JPH10330602A - 液晶ポリエステル樹脂組成物、それよりなる射出成形品およびフィルム - Google Patents

液晶ポリエステル樹脂組成物、それよりなる射出成形品およびフィルム

Info

Publication number
JPH10330602A
JPH10330602A JP9140007A JP14000797A JPH10330602A JP H10330602 A JPH10330602 A JP H10330602A JP 9140007 A JP9140007 A JP 9140007A JP 14000797 A JP14000797 A JP 14000797A JP H10330602 A JPH10330602 A JP H10330602A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
crystal polyester
resin composition
polyester resin
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9140007A
Other languages
English (en)
Inventor
Motonobu Furuta
元信 古田
Takazou Yamaguchi
登造 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP9140007A priority Critical patent/JPH10330602A/ja
Publication of JPH10330602A publication Critical patent/JPH10330602A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】液晶ポリエステルの優れた機械的性質を保持
し、成形加工性、耐熱性、耐薬品性にすぐれ、かつ成膜
性に優れ、ガスバリア性の良好なフィルムの得られる安
価な液晶ポリエステル樹脂組成物、該組成物よりなる射
出成形品、及び該組成物よりなるフィルムを提供する。 【解決手段】(A)液晶ポリエステル56.0〜99.
9重量%、および(B)液晶ポリエステルと反応性を有
する官能基を有するポリプロピレン44.0〜0.1重
量%を含有する液晶ポリエステル樹脂組成物、並びに、
(A)液晶ポリエステル56.0〜99.9重量%、お
よび(B)液晶ポリエステルと反応性を有する官能基を
有するポリプロピレン44.0〜0.1重量%を溶融混
練して得られる液晶ポリエステル樹脂組成物。これらの
液晶ポリエステル樹脂組成物よりなる射出成形品および
フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形や押出成
形などにより、成形品などに利用できる液晶ポリエステ
ル樹脂組成物、該組成物よりなる射出成形品、および該
組成物を成膜してなるガスバリア性フィルムに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】液晶ポリエステルは、ポリエチレンテレ
フタレートやポリブチレンテレフタレートのような結晶
性ポリエステルと異なり、分子が剛直なため溶融状態で
も絡み合いを起こさず、液晶状態を有するポリドメイン
を形成し、低剪断により分子鎖が流れ方向に著しく配向
する挙動を示し、一般に溶融型液晶(サーモトロピック
液晶)ポリマーと呼ばれている。この特異的な挙動のた
め、溶融流動性が極めて優れ、0.2〜0.5mm程度
の薄肉成形品を容易に得ることができ、しかもこの成形
品は高強度、高剛性を示すという長所を有している。し
かし、異方性が極めて大きいという欠点がある。さらに
制振性能や耐衝撃性も充分ではなく、成形加工温度も高
いため用途が限られていた。また、液晶ポリエステルは
一般に高価であることも問題であった。
【0003】液晶ポリエステルの優れた耐熱性、機械的
性質を保持し、成形加工性、耐衝撃性、成形品の異方性
が改良され、かつ安価な液晶ポリエステル樹脂組成物は
強く市場から要望されていた。特開昭56−11535
7号公報には、溶融加工可能な重合体と異方性溶融体形
成性重合体とを含む樹脂組成物が開示され、溶融加工可
能な重合体に異方性溶融体形成性重合体を加えることに
より、溶融加工可能な重合体の加工性を改良できること
が記載されている。例えば、ポリフェニレンエーテル/
ポリスチレン混合物に液晶ポリエステルを加えた例など
が挙げられている。また特開平2−97555号公報に
ハンダ耐熱性を向上させる目的で液晶ポリエステルに各
種のポリアリーレンオキサイドを配合した樹脂組成物が
記載されている。しかしながら、一般に成形温度の高い
液晶ポリエステルに、それより成形温度の低いポリフェ
ニレンエーテルなどの非晶性高分子を配合してなる組成
物は、組成物の溶融加工性は向上しても、高温での成形
加工の際の配合樹脂の熱分解のために成形品の外観不良
が生じるという問題があった。また、該組成物の耐熱
性、機械的性質、耐衝撃性などが不充分であるという問
題点があった。
【0004】また、特開昭57─40551号、特開平
2─102257号公報などに液晶ポリエステルと芳香
族ポリカーボネートからなる組成物が開示されている
が、それらは耐熱性や機械的性質などが充分なものでは
なかった。また、特開昭58−201850号公報、特
開平1−121357号公報、特開平1−193351
号公報、EP67272/A2号公報、特開平7−30
4936号公報などに、液晶性高分子にα−オレフィン
類と例えばグリシジルメタクリレートとの共重合体を配
合してなる組成物が記載されているが、耐衝撃性や引張
強度などの機械的性質の面でさらに改良が望まれてい
た。さらに米国特許第5216073号明細書には、エ
ポキシ化ゴムに液晶ポリマーを配合して成るブレンドに
ついて開示されているが、耐熱性、機械的性質が充分な
ものではなかった。
【0005】一方、フィルム原料という観点からは、液
晶ポリエステルは、強い分子間相互作用によって溶融状
態で分子が配向することを特徴とするポリエステルであ
り、その強い分子間相互作用、分子配向のために、液晶
ポリエステルについてよく知られる高強度、高弾性率、
高耐熱性といった性能に加えて、ガスバリア性等の機能
を持ったフィルム材料としての工業化が期待されてき
た。しかし、液晶ポリエステルはポリエチレンテレフタ
レートやポリブチレンテレフタレートのような芳香族ポ
リエステルと異なって分子が剛直なために溶融状態でも
絡み合いを起こさず、分子鎖が流れ方向に著しく配向す
るので、わずかなせん断によっても溶融粘度が急に低下
する挙動を示したり、温度上昇によって急激に溶融粘度
が低下し、溶融時のメルトテンションが極端に低いとい
った挙動を示す。そのため、溶融状態で形状を保つのが
非常に難しく、さらに、分子が配向していることで縦横
の性能バランスが取りにくくて極端な場合には分子配向
方向に裂けてしまうことから、フィルム成形、ブロー成
形などの分野での実用性に乏しいという大きな問題があ
った。そのため、液晶ポリエステルの機能を生かした液
晶ポリエステルからなるフィルムは充分実用化されるに
は至っていなかった。
【0006】このような液晶ポリエステルに関して、特
開昭52−1095787号公報や特開昭58−317
187号公報には、一軸に配向した液晶ポリエステルフ
ィルムを、強度の異方性を打ち消す方向に張り合わせた
積層体が開示されているが、生産性が悪く、さらにフィ
ルム剥離の問題がある。米国特許第4975312号明
細書、WO 9015706号公報などにはリングダイ
を回転させる方法で液晶ポリエステルの異方性を打ち消
す工夫が、また特開昭62−25513号公報、特開昭
63−95930号公報、特開昭63−24251号公
報には、Tダイ法における特殊な工夫が提案されてい
る。しかしこれらはいずれも非常に特殊な成形法によっ
て分子配向による異方性を緩和する方法を示したものあ
り、コスト高で薄膜化に限界があり、実用性に乏しいと
いう欠点がある。
【0007】また、特開昭62−187033号公報、
特開昭64−69323号公報、特開平2−17801
6号公報、特開平2−253919号公報、特開平2−
253920号公報、特開平2−253949号公報、
特開平2−253950号公報には液晶ポリエステルと
熱可塑性樹脂との多層(積層)シート、多層(積層)フ
ィルムが提案されているが、層間に接着層が介在するこ
とにより剥がれが生じたり、液晶ポリエステルの本来持
つガスバリア性、耐熱性などの性能の低下や薄いフィル
ムの製造が困難であるという問題がある。
【0008】一方、液晶高分子の異方性が緩和され、し
かも高強度の液晶ポリエステルフィルムを得るためにイ
ンフレーション成膜が試みられている。インフレーショ
ン成膜とは、押出機内で溶融混練された樹脂を、環状の
スリットをもつダイを用いて筒状溶融体を押出し、その
中へ一定量の空気を送入し、膨張させ、フィルムの円周
を冷却させながら筒状のフィルムを作る方法をいう。そ
の例として例えば、特開昭63−173620号公報、
特開平3−288623号公報、特開平4−4126号
公報、特開平4−50233号公報または特開平4−4
9026号公報などには、液晶ポリエステルをインフレ
ーション成膜する方法が記載されているが、いずれも特
殊な成膜装置を使用したインフレーション成膜であった
り、構造が限定された液晶ポリエステルを対象とするも
のであったり、または極めて限定された条件下でのイン
フレーション成膜であり、汎用性のある成膜方法ではな
かった。しかも得られたフィルムは延伸性やガスバリア
性など不十分である、薄肉化が困難である、あるいは高
価であるなどの問題点があった。
【0009】そこで、本出願人は先に特開平7−304
936号公報に、成膜性、ガスバリア性が良好で安価な
液晶ポリエステル樹脂組成物を出願したが、耐熱性、耐
薬品性の面でさらに改良が望まれていた。また一層の低
価格化も要望されていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】かかる状況下、本発明
が解決しようとする課題は、液晶ポリエステルの優れた
機械的性質を保持し、成形加工性、耐熱性、耐薬品性に
すぐれ、かつ成膜性に優れ、ガスバリア性の良好なフィ
ルムの得られる安価な液晶ポリエステル樹脂組成物、該
組成物よりなる射出成形品、及び該組成物よりなるフィ
ルムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な問題を解決すべく鋭意検討を続け、液晶ポリエステル
と特定のポリプロピレンよりなる組成物が上記課題を解
決することを見出し、本発明を完成するに至った。即ち
本発明は、(A)液晶ポリエステル56.0〜99.9
重量%、および(B)液晶ポリエステルと反応性を有す
る官能基を有するポリプロピレン44.0〜0.1重量
%を含有する液晶ポリエステル樹脂組成物、並びに、
(A)液晶ポリエステル56.0〜99.9重量%、お
よび(B)液晶ポリエステルと反応性を有する官能基を
有するポリプロピレン44.0〜0.1重量%を溶融混
練して得られる液晶ポリエステル樹脂組成物にかかるも
のである。さらにはこれらの液晶ポリエステル樹脂組成
物よりなる射出成形品およびフィルムにかかるものであ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明を詳細に説明する。
本発明における液晶ポリエステル樹脂組成物の成分
(A)の液晶ポリエステルは、サーモトロピック液晶ポ
リマーと呼ばれるポリエステルである。
【0013】具体的には、 (1)芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオールと芳香族ヒ
ドロキシカルボン酸との組み合わせからなるもの。 (2)異種の芳香族ヒドロキシカルボン酸の組み合わせ
からなるもの。 (3)芳香族ジカルボン酸と核置換芳香族ジオールとの
組み合わせからなるもの。 (4)ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル
に芳香族ヒドロキシカルボン酸を反応させて得られるも
の。 などが挙げられ、400℃以下の温度で異方性溶融体を
形成するものである。なお、これらの芳香族ジカルボン
酸、芳香族ジオールおよび芳香族ヒドロキシカルボン酸
の代わりに、それらのエステル形成性誘導体が使用され
ることもある。該液晶ポリエステルの繰返し構造単位と
しては下記のものを例示することができるが、これらに
限定されるものではない。
【0014】芳香族ジカルボン酸に由来する繰り返し構
造単位:
【0015】
【0016】芳香族ジオールに由来する繰返し構造単
位:
【0017】
【0018】芳香族ヒドロキシカルボン酸に由来する繰
返し構造単位:
【0019】耐熱性、機械的特性、加工性のバランスか
ら特に好ましい液晶ポリエステルは、 なる繰り返し構造単位を含むものであり、さらに好まし
くは、かかる繰返し構造単位を少なくとも全体の30モ
ル%含むものである。具体的には繰り返し構造単位の組
み合わせが下記(I)〜(VI)のものである。
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】該液晶ポリエステル(I)〜(VI)の製法
については、例えば特公昭47−47870号公報、特
公昭63−3888号公報、特公昭63−3891号公
報、特公昭56−18016号公報、特公平2−515
23号公報などに記載されている。これらの中で好まし
くは(I)、(II)、(IV)の組み合わせであり、さら
に好ましくは(I)、(II)の組み合せである。
【0027】本発明における液晶ポリエステル樹脂組成
物において、高い耐熱性が要求される分野には成分
(A)の液晶ポリエステルが、下記の繰り返し単位
(a’)が30〜80モル%、繰り返し単位(b’)が
0〜10モル%、繰り返し単位(c’)が10〜25モ
ル%、繰り返し単位(d’)が10〜35モル%からな
る液晶ポリエステルが好ましく使用される。
【0028】 (式中、Arは2価の芳香族基である。)
【0029】本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物の成
分(B)は、液晶ポリエステルと反応性を有する官能基
を有するポリプロピレンである。
【0030】ポリプロピレンは、当業者に公知の方法、
例えば、「エンサイクロペディア・オブ・ポリマー・サ
イエンス・アンド・テクノロジィ」(ENCYCLOP
EDIA OF POLYMER SCIENCE A
ND TECHNOLOGY)6巻、275頁(196
7年刊)および11巻、597頁(1969年刊)〔ジ
ョン・ウィリ・アンド・サンズ社(John Wile
y & Sons,INC.)〕に記載の方法で製造さ
れる。
【0031】ポリプロピレンとしては、必要に応じて高
結晶性ポリプロピレンを使用することができる。ここで
いう高結晶性ポリプロピレンとは、プロピレンのホモポ
リマーまたはブロックコポリマーの第1工程で重合され
た第1セグメントであるプロピレンのホモポリマー部分
の沸騰ヘプタン不溶部のアイソタクチック・ペンタッド
分率が0.970以上のもの、または該ポリプロピレン
のホモポリマー部分の沸騰ヘプタン不溶部のアイソタク
チック・ペンタッド分率が0.970以上で、かつ沸騰
ヘプタン可溶部の含有量が5.0重量%以下であり、か
つ20℃のキシレン可溶部の含有量が2.0重量%以下
であるものをいう。このような高結晶性ポリプロピレン
は、例えば特開昭60−28405号公報、同60−2
28504号、同61−218606号、同61−28
7917号に例示の方法で製造することができる。
【0032】また、高い剛性が要求される分野において
は、結晶核の核発生剤(造核剤ともいう)をポリプロピ
レンに配合すると、高結晶性のポリプロピレンが得られ
るので好ましい。炭素数6以上のビニルシクロアルカン
重合体は造核剤として好ましい。すなわち、ポリプロピ
レンに炭素数6以上のビニルシクロアルカン重合体をブ
レンドして得られる組成物であって、ビニルシクロアル
カン単位を該組成物中に0.05wtppm〜1000
0wtppm含有するポリプロピレンは、より高い結晶
性を有するので好ましい。また、先述の高結晶性ポリプ
ロピレンに該ビニルシクロアルカン重合体をブレンドす
ることによって高剛性のポリプロピレンを得ることがで
きる。これらのポリプロピレンは、単独で、もしくは2
種類以上を併用して用いることができる。
【0033】また、造核剤として、芳香族カルボン酸の
アルミニウム塩またはナトリウム塩(特開昭58−80
829号公報)、芳香族カルボン酸、芳香族リン酸金属
塩、ソルビトール誘導体(特公昭55−12460号、
特開昭58−129036号)などが挙げられる。
【0034】そして本願発明のポリプロピレン(B)は
上記のようなポリプロピレンにおいて、液晶ポリエステ
ルと反応性を有する官能基を有するポリプロピレンであ
る。かかる液晶ポリエステルと反応性を有する官能基と
は、液晶ポリエステルと反応性を有すれば特に限定する
ものではないが、エポキシ基、オキサゾリル基、アミノ
基などが挙げられ、エポキシ基が好ましい。これらの官
能基は他の官能基の一部として存在していてもよく、例
えばエポキシ基を有する官能基としては、グリシジル基
が好ましく例示できる。グリシジル基を有する単量体と
しては、不飽和カルボン酸グリシジルエステル、不飽和
グリシジルエーテルなどが好ましく用いられる。
【0035】本発明のポリプロピレン(B)において、
液晶ポリエステルと反応性を有する官能基をポリプロピ
レン中に導入する方法としては、特に限定されるもので
はなく、周知の方法で行うことができる。例えばポリプ
ロピレンの合成段階で、該官能基を有するモノマーを共
重合により導入することも可能であるが、ポリプロピレ
ンに該官能基を有するモノマーを溶融混練法、あるいは
懸濁重合法などによりグラフト共重合する方法が好まし
い。該グラフト反応は、ラジカル開始剤の存在下、ある
いは不存在下で行われることが好ましい。該ラジカル開
始剤は特に限定されず、所望のものを適宜選択使用する
ことができる。たとえば、2,2’−アゾビスイソブチ
ロニトリルなどのアゾ系化合物を始めとして、特開平2
−160856号公報に記載されているような各種ラジ
カル開始剤が挙げられる。本発明の液晶ポリエステル樹
脂組成物の成分(B)には必要に応じて原料ポリプロピ
レンを加えることができる。
【0036】液晶ポリエステルと反応性を有する官能基
を有するモノマー、特にグリシジル基を有するモノマー
としては、不飽和カルボン酸グリシジルエステル、不飽
和グリシジルエーテルなどが好ましく挙げられる。
【0037】不飽和カルボン酸グリシジルエステルは好
ましくは一般式 (Rはエチレン系不飽和結合を有する炭素数2〜13の
炭化水素基である。)で表される化合物であり、不飽和
グリシジルエーテルは好ましくは一般式 (Rはエチレン系不飽和結合を有する炭素数2〜18の
炭化水素基であり、Xは−CH2 −O−または である。)で表される化合物である。
【0038】具体的には、不飽和カルボン酸グリシジル
エステルとしては、たとえばグリシジルアクリレート、
グリシジルメタクリレート、イタコン酸ジグリシジルエ
ステル、ブテントリカルボン酸トリグリシジルエステ
ル、p−スチレンカルボン酸グリシジルエステルなどを
挙げることができる。不飽和グリシジルエーテルとして
は、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエー
テルなどを挙げることができる。
【0039】上記のグラフト反応を行う際には、不飽和
カルボン酸グリシジルエステル及び/又は不飽和グリシ
ジルエーテルに加えて、これらと共重合可能な他の単量
体を含有するものであってもよい。該単量体としては、
たとえばイソブチレン、スチレン及びその誘導体、酢酸
ビニル、テトラフルオロエチレン及びヘキサフルオロプ
ロピレンなどのハロゲン化オレフィンなどを挙げること
ができる。
【0040】本発明に使用する液晶ポリエステル樹脂組
成物における成分(A)と成分(B)の比率は、成分
(A)が56.0〜99.9重量%、好ましくは65.
0〜99.9重量%、さらに好ましくは70〜98重量
%、成分(B)が44.0〜0.1重量%、好ましくは
35.0〜0.1重量%、さらに好ましくは30〜2重
量%である。成分(A)が56.0重量%未満であると
該組成物の耐熱性が低下して好ましくない。また成分
(A)が99.9重量%を超えると該組成物の成膜性の
改良効果が充分でない場合があり、価格的にも高価なも
のとなり好ましくない。
【0041】本発明における液晶ポリエステル樹脂組成
物を製造する方法に特に制限はなく、周知の方法を用い
ることができる。たとえば、溶液状態で各成分を混合
し、溶剤を蒸発させるか、溶剤中に沈殿させる方法が挙
げられる。工業的見地からみると溶融状態で各成分を混
練する方法が好ましい。溶融混練には一般に使用されて
いる一軸または二軸の押出機、各種のニーダー等の混練
装置を用いることができる。特に二軸の高混練機が好ま
しい。溶融混練に際しては、混練装置のシリンダー設定
温度は200〜360℃の範囲が好ましく、さらに好ま
しくは230〜350℃である。
【0042】混練に際しては、各成分は予めタンブラー
もしくはヘンシェルミキサーのような装置で各成分を均
一に混合してもよいし、必要な場合には混合を省き、混
練装置にそれぞれ別個に定量供給する方法も用いること
ができる。
【0043】本発明に使用する液晶ポリエステル樹脂組
成物においては、所望により無機充填剤が用いられる。
このような無機充填剤としては、炭酸カルシウム、タル
ク、クレー、シリカ、炭酸マグネシウム、硫酸バリウ
ム、酸化チタン、アルミナ、石膏、ガラスフレーク、ガ
ラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊
維、ホウ酸アルミニウムウィスカ、チタン酸カリウム繊
維等が例示される。
【0044】本発明に使用する液晶ポリエステル樹脂組
成物に、必要に応じて、さらに、有機充填剤、酸化防止
剤、熱安定剤、光安定剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、
無機または有機系着色剤、防錆剤、架橋剤、発泡剤、蛍
光剤、表面平滑剤、表面光沢改良剤、フッ素樹脂などの
離型改良剤などの各種の添加剤を製造工程中あるいはそ
の後の加工工程において添加することができる。
【0045】混練された該樹脂組成物は、射出成形、押
出成形、その他各種の成形法によって成形されるが、予
め混練の過程を経ず、射出成形や押出成形時にドライブ
レンドして溶融加工操作中に混練して、本発明の樹脂組
成物とし、直接成形加工品を得ることもできる。
【0046】上記樹脂組成物の射出成形法としては周知
の方法が適用でき、耐熱性などに優れた射出成形品が得
られる。このような成形時における射出成形機の設定条
件は組成物の組成に応じて適宜選ばれるが、射出成形機
の成形温度は200〜360℃の範囲が好ましく、23
0〜350℃の範囲がさらに好ましい。この範囲外であ
ると、組成物の熱分解が生じたり、成形が困難となる場
合があり好ましくない。
【0047】上記樹脂組成物の成膜法としては、通常、
上記の方法で得られた液晶ポリエステル樹脂組成物を押
出機で溶融混練し、口金(ダイ)を通して押出した溶融
樹脂を引き取ることによって、液晶ポリエステル樹脂組
成物フィルムを得ることができるが、予め混練の過程を
経ず、成形時に各成分をドライブレンドして溶融加工操
作中に混練して樹脂組成物とし、直接成形加工品を得る
こともできる。口金(ダイ)は通常T型ダイ(以下、T
ダイということがある)あるいは環状スリットのダイを
用いることができる。
【0048】Tダイを用いたフィルム成形の場合、押出
機によって溶融混練された液晶ポリエステル樹脂組成物
は、通常下向きのTダイを通過してシート状の溶融体と
なり、次に圧着ロールを通して長手方向に引取り装置で
巻き取られる。
【0049】このような成膜時における押出機の設定条
件は、組成物の組成物に応じて適宜選ばれるが、押出機
のシリンダーの設定温度は200〜360℃の範囲が好
ましく、230〜350℃の範囲がさらに好ましい。こ
の範囲外であると、組成物の熱分解が生じたり、成膜が
困難となる場合があり好ましくない。
【0050】Tダイのスリット間隙は0.2〜2.0m
mが好ましい。本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物フ
ィルムの厚みは1〜1000μmの範囲で制御可能であ
るが、5〜100μmのものが実用上多く用いられ好ま
しい。本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物フィルムと
しては、ドラフト比が1.1〜40.0の範囲の一軸延
伸フィルムを得ることができる。また、Tダイから押出
された該樹脂組成物の二軸延伸フィルムも得ることがで
きる。
【0051】本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物フィ
ルムの製造における二軸延伸の方法に特に制限はない
が、具体的には押出機のTダイから押し出した本発明の
組成物の溶融物をMD方向(長手方向)に一軸延伸し、
それからTD方向(横手方向)に延伸する逐次延伸、T
ダイから押出したシートをMD、TD方向同時に延伸す
る同時延伸、さらにはTダイから押出した未延伸シート
を二軸延伸機、テンター等により逐次、または、同時延
伸するなどの二軸延伸の方法も挙げられる。
【0052】どの方法による場合でも、成膜温度は本発
明の液晶ポリエステル樹脂組成物の流動開始温度マイナ
ス60℃以上、流動開始温度プラス60℃以下の温度範
囲が好ましいが、流動開始温度以上、流動開始温度プラ
ス30℃以下の温度範囲で成膜加工されることがさらに
好ましい。
【0053】また、Tダイのスリット間隔は、0.2m
m〜2.0mmが好ましく、0.2mm〜1.2mmが
さらに好ましい。延伸倍率は、成形法により適当な値が
決められるが、たとえば、二軸延伸機で延伸する場合、
延伸倍率を(延伸後の長さ/元の長さ)で定義すると、
MD延伸方向、TD方向のそれぞれの方向の延伸倍率は
1.2〜20.0、好ましくは1.5〜5.0が用いら
れる。延伸倍率が1.2より小さいと引張物性が低下す
る場合があり、20.0より大きいとフィルムの平滑性
が不十分な場合がある。
【0054】環状スリットのダイを使用するインフレー
ション成形(成膜)の場合、得られた液晶ポリエステル
樹脂組成物は、環状スリットのダイを備えた溶融混練押
出機に供給され、シリンダー設定温度200〜360
℃、好ましくは230〜350℃で溶融混練を行って押
出機の環状スリットから筒状フィルムは上方または下方
へ溶融樹脂が押し出される。環状スリット間隔は通常
0.1〜5mm、好ましくは0.2〜2mm、環状スリ
ットの直径は通常20〜1000mm、好ましくは25
〜600mmである。
【0055】溶融押出された筒状の溶融樹脂フィルム
に、長手方向(MD)にドラフトをかけると共に、この
筒状フィルムの内側から空気または不活性ガス、例えば
窒素ガス等を吹き込むにより長手方向と直角な横手方向
(TD)にフィルムを膨張延伸させることができる。本
発明における液晶ポリエステル樹脂組成物のインフレー
ション成膜において、好ましいブロー比は1.5〜1
0、好ましいMD延伸倍率は1.5〜40である。イン
フレーション成膜時の設定条件が上記の範囲外であると
厚さが均一でしわのない高強度の液晶ポリエステル樹脂
組成物フィルムを得るのが困難となり好ましくない。膨
張させたフィルムは、その円周を空冷、あるいは水冷さ
せたのち、ニップロールを通過させて引き取る。
【0056】インフレーション成膜に際しては液晶ポリ
エステル樹脂組成物の組成に応じて、筒状の溶融体フィ
ルムが均一な厚みで表面平滑な状態に膨張するような条
件を選択することができる。
【0057】この方法により得られる液晶ポリエステル
樹脂組成物フィルムの膜厚は特に制限されないが、好ま
しくは1〜500μm、さらに好ましくは1〜200μ
mである。
【0058】本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物のフ
ィルムに、液晶ポリエステルおよび液晶ポリエステル樹
脂組成物を除く他の熱可塑性樹脂からなるフィルムを積
層してなる積層フィルムも用いることができる。ここで
いう他の熱可塑性樹脂からなるフィルムとしては、特に
限定するものではないが、ポリエチレン、ポリプロピレ
ンなどのポリオレフィンフィルム、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエス
テルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリスチレンアク
リル系樹脂のフィルムなどの単独樹脂からなるフィルム
やそれらの組成物からなるフィルムが好ましく使用され
る。
【0059】本発明にこのような積層フィルムを用いる
際には、必要に応じて液晶ポリエステル樹脂組成物フィ
ルムと他の熱可塑性樹脂フィルム間に、ホットメルト接
着剤、ポリウレタン接着剤などを使用して各層間の接着
強度を向上させることも可能である。
【0060】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、こ
れらは単なる例示であり、本発明はこれらに限定される
ことはない。 (1)成分(A)の液晶ポリエステル
【0061】(i)p−アセトキシ安息香酸8.3kg
(60モル)、テレフタル酸2.49kg(15モ
ル)、イソフタル酸0.83kg(5モル)および4,
4’−ジアセトキシジフェニル5.45kg(20.2
モル)を櫛型撹拌翼をもつ重合槽に仕込み、窒素ガス雰
囲気下で撹拌しながら昇温し330℃で1時間重合させ
た。この間に副生する酢酸を除去しながら、強力な撹拌
下で重合させた。その後、系を徐々に冷却し、200℃
で得られたポリマーを系外へ取出した。この得られたポ
リマーを細川ミクロン(株)製のハンマーミルで粉砕
し、2.5mm以下の粒子とした。これを更にロータリ
ーキルン中で窒素ガス雰囲気下に280℃で3時間処理
することによって、流動温度が324℃の粒子状の下記
の繰り返し構造単位からなる全芳香族ポリエステルを得
た。ここで、流動温度とは、島津社製高化式フローテス
ターCFT−500型を用いて、4℃/分の昇温速度で
加熱された樹脂を、荷重100kgf/cm2 のもと
で、内径1mm、長さ10mmのノズルから押し出すと
きに、溶融粘度が48000ポイズを示す温度のことを
いう。
【0062】以下該液晶ポリエステルをA−1と略記す
る。このポリマーは加圧下で340℃以上で光学異方性
を示した。液晶ポリエステルA−1の繰り返し構造単位
は、次の通りである。
【0063】(ii)p−ヒドロキシ安息香酸16.6k
g(12.1モル)と6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸
8.4kg(4.5モル)および無水酢酸18.6kg
(18.2モル)を櫛型撹拌翼付きの重合槽に仕込み、
窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら昇温し、320℃で1
時間、そしてさらに2.0torrの減圧下に320℃
で1時間重合させた。この間に、副生する酢酸を系外へ
留出し続けた。その後、系を除々に冷却し、180℃で
得られたポリマーを系外へ取出した。この得られたポリ
マーを前記の(i)と同様に粉砕したあと、ロータリー
キルン中で窒素ガス雰囲気下に240℃で5時間処理す
ることによって、流動温度が270℃の粒子状の下記の
繰り返し単位からなる全芳香族ポリエステルを得た。以
下該液晶ポリエステルをA−2と略記する。このポリマ
ーは加圧下で280℃以上で光学異方性を示した。
【0064】液晶ポリエステルA−2の繰り返し構造単
位の比率は次の通りである。
【0065】(2)成分(B)のポリプロピレン 〔メルトフローレート(MFR)、g/10min〕ポ
リプロピレンのMFRは、JIS K6758に準じ
て、230℃、2.16kg荷重で測定した。
【0066】(i)住友化学工業(株)製 ポリプロピ
レン FS1012(MFR=1.4)100重量部を
グリシジルメタクリレート 2.2重量部、分散剤(メ
トローズ(登録商標)90SH−100、信越化学
(株)製) 1.1重量部、ラジカル開始剤 t−ブチ
ルパーオキシピバレート0.9重量部、水500重量部
とともにオートクレーブ中に投入し、98℃で約1時間
反応させた後重合体を回収し、真空乾燥を行った。以
下、このようにして得られた変性ポリプロピレンをb−
1と略記する。
【0067】(ii)住友化学工業(株)製 ランダムポ
リプロピレン S131(MFR=2.5)100重量
部、およびアリルグリシジルエーテル 2.3重量部を
ヘンシュルミキサーで混合後、池貝鉄工(株)製 PC
M−30型二軸押出機を使用して、シリンダー温度23
4℃で脱気しながら混練を行い変性ポリプロピレンを得
た。以下該変性ポリプロピレンをb−2と略記する。
【0068】(3)射出成形品の物性の測定方法 荷重たわみ温度(TDUL):TDUL測定用試験片
(127mm長×12.7mm幅×6.4mm厚)を成
形し、ASTM D648に準じてTDUL(荷重1
8.6kg)を測定した。
【0069】(4)フィルム物性の測定方法 酸素ガス透過率:JIS K7126 A法(差圧法)
に準拠して温度20℃の条件で測定した。単位はcc/
2 ・24hr・latmである。
【0070】水蒸気透過率:JIS Z0208(カッ
プ法)に準拠して温度40℃、相対湿度90%の条件で
測定した。単位はg/m2 ・24hr・latmであ
る。なお、酸素ガス透過率と水蒸気透過率は膜厚みを2
5μmに換算して求めた。
【0071】耐薬品性試験:得られたフィルムを23℃
のメチルエチルケトン中に72時間浸積したのち取り出
し、目視により以下の基準で評価した。 ○:フィルムに変色や肌荒れなどが認められず、外観良
好である。 △:フィルムに変色や肌荒れなどが認められ、外観やや
不良である。
【0072】実施例1〜3、比較例1〜4 表1の組成で各成分にヘンシュルミキサーで混合したの
ち、日本製鋼(株)製TEX−30型二軸押出機を用い
て表1に示す条件で溶融混練し、樹脂組成物のペレット
を得、射出成形およびフィルム成膜に供した。
【0073】射出成形試験片は、日精樹脂工業(株)
製、PS40E5ASE型射出成形機を用いて、表1に
示す条件で射出成形して作製し、測定に供した。結果は
表2に示すとおりである。
【0074】表1の組成で得られた組成物のペレットを
円筒ダイを備えた60mmφの単軸押出機を用い、表1
に示す条件で溶融混練し、直径30mm、リップ間隔
1.2mmとし、表1に示すダイ設定温度の円筒ダイか
ら上方へ溶融樹脂を押出し、この筒状フィルムの中空部
へ乾燥空気を圧入して筒状フィルムを膨張させ、次に冷
却させてのち、ニップロールに通して引取速度15〜2
0m/minで引張り、液晶ポリエステル樹脂組成物フ
ィルムを得た。該液晶ポリエステル樹脂組成物フィルム
の引取方向(MD方向)、引取方向に垂直方向(TD方
向)の延伸倍率は、圧入する乾燥空気量、フィルム引取
速度により制御した。この際、MD方向の延伸倍率、T
D方向のブロー比は表1に示す通りである。得られた液
晶ポリエステル樹脂組成物フィルムの物性値を表2に示
す。
【0075】
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】
【発明の効果】本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物
は、耐熱性、機械的性質などに優れ、しかも成膜加工性
も改良され、該組成物より得られるフィルムはガスバリ
ア性、耐薬品性も非常に良好であり、ポリプロピレンを
成分とするため安価である。このような特性を生かして
成形品、容器、チューブ、シート、繊維、コーティング
材、あるいは食品包装フィルム、薬品包装フィルム、電
子材料包装フィルムなどに幅広く使用することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C08G 59/34 C08G 59/34 63/60 63/60 (C08L 67/00 23:10 45:00) (C08L 67/00 63:00 45:00) B29K 23:00 67:00 B29L 7:00

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)液晶ポリエステル56.0〜99.
    9重量%、および(B)液晶ポリエステルと反応性を有
    する官能基を有するポリプロピレン44.0〜0.1重
    量%を含有することを特徴とする液晶ポリエステル樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】(A)液晶ポリエステル56.0〜99.
    9重量%、および(B)液晶ポリエステルと反応性を有
    する官能基を有するポリプロピレン44.0〜0.1重
    量%を溶融混練して得られることを特徴とする液晶ポリ
    エステル樹脂組成物。
  3. 【請求項3】液晶ポリエステルと反応性を有する官能基
    が、エポキシ基、オキサゾリル基またはアミノ基である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の液晶ポリエス
    テル樹脂組成物。
  4. 【請求項4】液晶ポリエステルと反応性を有する官能基
    が、エポキシ基であることを特徴とする請求項1または
    2記載の液晶ポリエステル樹脂組成物。
  5. 【請求項5】液晶ポリエステルと反応性を有する官能基
    を有するポリプロピレン(B)が、グラフト共重合によ
    りエポキシ基を導入したポリプロピレンであることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の液晶ポリエス
    テル樹脂組成物。
  6. 【請求項6】液晶ポリエステルと反応性を有する官能基
    を有するポリプロピレン(B)が、沸騰ヘプタン不溶部
    のアイソタクチック・ペンタッド分率が0.970以上
    の高結晶性ポリプロピレンである請求項1〜5のいずれ
    かに記載の液晶ポリエステル樹脂組成物。
  7. 【請求項7】液晶ポリエステルと反応性を有する官能基
    を有するポリプロピレン(B)が、ポリプロピレンに炭
    素数6以上のビニルシクロアルカン重合体をブレンドし
    て得られる組成物であって、ビニルシクロアルカン単位
    を該組成物中に0.05wtppm〜10000wtp
    pm含有するポリプロピレンである請求項1〜6のいず
    れかに記載の液晶ポリエステル樹脂組成物。
  8. 【請求項8】液晶ポリエステル(A)が、下記の繰り返
    し構造単位を少なくとも全体の30モル%含むものであ
    ることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の液
    晶ポリエステル樹脂組成物。
  9. 【請求項9】液晶ポリエステル(A)が、芳香族ジカル
    ボン酸と芳香族ジオールと芳香族ヒドロキシカルボン酸
    とを反応させて得られるものであることを特徴とする請
    求項1〜7のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂組
    成物。
  10. 【請求項10】液晶ポリエステル(A)が、異種の芳香
    族ヒドロキシカルボン酸の組合せを反応させて得られる
    ものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに
    記載の液晶ポリエステル樹脂組成物。
  11. 【請求項11】請求項1〜10のいずれかに記載の液晶
    ポリエステル樹脂組成物よりなることを特徴とする射出
    成形品。
  12. 【請求項12】請求項1〜10のいずれかに記載の液晶
    ポリエステル樹脂組成物よりなることを特徴とするフィ
    ルム。
  13. 【請求項13】Tダイから溶融押出しされた請求項1〜
    10のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂組成物
    を、一軸延伸あるいは二軸延伸して得られることを特徴
    とするフィルム。
  14. 【請求項14】請求項1〜10のいずれかに記載の液晶
    ポリエステル樹脂組成物を、インフレーション成形して
    得られることを特徴とするフィルム。
JP9140007A 1997-05-29 1997-05-29 液晶ポリエステル樹脂組成物、それよりなる射出成形品およびフィルム Pending JPH10330602A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9140007A JPH10330602A (ja) 1997-05-29 1997-05-29 液晶ポリエステル樹脂組成物、それよりなる射出成形品およびフィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9140007A JPH10330602A (ja) 1997-05-29 1997-05-29 液晶ポリエステル樹脂組成物、それよりなる射出成形品およびフィルム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10330602A true JPH10330602A (ja) 1998-12-15

Family

ID=15258773

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9140007A Pending JPH10330602A (ja) 1997-05-29 1997-05-29 液晶ポリエステル樹脂組成物、それよりなる射出成形品およびフィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10330602A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005213418A (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Sumitomo Chemical Co Ltd 液晶ポリエステル樹脂組成物
WO2007043701A1 (ja) * 2005-10-13 2007-04-19 Polyplastics Co., Ltd. 射出成形用液晶性樹脂組成物
CN104040422A (zh) * 2012-02-29 2014-09-10 宝理塑料株式会社 照相机模块用液晶性树脂组合物
WO2020218405A1 (ja) * 2019-04-26 2020-10-29 株式会社カネカ 低誘電樹脂組成物、成形品、フィルム、積層フィルム、及びフレキシブルプリント配線板
CN115210323A (zh) * 2020-03-31 2022-10-18 株式会社钟化 热塑性树脂组合物及其制造方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005213418A (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Sumitomo Chemical Co Ltd 液晶ポリエステル樹脂組成物
WO2007043701A1 (ja) * 2005-10-13 2007-04-19 Polyplastics Co., Ltd. 射出成形用液晶性樹脂組成物
JP5107048B2 (ja) * 2005-10-13 2012-12-26 ポリプラスチックス株式会社 射出成形用液晶性樹脂組成物
CN104040422A (zh) * 2012-02-29 2014-09-10 宝理塑料株式会社 照相机模块用液晶性树脂组合物
WO2020218405A1 (ja) * 2019-04-26 2020-10-29 株式会社カネカ 低誘電樹脂組成物、成形品、フィルム、積層フィルム、及びフレキシブルプリント配線板
CN113767149A (zh) * 2019-04-26 2021-12-07 株式会社钟化 低介电树脂组合物、成形品、薄膜、层叠薄膜、以及挠性印刷电路板
US11993740B2 (en) 2019-04-26 2024-05-28 Kaneka Corporation Low dielectric resin composition, molded article, film, multilayer film and flexible printed wiring board
CN115210323A (zh) * 2020-03-31 2022-10-18 株式会社钟化 热塑性树脂组合物及其制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5891532A (en) Liquid crystal polyester resin composition film
US8444905B2 (en) Polymeric blends and methods of using same
US5767195A (en) Liquid crystal polyester resin composition
US5759674A (en) Laminate of liquid crystal polyester resin composition film and metallic foil, and printed-wiring board using the same
JPH10330602A (ja) 液晶ポリエステル樹脂組成物、それよりなる射出成形品およびフィルム
JPH07304936A (ja) 液晶ポリエステル樹脂組成物
JP3650459B2 (ja) 液晶ポリエステル樹脂組成物フィルムおよびその製造方法
JP3146972B2 (ja) 液晶ポリエステル樹脂組成物フィルムと金属箔との積層体およびそれを使用するプリント配線用基板
JP3399120B2 (ja) 液晶ポリエステル樹脂組成物
JPH11147999A (ja) 液晶ポリエステル樹脂組成物、それを用いてなるシートもしくはフィルム、および該シートもしくはフィルムの製造方法
JP3339296B2 (ja) 液晶ポリエステル樹脂組成物フィルム及びその製造方法
JP2000080254A (ja) 液晶ポリエステル樹脂組成物、並びに、液晶ポリエステル樹脂組成物フィルムおよびその製造方法
JP3269202B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP3637678B2 (ja) 液晶ポリエステル樹脂組成物およびフィルム
JP3735951B2 (ja) 液晶ポリエステル樹脂組成物およびフィルム
JPH10158493A (ja) 発泡成形体および発泡成形体の製造方法
JPH07316412A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP3391647B2 (ja) 液晶ポリエステル樹脂組成物、それよりなる射出成形品およびフィルム
JP4869860B2 (ja) ブロー成形用液晶性樹脂組成物
JP2004353000A (ja) 液晶ポリエステル樹脂組成物フィルムおよびその製造方法
JP3927658B2 (ja) 積層フィルムおよびその製造方法
JP3326480B2 (ja) 液晶ポリエステル樹脂組成物製容器
JPH1087967A (ja) 液晶ポリエステル樹脂組成物およびそのフィルム
JPH1160757A (ja) 液体バッグ
JPH1060236A (ja) パウチ用包材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040420

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051129

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060328