JP2003113366A - ガスホルダーシール材用耐熱ニトリルゴム組成物及びそれを用いたガスホルダーシール材 - Google Patents

ガスホルダーシール材用耐熱ニトリルゴム組成物及びそれを用いたガスホルダーシール材

Info

Publication number
JP2003113366A
JP2003113366A JP2001308236A JP2001308236A JP2003113366A JP 2003113366 A JP2003113366 A JP 2003113366A JP 2001308236 A JP2001308236 A JP 2001308236A JP 2001308236 A JP2001308236 A JP 2001308236A JP 2003113366 A JP2003113366 A JP 2003113366A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sealing material
gas holder
weight
heat
holder sealing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001308236A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3856679B2 (ja
Inventor
Katsumi Takahashi
勝巳 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Tire and Rubber Co Ltd filed Critical Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority to JP2001308236A priority Critical patent/JP3856679B2/ja
Publication of JP2003113366A publication Critical patent/JP2003113366A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3856679B2 publication Critical patent/JP3856679B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sealing Material Composition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】耐水蒸気性及び耐オゾン性が良好であると共
に、特に耐熱性に優れ、溶鉱炉用ガスホルダーシール材
に好適に用いることのできるゴム組成物、及びそれを用
いたガスホルダーシール材を提供する。 【解決手段】(A)NBR70重量%以上を含み、かつ
アクリロニトリル単位の含有量が25〜50重量%の範
囲にあるゴム成分と、その100重量部当たり、(B)
加硫剤として、(イ)硫黄0〜0.5重量部及び(ロ)
硫黄以外の加硫剤0.5〜3重量部と、(C)老化防止
剤として、4,4'−(α,α−ジメチルベンジル)ジフ
ェニルアミン0.5〜5重量部を含むガスホルダーシー
ル材用耐熱ニトリルゴム組成物、及び基布の両面に前記
耐熱ニトリルゴム組成物を用いて形成したコーティング
層を有するゴム引布からなるガスホルダーシール材であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスホルダーシー
ル材用耐熱ニトリルゴム組成物及びそれを用いたガスホ
ルダーシール材に関する。さらに詳しくは、本発明は、
耐水蒸気性及び耐オゾン性が良好であると共に、特に耐
熱性を向上させたものであって、溶鉱炉用ガスホルダー
シール材に好適に用いることのできるガスホルダーシー
ル材用耐熱ニトリルゴム組成物、及びこの耐熱ニトリル
ゴム組成物を用いたガスホルダーシール材、特に溶鉱炉
用ガスホルダーシール材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】製鉄プラントで発生する高炉ガス(溶鉱
炉ガス)、コークス炉ガス、転炉ガスなどの副生ガス
は、重要なエネルギー源として鉄鋼産業のコスト低減に
大いに寄与している。ガスホルダーは、これらのガス発
生量と需給を調整するための機能を有するものである。
このガスホルダーとしては、各種様式のものが実用化さ
れており、その1つとして、円筒状の外部ホルダーと、
その中に配置され、ガスを貯蔵し、そのガス量に応じて
上下に移動可能な内部ホルダーとから構成されたものが
知られている。そして、この内部ホルダーには、シール
材として、通常ゴム引布が使用されている。ところで、
ガスホルダーに貯蔵される溶鉱炉ガスは、一般に一酸化
炭素を主とする一酸化炭素と二酸化炭素との混合ガスが
大部分を占め、残りが水素、メタン、窒素及び水蒸気な
どからなる70〜80℃程度の可燃性ガスである。この
ような溶鉱炉ガスを貯蔵する前記ガスホルダーのシール
材としては、従来耐熱性を考慮してクロロプレンゴム引
布が用いられてきた。しかしながら、このクロロプレン
ゴム引布からなるシール材においては、耐水蒸気性に劣
ることから、高温水蒸気に曝されると、引布が膨潤して
重量増加したり、クロロプレンゴムに配合している薬品
が溶出して変質を引き起こすなどの問題があった。ま
た、該クロロプレンゴム引布でも、耐熱性は必ずしも十
分とはいえず、現状の2倍程度の耐熱性が要求されてい
るのが実状である。一方、アクリロニトリル−ブタジエ
ン共重合ゴム(以下、NBRと称する。)いわゆるニト
リルゴムは、耐油性に優れたゴムであるが、耐水蒸気性
も良好であることが知られている。しかしながら、耐熱
性に劣るため、溶鉱炉用ガスホルダーのシール材には、
これまでNBR引布は使用されていなかった。溶鉱炉用
ガスホルダーシール材に対して要求される特性として
は、前述のように耐熱性及び耐水蒸気性が挙げられる
が、該シール材は屋外で使用されるため、良好な耐オゾ
ン性を有することも要求され、また、機械的強度が良好
であることも要求される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、耐水蒸気性及び耐オゾン性が良好である
と共に、特に耐熱性に優れ、溶鉱炉用ガスホルダーシー
ル材に好適に用いることのできるガスホルダーシール材
用ゴム組成物、及び上記特性を有し、かつ機械的強度が
良好なガスホルダーシール材、特に溶鉱炉用ガスホルダ
ーシール材を提供することを目的としてなされたもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成するために鋭意研究を重ねた結果、NBRをある量
以上含み、かつアクリロニトリル単位の含有量が特定の
範囲にあるゴム成分と、ある種の加硫剤及び老化防止剤
を特定の割合で含むニトリルゴム組成物、及び基布の両
面にこのニトリルゴム組成物を用いて形成したコーティ
ング層を有するゴム引布からなるシール材により、その
目的を達成し得ることを見出し、この知見に基づいて本
発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、(1)
(A)NBR70重量%以上を含み、かつアクリロニト
リル単位の含有量が25〜50重量%の範囲にあるゴム
成分と、その100重量部当たり、(B)加硫剤とし
て、(イ)硫黄0〜0.5重量部及び(ロ)硫黄以外の
加硫剤0.5〜3重量部と、(C)老化防止剤として、
4,4'−(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミ
ン0.5〜5重量部を含むことを特徴とするガスホルダ
ーシール材用耐熱ニトリルゴム組成物、(2)溶鉱炉用
ガスホルダーシール材に用いられる第1項記載のガスホ
ルダーシール材用耐熱ニトリルゴム組成物、(3)基布
の両面に、第1項記載の耐熱ニトリルゴム組成物を用い
て形成したコーティング層を有するゴム引布からなるガ
スホルダーシール材、及び(4)溶鉱炉用ガスホルダー
シール材である第3項記載のガスホルダーシール材、を
提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のガスホルダーシール材用
耐熱ニトリルゴム組成物においては、(A)成分のゴム
成分として、NBR70重量%以上を含み、かつアクリ
ロニトリル単位の含有量が25〜50重量%のものが用
いられる。このゴム成分としては、NBRのみを用いて
もよいし、NBRと他のゴム弾性体や熱可塑性樹脂との
混合物を用いてもよい。混合物を用いる場合、ゴム成分
中のNBRの含有量が70重量%未満ではNBRが本来
有する特性が発揮されず、所望の特性を有するシール材
が得られない。NBRを含む混合物としては、例えば耐
オゾン性を向上させるなどの目的で、NBRと塩化ビニ
ル樹脂との混合物などを用いることができる。このよう
なNBRと塩化ビニル樹脂との混合物は、市販品として
上市されている。現在市販されているNBRには、例え
ばアクリロニトリル単位が42重量%以上の極高ニトリ
ル、36〜41重量%の高ニトリル、31〜35重量%
の中高ニトリル、25〜30重量%の中ニトリル及び2
4重量%以下の低ニトリルのものがあり、本発明におい
ては、これらを1種用いてもよく、2種以上を組み合わ
せて用いてもよいが、ゴム成分中のアクリロニトリル単
位の含有量が25〜50重量%の範囲にあるように、N
BRを選択することが必要である。このアクリロニトリ
ル単位の含有量が25重量%未満では耐熱性が十分な組
成物が得られず、本発明の目的が達せられないし、50
重量%を超えると得られる組成物の他の物性が損なわれ
る場合がある。物性バランスの点から、このアクリロニ
トリル単位の含有量は30〜50重量%が好ましく、特
に35〜45重量%の範囲が好ましい。本発明の組成物
においては、(B)成分の加硫剤として、前記(A)成
分のゴム成分100重量部に対し、(イ)硫黄0〜0.
5重量部及び(ロ)硫黄以外の加硫剤0.5〜3重量部
が配合される。硫黄の配合量が0.5重量部を超えると
耐熱性に優れる組成物が得られない。硫黄の好ましい配
合量は0〜0.3重量部の範囲である。一方、硫黄以外
の加硫剤の配合量が0.5重量部未満では加硫が十分に
進行せず、耐オゾン性などが低下するおそれがあり、3
重量部を超えると早期加硫が生じ、スコーチ(焼け)現
象を呈する原因となる。硫黄以外の加硫剤の好ましい配
合量は0.5〜2重量部の範囲である。硫黄以外の加硫
剤としては特に制限はなく、ニトリルゴムの加硫剤とし
て公知のものの中から、任意のものを適宜選択すること
ができる。この硫黄以外の加硫剤としては、例えばモル
ホリンジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィ
ド、高分子多硫化物などが挙げられるが、これらの中
で、特にモルホリンジスルフィドが好適である。
【0006】本発明の組成物においては、(C)成分の
老化防止剤として、前述の(A)成分のゴム成分100
重量部に対し、4,4'−(α,α−ジメチルベンジル)
ジフェニルアミン0.5〜5重量部が配合される。この
老化防止剤は、熱や酸化による劣化に対して効果を発揮
するほか、屈曲亀裂に対しても有効である。この配合量
が0.5重量部未満では、耐熱性に優れる組成物が得ら
れず、本発明の目的が達せられないし、5重量部を超え
るとその量の割には効果の向上がみられず、むしろ経済
的に不利となる。この老化防止剤の好ましい配合量は1
〜5重量部であり、特に2〜4重量部の範囲が好適であ
る。本発明の組成物においては、所望により、前記
(C)成分の老化防止剤である4,4'−(α,α−ジメ
チルベンジル)ジフェニルアミンと共に、他の老化防止
剤を併用することができる。ここで、他の老化防止剤と
しては、例えばオクチル化ジフェニルアミン、N−イソ
プロピル−N'−フェニル−p−フェニレンジアミン、
N,N'−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、2,2,
4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合物、6
−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロ
キノリン、2−メルカプトベンズイミダゾール、1,3
−ビス(ジメチルアミノプロピル)−2−チオ尿素、ト
リ(ノニルフェニル)ホスファイト、ワックス類などが
挙げられる。これらの中で、特に耐オゾン性に優れるN
−イソプロピル−N'−フェニル−p−フェニレンジア
ミン及び二次老化防止剤である2−メルカプトベンズイ
ミダゾールが好適である。これらの老化防止剤の配合量
は、前記の(A)成分のゴム成分100重量部に対し、
通常それぞれ0.5〜3重量部程度である。本発明の耐
熱ニトリルゴム組成物には、本発明の目的が損なわれな
い範囲で、ゴム引布用ニトリルゴム組成物において、前
記(B)成分及び(C)成分以外の従来慣用されている
各種添加剤を適宜選択して配合することができる。この
添加剤としては、例えば加硫促進剤、加熱促進助剤、ゴ
ム補強剤、可塑剤、粘着付与剤などを挙げることができ
る。加硫促進剤としては、例えばジフェニルグアニジ
ン、ジベンゾチアジルジスルフィド、N−シクロヘキシ
ル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−ter
t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、テ
トラメチルチウラムジスルフィド、N−オキシジエチレ
ン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミドなどが挙げら
れ、加硫促進助剤としては、例えば亜鉛華、酸化マグネ
シウム、ステアリン酸亜鉛などが挙げられる。また、ゴ
ム補強剤としては、例えばカーボンブラック、シリカ、
炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸マグネシウ
ムなどが、可塑剤としてはジオクチルフタレート、ジノ
ニルフタレートなどのフタル酸誘導体、ジオクチルアジ
ペート、ジイソデシルアジペートなどのアジピン酸誘導
体等が、粘着付与剤としては、例えばクマロン樹脂、p
−ブチルフェノール・アセチレン樹脂、テルペン系樹
脂、ロジン誘導体などが挙げられる。
【0007】本発明の耐熱ニトリルゴム組成物は、ガス
ホルダーシール材用であって、耐水蒸気性、耐オゾン性
が良好であると共に、特に耐熱性に優れるシール材、例
えば120℃雰囲気下で1500時間の耐熱寿命を有す
るシール材を与えることができ、溶鉱炉用ガスホルダー
シール材の用途に好適に用いることができる。次に、本
発明のガスホルダーシール材は、基布の両面に、前述の
耐熱ニトリルゴム組成物を用いて形成したコーティング
層を有するゴム引布からなるものであって、前記基布と
しては、JIS L 1096に準拠して測定した引張強
さが2450N/3cm以上で、伸びが28%以上の機械
的性質を有するものが好ましい。このような基布として
は、例えばポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリプ
ロピレン繊維などの合成繊維からなる織布、編布、不織
布などを用いることができ、特にポリアミド繊維からな
る基布が、前記機械的性質の点から好適である。前記基
布を用いて、ゴム引布を製造する方法としては特に制限
はなく、従来ゴム引布の製造において慣用されている方
法を用いることができる。例えば、まず基布に接着剤処
理を施す。この接着剤処理としては、通常レゾルシン−
ホルマリン樹脂ラテックス(RFL)、あるいはエポキ
シ樹脂、イソシアネート化合物、エチレン尿素化合物及
び上記RFLなどの接着剤の組合わせを用い、ディッピ
ング法により処理する方法などが採用される。次いで、
適当な有機溶剤中にNBR及びフェノール系樹脂などを
溶解してなるゴム糊を、前記接着剤処理基布の両面に、
ナイフコーティング法などにより塗布、乾燥し、いわゆ
る糊引を行う。次に、前述の耐熱ニトリルゴム組成物を
厚さ1.4〜1.5mm程度のシート状に成形したのち、こ
のシートを前記基布の両面に設けられた糊引層の表面に
接触(トッピング)させ、加熱カレンダーロール間又は
加熱カレンダーロールとラバーロールとの間に通過させ
て圧着させ、さらに140〜150℃程度の温度で加硫
処理することにより、ゴム引布が得られる。このゴム引
布の厚さは、通常3.0〜4.0mm、好ましくは3.0〜
3.3mmの範囲で選定される。
【0008】本発明のガスホルダーシール材は、このよ
うにして得られたゴム引布からなるものであって、耐水
蒸気性及び耐オゾン性が良好であると共に、特に耐熱性
に優れ、例えば120℃雰囲気下での劣化(180゜の
折り曲げ試験で割れが発生)までの時間が、汎用NBR
組成物を用いた引布からなるものが200時間、現行品
であるクロプレンゴム引布からなるものが約500時間
であるのに対し、約1500時間である。また、機械的
性質としては、JIS K 6404に準拠して測定した
引張強さ(上下、水平方向)が、通常3820N/3cm
以上で、伸び(上下、水平方向)が、通常28%以上で
あり、目標値を満足している。本発明のガスホルダーシ
ール材は、このような特性を有することから、特に溶鉱
炉用ガスホルダーシール材として好適である。
【0009】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。なお、ゴム組成物の物性及びゴム
引布の物性は、以下に示す方法に従って測定した。 <ゴム組成物の物性>長さ245mm、幅120mm、厚さ
2.0mmの加硫処理(加硫温度:NBR使用160℃、
CR使用160℃)ゴム板を使用して、評価した。 (1)初期物性 JIS K 6301に準拠し、引張強さ、伸び及び硬度
を測定した。なお、引張強さ1180N/cm2以上、伸
び350%以上、硬度60〜70が目標値である。 (2)耐熱性 (イ)100℃の雰囲気下に168時間放置したのち、
JIS K 6301に準拠し、引張強さ、伸び及び硬度
を測定した。なお、引張強さ980N/cm2、伸び25
0%以上、硬度60〜85が目標値である。 (ロ)120℃及び150℃の雰囲気下にそれぞれ放置
し、180゜の折り曲げ試験で割れが発生するまでの時
間(劣化時間)を求めた。 (3)耐水性 70℃の水道水中に70時間浸漬したのち、JIS K
6301に準拠し、引張強さ、伸び、硬度及び重量変化
率を測定した。なお、引張強さ980N/cm2、伸び2
50%以上、硬度60〜85が目標値である。 (4)耐オゾン性 温度40℃、オゾン濃度50ppmの雰囲気下、50%伸
長状態で96時間放置した際の亀裂の発生の有無を調べ
た。 <ゴム引布の物性> (5)初期物性 JIS K 6404に準拠し、引張強さ(上下、水平方
向)及び伸び(上下、水平方向)を測定した。なお、引
張強さ(上下、水平方向)3820N/3cm以上、伸び
(上下、水平方向)28%以上が目標値である。 (6)耐熱性 120℃及び150℃の雰囲気下にそれぞれ放置し、1
80゜の折り曲げ試験で割れが発生するまでの時間(劣
化時間)を求めた。 (7)耐水性 70℃の水道水中に70時間浸漬したのち、重量変化率
を測定した。 実施例1〜5及び比較例1、2 第1表に示す配合組成のゴム組成物を調製したのち、物
性試験用の加硫ゴム板を作製し、物性を測定した。その
結果を第2表に示す。また現行のシール材であるクロロ
プレンゴム(CR)引布に用いられているCR組成物に
ついても、その物性を第2表に併記した。
【0010】
【表1】
【0011】
【表2】
【0012】(注) 1203JNS:日本ゼオン社製商品名、中高ニトリル
NBR70重量部と塩化ビニル樹脂30樹脂との混合
物、 NV82:JSR社製商品名、高ニトリルNBR85重
量部と塩化ビニル樹脂15重量部との混合物、 1041L:日本ゼオン社製商品名、高ニトリルNB
R、 N1312:日本ゼオン社製商品名、液状NBR、 N520:JSR社製商品名、高ニトリル耐熱NBR、 バルノックR:大内新興化学工業社製商品名、モルホリ
ンジスルフィド、 カーボンブラック:旭カーボン社製「旭35G」、 シリカ:日本シリカ社製「ニプシールVN3」、 白ばん華:S&Sジャパン社製、含水ケイ酸アルミニウ
ム、 DOP:ジ−(2−エチルヘキシル)フタレート、 DOA:ジ−(2−エチルヘキシル)アジペート、 クマロン樹脂:神戸油化工業社製「クマロンオイル25
C」、 810NA:大内新興化学工業社製商品名、N−イソプ
ロピル−N'−フェニル−p−フェニレンジアミン、 サンノック:大内新興化学工業社製商品名、ワックス
類、 CD:大内新興化学工業社製「ノクラックCD」、4,
4'−(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、 MB:大内新興化学工業社製「ノクラックMB」、2−
メルカプトベンズイミダゾール、 DM:大内新興化学工業社製「ノクセラーDM」、ジベ
ンゾチアジルジスルフィド、 TT:大内新興化学工業社製「ノクセラーTT」、テト
ラメチルチウラムジスルフィド、 CZ:大内新興化学工業社製「ノクセラーCZ」、N−
シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミ
ド、 D:大内新興化学工業社製「ノクセラーD」、ジフェニ
ルグアニジン、
【0013】
【表3】
【0014】第2表から分かるように、実施例のゴム組
成物は、いずれも、初期物性、耐熱試験後及び耐水性試
験後の引張強さ、伸び及び硬度は目標値以上の値を示し
ている。また、耐熱性は、比較例1のものに比べていず
れもよく、現行のCR引布に使用されているCR組成物
のものに比べると、120℃劣化時間が、いずれも大幅
に長い。さらに、耐水性については、いずれも該CR組
成物のものに比べて、重量変化率が小さい。比較例2
は、耐熱性、耐水性共に、実施例のものと同様に優れて
いるが、耐オゾン性が悪い。 実施例6 1260デニールのナイロン66繊維を用いた織布から
なる基布(引張強さ約3900N/3cm、伸び43%)
に、ディッピング法によりRFL処理を施した。一方、
実施例2で得られたゴム組成物を用いて、厚さ3.2mm
の未加硫ゴムシートを作製した。次に、メチルエチルケ
トンにNBR及びフェノール系樹脂を溶解してなるゴム
糊を、前記RFL処理基布の両面にナイフコーティング
法により塗布、乾燥して糊引を行ったのち、この基布の
両面に、前記未加硫ゴムシートを接触させ、温度85℃
の加熱カレンダーロール間を通過させて圧着させ、さら
に145℃にて加硫処理してゴム引布を作製した。この
ゴム引布の物性測定結果を第3表に示す。
【0015】
【表4】
【0016】第3表から分かるように、本発明のゴム組
成物を用いたゴム引布は、初期物性を満足すると共に、
耐熱性及び耐水性に優れている。なお、現行のCR引布
では、耐熱性については、120℃で22日間で劣化
し、150℃で80時間で劣化する。また、耐水性につ
いては、重量変化率が20%程度である。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、耐水蒸気性及び耐オゾ
ン性が良好であると共に、特に耐熱性に優れ、溶鉱炉用
ガスホルダーシール材に好適に用いることのできるガス
ホルダーシール材用耐熱ニトリルゴム組成物を提供する
ことができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)アクリロニトリル−ブタジエン共重
    合ゴム70重量%以上を含み、かつアクリロニトリル単
    位の含有量が25〜50重量%の範囲にあるゴム成分
    と、その100重量部当たり、(B)加硫剤として、
    (イ)硫黄0〜0.5重量部及び(ロ)硫黄以外の加硫
    剤0.5〜3重量部と、(C)老化防止剤として、4,
    4'−(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン
    0.5〜5重量部を含むことを特徴とするガスホルダー
    シール材用耐熱ニトリルゴム組成物。
  2. 【請求項2】溶鉱炉用ガスホルダーシール材に用いられ
    る請求項1記載のガスホルダーシール材用耐熱ニトリル
    ゴム組成物。
  3. 【請求項3】基布の両面に、請求項1記載の耐熱ニトリ
    ルゴム組成物を用いて形成したコーティング層を有する
    ゴム引布からなるガスホルダーシール材。
  4. 【請求項4】溶鉱炉用ガスホルダーシール材である請求
    項3記載のガスホルダーシール材。
JP2001308236A 2001-10-04 2001-10-04 ガスホルダーシール材用耐熱ニトリルゴム組成物及びそれを用いたガスホルダーシール材 Expired - Fee Related JP3856679B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001308236A JP3856679B2 (ja) 2001-10-04 2001-10-04 ガスホルダーシール材用耐熱ニトリルゴム組成物及びそれを用いたガスホルダーシール材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001308236A JP3856679B2 (ja) 2001-10-04 2001-10-04 ガスホルダーシール材用耐熱ニトリルゴム組成物及びそれを用いたガスホルダーシール材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003113366A true JP2003113366A (ja) 2003-04-18
JP3856679B2 JP3856679B2 (ja) 2006-12-13

Family

ID=19127578

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001308236A Expired - Fee Related JP3856679B2 (ja) 2001-10-04 2001-10-04 ガスホルダーシール材用耐熱ニトリルゴム組成物及びそれを用いたガスホルダーシール材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3856679B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10156319B2 (en) 2012-11-02 2018-12-18 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Gasholder sealing member and gasholder sealing structure
WO2019102747A1 (ja) * 2017-11-24 2019-05-31 Nok株式会社 ゴム積層金属用nbr組成物

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0573400U (ja) * 1992-03-10 1993-10-08 新日本製鐵株式会社 ガスホルダーシール部からのガス漏洩防止装置
JP3000435U (ja) * 1994-01-26 1994-08-09 川崎製鉄株式会社 シールゴムの磨耗量検知センサーを備えたガスホ ルダー
JPH1060198A (ja) * 1996-08-13 1998-03-03 Kureha Elastomer Kk 耐塩素性ゴム組成物
JPH10219035A (ja) * 1997-02-12 1998-08-18 Nok Corp Nbr組成物
JP2001288303A (ja) * 2000-04-10 2001-10-16 Nok Corp 過酸化物架橋性ゴム組成物
JP2002020541A (ja) * 2000-07-06 2002-01-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd Nbr組成物
JP2002275312A (ja) * 2001-03-21 2002-09-25 Nsk Ltd ゴム材料組成物
JP2003026285A (ja) * 2001-07-16 2003-01-29 Mitsubishi Heavy Ind Ltd ガスホルダ及びガスホルダの内面塗装方法
JP2003082161A (ja) * 2001-09-11 2003-03-19 Nok Corp Nbr組成物

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0573400U (ja) * 1992-03-10 1993-10-08 新日本製鐵株式会社 ガスホルダーシール部からのガス漏洩防止装置
JP3000435U (ja) * 1994-01-26 1994-08-09 川崎製鉄株式会社 シールゴムの磨耗量検知センサーを備えたガスホ ルダー
JPH1060198A (ja) * 1996-08-13 1998-03-03 Kureha Elastomer Kk 耐塩素性ゴム組成物
JPH10219035A (ja) * 1997-02-12 1998-08-18 Nok Corp Nbr組成物
JP2001288303A (ja) * 2000-04-10 2001-10-16 Nok Corp 過酸化物架橋性ゴム組成物
JP2002020541A (ja) * 2000-07-06 2002-01-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd Nbr組成物
JP2002275312A (ja) * 2001-03-21 2002-09-25 Nsk Ltd ゴム材料組成物
JP2003026285A (ja) * 2001-07-16 2003-01-29 Mitsubishi Heavy Ind Ltd ガスホルダ及びガスホルダの内面塗装方法
JP2003082161A (ja) * 2001-09-11 2003-03-19 Nok Corp Nbr組成物

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
"ノクラックCDについて(7)[NBR過酸化物加硫]", 日本ゴム協会誌, vol. 60(4), JPN4006006710, 1987, pages 226 - 227, ISSN: 0000731600 *
"ノクラックCDについて(7)[NBR過酸化物加硫]", 日本ゴム協会誌, vol. 60(4), JPNX006039204, 1987, pages 226 - 227, ISSN: 0000767170 *

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10156319B2 (en) 2012-11-02 2018-12-18 The Yokohama Rubber Co., Ltd. Gasholder sealing member and gasholder sealing structure
WO2019102747A1 (ja) * 2017-11-24 2019-05-31 Nok株式会社 ゴム積層金属用nbr組成物
JPWO2019102747A1 (ja) * 2017-11-24 2020-12-17 Nok株式会社 ゴム積層金属用nbr組成物
JP6990253B2 (ja) 2017-11-24 2022-01-12 Nok株式会社 ゴム積層金属用nbr組成物
US11780993B2 (en) 2017-11-24 2023-10-10 Nok Corporation NBR composition for rubber laminated metal

Also Published As

Publication number Publication date
JP3856679B2 (ja) 2006-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5338658B2 (ja) ニトリル共重合体ゴム組成物
US4818601A (en) Rubber-cord composite bodies
EP2053088B1 (en) Acrylic rubber composition
US6492454B1 (en) Rubber composition containing rubber, mercapto-triazine and epoxy grafter polymer
JP2011038119A (ja) ゴム組成物、その製造方法並びにそれらから得られる加硫された複合材料
JP2008184551A (ja) タイヤコード被覆用ゴム組成物
JP2006124423A (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物およびそれからなる空気入りタイヤ
AU2016294056B2 (en) Rubber composition for flame-retardant hose, and flame-retardant hose
JP2016216549A (ja) ゴム組成物及びそれを用いたホース
JP2003113366A (ja) ガスホルダーシール材用耐熱ニトリルゴム組成物及びそれを用いたガスホルダーシール材
US4438230A (en) Carboxylated nitrile rubber/PVC/nylon flux blends
JP5172120B2 (ja) 所定のコード被覆用ゴム組成物ならびにそれを用いたカーカスおよび/またはベルトを有するタイヤ
KR20220058566A (ko) 아민 가교성 고무 및 폴리에틸렌이민을 함유하는 혼합물
JP2006300104A (ja) 摩擦伝動ベルト及びその製造方法
JP4311585B2 (ja) スチールコード接着性ゴム組成物及びそれを用いたスチールコード−ゴム複合体
JP2006213820A (ja) ゴム製品
JPH10219033A (ja) 高減衰支承用ゴム組成物
JP2004250645A (ja) ニトリル共重合ゴム組成物及び架橋成形体
JPH1016137A (ja) ゴム・熱可塑性エラストマー積層体
JP2005290356A (ja) ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP7243239B2 (ja) クロロスルホン化ポリオレフィン組成物及び加硫物
JP5998490B2 (ja) 空気ばね用ゴム組成物
WO2003057775A1 (fr) Composition de caoutchouc vulcanisable et vulcanisat
KR102199959B1 (ko) 극 저온성이 향상된 쇄빙선용 고무
JP4792708B2 (ja) コンベヤベルト用ゴム組成物およびコンベヤベルト

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040924

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060425

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060626

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060626

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060829

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060912

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees