JPH1033443A - 清掃布及び清掃具 - Google Patents

清掃布及び清掃具

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JPH1033443A
JPH1033443A JP19430096A JP19430096A JPH1033443A JP H1033443 A JPH1033443 A JP H1033443A JP 19430096 A JP19430096 A JP 19430096A JP 19430096 A JP19430096 A JP 19430096A JP H1033443 A JPH1033443 A JP H1033443A
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cleaning
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陽一 鈴木
Keiji Abe
啓二 阿部
Yasuki Tsutsumi
泰樹 堤
Sachiko Aoki
幸子 青木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一度の装着で満遍なく使用でき、且つ狭い箇
所や凹凸のあるもの等の拭き掃除に好適な清掃布を提供
すること。 【解決手段】 不織布2、2を筒状に形成した清掃布1
であって、その周面部にフラップ5を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、手軽に拭き清掃を
行うことができる清掃布及びこれを用いた清掃具に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
室内清掃用の清掃具として、清掃機よりも静かで且つ手
軽に清掃ができ、また、雑巾の様に水を使わずに使用で
きる乾式のシート状の清掃布を使用した清掃具が提案さ
れている。
【0003】斯かる清掃布を使用した清掃具は、先端部
に平板状のヘッド部を備えた柄と、シート状の清掃布と
から構成され、当該ヘッド部の下面側を覆うように清掃
布を取り付け、当該ヘッド部の上面側において清掃布の
端部を固定して使用されるものである。
【0004】ところで、上述の清掃具は、平板状のヘッ
ド部の上面側において清掃布の端部を固定し、ヘッド部
の下面側において清掃布を清掃対象に押し当てて使用す
るため、清掃布全体を満遍なく使用できなかった。ま
た、上述の清掃具は、床などの拭き掃除には好適である
が、狭い箇所や凹凸のあるもの等の拭き掃除には不向き
であった。
【0005】従って、本発明の目的は、一度の装着で満
遍なく使用でき、且つ狭い箇所や凹凸のあるもの等の拭
き掃除に好適な、清掃布及びこれを用いた清掃具を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、不織布を筒状
に形成した清掃布であって、その周面部又は開口部周り
にフラップを備えていることを特徴とする清掃布を提供
することにより、上記目的を達成したものである。
【0007】また、本発明は、上記清掃布内に上記開口
部の何れか一方の一部又は全部を閉塞する閉塞手段を配
設したことを特徴とする請求項1に記載の清掃布を提供
するものである。
【0008】また、本発明は、上記開口部がいずれも挿
入口であることを特徴とする請求項1に記載の清掃布を
提供するものである。
【0009】また、本発明は、二枚の不織布を貼り合わ
せて筒状に形成したことを特徴とする請求項1に記載の
清掃布を提供するものである。
【0010】また、本発明は、上記開口部に少なくとも
1箇所以上のスリットを設けたことを特徴とする請求項
1に記載の清掃布を提供するものである。
【0011】また、本発明は、上記本発明の清掃布を使
用した清掃具として、請求項1〜5のいずれかに記載の
清掃布と、該清掃布を装着するヘッド部を備えた柄とか
らなり、いずれかの該清掃布を該ヘッド部に装着してな
ることを特徴とする清掃具を提供するものである。
【0012】また、本発明は、上記本発明の清掃布を使
用した清掃具として、請求項2に記載の清掃布と、該清
掃布を装着するヘッド部を備えた柄とからなり、該清掃
布を、その閉塞手段により該ヘッド部に装着固定したこ
とを特徴とする清掃具を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0014】本発明の清掃布は、不織布を筒状に形成し
た清掃布であって、その周面部又は開口部周りにフラッ
プを備えたものである。
【0015】上記不織布は、吸塵性に優れ且つ耐摩耗性
に優れている繊維材料からなる不織布が特に好ましく使
用される。この様な性質を備えた好ましい不織布として
は、例えば、スパンレース不織布、スパンボンド不織
布、サクション不織布、ポイントボンド不織布、メルト
ブローン不織布等が挙げられる。
【0016】不織布を筒状に形成する場合には、一枚の
不織布から形成してもよく、二枚以上の不織布から形成
してもよい。また、不織布を筒状に形成することにより
設けられる二つの開口部は、必ずしも同じ大きさでなく
てもよい。
【0017】上記フラップは、筒状に形成する不織布の
端部を利用し、当該端部を所定形状にカットしたり、或
いは切り込みを入れたりして形成する。例えば、フラッ
プを周面部に設ける場合には、後述するように、不織布
を貼り合わせて貼り合わせ部を設けるとともに、その外
側に非貼り合わせ部を設け、当該非貼り合わせ部をフラ
ップとする。また、フラップを開口部周りに設ける場合
には、当該開口部周りに位置する不織布の端部を所定形
状にカットしたり或いは切り込みを入れたりして形成す
る。また、上記フラップは、後述するように、不織布に
房状体を配設することによって形成してもよい。
【0018】不織布を貼り合わせて形成する上記貼り合
わせ部は、種々のシール法による他、縫合によっても設
けることができる。シール法によって貼り合わせ部を設
ける場合には、その幅を、20mm〜0.1mm、好ま
しくは10mm〜1mmとすることで、所望の強度を得
ることができる。シール法には、超音波シール法、ホッ
トメルト接着剤を用いたシール法、ヒートシール法等の
シール法を採用することができる。これらのシール法に
よって貼り合わせ部を形成する場合のシールパターン
は、特に限定されるものではないが、好ましいシールパ
ターンとしては、例えば、ベタ、ストライプ、ドット等
のシールパターンが挙げられる。また、縫合によって貼
り合わせ部を設ける場合には、ミシン縫い等で用いられ
る通常の縫合法を採用することが好ましい。
【0019】また、貼り合わせ部の外側に設ける非貼り
合わせ部の幅は、貼り合わせ部を上記シール法によって
設ける場合には、不織布の周縁部から1mm〜50m
m、好ましくは、5mm〜30mmとする。上記1mm
よりも幅が狭いと、シールされた貼り合わせ部で清掃対
象物を傷つけ易くなるほか、当該非貼り合わせ部での吸
塵効果がほとんどなくなり、また、上記50mmを超え
ると、非貼り合わせ部の腰がなくなって清掃し辛くな
る。また、上記貼り合わせ部を上記縫合により設ける場
合には、不織布の周縁部から1mm〜50mm、好まし
くは5mm〜30mmとする。1mmよりも狭いと、縫
合糸がほつれやすくなるほか、当該非貼り合わせ部の吸
塵効果がなくなり、また、50mmを超えると、非貼り
合わせ部の腰がなくなって清掃し辛くなる。
【0020】上記非貼り合わせ部は、貼り合わせ部に対
応してその外側に設けることが好ましい。なお、非貼り
合わせ部は、貼り合わせ部に対応して設けることが好ま
しいが、貼り合わせ部の外側の一部に設けても良い。こ
の貼り合わせ部の外縁部の形態は、特に限定されるもの
ではないが、例えば、連続的な山型形状(鋸歯状)にカ
ットした形態とすることが埃等を効果的に付着させる上
で効果的である。
【0021】上記房状体の形態は、特に限定されない
が、例えば、ナイロン、アクリル、ポリエステル、綿、
毛等のパイル、又は、織布、不織布、薄葉紙等のシート
を短冊状にカットしたものが挙げあれる。
【0022】また、上記房状体の配設箇所は、筒状に形
成した清掃布の周面部又は開口部周りであれば特に限定
されないが、後述する実施例のように、周面部における
両側部に設けることが好ましい。房状体の配設方法は、
特に限定されないが、例えば、不織布に縫合する方法、
不織布に接着剤で接着する方法、ヒート接着法等の種々
の方法が挙げられる。上記配設方法による房状体の配設
は、不織布を筒状に形成する前に行ってもよく、筒状に
形成した後に行ってもよい。
【0023】上述のように不織布を筒状に形成すること
によって設けられる開口部には、該開口部の何れか一方
の一部又は全部を閉塞する閉塞手段を配設する。上記閉
塞手段としては、ファスナー付きテープ(例えば、登録
商標「マジックテープ」等、以下同じ)、メカニカルホ
ック、表裏両面に粘着層を有する粘着テープなどが挙げ
られるが、これらのなかでも、開閉が自在で閉塞してい
ない場合に手やヘッド部を損傷しにくい等の点でファス
ナー付きテープが好ましい。また、上記閉塞手段の配設
箇所は、一方の開口部から手又はヘッド部を挿入した状
態で他方の開口部を閉塞できる箇所であれば特に限定さ
れないが、閉塞される箇所の前方は、手又はヘッド部の
力が伝わりにくく、有効に使用されにくいので、開口部
(先端側の開口部)近傍が好ましい。
【0024】また、上記清掃布の開口部に少なくとも一
箇所以上のスリットを設けることは、当該清掃布の取付
・取り外しを容易にする上で効果的である。この場合、
スリットの長さは、10mm〜70mm程度とすること
が好ましい。
【0025】本発明に係る清掃具は、上記本発明の清掃
布と、該清掃布を装着するヘッド部を先端部に備えた柄
とから構成されるものである。
【0026】上記ヘッド部は、柔軟性素材で構成するこ
とが好ましく、このような柔軟性素材としては、スポン
ジ状の多孔性の柔軟性素材、又はゴム状の柔軟性素材で
あって、C硬度が1〜60、好ましくは20〜35のも
のである。ここで、C硬度とは、SRIS(日本ゴム協
会規格)0101に基づきアスカ−ゴム硬度計C型式で
測定した硬度である。上記柔軟性素材のC硬度が上記範
囲の下限未満であると、清掃対象の形態に応じて変形す
る当該ヘッド部の先端がへたりやすく、こびりついた汚
れが満足に落とせなくなる。また、上記柔軟性素材のC
硬度が上記範囲の上限を超えると、清掃対象への密着性
が悪くなり充分な掃除ができなくなったり、清掃対象を
傷つけたりするほか、清掃中に清掃布が破れやすくな
る。
【0027】上記ヘッド部をスポンジ状の多孔性の柔軟
性素材で作製する場合には、耐久性に優れた軟質の発泡
させた合成樹脂からなる多孔性の柔軟性素材を使用する
ことが特に好ましい。この様な性質を備えた好ましい多
孔性の柔軟性素材としては、例えば、発泡ポリエチレ
ン、発泡ポリウレタン等の合成樹脂が挙げられる。
【0028】また、上記ヘッド部を上記のような合成樹
脂製の多孔性の柔軟性素材で作製する場合には、清掃布
の装着・取り外しがスムーズに行えるように、その表面
滑性を良好なものとしたり、変色を抑えるように表面処
理を施すことが好ましい。このような表面滑性を良好に
する方法としては、例えば、メルトーム加工(表面滑性
を良好にする加工法)、モールドコート加工等が挙げら
れ、また、変色を抑えるような表面処理方法としては、
例えば、インモールドコート加工、黄変防止剤の練り込
み、塗装等の処理方法が挙げられる。
【0029】また、上記ヘッド部には、先端部に進むに
つれて肉厚が薄くなるようにテーパーを設けたり、幅方
向に進むにつれて側部の肉厚が薄くなるようにテーパー
を設ける(例えば、断面形状を台形状や凸レンズ状の形
状に設ける)ことが好ましく、この様な形態とすること
で、コーナー部や隅部に当該肉厚が薄くなった先端部や
側縁部を押し当てて清掃布を密着させることができ、埃
などがたまりやすいこれらの部分の清掃を確実に行うこ
とができる。また、ヘッド部の下面部(底面部)は平坦
とすることが好ましいが、その一部又は全面に凹凸を設
けても良い。
【0030】上記柄は、先端部にヘッド部を装着可能で
且つ後端部に握り手の部分を備えたもので、握り手の部
分が上記ヘッド部を装着したときに当該ヘッド部よりも
高くなるように湾曲ないし屈曲させて設けたものが好ま
しい。また、上記柄は、握り手の部分を備えた柄本体
と、上記ヘッド部を装着する部分備えた装着部材とで構
成し、これらを組立・分解可能に設けることが好まし
い。
【0031】上記柄は、伸縮自在・伸縮不能のいずれの
もので構成してもよいが、上述のように柄を湾曲ないし
屈曲させた形態とする場合において伸縮自在とするとき
には、握り手の部分を伸縮自在且つ所定位置で係止可能
としたり、ヘッド部を装着する部分を伸縮自在且つ所定
位置で係止可能とすることが好ましい。
【0032】上記柄は、塩化ビニル、ポリプロピレン、
ABS、ポリカーボネート、アルミ若しくはその合金、
木、竹製のものが、軽量で丈夫且つ低コストであるので
好ましい。
【0033】上記ヘッド部又は上記柄には、ヘッド部に
装着した清掃布の開口部(後方側の開口部)近傍を固定
する固定部を設ける。固定部は、清掃布を最初に装着し
た場合と、裏返して装着した場合とにおいて、当該清掃
布の開口部近傍の同じ部分で固定できるように配設する
ことが好ましい。
【0034】固定部を柄に設ける場合には、ヘッド部の
上下両面部における、当該ヘッド部に装着した清掃布の
開口部近傍を臨む箇所に、露呈用開口部又は切欠部を設
けておき、当該露呈用開口部又は切欠部から柄に設けた
固定部を露呈させるように設けることが好ましい。特
に、前述のように、柄を柄本体と装着部材とで構成する
場合には、固定部は装着部材に配設することが好まし
い。また、固定部をヘッド部を構成する柔軟性素材に設
ける場合には、ヘッド部の上下両面部における、当該ヘ
ッド部に装着した清掃布の開口部近傍を臨む箇所に、凹
部を設け、この凹部内に固定部を設けることが好まし
い。
【0035】上記固定部の形態は、清掃布の開口部近傍
を確実に固定できるものであれば、特に限定されるもの
ではないが、例えば、菊座と称される放射状のスリット
を形成する可撓性の複数の片部を備えたもの、ファスナ
ー付きテープを備えたもの、又は、嵌合凹所及び該嵌合
凹所に対応した嵌合突起を備えた挟持板をヒンジを介し
て設けたもの等の種々の形態が挙げられる。
【0036】また、清掃布をヘッド部へ固定するには、
上記柄に上記固定部を設けずに、清掃布の閉塞手段を用
いて清掃布をヘッド部へ固定してもよい。
【0037】上記柄と上記ヘッド部とは、着脱不能に固
定してもよく、着脱自在としてもよい。また、ヘッド部
は、当該ヘッド部を柄に装着した状態において、柄(柄
本体)に対して上下反転可能に設ける事が好ましく、特
に、前述のように、柄を柄本体及び装着部材の二部材で
構成する場合には、ヘッド部を柄に装着した状態で当該
ヘッド部を水平軸まわりに回転可能且つ所定角度で係止
可能に設け、ヘッド部が柄本体に対して上下反転が可能
なように設けることが好ましい。また、柄本体に、所定
角度でロック可能な公知の多関節機構を採用し、ヘッド
部の高さ位置を握り手の部分に対して上下動できるよう
に設け、ヘッド部の高さ位置に応じて握り手の部分を反
転させるようにしてもよい。このように、ヘッド部を柄
に装着した状態において、当該ヘッド部を上下反転可能
に設けると、未使用面と使用済み面との切り替えが簡単
に行え、清掃布を無駄なく使用することができる上で効
果的である。
【0038】本発明の清掃具は、上記ヘッド部を上記柄
に装着した状態において、その重心を上記ヘッド部に位
置させることが好ましい。このように清掃具の重心をヘ
ッド部に位置させることによって、当該清掃具を載置し
た際に、柄の後端部が載置面に着き且つヘッド部の先端
部が上方に持ち上がった不安定な状態となることを防ぐ
ことができる。従って、載置した状態で握り手の部分を
握りやすく、直ちに清掃を行うことが出来る。ヘッド部
に重心を位置させる手法は、特に限定されるものではな
いが、例えば、柄の構造を中空構造にする、ヘッド部自
体の密度を高くして重くする等の手法が挙げられる。特
に、柄の構造を中空構造にすることは、柄を細くするこ
となく、握りやすい太さに保つことができる点、また、
清掃具全体の軽量化がはかれる点で効果的である。
【0039】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照しな
がら、具体的に説明する。
【0040】図1は、本発明に係る清掃布の一実施例を
示したものである。これらの図において、符号1は清掃
布を示している。
【0041】図1に示したように、上記清掃布1は、両
側部が連続的な山型状にカットされた2枚のスパンレー
ス不織布2、2が、ヒートシールによって貼り合わされ
て筒状に形成されたものであり、二つの挿入口(開口
部)3、3を備えているとともにその貼り合わせ部4の
外側に非貼り合わせ部(フラップ)5を備えている。
【0042】本実施例の清掃布1においては、上記貼り
合わせ部4は幅5mmに設けられており、この貼り合わ
せ部4の外側に、幅10mm〜30mmの山型状にカッ
トされた非貼り合わせ部5が設けられている。また、上
記清掃布1の挿入口3、3の一側部には、スリット6、
6が形成されており、当該清掃布1の取り付け・取り外
しが容易に行えるようになしてある。
【0043】上記清掃布1内にはファスナー付きテープ
7、7が配設されており、例えば、図2及び図3に示す
ように、手や後述するヘッド部を挿入した側の挿入口3
と反対側の挿入口3の一部を閉塞できるようになってい
る。
【0044】上記清掃布1では、比較的面積の広いテー
ブル、机などは、主として貼り合わせ部4の内側を利用
して埃などを拭き取る。また、キーボードのキーの間等
の狭い隙間等は、非貼り合わせ部5を挿入して埃などを
吸着させて掃除する。
【0045】そして、清掃布1が手元やヘッド部の根元
付近を除いて汚れてきた場合には、一方の挿入口3から
手又はヘッド部を引き抜き、他方の挿入口3から手又は
ヘッド部を挿入して使用することで、汚れの少ない部分
を先端側にして使用し、当該清掃布1の表面を無駄なく
使用する。
【0046】清掃布1の表面の汚れがひどくなった場合
には、清掃布1を裏返し、清掃布の裏面側を使用する。
そして、裏面側においても、その手元やヘッド部の根元
付近を除いた部分が汚れてきた場合には、一方の挿入口
3から手又はヘッド部を引き抜き、他方の挿入口3から
手又はヘッド部を挿入して使用することで、汚れの少な
い部分を先端側にして使用し、当該清掃布1の裏面を無
駄なく使用する。
【0047】このように、本実施例の清掃布1は、一度
の装着で満遍なく使用できる。また、挿入口が2箇所で
あるので、装着がしやすく、汚れに応じて、清掃布を装
着し直すことで、手元やヘッド部の根元付近といった部
分まで無駄なく使用できる。さらに、汚れ具合に応じ
て、上下反転も簡単に行えるので、全面を効率的に使用
できる。加えて、周面にフラップを備えているので、狭
い箇所、凹凸のあるもの、壊れやすいものの清掃も好適
に行うことができる。
【0048】図3は、上記実施例の清掃布1を使用した
清掃具を示したものである。図において符号10は清掃
具を示している。
【0049】図3に示したように、上記清掃具10は、
上記実施例の清掃布1と、先端部に柔軟性素材からなる
ヘッド部8を備えた柄9とから構成されており、上記清
掃布1を上記ヘッド部8に装着してなるものである。
【0050】上記ヘッド部8は、表面にメルトーム加工
が施された軟質エステル系ウレタンフォーム製の多孔性
の柔軟性素材(C硬度=20〜35)から構成されてい
る。上記ヘッド部8は、平面視したときの形状が矩形形
状となるように設けられている。ヘッド部8は、先端部
に進むにつれて、また、幅方向に進むにつれてそれぞれ
肉厚が薄くなるように設けられており、その断面形状は
台形形状になっている。そして、下面部81及びこれに
連設する側面部82の作る角部の角度は直角又はそれよ
り鋭角となっている。
【0051】図4に示したように、ヘッド部8の上面部
80及び下面部81の両面部の後方部には、後述のクリ
ッパーを露呈させるための、切欠部80a及81aが形
成されている。また、ヘッド部8の後端部には、凹部8
3が形成されており、この凹部83に、後述する柄9の
装着部材91が接着固定できるようになしてある。
【0052】上記柄9は、握り手部分を備えた柄本体9
0と、その先端部に装着される装着部材91とから構成
されており、柄本体90と装着部材91とは、上下反転
装着可能に設けられている。柄本体90は、装着部材9
1を組み付けて当該装着部材91に上記ヘッド部8を装
着したときに、握り手の部分がヘッド部8よりも高く位
置するように湾曲した形態に設けられている。また、柄
本体90は、中空構造に設けられてあり、当該清掃具1
0の重心がヘッド部8に位置するよう設けられている。
【0053】柄本体90の先端部には、平面視してコ字
状の片部92が形成されており、この片部92の両側部
には突起92aが形成されている。上記装着部材91
は、内部が中空に成形されており、上記片部92が後方
より挿入可能なようになっている。また、その両側面部
には、係止孔91aが形成されており、上記突起92a
を係止できるようになしてある。
【0054】上記装着部材91の上・下面部には、クリ
ッパー93がそれぞれ嵌合されている。このクリッパー
93には、菊座と称されるスリットを形成する可撓製の
複数の片部が設けられており、清掃布1の挿入口3近傍
をスリットに押し込むだけで、その固定が簡単且つ確実
に行えるようになっている。
【0055】上記清掃具10を使用する際には、まず、
図4に示すように、柄本体90、装着部材91及びクリ
ッパー93から柄9を組み立てる。次いで、装着部材9
1にヘッド部8を接着固定する。そして、ヘッド部8に
上記清掃布1を被せるように装着する。この際、上記ヘ
ッド部8の表面にメルトーム加工が施されているので、
清掃布1の装着はスムーズに行うことができる。次い
で、上記クリッパー93に清掃布1の挿入口3近傍を押
し込んで、当該清掃布1をヘッド部8にしっかりと固定
する。
【0056】そして、比較的面積の広いテーブル、机な
どは、主として清掃布1の貼り合わせ部4の内側を利用
して埃などを拭き取る。また、キーボードのキーの間等
の狭い隙間等は、非貼り合わせ部5を挿入して埃などを
吸着させて掃除する。
【0057】そして、清掃布1がヘッド部8の根元付近
を除いて汚れてきた場合には、上記クリッパー93から
清掃布1の挿入口3近傍を剥がし、当該清掃布1をヘッ
ド部8から一旦取り外し、他方の挿入口3からヘッド部
8を挿入して装着し、汚れの少ない部分を先端側にして
使用する。
【0058】清掃布1の表面の汚れがひどくなった場合
には、まず、当該清掃布1をヘッド部8から剥がすよう
にして取り外す。そして、取り外した清掃布1を裏返し
にし、再度ヘッド部8に装着することで、清掃布1の表
裏両面を無駄なく使用することができる。
【0059】本実施例の清掃具10は、清掃布を一度の
装着で満遍なく使用できる。また、清掃布の挿入口が2
箇所であるので、装着がしやすく、汚れに応じて、清掃
布を装着し直すことで、ヘッド部の根元付近といった部
分まで無駄なく使用できる。さらに、汚れ具合に応じ
て、上下反転も簡単に行えるので、全面を効率的に使用
できる。加えて、周面にフラップを備えているので、狭
い箇所、凹凸のあるもの、壊れやすいものの清掃も好適
に行うことができる。
【0060】また、本実施例の清掃具10は、清掃対象
の形態に応じて変形するヘッド部8の先端部がへたりに
くいので、こびりついた汚れが満足に落とせなくなった
りすることがないほか、ヘッド部8が適度な硬さ及び柔
軟性を有しているため、清掃対象への密着性も良好で充
分な掃除ができるとともに、清掃対象を傷つけたり、清
掃中に清掃布1が破れたりするおそれもない。
【0061】また、上記ヘッド部8に、下面部81と側
面部82とが連設され、これら両面部の作る角部の角度
が90度以下であるため、当該角部をコーナー部や隅部
等のゴミのたまりやすい箇所に押し当てて清掃布1を密
着させることができ、これらの箇所の清掃も確実に行う
ことが出来る
【0062】さらに、清掃具10は、その重心が上記ヘ
ッド部8にあるので、当該清掃具10を載置したとき
に、柄9の後端部が載置面に付き且つヘッド部8の先端
部が上方に持ち上がった不安定な状態となることを防ぐ
ことができる。従って、載置した状態でも握り手の部分
が握りやすく、直ちに清掃を行うことが出来る。また、
柄9を中空構造にして上記ヘッド部8に重心を位置させ
ているので、柄9を細くすることなく、握りやすい太さ
に保つことができる。
【0063】図5は、本発明に係る清掃布の他の実施例
を示したものである。図において符号1’は清掃布を示
している。
【0064】図5に示したように、上記清掃布1’は、
1枚のスパンレース不織布2をその端部をヒートシール
によって貼り合わせて二つの挿入口(開口部)3’、
3’を有する筒状に形成したものである。筒状に形成さ
れた上記不織布2の周面部の両側にはナイロン製の複数
のパイル(フラップ)5’が縫合されている。
【0065】上記清掃布1’内には、ファスナー付きテ
ープ7’が配設されており、図6及び図7に示すよう
に、当該清掃布1’を使用する際に、手や柄のヘッド部
を挿入した側の挿入口3’と反対側の挿入口3’の一部
を閉塞できるようになっている。
【0066】上記清掃布1’では、上記実施例の清掃布
1と同様に、比較的面積の広いテーブル、机などは、主
として清掃布1’の周面部を利用して埃などを拭き取
る。また、家電品などの凹凸部の多い部分は、パイル
5’を利用して埃などを吸着させて掃除する。
【0067】そして、清掃布1’が手元やヘッド部の根
元付近を除いて汚れてきた場合には、一方の挿入口3’
から手又はヘッド部を引き抜き、他方の挿入口3’から
手又はヘッド部を挿入して使用することで、汚れの少な
い部分を先端側にして使用し、当該清掃布1’の表面を
無駄なく使用する。
【0068】清掃布1’の表面の汚れがひどくなった場
合には、清掃布1’を裏返し、清掃布の裏面側を使用す
る。そして、裏面側においても、その手元やヘッド部の
根元付近を除いた部分が汚れてきた場合には、一方の挿
入口3’から手又はヘッド部を引き抜き、他方の挿入口
3’から手又はヘッド部を挿入して使用することで、汚
れの少ない部分を先端側にして使用し、当該清掃布1の
裏面を無駄なく使用する。
【0069】本実施例の清掃布1’は、上記実施例の清
掃布1と同様に、一度の装着で満遍なく使用できる。ま
た、挿入口が2箇所であるので、装着がしやすく、汚れ
に応じて、清掃布を装着し直すことで、手元やヘッド部
の根元付近といった部分まで無駄なく使用できる。さら
に、汚れ具合に応じて、上下反転も簡単に行えるので、
全面を効率的に使用できる。加えて、周面にフラップを
備えているので、狭い箇所、凹凸のあるもの、壊れやす
いものの清掃も好適に行うことができる。
【0070】図8は、上記実施例の清掃布1を使用した
清掃具を示したものである。図において符号10”は清
掃具を示している。
【0071】図8に示したように、上記清掃具10”
は、上記実施例の清掃布1と、先端部に柔軟性素材から
なるヘッド部8”を備えた柄9”とから構成されてお
り、上記清掃布1を上記ヘッド部8”に装着してなるも
のである。上記清掃具10”のヘッド部8”はクリッパ
ーを具備しておらず、清掃布1は、挿入口3からヘッド
部8”を挿入した後、その閉塞手段としてのファスナー
付きテープ7,7,7,7によりヘッド部8”に前後4
箇所(一か所は図示せず)において装着固定されるよう
になっており、それ以外は図3に示す実施例と同様に構
成されている。
【0072】本発明に係る清掃布及び清掃具は、上記実
施例の清掃布1、1’及び上記清掃具10、10’、1
0”に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱し
ない範囲において、その寸法、形状、材質等の形態を適
宜変更することができる。
【0073】例えば、図9に示す実施例の清掃布1”
(図9では、上記実施例の清掃布1と共通する部分には
同一符号を付している。)のように、周面部のみなら
ず、筒状に形成した不織布2”の開口部周りに、山型形
状にカットされたフラップ5”を設けることによって、
清掃布1”の前方部においても、狭い箇所、凹凸のある
もの等の清掃を好適に行えるようにしてもよい。
【0074】
【発明の効果】本発明に係る清掃布及び清掃具は、一度
の装着で満遍なく使用でき、且つ狭い箇所、凹凸のある
もの、壊れやすいものの清掃も好適に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る清掃布の一実施例を示す斜視図で
ある。
【図2】同実施例の清掃布の使用状態を示す斜視図であ
る。
【図3】同実施例の清掃布を使用した本発明の清掃具の
一実施例を示す斜視図である。
【図4】同実施例の清掃具の柄及びヘッド部を分解した
状態を示す斜視図である。
【図5】本発明に係る清掃布の他の実施例を示す斜視図
である。
【図6】同実施例の清掃具の使用状態を示す斜視図であ
る。
【図7】同実施例の清掃具の使用状態を示す斜視図であ
る。
【図8】図1に示す実施例の清掃布を使用した本発明の
清掃具の他の実施例を示す斜視図である。
【図9】本発明に係る清掃布の他の実施例を示す斜視図
である。
【符号の説明】
1、1’、1” 清掃布 3、3’ 挿入口(開口部) 4 貼り合わせ部 5、5” 非貼り合わせ部(フラップ) 5’ 房状体(フラップ) 7、7’ 閉塞手段 10、10’、10” 清掃具 8、8” ヘッド部 9、9” 柄
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 幸子 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不織布を筒状に形成した清掃布であっ
    て、その周面部又は開口部周りにフラップを備えている
    ことを特徴とする清掃布。
  2. 【請求項2】 上記清掃布内に上記開口部の何れか一方
    の一部又は全部を閉塞する閉塞手段を配設したことを特
    徴とする請求項1に記載の清掃布。
  3. 【請求項3】 上記開口部がいずれも挿入口であること
    を特徴とする請求項1に記載の清掃布。
  4. 【請求項4】 二枚の不織布を貼り合わせて筒状に形成
    したことを特徴とする請求項1に記載の清掃布。
  5. 【請求項5】 上記開口部に少なくとも1箇所以上のス
    リットを設けたことを特徴とする請求項1に記載の清掃
    布。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の清掃布
    と、該清掃布を装着するヘッド部を備えた柄とからな
    り、いずれかの該清掃布を該ヘッド部に装着してなるこ
    とを特徴とする清掃具。
  7. 【請求項7】 請求項2に記載の清掃布と、該清掃布を
    装着するヘッド部を備えた柄とからなり、該清掃布を、
    その閉塞手段により該ヘッド部に装着固定したことを特
    徴とする清掃具。
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