JP2020163757A - 化粧シート - Google Patents

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Abstract

【課題】耐傷性以外に、新規の機能を有する化粧シートの提供。【解決手段】熱可塑性樹脂製基材シート11、透明熱可塑性樹脂層13、及び透明表面保護層14を備えて構成され、透明熱可塑性樹脂層13は、熱可塑性樹脂製基材シート11と、透明表面保護層14と、の間に配置されており、熱可塑性樹脂製基材シート11と、透明熱可塑性樹脂層13と、の間に、さらに絵柄層12を備えており、透明表面保護層14がマイクロカプセルを含有する、化粧シート1。【選択図】図1

Description

本発明は、化粧シートに関する。
住宅産業の発展とともに、建築材料の開発が進み、近年では、建築材料の天然素材から人工素材への転換が進められている。天然素材の利用が、森林破壊や環境破壊の一員となっていることも、その傾向に拍車をかけている。
人工素材の中でも、近年は、化粧シートの需要が拡大している。
化粧シートは、住宅建築が産業として発展する過程で開発され、発展してきた。特に、アパート、マンション等の集合住宅や、プレハブ建築等の個人住宅での利用が、化粧シートの発展の牽引役となっている。
例えば、合板、MDF(中密度繊維板)又はパーティクルボード等の木質製基材の表面に、化粧シートが貼り合わされて構成された、所謂シートフローリング材が床材として広く利用されている。このような床材の表面、すなわち化粧シートの表面は、傷付き難い耐傷性を有することが求められる(特許文献1参照)。
特許第5045180号公報
さらに、住宅の仕様の多様化に伴い、化粧シートには、従来にない機能を有することが要求されるようになってきている。
本発明は、耐傷性以外に、新規の機能を有する化粧シートを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、熱可塑性樹脂製基材シート、透明熱可塑性樹脂層、及び透明表面保護層を備えて構成され、前記透明熱可塑性樹脂層は、前記熱可塑性樹脂製基材シートと、前記透明表面保護層と、の間に配置されており、前記熱可塑性樹脂製基材シートの少なくとも前記透明表面保護層側の面が、絵柄を有しているか、又は、前記熱可塑性樹脂製基材シートと、前記透明熱可塑性樹脂層と、の間に、さらに絵柄層を備えており、前記透明表面保護層がマイクロカプセルを含有する、化粧シートを提供する。
本発明の化粧シートにおいては、前記マイクロカプセルが、蓄熱性を有するか、又は芳香剤の徐放性を有することが好ましい。
本発明によれば、耐傷性以外に、新規の機能を有する化粧シートが提供される。
本実施形態の化粧シートの一例を模式的に示す断面図である。 本実施形態の化粧シートの他の例を模式的に示す断面図である。 本実施形態の化粧シートの、さらに他の例を模式的に示す断面図である。 本実施形態の化粧シートの、さらに他の例を模式的に示す断面図である。
<<化粧シート>>
本発明の一実施形態に係る化粧シートは、熱可塑性樹脂製基材シート、透明熱可塑性樹脂層、及び透明表面保護層を備えて構成され、前記透明熱可塑性樹脂層は、前記熱可塑性樹脂製基材シートと、前記透明表面保護層と、の間に配置されており、前記熱可塑性樹脂製基材シートの少なくとも前記透明表面保護層側の面が、絵柄を有しているか、又は、前記熱可塑性樹脂製基材シートと、前記透明熱可塑性樹脂層と、の間に、さらに絵柄層を備えており、前記透明表面保護層がマイクロカプセルを含有する。
本実施形態の化粧シートは、前記透明表面保護層がマイクロカプセルを含有していることにより、前記マイクロカプセルの種類に応じた、新規の機能を有する。また、本実施形態の化粧シートは、前記透明表面保護層を備えていることにより、傷付き難い耐傷性を有する。
マイクロカプセル含有層である前記透明表面保護層が最表層となっている前記化粧シートにおいては、マイクロカプセル含有層が最表層ではない化粧シートの場合よりも、マイクロカプセルの使用効果が高い。
以下、図面を参照しながら、本実施形態の化粧シートについて詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図は、本発明の特徴を分かり易くするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。
図1は、本実施形態の化粧シートの一例を模式的に示す断面図である。
ここに示す化粧シート1は、熱可塑性樹脂製基材シート11、透明熱可塑性樹脂層13、及び透明表面保護層14を備えて構成され、透明熱可塑性樹脂層13は、熱可塑性樹脂製基材シート11と、透明表面保護層14と、の間に配置されている。
透明熱可塑性樹脂層13は、さらに、第1透明熱可塑性樹脂層131と、第2透明熱可塑性樹脂層132と、がこの順に、熱可塑性樹脂製基材シート11側から積層されて構成されている。
透明表面保護層14は、マイクロカプセルを含有する。
また、化粧シート1は、熱可塑性樹脂製基材シート11と、透明熱可塑性樹脂層13(より具体的には第1透明熱可塑性樹脂層131)と、の間に、さらに、絵柄層12を備えている。
また、化粧シート1は、絵柄層12と、透明熱可塑性樹脂層13(より具体的には第1透明熱可塑性樹脂層131)と、の間に、さらに、透明接着剤層15を備えている。
また、化粧シート1は、熱可塑性樹脂製基材シート11の透明表面保護層14側とは反対側の面(本明細書においては、「第2面」と称することがある)11bに、プライマー層16を備えている。
すなわち、化粧シート1は、プライマー層16、熱可塑性樹脂製基材シート11、絵柄層12、透明接着剤層15、透明熱可塑性樹脂層13(より具体的には、第1透明熱可塑性樹脂層131、及び第2透明熱可塑性樹脂層132)、並びに透明表面保護層14がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて構成されている。
以下、各層について説明する。
<透明表面保護層>
透明表面保護層14は、化粧シート1において、これよりも下に配置されている層を保護するための層であり、化粧シート1(透明表面保護層14)は、傷付き難くなっており、耐傷性を有する。
また、透明表面保護層14は透明であり、化粧シート1を、その透明表面保護層14側の外部から観察したときに、透明表面保護層14よりも下に配置されている層を視認可能となっている。
透明表面保護層14は、無色及び有色のいずれであってもよいが、無色であることが好ましい。
透明表面保護層14は、その熱可塑性樹脂製基材シート11側とは反対側の面(本明細書においては、「第1面」と称することがある)14aに、凹部140を有している。
透明表面保護層14の第1面14aは、化粧シート1の一方の最表面である。
凹部140は、化粧シート1において、滑り止めとして機能する。
凹部140は任意の構成であり、化粧シート1は凹部140を備えていなくてもよい。ただし、化粧シート1が凹部140を備えていることにより、化粧シート1は滑り難いものとなる。
凹部140は、前記断面において溝状であり、透明表面保護層14の第1面14a内において、複数設けられている。
透明表面保護層14をその上方から見下ろして平面視したときの、凹部140の平面形状は、直線状となっている。
凹部140の開口部の幅W140は、0.5〜2mmであることが好ましい。W140がこのような範囲であることで、凹部140を有していることにより得られる効果が、より高くなる。
凹部140の深さD140は、10〜80μmであることが好ましい。D140がこのような範囲であることで、凹部140を有していることにより得られる効果が、より高くなる。
なお、凹部140の前記平面形状は、直線状以外の形状であってもよい。
通常、透明表面保護層14の、溝状である前記凹部の前記平面形状としては、例えば、直線状、曲線状、直線部と曲線部をともに有する線状等の線状が挙げられる。
透明表面保護層14が有する凹部140の前記平面形状は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、任意に選択できる。
透明表面保護層14の凹部が溝状ではない(非溝状である)場合、この凹部によって形成される、透明表面保護層14の第1面14aにおける模様としては、例えば、木目板導管溝、石板表面凹凸(花崗岩劈開面等)、布表面テクスチャア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等が挙げられる。
透明表面保護層14の凹部は、これら非溝状のものと、上述の溝状のものと、が組み合わされたものであってもよい。
透明表面保護層14は、マイクロカプセル(図示略)を含有する。
化粧シート1は、マイクロカプセルを含有する透明表面保護層14を備えていることにより、前記マイクロカプセルの種類に応じた、新規の機能を有する。
前記マイクロカプセルは、壁材によって芯物質が内包されて構成されている。
マイクロカプセルは、公知のものであってよい。
マイクロカプセルは、例えば、内包されている芯物質が経時とともに徐々にカプセルの外部に放出される特性を有する徐放性であってもよいし、内包されている芯物質が経時とともに徐々にカプセルの外部に放出される特性を有しない非徐放性であってもよい。非徐放性のマイクロカプセルは、例えば、一定値以上の圧力がマイクロカプセルに加えられたときに、内包されている芯物質がカプセルの外部に放出される特性を有する感圧性であってもよいし、このような特性を有しない非感圧性であってもよい。
前記壁材は、膜形成能を有し、好ましくはオリゴマー又はポリマーであり、微小なカプセルを形成する。
前記芯物質は、マイクロカプセルの主たる活性を発現する成分である。マイクロカプセルにおいては、その製造時に用いた溶媒や乳化剤等が壁材によって内包され得るが、本明細書においては、内包されたこれらの成分(溶媒や乳化剤等)は、芯物質に分類しない。
マイクロカプセルにおいて、壁材の構成成分(本明細書においては、「壁材成分」と略記することがある)と、芯物質とは、いずれも特に限定されず、目的に応じて任意に選択できる。
徐放性及び非徐放性のいずれであるかによらず、前記マイクロカプセルが内包する前記芯物質は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、任意に選択できる。
マイクロカプセルの壁材成分としては、例えば、ポリウレア、ポリウレタン、ポリアミド、メラミン樹脂(別名:メラミン−ホルムアルデヒド樹脂)等が挙げられる。
マイクロカプセルの芯物質としては、例えば、芳香剤、蓄熱剤等が挙げられる。
すなわち、マイクロカプセルとしては、蓄熱性を有するか、又は芳香剤の徐放性を有するものが挙げられる。
前記芳香剤としては、例えば、ヒノキオイル、スギオイル、ティーツリーオイル、サンプレイスオイル、ローズウッドオイル、シダーウッドオイル、フラキセンスオイル、ベンゾインオイル、ミルラオイル、ハーブ系オイル、ローズオイル、ラベンダーオイル、ローマンカモミールオイル、ジャスミンオイル、ゼラニウムオイル、リリーオイル等が挙げられる。
前記蓄熱剤としては、例えば、n−ヘキサデカン、n−ヘプタデカン、n−オクタデカン、n−ノナデカン、n−エイコサン、n−ヘンイコサン等の脂肪族炭化水素;カプリル酸、ペラルゴン酸、ウンデシル酸、カプリン酸等の脂肪酸;ヤシ油、パーム核油、パーム油等の植物油脂;ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール等の脂肪族アルコール;ミリスチン酸メチル、ステアリン酸ブチル、パルミチン酸メチル、ステアリン酸メチル等の脂肪酸エステル;パラフィンワックス等が挙げられる。
前記蓄熱剤の融点は、10〜40℃であることが好ましい。
好ましいマイクロカプセルの一例としては、芯物質として芳香剤を内包する、徐放性又は非徐放性の芳香性マイクロカプセルが挙げられる。
徐放性の芳香性マイクロカプセルを含む化粧シート1を用いた場合には、化粧シート1の適用領域において、長期に渡って少量ずつ、芳香剤が放出される。
非徐放性で感圧性の芳香性マイクロカプセルを含む化粧シート1を用いた場合には、化粧シート1の上を人が歩いた場合など、何らかの一定値以上の圧力が透明表面保護層14に加えられた場合に、化粧シート1の適用領域において、少量ずつ、芳香剤が放出される。
好ましいマイクロカプセルの他の例としては、芯物質として蓄熱剤を内包する、非徐放性で非感圧性の蓄熱性マイクロカプセルが挙げられる。
非徐放性で非感圧性の蓄熱性マイクロカプセルを含む化粧シート1を用いた場合には、透明表面保護層14が、保温環境下に置かれたときや、日光の照射、又は熱源との接触等によって温められたときに、一定時間が経過しても、蓄熱性マイクロカプセルが熱を蓄積した状態を維持するため、透明表面保護層14が保温されている状態が、一定時間以上維持される。
これらの中でも、マイクロカプセルは、蓄熱性を有するか、又は芳香剤の徐放性を有するものが、より好ましい。
そして、マイクロカプセルは、壁材成分がポリウレアであり、芳香剤を内包する、徐放性及び芳香性のマイクロカプセルであるか、又は、壁材成分がメラミン樹脂であり、蓄熱剤を内包する、非徐放性、非感圧性及び蓄熱性のマイクロカプセルであることが特に好ましい。
マイクロカプセルの平均粒子径は、特に限定されない。例えば、前記平均粒子径は、0.5〜20μm、1〜16μm、1.5〜13μm、及び2〜10μmのいずれかであってもよい。このようなマイクロカプセルは、適度な強度を有しており、マイクロカプセルとしての特性を損なうことなく、目的外のタイミングでの破壊が抑制される。ここで、「目的外のタイミング」とは、例えば、化粧シート1を平積みした状態、又はロール状に巻き取った状態等で、実使用時とは異なる条件で圧力が加えられながら保管されているとき等を意味する。
本明細書において「平均粒子径」とは、特に断りのない限り、粒子について、粒度分布計を用いて測定された、体積粒度分布の中位径を意味する。
前記壁材の膜又は層の厚さは、特に限定されず、例えば、50〜1000nmであってもよい。このような壁材を有するマイクロカプセルは、適度な強度を有しており、マイクロカプセルとしての特性を損なうことなく、目的外のタイミングでの破壊が抑制される。ここで、「目的外のタイミング」とは、上記と同じである。
マイクロカプセルとしては、例えば、界面重縮合法、in situ重縮合法等の公知の方法で製造されたものが挙げられるが、マイクロカプセルの製造方法は、これらに限定されない。
徐放性及び非徐放性のいずれであるかによらず、透明表面保護層14が含有する前記マイクロカプセルは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、任意に選択できる。
透明表面保護層14は、前記マイクロカプセルと、樹脂と、を含有する層であることが好ましい。
以下、このような透明表面保護層14について説明する。
透明表面保護層14が含有する前記樹脂は、硬化性樹脂、硬化性樹脂の硬化物、及び非硬化性樹脂のいずれであってもよいが、硬化性樹脂又はその硬化物であることが好ましい。このように、透明表面保護層14が硬化性樹脂を用いて形成されていることにより、化粧シートの耐傷性、耐摩性、耐衝撃性、耐汚染性、耐候性等がより高くなる。
透明表面保護層14における前記硬化性樹脂は、熱硬化性樹脂及び電離放射線硬化性樹脂のいずれであってもよい。
透明表面保護層14における前記非硬化性樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂が挙げられる。
本明細書において、「電離放射線」とは、電離放射線硬化性樹脂を硬化反応させ得るエネルギーを有する電磁波又は荷電粒子線を意味し、その具体例としては、紫外線、電子線、可視光線、X線、イオン線等が挙げられる。
紫外線源としては、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト、メタルハライドランプ等の光源が挙げられる。
紫外線の波長は、190〜380nmであることが好ましい。
電子線源としては、例えば、コッククロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、又は高周波型等の、各種電子線加速器等が挙げられる。
電子線源は、例えば、好ましくは100〜1000keV、より好ましくは100〜300keVのエネルギーを有する電子を照射可能なものが好ましい。
透明表面保護層14における前記電離放射線硬化性樹脂としては、例えば、電離放射線の照射によって重合架橋反応可能なラジカル重合性二重結合を分子中に有するプレポリマー、オリゴマー又はモノマーを主成分とする透明性樹脂が挙げられる。
前記硬化性樹脂中の前記プレポリマー、オリゴマー及びモノマーは、それぞれ1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、任意に選択できる。
前記プレポリマー、オリゴマー及びモノマーとしては、分子中に(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽和基、又はエポキシ基等のカチオン重合性官能基等を有する化合物が挙げられる。
前記プレポリマー又はオリゴマーとしては、ポリエンとポリチオールとの組み合わせによるポリエン/チオール系のプレポリマー又はオリゴマーも挙げられる。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリロイル基」とは、「アクリロイル基」及び「メタクリロイル基」の両方を包含する概念である。(メタ)アクリロイル基と類似の用語についても同様であり、例えば、「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸」及び「メタクリル酸」の両方を包含する概念であり、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及び「メタクリレート」の両方を包含する概念である。
ラジカル重合性不飽和基を有するプレポリマー又はオリゴマーとしては、例えば、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらプレポリマー又はオリゴマーの分子量は、例えば、250〜100000であることが好ましい。
ラジカル重合性不飽和基を有するモノマーのうち、単官能モノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ラジカル重合性不飽和基を有するモノマーのうち、多官能モノマーとしては、例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
カチオン重合性官能基を有するプレポリマー又はオリゴマーとしては、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂等のエポキシ系樹脂;脂肪酸系ビニルエーテル、芳香族系ビニルエーテル等のビニルエーテル系樹脂が挙げられる。
ポリエン/チオール系のプレポリマー又はオリゴマーにおける、前記チオールとしては、例えば、トリメチロールプロパントリチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート等のポリチオールが挙げられる。
ポリエン/チオール系のプレポリマー又はオリゴマーにおける、前記ポリエンとしては、例えば、ジオール及びジイソシアネートから得られたポリウレタンの分子構造の両端に、アリルアルコールを付加したものが挙げられる。
透明表面保護層14が含有する前記熱硬化性樹脂としては、例えば、多官能アクリルウレタン樹脂、ポリエステル系樹脂等が挙げられる。
透明表面保護層14が含有する前記非硬化性樹脂としては、フッ素樹脂(フッ素原子を有する樹脂)が挙げられる。
例えば、硬化性樹脂及びフッ素樹脂を含有する透明表面保護層14は、好ましいものの一例として挙げられる。
透明表面保護層14が含有する前記樹脂は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、任意に選択できる。
透明表面保護層14は、前記マイクロカプセルと、前記樹脂と、のいずれにも該当しない、他の成分を含有していてもよい。
透明表面保護層14が含有する前記他の成分は、特に限定されず、目的に応じて任意に選択できる。
透明表面保護層14が含有する前記他の成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、任意に選択できる。
透明表面保護層14が含有する前記他の成分としては、例えば、耐候剤(紫外線吸収剤、光安定剤等)、可塑剤、安定剤、充填剤、分散剤、着色剤(染料、顔料等)、溶媒等が挙げられる。
透明表面保護層14が、前記マイクロカプセル及び樹脂を含有する場合、透明表面保護層14において、透明表面保護層14の総質量に対する、前記樹脂の含有量の割合([透明表面保護層14中の樹脂の量(質量部)]/[透明表面保護層14の総質量(質量部)]×100)は、マイクロカプセル及び樹脂の種類によらず、80〜99質量%であることが好ましく、86〜98質量%であることがより好ましい。
透明表面保護層14が、前記マイクロカプセル及び樹脂を含有する場合、透明表面保護層14のマイクロカプセルの含有量は、マイクロカプセルの種類に応じて、適宜調節できる。
例えば、マイクロカプセルが芳香性マイクロカプセルである場合には、透明表面保護層14において、前記樹脂の含有量に対する、前記マイクロカプセルの含有量の割合([透明表面保護層14中のマイクロカプセルの量(質量部)]/[透明表面保護層14中の樹脂の量(質量部)]×100)は、2〜13質量%であることが好ましく、例えば、2〜10質量%、2〜8.5質量%、及び2〜7質量%のいずれかであってもよい。前記割合が前記下限値以上であることで、マイクロカプセルを用いたことによる効果がより顕著に得られる。前記割合が前記上限値以下であることで、マイクロカプセルの過剰使用が抑制される。
例えば、マイクロカプセルが蓄熱性マイクロカプセルである場合には、透明表面保護層14において、前記樹脂の含有量に対する、前記マイクロカプセルの含有量の割合([透明表面保護層14中のマイクロカプセルの量(質量部)]/[透明表面保護層14中の樹脂の量(質量部)]×100)は、4〜13質量%であることが好ましく、例えば、4〜10質量%、4.5〜8.5質量%、及び5〜7質量%のいずれかであってもよい。前記割合が前記下限値以上であることで、マイクロカプセルを用いたことによる効果がより顕著に得られる。前記割合が前記上限値以下であることで、マイクロカプセルの過剰使用が抑制される。
透明表面保護層14が、前記マイクロカプセル及び樹脂を含有する場合、透明表面保護層14において、透明表面保護層14の総質量に対する、前記マイクロカプセル及び樹脂の合計含有量の割合(([透明表面保護層14中のマイクロカプセルの量(質量部)]+[透明表面保護層14中の樹脂の量(質量部)])/[透明表面保護層14の総質量(質量部)]×100)は、マイクロカプセル及び樹脂の種類によらず、80質量%以上であることが好ましく、例えば、90質量%以上、95質量%以上、及び99質量%以上、のいずれかであってもよい。
透明表面保護層14において、前記合計含有量の割合は、100質量%以下である。
透明表面保護層14は、ここでは1層のみであるものを示しているが、2層以上の複数層であってもよい。透明表面保護層14が複数層である場合、これら複数層は、互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは特に限定されない。
なお、本明細書においては、透明表面保護層の場合に限らず、「複数層が互いに同一でも異なっていてもよい」とは、「すべての層が同一であってもよいし、すべての層が異なっていてもよく、一部の層のみが同一であってもよい」ことを意味し、さらに「複数層が互いに異なる」とは、「各層の材質及び厚さの少なくとも一方が互いに異なる」ことを意味する。
透明表面保護層14が1層である場合にはこの層が、透明表面保護層14が2層以上である場合にはその最外層(すなわち、2層以上の透明表面保護層14のうち、化粧シート1の厚さ方向において、熱可塑性樹脂製基材シート11から最も離れている層)が、前記樹脂として、熱硬化性樹脂及びその硬化物のいずれか一方又は両方と、電離放射線硬化性樹脂及びその硬化物のいずれか一方又は両方と、をともに含有していてもよい。透明表面保護層14のうち、このような層は、耐傷性を有するだけでなく、折り曲げられたときに、折り曲げ部位における白化や割れの発生が抑制される効果が高い。
なかでも、このような白化や割れの発生が抑制される効果が顕著に高い点では、透明表面保護層14の、上述の硬化性樹脂等の組み合わせを含有する層においては、[熱硬化性樹脂及びその硬化物の合計含有量(質量部)]:[電離放射線硬化性樹脂及びその硬化物の合計含有量(質量部)]の比率が、4:6〜2:8であることが好ましい。
透明表面保護層14の厚さは、特に限定されず、目的に応じて適宜選択できるが、0.1〜50μmであることが好ましく、0.5〜20μmであることがより好ましく、例えば、1〜10μm、及び1〜5μmのいずれかであってもよい。透明表面保護層14の厚さが前記下限値以上であることで、透明表面保護層14を備えていることによる効果(例えば、耐傷性)がより高くなる。透明表面保護層14の厚さが前記上限値以下であることで、化粧シート1の折り曲げがより容易になるなど、化粧シート1の取り扱い性がより良好となる。
本明細書において、「透明表面保護層の厚さ」とは、透明表面保護層全体の厚さを意味し、例えば、複数層からなる透明表面保護層の厚さとは、透明表面保護層を構成するすべての層の合計の厚さを意味する。
<熱可塑性樹脂製基材シート>
熱可塑性樹脂製基材シート11は、熱可塑性樹脂を含有する。
熱可塑性樹脂製基材シート11が含有する前記熱可塑性樹脂は、公知のものであってよい。
前記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体等のポリオレフィン;ポリ塩化ビニル;エチレン−酢酸ビニル共重合体;エチレン−アクリル酸共重合体等のアクリル系樹脂;ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
前記アクリル系樹脂は、(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルから誘導された構成単位を有する樹脂であり、(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルから誘導された構成単位以外の、他の構成単位を有していてもよいし、有していなくてもよい。
熱可塑性樹脂製基材シート11が含有する前記熱可塑性樹脂は、例えば、求められる環境適合性、加工性、価格、シーティングの容易さ、印刷適性、又は曲げ加工性等を考慮して、そのグレードや組成を適宜選択できる。
熱可塑性樹脂製基材シート11が含有する前記熱可塑性樹脂は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、任意に選択できる。
熱可塑性樹脂製基材シート11が含有する前記熱可塑性樹脂は、例えば、環境適合性、加工性、価格等の点では、ポリオレフィンであることが好ましい。
熱可塑性樹脂製基材シート11は、前記熱可塑性樹脂に該当しない、他の成分を含有していてもよい。
熱可塑性樹脂製基材シート11が含有する前記他の成分は、特に限定されず、目的に応じて任意に選択できる。
熱可塑性樹脂製基材シート11が含有する前記他の成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、任意に選択できる。
熱可塑性樹脂製基材シート11が含有する前記他の成分としては、例えば、着色剤、充填剤、難燃剤、酸化防止剤、滑剤、発泡剤等が挙げられる。
熱可塑性樹脂製基材シート11が含有する前記着色剤は、公知のものでよく、例えば、顔料及び染料のいずれであってもよい。
前記着色剤としては、例えば、チタン白、亜鉛華、弁柄、朱、群青、コバルトブルー、チタン黄、黄鉛、カーボンブラック等の無機顔料;イソインドリノン、ハンザイエローA、キナクリドン、パーマネントレッド4R、フタロシアニンブルー、インダスレンブルーRS、アニリンブラック等の有機顔料又は有機染料;アルミニウム、真鍮等の金属顔料;二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の箔粉からなる真珠光沢(パール)顔料等が挙げられる。
熱可塑性樹脂製基材シート11が含有する前記充填剤は、公知のものでよく、特に限定されない。
前記充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、クレー等が挙げられる。
熱可塑性樹脂製基材シート11が含有する前記難燃剤は、公知のものでよく、特に限定されない。
前記難燃剤としては、例えば、水酸化マグネシウム等が挙げられる。
熱可塑性樹脂製基材シート11において、熱可塑性樹脂製基材シート11の総質量に対する、前記熱可塑性樹脂の含有量の割合([熱可塑性樹脂製基材シート11中の熱可塑性樹脂の量(質量部)]/[熱可塑性樹脂製基材シート11の総質量(質量部)]×100)は、90質量%以上であることが好ましく、例えば、95質量%以上、及び99質量%以上、のいずれかであってもよい。
熱可塑性樹脂製基材シート11において、前記割合は、100質量%以下である。
熱可塑性樹脂製基材シート11が、前記着色剤を含有する場合、熱可塑性樹脂製基材シート11において、前記熱可塑性樹脂の含有量に対する、前記着色剤の含有量の割合([熱可塑性樹脂製基材シート11中の着色剤の量(質量部)]/[熱可塑性樹脂製基材シート11中の熱可塑性樹脂の量(質量部)]×100)は、30〜70質量%であることが好ましい。前記割合が前記下限値以上であることで、着色剤を用いたことによる効果がより顕著に得られる。前記割合が前記上限値以下であることで、着色剤の過剰使用が抑制される。
熱可塑性樹脂製基材シート11は、ここでは1層のみであるものを示しているが、2層以上の複数層であってもよい。熱可塑性樹脂製基材シート11が複数層である場合、これら複数層は、互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは特に限定されない。
熱可塑性樹脂製基材シート11の厚さは、特に限定されないが、40〜150μmであることが好ましく、50〜100μmであることがより好ましい。熱可塑性樹脂製基材シート11の厚さが前記下限値以上であることで、化粧シート1の機械的強度がより高くなる。熱可塑性樹脂製基材シート11の厚さが前記上限値以下であることで、化粧シート1の厚さが過剰となることが避けられ、例えば、化粧シート1の折り曲げがより容易になるなど、化粧シート1の取り扱い性がより良好となることがある。
本明細書において、「熱可塑性樹脂製基材シートの厚さ」とは、熱可塑性樹脂製基材シート全体の厚さを意味し、例えば、複数層からなる熱可塑性樹脂製基材シートの厚さとは、熱可塑性樹脂製基材シートを構成するすべての層の合計の厚さを意味する。
<透明熱可塑性樹脂層>
透明熱可塑性樹脂層13(すなわち、第1透明熱可塑性樹脂層131及び第2透明熱可塑性樹脂層132)は、透明であり、化粧シート1を、その透明表面保護層14側の外部から観察したときに、透明熱可塑性樹脂層13よりも下に配置されている層の視認時の質感を調節することにより、化粧シート1の見栄えを調節する。質感が調節される層としては、例えば、絵柄層12が挙げられる。
透明熱可塑性樹脂層13(すなわち、第1透明熱可塑性樹脂層131及び第2透明熱可塑性樹脂層132)は、無色及び有色のいずれであってもよいが、無色であることが好ましい。
[第1透明熱可塑性樹脂層]
第1透明熱可塑性樹脂層131は、熱可塑性樹脂層を含有する。
第1透明熱可塑性樹脂層131が含有する前記熱可塑性樹脂としては、先に説明した、熱可塑性樹脂製基材シート11が含有する熱可塑性樹脂と同じものが挙げられる。
第1透明熱可塑性樹脂層131が含有する前記熱可塑性樹脂は、例えば、求められる環境適合性、加工性、価格、シーティングの容易さ、印刷適性、又は曲げ加工性等を考慮して、そのグレードや組成を適宜選択できる。
第1透明熱可塑性樹脂層131が含有する前記熱可塑性樹脂は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、任意に選択できる。
第1透明熱可塑性樹脂層131が含有する前記熱可塑性樹脂は、例えば、環境適合性、加工性、価格等の点では、ポリオレフィンであることが好ましい。
第1透明熱可塑性樹脂層131は、前記熱可塑性樹脂に該当しない、他の成分を含有していてもよい。
第1透明熱可塑性樹脂層131が含有する前記他の成分は、特に限定されず、目的に応じて任意に選択できる。
第1透明熱可塑性樹脂層131が含有する前記他の成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、任意に選択できる。
第1透明熱可塑性樹脂層131が含有する前記他の成分としては、例えば、紫外線吸収剤、光安定剤等の耐候剤等が挙げられる。
第1透明熱可塑性樹脂層131が含有する前記紫外線吸収剤は、公知のものでよく、特に限定されない。
前記紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤等が挙げられる。
第1透明熱可塑性樹脂層131が含有する前記光安定剤は、公知のものでよく、特に限定されない。
前記光安定剤としては、例えば、ヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。
第1透明熱可塑性樹脂層131において、第1透明熱可塑性樹脂層131の総質量に対する、前記熱可塑性樹脂の含有量の割合([第1透明熱可塑性樹脂層131中の熱可塑性樹脂の量(質量部)]/[第1透明熱可塑性樹脂層131の総質量(質量部)]×100)は、例えば、80質量%以上、90質量%以上、95質量%以上、及び99質量%以上、のいずれかであってもよい。
第1透明熱可塑性樹脂層131において、前記割合は、100質量%以下である。
第1透明熱可塑性樹脂層131が、前記耐候剤(紫外線吸収剤、光安定剤等)を含有する場合、第1透明熱可塑性樹脂層131において、第1透明熱可塑性樹脂層131の総質量に対する、前記耐候剤の含有量の割合([第1透明熱可塑性樹脂層131中の耐候剤の量(質量部)]/[第1透明熱可塑性樹脂層131の総質量(質量部)]×100)は、特に限定されないが、0.001〜0.01質量%であることが好ましい。前記割合が前記下限値以上であることで、耐候剤を用いたことによる効果がより顕著に得られる。前記割合が前記上限値以下であることで、耐候剤の過剰使用が抑制される。上述の「耐候剤の含有量」とは、「紫外線吸収剤、光安定剤等の耐候剤に該当する成分の合計含有量」を意味する。
化粧シート1を、その透明表面保護層14側の外部から観察したときに、第1透明熱可塑性樹脂層131の、透明表面保護層14側の面(本明細書においては、「第1面」と称することがある)131aは、つやを有する面(本明細書においては、「グロス面」と称することがある)と、つやを有しない面(本明細書においては、「マット面」と称することがある)と、のいずれであってもよい。
第1透明熱可塑性樹脂層131の第1面131aをグロス面及びマット面のいずれとするかは、例えば、第1透明熱可塑性樹脂層131の含有成分の種類若しくは含有量、又は、前記第1面131aの表面状態(例えば粗さ等)を調節することにより、調節できる。
例えば、第1透明熱可塑性樹脂層131を、特定値以上の含有量でマット剤を含有するものとするか、又は、前記第1面131aに対して粗化処理を行うことにより、前記第1面131aをマット面とすることができる。
一方、第1透明熱可塑性樹脂層131を、特定値未満の含有量でマット剤を含有するものとするか、又は、マット剤を含有しないものとし、かつ、前記第1面131aに対して粗化処理を行っていないものとすることにより、前記第1面131aをグロス面とすることができる。
前記マット剤を用いる場合には、例えば、第1透明熱可塑性樹脂層131において、前記熱可塑性樹脂の含有量に対する、前記マット剤の含有量の割合([第1透明熱可塑性樹脂層131中のマット剤の量(質量部)]/[第1透明熱可塑性樹脂層131中の熱可塑性樹脂の量(質量部)]×100)は、10質量%以上であることが好ましい。
前記マット剤としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、合成マイカ、酸化チタン、ガラス粒子等の無機微粒子;ポリエチレン微粒子、アクリル樹脂微粒子、ウレタン樹脂微粒子、尿素樹脂微粒子、ナイロン樹脂微粒子、バルーン等の有機微粒子が挙げられる。
第1透明熱可塑性樹脂層131は、ここでは1層のみであるものを示しているが、2層以上の複数層であってもよい。第1透明熱可塑性樹脂層131が複数層である場合、これら複数層は、互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは特に限定されない。
第1透明熱可塑性樹脂層131は、ここで示すように、1層であることが好ましい。
第1透明熱可塑性樹脂層131の厚さは、特に限定されないが、1〜10μmであることが好ましく、2〜6μmであることがより好ましい。第1透明熱可塑性樹脂層131の厚さが前記下限値以上であることで、第1透明熱可塑性樹脂層131を備えていることによる効果がより高くなる。第1透明熱可塑性樹脂層131の厚さが前記上限値以下であることで、化粧シート1の厚さが過剰となることが避けられ、例えば、化粧シート1の折り曲げがより容易になるなど、化粧シート1の取り扱い性がより良好となることがある。
本明細書において、「第1透明熱可塑性樹脂層の厚さ」とは、第1透明熱可塑性樹脂層全体の厚さを意味し、例えば、複数層からなる第1透明熱可塑性樹脂層の厚さとは、第1透明熱可塑性樹脂層を構成するすべての層の合計の厚さを意味する。
[第2透明熱可塑性樹脂層]
第2透明熱可塑性樹脂層132は、その透明表面保護層14側の面(本明細書においては、「第1面」と称することがある)132aに、凹部1320を有している。
凹部1320は、前記断面において溝状であり、凹部1320の第1面132a内において、複数設けられている。
化粧シート1を透明表面保護層14側の上方から見下ろして平面視し、第2透明熱可塑性樹脂層132における凹部1320と、透明表面保護層14における凹部140と、を比較したとき、これら凹部の形状と配置位置は、ほぼ又は完全に一致している。ここで、これら凹部の形状と配置位置はほぼ一致している、とは、これら凹部の形状と配置位置の違いが微小であり、その違いに基づいて、化粧シート1が受ける影響が、無視し得るほどに軽微であることを意味する。
凹部1320は、凹部140を形成するために形成されたものであるか、又は、凹部140の形成時に同時に形成されたものである。
凹部140を適切に形成可能であれば、凹部1320は形成されていなくてもよい。
第2透明熱可塑性樹脂層132の厚さは、特に限定されないが、1〜12μmであることが好ましく、3〜8μmであることがより好ましい。第2透明熱可塑性樹脂層132の厚さが前記下限値以上であることで、第2透明熱可塑性樹脂層132を備えていることによる効果が、より顕著となる。第2透明熱可塑性樹脂層132の厚さが前記上限値以下であることで、化粧シート1の厚さが過剰となることが避けられ、例えば、化粧シート1の折り曲げがより容易になるなど、化粧シート1の取り扱い性がより良好となることがある。
本明細書において、「第2透明熱可塑性樹脂層の厚さ」とは、第2透明熱可塑性樹脂層全体の厚さを意味し、例えば、複数層からなる第2透明熱可塑性樹脂層の厚さとは、第2透明熱可塑性樹脂層を構成するすべての層の合計の厚さを意味する。
上述の点を除けば、第2透明熱可塑性樹脂層132は、第1透明熱可塑性樹脂層131と同様である。
例えば、第2透明熱可塑性樹脂層132の第1面132aをグロス面及びマット面のいずれとするかは、第1透明熱可塑性樹脂層131の第1面132aの場合と同じ方法で調節できる。
化粧シート1を、その透明表面保護層14側の外部から観察したときに、第1透明熱可塑性樹脂層131の第1面131aがマット面である場合には、第2透明熱可塑性樹脂層132の第1面132aはグロス面であることが好ましく、これとは逆に、第1透明熱可塑性樹脂層131の第1面131aがグロス面である場合には、第2透明熱可塑性樹脂層132の第1面132aはマット面であることが好ましい。このように、前記第1面131aと、前記第1面132aと、の光学特性を、互いに異なるものとすることで、化粧シート1の見栄えの調節効果が、顕著に大きくなる。
化粧シート1においては、第1透明熱可塑性樹脂層131及び第2透明熱可塑性樹脂層132のうち、その第1面がマット面であるものは、その隣接する層の面の全領域に設けられていてもよいし、一部の領域のみに設けられていてもよい。
<絵柄層>
化粧シート1は、絵柄層12を備えていることにより、化粧シート1を透明表面保護層14側の外部から観察したときに、意匠性を有する。
絵柄層12の絵柄は、目的に応じて任意に選択でき、特に限定されない。
好ましい絵柄としては、例えば、木目模様、コルク模様、石(例えば大理石)目模様、砂目模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、抽象模様、単色無地、これら絵柄(木目模様〜単色無地)から選択される2種以上が組み合わされて、構成された複合絵柄等が挙げられる。
絵柄層12としては、例えば、樹脂及び着色剤を含有するものが挙げられる。
絵柄層12が含有する前記樹脂は、公知のものでよく、バインダー樹脂であってよい。
絵柄層12が含有する前記樹脂としては、例えば、硬化性樹脂及びその硬化物が挙げられる。硬化性樹脂又はその硬化物を含有する絵柄層12は、光が照射される環境下においても、耐久性が高い。
絵柄層12が含有する前記硬化性樹脂は、熱硬化性樹脂及び電離放射線硬化性樹脂のいずれであってもよい。
絵柄層12が含有する熱硬化性樹脂、熱硬化性樹脂の硬化物、電離放射線硬化性樹脂、及び電離放射線硬化性樹脂の硬化物としては、透明表面保護層14が含有する熱硬化性樹脂、熱硬化性樹脂の硬化物、電離放射線硬化性樹脂、及び電離放射線硬化性樹脂の硬化物と同じものが挙げられる。
絵柄層12が含有する前記樹脂は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、任意に選択できる。
絵柄層12が含有する前記着色剤は、公知のものでよく、例えば、顔料及び染料のいずれであってもよい。
前記着色剤としては、例えば、カーボンブラック、チタン白(酸化チタン)、亜鉛華、鉄複合酸化物、酸化鉄、弁柄、紺青、カドミウムレッド等の無機顔料;アゾ顔料、レーキ顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、フタロシアニン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料等の有機顔料;アルミニウム粉、ブロンズ粉等の金属粉顔料;酸化チタン被覆雲母、酸化塩化ビスマス等の真珠光沢顔料;蛍光顔料;夜光顔料;メタリック顔料等が挙げられる。前記鉄複合酸化物は、遮熱顔料として使用可能である。
絵柄層12が含有する前記着色剤は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、任意に選択できる。
絵柄層12は、前記樹脂と、前記着色剤と、のいずれにも該当しない、他の成分を含有していてもよい。
絵柄層12が含有する前記他の成分は、特に限定されず、目的に応じて任意に選択できる。
絵柄層12が含有する前記他の成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、任意に選択できる。
絵柄層12が含有する前記他の成分としては、例えば、シリカ等の充填剤;有機ビーズ;中和剤;界面活性剤等が挙げられる。
絵柄層12において、絵柄層12の総質量に対する、前記樹脂の含有量の割合([絵柄層12中の樹脂の量(質量部)]/[絵柄層12の総質量(質量部)]×100)は、27〜91質量%であることが好ましい。
絵柄層12において、前記樹脂の含有量に対する、前記着色剤の含有量の割合([絵柄層12中の着色剤の量(質量部)]/[絵柄層12中の樹脂の量(質量部)]×100)は、10〜50質量%であることが好ましい。前記割合が前記下限値以上であることで、着色剤を用いたことによる効果がより顕著に得られる。前記割合が前記上限値以下であることで、着色剤の過剰使用が抑制される。
絵柄層12において、絵柄層12の総質量に対する、前記樹脂及び着色剤の合計含有量の割合(([絵柄層12中の樹脂の量(質量部)]+[絵柄層12中の着色剤の量(質量部)])/[絵柄層12の総質量(質量部)]×100)は、40質量%以上であることが好ましく、例えば、45質量%以上、50質量%以上、及び55質量%以上、のいずれかであってもよい。
絵柄層12において、前記合計含有量の割合は、100質量%以下である。
絵柄層12は、ここでは1層のみであるものを示しているが、2層以上の複数層であってもよい。絵柄層12が複数層である場合、これら複数層は、互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは特に限定されない。
絵柄層12の厚さは、特に限定されないが、0.1〜10μmであることが好ましく、0.5〜5μmであることがより好ましい。絵柄層12の厚さが前記下限値以上であることで、絵柄層12を備えていることによる効果(例えば、化粧シート1の意匠性)がより高くなる。絵柄層12の厚さが前記上限値以下であることで、化粧シート1の厚さが過剰となることが避けられ、例えば、化粧シート1の折り曲げがより容易になるなど、化粧シート1の取り扱い性がより良好となることがある。
本明細書において、「絵柄層の厚さ」とは、絵柄層全体の厚さを意味し、例えば、複数層からなる絵柄層の厚さとは、絵柄層を構成するすべての層の合計の厚さを意味する。
<透明接着剤層>
透明接着剤層15は、これに隣接する2層、すなわち、絵柄層12と、透明熱可塑性樹脂層13(より具体的には第1透明熱可塑性樹脂層131)と、を接着する。
透明接着剤層15は任意の構成であり、化粧シート1は透明接着剤層15を備えていなくてもよい。ただし、化粧シート1が透明接着剤層15を備えていることにより、前記2層の接着強度が顕著に向上し、化粧シート1の構造がより安定して、また、化粧シート1が曲面や直角面に追随する曲げ加工性が向上する。
透明接着剤層15は透明であり、化粧シート1を、その透明表面保護層14側の外部から観察したときに、透明接着剤層15よりも下に配置されている層を視認可能となっている。
透明接着剤層15は、無色及び有色のいずれであってもよいが、無色であることが好ましい。
透明接着剤層15は、公知のものであってよい。
透明接着剤層15としては、透明接着性樹脂を含有するものが挙げられ、例えば、ポリアミド、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂;熱硬化性ウレタン樹脂等の硬化性樹脂;イソシアネートを硬化剤とする二液硬化型ポリウレタン又はポリエステル等を用いて形成されたものが挙げられる。
透明接着剤層15は、ここでは1層のみであるものを示しているが、2層以上の複数層であってもよい。透明接着剤層15が複数層である場合、これら複数層は、互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは特に限定されない。
通常は、透明接着剤層15は1層で十分である。
透明接着剤層15の厚さは、特に限定されないが、0.1〜30μmであることが好ましく、1〜20μmであることがより好ましい。透明接着剤層15の厚さが前記下限値以上であることで、隣接する2層の接着強度がより高くなる。透明接着剤層15の厚さが前記上限値以下であることで、化粧シート1の厚さが過剰となることが避けられ、例えば、化粧シート1の折り曲げがより容易になるなど、化粧シート1の取り扱い性がより良好となることがある。
本明細書において、「透明接着剤層の厚さ」とは、透明接着剤層全体の厚さを意味し、例えば、複数層からなる透明接着剤層の厚さとは、透明接着剤層を構成するすべての層の合計の厚さを意味する。
<プライマー層>
プライマー層16は、化粧シート1を目的とする施工箇所へ固定するための層である。
プライマー層16の熱可塑性樹脂製基材シート11側とは反対側の面(本明細書においては、「第2面」と称することがある)16bは、化粧シート1の他方の最表面である。
プライマー層16は任意の構成であり、化粧シート1はプライマー層16を備えていなくてもよい。ただし、化粧シート1がプライマー層16を備えていることにより、化粧シート1の使用時において、例えば、熱可塑性樹脂製基材シート11の第2面11bをプライマー処理する工程を省略できる。
プライマー層16は、公知のものであってよい。
プライマー層16としては、プライマー樹脂を含有するものが挙げられ、例えば、アクリル変性ウレタン樹脂等からなるウレタン樹脂系プライマー剤、アクリルとウレタンのブロック共重合体からなる樹脂系プライマー剤、又は2液ウレタン樹脂系プライマー剤を用いて形成されたものが挙げられる。
プライマー層16は、さらに、シリカ粉末等の充填剤を含有していてもよい。
プライマー層16は、ここでは1層のみであるものを示しているが、2層以上の複数層であってもよい。プライマー層16が複数層である場合、これら複数層は、互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは特に限定されない。
通常は、プライマー層16は1層で十分である。
プライマー層16の厚さは、特に限定されないが、0.01〜10μmであることが好ましく、0.1〜3μmであることがより好ましい。プライマー層16の厚さが前記下限値以上であることで、化粧シート1の固定対象物に対する固定強度がより高くなる。プライマー層16の厚さが前記上限値以下であることで、化粧シート1の厚さが過剰となることが避けられ、例えば、化粧シート1の折り曲げがより容易になるなど、化粧シート1の取り扱い性がより良好となることがある。
本明細書において、「プライマー層の厚さ」とは、プライマー層全体の厚さを意味し、例えば、複数層からなるプライマー層の厚さとは、プライマー層を構成するすべての層の合計の厚さを意味する。
化粧シート1においては、これを透明表面保護層14側の外部から観察したときに、透明表面保護層14、透明熱可塑性樹脂層13(第1透明熱可塑性樹脂層131及び第2透明熱可塑性樹脂層132)、及び透明接着剤層15を介して、絵柄層12を視認可能であり、化粧シート1は、この絵柄層12の存在によって意匠性を有する。
また、化粧シート1は、マイクロカプセルを含有する透明表面保護層14を備えており、このマイクロカプセルの種類に応じて、新規の機能を有する。
化粧シート1の使用時においては、プライマー層16を目的とする箇所に接触させることにより、化粧シート1をこの箇所に固定する。
本実施形態の化粧シートは、図1に示すものに限定されず、本発明の効果を損なわない範囲内で、図1に示すものにおいて、一部の構成が変更、削除又は追加されたものであってもよい。
例えば、図1に示す化粧シート1は、プライマー層16、熱可塑性樹脂製基材シート11、絵柄層12、透明接着剤層15、透明熱可塑性樹脂層13(より具体的には、第1透明熱可塑性樹脂層131、及び第2透明熱可塑性樹脂層132)、並びに透明表面保護層14を備えているが、本実施形態の化粧シートは、これらのいずれにも該当しない、他の層を備えていてもよい。
前記他の層は特に限定されず、その種類及び厚さ等は、目的に応じて任意に選択できる。
また、図1に示す化粧シート1は、絵柄層12と、透明熱可塑性樹脂層13(より具体的には第1透明熱可塑性樹脂層131)と、の間に、透明接着剤層15を備えているが、他の箇所に、透明接着剤層15と同様の透明接着剤層を備えていてもよい。
また、図1に示す化粧シート1においては、上述のとおり、熱可塑性樹脂製基材シート11が着色剤を含有していてもよく、このような熱可塑性樹脂製基材シート11の少なくとも第1面11aが絵柄を有している場合には、化粧シート1は絵柄層12を備えていなくてもよい。
図2は、このような、本実施形態の化粧シートの他の例を模式的に示す断面図である。
なお、図2以降の図において、既に説明済みの図に示すものと同じ構成要素には、その説明済みの図の場合と同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図2に示す化粧シート2は、絵柄層12を備えていない点と、熱可塑性樹脂製基材シートとして、その少なくとも第1面が絵柄を有しているものを備えている点、以外は、図1に示す化粧シート1と同じである。
すなわち、化粧シート2は、プライマー層16、熱可塑性樹脂製基材シート21、透明接着剤層15、透明熱可塑性樹脂層13(より具体的には、第1透明熱可塑性樹脂層131、及び第2透明熱可塑性樹脂層132)、並びに透明表面保護層14がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて構成されており、熱可塑性樹脂製基材シート21の少なくとも第1面21aが絵柄を有する。
図2中、符号21bは、熱可塑性樹脂製基材シート21の第2面を示している。
熱可塑性樹脂製基材シート21が有する絵柄は、化粧シート1における絵柄層12が有する絵柄と同様である。
化粧シート2においては、これを透明表面保護層14側の外部から観察したときに、透明表面保護層14、透明熱可塑性樹脂層13(第1透明熱可塑性樹脂層131及び第2透明熱可塑性樹脂層132)、及び透明接着剤層15を介して、熱可塑性樹脂製基材シート21を視認可能であり、化粧シート2は、この熱可塑性樹脂製基材シート21の存在によって意匠性を有する。
また、化粧シート2は、マイクロカプセルを含有する透明表面保護層14を備えており、このマイクロカプセルの種類に応じて、新規の機能を有する。
化粧シート2の使用方法は、上述の化粧シート1の使用方法と同じである。
また、図1に示す化粧シート1は、上述のとおり、プライマー層16を備えていなくてもよい。
図3及び図4は、このような、本実施形態の化粧シートのさらに他の例を模式的に示す断面図である。
図3に示す化粧シート3は、プライマー層16を備えていない点以外は、図1に示す化粧シート1と同じである。
すなわち、化粧シート3は、熱可塑性樹脂製基材シート11、絵柄層12、透明接着剤層15、透明熱可塑性樹脂層13(より具体的には、第1透明熱可塑性樹脂層131、及び第2透明熱可塑性樹脂層132)、並びに透明表面保護層14がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて構成されている。
熱可塑性樹脂製基材シート11の第2面11bは、化粧シート3の他方の最表面である。
化粧シート3は、絵柄層12及び透明表面保護層14を備えていることにより、化粧シート1の場合と同様の効果を奏する。
化粧シート3の使用時においては、熱可塑性樹脂製基材シート11の第2面11bをプライマー処理することにより、プライマー層16と同様のプライマー層を形成し、このプライマー層を目的とする箇所に接触させることにより、化粧シート3をこの箇所に固定する。
図4に示す化粧シート4は、プライマー層16を備えていない点以外は、図2に示す化粧シート2と同じである。
すなわち、化粧シート4は、熱可塑性樹脂製基材シート21、透明接着剤層15、透明熱可塑性樹脂層13(より具体的には、第1透明熱可塑性樹脂層131、及び第2透明熱可塑性樹脂層132)、並びに透明表面保護層14がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて構成されている。
熱可塑性樹脂製基材シート21の第2面21bは、化粧シート4の他方の最表面である。
化粧シート4は、熱可塑性樹脂製基材シート21及び透明表面保護層14を備えていることにより、化粧シート2の場合と同様の効果を奏する。
化粧シート4の使用時においては、熱可塑性樹脂製基材シート21の第2面21bをプライマー処理することにより、プライマー層16と同様のプライマー層を形成し、このプライマー層を目的とする箇所に接触させることにより、化粧シート4をこの箇所に固定する。
<<化粧シートの製造方法>>
本実施形態の化粧シートのうち、前記熱可塑性樹脂製基材シートの少なくとも前記透明表面保護層側の面が、絵柄を有し、かつ、前記絵柄層を備えていない化粧シートは、例えば、前記熱可塑性樹脂製基材シートの前記絵柄を有している面を、前記透明表面保護層側に向けて、前記透明熱可塑性樹脂層が、前記熱可塑性樹脂製基材シートと、前記透明表面保護層と、の間に配置されるように、これらの層を積層することで、製造できる。
一方、本実施形態の化粧シートのうち、前記絵柄層を備えた化粧シートは、例えば、前記透明熱可塑性樹脂層が、前記熱可塑性樹脂製基材シートと、前記透明表面保護層と、の間に配置され、さらに、前記熱可塑性樹脂製基材シートと、前記透明熱可塑性樹脂層と、の間に、絵柄層が配置されるように、これらの層を積層することにより、製造できる。
さらに、前記プライマー層を備えた化粧シートは、例えば、前記熱可塑性樹脂製基材シートと、前記透明表面保護層と、を積層した後に、上記の工程に加え、前記熱可塑性樹脂製基材シートの前記透明表面保護層側とは反対側の面(第2面)側に、プライマー層を積層するか、又は、前記熱可塑性樹脂製基材シートと、前記透明表面保護層と、を積層する前に、上記の工程に加え、前記熱可塑性樹脂製基材シートの前記透明表面保護層側とは反対側となる面(第2面となる面)側に、プライマー層を積層することにより、製造できる。
さらに、前記透明接着剤層を備えた化粧シートのうち、前記熱可塑性樹脂製基材シートの少なくとも一方の面が絵柄を有し、かつ、前記絵柄層を備えていない化粧シートは、例えば、上記の工程に加え、前記熱可塑性樹脂製基材シートと、前記透明熱可塑性樹脂層(より具体的には第1透明熱可塑性樹脂層)と、の間に、前記透明接着剤層が配置されるように、これらの層を積層することで、製造できる。
一方、さらに、前記透明接着剤層を備えた化粧シートのうち、前記絵柄層を備えた化粧シートは、例えば、上記の工程に加え、前記絵柄層と、前記透明熱可塑性樹脂層(より具体的には第1透明熱可塑性樹脂層)と、の間に、前記透明接着剤層が配置されるように、これらの層を積層することで、製造できる。
さらに、前記透明表面保護層の前記熱可塑性樹脂製基材シート側とは反対側の面(第1面)に、凹部を有する化粧シートは、例えば、前記熱可塑性樹脂製基材シートと、前記透明表面保護層と、を積層した後に、上記の工程に加え、前記透明表面保護層の前記熱可塑性樹脂製基材シート側とは反対側の面(第1面)に、凹部を形成するか、又は、前記熱可塑性樹脂製基材シートと、前記透明表面保護層と、を積層する前に、上記の工程に加え、前記透明表面保護層の前記熱可塑性樹脂製基材シート側とは反対側となる面(第1面となる面)に、凹部を形成することにより、製造できる。
さらに、前記第2透明熱可塑性樹脂層の前記透明表面保護層側の面(第1面)に、凹部を有する化粧シートは、例えば、上記の工程に加え、上述のように、前記透明表面保護層において凹部を形成する場合と同様の方法で、第2透明熱可塑性樹脂層において凹部を形成することにより、製造できる。前記第2透明熱可塑性樹脂層における凹部は、前記透明表面保護層における凹部を形成する前に、形成してもよいし、前記透明表面保護層における凹部を形成するときに、同時に形成してもよい。
次に、各層のより具体的な形成方法及び積層方法について説明する。
熱可塑性樹脂製基材シート、第1透明熱可塑性樹脂層及び第2透明熱可塑性樹脂層は、いずれも、例えば、これを構成するための樹脂単体、又は、これを構成するための樹脂を含有する樹脂組成物を、成形することにより、形成できる。
熱可塑性樹脂製基材シート、第1透明熱可塑性樹脂層及び第2透明熱可塑性樹脂層として、市販品を用いてもよい。
透明表面保護層は、例えば、これを構成するための成分を含有する組成物(本明細書においては、「透明表面保護層用組成物」と称することがある)を、透明表面保護層の形成対称面に塗工し、乾燥させ、必要に応じて硬化させる(透明表面保護層の含有成分を硬化させる)ことで、形成できる。
透明表面保護層用組成物としては、例えば、前記マイクロカプセル、樹脂及び溶媒を含有するものが挙げられる。
なお、本明細書においては、特に断りのない限り、分散液中の分散媒に相当する成分も「溶媒」と称する。
透明表面保護層用組成物のマイクロカプセル及び樹脂の含有量は、透明表面保護層のマイクロカプセル及び樹脂の含有量が、先に説明した条件を満たすように、調節すればよい。
透明表面保護層用組成物を塗工する方法としては、例えば、ロールコート法、カーテンフローコート法、ワイヤーバーコート法、リバースコート法、グラビアコート法、グラビアリバースコート法、エアーナイフコート法、キスコート法、ブレードコート法、スムースコート法、コンマコート法等が挙げられる。
透明表面保護層用組成物の乾燥は、公知の方法で行えばよく、例えば、常圧下、減圧下及び送風条件下のいずれで行ってもよく、大気下及び不活性ガス雰囲気下のいずれで行ってもよく、加熱乾燥及び常温乾燥のいずれであってもよい。乾燥温度は、特に限定されず、例えば、30〜100℃であってもよい。
透明表面保護層用組成物は、例えば、40〜60℃で0.5〜2分加熱することにより、熱硬化させることができるが、この硬化条件は一例である。
透明表面保護層用組成物は、例えば、公知の条件により、電離放射線硬化させることができる。
透明表面保護層の第1面に凹部を形成する(例えば、図1〜4に示す化粧シート1〜4中の、透明表面保護層14の第1面14aに、凹部140を形成する)場合には、例えば、通常のエンボス加工の手法を適用できる。例えば、化粧シートの製造過程のいずれかの段階で、凹部を有しない透明表面保護層の第1面を加熱して軟化させておき、この状態の前記第1面を、前記凹部を形成するための型となる凸部を備えた版の、その凸部側の面によって加圧し、次いで冷却することで、前記凹部を形成できる。このとき、透明表面保護層と、透明熱可塑性樹脂層(より具体的には第2透明熱可塑性樹脂層)と、が既に積層されている場合には、透明熱可塑性樹脂層の第1面にも同時に凹部が形成されてもよい(例えば、図1〜4に示す化粧シート1〜4中の、第2透明熱可塑性樹脂層132の第1面132aにも同時に、凹部1320が形成されてもよい)。
化粧シートの製造時には、上述の、透明表面保護層の第1面に凹部を形成する方法に代えて、凹部を有しない透明熱可塑性樹脂層(より具体的には第2透明熱可塑性樹脂層)の第1面に、上述の透明表面保護層の場合と同様の方法で凹部を形成し、次いで、この凹部を形成後の前記第1面に、上述の透明表面保護層用組成物を塗工し、乾燥させ、必要に応じて硬化させる(透明表面保護層の含有成分を硬化させる)ことで、凹部を有する透明表面保護層を形成してもよい。
透明表面保護層用組成物は、これを構成するための成分を配合することで、製造できる。
例えば、前記マイクロカプセルの製造時には、マイクロカプセルをその水分散体等の分散体で得られるが、この分散体をそのまま、又は後処理を行って得られた処理済み分散体として、溶媒(分散媒)等を含んだ状態で配合してもよいし、マイクロカプセルの分散体を、スプレードライ法等の乾燥処理によって乾燥させ、得られた粉体を配合してもよい。
透明表面保護層用組成物のマイクロカプセル、樹脂及び溶媒の含有量は、透明表面保護層のマイクロカプセル及び樹脂の含有量が、先に説明した条件を満たすように、調節すればよい。
絵柄層は、例えば、これを構成するための成分を含有する組成物(本明細書においては、「絵柄層用組成物」と称することがある)を、絵柄層の形成対称面に付着させ、乾燥させて、必要に応じて硬化させる(絵柄層の含有成分を硬化させる)ことで、形成できる。
絵柄層用組成物は、これを構成するための成分を配合することで、製造できる。
絵柄層用組成物としては、例えば、前記樹脂、着色剤及び溶媒を含有するものが挙げられる。
絵柄層用組成物の前記樹脂、着色剤及び溶媒の含有量は、絵柄層の樹脂及び着色剤の含有量が、先に説明した条件を満たすように、調節すればよい。
絵柄層用組成物としては、例えば、水性インキ又は溶剤タイプのインキを用いることもできる。その場合、装置との適合性、化粧シートに求められる性能等を考慮して、インキの種類を適宜選択できる。
絵柄層用組成物を付着させる方法としては、例えば、印刷法、コート法、手描き法、墨流し法等が挙げられる。
前記印刷法としては、例えば、グラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、静電印刷法、インクジェット印刷法等が挙げられる。
前記コート法としては、例えば、グラビアコート法、ロールコート法、ナイフコート法、エアーナイフコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、キスコート法、フローコート法、ディップコート法等が挙げられる。
さらに、これらの方法に、写真法、転写法、レーザービーム描画法、電子ビーム描画法、金属等の部分蒸着法、エッチング法等の、1種又は2種以上の他の方法を組みあわせてもよい。
絵柄層用組成物の乾燥及び硬化は、例えば、透明表面保護層用組成物の場合と同じ方法で行うことができる。
透明接着剤層は、例えば、これを構成するための成分を含有する組成物(本明細書においては、「透明接着剤」と称することがある)を、透明接着剤層の形成対称面に塗工し、乾燥させ、必要に応じて硬化させる(透明接着剤層の含有成分を硬化させる)ことで、形成できる。
透明接着剤は、これを構成するための成分を配合することで、製造できる。
透明接着剤層又は透明接着剤として、市販品を用いてもよい。
透明接着剤を塗工する方法としては、例えば、ロールコート法、カーテンフローコート法、ワイヤーバーコート法、リバースコート法、グラビアコート法、グラビアリバースコート法、エアーナイフコート法、キスコート法、ブレードコート法、スムースコート法、コンマコート法等が挙げられる。
透明接着剤の乾燥及び硬化は、例えば、透明表面保護層用組成物の場合と同じ方法で行うことができる。
プライマー層は、例えば、これを構成するための成分を含有する組成物(本明細書においては、「プライマー剤」と称することがある)を、プライマー層の形成対称面に塗工し、乾燥させ、必要に応じて硬化させる(プライマー層の含有成分を硬化させる)ことで、形成できる。
プライマー剤は、これを構成するための成分を配合することで、製造できる。
プライマー剤として、市販品を用いてもよい。
プライマー剤の塗工、乾燥及び硬化は、例えば、透明接着剤の場合と同じ方法で行うことができる。
化粧シートの製造時には、上述の各層を1層単独で目的の箇所に積層してもよいし、2層以上をあらかじめ積層した積層物としてから、この積層物を目的の箇所に積層してもよい。
<<床用化粧材>>
上述の本実施形態の化粧シートは、その中のプライマー層によって、各種被着材と貼り合わせることにより、床用化粧材を構成できる。
前記床用化粧材としては、例えば、被着材が板状である場合の床用化粧板が挙げられる。
前記被着体の構成材料としては、例えば、無機非金属、金属、木材、樹脂等が挙げられる。
前記無機非金属としては、例えば、抄造セメント、押出しセメント、スラグセメント、軽量気泡コンクリート(ALC)、ガラス繊維強化コンクリート(GRC)、パルプセメント、木片セメント、石綿セメント、硅酸カルシウム、石膏、石膏スラグ等の非陶磁器窯業系材料;土器、陶器、磁器、セッ器、硝子、琺瑯等のセラミックス等が挙げられる。
前記金属としては、例えば、鉄、アルミニウム、銅等が挙げられる。これら金属は、例えば、金属鋼板として用いることができる。
前記木材としては、例えば、杉、檜、樫、ラワン、チーク等が挙げられる。これら木材は、例えば、単板、合板、パーティクルボード、繊維板、集成材として用いることができる。
前記樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、ABS樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
以下、具体的実施例により、本発明についてより詳細に説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に、何ら限定されるものではない。
[実施例1]
<<化粧シートの製造>>
<芳香性マイクロカプセルの製造>
セバシン酸ビス(2−エチルヘキシル)(豊国製油社製、37.5g)と、濃度が75質量%であるトリレン−2,4−ジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加体(以下、「TDI−TMP付加体」と略記する)の酢酸エチル溶液(三井化学社製「タケネートD−103H」、26.7g、固形分20.0g)と、の混合物に、ヒノキオイル(22.5g)を添加し、溶解させた。
次いで、得られた混合物を、濃度が5質量%であるポリビニルアルコール水溶液(150g、ポリビニルアルコールとして7.5g)に添加し、乳化機(プライミクス社製)を用いて、回転数10000rpm、時間5分の条件で乳化させ、乳化液を得た。
別途、ジエチレントリアミン(東京化成社製、2.0g)を蒸留水(10.0g)に溶解させ、ジエチレントリアミン水溶液を調製した。
上記で得られた乳化液の全量に、上記で得られたジエチレントリアミン水溶液の全量を添加し、80℃で2時間撹拌することで、界面重縮合を行った。
以上により、ジエチレントリアミンと、TDI−TMP付加体と、の重縮合物を膜形成成分とし、芳香剤としてヒノキオイルと、溶媒としてセバシン酸ビス(2−エチルヘキシル)及び酢酸エチルと、をそれぞれ内包した、徐放性の芳香性マイクロカプセルを、水分散体として得た。
電気的検知帯方式の粒度分布計(ベックマン・コールター社製「Multusizer 3」)を用いて、上記で得られたマイクロカプセルの体積粒度分布を測定した結果、中位径、すなわち平均粒子径は9.0μmであった。
スプレードライ装置(ヤマト科学社製「ADL−311SA」)を用い、スプレードライ法によって、上記で得られた水分散体から水を除去し、乾燥させることにより、前記芳香性マイクロカプセルの粉体を得た。
<透明表面保護層用組成物の製造>
常温下で、熱硬化型多官能アクリルウレタン樹脂を含む樹脂組成物(DICグラフィックス社製)(熱硬化型多官能アクリルウレタン樹脂の量として100質量部)に対して、上記で得られた、芳香性マイクロカプセルの粉体(3質量部)を添加し、撹拌することで、透明表面保護層用組成物を得た。
<化粧シートの製造>
熱可塑性樹脂製基材シートとして、着色ポリエチレンフィルム(リケンテクノス社製「FZ」、厚さ55μm)を用意した。
絵柄層用組成物を用いて、前記着色ポリエチレンフィルムの一方の面(第1面)に対して印刷することにより、絵柄層(厚さ1.5μm)を形成した。
また、シリカ粉末を含有する2液ウレタン系プライマー樹脂を用い、これを前記着色ポリエチレンフィルムの他方の面(第2面)に対してグラビア印刷することにより、プライマー層(厚さ1μm)を形成した。
以上により、プライマー層、熱可塑性樹脂製基材シート及び絵柄層がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて構成された、第1積層シートを得た。
上記得られた第1積層シート中の絵柄層の露出面(すなわち、熱可塑性樹脂製基材シート側とは反対側の面)に、透明接着剤として、ポリエステルポリオールを主剤とし、イソホロンジイソシアネートを硬化剤とする二液硬化型ポリウレタンを塗工して、透明接着剤層(厚さ10μm)を形成した。
次いで、第1透明熱可塑性樹脂層を形成する樹脂組成物(DIC社製「W480」)を用意し、第2透明熱可塑性樹脂層を形成する樹脂組成物(DIC社製「UV230」)を用意した。
そして、上記で形成した透明接着剤層の露出面(すなわち、絵柄層側とは反対側の面)上において、これら樹脂を上記の記載順で共押し出し成形することにより、絵柄層上に、さらに、第1透明熱可塑性樹脂層(厚さ5μm)及び第2透明熱可塑性樹脂層(厚さ6.5μm)をこの順に積層した。第1透明熱可塑性樹脂層の第2透明熱可塑性樹脂層側の面(第1面)はマット面であり、第2透明熱可塑性樹脂層の第1透明熱可塑性樹脂層側とは反対側の面(第1面)はグロス面であった。
以上により、プライマー層、熱可塑性樹脂製基材シート、絵柄層、透明接着剤層、第1透明熱可塑性樹脂層及び第2透明熱可塑性樹脂層がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて構成された、第2積層シートを得た。
上記で得られた第2積層シート中の第2透明熱可塑性樹脂層の露出面(すなわち、第1透明熱可塑性樹脂層側とは反対側の面)に、上記で得られた透明表面保護層用組成物を塗工し、60℃で乾燥及び熱硬化させることで、第2透明熱可塑性樹脂層上に透明表面保護層(厚さ2μm)を形成し、第3積層シートを得た。
上記で得られた第3積層シート中の絵柄層を硬化させた。
以上により、プライマー層(厚さ1μm)、熱可塑性樹脂製基材シート(厚さ55μm)、絵柄層(厚さ1.5μm)、透明接着剤層(厚さ10μm)、第1透明熱可塑性樹脂層(厚さ5μm)、第2透明熱可塑性樹脂層(厚さ6.5μm)及び透明表面保護層(厚さ2μm)がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて構成された化粧シートを得た。
<<化粧シートの評価>>
<床用化粧板の製造>
上記で得られた化粧シート中のプライマー層の露出面(第2面)を、MDF(中密度繊維板、厚さ3mm)の一方の面に貼り合わせた。このMDFは、広葉樹材で作製されたものである。
以上により、MDFと、このMDFの一方の面上に設けられた前記化粧シートと、を備えて構成された床用化粧板を得た。
この床用化粧板を用いて、その中の化粧シートについて、以下に示す項目を評価した。
<耐薬品性の評価>
前記床用化粧板中の透明表面保護層の露出面(第1面)に、濃度が1質量%である炭酸ナトリウム水溶液、濃度が5質量%である酢酸水溶液、ラッカーシンナー、石油ベンジン及びエタノールを、それぞれ別々に0.1mL滴下した。
次いで、透明表面保護層の前記露出面のうち、これら5種の薬品の滴下箇所に皿を被せて、これら滴下箇所を隔離し、そのままの状態で、床用化粧板を常温下で6時間静置した。
次いで、被せていた皿を取り払い、透明表面保護層の5種の薬品の滴下箇所を水及び中性洗剤で洗浄した後、洗浄箇所の液体をふき取った。そして、薬品の滴下箇所の外観を目視観察し、下記基準に従って、化粧シートの耐薬品性を評価した。結果を表1に示す。
・評価基準
A:5種の薬品の滴下箇所すべてにおいて、変化が全く無いか、又は軽微な変化が認められるに過ぎない。
B:1種以上の薬品の滴下箇所において、つやが明確に変化している。
<鉛筆硬度の評価>
前記床用化粧板中の透明表面保護層の露出面(第1面)について、JIS K 5600に準拠して鉛筆硬度試験を行い、下記基準に従って、化粧シートの鉛筆硬度を評価した。結果を表1に示す。
A:透明表面保護層の露出面に凹みができない最高硬度がB以上である。
B:透明表面保護層の露出面に凹みができない最高硬度が2B以下である。
<耐傷性(1)の評価(コインスクラッチ試験)>
前記床用化粧板中の透明表面保護層の露出面(第1面)に対して、直立した状態から45°の角度で傾斜させた状態の10円硬貨の縁を接触させ、10円硬貨に加える荷重を1kg、2kg、3kg及び4kgの4段階に設定して、それぞれの場合に、前記傾斜方向に10円硬貨をスクラッチした。そして、透明表面保護層のスクラッチ箇所を目視観察し、下記基準に従って、化粧シートの耐傷性(1)を評価した。結果を表1に示す。
・評価基準
A:透明表面保護層が剥離したときの最初荷重が3kg以上である。
B:透明表面保護層が剥離したときの最初荷重が2kg以下である。
<耐傷性(2)の評価(ホフマンスクラッチ試験)>
ホフマンスクラッチハードネステスター(BYK−Gardner社製)を用い、前記床用化粧板中の透明表面保護層の露出面(第1面)に対して、加える荷重を200gから2000gまで、200gずつ増大させて設定し、それぞれの場合でスクラッチした。そして、透明表面保護層のスクラッチ箇所を目視観察し、下記基準に従って、化粧シートの耐傷性(2)を評価した。結果を表1に示す。
・評価基準
A:透明表面保護層が剥離したときの最初荷重が1400g以上である。
B:透明表面保護層が剥離したときの最初荷重が1200g以下である。
<芳香性の評価>
5人の評価者が前記床用化粧板のにおいを嗅ぎ、感じられたにおいの強さに基づいて、下記基準に従って、化粧シートの芳香性(快適性)を評価した。結果を表1に示す。
A:においの強さが適切で快適である、と判断した評価者の数が、5人中3人以上である。
B:においが強すぎて不快である、又はにおいが感じられない、と判断した評価者の数が、5人中3人以上である。
<<化粧シートの製造及び評価>>
[実施例2]
透明表面保護層用組成物の製造時において、芳香性マイクロカプセルの粉体の添加量を3質量部に代えて、6質量部とした点以外は、実施例1の場合と同じ方法で、化粧シートを製造及び評価した。結果を表1に示す。
[参考例1]
透明表面保護層用組成物の製造時において、芳香性マイクロカプセルの粉体の添加量を3質量部に代えて、1質量部とした点以外は、実施例1の場合と同じ方法で、化粧シートを製造及び評価した。結果を表1に示す。
[参考例2]
透明表面保護層用組成物の製造時において、芳香性マイクロカプセルの粉体の添加量を3質量部に代えて、15質量部とした点以外は、実施例1の場合と同じ方法で、化粧シートを製造及び評価した。結果を表1に示す。
[比較例1]
透明表面保護層用組成物の製造時において、芳香性マイクロカプセルの粉体の添加量を3質量部に代えて、0質量部とした、すなわち、透明表面保護層用組成物として前記樹脂組成物をそのまま用いた、点以外は、実施例1の場合と同じ方法で、化粧シートを製造及び評価した。結果を表1に示す。
Figure 2020163757
上記結果から明らかなように、実施例1〜2の化粧シートは、芳香性が良好であり、従来の化粧シートには認められない特性を有していた。さらに、実施例1〜2の化粧シートは、耐傷性及び鉛筆硬度も良好であり、化粧シートとして特に優れた特性を有していた。なかでも、実施例1の化粧シートは、耐薬品性も含めて、すべての項目が良好であり、化粧シートとして顕著に優れた特性を有していた。
参考例1の化粧シートは、芳香性マイクロカプセルの使用量が少な過ぎたため、芳香性が実施例1〜2の化粧シートよりも劣っていた。
参考例2の化粧シートは、芳香性マイクロカプセルの使用量が多過ぎたため、芳香性が実施例1〜2の化粧シートよりも劣っていた。
これに対して、比較例1の化粧シートは、芳香性マイクロカプセルを使用していないため、芳香性を全く有していなかった。
[実施例3]
<<化粧シートの製造>>
<蓄熱性マイクロカプセルの製造>
蓄熱剤であるヘプタデカン(エナジーアビュソリュート社製「PCM−17」、95.0g)と、過冷却防止剤であるステアリン酸(関東化学社製、5.0g)と、を混合し、80℃で溶解させ、溶液を得た。
また、乳化剤として、水酸化ナトリウムによってpHを4.5に調節した、濃度が5.0質量%であるスチレン無水マレイン酸共重合体水溶液(ソレニス社製「スクリプトセット520」、150g)を準備し、これと、上記で得られた溶液をビーカーに入れた。そして、乳化機(プライミクス社製)を用いて、回転数10000rpm、時間5分の条件で乳化させ、乳化液を得た。
別途、メラミン(関東化学社製、7.0g)と、濃度が37質量%であるホルムアルデヒド水溶液(関東化学社製、9.1g)と、を混合し、ここへ濃度が40質量%である水酸化ナトリウム水溶液を添加することにより、得られた混合物のpHを8.5〜9.5に調製し、この混合物を80℃で加熱撹拌することにより、メチロール化メラミン初期縮合物を得た。
次いで、上記で得られた乳化液の全量に、このメチロール化メラミン初期縮合物の全量を添加し、80℃で120分撹拌することによって、重縮合を行った。
次いで、得られた反応液を常温になるまで冷却し、この冷却後の反応液に、濃度が40質量%である水酸化ナトリウム水溶液を添加することにより、反応液のpHを約7に調節した。
以上により、メラミン樹脂を壁材成分とし、蓄熱剤としてヘプタデカンと、過冷却防止剤としてステアリン酸と、をそれぞれ内包した、非徐放性及び非感圧性の蓄熱性マイクロカプセルを、水分散体として得た。
電気的検知帯方式の粒度分布計(ベックマン・コールター社製「Multusizer 3」)を用いて、上記で得られた蓄熱性マイクロカプセルの体積粒度分布を測定した結果、中位径、すなわち平均粒子径は2.5μmであった。
スプレードライ装置(ヤマト科学社製「ADL−311SA」)を用い、スプレードライ法によって、上記で得られた水分散体から水を除去し、乾燥させることにより、前記蓄熱性マイクロカプセルの粉体を得た。
<透明表面保護層用組成物及び化粧シートの製造>
芳香性マイクロカプセルの粉体(3質量部)に変えて、上記で得られた蓄熱性マイクロカプセルの粉体(6質量部)を用いた点以外は、実施例1の場合と同じ方法で、透明表面保護層用組成物を製造し、化粧シートを製造した。
<<化粧シートの評価>>
<鉛筆硬度、耐傷性(1)及び耐傷性(2)の評価>
上記で得られた化粧シートを用いた点以外は、実施例1の場合と同じ方法で床用化粧板を製造した。
この床用化粧板を用いて、その中の化粧シートについて、実施例1の場合と同じ方法で、鉛筆硬度、耐傷性(1)及び耐傷性(2)を評価した。結果を表2に示す。
<蓄熱性の評価>
前記床用化粧板を、25℃の空気雰囲気下で5時間静置保存した後、さらに、5℃の空気雰囲気下で2時間静置保存した。次いで、直ちに、床用化粧板中の透明表面保護層の露出面(第1面)の温度を測定し、下記基準に従って、化粧シートの蓄熱性を評価した。結果を表2に示す。
・評価基準
A:温度が10℃以上である。
B:温度が10℃未満である。
<<化粧シートの製造及び評価>>
[参考例3]
透明表面保護層用組成物の製造時において、蓄熱性マイクロカプセルの粉体の添加量を6質量部に代えて、1質量部とした点以外は、実施例3の場合と同じ方法で、化粧シートを製造及び評価した。結果を表2に示す。
[参考例4]
透明表面保護層用組成物の製造時において、蓄熱性マイクロカプセルの粉体の添加量を6質量部に代えて、3質量部とした点以外は、実施例3の場合と同じ方法で、化粧シートを製造及び評価した。結果を表2に示す。
[参考例5]
透明表面保護層用組成物の製造時において、蓄熱性マイクロカプセルの粉体の添加量を6質量部に代えて、15質量部とした点以外は、実施例3の場合と同じ方法で、化粧シートを製造及び評価した。結果を表2に示す。
[比較例2]
透明表面保護層用組成物の製造時において、蓄熱性マイクロカプセルの粉体の添加量を6質量部に代えて、0質量部とした、すなわち、透明表面保護層用組成物として前記樹脂組成物をそのまま用いた、点以外は、実施例3の場合と同じ方法で、化粧シートを製造及び評価した。結果を表2に示す。
Figure 2020163757
上記結果から明らかなように、実施例3の化粧シートは、蓄熱性が良好であり、従来の化粧シートには認められない特性を有していた。さらに、実施例3の化粧シートは、耐傷性及び鉛筆硬度も良好であり、化粧シートとして特に優れた特性を有していた。
参考例3〜4の化粧シートは、蓄熱性マイクロカプセルの使用量が少な過ぎたため、蓄熱性の結果が実施例3の化粧シートよりも劣っていた。
参考例5の化粧シートは、蓄熱性マイクロカプセルの使用量が多過ぎたため、蓄熱性の結果は良好であったものの、耐傷性及び鉛筆硬度が、実施例3の化粧シートよりも劣っていた。
これに対して、比較例2の化粧シートは、蓄熱性マイクロカプセルを使用していないため、蓄熱性を全く有していなかった。
本発明は、建築材料として利用可能である。
1,2,3,4・・・化粧シート、11,21・・・熱可塑性樹脂製基材シート、11a,21a・・・熱可塑性樹脂製基材シートの第1面、12・・・絵柄層、13・・・透明熱可塑性樹脂層、131・・・第1透明熱可塑性樹脂層、132・・・第2透明熱可塑性樹脂層、14・・・透明表面保護層

Claims (2)

  1. 熱可塑性樹脂製基材シート、透明熱可塑性樹脂層、及び透明表面保護層を備えて構成され、
    前記透明熱可塑性樹脂層は、前記熱可塑性樹脂製基材シートと、前記透明表面保護層と、の間に配置されており、
    前記熱可塑性樹脂製基材シートの少なくとも前記透明表面保護層側の面が、絵柄を有しているか、又は、前記熱可塑性樹脂製基材シートと、前記透明熱可塑性樹脂層と、の間に、さらに絵柄層を備えており、
    前記透明表面保護層がマイクロカプセルを含有する、化粧シート。
  2. 前記マイクロカプセルが、蓄熱性を有するか、又は芳香剤の徐放性を有する、請求項1に記載の化粧シート。
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