JPH1033445A

JPH1033445A - 清掃具

Info

Publication number: JPH1033445A
Application number: JP22430896A
Authority: JP
Inventors: Takeo Iwaki; 武雄岩城; Yoshio Katsuta; 純郎勝田
Original assignee: HANSHIN SHOJI KK; Dainihon Jochugiku Co Ltd
Current assignee: HANSHIN SHOJI KK; Dainihon Jochugiku Co Ltd
Priority date: 1996-07-22
Filing date: 1996-07-22
Publication date: 1998-02-10

Abstract

(57)【要約】【課題】装着する清掃用シートの無駄をなくし有効利
用を図るとともに、使いやすく、しかもゴミ捕捉効果の
優れた清掃具の提供。【解決手段】柄付きクリーナーのヘッド部が清掃活用
面を含む弾性体とこれを保持する基板とからなり、この
ヘッド部の清掃方向両側面には前記清掃活用面に巻装さ
れる清掃用シートを掛止するための面ファスナーを取り
付け、更に前記清掃活用面には多数の線状凸部を突出形
成した清掃具。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、業務用、あるいは
家庭用として用いられる清掃具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、清掃用物品としては、掃除
機、はたき、ほうき、モップ、雑巾、化学雑巾等があ
り、目的、あるいはそれぞれの方法の長所、短所に応じ
て使い分けられてきた。近年、集合住宅等で木質の床材
を用いたフロアが多くなり、例えば、使用後のシート交
換が容易な使い捨ての清掃用シートを装着し、モップ様
に使用する柄付きクリーナーが普及している。清掃用シ
ートとしては、例えば不織布の３層積層体や、網状ネッ
トと不織布との交絡体等が一般的で、クリーナーのヘッ
ド部に巻装したのち、ヘッド部上面に付設した係止具に
よって固定され清掃に供されている。しかしながら、か
かる方法では、清掃用シートの端部を清掃活用面（底
面）とは無関係なヘッド部上面にまで延在させる必要が
あり、清掃用シートが有効に利用されていないという問
題があった。そこで、例えば実開平２−１１９１５１号
公報には、上面保持板と弾性体の凹部隙間に清掃用シー
トを挟み込み、かつ凹部の奥に配設した雄ファスナーに
シートを係止させる方法が開示されているが、挟み込む
不便さがあり、またゴミ捕捉力の点でも十分とは言えな
いものであった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、柄付きクリ
ーナータイプの清掃具において、装着する清掃用シート
の無駄をなくし有効利用を図るとともに、使いやすく、
しかもゴミ捕捉効果の優れた清掃具を提供することを目
的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項１の発明は、柄付きクリーナーのヘッド部が
清掃活用面を含む弾性体とこれを保持する基板とからな
り、このヘッド部の清掃方向両側面には前記清掃活用面
に巻装される清掃用シートを掛止するための面ファスナ
ーを取り付け、更に前記清掃活用面には多数の線状凸部
を突出形成した清掃具に係る。

【０００５】従来の清掃具では、基板の周囲を弾性体が
取り囲む構造のため、清掃方向両側面にあたる弾性体に
面ファスナーを取り付けることは困難であった。しかる
に、本発明では、略同形の弾性体と基板を重ねてヘッド
部を構成し、このヘッド部の清掃方向両側面に面ファス
ナーを取り付け、更に清掃活用面には従来の平坦面に替
えて多数の線状凸部を突出形成することによって、清掃
用シートの有効利用とゴミ捕捉効果の向上を達成したも
のである。

【０００６】面ファスナーの形状としては、フック状、
剣山状、ループ状等種々可能であるが、掛止力を考慮す
ると、高さが１〜４ｍｍのフック状または剣山状ファス
ナーが好ましい。面ファスナーは通常接着剤を用いてヘ
ッド部の清掃方向両側面に貼着され、加えてこれと接す
る基板の上面側辺部にも延在させれば、清掃用シートの
掛止がより確実となり使いやすい。また、面ファスナー
は、ヘッド部の横幅全長をカバーするように取り付ける
のが好ましいが、清掃用シートとの掛止力に支障がない
かぎり部分的に欠落部を設けても構わない。

【０００７】本発明のもう一つの特徴は清掃活用面に多
数の線状凸部を突出形成させたことにある。すなわち、
清掃中、この線状凸部に囲まれた凹部にゴミが嵌まり込
むため、ゴミの捕集効率が高まり、この効果は可穣性の
突起に比べてより優れることが明らかとなったものであ
る。線状凸部の形状や配列パターンとしては、縞模様、
モザイク模様等、特に限定されないが、使用性とゴミの
捕集効率の点から線状凸部の５０％以上が清掃方向に対
して斜めに配置されているのが好ましい。

【０００８】請求項２の発明は、請求項１の清掃具にお
いて、ヘッド部の清掃方向両側面に加え、これと接する
基板の上面側辺部にも面ファスナーを取り付けたもので
ある。

【０００９】また、請求項３の発明は、請求項１または
２の清掃具において、高さ１〜４ｍｍのフック状または
剣山状の面ファスナーを用いたものである。

【００１０】更に、請求項４の発明は、請求項１ないし
３のいずれかの清掃具において、清掃活用面の清掃方向
の幅または横幅のいずれかを、従来品（清掃方向の幅；
約１０ｃｍ、横幅；約２５ｃｍ）に比べ約２／３に狭め
て構成したものである。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、添付の図面に基づいて、本
発明による清掃具の実施の形態を詳細に説明する。図１
は本発明清掃具の一例の斜視図であり、図２はこれに清
掃用シートを巻装した時の使用図である。また、図３は
本発明清掃具の清掃活用面に形成された線状凸部の一配
列パターンを示す平面図である。

【００１２】図において、１はプラスチック製基板で、
弾性体２を貼合、保持して、柄付きクリーナーのヘッド
部を構成する。その材質としては、ＡＢＳ、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエステル，塩化ビニール等任
意の種類のものを使用でき、必要ならばリブ等を設けて
強度を高めることができる。また、上面の大きさは、清
掃方向の幅が５〜１２ｃｍ程度、横幅が１５〜３０ｃｍ
程度のものが使い易く、デザイン等を加味して適宜決定
すればよい（図では、従来品の横幅を約２／３に狭めた
１０ｘ１８ｃｍのものを例示している）。

【００１３】弾性体２は，基板１と略同形の大きさを有
し、ゴムまたはその発泡体、あるいは軟質のプラスチッ
クまたはその発泡体、あるいは熱可塑性エラストマー等
のような、柔軟で弾力性を有する素材で成形される。一
層であっても積層されてもよいが、厚みとしては１〜２
ｃｍ程度が好ましい。また、弾性体２の底面は清掃活用
面３を構成し、清掃作業にあたり清掃用シート４が巻装
される。

【００１４】ヘッド部の清掃方向両側面には、清掃用シ
ート４を掛止させるための面ファスナー５が貼着され
る。面ファスナー５の形状は、フック状、剣山状、ルー
プ状等種々可能であるが、掛止力の点から、高さが１〜
４ｍｍのフック状または剣山状ファスナーが好ましい。
また、面ファスナー５の両側面における占有面積は、図
１ではクリーナーヘッド部の横幅全長をカバーするよう
に設置されているが、清掃用シート４との掛止力に支障
がないかぎり任意である。なお、面ファスナー５をヘッ
ド部側面と接する基板の上面側辺部にも延在させれば、
清掃用シート４の掛止がより確実で使いやすい。

【００１５】清掃活用面３の底面には、多数の線状凸部
６が突出形成されるが、清掃中この線状凸部に囲まれた
凹部にゴミが嵌まり込むので、ゴミの捕集効率を高める
うえで有用である。線状凸部６の形状や配列パターンと
しては、縞模様、モザイク模様等、種々可能であるが、
線状凸部の５０％以上を清掃方向に対して斜めに配置し
た形状が、使用性とゴミの捕集効率の点から好ましい。
また、別の実施の形態として、線状凸部６の清掃用シー
ト４への当接部の軌跡が、ヘッド部の清掃方向前端部お
よび後端部から中央部にむけて、中央部を凸とした略円
弧状、もしくは階段状になるように形成してもよい。

【００１６】７は基板１のほぼ中央に取り付けられたジ
ョイント部で、通常、前後、左右、斜めの全方向に自在
に方向転換できる機構を備え、柄に連結している。

【００１７】ところで、現在普及している清掃具は、清
掃活用面の清掃方向の幅（図３におけるａ）が約１０ｃ
ｍ、横幅（図３におけるｂ）が約２５ｃｍで、基板１の
上面に係止具を備えたものが一般的なため、これに適合
するように、市販の清掃用シート４のほとんどは、約２
０ｘ３０ｃｍの大きさのものとなっている。しかるに本
発明によれば、ヘッド部の両側面に係止具を備えたの
で、清掃活用面の清掃方向の幅または横幅のいずれか
を、従来品に比べ約２／３に狭めて構成することが可能
となった。すなわち、従来の清掃用シート４を２回分使
用できることになり、資源の有効利用の観点からも極め
て有用な発明といえる。

【００１８】

【実施例】

実施例１．柄付きクリーナーのヘッド部として、略長方
板状のゴム製弾性体（清掃活用面；１０ｘ１８ｃｍ、厚
み；１．２ｃｍ）と、これと略同形で上面にジョイント
部を有するＡＢＳ製基板（上面；１０ｘ１８ｃｍ）を作
製した。両部材を貼合させるとともに、ヘッド部の清掃
方向両側面の横幅全長にわたり、高さが２ｍｍのフック
状面ファスナー（幅；１ｃｍ）を貼着した。また、弾性
体の清掃活用面には、図３に示す配列パターンで、線状
凸部を形成させ、本発明の清掃具を得た。清掃活用面に
清掃用シート（清掃方向幅；１５ｃｍ、横幅；２０ｃ
ｍ）を巻装し、シートの端部を面ファスナーに掛止して
フロアで使用したところ、使用中シートが外れることが
なく、また、線状凸部の効果でゴミ捕捉効率がすぐれ
た。更に清掃用シートの大きさを従来の約２０ｘ３０ｃ
ｍから１５ｘ２０ｃｍに節約し、２回分使用できたこと
から極めて実用性であった。また、基板及び清掃活用面
の清掃方向幅を、従来サイズの約１０ｃｍから６ｃｍに
狭め清掃活用面を６ｘ２５ｃｍとした場合でも、従来の
清掃用シートを縦長の１０ｘ３０ｃｍに二分し２回分使
用することができた。

【００１９】試験例１．実施例１に準じて表１に示す種
々の清掃具を作製した。なお、基板及び清掃活用面の形
状については、横幅は２５ｃｍに固定し、清掃方向幅を
変更させた。不織布の３層積層体からなる清掃用シート
を用いて下記の性能試験を実施した。表１にその結果も
併せて示す。（１）清掃用シートの掛止力．フロアの清掃作業を延べ面積として１０ｍ^２行い、使用
中シートが外れないかどうかを調べた。結果を、〇、
△、×で評価した。〇；シートが外れず掛止力が十分である。 △；使用可であるが十分とはいえない。 ×；シートが外れやすい。（２）ゴミ捕捉効率．１ｍ^２のフロアの上に粉状埃および繊維状埃を散りば
め、全面均等に２回拭きとり、シートに捕捉されたゴミ
の量から捕捉効率を〇、△、×で評価した。〇；捕捉効率大。 △；中程度。 ×；捕捉効率悪い。

【００２０】

【表１】

【００２１】試験の結果、本発明の清掃具は、清掃中の
シートの掛止力が良好で、ゴミ捕捉効率の点でも優れて
いた。これに対し、清掃活用面が平坦な清掃具（対照
１）では、清掃中のゴミの捕捉効率が劣った。更に、上
面に面ファスナーや係止爪を有する従来の清掃具（対照
２、対照３）については、清掃用シートの幅を大きくせ
ざるを得ず、シートの無駄が避けられない。従って、本
発明の構成を採ることにより、有用な清掃具が得られる
ことが明らかである。

【００２２】

【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の清
掃具は、清掃中のシートの掛止力、ならびにゴミ捕捉効
率が優れ、しかも清掃用シートを節約、有効利用できる
のでその実用性は極めて高い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る清掃具の一実施例を示す斜視図で
ある。

【図２】本発明に係る清掃具に清掃用シートを巻装した
時の使用図である。

【図３】本発明に係る清掃具の清掃活用面に形成された
線状凸部の一配列パターンを示す平面図である。

【符号の説明】

１クリーナーのヘッド部の基板２弾性体３清掃活用面４清掃用シート５面ファスナー６線状凸部７ジョイント部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】柄付きクリーナーのヘッド部が清掃活用
面を含む弾性体とこれを保持する基板とからなり、この
ヘッド部の清掃方向両側面には前記清掃活用面に巻装さ
れる清掃用シートを掛止するための面ファスナーを取り
付け、更に、前記清掃活用面には多数の線状凸部を突出
形成したことを特徴とする清掃具。
【請求項２】ヘッド部の清掃方向両側面とこれと接す
る基板側辺部に面ファスナーを取り付けたことを特徴と
する請求項１に記載の清掃具。
【請求項３】面ファスナーが高さ１〜４ｍｍのフック
状または剣山状ファスナーであることを特徴とする請求
項１または２に記載の清掃具。
【請求項４】清掃活用面の清掃方向の幅または横幅の
いずれかを、従来品（清掃方向の幅；約１０ｃｍ、横
幅；約２５ｃｍ）に比べ約２／３に狭めて構成したこと
を特徴とする請求項１ないし３のいずれかに記載の清掃
具。