高圧HVが得られる。
【0021】しかし、この図1においては、さらに高圧
HVを効果的に安定化するために、水平出力トランジス
タ2のエミッタは接地ではなく、図番10以降の回路部
分が付加されている。即ち、ここで、10は第2のスイ
ッチ素子である補助水平出力FET、11は第2のダン
パーダイオード、12は第2の帰線共振コンデンサであ
る。また一方、13及び14は高圧分圧抵抗、15は演
算増幅器、16はタイミング回路であって、補助水平出
力FET10,演算増幅器15,タイミング回路16は
高圧制御回路17を構成している。19は電源電圧の制
御を行う電圧制御回路である。
【0022】このように構成される本発明の水平偏向高
圧発生回路においては、水平偏向周期でオン・オフする
第1のスイッチ素子である水平出力トランジスタ2と、
第1のダンパーダイオード4と、第1の帰線共振コンデ
ンサ5が並列に接続されており、これらは第1の水平パ
ルス発生回路を構成している。また、第2のスイッチ素
子である補助水平出力FET10と、第2のダンパーダ
イオード11と、第2の帰線共振コンデンサ12が並列
に接続されており、これらは第2の水平パルス発生回路
を構成している。この第1の水平パルス発生回路と第2
の水平パルス発生回路とは直列に接続された構成となっ
ている。そして、第1及び第2の水平パルス発生回路の
直列回路に並列に、水平偏向コイル6とS字補正コンデ
ンサ7との直列回路が接続され、また、フライバックト
ランス8が等価的に並列に接続された構成となってい
る。
【0023】図番10以降の回路(高圧分圧抵抗13,
14及び高圧制御回路17)が加わると、水平出力トラ
ンジスタ2のエミッタには水平パルスである補助パルス
Vmが生じる。この補助パルスVmは、励振トランス1
からの波形によるスイッチング作用によって生じる本来
のコレクタ・エミッタ間波形Vceに加わって、コレクタ
・接地間のパルスVcの波高値を高める。従って、この
補助パルスVmの波高値を変えれば、コレクタパルスV
c、ひいては高圧HVの値も調節することができる。こ
の補助パルスVmの波高値を変える原理は、図6を用い
て説明した通りである。
【0024】フライバックトランス8上に巻かれた3次
巻線8cには、コレクタパルスVcと相似形のパルスV
3が発生する。このパルスV3はタイミング回路16に
加えられ、その出力として方形波Vgが得られる。この
方形波Vgは補助水平出力FET10のゲート端子に加
えられ、補助パルスVmを発生する。補助パルスVmと
コレクタ・エミッタ間のパルスVceとが加算され、コレ
クタパルスVcが得られる。このパルスVcはフライバ
ックトランス8の1次巻線8aに印加され、2次巻線8
bには昇圧したパルスが得られる。このパルスは、高圧
整流ダイオード9によって整流されて高圧HVとなるの
で、補助パルスVmの高さが変化すれば、即、高圧HV
が変化することとなる。従って、前述したように、直流
電圧Eoの値を変えれば、高圧HVの値を制御できるこ
とになる。
【0025】一方、高圧HVは、高圧分圧抵抗13,1
4によって分圧されて検知電圧Erとなり、演算増幅器
15の一方の入力端子(非反転端子)に加えられる。ま
た、演算増幅器15の他方の入力端子(反転端子)に
は、直流基準電圧Esが加えられ、演算増幅器15は検
知電圧Erと直流基準電圧Esとを比較し、その比較結
果として制御電圧である直流電圧Eoを出力する。この
ように、高圧分圧抵抗13,14及び演算増幅器15
は、フライバックトランス8より出力された高圧HVの
変化を検出する高圧検出手段として動作する。
【0026】このようにすると、もし高圧HVの変動が
あった場合、タイミング回路16により、方形波パルス
Vgの位相が動く。その結果、補助パルスVmの波高値
が高圧HVを補正するように動くので、高圧HVの値が
安定化される。なお、ここではタイミング回路16の具
体的な構成については言及しないが、例えば本出願人が
平成9年5月21日に出願した特許願「パルス位相変調
回路」(整理番号409000443)のように、直流
電圧Eoに応じて水平帰線期間tr(図6(A)参照)
内で自由に出力の方形波パルスVgのスタート位置T1
を調整することができる回路を用いることができる。
【0027】さらに、図1においては、演算増幅器15
より出力された直流電圧Eoは、図5における電圧制御
回路18とは異なり、タイミング回路16に入力される
のと同時に電圧制御回路19にも入力される。電圧制御
回路19は、固定の直流電源電圧Ebを電圧Eboに変換
し、この電圧Eboの値を制御することによって、水平偏
向電流Iyの値、ひいては、画像の水平振幅を調整す
る。また、後述するように、高圧HVも安定化させる。
同時に、垂直偏向周期のパラボラ波Vpbを電圧制御回路
19を供給することにより、パラボラ波Vpbによって出
力電圧Eboを変調し、画像のサイドピンクッションを補
正する。
【0028】ここで、電圧制御回路19の具体的な回路
例を図2に示し、電圧制御回路19の動作について詳細
に説明する。図2においては、図1で図示を省略した、
演算増幅器15の直流ゲイン調整用抵抗20,21と、
発振防止用の抵抗22及びコンデンサ23とを付加して
図示している。演算増幅器15の出力電圧である直流電
圧Eoは、タイミング回路16に供給されて高圧安定化
作用を行うと共に、電圧制御回路19にも供給されて直
流電源電圧Eboを補正する。
【0029】電圧制御回路19内のpnp型の波形成形
用スイッチトランジスタ24のベースには、入力抵抗2
5及びコンデンサ26を介して水平偏向周期のパルスV
hが入力される。なお、27はベースバイアス抵抗であ
り、28はコレクタ負荷抵抗、29は充放電コンデンサ
である。ここで、パルスVhとしては、機器内の水平励
振パルスVd、あるいは、前述のフライパックトランス
8の3次巻線8cからのパルスV3等が使用可能であ
る。
【0030】このようにすると、トランジスタ24のコ
レクタ・エミッタ間が、パルスVhのローレベル期間で
導通、ハイレベル期間で遮断状態になる。導通時には、
トランジスタ24のコレクタ電圧はそのエミッタに供給
される電源電圧Eにほぼ等しくなるが、遮断時には、抵
抗28を通してコンデンサ29のチャージが徐々に放電
していくため、ほぼ直線的に電圧が低下し、再びトラン
ジスタ24が導通した時点で電圧Eに戻る。従って、以
上のような過程で、トランジスタ24のコレクタには三
角波Vtが発生し、この三角波Vtは比較器30の反転
端子に加えられる。
【0031】一方、比較器30の非反転端子には、抵抗
31を介して直流分を含んだパラボラ波Vpbが入力され
る。また、演算増幅器15からの直流電圧Eoも、抵抗
32を介して比較器30の非反転端子に入力される。即
ち、比較器30の非反転端子には、パラボラ波Vpbと直
流電圧Eoとの合成電圧(電圧E+)が入力される。な
お、33は不要な高周波リップル分を除去するためのフ
ィルタコンデンサである。
【0032】このようにすると、演算増幅器30におい
て、反転端子に入力された三角波Vtと非反転端子に入
力された合成電圧(電圧E+)の直流分とが比較され、
その出力には比較結果である方形波Voが得られる。こ
の方形波Voは、npnトランジスタ34とpnpトラ
ンジスタ35で形成されるトランジスタコンプリメンタ
リペアを通してインピーダンスが変換される。なお、3
6,37は動作安定化のためのエミッタ抵抗である。
【0033】このエミッタ抵抗36,37の接続点には
方形波Voとほぼ同じ方形波が現れるが、これは直流阻
止コンデンサ38を経てチョッパFET39のゲート端
子に加えられる。このゲート端子には、他に直流バイア
ス用の抵抗40,41がそれぞれ電源Ebと接地との間
に接続される。また、FET39のドレイン端子と接地
間にはフライホイールダイオード42が接続されると共
に、ここからチョークコイル43を経て電圧制御回路1
9の出力電圧Eboが得られる。なお、出力端の44は平
滑コンデンサである。
【0034】さらに、図2に示す回路の動作を図3を用
いて説明する。図3(A)には、比較器30の反転端子
に加わる三角波Vtと、その非反転端子に加わる電圧E
+を示している。比較器30の出力電圧は、電圧E+の
電圧レベルが三角波Vtの電圧レベルを越えるとハイレ
ベルとなり、他はローレベルとなるので、比較器30の
出力は図3(B)に示すような方形波Voとなる。FE
T39のゲートにはこの方形波Voと相似の波形が加わ
るので、そのハイレベル期間でソース・ドレイン間が遮
断状態になる。その結果、FET39のドレイン端子に
は、図3(C)に示すような波形Vdrが生じ、その平均
値Eboが出力直流電圧となる。
【0035】ここで、比較器30の非反転端子に入力さ
れる電圧E+が低下すると、方形波Vo及び波形Vdrの
パルス幅が狭くなる。すると、直流電圧Eboは波形Vdr
の平均値であるから、パルス幅が狭くなった分、直流電
圧Eboが上昇することになる。このことは、水平偏向電
流Iyの増加に結び付く。
【0036】以上の説明で分かるように、電圧E+を制
御することによって水平偏向の振幅を自在に調整するこ
とができる。図3(A)では、電圧E+はあたかも直流
の如く描いているが、これを垂直偏向周期で見れば、パ
ラボラ波Vpbに応じて変動している。従って、このパラ
ボラ波成分によって、上下端に比べて中央部分の水平振
幅を大きくする、いわゆるサイドピンクッション歪が補
正される。
【0037】ところで、先に説明したように、高圧HV
を一定に保つため、演算増幅器15の出力電圧Eoの値
は高圧負荷電流Iaに応じて変化する。即ち、図1の高
圧制御回路17を通した閉ループによって高圧を一定化
しようとすると、図4に示すように、高圧負荷電流Ia
の増加に伴って直流電圧Eoは徐々に低下する。そこ
で、同時に、この直流電圧Eoを抵抗32を介して比較
器30の非反転端子に加え、電圧E+に補正を施す。こ
のようにすると、高圧負荷電流Iaの増加に伴い、ごく
僅かに電圧E+が低下し、前述のように水平振幅を増加
させる。従って、抵抗32の値を適当に定めることによ
って、前述したような従来例の高圧負荷電流Iaの増加
による水平振幅の縮みは補正され、安定化される。
【0038】このとき、回路の電源電圧Eboも僅かに上
昇する。しかし、このことが高圧HVに影響を与えるこ
とはない。即ち、電圧Eboが上昇しても高圧制御回路1
7の働きによって補助パルスVmの高さが減少するの
で、高圧HVの一定化の働きは変わらない。これに加え
て、電圧Eboの動きは僅かなので、図4の特性に対する
影響はほとんど無視できるレベルである。図2における
電圧制御回路19は、抵抗32を除けば、水平振幅調整
とサイドピンクッション歪補正のために従来から用いら
れているものである。従って、本願の主目的である水平
振幅の安定化のためには、抵抗32のみを追加すればよ
いので、この改良にかかる費用は僅かである。
【0039】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の水
平偏向高圧発生回路は、水平偏向周期でオン・オフする
第1のスイッチ素子と、第1のダンパーダイオードと、
第1の帰線共振コンデンサが並列に接続された第1の水
平パルス発生回路と、第1のスイッチ素子のオフ期間内
にオンからオフに転じる第2のスイッチ素子と、第2の
ダンパーダイオードと、第2の帰線共振コンデンサが並
列に接続され、その全体が第1の水平パルス発生回路と
直列に接続された第2の水平パルス発生回路と、第1及
び第2の水平パルス発生回路の直列回路に並列に接続さ
れた水平偏向コイルとS字補正コンデンサとの直列回路
と、1次巻線が第1及び第2の水平パルス発生回路の直
列回路に等価的に並列に接続され、2次巻線に接続され
た高圧整流ダイオードによって高圧を得るフライバック
トランスと、フライバックトランスより出力された高圧
の変化を検出する高圧検出手段と、高圧検出手段の出力
に応じて第2のスイッチ素子のオン開始時点を制御し、
高圧が低下したとき、第2の水平パルス発生回路の両端
に生じる水平パルスの値を増加せしめるよう制御する制
御回路と、フライバックトランスの1次巻線に電源電圧
を供給すると共に、第2の水平パルス発生回路の両端に
生じる水平パルスの値が増加したとき、電源電圧の値を
増加せしめる電圧制御回路とを設けて構成したので、簡
単な構成でありながら、低い耐圧のスイッチ素子で大き
な偏向パワーを扱うことができ、さらに、高圧安定化動
作に影響を及ぼすことなく、画面の輝度変化による水平
振幅の変動を防ぐことができるという特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す回路図である。
【図2】図1の一部の具体的な回路図である。
【図3】本発明の動作を説明するための波形図である。
【図4】本発明の動作を説明するための特性図である。
【図5】従来例を示す回路図である。
【図6】従来例の動作を説明するための波形図である。
【図7】従来例における画像の歪を示す図である。
【図8】従来例の動作を説明するための特性図である。
【符号の説明】
1 水平励振トランス 2 水平出力トランジスタ(第1のスイッチ素子) 4,11 ダンパーダイオード 5,12 帰線共振コンデンサ 6 水平偏向コイル 7 S字補正コンデンサ 8 フライバックトランス 9 高圧整流ダイオード 10 補助水平出力FET(第1のスイッチ素子) 13,14 高圧分圧抵抗 15 演算増幅器 16 タイミング回路(制御回路) 17 高圧制御回路 19 電圧制御回路 Ebo 直流電圧(電源電圧) HV 高圧 Ia 高圧負荷電流 Iy 水平偏向電流 Vc,Vce コレクタパルス(水平パルス) Vm 補助パルス(水平パルス)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】受像管における電子ビームを水平偏向せし
    めると共に、前記受像管に供給する高圧を発生する水平
    偏向高圧発生回路において、 水平偏向周期でオン・オフする第1のスイッチ素子と、
    第1のダンパーダイオードと、第1の帰線共振コンデン
    サが並列に接続された第1の水平パルス発生回路と、 前記第1のスイッチ素子のオフ期間内にオンからオフに
    転じる第2のスイッチ素子と、第2のダンパーダイオー
    ドと、第2の帰線共振コンデンサが並列に接続され、そ
    の全体が前記第1の水平パルス発生回路と直列に接続さ
    れた第2の水平パルス発生回路と、 前記第1及び第2の水平パルス発生回路の直列回路に並
    列に接続された水平偏向コイルとS字補正コンデンサと
    の直列回路と、 1次巻線が前記第1及び第2の水平パルス発生回路の直
    列回路に等価的に並列に接続され、2次巻線に接続され
    た高圧整流ダイオードによって高圧を得るフライバック
    トランスと、 前記フライバックトランスより出力された高圧の変化を
    検出する高圧検出手段と、 前記高圧検出手段の出力に応じて前記第2のスイッチ素
    子のオン開始時点を制御し、前記高圧が低下したとき、
    前記第2の水平パルス発生回路の両端に生じる水平パル
    スの値を増加せしめるよう制御する制御回路と、 前記フライバックトランスの1次巻線に電源電圧を供給
    すると共に、前記第2の水平パルス発生回路の両端に生
    じる水平パルスの値が増加したとき、前記電源電圧の値
    を増加せしめる電圧制御回路とを設けて構成したことを
    特徴とする水平偏向高圧発生回路。
JP15456797A 1997-05-28 1997-05-28 水平偏向高圧発生回路 Pending JPH10336476A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003021661A (ja) * 2001-07-05 2003-01-24 Kikusui Electr0Nics Corp 耐電圧試験装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003021661A (ja) * 2001-07-05 2003-01-24 Kikusui Electr0Nics Corp 耐電圧試験装置

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