JPH10329275A - 放香性合成樹脂成形体 - Google Patents

放香性合成樹脂成形体

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JPH10329275A
JPH10329275A JP14160897A JP14160897A JPH10329275A JP H10329275 A JPH10329275 A JP H10329275A JP 14160897 A JP14160897 A JP 14160897A JP 14160897 A JP14160897 A JP 14160897A JP H10329275 A JPH10329275 A JP H10329275A
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JP
Japan
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synthetic resin
microcapsule
molded article
aromatic component
surface layer
Prior art date
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Pending
Application number
JP14160897A
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English (en)
Inventor
Toru Miki
徹 三木
Yoshiaki Hagiwara
美明 萩原
Masaaki Tatezumi
雅明 立住
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takiron Co Ltd
Original Assignee
Takiron Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10329275A publication Critical patent/JPH10329275A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建築物の内装用に使用され、外観上の木目模
様とともに、少量の芳香剤を利用してより効率よく木の
香りを放散するような合成樹脂成形体を提供しようとす
るものである。 【解決手段】合成樹脂基材と、該基材の表面に形成され
て木質芳香成分を内包するマイクロカプセルと塗膜形成
体とから成る放香性表面層と、から放香性合成樹脂成形
体を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の内装用に
使用され、木質の微かな香を長期にわたって放散する放
香性で、特に木目外観を備えた、合成樹脂成形体に関す
る。
【0002】
【従来の技術と解決課題】建築物の内装用に使用される
合成樹脂成形体は、木造りの感覚を出すために、その表
面に木目模様を直接印刷したり、あるいは、合成樹脂成
形体自体が、主成分のポリマー材料に着色剤を不完全な
混合状態で所望形状に成形してその表面に木目模様を表
出させたりして、木製の壁板、床板などに似せた使用が
なされている。
【0003】視覚的に木材に類似させた合成樹脂成形体
は、外観上は、木材製品と間違うばかりに類似している
ものがある。他方、新築の木造建築物の室内は、新しい
木材特有の木の良い香りを暫くの間発散させるものであ
るが、このような香りは合成樹脂成形体では得られな
い。
【0004】合成樹脂成形体で、芳香性を発揮させよう
とすると、芳香性成分を合成樹脂中に混合して成形体と
するか、芳香性成分を塗料中に含ませて成形体の表面に
塗布する方法が考えられるが、これらの方法は、短期間
に芳香性成分が揮発してしまい、芳香性を長期に維持す
るために、多量の芳香性成分を含有させる必要があり、
いずれも芳香性成分の利用効率が悪い。
【0005】本発明は、木造の家屋室内の内装等に使用
されて、外観上の木目模様とともに、少量の芳香剤を利
用してより効率よく木の香りを放散するような合成樹脂
成形体を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の放香性合成樹脂
成形体は、合成樹脂基材と、該基材の表面に形成されて
木質芳香成分を内包するマイクロカプセルと塗膜形成体
とから成る放香性表面層と、から成るものである。表面
層に木質芳香成分を内包する多数のマイクロカプセルを
含有させて、長期にわたり、微量な木の香の成分を徐々
に放出させる。特に、表面層を擦ることにより表面層に
埋設されたマイクロカプセルの一部を破損させて木質芳
香成分がわずかながら放出し、香りを長期に亘り放散さ
せる。このような木質芳香成分には、その木材特有の成
分を含ませることにより、臭覚を通じて木材を認識させ
ることができる。
【0007】また、本発明は、該合成樹脂基材が、木目
模様の外観を有し、上記表面層が概ね透光性を有するも
のとし、これにより木製の屋内用材料として利用でき、
しかも木質芳香成分をその木材特有の香りを発する成分
を含ませることにより、外観と香りの両面から、人に一
層木材に近い感覚を与えることができる。
【0008】表面層は、塗膜成形体中にマイクロカプセ
ルの粒子を含むので、マイクロカプセル粒子の分布、粒
子径と表面層厚みの関係により、さらに、マイクロカプ
セルの粒子の表面からの突出状態により、外観上、表面
光沢を抑えた艶消状態が得られ、より一層の木肌感が得
られる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の合成樹脂成形体を、添付
図面を参照しながら説明する。合成樹脂成形体は、図1
に概念的に示すように、樹脂基材10と、その表面に付
着された薄い放香性表面層2から成るもので、放香性表
面層については、芳香性成分が内包されマイクロカプセ
ル22と塗膜形成体21とからなる。
【0010】マイクロカプセル中の芳香性成分には、木
材特有の芳香性成分が選ばれ、例えば、檜、杉、松など
の針葉樹木の香り成分が利用される。芳香性成分は、天
然木材から抽出された木精や芳香性の合成物質が利用さ
れ、例えば、テルペン系化合物及びこれらの含酸素化合
物が使用可能である。このような芳香性成分は、必要に
より適当な他の油性成分などとともに、微細な樹脂皮膜
により密封されてマイクロカプセル化されている。
【0011】マイクロカプセルは、塗膜形成体により合
成樹脂成形体の表面に固定される。塗膜形成体は、塗料
樹脂成分と溶剤とからなる塗料ビヒクルの硬化物である
が、放香性表面層は、マイクロカプセルの粒径に対応し
て薄い皮膜層とされ、マイクロカプセル粒径が5〜20
μmのとき、塗膜形成体の厚みが5〜40μmの範囲と
するのが適当である。放香性表面層を厚くするのは、マ
イクロカプセルが安定化して香り成分の放散を抑制して
香りの長期化に役立つが、香りが薄くなるので、放香性
表面層の厚みは、マイクロカプセル粒径の1〜2倍程度
が適当である。
【0012】塗料ビヒクルは、マイクロカプセルをよく
分散させ、塗膜形成後に硬化した皮膜強度が大きい樹脂
及び溶剤との組合せから選択される。放香性表面層の形
成は、塗料ビヒクルにマイクロカプセルと混合した塗液
を調製し、基材表面又は基材に形成した中間層に塗布し
て塗液を乾燥硬化させることによりなされる。塗液の基
材への形成方法は、薄い塗膜形成が可能ならば特にこだ
わらないが、塗膜成形体が薄層であることから、スクリ
ーン印刷法やオフセット印刷法が好ましく採用される。
【0013】樹脂基材は、成形体用途に対応して選ばれ
るが、建築構造用の樹脂が利用可能であり、緻密な樹脂
基材や発泡性樹脂基材が使用される。例えば、ポリ塩化
ビニル樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ABS樹脂、ポリステレン、ポリプロピレン、ポリ
エチレンが、利用される。
【0014】樹脂基材には、少なくとも表面に木目模様
を表出したものが好ましく利用される。木目模様は、樹
脂基材をポリ塩化ビニルと木質用の着色材とを不完全な
混合状態で混練して、押出法等で押し出すことにより形
成する方法が採用される。これにより、例えば、檜の木
目や杉の木目をあらわした木目模様が得られ、上記の放
香性表面層の放香する木の香りの種類と一致させるよう
になすこともできる。
【0015】樹脂基材1には、図2に示すように、その
外面に中間層3をあらかじめ形成しておくこともでき、
この場合には、中間層3上に放香性表面層2を形成する
こともなされる。特に、樹脂基材10が発泡性樹脂基材
である場合には、中間層3により樹脂基材10表面の気
孔部を充填して平滑な表面を形成して、放香性表面層の
塗膜の浸透を防止し、塗液を所要の薄膜に形成するのを
容易にする。中間層3は、さらに、耐候性や表面硬さを
付与する等の基材樹脂の表面性状を改善するために使用
しても良い。樹脂基材が木目模様を有するものでは、中
間層は、透明な樹脂により成形して、上述のように、樹
脂基材に表した木目模様の透視を確保する。
【0016】このような中間層は、例えば、樹脂基材の
塩化ビニル樹脂に対して、ポリアクリル樹脂が採用でき
る。この中間層は、樹脂基材と共に、共押出し成形法に
より一体に成形できる。その他に、中間層は、樹脂基材
の押出後に中間層フィルムをロール成形する方法や、樹
脂基材と中間層フィルムとのプレスによるラミネート形
成する方法によっても得られる。
【0017】〔実施例〕合成樹脂成形体1として、図3
に、表側に2状の目地部16を備えて3分割した表面1
1と、裏側に4状の補強用リブ15を長手方向に備えた
細長状の壁板材の例を示す。この樹脂基材は、樹脂基材
として発泡性ポリ塩化ビニル樹脂10と中間層の透明ア
クリル樹脂皮膜とを共押出成形して、成形されたもので
ある。
【0018】マイクロカプセルには、檜の香りを発生す
る芳香性成分を含む油性成分をメラミン系樹脂皮膜に閉
じ込めて成形したもの(日本カプセルプロダクツ(株)
製)を利用し、粒径10μm以下のものを選択して、塗
料ビヒクルに混合含浸して塗液に調製した。塗料ビヒク
ルは、アクリル系樹脂液を使用し、溶剤としてウレタン
シンナーを使用し、塗液中のマイクロカプセルの配合量
は10w%とした。
【0019】調製した塗液を、上記樹脂基材1の表面1
1に印刷して硬化させて塗膜成形体とした。硬化後の塗
膜成形体厚みは14〜25μmであった。マイクロカプ
セルは、塗膜成形体に埋没されているが、塗膜成形体の
表面は、印刷前の中間層の透明アクリル樹脂皮膜の表面
よりもざらつきがあり、表面は艶消し状であり、微かに
檜の香りがあった。
【0020】
【発明の効果】本発明の放香性合成樹脂成形体は、合成
樹脂基材上に芳香成分を内包するマイクロカプセルと塗
膜形成体とから成る放香性表面層を形成するので、木の
香りを発する成形体として、特に木造建物風の内装用途
に、利用することができる。
【0021】合成樹脂基材が木目模様の外観を有し、概
ね透光性を有する上記表面層とすることにより、木質の
放香性合成樹脂成形体として利用できる。合成樹脂基材
と上記放香性表面層との間に透明性の樹脂中間層を形成
することにより、多孔質基材への塗膜形成体の浸透を防
止し、さらに、放香性合成樹脂成形体の表面性状を改善
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放香性合成樹脂成形体の概念的断面
図。
【図2】本発明の放香性合成樹脂成形体の概念的断面図
で、樹脂基材と放香性表面層との間に中間層を介在させ
た放香性合成樹脂成形体の例を示す。
【図3】本発明の実施例に係る壁板用の放香性合成樹脂
成形体の斜視図。
【符号の説明】
1 放香性合成樹脂成形体 10 樹脂基材 2 放香性表面層 21 塗膜形成体 22 マイクロカプセル 3 中間層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂基材と、該基材上に形成されて
    芳香成分を内包するマイクロカプセルと塗膜形成体とか
    ら成る放香性表面層と、から成る放香性合成樹脂成形
    体。
  2. 【請求項2】 該合成樹脂基材が木目模様の外観を有
    し、上記表面層が概ね透光性を有する請求項1記載の木
    質調の放香性合成樹脂成形体。
  3. 【請求項3】 合成樹脂基材と上記放香性表面層との間
    に透明性の樹脂中間層が形成されて成る請求項1又は2
    の放香性合成樹脂成形体。
  4. 【請求項4】 合成樹脂基材が、ポリ塩化ビニル樹脂成
    形体である請求項1ないし3記載の木質調の放香性合成
    樹脂成形体。
JP14160897A 1997-05-30 1997-05-30 放香性合成樹脂成形体 Pending JPH10329275A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020040227A (ko) * 2000-11-24 2002-05-30 민병창 방향성 플라스틱 및 그 제조방법
WO2008069149A1 (ja) * 2006-11-30 2008-06-12 Fujifilm Corporation 芳香シート、芳香用品およびその製造方法
JP2020163757A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 トッパン・フォームズ株式会社 化粧シート

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Effective date: 20040323