JPH10336022A - 差動チャージポンプ回路 - Google Patents

差動チャージポンプ回路

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JPH10336022A
JPH10336022A JP9144799A JP14479997A JPH10336022A JP H10336022 A JPH10336022 A JP H10336022A JP 9144799 A JP9144799 A JP 9144799A JP 14479997 A JP14479997 A JP 14479997A JP H10336022 A JPH10336022 A JP H10336022A
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JP
Japan
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electrode
circuit
charge pump
pump circuit
differential charge
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JP9144799A
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Inventor
Hiroshi Suzuki
浩 鈴木
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 差動チャージポンプ回路において、製造バラ
ツキなどのアンバランス要因に対する差動出力電圧のバ
イアス安定性を確保するとともに、耐ノイズ性を高め
る。 【解決手段】 一方の電極が第1の出力端子に接続さ
れ、他方の電極が基準バイアス電位に接続された第1の
容量素子と、一方の電極が第2の出力端子に接続され、
他方の電極が上記基準バイアス電位に接続された第2の
容量素子とを有し、この2つの容量素子の各一方の電極
に対して、入力信号に応じた充放電電流を双方向に通電
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、差動チャージポン
プ回路、さらにはPLL制御回路のループフィルタに適
用して有効な技術に関するものであって、たとえばAT
Mデータ通信に利用して有効な技術に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】たとえばPLLによる発振制御回路で
は、VCO(電圧制御発振器)の発振動作により得られ
る入力信号を所定周波数の基準信号と位相比較し、この
比較結果をチャージポンプ回路を使って直流電圧に信号
変換し、この直流電圧を上記VCOに周波数制御信号と
してフィードバックさせることにより、上記VCOの発
振周波数を所定周波数に制御することが行われる(たと
えば、CQ出版社発行「実用電子回路ハンドブック
(2)」261,262ページ参照)。
【0003】上記チャージポンプ回路は容量素子を用い
て構成される。すなわち、位相比較器からパルス信号の
デューティ(パルス幅)の形で与えられる比較出力を使
って容量素子の充放電を制御することにより、その容量
素子の電極間に上記比較出力に応じた充電電位が現れ
る。これにより、その容量素子の電極から、比較入力信
号と比較基準信号間の位相差(タイミング差)に応じた
直流電圧を得ることができる。このとき、上記チャージ
ポンプ回路は、上記容量素子が持つ時定数により、上記
直流電圧を所定の遅延時定数で伝達するループフィルタ
としても機能する。
【0004】PLL制御回路の制御対象は上記VCOの
発振周波数に限定されない。たとえばモータの回転速度
などもPLL制御対象することができる。しかし、この
PLL制御対象には、動作の安定性や回路構造上の必要
性などの諸事情から、差動形式の制御信号を必要とする
もの、あるいは差動形式の信号による制御が適している
ものが少なくない。
【0005】そこで、本発明者は、チャージポンプ回路
から差動形式の出力電圧を取り出すために、図7に示す
よう差動チャージポンプ回路を考案した。
【0006】図7は本発明に先だって本発明者が考案・
検討した差動チャージポンプ回路を示す。
【0007】同図に示すチャージポンプ回路1はPLL
発振制御回路のループフィルタをなすものであって、容
量素子C1、第1〜第4の定電流回路11〜14、第1
〜第4の充放電用スイッチ回路SW1〜SW4、および
リセット用スイッチ回路RS1により構成されている。
【0008】容量素子C1は、その一方の電極が第1の
出力端子Vout1に接続され、他方の電極が第2の出
力端子Vout2に接続されている。
【0009】この容量素子C1の一方の電極は、第1の
スイッチ回路SW1および第1の定電流回路11を介し
て充電側電源電位Vddに接続されるとともに、第2の
スイッチ回路および第2の定電流回路12を介して放電
側電源電位Vssに接続されている。
【0010】また、上記容量素子C1の他方の電極は、
第3のスイッチ回路SW3および第3の定電流回路13
を介して充電側電源電位Vddに接続されるとともに、
第4のスイッチ回路SW4および第4の定電流回路14
を介して放電側電源電位Vssに接続されている。
【0011】さらに、上記容量素子C1の両電極間には
リセット用スイッチ回路RS1が並列に接続されてい
る。
【0012】充放電用スイッチ回路SW1〜SW4は、
位相比較器から位相比較結果に応じて与えられる第1,
第2の2つの入力信号UP/DNにより、SW1とSW
4の組み合わせ、またはSW3とSW2の組み合わせで
それぞれオン/オフ制御される。
【0013】すなわち、位相比較器の比較入力信号が比
較基準信号よりも遅相していた場合は、その遅相の度合
いに応じたデューティ幅を有する第1の信号UPによっ
てSW1,SW4が共に間欠的にオン駆動される。これ
により、容量素子C1の一方の電極から他方の電極に向
けての通電が行われ、一方の出力端子Vout1の電位
(V1)が上昇する一方で、他方の出力端子Vout2
の電位(V2)が下降する。
【0014】位相比較器の比較入力信号が比較基準信号
よりも進相していた場合は、その進相の度合いに応じた
デューティ幅を有する第2の信号DNによってSW3,
SW2が共に間欠的にオン駆動される。これにより、容
量素子C1の他方の電極から一方の電極に向けての通電
が行われ、先とは反対に、他方の出力端子Vout2の
電位(V2)が上昇する一方で、一方の出力端子Vou
t1の電位(V1)が下降する。
【0015】以上のようにして、2つの出力端子Vou
t1,Vout2からは、位相比較結果に応じて相補的
に変化する差動電圧V1,V2を取り出すことができ
る。また、リセット用スイッチ回路RS1をオン動作さ
せることにより、容量素子C1の残留電荷を放電して出
力端子Vout1,Vout2をリセット(初期化)す
ることができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た技術には、次のような問題のあることが本発明者らに
よってあきらかとされた。
【0017】すなわち、上述した差動チャージポンプ回
路1において、容量素子C1の両電極間に現れる差動出
力電圧V1,V2の中心電位すなわちバイアス電位を安
定化させるためには、各定電流回11〜14がそれぞれ
に上記容量素子C1に流す充放電電流I1〜I4の値を
正確に一致させる必要がある。しかし、定電流回路など
を構成する各素子には、たとえば半導体の製造バラツキ
などにより何らかの誤差要因が含まれる。このため、上
記電流I1〜I4の値を完全に一致させることは現実に
不可能であり、通常は何らかのアンバランスが生じる。
しかし、そのアンバランスは出力端子Vout1,Vo
ut2に現れる差動出力電圧V1,V2の中心電位すな
わちバイアス電位を不安定に浮動させる。さらに、その
バイアス電圧は、ノイズ重畳によっても不安定に浮動す
る。つまり、上述した差動チャージポンプ回路は、素子
バラツキやノイズの影響を受けやすく、バイアス安定性
および耐ノイズ性が悪いという問題のあることが判明し
た。
【0018】さらに、上述した回路1では、容量素子C
1の両電極間をスイッチ回路RS1で短絡接続すること
により出力端子Vout1,Vout2の電位(V1,
V2)を初期化するリセットが行われるが、このリセッ
トでは、2つの出力端子Vout1,Vout2間での
電位差(V1−V2)をゼロに初期化することができる
が、その初期化状態でのバイアス電位を所定電位に安定
させることはできなかった。
【0019】本発明の目的は、差動チャージポンプ回路
において、製造バラツキなどのアンバランス要因に対す
る差動出力電圧のバイアス安定性を確保し、さらに耐ノ
イズ性も高めることができるようにする、という技術を
提供することにある。
【0020】本発明の前記ならびにそのほかの目的と特
徴は、本明細書の記述および添付図面からあきらかにな
るであろう。
【0021】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。
【0022】すなわち、一方の電極が第1の出力端子に
接続され、他方の電極が基準バイアス電位に接続された
第1の容量素子と、一方の電極が第2の出力端子に接続
され、他方の電極が上記基準バイアス電位に接続された
第2の容量素子とを有し、この2つの容量素子の各一方
の電極に対して、入力信号に応じた充放電電流を双方向
に通電させるというものである。
【0023】上述した手段によれば、第1,第2の容量
素子の各一方の電極間に現れる差動出力電圧はそれぞ
れ、第1,第2の容量素子の各他方の電極が共通接続さ
れた基準バイアス電位を基準にして変化するようにな
る。
【0024】これにより、差動チャージポンプ回路にお
いて、製造バラツキなどのアンバランス要因に対する差
動出力電圧のバイアス安定性を確保し、さらに耐ノイズ
性も高めることができるようにする、という目的が達成
される。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明は、一方の電極が第1の出
力端子に接続され、他方の電極が基準バイアス電位に接
続された第1の容量素子と、一方の電極が第2の出力端
子に接続され、他方の電極が上記基準バイアス電位に接
続された第2の容量素子と、上記第1の容量素子の一方
の電極への充電電流を第1の入力信号に応じてオン/オ
フ制御する第1の通電制御手段と、上記第1の容量素子
の一方の電極からの放電電流を第2の入力信号に応じて
オン/オフ制御する第2の通電制御手段と、上記第2の
容量素子の一方の電極への充電電流を上記第2の入力信
号に応じてオン/オフ制御する第3の通電制御手段と、
上記第2の容量素子の一方の電極からの放電電流を上記
第1の入力信号に応じてオン/オフ制御する第4の通電
制御手段とを備えたものである。
【0026】以下、本発明の好適な実施態様を図面を参
照しながら説明する。
【0027】図1は本発明の技術が適用された差動チャ
ージポンプ回路の第1の実施態様を示す。同図に示す回
路は、互いに直列に接続された第1,第2の容量素子C
1,C2、第1〜第4の定電流回路11〜14、第1〜
第4の充放電用スイッチ回路SW1〜SW4、リセット
用スイッチ回路RS1,RS2などにより構成されてい
る。
【0028】第1の容量素子C1の一方の電極は第1の
出力端子Vout1に、第2の容量素子C2の一方の電
極は第2の出力端子Vout2にそれぞれ接続されてい
る。また、第1,第2の容量素子C1,C2の各他方の
電極はそれぞれ基準バイアス電位VBに共通接続されて
いる。
【0029】第1の定電流回路11と第1のスイッチ回
路SW1は第1の容量素子C1の一方の電極と充電側電
源電位Vddの間、第2の定電流回路12と第2のスイ
ッチ回路SW2は第1の容量素子C1の一方の電極と放
電側電源電位Vssの間、第3の定電流回路13と第3
のスイッチ回路SW3は第2の容量素子C2の一方の電
極と充電側電源電位Vddの間、第4の定電流回路14
と第4のスイッチ回路SW4は第2の容量素子C2の一
方の電極と放電側電源電位Vddの間に、それぞれ直列
に接続されている。
【0030】リセット用スイッチ回路RS1,RS2
は、第1の容量素子C1の両電極間および第2の容量素
子C2の両電極間にそれぞれ並列に接続するとともに、
外部から与えられるリセット信号RSによりオン動作し
て第1および第2の容量素子C1,C2を放電初期化す
る。
【0031】次に動作について説明する。充放電用スイ
ッチ回路SW1〜SW4は、位相比較器から位相比較結
果に応じて与えられる第1,第2の2つの入力信号U
P,DNにより、SW1とSW4の組み合わせ、または
SW3とSW2の組み合わせでそれぞれオン/オフ制御
される。
【0032】すなわち、スイッチ回路SW1と定電流回
路11は、第1の容量素子C1の一方の電極への充電電
流I1を第1の入力信号UPに応じてオン/オフ制御す
る第1の通電制御手段を形成する。スイッチ回路SW2
と定電流回路12は、第1の容量素子C1の一方の電極
からの放電電流I2を第2の入力信号DNに応じてオン
/オフ制御する第2の通電制御手段を形成する。スイッ
チ回路SW3と定電流回路13は、第2の容量素子C2
の一方の電極への充電電流I3を上記第2の入力信号D
Nに応じてオン/オフ制御する第3の通電制御手段形成
する。スイッチ回路SW4と定電流回路14は、第2の
容量素子C2の一方の電極からの放電電流I4を上記第
1の入力信号UPに応じてオン/オフ制御する第4の通
電制御手段を形成する。
【0033】位相比較器の比較入力信号が比較基準信号
よりも遅相していた場合は、その遅相の度合いに応じた
デューティ幅を有する第1の信号UPによってSW1,
SW4が共に間欠的にオン駆動される。これにより、第
1の容量素子C1の一方の電極に充電電流I1が通電さ
れるとともに、第2の容量素子C2の一方の電極から放
電電流I4が通電される。このときは、一方の出力端子
Vout1の電位(V1)が上昇する一方、他方の出力
端子Vout2の電位(V2)が下降する。
【0034】位相比較器の比較入力信号が比較基準信号
よりも進相していた場合は、その進相の度合いに応じた
デューティ幅を有する第2の信号DNによってSW3,
SW2が共に間欠的にオン駆動される。これにより、第
1の容量素子C1の一方の電極から放電電流I2が通電
されるとともに、第2の容量素子C2の一方の電極に充
電電流I3が通電される。このときは、先とは反対に、
他方の出力端子Vout2の電位(V2)が上昇する一
方、一方の出力端子Vout1の電位(V1)が下降す
る。
【0035】したがって、2つの出力端子Vout1,
Vout2からは、位相比較結果に応じて相補的に変化
する差動電圧V1,V2を取り出すことができる。ま
た、外部からのリセット信号RSにより、リセット用ス
イッチ回路RS1とRS2を共にオン動作させることに
より、第1,第2の容量素子C1,C2の各残留電荷を
一斉放電して出力端子Vout1,Vout2をそれぞ
れ基準バイアス電位VBにリセット(初期化)すること
ができる。
【0036】以上のように、2つの容量素子C1,C2
の各一方の電極に対して入力信号UPまたはDNに応じ
た充放電電流I1,I4またはI3,I2を双方向に通
電させることにより、C1,C2の各一方の電極間に現
れる差動出力電圧V1,V2はそれぞれ、C1,C2の
各他方の電極が共通接続された基準バイアス電位VBを
基準にして変化するようになる。
【0037】これにより、製造バラツキなどによるアン
バランス要因が含まれていたとしても、差動出力電圧V
1,V2のバイアス安定性を確保することができる。こ
れとともに、ノイズによるバイアス電位の変動も阻止さ
れるようになって、耐ノイズ性も高められる。
【0038】また、スイッチ回路RS1,RS2のオン
動作により行われるリセットは、C1,C2の基準バイ
アス電位VBに対する残留電位をゼロに放電する形で行
われる。つまり、差動出力端子Vout1,Vout2
を上記基準バイアス電位VBと同電位にする形で行われ
る。これにより、リセットにより常に一定の初期化状態
を確実に得ることができるようになる。
【0039】図2は本発明による差動チャージポンプ回
路の第2の実施態様を示す。
【0040】上述した回路との相違点に着目して説明す
ると、同図に示す回路では、第1の容量素子C1および
第2の容量素子C2をそれぞれ複数の容量素子C11,
C12およびC21,C22の並列接続回路で構成する
とともに、各並列接続回路の並列接続数を切り換えるス
イッチ回路SW5,SW6を設けている。
【0041】この場合、第1の容量素子C1と第2の容
量素子C2の各容量値はそれぞれSW5,SW6のオン
/オフ状態により、C11,C21またはC11+C1
2,C21+C22のいずれかに切換設定される。
【0042】SW5,SW6が共にオン状態の場合は、
C1およびC2がそれぞれ大きな並列容量値を持つこと
により、ループフィルタとして大きな時定数を持つこと
ができる。また、SW5,SW6が共にオフ状態の場合
は、C1およびC2がそれぞれC11およびC21だけ
による比較的小さな容量値を持つことにより、充放電電
流I1〜I4に対する電極間電圧の変化が大きくなっ
て、入力信号UP,DNの変化に対する出力電圧V1,
V2の変化が大きくなる。つまり、この場合は変換利得
が高くなる。
【0043】このようにして、チャージポンプ回路の動
作特性をスイッチ操作により切換設定することができ
る。
【0044】図3は本発明による差動チャージポンプ回
路の第3の実施態様を示す。
【0045】同図に示す回路では、第1の容量素子C1
および第2の容量素子C2をそれぞれ複数の容量素子C
11,C12およびC21,C22の直列接続回路で構
成するとともに、各直列接続回路の直列接続数を切り換
えるスイッチ回路SW5,SW6を設けている。
【0046】この場合、スイッチ回路SW5は、第1の
容量素子C1を構成する容量素子C11,C12の片方
(C12)に並列に接続されている。今一つのスイッチ
回路SW6も、第2の容量素子C2を構成する容量素子
C21,C22の片方(C22)に並列に接続されてい
る。
【0047】SW5,SW6が共にオン状態の場合、C
12,C22がSW5,SW6でそれぞれバイパスされ
ることにより、C1およびC2の各容量値はそれぞれC
11およびC21の単独容量値となる。SW5,SW6
が共にオフ状態に設定されると、C12およびC22が
直列に介在することにより、C1およびC2の各容量値
はそれぞれC11とC12およびC21とC22の直列
容量値に減少する。
【0048】これにより、図2に示したものと同様、チ
ャージポンプ回路の動作特性をスイッチ操作により切換
設定することができる。
【0049】図4は本発明による差動チャージポンプ回
路の応用例を示す。
【0050】同図に示す応用例はATMデータ通信にお
ける受信データの同期生成に使用されるPLL制御回路
であって、差動チャージポンプ回路1、基準バイアス電
圧源2、位相比較器3、VCO4により構成されてい
る。
【0051】差動チャージポンプ回路1は、互いに直列
に接続された第1,第2の容量素子C1,C2、第1〜
第4の定電流回路11〜14、第1〜第4の充放電用ス
イッチ回路SW1〜SW4、リセット用スイッチ回路R
S1,RS2により構成されている。
【0052】基準バイアス電圧源2は、差動チャージポ
ンプ回路1およびVCO4などの各回路に共通の基準バ
イアス電位VBを与える。
【0053】位相比較器3は、VCO4の発振出力信号
を比較入力信号とし、外部からの入力データ(受信デー
タ)DATAを比較基準信号として、両信号間の位相比
較を行う。位相比較の結果は、UP信号またはDN信号
として差動チャージポンプ回路1に入力される。
【0054】位相比較器3は、比較入力信号のパルス立
ち上がりエッジタイミングが、比較基準信号(DAT
A)のそれよりも遅相していた場合は、その遅相の度合
いに応じたデューティ幅を有する第1の信号UP(UP
信号)を出力する。
【0055】反対に、比較入力信号のパルス立ち上がり
エッジタイミングが、比較基準信号(DATA)のそれ
よりも進相していた場合は、その進相の度合いに応じた
デューティ幅を有する第2の信号DN(DOWN信号)
を出力する。
【0056】差動チャージポンプ回路1は、位相比較器
3からの入力信号UP/DNに応じて2つの容量素子C
1,C2への充放電を行う。これにより、2つの容量素
子C1,C2の各一方の電極には、比較入力信号のパル
ス立ち上がりエッジタイミングと比較基準信号(DAT
A)のそれとの時間差に応じて変化する差動出力電圧V
1,V2が現れる。このようにして得られる差動出力電
圧V1,V2がVCO4に発振周波数制御信号として与
える。
【0057】VCO4は、基準バイアス電圧源2から与
えられるバイアス電位VBを基準に動作し、このバイア
ス電位VBを基準とする差動制御信号(V1,V2)に
より発振周波数が可変制御されるように構成されてい
る。
【0058】以上の構成により、VCO4は、その発振
出力信号が外部からの入力データDATAに位相同期す
るようにフィードバック制御される。
【0059】また、差動チャージポンプ回路1をスイッ
チ回路RS1,RS2でリセット操作した場合は、その
差動チャージポンプ回路1の差動出力信号V1,V2が
VCO4の動作基準である基準バイアス電位VBに初期
化される。これにより、VCO4の発振周波数も所定の
バイアス点に初期化される。
【0060】図5は本発明の差動チャージポンプ回路に
て使用される容量素子の構成例を示す。
【0061】同図に示す例では、p型半導体基板51内
のn型拡散層52上に形成された一対のMOS容量によ
り第1,第2の容量素子C1,C2を形成している。
【0062】この場合、n型拡散層52は基準バイアス
電位VBに接続されてC1,C2の各他方の電極を形成
する。このn型拡散層52の上には酸化膜(MOS酸化
膜)53が形成され、この酸化膜53の上に、C1,C
2の各一方の電極をなす金属電極54,55が形成され
ている。
【0063】チャージポンプ回路にて使用される容量素
子は、充放電電流を双方向から通電するために、無極性
の対極電極容量素子が必要となるが、本発明の差動チャ
ージポンプ回路では、上述のように、2つの容量素子C
1,C2の各他方の電極が基準バイアス電位VBに共通
接続される構成であるため、必ずしも無極性であること
を要しない。このことは、差動チャージポンプ回路を容
量素子も含めて半導体集積回路化する上で大きな利点と
なる。
【0064】図6は本発明によるチャージポンプ回路の
具体的な回路例を示す。
【0065】同図に示すように、各スイッチ回路SW1
〜SW4,RS1,RS2は、pチャネルMOSトラン
ジスタMP1,MP2、nチャネルMOSトランジスタ
MN1〜MN4を用いて構成することができる。また、
定電流回路11,13は、同図に示すように、充電側と
放電側とで共有させることができる。なお、IV2,I
V2は、MOSトランジスタMP1,MN2とMP2,
MN1を連動駆動するための論理回路(インバータ)で
ある。
【0066】以上、本発明者によってなされた発明を実
施態様にもとづき具体的に説明したが、本発明は上記実
施態様に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しな
い範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。た
とえば、スイッチ回路はバイポーラトランジスタを用い
て構成することもできる。
【0067】以上の説明では主として、本発明者によっ
てなされた発明をその背景となった利用分野であるPL
L発振制御回路に適用した場合について説明したが、そ
れに限定されるものではなく、たとえばモータの回転制
御などにも適用できる。
【0068】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりで
ある。
【0069】すなわち、本願請求項1の発明は、一方の
電極が第1の出力端子に接続され、他方の電極が基準バ
イアス電位に接続された第1の容量素子と、一方の電極
が第2の出力端子に接続され、他方の電極が上記基準バ
イアス電位に接続された第2の容量素子と、上記第1の
容量素子の一方の電極への充電電流を第1の入力信号に
応じてオン/オフ制御する第1の通電制御手段と、上記
第1の容量素子の一方の電極からの放電電流を第2の入
力信号に応じてオン/オフ制御する第2の通電制御手段
と、上記第2の容量素子の一方の電極への充電電流を上
記第2の入力信号に応じてオン/オフ制御する第3の通
電制御手段と、上記第2の容量素子の一方の電極からの
放電電流を上記第1の入力信号に応じてオン/オフ制御
する第4の通電制御手段とを備えたものであり、これに
より、製造バラツキなどのアンバランス要因に対する差
動出力電圧のバイアス安定性を確保できるとともに、耐
ノイズ性を高めることができるという効果が得られる。
【0070】請求項2に記載の発明は、請求項1に加え
て、第1の容量素子の両電極間および第2の容量素子の
両電極間にそれぞれ並列に接続するとともに、外部から
のリセット信号によりオン動作して第1および第2の容
量素子各充電状態を放電初期化するスイッチ回路を備え
たものであり、これにより、所定の初期化状態を得るこ
とができるという効果が得られる。
【0071】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に加えて、第1の容量素子および第2の容量素子をそ
れぞれ複数の容量素子の並列接続回路で構成するととも
に、各並列接続回路の並列接続数を切り換えるスイッチ
回路を設けたものであり、これにより、差動チャージポ
ンプ回路の特性を切換設定することができるという効果
が得られる。
【0072】請求項4に記載の発明は、請求項1から3
のいずれかに加えて、第1の容量素子および第2の容量
素子をそれぞれ複数の容量素子の直列接続回路で構成す
るとともに、各直列接続回路の直列接続数を切り換える
スイッチ回路を設けたものであり、これにより、差動チ
ャージポンプ回路の特性を切換設定することができると
いう効果が得られる。
【0073】請求項6に記載の発明は、請求項1から5
のいずれかに加えて、第1の容量素子と第2の容量素子
の各他方の電極を互いに共有させるとともに、この共有
電極を基準バイアス電位に接続したものであり、これに
より、容量素子を含めたチャージポンプ回路全体の半導
体集積回路化が容易になるという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の技術が適用された差動チャージポンプ
回路の第1の実施態様を示す回路図
【図2】本発明による差動チャージポンプ回路の第2の
実施態様を示す回路図
【図3】本発明による差動チャージポンプ回路の第3の
実施態様を示す回路図
【図4】本発明による差動チャージポンプ回路の応用例
【図5】本発明の差動チャージポンプ回路にて使用され
る容量素子の構成例
【図6】本発明によるチャージポンプ回路の具体的な回
路例
【図7】本発明に先だって検討した差動チャージポンプ
回路
【符号の説明】
C1 第1の容量素子 C2 第2の容量素子 11〜14 定電流回路(通電制御手段) SW1〜SW4 充放電用スイッチ回路(通電制御手
段) RS1,RS2 リセット用スイッチ回路 Vout1 第1の出力端子 Vout2 第2の出力端子 VB 基準バイアス電位 Vdd 充電側電源電位 Vss 放電側電源電位 UP,DN 入力信号(UP/DOWN) V1,V2 差動出力電圧 C11,C12 容量素子(C1) C21,C22 容量素子(C2) SW5,SW6 容量切換用スイッチ回路 1 差動チャージポンプ回路 2 基準バイアス電圧源 3 位相比較器 4 VCO 51 p型半導体基板 52 n型拡散層 53 酸化膜 54,55 金属電極

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の電極が第1の出力端子に接続さ
    れ、他方の電極が基準バイアス電位に接続された第1の
    容量素子と、一方の電極が第2の出力端子に接続され、
    他方の電極が上記基準バイアス電位に接続された第2の
    容量素子と、上記第1の容量素子の一方の電極への充電
    電流を第1の入力信号に応じてオン/オフ制御する第1
    の通電制御手段と、上記第1の容量素子の一方の電極か
    らの放電電流を第2の入力信号に応じてオン/オフ制御
    する第2の通電制御手段と、上記第2の容量素子の一方
    の電極への充電電流を上記第2の入力信号に応じてオン
    /オフ制御する第3の通電制御手段と、上記第2の容量
    素子の一方の電極からの放電電流を上記第1の入力信号
    に応じてオン/オフ制御する第4の通電制御手段とを備
    えたことを特徴とする差動チャージポンプ回路。
  2. 【請求項2】 第1の容量素子の両電極間および第2の
    容量素子の両電極間にそれぞれ並列に接続するととも
    に、外部からのリセット信号によりオン動作して第1お
    よび第2の容量素子各充電状態を放電初期化するスイッ
    チ回路を備えたことを特徴とする請求項1に記載の差動
    チャージポンプ回路。
  3. 【請求項3】 第1の容量素子および第2の容量素子を
    それぞれ複数の容量素子の並列接続回路で構成するとと
    もに、各並列接続回路の並列接続数を切り換えるスイッ
    チ回路を設けたことを特徴とする請求項1または2に記
    載の差動チャージポンプ回路。
  4. 【請求項4】 第1の容量素子および第2の容量素子を
    それぞれ複数の容量素子の直列接続回路で構成するとと
    もに、各直列接続回路の直列接続数を切り換えるスイッ
    チ回路を設けたことを特徴とする請求項1または2に記
    載の差動チャージポンプ回路。
  5. 【請求項5】 第1〜第4の通電制御手段をそれぞれ、
    定電流回路と、この定電流回路に直列に介在するスイッ
    チ回路により構成したことを特徴とする請求項1から4
    のいずれかに記載の差動チャージポンプ回路。
  6. 【請求項6】 第1の容量素子と第2の容量素子の各他
    方の電極を互いに共有させるとともに、この共有電極を
    基準バイアス電位に接続したことを特徴とする請求項1
    から5のいずれかに記載の差動チャージポンプ回路。
  7. 【請求項7】 第1〜第4の通電制御手段をそれぞれM
    OSトランジスタを用いて構成したことを特徴とする請
    求項1から6のいずれかに記載の差動チャージポンプ回
    路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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