JP2002020541A - Ｎｂｒ組成物 - Google Patents
Ｎｂｒ組成物Info
- Publication number
- JP2002020541A JP2002020541A JP2000204630A JP2000204630A JP2002020541A JP 2002020541 A JP2002020541 A JP 2002020541A JP 2000204630 A JP2000204630 A JP 2000204630A JP 2000204630 A JP2000204630 A JP 2000204630A JP 2002020541 A JP2002020541 A JP 2002020541A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nbr
- rubber
- composition
- silicone
- nbr composition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
(57)【要約】
【課題】 長期間使用される場合でも、シール部材とし
てのＮＢＲ組成物が固着せず、きれいにはく離できるよ
うにする。 【解決手段】 ＮＢＲまたはそれを主成分とするゴムに
補強充填剤と顆粒剤及び加硫促進剤とシリコーン化合物
を配合して形成される。これによって、成型加工性およ
び各種金属に対する固着防止性にすぐれ、シール部材の
加硫成形材料などとして最適なものとなる。
てのＮＢＲ組成物が固着せず、きれいにはく離できるよ
うにする。 【解決手段】 ＮＢＲまたはそれを主成分とするゴムに
補強充填剤と顆粒剤及び加硫促進剤とシリコーン化合物
を配合して形成される。これによって、成型加工性およ
び各種金属に対する固着防止性にすぐれ、シール部材の
加硫成形材料などとして最適なものとなる。
Description
【０００１】
【本発明の属する技術分野】本発明は、ＮＢＲ組成物に
関する。更に詳しくは、成形加工性及び各種金属属に対
する固着防止性に優れたＮＢＲ組成物に関するものであ
る。
関する。更に詳しくは、成形加工性及び各種金属属に対
する固着防止性に優れたＮＢＲ組成物に関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】従来、このようなＮＢＲ組成物は、特開
平１０−２１９０３５号公報に開示されているように、
炭素環式ホスファイトおよび酸性リン酸エステルを添加
したＮＢＲ組成物、特開平１１−１７２２２６号公報に
は、流動パラフインおよび金属石鹸を添加したＮＢＲ組
成物、また、特開平１１−３０２４５１号公報には、脂
肪酸アミドおよび脂肪酸金属塩を添加したＮＢＲ組成物
がそれぞれ提案されている。
平１０−２１９０３５号公報に開示されているように、
炭素環式ホスファイトおよび酸性リン酸エステルを添加
したＮＢＲ組成物、特開平１１−１７２２２６号公報に
は、流動パラフインおよび金属石鹸を添加したＮＢＲ組
成物、また、特開平１１−３０２４５１号公報には、脂
肪酸アミドおよび脂肪酸金属塩を添加したＮＢＲ組成物
がそれぞれ提案されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ように記載されたＮＢＲ組成物は、ゴム物性低下を生じ
易いなどの課題があった。また、コーティング法も行わ
れているが処理プロセスと高コストが問題となる。さら
に、ハロゲン化処理に見られる化学的処理法も上記記述
と同様である。
ように記載されたＮＢＲ組成物は、ゴム物性低下を生じ
易いなどの課題があった。また、コーティング法も行わ
れているが処理プロセスと高コストが問題となる。さら
に、ハロゲン化処理に見られる化学的処理法も上記記述
と同様である。
【０００４】さらに、上記組成物を用いたＯリング、パ
ッキン、ガスケット等のシール部材は各種金属に圧着さ
れた状態で長期間使用される場合、シール部材が金属に
固着してしまうという課題があった。
ッキン、ガスケット等のシール部材は各種金属に圧着さ
れた状態で長期間使用される場合、シール部材が金属に
固着してしまうという課題があった。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、ＮＢＲまたはそれを主成分とするゴム１
００重量部に対して、補強性充填剤イオウ、チウラム系
化合物からなる加硫剤とシリコーン化合物が液状のとき
粘度が２mm2/sから１００mm2/sのシリコーン化合物を１
から２０重量部添加してなるＮＢＲ組成物である。
に、本発明は、ＮＢＲまたはそれを主成分とするゴム１
００重量部に対して、補強性充填剤イオウ、チウラム系
化合物からなる加硫剤とシリコーン化合物が液状のとき
粘度が２mm2/sから１００mm2/sのシリコーン化合物を１
から２０重量部添加してなるＮＢＲ組成物である。
【０００６】上記発明によれば、各種金属に対する固着
防止性を十分に達成し、ゴム物性を損なわずにゴム成形
加工性を悪化させないゴム組成物を実現し、各種金属に
対するシール部材の加硫成形材料として提供することが
できる。
防止性を十分に達成し、ゴム物性を損なわずにゴム成形
加工性を悪化させないゴム組成物を実現し、各種金属に
対するシール部材の加硫成形材料として提供することが
できる。
【０００７】
【発明の実施の形態】上記課題を解決するために請求項
１記載の発明は、ＮＢＲまたはそれを主成分とするゴム
に補強性充填剤と加硫剤と加硫促進剤とシリコーン化合
物を添加してなるＮＢＲ組成物である。原料ポリマーと
して、ＮＢＲまたはそれを主成分とするゴムであり、ニ
トリル含有が１６から３５％のものが用いられる。ＮＢ
Ｒまたはそれを主成分とするゴムは工業的に多量に利用
されているので安価であり、入手も容易であるため低コ
ストなＮＢＲ組成物を提供できる。
１記載の発明は、ＮＢＲまたはそれを主成分とするゴム
に補強性充填剤と加硫剤と加硫促進剤とシリコーン化合
物を添加してなるＮＢＲ組成物である。原料ポリマーと
して、ＮＢＲまたはそれを主成分とするゴムであり、ニ
トリル含有が１６から３５％のものが用いられる。ＮＢ
Ｒまたはそれを主成分とするゴムは工業的に多量に利用
されているので安価であり、入手も容易であるため低コ
ストなＮＢＲ組成物を提供できる。
【０００８】請求項２記載の発明は、ＮＢＲまたはＮＢ
Ｒ組成物が天然ゴム、イソプレンゴム、アクリロニトリ
ルイソプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、
スチレンブタジエンゴム、ブチレンーイソプレン、エチ
レンプロピレン共重合体の少なくとも１種類を含有して
なるＮＢＲ組成物である。ＮＢＲの種類は、加硫剤、他
の添加剤を容易に混合できるという利点があるため、金
属への固着防止に有効なベースポリマーである。
Ｒ組成物が天然ゴム、イソプレンゴム、アクリロニトリ
ルイソプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、
スチレンブタジエンゴム、ブチレンーイソプレン、エチ
レンプロピレン共重合体の少なくとも１種類を含有して
なるＮＢＲ組成物である。ＮＢＲの種類は、加硫剤、他
の添加剤を容易に混合できるという利点があるため、金
属への固着防止に有効なベースポリマーである。
【０００９】請求項３記載の発明は、ＮＢＲまたはそれ
を主成分とするゴム１００重量部に対してシリコーンが
１から２０重量部配合したＮＢＲ組成物である。シリコ
ーンは、ゴムとの混合性に優れ各種金属との界面の離型
性を良好に保持する。これは、ゴムと混合することによ
り、シリコーンが周辺雰囲気からの水分を遮断しゴムに
含まれるイオウ系の活性元素がゴムと金属間の固着によ
る化学結合に介在することにより金属とゴム間の固着性
を防止する。
を主成分とするゴム１００重量部に対してシリコーンが
１から２０重量部配合したＮＢＲ組成物である。シリコ
ーンは、ゴムとの混合性に優れ各種金属との界面の離型
性を良好に保持する。これは、ゴムと混合することによ
り、シリコーンが周辺雰囲気からの水分を遮断しゴムに
含まれるイオウ系の活性元素がゴムと金属間の固着によ
る化学結合に介在することにより金属とゴム間の固着性
を防止する。
【００１０】請求項４項記載の発明は、シリコーン化合
物が液状シリコーンを用いる場合、シリコーンの粘度が
２mm2/sから１００mm2/sを用いた組成物である。液状シ
リコーンが低粘度の２mm2/sから１００mm2/sを用いてい
るため、ゴムベース材料となじみが良いので配合が容易
になる。２mm2/s未満の低粘度のシリコーンは揮発性に
劣り、１００mm2/sより高粘度のシリコーンは低温特性
が悪化してしまう。
物が液状シリコーンを用いる場合、シリコーンの粘度が
２mm2/sから１００mm2/sを用いた組成物である。液状シ
リコーンが低粘度の２mm2/sから１００mm2/sを用いてい
るため、ゴムベース材料となじみが良いので配合が容易
になる。２mm2/s未満の低粘度のシリコーンは揮発性に
劣り、１００mm2/sより高粘度のシリコーンは低温特性
が悪化してしまう。
【００１１】請求項５記載の発明は、補強性充填剤とし
てカーボンブラック、またはシリカを含んでなるＮＢＲ
組成物である。ＮＢＲにカーボンブラック、または、シ
リカ等を最適量加えることにより、各種シール部材の機
械的強度を増すことができる。
てカーボンブラック、またはシリカを含んでなるＮＢＲ
組成物である。ＮＢＲにカーボンブラック、または、シ
リカ等を最適量加えることにより、各種シール部材の機
械的強度を増すことができる。
【００１２】請求項６記載の発明は、加硫剤としてイオ
ウ、加硫促進剤としてチウラム系化合物を用いたＮＢＲ
組成物であるので、老化防止性の観点から多硫黄架橋で
はなく、低硫黄架橋であるので圧縮永久歪みを小さくで
きる。
ウ、加硫促進剤としてチウラム系化合物を用いたＮＢＲ
組成物であるので、老化防止性の観点から多硫黄架橋で
はなく、低硫黄架橋であるので圧縮永久歪みを小さくで
きる。
【００１３】請求項７記載の発明は、シール部材加硫成
形材料として用いられる請求項１記載のＮＢＲ組成物で
あるので、従来から粘着や固着が問題となっている部位
に使用される加硫成型品、たとえば、Ｏリング、Ｄリン
グ、パッキン、ガスケット、ガス遮断弁用シール体等の
工業用ゴム部品等の加硫成形材料として有効に使用する
ことができる。
形材料として用いられる請求項１記載のＮＢＲ組成物で
あるので、従来から粘着や固着が問題となっている部位
に使用される加硫成型品、たとえば、Ｏリング、Ｄリン
グ、パッキン、ガスケット、ガス遮断弁用シール体等の
工業用ゴム部品等の加硫成形材料として有効に使用する
ことができる。
【００１４】
【実施例】以下、本説明の実施例について図表を用いて
説明する。
説明する。
【００１５】（実施例１）本実施例として、下記ＮＢＲ
組成物を作成する。
組成物を作成する。
【００１６】（実施例ＮＢＲ組成物）（単位は重量部） アクリロニトリルブタジエン （ニトリル含有量３４％、ムーニー粘度ＭＬ1+4（１０
０℃）４２）：１００ ＳＲＦカーボンブラック：４０ イオウ：１．５ チオラムダイサルファイド：１．５ Ｎ−シクロヘキシル−２−ベンゾチアジルスルフォンア
ミド：１．５ 酸化亜鉛：５ ２、２、４−トリメチル−１、２ジヒドロキノリン（Ｔ
ＭＤＱ）：２ 原料ポリマーとして、ＮＢＲ（ニトリル含有量３４％、
ムーニー粘度ＭＬ1+4（１００℃）４２）であるアクリ
ロニトリルブタジエンゴムを１００重量部に対して、Ｓ
ＲＦカーボンブラックを４０重量部、加硫剤としてイオ
ウ１．５重量部、加硫促進剤としてチオラムダイサルフ
ァイド１．５重量部、Ｎ−シクロヘキシル−２−ベンゾ
チアジルスルフォンアミド１．５重量部、加硫助剤とし
て酸化亜鉛５、抗酸化防止剤として２、２、４−トリメ
チル−１、２ジヒドロキノリン（ＴＭＤＱ）を２重量
部、以上の各配合成分を８インチオープンロールで混練
りして、添加物の均一化を図る。
０℃）４２）：１００ ＳＲＦカーボンブラック：４０ イオウ：１．５ チオラムダイサルファイド：１．５ Ｎ−シクロヘキシル−２−ベンゾチアジルスルフォンア
ミド：１．５ 酸化亜鉛：５ ２、２、４−トリメチル−１、２ジヒドロキノリン（Ｔ
ＭＤＱ）：２ 原料ポリマーとして、ＮＢＲ（ニトリル含有量３４％、
ムーニー粘度ＭＬ1+4（１００℃）４２）であるアクリ
ロニトリルブタジエンゴムを１００重量部に対して、Ｓ
ＲＦカーボンブラックを４０重量部、加硫剤としてイオ
ウ１．５重量部、加硫促進剤としてチオラムダイサルフ
ァイド１．５重量部、Ｎ−シクロヘキシル−２−ベンゾ
チアジルスルフォンアミド１．５重量部、加硫助剤とし
て酸化亜鉛５、抗酸化防止剤として２、２、４−トリメ
チル−１、２ジヒドロキノリン（ＴＭＤＱ）を２重量
部、以上の各配合成分を８インチオープンロールで混練
りして、添加物の均一化を図る。
【００１７】次に、上記組成物に液状シリコーンの粘度
０．５から５００mm2/sに変化させて各々０．５〜３０
重量部を添加して、そのときのＮＢＲ組成物のロール加
工性を判断した。その結果を（表１）に示す。
０．５から５００mm2/sに変化させて各々０．５〜３０
重量部を添加して、そのときのＮＢＲ組成物のロール加
工性を判断した。その結果を（表１）に示す。
【００１８】
【表１】
【００１９】また、ロール加工で得たＮＢＲ組成物を１
６０℃、１２分の熱プレス装置で加硫を実施した。そし
て、長さ１００（mm）×幅６（mm）×厚み０．６（mm）
試験片を作成し、アルミダイキャストと黄銅のそれぞれ
の金属板に張り付け、１kg/cm2ニように荷重を加えて、
温度４５℃×湿度９５％ＲＨの雰囲気中に２４０ｈ放置
する。放置後、試験片の端部を挟んで金属板に対して直
角になるように引き上げる。そのときの各金属板に対す
る固着強さを測定した。
６０℃、１２分の熱プレス装置で加硫を実施した。そし
て、長さ１００（mm）×幅６（mm）×厚み０．６（mm）
試験片を作成し、アルミダイキャストと黄銅のそれぞれ
の金属板に張り付け、１kg/cm2ニように荷重を加えて、
温度４５℃×湿度９５％ＲＨの雰囲気中に２４０ｈ放置
する。放置後、試験片の端部を挟んで金属板に対して直
角になるように引き上げる。そのときの各金属板に対す
る固着強さを測定した。
【００２０】金属板を黄銅に接着した場合を図２に示
す。また、アルミダイキャストにした場合を図３に示
す。
す。また、アルミダイキャストにした場合を図３に示
す。
【００２１】（表１）、図１、図２から、ロール作業
性、固着強さを１００gf以下とした場合、シリコーンは
粘度２〜１００mm2/sで配合量は、ＮＢＲまたはそれを
主成分とするゴム１００重量部に対して１から２０重量
部であることが金属面接着に対して固着防止が最適なＮ
ＢＲ組成物を得ることができる。これは、液状シリコー
ンの粘度が１００mm2/sより大きい場合や配合量２０重
量部より多い場合はロール作業性が悪くなり、配合量１
重量部未満では、金属に対する固着防止効果がないため
である。
性、固着強さを１００gf以下とした場合、シリコーンは
粘度２〜１００mm2/sで配合量は、ＮＢＲまたはそれを
主成分とするゴム１００重量部に対して１から２０重量
部であることが金属面接着に対して固着防止が最適なＮ
ＢＲ組成物を得ることができる。これは、液状シリコー
ンの粘度が１００mm2/sより大きい場合や配合量２０重
量部より多い場合はロール作業性が悪くなり、配合量１
重量部未満では、金属に対する固着防止効果がないため
である。
【００２２】（実施例２）実施例１で述べたＮＢＲ組成
物を図３に示すようなシール部材１を作成し、金属部品
治具３に対するシール部材１の接着面２での荷重が約１
００gf/cm2になるように金属部品治具３表面に接着させ
る。金属部品治具３はアルミ切削面である。
物を図３に示すようなシール部材１を作成し、金属部品
治具３に対するシール部材１の接着面２での荷重が約１
００gf/cm2になるように金属部品治具３表面に接着させ
る。金属部品治具３はアルミ切削面である。
【００２３】また、比較例として、下記ＮＢＲ組成物を
作成し、同様の金属試験治具３の表面に接着層２で接着
させる。
作成し、同様の金属試験治具３の表面に接着層２で接着
させる。
【００２４】このシール部材１とシール部材１を接着し
た金属部品治具３を４５℃×９５％、２４０ｈ放置し
て、本実施例と比較例の金属面固着力強さを比較する。
た金属部品治具３を４５℃×９５％、２４０ｈ放置し
て、本実施例と比較例の金属面固着力強さを比較する。
【００２５】（本実施例組成物） 単位：重量部 アクリロニトリルブタジエンゴム （ニトリル含有量３４％、ムーニー粘度ＭＬ1+4（１０
０℃）４２）：１００ ＳＲＦカーボンブラック：４０ イオウ：１．５ チオラムダイサルファイド：１．５ Ｎ−シクロヘキシル−２−ベンゾチアジルスルフォンア
ミド：１．５ 酸化亜鉛：５ ２、２、４−トリメチル−１、２ジヒドロキノリン（Ｔ
ＭＤＱ）：２ 液状シリコーン（粘度２mm2/s）：３ （比較例ＮＢＲ組成物）単位：重量部 アクリロニトリルブタジエンゴム：１００ カーボンブラック：４０ 酸化亜鉛：５ ステアリン酸：１ ４、４’−（α、α−ジメチルベンジル）ジフェニルア
ミン：２ ジブトキシエトキシエチルアジペート：５ イオウ：０．８ テトラメチルチウラムジスルフィド：２ 炭素環式ホスファイト化合物：８ ブチルアシッドホスフェート：３ 試験結果を（表２）に示す。
０℃）４２）：１００ ＳＲＦカーボンブラック：４０ イオウ：１．５ チオラムダイサルファイド：１．５ Ｎ−シクロヘキシル−２−ベンゾチアジルスルフォンア
ミド：１．５ 酸化亜鉛：５ ２、２、４−トリメチル−１、２ジヒドロキノリン（Ｔ
ＭＤＱ）：２ 液状シリコーン（粘度２mm2/s）：３ （比較例ＮＢＲ組成物）単位：重量部 アクリロニトリルブタジエンゴム：１００ カーボンブラック：４０ 酸化亜鉛：５ ステアリン酸：１ ４、４’−（α、α−ジメチルベンジル）ジフェニルア
ミン：２ ジブトキシエトキシエチルアジペート：５ イオウ：０．８ テトラメチルチウラムジスルフィド：２ 炭素環式ホスファイト化合物：８ ブチルアシッドホスフェート：３ 試験結果を（表２）に示す。
【００２６】
【表２】
【００２７】（表２）の試験結果から、ＮＢＲ組成物を
シール部材に加工し、従来比較例と比較しても、非固着
性に優れている。また、シール部材を構成しているＮＢ
Ｒ組成物の一部が金属接着面に残留していることはなか
った。このような特性を利用して、従来から粘着や固着
が問題となっている部位に使用される加硫成型品、等の
加硫成形材料として有効に使用することができる。
シール部材に加工し、従来比較例と比較しても、非固着
性に優れている。また、シール部材を構成しているＮＢ
Ｒ組成物の一部が金属接着面に残留していることはなか
った。このような特性を利用して、従来から粘着や固着
が問題となっている部位に使用される加硫成型品、等の
加硫成形材料として有効に使用することができる。
【００２８】
【発明の効果】上記実施例から明らかなように、請求項
１記載の発明によれば、ＮＢＲまたはそれを主成分とす
るゴムに補強性充填剤と加硫剤と加硫促進剤とシリコー
ン化合物を添加してなるＮＢＲ組成物であるので、原料
ポリマーとして、ＮＢＲまたはそれを主成分とするゴム
であり、ニトリル含有が１６から３５％のものが用いら
れる。ＮＢＲまたはそれを主成分とするゴムは工業的に
多量に利用されているので安価であり、入手も容易であ
るため低コストなＮＢＲ組成物を提供できる。
１記載の発明によれば、ＮＢＲまたはそれを主成分とす
るゴムに補強性充填剤と加硫剤と加硫促進剤とシリコー
ン化合物を添加してなるＮＢＲ組成物であるので、原料
ポリマーとして、ＮＢＲまたはそれを主成分とするゴム
であり、ニトリル含有が１６から３５％のものが用いら
れる。ＮＢＲまたはそれを主成分とするゴムは工業的に
多量に利用されているので安価であり、入手も容易であ
るため低コストなＮＢＲ組成物を提供できる。
【００２９】また、請求項２記載の発明によれば、ＮＢ
ＲまたはＮＢＲ組成物が天然ゴム、イソプレンゴム、ア
クリロニトリルイソプレンゴム、アクリロニトリルブタ
ジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチレンーイソ
プレン、エチレンプロピレン共重合体の少なくとも１種
類を含有してなるＮＢＲ組成物であるので、加硫剤、他
の添加剤を容易に混合できるという利点があるため、金
属への固着防止に有効なベースポリマーである。
ＲまたはＮＢＲ組成物が天然ゴム、イソプレンゴム、ア
クリロニトリルイソプレンゴム、アクリロニトリルブタ
ジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチレンーイソ
プレン、エチレンプロピレン共重合体の少なくとも１種
類を含有してなるＮＢＲ組成物であるので、加硫剤、他
の添加剤を容易に混合できるという利点があるため、金
属への固着防止に有効なベースポリマーである。
【００３０】また、請求項３記載の発明によれば、ＮＢ
Ｒまたはそれを主成分とするゴム１００重量部に対して
シリコーンが１から２０重量部配合したＮＢＲ組成物で
あるので、シリコーンが、ゴムとの混合性に優れ各種金
属との界面の離型性を良好に保持することができる。な
お、これはゴムと混合することにより、シリコーンが周
辺雰囲気からの水分を遮断しゴムに含まれるイオウ系の
活性元素がゴムと金属間の固着による化学結合に介在す
ることにより金属とゴム間の固着性を防止するためであ
る。
Ｒまたはそれを主成分とするゴム１００重量部に対して
シリコーンが１から２０重量部配合したＮＢＲ組成物で
あるので、シリコーンが、ゴムとの混合性に優れ各種金
属との界面の離型性を良好に保持することができる。な
お、これはゴムと混合することにより、シリコーンが周
辺雰囲気からの水分を遮断しゴムに含まれるイオウ系の
活性元素がゴムと金属間の固着による化学結合に介在す
ることにより金属とゴム間の固着性を防止するためであ
る。
【００３１】また、請求項４記載の発明によれば、シリ
コーンが液状シリコーンである場合液状シリコーンの粘
度が２mm2/sから１００mm2/sを用いた組成物であるの
で、液状シリコーンが低粘度の２mm2/sから１００mm2/s
を用いているため、ゴムベース材料となじみが良いので
配合が容易になる。２mm2/s未満の低粘度のシリコーン
は揮発性に劣り、１００mm2/sより高粘度のシリコーン
は低温特性が悪化してしまうからである。
コーンが液状シリコーンである場合液状シリコーンの粘
度が２mm2/sから１００mm2/sを用いた組成物であるの
で、液状シリコーンが低粘度の２mm2/sから１００mm2/s
を用いているため、ゴムベース材料となじみが良いので
配合が容易になる。２mm2/s未満の低粘度のシリコーン
は揮発性に劣り、１００mm2/sより高粘度のシリコーン
は低温特性が悪化してしまうからである。
【００３２】また、請求項５記載の発明によれば、補強
性充填剤としてカーボンブラック、またはシリカを含ん
でなるＮＢＲ組成物であるので、ＮＢＲにカーボンブラ
ック、または、シリカ等を最適量加えることにより、各
種シール部材の機械的強度を増すことができる。
性充填剤としてカーボンブラック、またはシリカを含ん
でなるＮＢＲ組成物であるので、ＮＢＲにカーボンブラ
ック、または、シリカ等を最適量加えることにより、各
種シール部材の機械的強度を増すことができる。
【００３３】また、請求項６の発明によれば、加硫剤と
してイオウ、加硫促進剤としてチウラム系化合物を用い
たＮＢＲ組成物であるので、老化防止性の観点から多硫
黄架橋ではなく、低硫黄架橋であるので圧縮永久歪みを
小さくできる。
してイオウ、加硫促進剤としてチウラム系化合物を用い
たＮＢＲ組成物であるので、老化防止性の観点から多硫
黄架橋ではなく、低硫黄架橋であるので圧縮永久歪みを
小さくできる。
【００３４】また、請求項７の発明によれば、シール部
材加硫成形材料として用いられる請求項１記載のＮＢＲ
組成物であるので、従来から粘着や固着が問題となって
いる部位に使用される加硫成型品、たとえば、Ｏリン
グ、Ｄリング、パッキン、ガスケット、ガス遮断弁用シ
ール体等の工業用ゴム部品等の加硫成形材料として有効
に使用することができる。
材加硫成形材料として用いられる請求項１記載のＮＢＲ
組成物であるので、従来から粘着や固着が問題となって
いる部位に使用される加硫成型品、たとえば、Ｏリン
グ、Ｄリング、パッキン、ガスケット、ガス遮断弁用シ
ール体等の工業用ゴム部品等の加硫成形材料として有効
に使用することができる。
【図１】本発明の液状シリコーン配合に対するＮＢＲ組
成物の固着強さを示す特性図（黄銅面の場合）
成物の固着強さを示す特性図（黄銅面の場合）
【図２】本発明の液状シリコーン配合に対するＮＢＲ組
成物の固着強さを示す特性図（アルミダイキャスト面の
場合）
成物の固着強さを示す特性図（アルミダイキャスト面の
場合）
【図３】（ａ）本発明のシール部材の断面図 （ｂ）本発明のシール部材の接着面側から見た平面図
【図４】シール部材と金属部品治具の固着試験状態を示
す断面図
す断面図
１ シール部材 ２ シール部材の接着面 ３ 金属部品治具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｃ０８Ｌ 7/00 Ｃ０８Ｌ 7/00 9/00 9/00 9/06 9/06 23/16 23/16 23/22 23/22 83/04 83/04 Ｆ１６Ｊ 15/10 Ｆ１６Ｊ 15/10 Ｙ (72)発明者 山崎 忠孝 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Ｆターム(参考） 3J040 BA01 EA01 EA16 FA06 HA02 HA30 4J002 AC01X AC06X AC07W AC07X AC08X BB15X BB18X CP033 DA036 DA047 DJ016 EV168 FD016 FD147 FD158 GJ02
Claims (7)
- 【請求項１】 ＮＢＲまたはそれを主成分とするゴムに
補強性充填剤、加硫剤、加硫促進剤及びシリコーン化合
物を添加してなるＮＢＲ組成物。 - 【請求項２】 天然ゴム、イソプレンゴム、アクリロニ
トリルイソプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴ
ム、スチレンブタジエンゴム、ブチレンーイソプレン、
エチレンプロピレン共重合体の少なくとも１種類を含有
してなる請求項１記載のＮＢＲ組成物。 - 【請求項３】 ＮＢＲまたはそれを主成分とするゴム１
００重量部に対してシリコーンが１から２０重量部配合
した請求項１又は２記載のＮＢＲ組成物。 - 【請求項４】 シリコーンが液状シリコーンであるとき
前記液状シリコーンの粘度が２mm2/sから１００mm2/sの
ものを用いた請求項１、２又は３記載のＮＢＲ組成物。 - 【請求項５】 補強性充填剤がカーボンブラック、シリ
カの少なくとも１種類を含有してなる請求項１記載のＮ
ＢＲ組成物。 - 【請求項６】 加硫剤としてイオウ、加硫促進剤として
チウラム系化合物を用いた請求項１記載のＮＢＲ組成
物。 - 【請求項７】 シール部材加硫成形材料として用いられ
る請求項１記載のＮＢＲ組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000204630A JP2002020541A (ja) | 2000-07-06 | 2000-07-06 | Ｎｂｒ組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000204630A JP2002020541A (ja) | 2000-07-06 | 2000-07-06 | Ｎｂｒ組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002020541A true JP2002020541A (ja) | 2002-01-23 |
Family
ID=18701865
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000204630A Pending JP2002020541A (ja) | 2000-07-06 | 2000-07-06 | Ｎｂｒ組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002020541A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003113366A (ja) * | 2001-10-04 | 2003-04-18 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | ガスホルダーシール材用耐熱ニトリルゴム組成物及びそれを用いたガスホルダーシール材 |
| JP2004190030A (ja) * | 2002-12-05 | 2004-07-08 | Bayer Inc | 低分子量水素化ニトリルゴムの製造方法 |
| CN103601918A (zh) * | 2013-10-28 | 2014-02-26 | 蚌埠市鸿安精密机械有限公司 | 一种高性能电容器橡胶密封圈及其制备方法 |
| CN103613798A (zh) * | 2013-10-28 | 2014-03-05 | 蚌埠市鸿安精密机械有限公司 | 一种电容器专用丁腈橡胶密封圈及其制备方法 |
| CN103613797A (zh) * | 2013-10-28 | 2014-03-05 | 蚌埠市鸿安精密机械有限公司 | 一种电容器用环保橡胶密封圈及其制备方法 |
| RU2625108C1 (ru) * | 2016-07-25 | 2017-07-11 | Акционерное общество "Чебоксарское производственное объединение имени В.И. Чапаева" | Композиционный нефтенабухающий материал |
| RU2633892C1 (ru) * | 2016-11-22 | 2017-10-19 | Акционерное общество "Чебоксарское производственное объединение имени В.И. Чапаева" | Маслобензостойкая морозостойкая резиновая смесь |
| RU2775303C1 (ru) * | 2021-06-11 | 2022-06-29 | Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Чувашский государственный университет имени И.Н. Ульянова" | Резиновая смесь |
-
2000
- 2000-07-06 JP JP2000204630A patent/JP2002020541A/ja active Pending
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003113366A (ja) * | 2001-10-04 | 2003-04-18 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | ガスホルダーシール材用耐熱ニトリルゴム組成物及びそれを用いたガスホルダーシール材 |
| JP2004190030A (ja) * | 2002-12-05 | 2004-07-08 | Bayer Inc | 低分子量水素化ニトリルゴムの製造方法 |
| JP4667738B2 (ja) * | 2002-12-05 | 2011-04-13 | ランクセス・インコーポレイテッド | 低分子量水素化ニトリルゴムの製造方法 |
| CN103601918A (zh) * | 2013-10-28 | 2014-02-26 | 蚌埠市鸿安精密机械有限公司 | 一种高性能电容器橡胶密封圈及其制备方法 |
| CN103613798A (zh) * | 2013-10-28 | 2014-03-05 | 蚌埠市鸿安精密机械有限公司 | 一种电容器专用丁腈橡胶密封圈及其制备方法 |
| CN103613797A (zh) * | 2013-10-28 | 2014-03-05 | 蚌埠市鸿安精密机械有限公司 | 一种电容器用环保橡胶密封圈及其制备方法 |
| RU2625108C1 (ru) * | 2016-07-25 | 2017-07-11 | Акционерное общество "Чебоксарское производственное объединение имени В.И. Чапаева" | Композиционный нефтенабухающий материал |
| RU2633892C1 (ru) * | 2016-11-22 | 2017-10-19 | Акционерное общество "Чебоксарское производственное объединение имени В.И. Чапаева" | Маслобензостойкая морозостойкая резиновая смесь |
| RU2775303C1 (ru) * | 2021-06-11 | 2022-06-29 | Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Чувашский государственный университет имени И.Н. Ульянова" | Резиновая смесь |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| EP1985657B1 (en) | Hydrogenated nbr composition | |
| JP2019089984A (ja) | タイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤ | |
| JP6050138B2 (ja) | シール材用ゴム組成物及びこれを用いたシール材 | |
| JP2002020541A (ja) | Ｎｂｒ組成物 | |
| EP3020757B1 (en) | Nitrile rubber composition | |
| JP2008106207A (ja) | 水素化アクリロニトリル・ブタジエンゴムと、イソプレン・イソブチレンゴム又はエチレン・プロピレン・ジエンゴムから選ばれる１種類または２種類の混合物よりなる架橋可能なゴム組成物およびその組成物を架橋して得られる架橋ゴム製品。 | |
| JP2007332344A5 (ja) | ||
| JP3941154B2 (ja) | ゴム組成物 | |
| JP4799763B2 (ja) | 冷凍機用シール | |
| JP4329386B2 (ja) | ニトリルゴム配合物 | |
| JP5170363B2 (ja) | ゴム組成物 | |
| JP2002105242A (ja) | Ｎｂｒ組成物 | |
| JP2011079885A (ja) | ゴム組成物 | |
| JP2003253067A (ja) | 冷凍機シール用ゴム組成物および冷凍機用シール | |
| JP2004099753A (ja) | 水素化ニトリルブタジエンゴム組成物の製造方法 | |
| JP3488310B2 (ja) | クロロプレン組成物 | |
| JP2011079886A (ja) | ゴム組成物 | |
| JP2006213743A (ja) | 水素化ニトリルゴム組成物 | |
| WO2014203695A1 (ja) | 防振ゴム用ゴム組成物 | |
| JP2001354806A (ja) | ゴム組成物 | |
| JP4043257B2 (ja) | ゴム組成物、タイヤサイドウォール用ゴム組成物、および、それを用いたタイヤ | |
| JP2002105243A (ja) | Ｎｂｒ組成物 | |
| JP2001040158A (ja) | ゴム組成物及びホース | |
| JP2008201827A (ja) | 空気入りタイヤ | |
| KR20090028664A (ko) | 페놀수지계 접착제에 사용되는 엔비알 고무 조성물 |