JP3658435B2 - カラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システム及び相互変換法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、CRT(Cathode Ray Tube) 等のカラーディスプレイ上に表示された色の光源色データである発光制御信号と物体色データである三刺激値との相互変換システム及び相互変換法に関し、特に、その相互変換システム及び相互変換法を用いたカラーマッチング技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デスクトップパブリッシング(DTP)の普及に伴い、カラー画像をスキャナより読み取り、その画像をCRT等のカラーディスプレイ上に表示し、CRTカラーディスプレイ(CRTカラーモニタとも言う)上で画像の確認やコンピュータグラフィック装置(CG)を用いて画像の加工、修正等を施したうえで熱昇華型、インクジェット方式、電子写真方式、印刷等のカラー画像出力装置により、カラー画像を出力する場合が増えてきている。また、スキャナを介さずに、デザイナーがCRTカラーディスプレイ上に直接カラーデザインイメージを作成し、前述のカラー画像出力装置にてカラー画像を出力する場合も同様に多くなってきている。
【0003】
こうしたカラー画像を取り扱う上で、大きな問題となってきているのが、カラースキャナ、CRTカラーディスプレイ、カラー画像出力装置間での色再現特性の不一致から機器間で同じ色が再現されないということである。つまり、スキャナで読み込ませた原画像とそれをCRTカラーディスプレイに表示したときの目視観察上の色が異なるとか、CRTカラーディスプレイに表示した色とカラー画像出力装置にて出力される色とで、目視観察上の色が異なるといった問題である。そこで、こうしたデバイス間で色再現特性が異なる状態でも各機器間での色の再現を一致させる技術が注目されている。
【0004】
異なる出力デバイス間での色再現を一致させるための方法として、各出力デバイス夫々に対して色再現に関する特性を記述したプロファイルと呼ばれるデータベースを作成し、カラーマネージメントシステム(CMS)と呼ばれる色管理システムで該プロファイルを用いて異なる出力デバイス、例えば異なるプリンタにおいて等しい色(実際には近い色)がでるようにするものが既に市販されてきている。世の中のこうした動きに対応してプロファイルの形態やデバイス間を結ぶ標準信号の形態等の規格化が進められている。例えば、デバイス間を結ぶ標準信号には従来のRGB表色系におけるR,G,B信号から、CIE(国際照明委員会)のXYZ表色系における三刺激値であるX,Y,Z、またはCIE均等色空間であるL,a,b(Lは明度、a,bはクロマチックネス指数)等の色彩値が採用される傾向にあり、観測条件には光源D50、2°視野などが検討され、また、プロファイルには、プリンタであるならば標準信号(例えば三刺激値X,Y,Z)からプリンタ固有の出力信号(例えばC,M,Y,K)への変換マトリックスや、プリンタのガンマ係数等が、またスキャナであるならば読み取りによる光電変換信号(例えばR,G,B)から標準信号への変換マトリックスや、スキャナのガンマ係数等が、そしてCRTカラーディスプレイであるならばモニタのガンマ係数、螢光体の色度点、白色の色温度等が記述される見込である。
【0005】
市販されているCMSのほとんどは、スキャナにより読み込まれる原画像とそれをプリンタで出力したときの出力画像との色のマッチングを目的としたものがほとんどである。この場合には、色の一致をさせる対象がどちらも紙等の媒体の上に着色された表面色(物体色)であり、それらを人間が目視観察する上では視覚効果は同じであり、また一致の度合いも測色計等の同一測定器により定量的に評価もでき、色の一致を実現することは比較的容易である。これに対し、CRTカラーディスプレイは光源色であり、前述の表面色との目視観察上の色の一致を考える場合には、人間に及ぼす視覚的な効果が異なり、また定量的に両者の色の違いを測定する測定器もないことから、実用に耐えうるCMS技術が開発されていないのが現状である。
【0006】
そこで、CRTカラーディスプレイ画面上に表示された光源色の発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換を現実のCRTカラーディスプレイ並びに物体色の観察系において可能にする相互変換法が提案されている(特開平2−22523号公報「CRTカラーディスプレイの発光制御信号と物体色CIE三刺激値の相互変換法」)。この発明では、三刺激値X,Y,Zが既知の物体色に等色するCRTカラーディスプレイの発光制御信号Rc,Gc,Bc を目視比較により求め、次式の関係から両者を比較するための未定係数を求め、カラーディスプレイの発光制御信号と物体色三刺激値との変換を行う。
【0007】
【数3】
ただし、
xR,yR,zRはCRTカラーディスプレイの赤色螢光体のCIE色度座標、
xG,yG,zGはCRTカラーディスプレイの緑色螢光体のCIE色度座標、
xB,yB,zBはCRTカラーディスプレイの青色螢光体のCIE色度座標、
f1,f2,f3はRc,Gc,Bcをカラーディスプレイの実際の発光輝度に比例する値に変換する(ガンマ補正する)関数を表す。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
特開平2−22523号公報記載の発明は、CRTカラーディスプレイの画面上に表示された光源色のR,G,B発光制御信号を、表面色(物体色と同じ)の三刺激値X,Y,Zに変換する方法について述べており、三刺激値X,Y,Zが既知の物体色と目視観察において等色と知覚されるCRTカラーディスプレイ画面上に表示された光源色の発光制御信号がR,G,Bのとき、前記三刺激値X,Y,Zと光源色の発光制御信号R,G,Bから相互の変換係数を算出する方法であった。
【0009】
しかし、この方法における最大の問題は、光源色の発光制御信号R,G,Bと三刺激値X,Y,Zとの対応を目視観察により得る点にある。つまり、人間が物体色に対し光源色の色を調整して等色と知覚させる実験を繰り返して行なった場合、被験者は明度、色相、彩度といった3つの独立な色感覚に対して調整を行う必要があり、個人差が大きく現れるし、また同一被験者でも結果に無視できないバラツキが発生する。この時の誤差が変換精度に大きく影響を及ぼすため、ある単一の人間が作成した変換係数では、他者が満足しない場合や、前述の等色誤差が特定色域(特にグレーバランス)に対して変換誤差を生じさせることが考えられる。さらに、等色実験させる目標色によっても人間の心理的な感度は異なるため、前述の誤差も大きく左右されることになる。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、任意の観察環境においてかつ、明度に対する等色実験(調整)のみによって、CRTカラーディスプレイ画面上に表示された光源色の発光制御信号R,G,Bと三刺激値X,Y,Zで表される表面色(物体色)との相互変換システム及び相互変換法を提示することを課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するするため、本発明に係るカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムは、画像読み取り装置により読み取られた画像をカラーディスプレイ上にカラーディスプレイ発光制御信号を用いて表示する画像入力機能、またはカラーディスプレイ上で作製または修正されたカラー画像を任意の画像出力装置にカラーディスプレイ発光制御信号を用いて出力する画像出力機能、のいずれか1つ以上を有し、反射原稿を照明する光源が画像信号の色彩値を与える光源と同じと見做せる色比較を行なう観察環境にあって、読み取られた原画像もしくは出力された画像の色と等色する色をカラーディスプレイ画面上にカラーディスプレイ発光制御信号を用いて表示し、光源色データである前記カラーディスプレイ発光制御信号と物体色データである三刺激値との相互変換を行う相互変換システムであって、輝度を明度に変換する輝度−明度変換手段と、明度を線形変換により新たな明度に変換する明度変換手段と、明度を輝度に変換する明度−輝度変換手段と、三刺激値からカラーディスプレイ発光制御信号を算出するカラーディスプレイ発光制御信号算出手段と、カラーディスプレイ発光制御信号から三刺激値を算出する三刺激値算出手段とを具備し、前記カラーディスプレイ発光制御信号から三刺激値を算出する三刺激値算出手段により算出した三刺激値を構成する輝度について前記輝度−明度変換手段で明度に変換し、該明度を前記明度変換手段で線形変換による新たな明度に変換した後に、この新たに算出された明度を前記明度−輝度変換手段で輝度に変換し、該輝度と、前記三刺激値算出手段により算出した三刺激値のうちの輝度を除いた三刺激値とを、新たな三刺激値として、前記カラーディスプレイ発光制御信号算出手段によりカラーディスプレイ発光制御信号に変換するものである。
【0012】
そして請求項1の発明は、上記のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムに用いられる相互変換法であり、被出力画像が持つ明度情報とカラーディスプレイ上に表示された画像の明度情報との最適な相互変換法を提示することを課題としている。
【0013】
この課題を解決するため、請求項1記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換法は、各装置間で交換する標準信号には三刺激値もしくは三刺激値に変換可能な色彩値を用い、前記カラーディスプレイはカラーディスプレイ発光制御信号Rc,Gc,Bc とそのとき発光する光源色の三刺激値X,Y,Zとの関係が下記の式(1)により既知であり、また色比較を行う観察環境にあって物体色を照明する光源として色彩値である標準信号の測定光源と同じ光源を用い、三刺激値X,Y,Zが既知のカラー原稿を用意し、前記カラー原稿の三刺激値のうち輝度を表すYを下記の式(2)により明度Lに変換し、明度Lを定数α,βを用いて下記の式(3)により新たな明度L’に変換し、下記の式(4)により明度L’を輝度Y’に変換し、変換された三刺激値X,Y’,Zと下記の式(1)の関係からカラーディスプレイ発光制御信号Rc,Gc,Bc を算出し、カラーディスプレイ画面上に前記カラー原稿を表示したとき、目視観察上の見えが一致するように下記の式(3)の定数α,βを決定し、決定されたα,βを用いて任意のカラー原稿の三刺激値X,Y,Zとカラーディスプレイ発光制御信号Rc,Gc,Bc との相互変換を下記の式(1)から(4)を用いて行なうことを特徴とするものである。
【0014】
【数4】
ただし、
xR,yR,zRはカラーディスプレイの赤色螢光体のCIE色度座標、
xG,yG,zGはカラーディスプレイの緑色螢光体のCIE色度座標、
xB,yB,zBはカラーディスプレイの青色螢光体のCIE色度座標、
f1,f2,f3はRc,Gc,Bcをカラーディスプレイの実際の発光輝度に比例する値に変換する(ガンマ補正する)関数を表す。
【0015】
【数5】
ただし、Yn は完全拡散反射面の三刺激値Y、また、α,βは定数である。
【0016】
請求項1記載の発明により、明度軸方向のみの調整でカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値との相互変換が特開平2−22523号公報記載の方法よりも容易に可能となったが、前記調整のパラメータはいまだ2つあり、よりユーザへの負担を減らすために、調整パラメータをさらに減少させたい。
【0017】
この課題を解決するため、請求項2記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムは、請求項1記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換法を用いた相互変換システムにおいて、前記の式(3)で表される明度に対する補正式において係数βの値を、原稿種により決まる一定値としたことを特徴とするものである。
【0018】
請求項1,2に記載の発明は、明度変換パラメータとして、少なくとも一つは人間が目視観察により決定しなければならず、ユーザにとっては煩雑な作業となってしまう。
【0019】
この課題を解決するため、請求項3記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムは、請求項1記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換法を用いた相互変換システムにおいて、反射原稿とカラーディスプレイの色比較を行なう観察環境の照度を測定する照度測定手段と、得られる観察環境照度から明度変換係数を決定する明度変換係数決定手段とを具備したことを特徴とするものである。
【0020】
請求項1,2に記載の発明は、物体色三刺激値の測定光源と観察環境での照明光源が同じ場合に限定されていたが、実際には様々な観察環境の下でカラーディスプレイと物体色との色比較が行なわれることがほとんどであり、そうした場合には対応できない。
【0021】
この課題を解決するため、請求項4記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムは、請求項1記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換法を用いた相互変換システムにおいて、反射原稿とカラーディスプレイの色比較を行なう観察環境にあって反射原稿を照明する光源とカラーディスプレイ発光制御信号の色彩値を表す光源が異なり、かつ前記両光源の色度点情報が既知であるとき、前記両光源の色度点情報から、照明光変移による色彩値の変化を相互に算出する照明光変移演算手段を具備したことを特徴とするものである。
【0022】
請求項4記載の発明は、物体色三刺激値の測定光源と観察環境での照明光源が既知な限定された光源間に対してのみしか照明光変移による色度点変化を求めることができず、それ以外の光源に対しては補完もしくは実際の光源と近い光源により代用しなければならず、汎用性が限定されていた。
【0023】
この課題を解決するため、請求項5記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムは、請求項1記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換法を用いた相互変換システムにおいて、反射原稿とカラーディスプレイの色比較を行なう観察環境にあって反射原稿を照明する光源とカラーディスプレイ発光制御信号の色彩値を表す光源が異なり、かつ前記両光源の色度点情報が既知であるとき、前記両光源の色度点情報から、照明光変移による色彩値の変化を相互に算出する照明光変移演算を色順応予測式により行なわせたことを特徴とするものである。
【0024】
請求項4、請求項5記載の発明は、物体色三刺激値の測定光源と観察環境での照明光源が既知である場合に限定されていた。しかし、多くのユーザは観察環境の光源種を既知ではなく、これにより上記発明の使用範囲が著しく狭められていた。
【0025】
この課題を解決するため、請求項6記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムは、請求項4もしくは請求項5記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムにおいて、カラーディスプレイ画面上に表示される光源色と物体色である前述のカラー原稿との色比較を行なう観察環境にあって、前記物体色を照明する光源の色度点を測定し、電気信号として前記色度点情報をシステムへ伝達する光源の色度点測定手段を具備したことを特徴とするものである。
【0026】
上記のように、センサにより環境の照明光源の変化を読み取り、自動的に補正を行なった場合、補正が不可能になるまでユーザは環境の変化に気づかないことになる。例えば、光源の劣化により色度が変化した場合には、光源が切れるまで気づかないことになる。このように、環境の変化を全くユーザに気づかせないと、場合によっては不都合が生じる。
【0027】
この課題を解決するため、請求項7記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムは、請求項4もしくは請求項5記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムにおいて、前記色度点測定手段により得られた色度点情報より、環境の前記色度点が既に設定されている色度点との差、もしくは観察環境下で見た特定色の光源の色度点変化により生じる色差が一定値を越えたとき、ユーザへ警告を発することを特徴とするものである。
【0028】
上記のように、環境の光源の色度点を測定するセンサは、分光等を行なうために高額なものとなり、結局システムも高額なものとなってしまう。
【0029】
この課題を解決するため、請求項8記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムは、請求項4もしくは請求項5記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムにおいて、反射原稿とカラーディスプレイの色比較を行なう観察環境にあって、反射原稿を照明する光源とカラーディスプレイ発光制御信号の色彩値を表す光源が異なり、かつ前記観察環境の光源の色度点情報が未知であるとき、複数の光源に対する色度点情報を保持する色度点情報記憶保持手段と、色度点情報記憶保持手段から任意の色度点情報を選択する色度点情報選択手段と、前記カラーディスプレイ発光制御信号の色彩値を、選択された色度点情報をもつ光源下の色彩値へ変換する照明光変移演算手段とを具備したことを特徴とするものである。
【0030】
上記のように、ユーザがメモリの中から現在の環境光源の色度点に近いものを探すには、どうしても試行錯誤が必要であり、効率が悪く、ユーザに負担をかけることになる。
【0031】
この課題を解決するため、請求項9記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムは、請求項4もしくは請求項5記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムにおいて、少なくとも一色以上の色からなる反射原稿と、前記反射原稿が既知の光源の下に置かれたときの色彩情報を有するカラーディスプレイ発光制御信号と、複数個の光源を設定する光源設定手段と、前記光源設定手段で設定された光源下での色へ前記カラーディスプレイ発光制御信号を変換する照明光変移演算手段と、異なる光源の下での色に変換された複数の画像をカラーディスプレイ内に並置表示させる複数画像並置表示手段とを有し、観察環境下に置かれた前記反射原稿と、並置表示された異なる光源の下での色に変換された複数の画像とを目視により色比較を行ない、最も色が近い画像を判定することにより、環境の光源の色度点情報を得ることを特徴とするものである。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
請求項1の発明では、カラーディスプレイ(CRTカラーモニタ等)の発光制御信号をRc,Gc,Bc としたとき、その画面上に表示された光源色を周辺及び背景からの光束の影響を受けない環境下(例えば、暗黒中にモニタを設置)で測色して得られる三刺激値X,Y,Zより、下記の式(1)における未定係数KR,KG,KB を決定することで、カラーディスプレイの発光制御信号Rc,Gc,Bcと画面上に表示される光源色の三刺激値X,Y,Zとの相互変換式を予め求めておく。
【0033】
【数6】
ただし、
xR,yR,zRはカラーディスプレイの赤色螢光体のCIE色度座標、
xG,yG,zGはカラーディスプレイの緑色螢光体のCIE色度座標、
xB,yB,zBはカラーディスプレイの青色螢光体のCIE色度座標、
f1,f2,f3はRc,Gc,Bcをカラーディスプレイの実際の発光輝度に比例する値に変換する(ガンマ補正する)関数を表す。
【0034】
観察環境と同じ光源における三刺激値X,Y,Zが既知で複数のカラーパッチからなるカラー原稿2(図2にカラー原稿の構成例を示す)を通常のカラーディスプレイと物体色を比較する状態に設置し、前述の相互変換式(1)を用いて前記カラー原稿の三刺激値をカラーディスプレイ画面上に表示するための発光制御信号Rc,Gc,Bc を算出し表示を行う。
このとき、表面色の設置方法としては、図1に示すごとくカラーディスプレイ1の画面と原稿台4に載置されたカラー原稿2とが同一平面内に位置するように隣接して設置し、かつ、カラーディスプレイ1とカラー原稿2との間には衝立5等を設置して、観察環境を照明する光源3はカラー原稿2のみを照明し、カラーディスプレイ画面上は照明しないようにすることが最も好ましく、また、前記カラー原稿2の下地の色は無彩色であり、カラーディスプレイ画面上には下地の色も含めて前記カラー原稿2を再現することで、背景色の違いによる色の見えへの影響を低減することができるが、これに限定するものではない。
【0035】
ここで、既知である物体色の三刺激値は、日本工業規格のJISZ8722に準拠して測定された仮想の完全拡散反射面に対する三刺激値のYの値(=Yn)を100となるように規格化した無次元量であり、また前述の相互変換式が取り扱う三刺激値は測光量であることから、物体色とカラーディスプレイ画面上に再現される色とはこのままでは一致しない。
【0036】
そこで本発明の相互変換システムでは、物体色の三刺激値のYを下記の式(2)を用いて明度Lに変換し、明度Lに対して下記の式(3)の変換を実行し、下記の式(4)を用いて三刺激値Y’を算出し、新たに求まったカラー原稿の三刺激値X,Y’,Zを用いて前述の相互変換式(1)を用いてカラーディスプレイ1上に表示する。このとき、観察者6は式(3)中の未定係数αとβを、目視観察においてカラーディスプレイ1の画面上の光源色とカラー原稿2の物体色との色知覚において両者が一致するように決定する。
これにより、物体色の三刺激値X,Y,Zとカラーディスプレイの発光制御信号Rc,Gc,Bcとの相互変換が可能となる。尚、本発明の相互変換システムの構成例を図5に示す。
【0037】
【数7】
ただし、Yn は完全拡散反射面の三刺激値Y、また、α,βは定数である。
【0038】
以上が、請求項1の発明の構成・動作であるが、これは以下のような実験結果を元にしたものである。
つまり、観察環境の光源と前述のカラー原稿を測色する光源の色度点を等しくした環境で、被験者にカラー原稿内の各カラーパッチと同じ色に見える色をカラーディスプレイ上に再現させた。また、カラー原稿を照明する光源の輝度を変えて実験を繰り返した。図3はその結果を示したものである。図3のグラフの横軸は物体色の三刺激値のYを式(2)により明度に変換したものであり、縦軸は被験者が物体色と等色としたカラーディスプレイの発光制御信号から算出したカラーディスプレイ画面の光源色の三刺激値X,Y,Zをカラーディスプレイの発光制御信号Rc,Gc,Bcの最大値(制御信号が0〜255の場合は255)の時の白色の三刺激値X0,Y0,Z0 を用いて式(2)のYn の代わりにY0 を用いて明度値に変換したものである。図3から分かるように両者に線形関係があり、かつ明度値L=20を持つ物体色に等色した光源色の前記方法により算出した明度値はほぼ0であり、また直線の傾きはカラーパッチを照明する光源の明るさ(つまり、環境照度)により異なることが分かる。また、図には記載しないが、光源色と表面色をCIELab均等色空間のa,bについても同様の特性をとると両者は良く一致していた。よって、図3に示した明度Lに対してのみ上記請求項1の発明で説明した補正を行うことにより、光源色と物体色の見えを一致させることができた。
【0039】
尚、請求項1の発明においては、輝度Yと明度Lとの変換に式(2)〜(4)を用いたことを特徴とするが、式(2)は国際照明委員会(CIE)において勧告されている輝度−明度変換式である。
【0040】
次に請求項2の発明について説明する。
請求項1の発明において図3の横軸との切片に対応する補正項βは原稿面照度600及び900ルックスの場合、物体色の画像中の最低明度に対応している。また、原稿面照度が1900ルックスと非常に高くなった場合には、画像中の黒が白っぽく見えるような状態であり、この場合には物体色の画像の黒に対応するカラーディスプレイの明度値はゼロ以外の値を取るようになる。しかし、この1900ルックスという値は通常のオフィス環境ではまず存在しない程明るい状態である。
【0041】
請求項2の発明は原稿面照度400〜900ルックス程度の通常の照明環境に対して特に有効となるものである。
つまり、あらかじめカラーディスプレイと等色させる対象画像の最低明度を測定等により設定し、これを請求項1の発明における補正係数βと置き換える。これにより、式(3)中の係数αのみを決定させることで、請求項1の発明と同様に物体色の三刺激値XYZとカラーディスプレイ発光制御信号RGB(前述のRc,Gc,Bc)との相互変換を行なうことができる。すなわち、調整の自由度が減ったことにより請求項1の発明よりも容易に同じ効果を得ることができる。尚、ここで言う対象画像の最低明度とは、写真とか印刷、電子写真といった画像形成方法に依存した、前記画像形成方法で再現される最低明度である。例えば、写真の黒の濃度は2.0程度、電子写真は濃度1.5程度であり、明度もこれに準じて異なってくる。
【0042】
次に請求項3の発明について説明する。
図3からわかるように観察環境照度(原稿面照度)に依存して傾きが大きくなっている。この傾きは、明度変換係数αそのものであり、観察環境の関数として明度変換係数αを求めることができる。
従って請求項3の相互変換システムでは、観察環境の照度を測定する照度測定手段(センサ等)をカラーディスプレイ及び原稿付近に設置し、明度変換係数決定手段により、測定された照度から計算もしくはテーブルにより明度変換係数αを決定する。尚、本発明の相互変換システムの構成例を図6に示す。
【0043】
次に請求項4の発明について説明する。
請求項1の発明は物体色観察環境での照明光源の色度点と標準信号の色彩値を表す光源の色度点が同じ場合に関するものであった。しかし、光源色と物体色の色比較環境を、物体色の測定で一般に良く用いられる標準光源(例えば、D50,D65,C光源等)と常に一致させることは、実施上現実的ではない。そこで本発明は、標準信号の色彩値を表す光源の下で測定された物体色の三刺激値と前記物体色観察環境での照明光源とが異なる場合、光源下で前記物体色と等色する光源色を表示するカラーディスプレイ発光制御信号との相互変換を行なうシステムを提示するものであり、その構成例を図10に示す。
【0044】
照明光源が変化した場合(以後、照明光変移と呼ぶ)の色度点の変化は、予め変移前後の光源が既知であるならば変換式を求めることが可能である。図10のシステムでは、全ての観察環境における照明光源間における照明光変移による色度変化の予測式を求めておくことは実施上困難であるので、CIE等で提示されているような代表的な光源間での照明光変移による色度変化の予測式を求めておき、実施上は実際と最も近い組み合わせを選択して色度点変換を行なうものである。
そして、色度点変換を行ない、同一の光源における色度点が求まった後は、前述の請求項1〜3と同様の変換を行なう。
【0045】
次に請求項5の発明について説明する。
ある光源下に置かれた物体色が異なる光源の下でどのような三刺激値で表される色として(人間が)見えるかを予測する方法として、フォン・クリースの色順応予測式、納谷らによる色順応予測式(CIE色順応予測式とも呼ばれる)などがある(大田登著、「色彩光学」、東京電気大学出版局発行、P.186〜191参照)。したがって、本発明では、上記色順応予測式を用いて標準光源下で測定された物体色(つまり前述のカラー原稿)の三刺激値を観察環境の光源で対応する三刺激値に変換し、前述の請求項1〜3の発明において行った手法により明度軸の変換係数α,βを求めることで、カラーディスプレイ発光制御信号RGBと物体色の三刺激値XYZとの相互変換を行う。尚、本発明の相互変換システムの構成例を図11に示す。
【0046】
次に請求項6の発明について説明する。
請求項4,5の発明において、物体色を観察する環境下の光源の色度点は既知とした。しかし、実際の使用状況において、システムユーザが色比較環境の光源の色度点を管理し、予め求めておくことは困難である。そこで本発明は前述の図10または図11に示した相互変換システムにおいて、前記色比較を行う観察環境の光源の色度点を測定する装置(照明光色度点測定器等)を設け、常時または要求時に前記色度点の測定を行い、例えば請求項5の発明で説明した色順応予測式を用いて、測色器により測定されたカラー原稿のCIE三刺激値を観察環境での色の見えに対応した三刺激値に変換し、請求項1の発明で説明した手法と同様の手法を用いてカラーディスプレイの発光制御信号と物体色のCIE三刺激値との相互変換を行う。
【0047】
前記、観察環境光源の色度点測定器は、環境光源からの光束を分光する、例えばグレーティングや可視光を複数段に分割するバンドパスフィルタなどの分光手段と、分光されたスペクトル光を検出する光電変換素子を組み合わせて、光源の分光分布から三刺激値を求める装置であっても良いし、CIEXYZ表色系の等色関数に対応したフィルタと光電変換素子により直接三刺激値XYZに対応した電気信号を得る装置であっても良い。本発明は、色度点を求める方法を限定するものではないが、測定器は電気信号として色度点の情報をシステムに与えるものである。
【0048】
次に請求項7の発明について説明する。
観察環境の光源の劣化もしくは光源の取り替え等によって環境の変化が生じることは、現実においてはしばしば起こることである。本発明は請求項6の発明において、システムに設置した環境の色度点を測定する装置により環境の色度点変化を検出し、一定値以上の色度点の変化が発生した場合には、ユーザに警告させるものである。これにより、ユーザはシステムにおいて既に設定されている環境の色度点を新たに測定されたものに変更するか、もしくは色度点が変化した原因を取り除くかを選択することが可能となる。どの程度の色度点変化があったときに警告するかについては、ユーザがどの程度の精度を要求する仕事を行うかによって設定する。その設定値は、既にシステムに設定されている環境光源の色度点を用いて特定色をカラーディスプレイ上に表示したときの色と、新たに測定された光源の色度点から求められるカラーディスプレイ上の前述の特定色との色差値で管理することで、前記管理を行う特定色の種類や光源の色温度にも依存せずに一定値での管理を行うことができる。また、管理を行う色としては、例えば全色空間への影響を考慮して管理したい場合には、色の変化に対しては最も視覚的な感度特性が厳しいとされ、全ての色成分を有する無彩色が適当と思われるが、仕事によっては、ある特定の色(例えば肌色)の見えが周辺環境によって影響を受けなければよいといった場合には、その対象色によって管理を行えばよい。しかし、本発明は管理対象とする色を限定するものではない。
【0049】
次に請求項8の発明について説明する。
本発明は、請求項6の発明において観察環境の光源の色度点を測定し電気信号として光源の色度点情報をシステムに伝える装置を用いることなく、観察環境の光源の色度点と最も近い色度点を設定し、請求項6の発明と同様にカラーディスプレイ発光制御信号と物体色の三刺激値との相互変換を可能とする。
前述の請求項4の説明で述べたように、観察環境の光源と画像データがもつ色彩値を表す光源の色度点情報が既知であれば、光源の変化による色度点の変化を求めることが可能である。画像データが持つ色彩値を表す光源の色度点情報については、標準的に情報が与えられるようになってきているが、観察環境については通常は色度点が既知の光源を使用するか、または測定するしかなく、多くの使用者にとって環境の光源の色度点を知ることは実際的には困難である。
【0050】
反射原稿と該反射原稿をカラーディスプレイ上に表示するための画像データを用意し、両者を比較可能な状態に設置する(図1参照)。使用者は請求項4の説明で述べたように、代表的な光源間での照明光変移による色度変化の予測式を用いて、前述の画像データを選択された光源の下での色への変換を行なう。さらに、請求項1〜3の方法により明度変換係数を決定し、最終画像をカラーディスプレイ上に表示する。使用者はこうした作業を予め用意した複数の色度変化の予測式に対して繰り返し、最も反射原稿とディスプレイ表示された画像の色の見えが一致したものを観察光源及びそのときの明度変換係数として設定する。こうした設定は、環境に大きな変化がない限りシステムの初期設定時に一度行なえばよいし、請求項6の発明のような高価な測定装置がいらない。尚、請求項5の発明のように色順応予測式を用いても同様に実施することができる。
【0051】
次に請求項9の発明について説明する。
本発明は、請求項8の発明と異なる発明であるが、請求項8の発明と同様に幾つかの代表的な光源の色度変化予測式を予め保持し、反射原稿と該反射原稿をカラーディスプレイ上に表示するための画像データを用意し、両者を比較可能な状態に設置する。そして、前記反射原稿を異なる光源下で見た時の色に変換された画像をカラーディスプレイ画面内に複数個並置して表示する。図4はそのカラーディスプレイ画面内の表示例を示す図であり、異なる観察環境光源下で物体色と等色する8つのカラー原稿2a〜2hを表示した例である。また、一画面内には先に保持した色度変化予測式全てについてカラー原稿を提示できない場合には複数画面に渡って表示する。使用者は、請求項8の発明と同様に明度変換係数設定後、実際の観察環境下での前記カラー原稿の色の見えと最も近い色に見えるカラーディスプレイ画面内に並列表示されたカラー原稿を選択することで、観察光源及びそのときの明度変換係数を設定する。
【0052】
【実施例】
次に、本発明によるカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムの実施例について説明する。
【0053】
図5は本発明の一実施例を示す図であって、請求項1における明度変換係数の設定手段を備えた相互変換システムの構成例及びデータの流れを示すブロック図である。以下、明度変換係数の設定方法について説明する。
(1)まず、明度変換係数設定用画像を、観察者が通常カラーディスプレイとの比色を行なう位置に設置する(図1参照)。
(2)明度変換係数設定用画像のデータをRGB(またはXYZあるいはLab)へ変換する。図5の例では画像データがRGB形式の場合を示している。蓄積する前記画像のデータがXYZの場合には「RGB→XYZ変換手段」が、Labの場合には「RGB→XYZ変換手段」及び「輝度−明度変換手段」は不要となる。
(3)明度変換手段において、明度変換係数設定開始時には、明度変換係数記憶装置に記憶されている任意の初期値を用いて所定の変換を行なう。
(4)明度変換係数設定手段により、随時、明度変換係数記憶装置内の値は書き換えられ、また明度変換手段は、随時、明度変換係数記憶装置から係数の値を読み出し、所定の変換を行ない新たな係数による画像がカラーディスプレイ上に表示される。
(5)明度変換係数設定用画像とカラーディスプレイに表示された前記画像を目視により比較し、両者の見えが一致もしくは最も許容できる画像となるように、明度変換係数設定手段により係数α及びβの値を調整する。
【0054】
次に、図6は本発明の別の実施例を示す図であって、請求項3における観察環境の照度から明度変換係数を決定するための手段を備えた相互変換システムの構成例及びデータの流れを示すブロック図である。以下明度変換係数の決定方法について説明する。
(1)カラーディスプレイ設置位置近傍に照度もしくは照度に対応した出力を行なうセンサを設置し、A/D変換されたセンサ出力値を明度変換係数決定手段の明度変換係数演算部に入力する。
(2)明度変換係数演算部は上記(1)で入力された照度データとカラーディスプレイの表示可能な最高輝度値もしくは前記輝度値に対応した値を用いて明度変換係数を決定する。
(3)決定された明度変換係数は明度変換係数記憶装置に記憶される。
【0055】
次に、図7は本発明のさらに別の実施例を示す図であって、請求項1〜3における明度変換を用いたカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムの構成例及びデータの流れを示すブロック図である。
図7において左側の図は物体色が先に存在し、これと等色する色をカラーディスプレイ上に再現する場合のデータの流れを示しており、図5や図6に相当するものであるが、入力画像データはスキャナ等の手段により数値化されたものである。また、右側の図はカラーディスプレー上にデザイナー等の手により作成された画像を、既存の出力機により出力するための画像データへ変換する場合のデータの流れを示している。尚、図7の右側の図における明度逆変換手段(回路)は左側における明度変換手段(回路)の逆の変換を行なうものである。
【0056】
次に、図8は、図7に示す明度変換回路におけるデータフローを説明するものである。
明度変換回路には明度Lと明度変換係数記憶装置から与えられる係数α,βが入力される。変換は入力されたLの値からβを減じ、これにαを乗じることで明度変換を行なう。
【0057】
次に、図9は、図7に示す明度逆変換回路におけるデータフローを説明するものである。
明度変換回路には明度L’と色みを示す色彩値C1,C2と明度変換係数記憶装置から与えられる係数α,βが入力される。変換は入力されたL’の値にαの逆数を乗じ、これにβを加算することで明度変換を行なう。
【0058】
次に、図10は本発明のさらに別の実施例を示す図であって、請求項4,6における相互変換システムの構成例及びデータの流れを示すブロック図である。以下、反射原稿観察環境における照明光源の色度点と画像データがもつ色彩値を表す光源の色度点が異なる場合における画像データ変換処理の流れを示す。
(1)観察環境の照明光色度点測定装置により測定された色度点はA/D変換されて照明光変移演算パラメータ決定手段へ入力される。
(2)入力画像データがもつ色彩値を表す光源の色度点は、画像データとは別途にファイル等の形式で与えられる。例えば、画像データに関する色彩情報を記載するデータファイルとしてICCカラープロファイルなどが存在し、多くのカラーマネージメントソフトが活用しているものである。
(3)照明光変移演算パラメータ決定手段では、上記(1)と(2)で得られる色度点情報を元に、入力画像で設定している光源から観察環境での光源へ変化したときの測色的な色度点の変移を算出する多項式の係数を決定する。
(4)入力画像データが設定する標準光源の種類は非常に限定されており、例えばD50,D60,C,A光源といったものが主に使われる。また、一般の照明光源としては蛍光灯が最もよく使われるものであるが、標準的な螢光ランプはCIEにおいてF1からF12までの12種類定義されており、光源の種類はそれほど多くない有限種に分類される。従って、これらの光源間で照明光が変化した場合における色彩値(例えばXYZ,Lab等)の変化を計算する多項式を予め求めておき、その係数をテーブル等の形式で記憶しておく。変換のための多項式は2次の多項式を用いるならば、変換誤差としてほぼ平均色差は1以下となり、十分な精度を得ることができる。
(5)照明光変移演算パラメータ決定手段において入力される変換前後の色度点情報から、既に記憶している光源の中から最も近いものを選択し、その場合の演算パラメータを照明光変移演算回路へ出力する。
(6)図10で照明光変移演算回路は三刺激値X,Y,Zを変換するように設定されているが、L,C1,C2に対して行なってもよい。
【0059】
次に、図11は本発明のさらに別の実施例を示す図であって、請求項5,6における相互変換システムの構成例及びデータの流れを示すブロック図である。
図11のシステムでは、図10において多項式を用いて照明光変移を求めていたのに対し、これを色順応予測式にて代用させるものである。色順応とは照明光源が変化したときに人間の視覚特性も変化して色の見えも変化するというものである。色順応予測式は色順応の結果、人間が実際に知覚する色を予測するために開発されたものである。測色的に求めた照明光変移による色度点と色順応予測式により求めた色度点との色差はおよそ2程度であった。図11のシステムは、図10で示した多項式を用いた場合よりも精度的には劣るが、予め変換パラメータを求めておく必要がなく、変換前後の光源の色度点のみの情報から変換可能なためシステム構成を簡単にでき、かつどのような照明光にも対応することが可能となる。尚、色順応予測式は三刺激値の変換を行なうので、色順応予測演算回路は図中の位置に設置しなければならない。
【0060】
尚、図5〜11に示した各相互変換システムにおいて、各決定手段、演算手段、変換手段は例えばマイクロプロセッサユニット等を用いた回路からなり、設定手段にはキーボード等の入力装置、記憶装置には周知のRAMやROM等のメモリが応用される。また、マイクロコンピュータシステムを応用して構成することができる。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムでは、輝度を明度に変換する輝度−明度変換手段と、明度を線形変換により新たな明度に変換する明度変換手段と、明度を輝度に変換する明度−輝度変換手段と、三刺激値からカラーディスプレイ発光制御信号を算出するカラーディスプレイ発光制御信号算出手段と、カラーディスプレイ発光制御信号から三刺激値を算出する三刺激値算出手段とを具備し、前記カラーディスプレイ発光制御信号から三刺激値を算出する三刺激値算出手段により算出した三刺激値を構成する輝度について前記輝度−明度変換手段で明度に変換し、該明度を前記明度変換手段で線形変換による新たな明度に変換した後に、この新たに算出された明度を前記明度−輝度変換手段で輝度に変換し、該輝度と、前記三刺激値算出手段により算出した三刺激値のうちの輝度を除いた三刺激値とを、新たな三刺激値として、前記カラーディスプレイ発光制御信号算出手段によりカラーディスプレイ発光制御信号に変換するので、被表示画像データの色彩値を示す光源と観察環境の照明光源とが同じ場合、画像データの色彩値情報において明度情報に対してのみ変換を行い、不要な色み方向への変換は行わないことで、被表示画像データが持つ物体色とカラーディスプレイ上に表示された表示色とが一致するように、被表示画像データが持つ物体色とカラーディスプレイ発光制御信号との相互変換を行うことができる。
【0062】
そして上記の相互変換システムに用いられる請求項1記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換法では、物体色(表面色)の三刺激値の測定光源と観察環境の照明光源とが同じ場合、表面色の色彩値データのうち明度情報に対して、補正係数α及びβを用いて三刺激値X,Y,Zが既知のカラー画像とカラーディスプレイ画面上に表示した前記カラー画像を目視観察上で等色するように決められた式(3)の変換を行うことで、物体色三刺激値で表わされた任意の画像を実際の目視観察系において等色するカラーディスプレイ画面上に表示された光源色の発光制御信号へ変換できる。また、逆に、カラーディスプレイ画面上に表示された光源色の発光制御信号から物体色三刺激値への相互変換が可能となる。また、請求項1の手法を上記の相互変換システムに用い、明度変換を線形関数により近似することで、演算に対する負荷を最も少なくすることができる。また、実験的にも最も効果的な変換システムが達成できる。
【0063】
請求項2記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムでは、請求項1の相互変換法を用いた相互変換システムで三刺激値X,Y,Zが既知のカラー画像を用いて決定していた補正係数βを、原稿種により決まる黒の明度値とし、決定すべき補正係数はαのみとなったので、補正係数の決定に関するユーザへの負荷を軽減でき、また係数の決定に要する時間を短縮することができる。
【0064】
請求項3記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムでは、明度変換係数を環境の照度により求めることを行っているので、ユーザは明度変換係数を決定するための煩雑な作業を必要としないので、ユーザに対する負荷を与えずに変換を行うことができる。
【0065】
請求項4記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムでは、照明光変移予測手段により物体色の色彩情報を観察環境の照明光源の下での色彩情報に変換しているので、物体色の三刺激値の測定光源と観察環境の照明光源とが異なる場合においても、前述の請求項1から3の発明と同様に任意の画像の物体色とカラーディスプレイ画面上に表示される光源色の発光制御信号とを相互変換できる。
【0066】
請求項5記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムでは、照明光変移予測手段として色順応予測式を用いているので、変移前後の光源の色度点のみから任意の色度を持つ色の照明光変移を演算できるので、予め種々の光源間での照明光変移予測式を求める必要がなく、システムの構築が容易になり、また汎用性が増大する。
【0067】
請求項6記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムでは、観察環境の照明光源の色度点を測定し電気信号としてシステムに伝達する装置を有しているので、物体色の三刺激値の測定光源と観察環境の照明光源とが異なる場合であって、観察環境の照明光源の色度点が未知の場合にあっても、また光源の劣化等により色度点が変化した場合でも、常に正しい環境光源の色度点を用いて物体色三刺激値で表わされた任意の画像を実際の目視観察系において等色するカラーディスプレイ画面上に表示された光源色の発光制御信号へ高精度に相互変換できる。
【0068】
請求項7記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムでは、請求項6記載の観察環境の照明光源の色度点を測定し電気信号としてシステムに伝達する装置により、観察環境の照明光源の色度点が変化した場合に警告を与えるので、光源の劣化や観察環境周辺の反射体の影響などを早期に発見でき、観察環境を常に一定に保つことができる。
【0069】
請求項8記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムでは、高価な請求項6記載の観察環境の照明光源の色度点を測定し電気信号としてシステムに伝達する装置を設置することなく、観察環境の照明光源と近似した光源の色度点を求めることができるので、低コストで請求項6と同様の効果を得ることができる。
【0070】
請求項9記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムでは、物体色を異なる観察環境光源のしたで見たときの色をカラーディスプレイ画面上に並列に提示するので、実際の観察環境の光源を容易に、試行錯誤を繰り返すことなく選択することができるので、ユーザへの負担を軽減し、能率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の説明図であって、色比較環境の設置例を示す図である。
【図2】補正係数α,β決定のためのカラー原稿の構成例を示す図である。
【図3】等色実験結果を示す図である。
【図4】異なる観察環境光源下で物体色と等色するカラー原稿を複数並置してカラーディスプレイ上に表示する場合の提示例を示す図である。
【図5】本発明の一実施例を示す図であって請求項1における明度変換係数の設定手段を備えた相互変換システムの構成例及びデータの流れを示すブロック図である。
【図6】本発明の別の実施例を示す図であって、請求項4における観察環境の照度から明度変換係数を決定するための手段を備えた相互変換システムの構成例及びデータの流れを示すブロック図である。
【図7】本発明のさらに別の実施例を示す図であって、請求項1〜4における明度変換を用いたカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムの構成例及びデータの流れを示すブロック図である。
【図8】図7に示す明度変換回路におけるデータフローを説明する図である。
【図9】図7に示す明度逆変換回路におけるデータフローを説明する図である。
【図10】本発明のさらに別の実施例を示す図であって、請求項5,7における相互変換システムの構成例及びデータの流れを示すブロック図である。
【図11】本発明のさらに別の実施例を示す図であって、請求項6,7における相互変換システムの構成例及びデータの流れを示すブロック図である。
【符号の説明】
1 カラーディスプレイ
2 カラー原稿
3 光源
4 原稿台
5 衝立
6 観察者
Claims (9)
- 画像読み取り装置により読み取られた画像をカラーディスプレイ上にカラーディスプレイ発光制御信号を用いて表示する画像入力機能、またはカラーディスプレイ上で作製または修正されたカラー画像を任意の画像出力装置にカラーディスプレイ発光制御信号を用いて出力する画像出力機能、のいずれか1つ以上を有し、反射原稿を照明する光源が画像信号の色彩値を与える光源と同じと見做せる色比較を行なう観察環境にあって、読み取られた原画像もしくは出力された画像の色と等色する色をカラーディスプレイ画面上にカラーディスプレイ発光制御信号を用いて表示し、光源色データである前記カラーディスプレイ発光制御信号と物体色データである三刺激値との相互変換を行う相互変換システムであって、
輝度を明度に変換する輝度−明度変換手段と、明度を線形変換により新たな明度に変換する明度変換手段と、明度を輝度に変換する明度−輝度変換手段と、三刺激値からカラーディスプレイ発光制御信号を算出するカラーディスプレイ発光制御信号算出手段と、カラーディスプレイ発光制御信号から三刺激値を算出する三刺激値算出手段とを具備し、
前記カラーディスプレイ発光制御信号から三刺激値を算出する三刺激値算出手段により算出した三刺激値を構成する輝度について前記輝度−明度変換手段で明度に変換し、該明度を前記明度変換手段で線形変換による新たな明度に変換した後に、この新たに算出された明度を前記明度−輝度変換手段で輝度に変換し、該輝度と、前記三刺激値算出手段により算出した三刺激値のうちの輝度を除いた三刺激値とを、新たな三刺激値として、前記カラーディスプレイ発光制御信号算出手段によりカラーディスプレイ発光制御信号に変換するカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システム、
に用いられる相互変換法において、
各装置間で交換する標準信号には三刺激値もしくは三刺激値に変換可能な色彩値を用い、前記カラーディスプレイはカラーディスプレイ発光制御信号R c ,G c ,B c とそのとき発光する光源色の三刺激値X,Y,Zとの関係が下記の式(1)により既知であり、また色比較を行う観察環境にあって物体色を照明する光源として色彩値である標準信号の測定光源と同じ光源を用い、
三刺激値X,Y,Zが既知のカラー原稿を用意し、前記カラー原稿の三刺激値のうち輝度を表すYを下記の式(2)により明度Lに変換し、明度Lを定数α,βを用いて下記の式(3)により新たな明度L’に変換し、下記の式(4)により明度L’を輝度Y’に変換し、変換された三刺激値X,Y’,Zと下記の式(1)の関係からカラーディスプレイ発光制御信号R c ,G c ,B c を算出し、カラーディスプレイ画面上に前記カラー原稿を表示したとき、目視観察上の見えが一致するように下記の式(3)の定数α,βを決定し、決定されたα,βを用いて任意のカラー原稿の三刺激値X,Y,Zとカラーディスプレイ発光制御信号R c ,G c ,B c との相互変換を下記の式(1)から(4)を用いて行なうことを特徴とするカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換法。
xR,yR,zRはカラーディスプレイの赤色螢光体のCIE色度座標、
xG,yG,zGはカラーディスプレイの緑色螢光体のCIE色度座標、
xB,yB,zBはカラーディスプレイの青色螢光体のCIE色度座標、
f1,f2,f3はRc,Gc,Bcをカラーディスプレイの実際の発光輝度に比例する値に変換する(ガンマ補正する)関数を表す。
- 請求項1記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換法を用いた相互変換システムにおいて、
前記の式(3)で表される明度に対する補正式において係数βの値を、原稿種により決まる一定値としたことを特徴とするカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システム。 - 請求項1記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換法を用いた相互変換システムにおいて、
反射原稿とカラーディスプレイの色比較を行なう観察環境の照度を測定する照度測定手段と、得られる観察環境照度から明度変換係数を決定する明度変換係数決定手段を具備したことを特徴とするカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システム。 - 請求項1記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換法を用いた相互変換システムにおいて、
反射原稿とカラーディスプレイの色比較を行なう観察環境にあって反射原稿を照明する光源とカラーディスプレイ発光制御信号の色彩値を表す光源が異なり、かつ前記両光源の色度点情報が既知であるとき、前記両光源の色度点情報から、照明光変移による色彩値の変化を相互に算出する照明光変移演算手段を具備したことを特徴とするカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システム。 - 請求項1記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換法を用いた相互変換システムにおいて、
反射原稿とカラーディスプレイの色比較を行なう観察環境にあって反射原稿を照明する光源とカラーディスプレイ発光制御信号の色彩値を表す光源が異なり、かつ前記両光源の色度点情報が既知であるとき、前記両光源の色度点情報から、照明光変移による色彩値の変化を相互に算出する照明光変移演算を色順応予測式により行なわせたことを特徴とするカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システム。 - 請求項4もしくは請求項5記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムにおいて、
カラーディスプレイ画面上に表示される光源色と物体色である前述のカラー原稿との色比較を行なう観察環境にあって、前記物体色を照明する光源の色度点を測定し、電気信号として前記色度点情報をシステムへ伝達する光源の色度点測定手段を具備したことを特徴とするカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システム。 - 請求項4もしくは請求項5記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムにおいて、
前記色度点測定手段により得られた色度点情報より、環境の前記色度点が既に設定されている色度点との差、もしくは観察環境下で見た特定色の光源の色度点変化により生じる 色差が一定値を越えたとき、ユーザへ警告を発することを特徴とするカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システム。 - 請求項4もしくは請求項5記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムにおいて、
反射原稿とカラーディスプレイの色比較を行なう観察環境にあって、反射原稿を照明する光源とカラーディスプレイ発光制御信号の色彩値を表す光源が異なり、かつ前記観察環境の光源の色度点情報が未知であるとき、
複数の光源に対する色度点情報を保持する色度点情報記憶保持手段と、
色度点情報記憶保持手段から任意の色度点情報を選択する色度点情報選択手段と、
前記カラーディスプレイ発光制御信号の色彩値を、選択された色度点情報をもつ光源下の色彩値へ変換する照明光変移演算手段と、
を具備したことを特徴とするカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システム。 - 請求項4もしくは請求項5記載のカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システムにおいて、
少なくとも一色以上の色からなる反射原稿と、
前記反射原稿が既知の光源の下に置かれたときの色彩情報を有するカラーディスプレイ発光制御信号と、
複数個の光源を設定する光源設定手段と、
前記光源設定手段で設定された光源下での色へ前記カラーディスプレイ発光制御信号を変換する照明光変移演算手段と、
異なる光源の下での色に変換された複数の画像をカラーディスプレイ内に並置表示させる複数画像並置表示手段と、
を有し、観察環境下に置かれた前記反射原稿と、並置表示された異なる光源の下での色に変換された複数の画像とを目視により色比較を行ない、最も色が近い画像を判定することにより、環境の光源の色度点情報を得ることを特徴とするカラーディスプレイ発光制御信号と物体色三刺激値の相互変換システム。
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