JPH10334876A - アルカリ蓄電池 - Google Patents

アルカリ蓄電池

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JPH10334876A
JPH10334876A JP9141934A JP14193497A JPH10334876A JP H10334876 A JPH10334876 A JP H10334876A JP 9141934 A JP9141934 A JP 9141934A JP 14193497 A JP14193497 A JP 14193497A JP H10334876 A JPH10334876 A JP H10334876A
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battery
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storage battery
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JP9141934A
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Ko Gomikawa
香 五味川
Yasuhiro Nitta
泰裕 新田
Koji Yuasa
浩次 湯浅
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルカリ蓄電池の改良に関するもので、電池
内の炭酸根量、セパレータの耐アルカリ性を規定するこ
とにより、電池としての自己放電特性の改善を図る。 【解決手段】 セパレータとして、表面層に少なくとも
カルボキシル基を有する親水性化合物が修飾されたポリ
オレフィン系樹脂を主構成材料とする不織布、織布また
は多孔膜を用いた密閉型アルカリ蓄電池において、電池
内の炭酸根量を電池容量1Ah当たり100mg以下と
し、好ましくは表面層に少なくともカルボキシル基を有
する親水性化合物が修飾されたポリオレフィン系樹脂を
主構成材料とする不織布、織布または多孔膜の重量変化
が、65℃の温度に保たれた7.2mol/lのKOH
中に1週間浸漬するという条件において、浸漬前のそれ
の0.3%以上、4%以下の増加を示すセパレータを用
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルカリ蓄電池用セ
パレータの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】各種の電源として広く使われているアル
カリ蓄電池は高信頼性が期待でき、小型軽量化も可能な
どの理由で、小型の電池は各種ポータブル機器用電源
に、大型の電池は産業用電源として広く使われてきた。
【0003】このようなアルカリ蓄電池においては、そ
の正極として、ニッケル極が広く使われている。
【0004】また、極板形式もポケット式から焼結式、
発泡メタル式に代るにつれて特性が向上し、更に密閉化
が進展するとともに用途も広まった。
【0005】一方、負極としては、カドミウムの他に亜
鉛、鉄、水素吸蔵合金材料などが対象になっている。こ
れまではカドミウム極が主体に用いられ、ニッケル−カ
ドミウム蓄電池が提供されてきたが、一層の高エネルギ
ー密度化を達成するために水素吸蔵合金を使ったニッケ
ル−水素蓄電池が注目され、その製品化とともに製法な
どにも多くの提案がなされている。
【0006】一般に密閉型アルカリ蓄電池においては、
高容量、急速充電、長寿命、安定な保存特性などが必要
とされる。そのためにセパレータには、電気抵抗が低
く、耐アルカリ性や耐酸化性に優れ、さらに長期に渡っ
て電解液の保持性が良好で、適度の通気性を有すること
が要望される。特にニッケル−水素蓄電池は、使用され
る水素吸蔵合金負極がカドミウム負極より還元力が強い
ため、ニッケル−カドミウム蓄電池に広く使用されてい
るポリアミド製セパレータや、界面活性剤処理を施した
ポリオレフィン製セパレータを使用すると、高温での保
存中にポリアミドや界面活性剤が分解して生成した電解
液中の不純物が正極、負極の酸化還元反応を促進し、高
温雰囲気における自己放電が非常に大きいという問題点
があった。
【0007】そのため、適度な耐熱性を有し、高温、高
濃度のアルカリ電解液中でも分解しないセパレータ材料
として、例えば特公平6−101323号公報に開示さ
れたポリプロピレン主体のポリオレフィン樹脂繊維より
なる不織布表面のスルホン化やアクリル酸のグラフト重
合等、様々な方法で親水化処理して使用する方法がとら
れてきた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】スルホン化処理では、
セパレータに容易に親水性を付与でき、電池の自己放電
特性も大幅に改善できる利点がある。しかし、織布、不
織布または多孔膜全体に均一にスルホン基を導入するこ
とは困難であり、セパレータ中の親水性の偏りが生じや
すい。またスルホン基を多量に導入すればするほど自己
放電を少なくできる傾向があるが、反面スルホン化され
た部分の機械的強度が低下し、内部短絡を生じ易くする
危険性がある。また、電解液の保持の面では従来のポリ
アミド系不織布より劣る。
【0009】これに対して、アクリル酸のグラフト重合
処理は、グラフト重合量がスルホン化処理より不織布の
強度低下に対する影響が小さく、電解液の保持性が高い
という長所があるが、その処理が不適切でグラフト重合
物の架橋度が低く安定性が悪い場合や、水洗工程で未反
応のアクリル酸や、ホモ重合したホモポリマー等を十分
に除去出来なかった場合、それら不純物が電池の中では
電解液によって分解され、正・負極の酸化還元反応を促
進するため、その電池は高温雰囲気下の自己放電量が非
常に大きくなるという問題があった。
【0010】本発明は、このような問題点を解決するも
ので、電池中で正・負極の酸化還元反応を促進する原因
となる、セパレータから生じる不純物の量を抑制するこ
とにより、自己放電を抑制することを目的とするもので
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目標を達成するため
に本発明では、アルカリ蓄電池においてセパレータは、
表面層に少なくともカルボキシル基を有する親水性化合
物が修飾されたポリオレフィン系樹脂を主構成材料とす
る不織布、織布または多孔膜からなり、電池内の炭酸根
量は電池容量1Ah当たり100mg以下であること、
そのために65℃の温度に保たれた7.2mol/lの
KOH中に1週間浸漬後の重量変化が、浸漬前のそれの
0.3%以上、4%以下の増加を示すセパレータを用い
たものである。
【0012】親水化のためのアクリル酸のグラフト重合
は、その処理条件が不適切でグラフト重合物の架橋度が
低く安定性が悪い場合や、水洗工程で未反応のアクリル
酸や、ホモ重合したホモポリマー等を十分に落とせなか
った場合には、それら不純物が電池の中では電解液によ
って分解され、正・負極の酸化還元反応を促進し、自己
放電特性を低下させる。本発明では、セパレータのグラ
フト処理条件を適切化することにより、セパレータの耐
アルカリ性を向上させ、アルカリ蓄電池としての自己放
電特性を改善できた。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の請求項2に記載の発明
は、セパレータとして、その樹脂表面層に少なくともカ
ルボキシル基を有する親水性化合物が修飾されたポリオ
レフィン系樹脂を主構成材料とする不織布、織布または
多孔膜からなり、その耐アルカリ性が高温、高濃度のア
ルカリ性水溶液の浸漬による重量変化が浸漬前のそれの
0.3%以上、4%以下の増加範囲に規制したものを用
いたことを特徴とするアルカリ蓄電池である。
【0014】セパレータの樹脂表面のグラフト重合物自
体が電池中で電解液によって分解されたりあるいは付着
・混合した、正・負極の酸化還元反応を促進するような
不純物を少なくすることによって、高温雰囲気下でのニ
ッケル−水素蓄電池の自己放電量を小さくすることがで
きる。
【0015】樹脂表面層のカルボキシル基は、水洗処理
後はCOOHの形態をとっている。これを高濃度のKO
Hに浸漬することによって、カルボキシル基の一部はH
がKで置換され、COOKに変化し、HとKの元素重量
の違いによりセパレータの重量が増加する。しかし、セ
パレータが高濃度のアルカリ電解液に分解される不純物
を多く含んでいる場合、高濃度のKOHに浸漬すると不
純物は分解・除去されて不織布の重量は逆に軽くなる。
セパレータ中のカルボキシル基の安定性や不純物量は、
重合活性点を形成するための樹脂表面への放射線や電子
線の照射条件や、モノマー等の反応組成と濃度、反応温
度等の重合条件、その後の洗浄処理等によって大きく変
化すると推測される。また、同一セパレータ中には安定
なカルボキシル基と不安定なカルボキシル基が混在する
と推定され、安定なカルボキシル基を増加させるために
重合反応を十分に進行させる必要がある。そのため、樹
脂表面への放射線や電子線の照射条件を強くしたり、反
応温度を可能なかぎり高くするなどの重合条件を最適化
するとともに、不安定なカルボキシル基である未反応物
や、増感剤等の反応補助剤、ホモポリマー等の残留量を
その後の水洗洗浄時に十分除去してやることが好まし
い。
【0016】しかし、実際は水洗処理のみではホモポリ
マー等は完全は除去できないため、高濃度のKOHとの
反応による若干の重量減少分はあるが、それを差し引い
たアルカリ浸漬前後のセパレータの重量の差はマイナス
になることなくその重量は増加し、しかもその増加数値
は請求項2に規定する範囲になる。
【0017】(実施の形態)図1はセパレータの耐アル
カリ性と電池の自己放電特性との関係を示す図である。
耐アルカリ性試験前後の重量変化が0.3%以上、4%
以下の増加範囲内にある時、自己放電特性は45℃、2
週間充電保存の容量維持率が60%以上になり、実使用
上問題のないレベルであることがわかる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の具体例を図面とともに説明す
る。尚、本例ではセパレータとしてアクリル酸のグラフ
ト重合処理を施したポリオレフィン系繊維からなる不織
布を用い、ニッケル−水素蓄電池を例にとり説明する。
【0019】グラフト重合処理を施したポリオレフィン
不織布は以下の手順で作成した。ポリプロピレン(P
P)/ポリエチレン(PE)の分割性複合繊維で公称繊
維径が4.7μmと、接着成分となるPP/PE複合繊
維を混合し湿式水流交絡等の方法で、目付重量55g/
2,厚みが180μmの不織布とした。これをアクリ
ル酸20重量%、蒸留水76.7重量%、ベンゾフェノ
ン0.2重量%、硫酸第1鉄0.1重量%、ノニオン系
界面活性剤3.0重量%よりなる溶液中に10分間浸漬
した。尚、この溶液は、その後の重合処理時に酸素の影
響を極力排除するため、予め窒素によって脱酸素したも
のを用いた。このポリオレフィン不織布を過剰の溶液を
除去した後、脱酸素雰囲気下で両面より5cmの距離か
ら110ワットの低水銀ランプを用い、紫外線を2分間
照射してアクリル酸をグラフト重合した。ついで水洗、
乾燥、カレンダー処理を施し、目付重量が60g/
2、厚みが120μmのアクリル酸のグラフト重合処
理を施したポリオレフィン系繊維の不織布を得た。親水
性化合物の修飾量は、アクリル酸のグラフト重合処理を
施したポリオレフィン不織布の場合、グラフト重合処理
前のセパレータ重量(W0)と処理後のセパレータ重量
(W1)とから、(式1)により求められるグラフト率
で定義した。
【0020】
【式1】 修飾量=(w1−w0)/w0*100(%) w0=初期サンプル重量(g) w1=修飾後サンプル重量(g) 上記セパレータの場合、グラフト率(修飾率)は9%と
なる。
【0021】重合溶液の各成分の濃度、重合溶液中での
浸漬時間、紫外線照射時間、照射強度、照射時の温度、
洗浄条件等を変更してアクリル酸のグラフト重合処理を
施したポリオレフィン系繊維の不織布を作成し、セパレ
ータとして試験に供した。
【0022】ぺースト式ニッケル正極は、スポンジ式ニ
ッケル多孔体に、少量の亜鉛、コバルト等を共晶させた
活物質である水酸化ニッケル粉末100重量部に対し、
水酸化コバルト粉末7重量部と水を加えて練合してぺー
スト状にし、充填、乾燥、プレス後、フッ素樹脂のデ
スパージョンに浸漬、乾燥し、所望の寸法に切断したも
のを用いた。
【0023】負極に用いた水素吸蔵合金は、CaCu5
型の結晶構造を有する組成式MmNi3.55Mn0.4Al
0.3Co0.75(Mmは希土類元素の混合物)の水素吸蔵
合金を、ボールミルで平均粒径25μmの微粉末とし、
80℃のKOH溶液中で浸漬、処理、水洗した後、スチ
レン・ブタジエンゴムのディスパージョンとカルボキシ
メチルセルロースとカーボンと水とを混合してぺースト
状にし、鉄にニッケルメッキしたパンチングメタルに塗
着、乾燥、プレス後、所望の寸法に切断したものを用い
た。
【0024】次に、上記ぺースト式正極と、長さが正極
長さの2倍+40mmのセパレータと理論容量が正極の
理論容量の1.4倍〜1.5倍で、長さが正極長さ+3
5mmである負極とを組合せ、渦巻き状に巻回して容量
1800mAhの4/5Aサイズの密閉電池を構成し
た。電解液には比重1.30KOH水溶液中にLiOH
・H2Oを40g/l溶解させたものを用い、1セル当
たり2.3cc注液した。構成した電池は20℃雰囲気
下で予備充放電を3サイクル行った後、自己放電試験に
供した。
【0025】(実施例1)(表1)に示すようにa〜f
の6種類のセパレータを、重合処理の温度、処理液の配
合比率を変更してアクリル酸のグラフト重合処理を施し
たポリオレフィン繊維の不織布で作成し、耐アルカリ性
試験に供した。
【0026】
【表1】
【0027】耐アルカリ性の試験条件は温度を65℃に
保った7.2mol/lKOH水溶液に、1週間浸漬し
その前後の重量変化を測定した。その結果も(表1)に
記す。aに示すような処理液の配合と紫外線照射時の温
度条件では、耐アルカリ性試験前後の重量変化は+2.
0%となった。理論的には、セパレータ中の全てのCO
OHがCOOKに置換すると、耐アルカリ性試験前後の
重量変化は、+7%となる。この理論値と本実施例の結
果との差は、COOHからCOOKへの変換効率による
ものであると推定した。bに示すように90℃から80
℃に処理温度を低くすると、アクリル酸の重合反応が不
十分だったため、未反応物が残り、その後の水洗工程で
も除去しきれずに、セパレータ中に不純物が多く残った
ため、耐アルカリ性試験での重量変化は−6%と非常に
悪かった。
【0028】cに示すように処理温度は90℃とaと同
じにし、アクリル酸とベンゾフェノンの配合量を少なく
すると、増感剤が少なかったため、架橋密度が低く、グ
ラフト重合物の安定性が低かった。このため、その耐ア
ルカリ性試験前後の重量変化は+0.3%と、その重量
減少はしないが、増加分はaよりは低い値となった。d
に示すように処理温度を低くし、アクリル酸とベンゾフ
ェノンの配合量を少なくすると、重合反応は不十分だ
が、残留する不純物がbより少なかったため、その耐ア
ルカリ性試験前後の重量変化は−3.0%とbよりは良
い値になった。
【0029】eに示すように、処理温度は80℃、アク
リル酸とベンゾフェノンの配合量もbと同じにし、硫酸
第1鉄を0%にすると、ホモ重合が進行し、生成したホ
モポリマーは水洗工程で除去されてしまうため、不織布
の表面層に残るカルボキシル基は少ない。さらに、不安
定なカルボキシル基も水洗工程で除去されるため、その
耐アルカリ性試験前後の重量変化は0%となった。
【0030】fに示すように、アクリル酸とベンゾフェ
ノンの配合量をaと同じにし、処理温度を110℃と高
温にすると、十分に重合反応が進行し、不安定なカルボ
キシル基が少なくなるため、その耐アルカリ性試験前後
の重量変化は+4.2%とaよりも良好な結果となっ
た。
【0031】このように、処理液の配合比と、紫外線の
照射強度や照射時の温度との間には最適量があり、どち
らかが過不足になると、グラフト重合の反応効率が低下
し、不安定なカルボキシル基が増加するため、耐アルカ
リ性試験後の重量減少量が増大すると推定される。
【0032】(実施例2)次にaからfの不織布をセパ
レータに用いたニッケル−水素蓄電池を自己放電試験に
供した。それぞれのセパレータを使用した電池をA〜F
し、各3個用意した。試験条件は20℃雰囲気下で、充
電を1.8Aで72分間、放電を1.8Aで終止電圧
1.0Vまで行った後、再び1.8Aで72分間充電し
た後、電池を45℃雰囲気下に2週間保存放置した。そ
の後1.8Aで1.0Vまで放電し容量を確認した。保
存前の容量を100%とし、保存後に放電できた容量の
比率を容量維持率として自己放電特性の指標とした。図
1に各セパレータを用いた電池の耐アルカリ性試験の結
果と自己放電試験の結果との関係を示す。
【0033】図1からセパレータの耐アルカリ性が悪い
と電池としての自己放電が増大し、容量維持率は低下し
た。電池としての実使用を考慮すると、2週間後でも6
0%以上の容量を維持していることが好ましい。このこ
とから、耐アルカリ性試験前後の重量変化は0.3%以
上であることが好ましい。また自己放電特性は耐アルカ
リ性試験前後の重量変化が0.3%から約4.0%まで
は、その重量変化量が大きいほど、向上する傾向にあっ
たが、4.0%以上では4.0%と同程度であった。ま
た、重量変化量を4.0%以上にするためにはグラフト
率を増加させたり、重合反応時の温度を高温にするなど
を要し、コスト、生産性の上からも好ましくない。その
ため、耐アルカリ性試験前後の重量変化は4.0%以下
が好ましい。
【0034】本発明では、セパレータとして繊維表面を
アクリル酸でグラフト重合処理した不織布を例にとり説
明したが、セパレータの形態としては、不織布の他に織
布や微孔フィルムの多孔膜でも良く、親水化処理方法も
樹脂表面層に、少なくともカルボキシル基が導入できれ
ばどのような方法でも良い。また上記の現象は、ニッケ
ル−水素蓄電池以外のニッケル−カドミウム蓄電池やニ
ッケル−亜鉛蓄電池、二酸化マンガン−水素蓄電池な
ど、他のアルカリ蓄電池においても同様の効果が認めら
れることは言うまでもない。
【0035】
【発明の効果】以上述べた通り表面層に少なくともカル
ボキシル基を有する親水性化合物が修飾されたポリオレ
フィン系樹脂を主構成材料とする織布、不織布または多
孔膜からなり、耐アルカリ性試験前後の重量変化を0.
3%〜4%以下の範囲内に規制とすることにより、自己
放電が少なく保存特性に優れた密閉型アルカリ蓄電池を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電池の耐アルカリ性と自己放電の関係
を表す図

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正極、負極、セパレータおよびアルカリ電
    解液を備え、セパレータは、表面層に少なくともカルボ
    キシル基を有する親水性化合物が修飾されたポリオレフ
    ィン系樹脂を主構成材料とする不織布、織布または多孔
    膜からなり、電池内の炭酸根量は電池容量1Ah当たり
    100mg以下であることを特徴とするアルカリ蓄電
    池。
  2. 【請求項2】表面層に少なくともカルボキシル基を有す
    る親水性化合物が修飾されたポリオレフィン系樹脂を主
    構成材料とする不織布、織布または多孔膜からなり、6
    5℃の温度に保たれた7.2mol/lのKOH中に1
    週間浸漬後の重量変化が、浸漬前のそれの0.3%以
    上、4%以下の増加を示すセパレータを用いたことを特
    徴とする請求項1記載のアルカリ蓄電池。
  3. 【請求項3】ポリオレフィン系樹脂表面層の親水性化合
    物は、アクリル酸のグラフト重合物である請求項1記載
    のアルカリ蓄電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115863906A (zh) * 2022-12-20 2023-03-28 蜂巢能源科技(无锡)有限公司 一种复合隔膜及其制备方法和应用

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CN115863906A (zh) * 2022-12-20 2023-03-28 蜂巢能源科技(无锡)有限公司 一种复合隔膜及其制备方法和应用
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