JPH10324864A - シール用ふっ素ゴム組成物 - Google Patents

シール用ふっ素ゴム組成物

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JPH10324864A
JPH10324864A JP13385997A JP13385997A JPH10324864A JP H10324864 A JPH10324864 A JP H10324864A JP 13385997 A JP13385997 A JP 13385997A JP 13385997 A JP13385997 A JP 13385997A JP H10324864 A JPH10324864 A JP H10324864A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluororubber
sealing
present
tackifier
surface smoothness
Prior art date
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Pending
Application number
JP13385997A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomohide Machiyama
朋秀 町山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SAKAGAMI SEISAKUSHO KK
Original Assignee
SAKAGAMI SEISAKUSHO KK
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Publication date
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  • Sealing Material Composition (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Gasket Seals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ふっ素ゴムが本来有する耐摩耗性等の諸特性
を損なうことなく、シーティングの際に表面平滑性を確
保でき形状不安定性のない、かつ継なぎ目を容易に密着
でき接合困難性の見られない、加工性に優れたシール用
ふっ素ゴム組成物を提供することである。 【解決手段】 ふっ素ゴム100 重量部に対して 0.1〜10
重量部、望ましくは2〜5重量部の粘着剤を添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シール用ふっ素ゴ
ム組成物、特に加工性に優れたシール用ふっ素ゴム組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】シール用フッ素ゴム組成物は、例えば高
温の環境下で使用するOリング、リップシール用に用い
られており、その優れた耐摩耗性、耐薬品性等の特性か
ら、今後予想される更に苛酷な環境下での用途に使用さ
れることが期待されている。
【0003】しかしながら、従来のふっ素ゴムは未加硫
状態での粘度が高く、粘着性に乏しいため、加硫成形前
のプレフォーミングに手間がかかり、かつ安定した形状
の素材を得にくいという問題があった。例えばロールで
シーティングする際、生地肌が平坦になりにくく、厚み
が安定しない。以下、形状不安定性という。そのため、
寸法精度が十分でない場合があり、シール用、特にガス
ケット用には歩留りの問題があった。またOリングを製
作する場合、ヒモ状に裁断した素材の両端をつなぎ合わ
せてリング状にする際、そのままではつなぎ目が密着し
ないため、ケトン等の有機溶剤で合わせ面を溶かして圧
着させ、十分に乾燥させてから成形するといった手間の
かかる作業が必要であった。以下、接合困難性という。
【0004】このような問題のあったフッ素ゴムは、従
来にあっても、ふっ素ゴムの平均分子量を小さくし、粘
度を下げることで、シーティングしたときの生地肌の平
坦性を向上させるという提案はあった。しかし、それに
よる効果も完全ではなく、確かに平均分子量は低下する
が、ゴム素材の接合に関しては全く効果が見られない。
またこのような平均分子量の小さなふっ素ゴムは、シー
ルとして使用した場合に、フッ素ゴムが本来有する耐摩
耗性等の諸特性が悪くなる。
【0005】なお、「シーティング」とは、配合ゴムを
成形、加工に便利なように、所定の正確な厚さの、表面
が平滑な、そして内部に気泡を含まないシートにする作
業を言う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、従来
のふっ素ゴム組成物に見られる上記問題点を完全に解決
する技術を開発することである。
【0007】本発明のより具体的な課題は、ふっ素ゴム
が本来有する耐摩耗性等の諸特性を損なうことなく、シ
ーティングの際に表面平滑性を確保でき形状不安定性の
ない、かつ継なぎ目を容易に密着でき接合困難性の見ら
れない、加工性に優れたシール用ふっ素ゴム組成物を提
供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すでに述べたように、フ
ッ素ゴムは加工性が劣ることが問題であって、そのため
従来にあっても各種の改良策が提案されているが、いま
だ十分なものは見出されていない。
【0009】そこで本発明者は種々検討を重ね、従来よ
りNBR(アクリロニトリルブタジエンゴム) に添加されて
いる可塑剤 (例:ジブトキシエトキシエチルアジペー
ト) を粘着剤として適宜量配合することで、予想外に
も、フッ素ゴムの場合には単なる可塑剤としてではな
く、表面平滑性、粘着性を確保することができ、フッ素
ゴムに見られた形状不安定性、接合困難性という問題が
見られないフッ素ゴム組成物を製作できることを知り、
本発明を完成した。
【0010】ここに、粘着剤は、上述の形状不安定性お
よび接合困難性を改良する薬剤であって、一般にはNB
R用可塑剤である。すなわち、本発明は、ふっ素ゴム10
0 重量部に粘着剤 0.1〜10重量部添加して表面平滑性お
よび粘着性を改良したシール用ふっ素ゴム組成物であ
る。
【0011】ここに、「シール用」としては、具体的に
はOリング、リップシール、ガスケット等の用途が考え
られ、特に本発明によれば、従来のシール用ばかりでな
く、更に苛酷な環境下での用途にもフッ素ゴムを適用す
ることができ、本発明によればその適用範囲の大幅な拡
大を図ることができる。
【0012】かくして、本発明によれば、現在シール用
として用いられているものも含めて市販のあらゆるふっ
素ゴム100 重量部に、NBRに可塑剤として使用される
エステル系およびエーテル系可塑剤を粘着剤として 0.1
〜10重量部添加して、さらに目的に応じて補強剤、加硫
剤および他の加工助剤等を添加することによりシール用
ふっ素ゴム組成物が得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明により得られるふっ素ゴム
組成物は、形状不安定性、接合困難性という従来技術に
おける問題点を完全に解決することにより、更に苛酷な
環境下の用途にもその適用範囲を広げることができるの
である。
【0014】すなわち、ふっ素ゴム100 重量部に対して
0.1〜10重量部、望ましくは2〜5重量部の粘着剤を添
加することにより、ロールでシーティングした生地の肌
の平坦度は飛躍的に向上し、かつその生地より得られる
ヒモ状素材は両端に有機溶剤をつけることなく軽く圧着
することで接合が可能でリング状素材となる。また、添
加した粘着剤は成形後のオーブンによる二次加硫で完全
に消失し、得られた製品の性能は可塑剤を加えないふっ
素ゴムと同等となる。
【0015】ここに、本発明における「粘着剤」は、例
えばNBRに可塑剤として用いられているものを利用で
きる。なお、「可塑剤」とは、比較的低分子量の物質
で、高分子物質に添加してその弾性率Tgを低下させ、室
温において適当な柔軟性を与えるとともに、溶融粘度を
低下させて高温での加工性を容易にする物質である。
【0016】したがって、本発明における粘着剤の効果
は上述のように形状不安定性、接合困難性を解消するも
のであっては、上述の可塑剤の作用効果を越えたもので
あって、予想外と言うことができる。本発明において対
象となるフッ素ゴムは、すでに述べたように、特に制限
はされないが、例えば市販品としては、次の5種が例示
される。
【0017】1)VDF-HFP 系、2)VDF-PFVE系、3)TF
E-P 系、4)TFE-PFVE系、5)フルオロシリコーンゴム
(FVMQ)、6)フオスファガンゴム(PNF) 本発明が対象するフッ素ゴムは、より好ましくは、ビニ
リデンフルオリド−ヘキサフルオロプロペン2元共重合
体およびビニリデンフルオリド−ヘキサフルオロプロペ
ン−テトラフルオロエチレン3元共重合体ならびにパー
オキサイド加硫が可能なヨウ素含有ふっ素ゴム等が例示
される。
【0018】さらに、粘着剤としては、DOP(ジオクチル
フタレート) 等のフタル酸エステル、アジピン酸エステ
ル、ポリエーテル、ポリエステル等があるが、本発明に
おいては特にジブトキシエトキシエチルアジペートなど
のアジピン酸エステルを使用することが好ましい。
【0019】本発明において、シーティングを行う等の
混練方法等は特に制限はされず、加硫方法も例えば 170
℃において10分程度の圧縮成形を行い、230 ℃のオーブ
ンで24時間程度二次加硫するなどの方法で行えばよく、
特に制限はない。
【0020】本発明においては、さらに目的に応じて、
次のような補強剤、加硫剤および他の加工助剤等を添加
してもよい。補強剤 :カーボンブラック及びシリカ、アルミナ、タル
ク、硫酸バリウム等の白色補強剤。加硫剤 :ビスフェノール、4級フォスホニウム塩、水酸
化カルシウム、酸化マグネシウム等を添加するポリオー
ル加硫剤。ジ−t−ブチルパーオキシアルカン、トリア
リルイソシアヌレート等を添加するパーオキサイド加硫
剤。加工助剤 :天然ワックス類、有機シリコーン化合物等。 以下に本発明の実施例と比較例を示す。
【0021】
【実施例】下掲表に示す組成配合のふっ素ゴム組成物を
調製し、その機械的特性、粘度、平滑性、そして生地の
粘着性について評価した。本発明によれば、ムーニー粘
度計による初粘度100 以下となることが分かる。結果は
同じく表1にまとめて示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、フ
ッ素ゴムの従来困難であったと考えられていた形状不安
定性、接合困難性が実用上問題ない程度にまで改善され
るのであって、フッ素ゴムのシール装置への適用範囲が
大幅に拡大し、シール性能の一段の改善が実現されるな
どの優れた効果が得られるのであって、本発明の実用上
の利益は大きい。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ふっ素ゴム100 重量部に粘着剤 0.1〜10
    重量部添加して表面平滑性および粘着性を改良したシー
    ル用ふっ素ゴム組成物。
JP13385997A 1997-05-23 1997-05-23 シール用ふっ素ゴム組成物 Pending JPH10324864A (ja)

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Cited By (4)

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