JPH1032724A - 色変換パラメータ設定装置 - Google Patents

色変換パラメータ設定装置

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JPH1032724A
JPH1032724A JP8185126A JP18512696A JPH1032724A JP H1032724 A JPH1032724 A JP H1032724A JP 8185126 A JP8185126 A JP 8185126A JP 18512696 A JP18512696 A JP 18512696A JP H1032724 A JPH1032724 A JP H1032724A
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JP8185126A
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Inventor
Toshio Shirasawa
寿夫 白沢
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特殊な測色器を用いることなく,ユーザー環
境におけるデバイスの色再現特性を正確に取得可能にす
ること。 【解決手段】 入力デバイス上の画像と出力デバイス上
の画像が等色しない場合に,プロファイル情報の色変換
パラメータを再構築あるいは修正する色変換パラメータ
設定装置において,2つのデバイス間で画像が等色しな
い色域を補正対象色として指定する補正色指定処理部1
07と,補正色指定処理部107により指定された補正
対象色に対する補正内容を判定・選択する補正内容判定
部108と,補正内容判定部108の判定結果に基づい
てプロファイル情報を補正するプロファイル補正処理部
105とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は,デジタルカラー複
写機やカラーファクシミリ,カラースキャナ,カラープ
リンタなどにおけるデバイス間の色変換処理に利用さ
れ,特に,異なる色再現範囲を有するCRTやカラープ
リンタ,カラーコピーなどののデバイス間において,両
者の画像が等色しない場合に色変換パラメータを再構築
あるいは補正する色変換パラメータ設定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年,カラー画像を扱うメディアは様々
な形態で発達してきている。たとえば,カラースキャナ
により文字・画像を読み取り,コンピュータのディスプ
レイ上で編集・加工し,その結果をカラープリンタなど
によりプリント出力するシステムが知られている。しか
し,この場合,ディスプレイ上で再現される色とプリン
ト出力される色とは色再現の方法や混色系(RGB,Y
MC)の違い,および色再現範囲の不一致により相互に
異なる色となることもよく知られていることである。
【0003】このため,異なるカラー入出力機器(デバ
イス)間で簡単で正確な色再現を行うことを目指し,デ
バイス・インディペンデント・カラーを用いた図14に
示すような,カラー・マッチング・システム(CMS)
が研究されている。このシステムでは,各デバイスごと
に作成されたプロファイル情報に基づいて,入力デバイ
スの色信号を測色的に一致した出力デバイスの色信号に
変換する。
【0004】すなわち,従来におけるカラー・マッチン
グ・システム(CMS)は図14に示すようなブロック
図で構成されている。このCMSは,カラースキャナな
どの入力デバイス1401と,カラーモニタなどの出力
デバイス1402と,デバイスに依存しない色の変換を
行うカラー・マッチング・モジュール(以下,CMMと
いう)と,入力デバイス用プロファイル1404と,出
力デバイス用プロファイル1405とから構成されてい
る。
【0005】このようなカラー・マッチング・システム
では,高精度なカラーマッチングを実現するためには,
高精度なデバイスプロファイルが必要であり,プロファ
イルの作成技術が重要な役割を担っている。ところが,
デバイスの色再現性はデバイスごとのばらつきや出力画
像の観察条件というような様々要因の影響を受け,変化
してしまう。
【0006】たとえば,図15に示すように,スキャナ
1501とモニタ1502のプロファイルが色温度D5
0の照明環境を想定して作成されている場合,実際のユ
ーザー環境において色温度D65の照明光(観察光源D
65)を用いている場合には,照明光の変化に伴う色変
化の度合いが入力原稿1503とモニタ表示画像150
4とにおいて異なるため,入力原稿1503とモニタ表
示画面上との画像は等色でなくなる。
【0007】したがって,上記理由により,近年はユー
ザー自身がプロファイルを補正できるような技術が開示
されている。たとえば,特開平6−237371号公報
の『色温度補正装置』では,種々の観察照明に対応した
複数の色変換パラメータをあらかじめ用意しておき,ユ
ーザーが観察照明の種類を人為的に選択するか,あるい
は測色器で測定し,自動的に選択することにより,観察
照明の特性に応じた色変換を行っている。なお,ここで
は複数の照明光に対応した色変換パラメータをあらかじ
め作成し,その中から実際に使用するパラメータを人為
的あるいは測色計によって選択するようにしているが,
具体的な選択手順については明記されていない。
【0008】また,特開平7−285241号公報の
『画像処理装置及び方法』では,表示装置上に種々のパ
ターンを表示し,その中から最適と認められるパターン
をユーザーが選択することにより,測色器を用いないで
ソフトウェアの処理のみで表示装置の経時変化などを補
正している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記に
示されるような特開平7−285241号公報の技術に
あっては,たとえば,モニタのガンマ特性をキャリブレ
ーションする場合,いくつかのガンマ特性に基づいたグ
レイパターンを表示し,その中から最もリニアなパター
ンをユーザーが主観で選択するため,リニアリティの評
価を目視で行うには表示が曖昧なものとなって,信頼性
の高いキャリブレーションを行うことが困難であった。
その結果,キャリブレーションを行ったにもかかわら
ず,デバイス間の色が合致しない場合が生じ,正確なデ
バイスの色再現特性が得られないという問題点があっ
た。
【0010】また,特開平6−237371号公報の技
術にあっては,各照明環境ごとに色変換パラメータを用
意しているため,照明光の種類が限定されてしまい任意
の照明環境に対応することができず,ユーザーの好みに
応じた色再現補正が得られないという問題点があった。
【0011】本発明は,上記に鑑みてなされたものであ
って,特殊な測色器を用いることなく,ユーザー環境に
おけるデバイスの色再現特性を正確に取得可能にするこ
とを第1の目的とする。
【0012】また,照明条件やデバイス固有の特性,色
再現に対するユーザーの好みなどを総合的に補正可能に
し,ユーザー環境におけるカラーマッチング精度を向上
させることを第2の目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに,請求項1に係る色変換パラメータ設定装置にあっ
ては,入力デバイスから入力された色画像情報をプロフ
ァイル情報に基づいて出力デバイスで色再現するシステ
ムであって,前記入力デバイス上の画像と前記出力デバ
イス上の画像が等色しない場合に,プロファイル情報の
色変換パラメータを再構築あるいは修正する色変換パラ
メータ設定装置において,前記2つのデバイス間で画像
が等色しない色域を補正対象色として指定する補正色指
定手段と,前記補正色指定手段により指定された補正対
象色に対する補正内容を判定・選択する補正内容判定手
段と,前記補正内容判定手段の判定結果に基づいて前記
プロファイル情報を補正する補正処理手段と,を備えた
ものである。
【0014】すなわち,入力デバイス上の画像と出力デ
バイス上の画像が等色しない場合に,その等色しない色
域を補正対象色として指定し,該指定結果に基づいて色
変換内容を決定することにより,ユーザーの色再現性に
対する要求レベルに応じた色変換パラメータの設定が可
能になる。
【0015】また,請求項2に係る色変換パラメータ設
定装置にあっては,前記補正内容判定手段は,照明環境
を補正してパラメータを補正する第1の方法,または前
記出力デバイスの階調特性を推定してパラメータを補正
する第2の方法,または再現域圧縮方法に対する観察者
の好みを推定してパラメータを補正する第3の方法のう
ち,1つ以上を選択するものである。
【0016】すなわち,入力デバイス上の画像と出力デ
バイス上の画像が等色しない場合に,指定された色域に
対する最も適切な補正内容を,照明環境を補正してパラ
メータを補正する第1の方法,前記出力デバイスの階調
特性を推定してパラメータを補正する第2の方法,再現
域圧縮方法に対する観察者の好みを推定してパラメータ
を補正する第3の方法から選択することにより,的確な
色変換パラメータの設定が可能になる。
【0017】また,請求項3に係る色変換パラメータ設
定装置にあっては,前記補正色指定手段により前記入力
デバイスと前記出力デバイスとの画像が一致しない色が
指定され,該指定色が出力デバイスの再現不可能な色域
である場合,再現圧縮方法の調整のみを実行するもので
ある。
【0018】すなわち,入力デバイス上の画像と出力デ
バイス上の画像が等色しない場合に,画像が一致しない
色が指定され,該指定色が出力デバイスの再現不可能な
色域である場合,再現圧縮方法の調整のみを実行するこ
とにより,簡単な処理で色変換パラメータの設定が可能
になる。
【0019】また,請求項4に係る色変換パラメータ設
定装置にあっては,少なくとも所定の照明光環境におけ
る測色値が既知である色票を含む色評価用原稿を用意
し,前記色評価用原稿を種類の異なる複数の照明光の下
で観察したときの色票の出力状態を表示する表示手段
と,前記表示手段に表示された画像から実際の評価原稿
の色に近い画像を選択し,該選択結果から観察照明用の
種類を推定する照明推定手段と,をさらに備え,前記補
正処理手段が,前記照明推定手段により推定された照明
の種類に対応した光源用プロファイルを用い,前記プロ
ファイル情報を補正するものである。
【0020】すなわち,入力デバイス上の画像と出力デ
バイス上の画像が等色しない場合に,所定の照明光環境
における測色値が既知である色票を含む色評価用原稿
を,種類の異なる複数の照明光の下で観察したときの色
票の出力状態を表示し,該表示された画像から実際の評
価原稿の色に近い画像を選択し,その結果から観察照明
用の種類を推定することにより,実際の照明光の特性が
容易に推定可能となる。
【0021】また,請求項5に係る色変換パラメータ設
定装置にあっては,少なくとも基準照明環境における色
彩値が既知の複数の色票を含む色評価用原稿を用意し,
前記色評価用原稿を基準照明環境で観察したときの色票
を基準として,所定の色範囲に含まれる複数の色票画像
を表示する表示手段と,前記色票ごとに最も色の見えが
近い色票画像を前記表示された画像から選択し,該選択
された色票画像の色彩値から色票ごとの観察環境におけ
る実際の色彩値を求める色彩値算出手段と,基準照明環
境における色彩値と前記算出された色彩値とから照明光
の特性を推定する照明推定手段と,をさらに備え,前記
補正処理手段が,前記照明推定手段により推定された照
明光に関する変換関数を求め,前記プロファイル情報を
補正するものである。
【0022】すなわち,入力デバイス上の画像と出力デ
バイス上の画像が等色しない場合に,基準照明環境にお
ける色彩値が既知の複数の色票を含む色評価用原稿を,
基準照明環境で観察したときの色票を基準として,所定
の色範囲に含まれる複数の色票画像を表示し,色票ごと
に最も色の見えが近い色票画像を前記表示された画像か
ら選択し,該選択された色票画像の色彩値から色票ごと
の観察環境における実際の色彩値を求め,該色彩値と基
準照明環境下の色彩値とから照明光を推定することによ
り,任意の照明環境に対して照明光の特性を正確に推定
可能となる。
【0023】また,請求項6に係る色変換パラメータ設
定装置にあっては,少なくともグレイスケール画像が印
刷されている色評価用原稿と,標準プロファイル作成時
に用いたプリンタの階調性特性に基づいて作成された複
数の階調性データと,を用意し,前記階調性データごと
に対応したグレイスケール画像を同一画面で表示する表
示手段と,前記色評価用原稿のグレイスケール画像が前
記表示手段に表示された複数のグレイスケール画像のう
ち最も近いグレイスケール画像を選択し,該選択結果か
ら階調性特性を推定する階調性推定手段と,をさらに備
え,前記補正処理手段が,前記ガンマ推定手段により推
定されたガンマ特性に対応した階調性データを用い,前
記プロファイル情報を補正するものである。
【0024】すなわち,色評価用原稿のグレイスケール
画像とガンマテーブルごとに対応して表示されたグレイ
スケール画像とを比較評価し,色評価用原稿のグレイス
ケール画像が表示手段に表示された複数のグレイスケー
ル画像のうち最も近いグレイスケール画像を選択し,そ
の選択結果に対応した階調特性を出力デバイスの実際の
階調特性とすることにより,実際の出力デバイスの階調
特性を容易に推定可能となる。
【0025】また,請求項7に係る色変換パラメータ設
定装置にあっては,前記色評価用原稿および前記表示手
段で表示される評価用画像は,出力デバイスの色材に対
応した濃度の異なる複数の単色パッチとするものであ
る。
【0026】すなわち,評価用画像を出力デバイスの色
材(C,M,Y)に対応した濃度の異なる複数の単色パ
ッチとすることにより,比較評価が比較的簡単に行え
る。
【0027】また,請求項8に係る色変換パラメータ設
定装置にあっては,前記色評価用原稿および前記表示手
段で表示される評価用画像は,出力デバイスの色材に対
応した複数のグラジュエーションパターンとするもので
ある。
【0028】すなわち,評価用画像を出力デバイスの色
材(C,M,Y)に対応した複数のグラジュエーション
パターンとすることにより,階調性レベルの比較評価が
簡単に行える。
【0029】また,請求項9に係る色変換パラメータ設
定装置にあっては,複数の色票データを含む所定の色評
価用画像データを用意し,前記色評価用画像データを校
正済み出力デバイスで出力したときの色パターンの色を
基準として,所定の色範囲に含まれる複数の色票画像を
表示する表示手段と,前記色票ごとに最も色の見えが近
い色票画像を前記表示された画像から選択し,該選択さ
れた色票画像の色彩値から色票ごとの実際の色彩値を求
める出力色色彩値算出手段と,校正済みの色票の色彩値
と実際の出力色色彩値とから出力デバイスの階調特性を
推定する階調特性推定手段と,をさらに備え,前記補正
処理手段が,前記階調特性推定手段により推定された階
調特性に基づいて,前記プロファイル情報を補正するも
のである。
【0030】すなわち,出力デバイスの色変換パラメー
タを再構築あるいは修正する際に,複数の色票データを
含む所定の色評価用画像データを出力デバイスで出力
し,評価用画像を校正済み出力デバイスで出力したとき
の色パターンの色を基準として,所定の色範囲に含まれ
る複数の色票画像を表示し,色票ごとに出力された色票
と最も色の見えが近い色票画像を選択し,該選択された
色票画像の色彩値とから色票ごとの実際の出力色色彩値
を求め,校正済みの色票の色彩値と実際の出力色色彩値
とから出力デバイスの階調特性を推定することにより,
デバイスの階調特性が高精度で推定可能となる。
【0031】また,請求項10に係る色変換パラメータ
設定装置にあっては,評価画像をあらかじめ校正済みの
出力デバイスで出力サンプルを用意し,前記出力サンプ
ルを未校正の出力デバイスによる出力サンプルの近傍に
配置し,前記表示手段の画像と比較評価を行うものであ
る。
【0032】すなわち,評価画像をあらかじめ校正済み
の出力デバイスで出力サンプルを用意し,該出力サンプ
ルを未校正の出力デバイスによる出力サンプルの近傍に
配置し,表示手段の画像と比較評価を行うことにより,
比較評価時の操作性が向上する。
【0033】また,請求項11に係る色変換パラメータ
設定装置にあっては,前記表示手段の表示画像は,出力
デバイスの粒状性に対応した所定のノイズを付加して表
示されるものである。
【0034】すなわち,出力デバイスの粒状性に対応し
た所定のノイズを付加して表示することにより,対象と
する出力デバイスの粒状性を特定することが可能とな
る。
【0035】また,請求項12に係る色変換パラメータ
設定装置にあっては,前記階調特性は,出力デバイスの
ガンマ特性の推定とするものである。
【0036】すなわち,出力デバイスのガンマ特性を推
定することにより,出力デバイスのガンマ特性が高精度
で推定可能となる。
【0037】また,請求項13に係る色変換パラメータ
設定装置にあっては,前記階調特性は,出力デバイスの
出力信号から測色信号を予測する色予測式のパラメータ
により補正されるものである。
【0038】すなわち,出力デバイスの出力信号から測
色信号を予測する色予測式のパラメータで階調特性を補
正することにより,比較的簡単な補正関数で補正しても
混色特性が精度よく近似される。
【0039】また,請求項14に係る色変換パラメータ
設定装置にあっては,前記補正処理手段は,色予測式に
基づいて出力デバイスの色変換パラメータを再構築する
ものである。
【0040】すなわち,色予測式に基づいて出力デバイ
スの色変換パラメータを再構築することにより,混色特
性が測色器を用いることなく校正可能となる。
【0041】また,請求項15に係る色変換パラメータ
設定装置にあっては,所定の評価用画像を複数の異なる
再現域圧縮処理により出力した出力サンプルを用意し,
圧縮前の所定の評価用画像を表示出力する表示手段と,
前記表示手段に表示された画像と前記出力サンプルとを
比較評価し,好みとする画像を選択させ,該選択結果に
基づいて再現域圧縮用パラメータを決定するものであ
る。
【0042】すなわち,所定の評価用画像を複数の異な
る再現域圧縮処理により出力した出力サンプルと,表示
した圧縮前の所定の評価用画像とを比較評価し,好みと
する画像を選択させ,該選択結果に基づいて再現域圧縮
用パラメータを決定することにより,ユーザーの好みに
合った再現域圧縮処理が可能となる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下,本発明の色変換パラメータ
設定装置について添付図面を参照し,詳細に説明する。
【0044】〔実施の形態〕 (実施の形態の構成)図1は,実施の形態に係るカラー
・マッチング・システムの構成を示すブロック図であ
る。図において,101は後述するモニタプロファイル
102を用い,モニタからのRGB信号をXYZ信号に
変換する色変換処理部,102はモニタ出力色の変換の
ために作成されたモニタプロファイルである。
【0045】また,103は色変換処理部101により
変換され,出力されたXYZ信号を後述するプリンタプ
ロファイルを用いてプリンタ信号であるCMY(K)信
号に変換する色変換処理部,104は標準出力環境を想
定して作成された標準プリンタプロファイル,105は
後述する補正方式に基づいて標準プリンタプロファイル
104を補正する補正処理手段としてのプロファイル補
正処理部,106はプロファイル補正処理部105によ
り補正された補正プリンタプロファイルである。
【0046】なお,上記色変換処理部101および色変
換処理部102における色変換処理は,3次元LUTを
用いたメモリマップ補間法やニューラルネットワーク法
による補間法などの通常用いられている変換方式を利用
する。
【0047】また,107はユーザーが出力サンプルに
不満を感じた場合に,その補正対象の色を指定・処理す
る補正色指定手段としての補正色指定処理部,108は
補正色指定処理部107の補正内容を判定し,たとえば
後述する3種類の補正方法のうち1つあるいは複数選択
し,それらの情報をプロファイル補正処理部105に与
える補正内容判定手段としての補正内容判定部である。
【0048】(実施の形態の動作)次に,以上のように
構成されたカラー・マッチング・システムの動作につい
て説明する。通常の色変換処理では,色変換処理部10
1および色変換処理部103において,モニタプロファ
イル102と標準プリンタプロファイル104とを用
い,モニタ画面に表示されているRGB信号をプリンタ
出力信号であるCMY(K)信号に変換し,出力する。
【0049】すなわち,色変換パラメータの最適化が行
われていない最初の段階での色変換では,標準プリンタ
プロファイル104を使用する。この標準出力環境にお
いて,ユーザーが不満を感じない限りは,そのままの状
態を保持し続ける。
【0050】ところが,一般にはプロファイルがすべて
のユーザーに対し,最適なものが提供されていない場合
が多い。そこで,ユーザーが出力色に不満を感じた場合
は,標準プリンタプロファイル104を補正し,補正プ
リンタプロファイル106として登録できるようにす
る。
【0051】つまり,本システムではユーザーが出力サ
ンプルに不満を感じた場合は,キャリブレーション・プ
ログラムを起動させ,補正プリンタプロファイル106
の作成を開始する。このキャリブレーション・プログラ
ムでは,ユーザーが不満と感じた色を対象にして解析す
ることにより,補正内容を補正内容決定部108で決定
し,その補正内容に適したキャリブレーション処理を実
行する。
【0052】次に,上記補正内容の決定手順について,
図2に示す補正色の指定方法を用いて説明する。まず,
ユーザーは補正したい色を指定する。この指定方法とし
ては,色表から番号で色指定を行ってもよいが,図2に
示すような対話形式で行った方が簡単である。
【0053】図2ではモニタ画面上にオリジナル画像を
表示している。そして,この表示画面(表示手段として
のモニタ表示画面201)とプリンタ出力(評価用原稿
202)とを比較しながら,マウス203で補正色を指
定する。この場合,複数の指定色が指定可能である。
【0054】また,プリンタ出力(評価用原稿202)
の色バランスを全体的に変更したいような場合,全体を
修正するというようなメニューを選択できるようにして
もよい。また,オリジナル原稿がプリンタ再現域外の色
データを含む場合には,あらかじめ再現域の圧縮処理な
どを施してプリンタ出力のプレビュー画像を同時に表示
してもよい。
【0055】次いで,上記指定された補正色の情報に基
づいて,図3に示す補正内容の決定手順で補正内容を決
定する。なお,この実施の形態では,以下の3種類の補
正方法を想定している。
【0056】すなわち, (1)照明環境を推定してパラメータを補正する方法 (2)プリンタの階調特性を推定してパラメータを補正
する方法 (3)再現域圧縮(ガマット圧縮)方法に対するユーザ
ーの好みを推定してパラメータを補正する方法の3種類
である。
【0057】図3において,まず,上記のように修正色
(補正色)の指定が行われ(S301),すべての修正
色(補正色)が再現域外であるか否かを判断する(S3
02)。ここですべての修正色(補正色)が再現域外で
あると判断した場合,再現域圧縮方法に対する好みの推
定を実行し(S303),色変換パラメータを設定する
(S304)。
【0058】一方,上記ステップS302において,す
べての修正色(補正色)が再現域外ではないと判断した
場合,照明環境を推定し(S305),色変換パラメー
タを設定する(S306)。次に,上記設定でよいか否
かを判断し(S307),上記設定でよいと判断した場
合,そこでこの処理を終了する。
【0059】一方,上記設定では満足できないと判断し
た場合は,出力デバイスの階調性特性を推定し(S30
8),色変換パラメータを設定する(S309)。さら
に,上記設定でよいか否かを判断し(S310),上記
設定でよいと判断した場合,そこでこの処理を終了す
る。一方,上記設定では満足できないと判断した場合に
は,ステップS303に戻って,前述と同様の推定処理
を繰り返し実行する。
【0060】すなわち,もし指定された補正色がすべて
プリンタ再現域外の色であれば,前述した(3)再現域
圧縮(ガマット圧縮)方法に対するユーザーの好みを推
定してパラメータを補正する方法のみを最適化すれば,
よい結果が得られる可能性が高い。このような場合に
は,モニタ画面上に再現域外圧縮処理を施したプレビュ
ー画像を表示する。また,上記プレビュー画像が気に入
らない場合には,ユーザーの好みを推定し,再現圧縮方
法を補正する。
【0061】また,補正色の再現域内の色が含まれる場
合や全体のカラーバランスを補正する場合には,前述し
た(1)照明環境を推定してパラメータを補正する方
法,(2)プリンタの階調特性を推定してパラメータを
補正する方法の補正も併せて実行する。このように,こ
の実施の形態では,これら3つの補正項目をそれぞれ補
正することにより,全体として高精度な色再現を目指し
ている。
【0062】次に,上記3つ補正項目に対する補正方法
について詳細に説明する。なお,各補正は,前述した実
施の形態のシステムに限らず,ぞれぞれ独立したキャリ
ブレーション方法として実施することもできる。
【0063】また,この実施の形態では,モニタ画像を
プリンタに出力する場合を例にとって説明したが,この
他に,スキャナ画像の取り込み時などにも有効に適用す
ることができる。
【0064】1.照明環境推定によるパラメータ補正 ユーザーの照明環境に適したカラーマッチングを行おう
とする場合,最も重要となるのは,どのようにして照明
に関する情報を入手するかという点である。以下,照明
環境の推定方式の例について(推定方式例1),(推定
方式例2)の順に説明する。
【0065】(推定方式例1)ここでは,あらかじめ想
定したn種類の照明光の中から実際の環境における照明
光を推定し,その結果に基づいて色変換を実行する。照
明光としては,たとえば色温度3000〜8000Kの
D光源,F1〜F12の蛍光灯などを想定し,それぞれ
の照明光用の色変換パラメータをあらかじめ作成してお
き,推定結果に対応した色変換パラメータを補正後のパ
ラメータとして使用する。以下,この設定例について図
5を用いて説明する。
【0066】図5は,プロファイル・リストを用いた補
正ファイルの設定例を示す説明図である。プロファイル
群(プロファイル・リスト)501に複数種類の光源に
対するプロファイルを用意しておき,照明推定手段とし
ての照明推定処理部500による照明光推定処理の結
果,その推定された照明光の種類をプロファイル群50
1から選択し,補正プロファイルを作成する。
【0067】また,図4は,照明環境推定処理例を示す
説明図である。図において,まず,分光反射率特性が既
知である色票を含む評価用原稿401を用意する。な
お,この評価用原稿には,色票以外に人物画などの自然
画像を含んでもよい。色票としは,照明光の種類に対応
してできるだけ色変化が顕著となる色,たとえば,肌色
などを含んでいることが望ましい。
【0068】また,色票の分光特性から各照明光の基で
観察した場合の色票に対する三刺激値をあらかじめ求め
ておく。たとえば,照明Iに対する色票の三刺激値をX
(I),Y(I),Z(I)とする。そして,ユーザー
に対しては上記三刺激値の計算結果と評価原稿402の
みを提供しておく。
【0069】続いて,上記の準備をした後に実際の推定
作業を行う。ユーザーが照明光判別処理の入力キー(た
とえば,モニタ表示画面401上に表示されるソフトキ
ー)を選択・押下するとプログラムが起動する。該プロ
グラムは色票の三刺激値に基づいて各照明光で観察した
ときに色を再現した複数のカラーパッチをモニタ表示画
面401上に表示する。
【0070】三刺激値からモニタ色信号への変換は,下
記数1で示すようにガンマ変換とマトリクス演算とによ
り簡単に実現できる。
【0071】
【数1】
【0072】ただし,上記数1において,Mは3×3の
マトリクッス,Ywr,Ywg,Ywbは赤,緑,青そ
れぞれを完全発光させたときの輝度,Gr,Gg,Gb
は各色におけるガンマを示している。また,これらの係
数はモニタごとに固有の値であり,通常はモニタデバイ
スと共に提供されることが多い。
【0073】そして,モニタ表示画面401上に複数の
色票が表示されると,ユーザーは評価用原稿402の色
票とモニタ表示画面401の色票とを比較しながら,色
が最も近いと判断した画像を選択する。選択された色票
は,照明光の種類と1対1で対応しているので,選択結
果から即座に使用する色変換パラメータを特定すること
ができる。
【0074】また,照明光の種類によっては,色票の色
がほとんど変化しない場合も考えられる。このような場
合には,別の色票を用いて照明光の種類を判別する。た
とえば,肌色の色票をF6光源の元で見たときと,40
00Kの色温度をもったD光源の元で見たときとではあ
まり変化しないものとする。その場合には,ユーザーに
よって選択結果が異なることがあるので,推定結果の信
頼性が低下する。
【0075】そこで,4000Kの色温度をもったD光
源の照明環境下とF6光源を照明環境下とにおいて,色
変化が最も目立つ色票を用意しておき,色温度4000
KのD光源かF6光源かが選択された場合には,第2の
色票を表示し,色温度4000K光源かF6光源かを判
別できるようにする。このように2段階で照明光の種類
を特定するようにすれば,目視による選択方法であって
も比較的信頼性の高い結果が得られる。
【0076】上記の方法に基づいて照明光の種類が推定
されたならば,その推定結果に対応したプロファイルを
補正パラメータにセットし,色変換を実行する。したが
って,以上の方法により,種々の光源環境に適したカラ
ーマッチングを簡単に実現することが可能となる。
【0077】(推定方式例2)ところで,上記推定方式
例1ではいくつかの照明光を想定し,その中から照明光
を選択するようにしていた。しかし,この推定方式例1
では各照明光用の多数の変換パラメータをあらかじめ保
持する必要があるので,メモリの使用効率がよくない。
そこで,この推定方式例2では,直接に照明特性を推定
し,その推定結果に基づいて,色変換パラメータを再構
築する。以下,詳細に説明する。
【0078】図6は,推定方式例2に係る照明特性の推
定と色変換方式を示すブロック図である。図において,
601は色変換パラメータを用いてモニタ表示色信号X
m,Ym,ZmをXp,Yp,Zp信号に変換する色変
換部,602は後述する色比較結果テーブル606を参
照し,最小自乗法によりパラメータが設定される色変換
パラメータ,603はXp,Yp,Zp信号それぞれを
3次元LUT604により補間演算する補間演算部,6
04は補間演算のためのパラメータが格納されている3
次元LUT(ルックアップテーブル),605Cはシア
ンインク(トナー)用のγ変換部,605Mはマゼンタ
インク(トナー)用のγ変換部,605Yはイエローイ
ンク(トナー)用のγ変換部である。
【0079】また,606はモニタ色の三刺激値および
評価原稿の三刺激値とをそれぞれの色票に対応させた色
比較結果テーブル,607は上記色比較結果テーブル6
06を用いてパラメータ設定部607によりパラメータ
の算出・設定を行う色彩値算出手段としてのパラメータ
設定部である。
【0080】以上の構成において,標準状態では,モニ
タRGB信号は色変換部601と補間演算部603,ガ
ンマ変換部605C〜Yによりプリンタ用のC,M,Y
信号に変換される。ここでD50の照明環境を標準環境
と想定している場合には,D50環境用の3次元LUT
604やガンマテーブルが設定される。
【0081】しかし,照明環境がD50と異なっている
場合には,モニタ表示画面と反射原稿とで照明光による
色変換の度合いが異なるために,両者の色が一致しなく
なる。そこで,照明光推定処理を行い,D50照明環境
における色票の色がどのように変化しているかを調べ
る。
【0082】照明特性の特性の方法は,基本的なところ
は前述した推定方式例1と同様に行われる。すなわち,
あらかじめD50照明環境下での三刺激値が既知である
色票と等色しているように見えるモニタ表示を選択し,
特性を推定する。ただし,この推定方式例2では,選択
結果に基づいて照明光の種類ではなく,実際の観察環境
における色票の三刺激値を求めるようにするため,モニ
タ表示画面にはD50における色票の色データを基に少
しずつずれたような画像を表示させる。
【0083】たとえば,色票のD50照明における三刺
激値X,Y,Zの値が(81.8,27.7,50.
0)とすると,モニタ表示画面上には明度が同じで彩度
と色相が少しずつ異なった画像を2次元的に表示する。
そして,表示画像が選択されると,その表示画像の三刺
激値が観察環境における色票の三刺激値として決定す
る。
【0084】さらに,複数の色票に対して同様の実験を
繰り返し実行し,図6に示す色比較結果テーブル606
のように,D50照明環境における三刺激値(評価原稿
の三刺激値)と観察環境における三刺激値(モニタ色の
三刺激値)との対応関係を得る。
【0085】上記のようにD50照明環境と観察環境と
における三刺激値の対応関係が得られると,次にパラメ
ータの再構築を実行する。再構築を行うためには,ま
ず,実際の観察環境における三刺激値をD50照明環境
の三刺激値に変換するための変換関数を求める。変換関
数としては,多次多項式を用い,その係数は最小自乗法
を用いて求める。
【0086】そして,この変換係数をプロファイルに設
定することにより,ユーザーの照明環境に最適なプロフ
ァイルを構築することができる。また,照明光補正用に
色変換パラメータ602と3次元LUT604とを合成
し,1つの3次元LUTにして用いることも可能であ
る。
【0087】2.階調特性推定によるパラメータ補正 次に,階調特性の補正方法について説明する。階調特性
にはプリンタの色材であるシアン,マゼンタ,イエロ
ー,ブラックの各単色ごとの特性(単色特性)と,それ
らを混ぜ合わせたときの特性(混色特性)とがある。単
色特性は通常1次元LUTを用いて補正され,混色特性
は補間法やマトリックス演算などの色変換を行って補正
する。以下,(単色ガンマの推定例1),(単色ガンマ
の推定例2),(単色ガンマの推定例3),(混色特性
の推定例)の順に例をあげて,詳細に説明する。
【0088】(単色ガンマの推定例1)ここでは,あら
かじめ想定したn種類のガンマ特性の中から実際のプリ
ンタにおけるガンマ特性を推定し,その結果に基づいて
色変換を実行する場合について説明する。
【0089】上記ガンマ特性としては,プリンタのばら
つきを考慮し,その範囲内で多数のガンマテーブルをあ
らかじめ作成しておき,推定結果に対応したガンマテー
ブルを補正した後のパラメータとして使用する。
【0090】すなわち,図8において,階調性推定手段
としてのガンマ特性推定部800によりガンマ特性の推
定を行い,プロファイル群801の中から上記ガンマの
選択番号に対応したガンマテーブルを選択し,該ガンマ
テーブルに基づいてプロファイルを補正する。
【0091】図7は,階調特性の推定処理例を示す説明
図であり,ガンマ特性の推定を行っている状態を示して
いる。まず,あらかじめホストコンピュータの記憶装置
に記憶されている単色のグラジュエーション画像を補正
対象となるプリンタで出力する。
【0092】また,複数のガンマテーブルもあらかじめ
作成し,用意しておく。用意するガンマテーブルとして
は,標準プロファイル作成時に用いたプリンタのガンマ
特性を基に,ハイライトやダーク部分における濃度を変
化させたようなテーブルを用意しておけばよい。
【0093】そして,各ガンマテーブルに対応したグレ
イスケール画像を表示手段としてのモニタ表示画面70
1に表示する。表示されたパターンと評価用原稿702
とを比較し,表示されたパターンの中から最も似ている
ものを選択することによりガンマを推定する。
【0094】たとえば,図7において5番のグレイスケ
ールが最も評価用原稿702と似ていると判断した場合
には,5番目のガンマテーブルを用いた補正プロファイ
ルを作成する。
【0095】なお,上記の例では1種類のグレイスケー
ル画像を用いてガンマ特性を推定したが,たとえば,ハ
イライト/中間調/ダーク部分などに分け,それぞれ個
別にガンマ特性を推定するようにしてもよい。また,表
示する画像もグレイスケールに限らず,単純なカラーパ
ッチやその他の絵柄で比較評価してもよい。
【0096】(単色ガンマの推定例2)さて,上記単色
ガンマの推定例1では,いくつかのガンマ特性を想定
し,その中からガンマテーブルを選択していた。しかし
ながら,実際のプリンタのガンマ特性は様々の種類やば
らつきが存在し,そのようなばらつきに完全に対応する
には,非常に多くのガンマ特性を想定しておく必要があ
る。そこで,この単色ガンマの推定例2では,直接ガン
マ特性を推定し,その推定結果に基づいて色変換パラメ
ータを再構築する。以下,詳細に説明する。
【0097】図10は,単色ガンマの推定例2に係る階
調特性の推定と色変換方式を示すブロック図である。図
において,1001はモニタ表示色信号Xm,Ym,Z
mをXp,Yp,Zp信号に変換する色変換部,100
2は後述する3次元LUT1003により補間演算する
補間演算部,1003は補間演算のためのパラメータが
格納されている3次元LUT(ルックアップテーブ
ル),1004cはシアンインク(トナー)用のγ変換
部,1004mはマゼンタインク(トナー)用のγ変換
部,1004yはイエローインク(トナー)用のγ変換
部,1005Cはガンマテーブルに基づいてシアンのガ
ンマ補正を実行するγ補正部,1005Mはガンマテー
ブルに基づいてマゼンタのガンマ補正を実行するγ補正
部,1005Yはガンマテーブルに基づいてイエローの
ガンマ補正を実行するγ補正部である。
【0098】また,1006はモニタ色の明度および標
準プリンタの明度とをそれぞれの色票に対応させた色比
較結果テーブル,1007は上記テーブルを用いてガン
マテーブルを作成する出力色彩値算出手段としてのガン
マテーブル作成部である。
【0099】以上の構成において,照明環境の補正処理
が行われた状態では,モニタRGB信号は色変換部10
01と補間演算部1002,γ変換部1004c〜yに
よりプリンタ用のC,M,Y信号に変換される。プリン
タ特性が標準プロファイルの作成に使用した標準プリン
タと同じならば,この状態でモニタ表示色とプリンタ出
力との色がマッチングする。
【0100】しかし,プリンタが同一機種であっても,
そのガンマ特性は機器ごとにばらつくため,必ずしも色
が一致しない。そこで,ガンマ特性推定処理を行い,標
準プリンタに対するずれを調べる。
【0101】図9は,階調特性の推定処理例を示す説明
図であり,ガンマ特性の推定を行っている状態を示して
いる。まず,単色の色票を実際に使用するプリンタで出
力し,プリンタ出力画像902を得る。そして,このプ
リンタ出力画像902と等色して見えるモニタ表示画面
901を選択し,ガンマ特性を推定する。
【0102】たとえば,シアンのガンマ特性を推定する
場合には,最初にシアンの単色パッチを出力する。さら
に具体的には,[C,M,Y,K]=[32,0,0,
0,]を出力するものとする。また,この色票を標準プ
リンタで出力したときの三刺激値が[70,75,8
5]とする。
【0103】なお,標準プリンタでの出力値は,標準プ
ロファイルなどから容易に求めることができるし,あら
かじめ補正プログラムのサンプルデータとして添付する
ようにしておくとよい。
【0104】モニタ上には,この標準プリンタの出力色
を基準として,色相,彩度が一定で段階的に明度を変え
たものを表示する。観察者は目視で最も近いと感じる色
をモニタ上から選択する。
【0105】たとえば,図9において,表示手段として
のモニタ表示画面901で1番の画像が選択された場
合,1番の明度を対象プリンタの色票1に対する明度値
として登録する。上記評価実験をシアンの出力値を変え
た複数の色票に対して行うことにより,シアンの出力値
と明度との対応関係がわかる。
【0106】以上の推定処理により,各色票ごとに標準
プリンタの出力明度値と補正対象デバイスの出力明度値
がわかるので,図10に示すような色比較結果テーブル
1006が完成する。すなわち,この色比較結果テーブ
ル1006に基づいて補正用のガンマテーブルを作成す
る。ガンマテーブルは,色比較結果テーブル1006の
サンプルデータを基に多次多項式やスプライン関数など
を用い,近似して作成する。
【0107】そして,上記補正用ガンマテーブルを新た
にプロファイルに設定することにより,ユーザーの持っ
ているデバイスに最適なプロファイルを構築する。ま
た,標準のガンマテーブルと組み合わせて1つのガンマ
テーブルを作成し,これを用いてもよい。
【0108】なお,上記の例ではシアン1色についての
み説明したが,当然のことながら他の色材(マゼンタ,
イエロー)に対しても同様に推定処理を行い,補正ガン
マを設定すればよい。
【0109】(単色ガンマの推定例3)上記単色ガンマ
の推定例2では,単色の色票を用い,モニタ表示画像と
プリント出力したカラーパッチとの比較により推定を行
っていた。しかし,単色のカラーパッチをモニタとプリ
ントとで出力することは,比較的難しい面がある。そこ
で,比較しやすいように2種類の色票の相対的な関係を
用いて比較評価を行うのが,図11に示す階調特性の推
定処理例である。以下,詳細に説明する。
【0110】すなわち,図11に示すように,本推定方
式では2種類のサンプルを重ね合わせて評価する。一方
の出力サンプル1102aは,標準プリンタで出力した
もので,中央部分が窓状にくり抜かれた形状となってい
る。もう一方の出力サンプル1102bは,補正対象の
プリンタにより出力されたサンプルである。また,この
場合におけるそれぞれのCMYK出力値は,同じにす
る。
【0111】そして,上記出力サンプル1102aと出
力サンプル1102bとを重ね合わせると,1102c
に示すような出力サンプルの画像が得られるので,標準
プリンタの出力に対し手持ちのプリンタがどの程度ずれ
ているかが判定しやすくなる。
【0112】また,表示手段としてのモニタ表示画面1
101上にも,上記と同様に標準出力と手持ちのプリン
タ出力とが重ね合わされたような画像を複数表示し,そ
の中から最も似ているものを選択する。もちろん,モニ
タ表示画面1101の色を変えるのは,補正プリンタの
出力に相当する領域のみである。なお,選択した結果か
らプロファイルを構築する方法は前述した方法と同様で
ある。
【0113】(混色特性の推定例)さて,以上述べてき
た推定例は単色ガンマの補正についてのみであった。プ
リンタの固体差の補正などは,概ねガンマ補正を行うこ
とで解決できる。しかし,プリンタの色材が変わってし
まったり,使用する記録紙の質(たとえば,上質紙に対
し,中質紙やラフ紙など)が変わったりした場合に,ガ
ンマ補正だけでは不十分な場合がある。このような場合
には,以下に説明するように混色特性も補正する。
【0114】混色特性の補正処理も基本的には,ガンマ
特性や照明特性の補正と同様に,なんらかの評価サンプ
ルとモニタ上の表示画像との比較結果に基づいて,パラ
メータの再構築を行うことができる。しかし,3次元L
UTを用いた補間法などでは,膨大な量のパラメータを
設定しておく必要があり,すべてのパラメータを推定処
理によって取得したデータから再構築しようとすると膨
大な数の比較実験を繰り返すことになり,現実的には非
常に困難なものとなる。
【0115】そこで,混色特性を修正する場合には,標
準プリンタの混色変換用パラメータを作成する際に構築
している色予測式を用い,この予測式を補正することに
より色変換パラメータを再構築するようにする。色予測
式とは,プリンタの単色特性値を基にそれらの混色時の
測色値を予測する関数を指している。
【0116】たとえば,(c,m,y,k)=(50,
70,90,100)を出力したときのL* * *
が(30,30,−10),C,M,Y,Kそれぞれの
単色出力時の平均反射率が(0.3,0.4,0.5,
0.7)であったとする。
【0117】この場合の色予測式というのは,CMYK
の平均反射率からL* * * 値を計算するような関数
のことを指している。ただし,色予測式の入出力信号の
特性には,特に決まりはなく,高精度に混色モデルを記
述できればよい。ここで,L * * * 信号それぞれに
対する色予測式を以下のように記述する。
【0118】L* = Fl(c,m,y,k) a* = Fa(c,m,y,k) b* = Fb(c,m,y,k)
【0119】次に,推定処理結果に基づいて色予測式を
修正し,新たな色予測式を再構築する。推定処理に用い
る評価画像には,2色以上の混色色票を用いるように
し,さらにL* * * 均等色空間上で色票がある色域
に集中しないように設定する。
【0120】次いで,推定処理を行って得られた結果か
ら標準プリンタ出力時のL* * * 値と補正対象プリ
ンタ出力時のL* * * 値とがわかる。そこで,この
結果を用い,各色成分ごとに2次式程度の低次の補正関
数を作成する。
【0121】たとえば,補正関数をGl,Ga,Gbと
すれば,次式で色予測式を補正することができる。
【0122】Fl(c,m,y,k)=Gl(Fl
(c,m,y,k)) Fa(c,m,y,k)=Ga(Fa(c,m,y,
k),Fb(c,m,y,k)) Fb(c,m,y,k)=Gb(Fa(c,m,y,
k),Fb(c,m,y,k))
【0123】このようにして色予測式を補正することに
より,比較的単純な補正関数で補正しても混色特性を精
度よく近似することができる。
【0124】上記のように色予測式を補正したならば,
次に標準プロファイルを作成する手順と同様の手順で補
正プロファイルを作成する。たとえば,3次元LUTを
用いて補間演算で混色変換を行う場合には,3次元LU
Tの格子点値に対応するプリンタ出力値を色予測式の逆
関数を用いて求める。
【0125】したがって,以上の推定方法により,混色
特性をも測色器を用いることなく,キャリブレーション
を行うことができる。
【0126】なお,モニタ表示画像の表示画像を,出力
デバイスの粒状性に対応した所定のノイズを付加して表
示するようにしてもよい。これにより,対象とする出力
デバイスの粒状性を特定することが可能となる。
【0127】3.ユーザーの好み推定による再現域圧縮
パラメータの補正例 次に,ユーザーの好みを推定して再現域圧縮パラメータ
を補正する方法について説明する。一般に,モニタ上の
カラー画像をプリンタに出力する場合,モニタの色再現
範囲に比べプリンタの色再現域が狭いので再現域圧縮処
理を行う必要がある。
【0128】再現域の圧縮方法としては,まず,モニタ
とプリンタとの明度レンジを合わせた後,プリンタの再
現可能な彩度域を超えている色を無彩色軸方向へ色相一
定のまま彩度圧縮し,再現可能な色に変換するという処
理が施される。しかし,元来再現できない色を再現しよ
うとするため,忠実な色再現を得ることは不可能であ
る。そのため,圧縮処理後の画像としてどのような画像
が望ましいかということは,ユーザーの好みによって異
なる。
【0129】そこで,この実施の形態では,図12に示
すように複数の圧縮処理画像サンプル(b)を用意し,
該サンプルの中から観察者がモニタ表示画面1201上
で好みの画像を選択することにより,最適な圧縮方式を
決定する。
【0130】ユーザーの好みに合った再現域圧縮処理を
決定するには,まず,所定の評価用画像を複数の再現域
圧縮処理を行って対象出力プリンタに出力する。評価用
画像としては出力プリンタの再現域外の色を多く含むよ
うな画像を用意する。
【0131】また,再現域の圧縮方式としては,たとえ
ば,彩度圧縮の方向を明度一定から徐々に彩度を保存す
るような方向へ圧縮するようなものを複数種用意する。
すなわち,図13に示すように,再現域圧縮方法選択処
理部1300で再現域圧縮方法を特定し,その再現域圧
縮方法をプロファイル群1301に用意された複数の再
現域圧縮方法から選択する。
【0132】そして,それぞれの圧縮処理にしたがって
対象出力プリンタに出力する。ユーザーは,モニタ上の
圧縮前のオリジナル画像と対象出力プリンタに出力され
た圧縮画像とを比較しながら,好みの圧縮方法を選択す
る。
【0133】なお,実際に対象出力プリンタで圧縮しな
くても,あらかじめ標準出力プリンタで圧縮し,出力し
た画像サンプルを作成しておき,それとモニタ表示画面
1201とを比較し,圧縮方法を決定してもよい。
【0134】このように,ユーザーが好む画像が決まる
と,その画像に対応した再現域圧縮方式のパラメータを
補正プロファイルに設定する。したがって,以上の方法
によりユーザーの好みに合った再現域圧縮処理が実現す
る。
【0135】
【発明の効果】以上説明したように,本発明に係る色変
換パラメータ設定装置(請求項1)によれば,入力デバ
イス上の画像と出力デバイス上の画像が等色しない場合
に,その等色しない色域を補正対象色として指定し,該
指定結果に基づいて色変換内容を決定することにより,
ユーザーの色再現性に対する要求レベルに応じた色変換
パラメータの設定が可能になるので,特殊な測色器を用
いることなく,ユーザー環境におけるデバイスの色再現
特性を正確に取得することができる。
【0136】また,本発明に係る色変換パラメータ設定
装置(請求項2)によれば,入力デバイス上の画像と出
力デバイス上の画像が等色しない場合に,指定された色
域に対する最も適切な補正内容を,照明環境を補正して
パラメータを補正する第1の方法,前記出力デバイスの
階調特性を推定してパラメータを補正する第2の方法,
再現域圧縮方法に対する観察者の好みを推定してパラメ
ータを補正する第3の方法から選択することにより,的
確な色変換パラメータの設定が可能になるので,照明条
件やデバイス固有の特性,色再現に対するユーザーの好
みなどを総合的に補正可能にし,ユーザー環境における
カラーマッチング精度を向上させることができる。
【0137】また,本発明に係る色変換パラメータ設定
装置(請求項3)によれば,入力デバイス上の画像と出
力デバイス上の画像が等色しない場合に,画像が一致し
ない色が指定され,該指定色が出力デバイスの再現不可
能な色域である場合,再現圧縮方法の調整のみを実行す
るため,簡単な処理で色変換パラメータの設定が実現す
る。
【0138】また,本発明に係る色変換パラメータ設定
装置(請求項4)によれば,入力デバイス上の画像と出
力デバイス上の画像が等色しない場合に,所定の照明光
環境における測色値が既知である色票を含む色評価用原
稿を,種類の異なる複数の照明光の下で観察したときの
色票の出力状態を表示し,該表示された画像から実際の
評価原稿の色に近い画像を選択し,その結果から観察照
明用の種類を推定するため,実際の照明光の特性が容易
に推定することができる。
【0139】また,本発明に係る色変換パラメータ設定
装置(請求項5)によれば,入力デバイス上の画像と出
力デバイス上の画像が等色しない場合に,基準照明環境
における色彩値が既知の複数の色票を含む色評価用原稿
を,基準照明環境で観察したときの色票を基準として,
所定の色範囲に含まれる複数の色票画像を表示し,色票
ごとに最も色の見えが近い色票画像を前記表示された画
像から選択し,該選択された色票画像の色彩値から色票
ごとの観察環境における実際の色彩値を求め,該色彩値
と基準照明環境下の色彩値とから照明光を推定するた
め,任意の照明環境に対して照明光の特性を正確に推定
することができる。
【0140】また,本発明に係る色変換パラメータ設定
装置(請求項6)によれば,色評価用原稿のグレイスケ
ール画像とガンマテーブルごとに対応して表示されたグ
レイスケール画像とを比較評価し,色評価用原稿のグレ
イスケール画像が表示手段に表示された複数のグレイス
ケール画像のうち最も近いグレイスケール画像を選択
し,その選択結果に対応した階調特性を出力デバイスの
実際の階調特性とするため,実際の出力デバイスの階調
特性を容易に推定することができる。
【0141】また,本発明に係る色変換パラメータ設定
装置(請求項7)によれば,評価用画像を出力デバイス
の色材(C,M,Y)に対応した濃度の異なる複数の単
色パッチとするため,比較評価が比較的簡単に行うこと
ができる。
【0142】また,本発明に係る色変換パラメータ設定
装置(請求項8)によれば,評価用画像を出力デバイス
の色材(C,M,Y)に対応した複数のグラジュエーシ
ョンパターンとするため,階調性レベルの比較評価が簡
単に行うことができる。
【0143】また,本発明に係る色変換パラメータ設定
装置(請求項9)によれば,出力デバイスの色変換パラ
メータを再構築あるいは修正する際に,複数の色票デー
タを含む所定の色評価用画像データを出力デバイスで出
力し,評価用画像を校正済み出力デバイスで出力したと
きの色パターンの色を基準として,所定の色範囲に含ま
れる複数の色票画像を表示し,色票ごとに出力された色
票と最も色の見えが近い色票画像を選択し,該選択され
た色票画像の色彩値とから色票ごとの実際の出力色色彩
値を求め,校正済みの色票の色彩値と実際の出力色色彩
値とから出力デバイスの階調特性を推定するため,デバ
イスの階調特性が高精度で推定することができる。
【0144】また,本発明に係る色変換パラメータ設定
装置(請求項10)によれば,評価画像をあらかじめ校
正済みの出力デバイスで出力サンプルを用意し,該出力
サンプルを未校正の出力デバイスによる出力サンプルの
近傍に配置し,表示手段の画像と比較評価を行うため,
比較評価時の操作性が向上する。
【0145】また,本発明に係る色変換パラメータ設定
装置(請求項11)によれば,出力デバイスの粒状性に
対応した所定のノイズを付加して表示するため,対象と
する出力デバイスの粒状性を特定することができる。
【0146】また,本発明に係る色変換パラメータ設定
装置(請求項12)によれば,出力デバイスのガンマ特
性を推定するため,出力デバイスのガンマ特性が高精度
で推定することができる。
【0147】また,本発明に係る色変換パラメータ設定
装置(請求項13)によれば,出力デバイスの出力信号
から測色信号を予測する色予測式のパラメータで階調特
性を補正するため,比較的簡単な補正関数で補正しても
混色特性が精度よく近似される。
【0148】また,本発明に係る色変換パラメータ設定
装置(請求項14)によれば,色予測式に基づいて出力
デバイスの色変換パラメータを再構築するため,混色特
性が測色器を用いることなく校正することができる。
【0149】また,本発明に係る色変換パラメータ設定
装置(請求項15)によれば,所定の評価用画像を複数
の異なる再現域圧縮処理により出力した出力サンプル
と,表示した圧縮前の所定の評価用画像とを比較評価
し,好みとする画像を選択させ,該選択結果に基づいて
再現域圧縮用パラメータを決定するため,ユーザーの好
みに合った再現域圧縮処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るカラー・マッチング・システ
ムの構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態に係る補正色の指定方法を示す説明
図である。
【図3】実施の形態に係る補正内容の決定手順を示すフ
ローチャートである。
【図4】照明環境の推定方式例1の推定状態を示す説明
図である。
【図5】照明環境の推定方式例1に係るプロファイル・
リストを用いた補正ファイルの設定例を示す説明図であ
る。
【図6】照明環境の推定方式例2に係る照明特性の推定
と色変換方式を示すブロック図である。
【図7】単色ガンマの推定例1の推定状態を示す説明図
である。
【図8】単色ガンマの推定例1に係るプロファイル・リ
ストを用いた補正ファイルの設定例を示す説明図であ
る。
【図9】単色ガンマの推定例2の推定状態を示す説明図
である。
【図10】単色ガンマの推定例2に係る階調特性の推定
と色変換方式を示すブロック図である。
【図11】単色ガンマの推定例3の推定状態を示す説明
図である。
【図12】再現域圧縮方法の選択例を示す説明図であ
る。
【図13】現域圧縮方法の選択例におけるプロファイル
・リストを用いた補正ファイルの設定例を示す説明図で
ある。
【図14】一般的なカラー・マッチング・システムの構
成を示すブロック図である。
【図15】観察照明下における入力原稿の色とモニタ表
示画面の色との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
101,103色変換処理部 102 モニタプロファイル 104 標準プリンタプロファイル 105 プロファイル補正処理部 106 補正プリンタプロファイル 107 補正色指定処理部 108 補正内容判定部 201,401,701 モニタ表示画面 202,402,702 評価用原稿 500 照明光推定処理部 501,801,1301 プロファイル群 602 色変換パラメータ 605C〜Y ガンマ変換部 606 色比較結果テーブル 607 パラメータ設定部 800 ガンマ特性推定処理部 901,1101,1201 モニタ表示画面 902 プリンタ出力画像 1007 ガンマテーブル作成部 1102a〜c 出力サンプル 1300 再現域圧縮方法選択処理部

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力デバイスから入力された色画像情報
    をプロファイル情報に基づいて出力デバイスで色再現す
    るシステムであって,前記入力デバイス上の画像と前記
    出力デバイス上の画像が等色しない場合に,プロファイ
    ル情報の色変換パラメータを再構築あるいは修正する色
    変換パラメータ設定装置において,前記2つのデバイス
    間で画像が等色しない色域を補正対象色として指定する
    補正色指定手段と,前記補正色指定手段により指定され
    た補正対象色に対する補正内容を判定・選択する補正内
    容判定手段と,前記補正内容判定手段の判定結果に基づ
    いて前記プロファイル情報を補正する補正処理手段と,
    を備えたことを特徴とする色変換パラメータ設定装置。
  2. 【請求項2】 前記補正内容判定手段は,照明環境を補
    正してパラメータを補正する第1の方法,または前記出
    力デバイスの階調特性を推定してパラメータを補正する
    第2の方法,または再現域圧縮方法に対する観察者の好
    みを推定してパラメータを補正する第3の方法のうち,
    1つ以上を選択することを特徴とする請求項1に記載の
    色変換パラメータ設定装置。
  3. 【請求項3】 前記補正色指定手段により前記入力デバ
    イスと前記出力デバイスとの画像が一致しない色が指定
    され,該指定色が出力デバイスの再現不可能な色域であ
    る場合,再現圧縮方法の調整のみを実行することを特徴
    とする請求項2に記載の色変換パラメータ設定装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも所定の照明光環境における測
    色値が既知である色票を含む色評価用原稿を用意し,前
    記色評価用原稿を種類の異なる複数の照明光の下で観察
    したときの色票の出力状態を表示する表示手段と,前記
    表示手段に表示された画像から実際の評価原稿の色に近
    い画像を選択し,該選択結果から観察照明用の種類を推
    定する照明推定手段と,をさらに備え,前記補正処理手
    段が,前記照明推定手段により推定された照明の種類に
    対応した光源用プロファイルを用い,前記プロファイル
    情報を補正することを特徴とする請求項1に記載の色変
    換パラメータ設定装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも基準照明環境における色彩値
    が既知の複数の色票を含む色評価用原稿を用意し,前記
    色評価用原稿を基準照明環境で観察したときの色票を基
    準として,所定の色範囲に含まれる複数の色票画像を表
    示する表示手段と,前記色票ごとに最も色の見えが近い
    色票画像を前記表示された画像から選択し,該選択され
    た色票画像の色彩値から色票ごとの観察環境における実
    際の色彩値を求める色彩値算出手段と,基準照明環境に
    おける色彩値と前記算出された色彩値とから照明光の特
    性を推定する照明推定手段と,をさらに備え,前記補正
    処理手段が,前記照明推定手段により推定された照明光
    に関する変換関数を求め,前記プロファイル情報を補正
    することを特徴とする請求項1に記載の色変換パラメー
    タ設定装置。
  6. 【請求項6】 少なくともグレイスケール画像が印刷さ
    れている色評価用原稿と,標準プロファイル作成時に用
    いたプリンタの階調性特性に基づいて作成された複数の
    階調性データと,を用意し,前記階調性データごとに対
    応したグレイスケール画像を同一画面で表示する表示手
    段と,前記色評価用原稿のグレイスケール画像が前記表
    示手段に表示された複数のグレイスケール画像のうち最
    も近いグレイスケール画像を選択し,該選択結果から階
    調性特性を推定する階調性推定手段と,をさらに備え,
    前記補正処理手段が,前記ガンマ推定手段により推定さ
    れた階調性特性に対応した階調性データを用い,前記プ
    ロファイル情報を補正することを特徴とする請求項1に
    記載の色変換パラメータ設定装置。
  7. 【請求項7】 前記色評価用原稿および前記表示手段で
    表示される評価用画像は,出力デバイスの色材に対応し
    た濃度の異なる複数の単色パッチであることを特徴とす
    る請求項6に記載の色変換パラメータ設定装置。
  8. 【請求項8】 前記色評価用原稿および前記表示手段で
    表示される評価用画像は,出力デバイスの色材に対応し
    た複数のグラジュエーションパターンであることを特徴
    とする請求項6に記載の色変換パラメータ設定装置。
  9. 【請求項9】 複数の色票データを含む所定の色評価用
    画像データを用意し,前記色評価用画像データを校正済
    み出力デバイスで出力したときの色パターンの色を基準
    として,所定の色範囲に含まれる複数の色票画像を表示
    する表示手段と,前記色票ごとに最も色の見えが近い色
    票画像を前記表示された画像から選択し,該選択された
    色票画像の色彩値から色票ごとの実際の色彩値を求める
    出力色色彩値算出手段と,校正済みの色票の色彩値と実
    際の出力色色彩値とから出力デバイスの階調特性を推定
    する階調特性推定手段と,をさらに備え,前記補正処理
    手段が,前記階調特性推定手段により推定された階調特
    性に基づいて,前記プロファイル情報を補正することを
    特徴とする請求項1に記載の色変換パラメータ設定装
    置。
  10. 【請求項10】 評価画像をあらかじめ校正済みの出力
    デバイスで出力サンプルを用意し,前記出力サンプルを
    未校正の出力デバイスによる出力サンプルの近傍に配置
    し,前記表示手段の画像と比較評価を行うことを特徴と
    する請求項9に記載の色変換パラメータ設定装置。
  11. 【請求項11】 前記表示手段の表示画像は,出力デバ
    イスの粒状性に対応した所定のノイズを付加して表示さ
    れることを特徴とする請求項6または9に記載の色変換
    パラメータ設定装置。
  12. 【請求項12】 前記階調特性は,出力デバイスのガン
    マ特性の推定であることを特徴とする請求項9に記載の
    色変換パラメータ設定装置。
  13. 【請求項13】 前記階調特性は,出力デバイスの出力
    信号から測色信号を予測する色予測式のパラメータによ
    り補正されることを特徴とする請求項9に記載の色変換
    パラメータ設定装置。
  14. 【請求項14】 前記補正処理手段は,色予測式に基づ
    いて出力デバイスの色変換パラメータを再構築すること
    を特徴とする請求項13に記載の色変換パラメータ設定
    装置。
  15. 【請求項15】 所定の評価用画像を複数の異なる再現
    域圧縮処理により出力した出力サンプルを用意し,圧縮
    前の所定の評価用画像を表示出力する表示手段と,前記
    表示手段に表示された画像と前記出力サンプルとを比較
    評価し,好みとする画像を選択させ,該選択結果に基づ
    いて再現域圧縮用パラメータを決定することを特徴とす
    る請求項1に記載の色変換パラメータ設定装置。
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