JP2003113366A - ガスホルダーシール材用耐熱ニトリルゴム組成物及びそれを用いたガスホルダーシール材 - Google Patents
ガスホルダーシール材用耐熱ニトリルゴム組成物及びそれを用いたガスホルダーシール材Info
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Abstract
に、特に耐熱性に優れ、溶鉱炉用ガスホルダーシール材
に好適に用いることのできるゴム組成物、及びそれを用
いたガスホルダーシール材を提供する。 【解決手段】(A)NBR70重量%以上を含み、かつ
アクリロニトリル単位の含有量が25〜50重量%の範
囲にあるゴム成分と、その100重量部当たり、(B)
加硫剤として、(イ)硫黄0〜0.5重量部及び(ロ)
硫黄以外の加硫剤0.5〜3重量部と、(C)老化防止
剤として、4,4'−(α,α−ジメチルベンジル)ジフ
ェニルアミン0.5〜5重量部を含むガスホルダーシー
ル材用耐熱ニトリルゴム組成物、及び基布の両面に前記
耐熱ニトリルゴム組成物を用いて形成したコーティング
層を有するゴム引布からなるガスホルダーシール材であ
る。
Description
ル材用耐熱ニトリルゴム組成物及びそれを用いたガスホ
ルダーシール材に関する。さらに詳しくは、本発明は、
耐水蒸気性及び耐オゾン性が良好であると共に、特に耐
熱性を向上させたものであって、溶鉱炉用ガスホルダー
シール材に好適に用いることのできるガスホルダーシー
ル材用耐熱ニトリルゴム組成物、及びこの耐熱ニトリル
ゴム組成物を用いたガスホルダーシール材、特に溶鉱炉
用ガスホルダーシール材に関するものである。
炉ガス)、コークス炉ガス、転炉ガスなどの副生ガス
は、重要なエネルギー源として鉄鋼産業のコスト低減に
大いに寄与している。ガスホルダーは、これらのガス発
生量と需給を調整するための機能を有するものである。
このガスホルダーとしては、各種様式のものが実用化さ
れており、その1つとして、円筒状の外部ホルダーと、
その中に配置され、ガスを貯蔵し、そのガス量に応じて
上下に移動可能な内部ホルダーとから構成されたものが
知られている。そして、この内部ホルダーには、シール
材として、通常ゴム引布が使用されている。ところで、
ガスホルダーに貯蔵される溶鉱炉ガスは、一般に一酸化
炭素を主とする一酸化炭素と二酸化炭素との混合ガスが
大部分を占め、残りが水素、メタン、窒素及び水蒸気な
どからなる70〜80℃程度の可燃性ガスである。この
ような溶鉱炉ガスを貯蔵する前記ガスホルダーのシール
材としては、従来耐熱性を考慮してクロロプレンゴム引
布が用いられてきた。しかしながら、このクロロプレン
ゴム引布からなるシール材においては、耐水蒸気性に劣
ることから、高温水蒸気に曝されると、引布が膨潤して
重量増加したり、クロロプレンゴムに配合している薬品
が溶出して変質を引き起こすなどの問題があった。ま
た、該クロロプレンゴム引布でも、耐熱性は必ずしも十
分とはいえず、現状の2倍程度の耐熱性が要求されてい
るのが実状である。一方、アクリロニトリル−ブタジエ
ン共重合ゴム(以下、NBRと称する。)いわゆるニト
リルゴムは、耐油性に優れたゴムであるが、耐水蒸気性
も良好であることが知られている。しかしながら、耐熱
性に劣るため、溶鉱炉用ガスホルダーのシール材には、
これまでNBR引布は使用されていなかった。溶鉱炉用
ガスホルダーシール材に対して要求される特性として
は、前述のように耐熱性及び耐水蒸気性が挙げられる
が、該シール材は屋外で使用されるため、良好な耐オゾ
ン性を有することも要求され、また、機械的強度が良好
であることも要求される。
事情のもとで、耐水蒸気性及び耐オゾン性が良好である
と共に、特に耐熱性に優れ、溶鉱炉用ガスホルダーシー
ル材に好適に用いることのできるガスホルダーシール材
用ゴム組成物、及び上記特性を有し、かつ機械的強度が
良好なガスホルダーシール材、特に溶鉱炉用ガスホルダ
ーシール材を提供することを目的としてなされたもので
ある。
達成するために鋭意研究を重ねた結果、NBRをある量
以上含み、かつアクリロニトリル単位の含有量が特定の
範囲にあるゴム成分と、ある種の加硫剤及び老化防止剤
を特定の割合で含むニトリルゴム組成物、及び基布の両
面にこのニトリルゴム組成物を用いて形成したコーティ
ング層を有するゴム引布からなるシール材により、その
目的を達成し得ることを見出し、この知見に基づいて本
発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、(1)
(A)NBR70重量%以上を含み、かつアクリロニト
リル単位の含有量が25〜50重量%の範囲にあるゴム
成分と、その100重量部当たり、(B)加硫剤とし
て、(イ)硫黄0〜0.5重量部及び(ロ)硫黄以外の
加硫剤0.5〜3重量部と、(C)老化防止剤として、
4,4'−(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミ
ン0.5〜5重量部を含むことを特徴とするガスホルダ
ーシール材用耐熱ニトリルゴム組成物、(2)溶鉱炉用
ガスホルダーシール材に用いられる第1項記載のガスホ
ルダーシール材用耐熱ニトリルゴム組成物、(3)基布
の両面に、第1項記載の耐熱ニトリルゴム組成物を用い
て形成したコーティング層を有するゴム引布からなるガ
スホルダーシール材、及び(4)溶鉱炉用ガスホルダー
シール材である第3項記載のガスホルダーシール材、を
提供するものである。
耐熱ニトリルゴム組成物においては、(A)成分のゴム
成分として、NBR70重量%以上を含み、かつアクリ
ロニトリル単位の含有量が25〜50重量%のものが用
いられる。このゴム成分としては、NBRのみを用いて
もよいし、NBRと他のゴム弾性体や熱可塑性樹脂との
混合物を用いてもよい。混合物を用いる場合、ゴム成分
中のNBRの含有量が70重量%未満ではNBRが本来
有する特性が発揮されず、所望の特性を有するシール材
が得られない。NBRを含む混合物としては、例えば耐
オゾン性を向上させるなどの目的で、NBRと塩化ビニ
ル樹脂との混合物などを用いることができる。このよう
なNBRと塩化ビニル樹脂との混合物は、市販品として
上市されている。現在市販されているNBRには、例え
ばアクリロニトリル単位が42重量%以上の極高ニトリ
ル、36〜41重量%の高ニトリル、31〜35重量%
の中高ニトリル、25〜30重量%の中ニトリル及び2
4重量%以下の低ニトリルのものがあり、本発明におい
ては、これらを1種用いてもよく、2種以上を組み合わ
せて用いてもよいが、ゴム成分中のアクリロニトリル単
位の含有量が25〜50重量%の範囲にあるように、N
BRを選択することが必要である。このアクリロニトリ
ル単位の含有量が25重量%未満では耐熱性が十分な組
成物が得られず、本発明の目的が達せられないし、50
重量%を超えると得られる組成物の他の物性が損なわれ
る場合がある。物性バランスの点から、このアクリロニ
トリル単位の含有量は30〜50重量%が好ましく、特
に35〜45重量%の範囲が好ましい。本発明の組成物
においては、(B)成分の加硫剤として、前記(A)成
分のゴム成分100重量部に対し、(イ)硫黄0〜0.
5重量部及び(ロ)硫黄以外の加硫剤0.5〜3重量部
が配合される。硫黄の配合量が0.5重量部を超えると
耐熱性に優れる組成物が得られない。硫黄の好ましい配
合量は0〜0.3重量部の範囲である。一方、硫黄以外
の加硫剤の配合量が0.5重量部未満では加硫が十分に
進行せず、耐オゾン性などが低下するおそれがあり、3
重量部を超えると早期加硫が生じ、スコーチ(焼け)現
象を呈する原因となる。硫黄以外の加硫剤の好ましい配
合量は0.5〜2重量部の範囲である。硫黄以外の加硫
剤としては特に制限はなく、ニトリルゴムの加硫剤とし
て公知のものの中から、任意のものを適宜選択すること
ができる。この硫黄以外の加硫剤としては、例えばモル
ホリンジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィ
ド、高分子多硫化物などが挙げられるが、これらの中
で、特にモルホリンジスルフィドが好適である。
老化防止剤として、前述の(A)成分のゴム成分100
重量部に対し、4,4'−(α,α−ジメチルベンジル)
ジフェニルアミン0.5〜5重量部が配合される。この
老化防止剤は、熱や酸化による劣化に対して効果を発揮
するほか、屈曲亀裂に対しても有効である。この配合量
が0.5重量部未満では、耐熱性に優れる組成物が得ら
れず、本発明の目的が達せられないし、5重量部を超え
るとその量の割には効果の向上がみられず、むしろ経済
的に不利となる。この老化防止剤の好ましい配合量は1
〜5重量部であり、特に2〜4重量部の範囲が好適であ
る。本発明の組成物においては、所望により、前記
(C)成分の老化防止剤である4,4'−(α,α−ジメ
チルベンジル)ジフェニルアミンと共に、他の老化防止
剤を併用することができる。ここで、他の老化防止剤と
しては、例えばオクチル化ジフェニルアミン、N−イソ
プロピル−N'−フェニル−p−フェニレンジアミン、
N,N'−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、2,2,
4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合物、6
−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロ
キノリン、2−メルカプトベンズイミダゾール、1,3
−ビス(ジメチルアミノプロピル)−2−チオ尿素、ト
リ(ノニルフェニル)ホスファイト、ワックス類などが
挙げられる。これらの中で、特に耐オゾン性に優れるN
−イソプロピル−N'−フェニル−p−フェニレンジア
ミン及び二次老化防止剤である2−メルカプトベンズイ
ミダゾールが好適である。これらの老化防止剤の配合量
は、前記の(A)成分のゴム成分100重量部に対し、
通常それぞれ0.5〜3重量部程度である。本発明の耐
熱ニトリルゴム組成物には、本発明の目的が損なわれな
い範囲で、ゴム引布用ニトリルゴム組成物において、前
記(B)成分及び(C)成分以外の従来慣用されている
各種添加剤を適宜選択して配合することができる。この
添加剤としては、例えば加硫促進剤、加熱促進助剤、ゴ
ム補強剤、可塑剤、粘着付与剤などを挙げることができ
る。加硫促進剤としては、例えばジフェニルグアニジ
ン、ジベンゾチアジルジスルフィド、N−シクロヘキシ
ル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−ter
t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、テ
トラメチルチウラムジスルフィド、N−オキシジエチレ
ン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミドなどが挙げら
れ、加硫促進助剤としては、例えば亜鉛華、酸化マグネ
シウム、ステアリン酸亜鉛などが挙げられる。また、ゴ
ム補強剤としては、例えばカーボンブラック、シリカ、
炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸マグネシウ
ムなどが、可塑剤としてはジオクチルフタレート、ジノ
ニルフタレートなどのフタル酸誘導体、ジオクチルアジ
ペート、ジイソデシルアジペートなどのアジピン酸誘導
体等が、粘着付与剤としては、例えばクマロン樹脂、p
−ブチルフェノール・アセチレン樹脂、テルペン系樹
脂、ロジン誘導体などが挙げられる。
ホルダーシール材用であって、耐水蒸気性、耐オゾン性
が良好であると共に、特に耐熱性に優れるシール材、例
えば120℃雰囲気下で1500時間の耐熱寿命を有す
るシール材を与えることができ、溶鉱炉用ガスホルダー
シール材の用途に好適に用いることができる。次に、本
発明のガスホルダーシール材は、基布の両面に、前述の
耐熱ニトリルゴム組成物を用いて形成したコーティング
層を有するゴム引布からなるものであって、前記基布と
しては、JIS L 1096に準拠して測定した引張強
さが2450N/3cm以上で、伸びが28%以上の機械
的性質を有するものが好ましい。このような基布として
は、例えばポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリプ
ロピレン繊維などの合成繊維からなる織布、編布、不織
布などを用いることができ、特にポリアミド繊維からな
る基布が、前記機械的性質の点から好適である。前記基
布を用いて、ゴム引布を製造する方法としては特に制限
はなく、従来ゴム引布の製造において慣用されている方
法を用いることができる。例えば、まず基布に接着剤処
理を施す。この接着剤処理としては、通常レゾルシン−
ホルマリン樹脂ラテックス(RFL)、あるいはエポキ
シ樹脂、イソシアネート化合物、エチレン尿素化合物及
び上記RFLなどの接着剤の組合わせを用い、ディッピ
ング法により処理する方法などが採用される。次いで、
適当な有機溶剤中にNBR及びフェノール系樹脂などを
溶解してなるゴム糊を、前記接着剤処理基布の両面に、
ナイフコーティング法などにより塗布、乾燥し、いわゆ
る糊引を行う。次に、前述の耐熱ニトリルゴム組成物を
厚さ1.4〜1.5mm程度のシート状に成形したのち、こ
のシートを前記基布の両面に設けられた糊引層の表面に
接触(トッピング)させ、加熱カレンダーロール間又は
加熱カレンダーロールとラバーロールとの間に通過させ
て圧着させ、さらに140〜150℃程度の温度で加硫
処理することにより、ゴム引布が得られる。このゴム引
布の厚さは、通常3.0〜4.0mm、好ましくは3.0〜
3.3mmの範囲で選定される。
うにして得られたゴム引布からなるものであって、耐水
蒸気性及び耐オゾン性が良好であると共に、特に耐熱性
に優れ、例えば120℃雰囲気下での劣化(180゜の
折り曲げ試験で割れが発生)までの時間が、汎用NBR
組成物を用いた引布からなるものが200時間、現行品
であるクロプレンゴム引布からなるものが約500時間
であるのに対し、約1500時間である。また、機械的
性質としては、JIS K 6404に準拠して測定した
引張強さ(上下、水平方向)が、通常3820N/3cm
以上で、伸び(上下、水平方向)が、通常28%以上で
あり、目標値を満足している。本発明のガスホルダーシ
ール材は、このような特性を有することから、特に溶鉱
炉用ガスホルダーシール材として好適である。
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。なお、ゴム組成物の物性及びゴム
引布の物性は、以下に示す方法に従って測定した。 <ゴム組成物の物性>長さ245mm、幅120mm、厚さ
2.0mmの加硫処理(加硫温度:NBR使用160℃、
CR使用160℃)ゴム板を使用して、評価した。 (1)初期物性 JIS K 6301に準拠し、引張強さ、伸び及び硬度
を測定した。なお、引張強さ1180N/cm2以上、伸
び350%以上、硬度60〜70が目標値である。 (2)耐熱性 (イ)100℃の雰囲気下に168時間放置したのち、
JIS K 6301に準拠し、引張強さ、伸び及び硬度
を測定した。なお、引張強さ980N/cm2、伸び25
0%以上、硬度60〜85が目標値である。 (ロ)120℃及び150℃の雰囲気下にそれぞれ放置
し、180゜の折り曲げ試験で割れが発生するまでの時
間(劣化時間)を求めた。 (3)耐水性 70℃の水道水中に70時間浸漬したのち、JIS K
6301に準拠し、引張強さ、伸び、硬度及び重量変化
率を測定した。なお、引張強さ980N/cm2、伸び2
50%以上、硬度60〜85が目標値である。 (4)耐オゾン性 温度40℃、オゾン濃度50ppmの雰囲気下、50%伸
長状態で96時間放置した際の亀裂の発生の有無を調べ
た。 <ゴム引布の物性> (5)初期物性 JIS K 6404に準拠し、引張強さ(上下、水平方
向)及び伸び(上下、水平方向)を測定した。なお、引
張強さ(上下、水平方向)3820N/3cm以上、伸び
(上下、水平方向)28%以上が目標値である。 (6)耐熱性 120℃及び150℃の雰囲気下にそれぞれ放置し、1
80゜の折り曲げ試験で割れが発生するまでの時間(劣
化時間)を求めた。 (7)耐水性 70℃の水道水中に70時間浸漬したのち、重量変化率
を測定した。 実施例1〜5及び比較例1、2 第1表に示す配合組成のゴム組成物を調製したのち、物
性試験用の加硫ゴム板を作製し、物性を測定した。その
結果を第2表に示す。また現行のシール材であるクロロ
プレンゴム(CR)引布に用いられているCR組成物に
ついても、その物性を第2表に併記した。
NBR70重量部と塩化ビニル樹脂30樹脂との混合
物、 NV82:JSR社製商品名、高ニトリルNBR85重
量部と塩化ビニル樹脂15重量部との混合物、 1041L:日本ゼオン社製商品名、高ニトリルNB
R、 N1312:日本ゼオン社製商品名、液状NBR、 N520:JSR社製商品名、高ニトリル耐熱NBR、 バルノックR:大内新興化学工業社製商品名、モルホリ
ンジスルフィド、 カーボンブラック:旭カーボン社製「旭35G」、 シリカ:日本シリカ社製「ニプシールVN3」、 白ばん華:S&Sジャパン社製、含水ケイ酸アルミニウ
ム、 DOP:ジ−(2−エチルヘキシル)フタレート、 DOA:ジ−(2−エチルヘキシル)アジペート、 クマロン樹脂:神戸油化工業社製「クマロンオイル25
C」、 810NA:大内新興化学工業社製商品名、N−イソプ
ロピル−N'−フェニル−p−フェニレンジアミン、 サンノック:大内新興化学工業社製商品名、ワックス
類、 CD:大内新興化学工業社製「ノクラックCD」、4,
4'−(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、 MB:大内新興化学工業社製「ノクラックMB」、2−
メルカプトベンズイミダゾール、 DM:大内新興化学工業社製「ノクセラーDM」、ジベ
ンゾチアジルジスルフィド、 TT:大内新興化学工業社製「ノクセラーTT」、テト
ラメチルチウラムジスルフィド、 CZ:大内新興化学工業社製「ノクセラーCZ」、N−
シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミ
ド、 D:大内新興化学工業社製「ノクセラーD」、ジフェニ
ルグアニジン、
成物は、いずれも、初期物性、耐熱試験後及び耐水性試
験後の引張強さ、伸び及び硬度は目標値以上の値を示し
ている。また、耐熱性は、比較例1のものに比べていず
れもよく、現行のCR引布に使用されているCR組成物
のものに比べると、120℃劣化時間が、いずれも大幅
に長い。さらに、耐水性については、いずれも該CR組
成物のものに比べて、重量変化率が小さい。比較例2
は、耐熱性、耐水性共に、実施例のものと同様に優れて
いるが、耐オゾン性が悪い。 実施例6 1260デニールのナイロン66繊維を用いた織布から
なる基布(引張強さ約3900N/3cm、伸び43%)
に、ディッピング法によりRFL処理を施した。一方、
実施例2で得られたゴム組成物を用いて、厚さ3.2mm
の未加硫ゴムシートを作製した。次に、メチルエチルケ
トンにNBR及びフェノール系樹脂を溶解してなるゴム
糊を、前記RFL処理基布の両面にナイフコーティング
法により塗布、乾燥して糊引を行ったのち、この基布の
両面に、前記未加硫ゴムシートを接触させ、温度85℃
の加熱カレンダーロール間を通過させて圧着させ、さら
に145℃にて加硫処理してゴム引布を作製した。この
ゴム引布の物性測定結果を第3表に示す。
成物を用いたゴム引布は、初期物性を満足すると共に、
耐熱性及び耐水性に優れている。なお、現行のCR引布
では、耐熱性については、120℃で22日間で劣化
し、150℃で80時間で劣化する。また、耐水性につ
いては、重量変化率が20%程度である。
ン性が良好であると共に、特に耐熱性に優れ、溶鉱炉用
ガスホルダーシール材に好適に用いることのできるガス
ホルダーシール材用耐熱ニトリルゴム組成物を提供する
ことができる。
Claims (4)
- 【請求項1】(A)アクリロニトリル−ブタジエン共重
合ゴム70重量%以上を含み、かつアクリロニトリル単
位の含有量が25〜50重量%の範囲にあるゴム成分
と、その100重量部当たり、(B)加硫剤として、
(イ)硫黄0〜0.5重量部及び(ロ)硫黄以外の加硫
剤0.5〜3重量部と、(C)老化防止剤として、4,
4'−(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン
0.5〜5重量部を含むことを特徴とするガスホルダー
シール材用耐熱ニトリルゴム組成物。 - 【請求項2】溶鉱炉用ガスホルダーシール材に用いられ
る請求項1記載のガスホルダーシール材用耐熱ニトリル
ゴム組成物。 - 【請求項3】基布の両面に、請求項1記載の耐熱ニトリ
ルゴム組成物を用いて形成したコーティング層を有する
ゴム引布からなるガスホルダーシール材。 - 【請求項4】溶鉱炉用ガスホルダーシール材である請求
項3記載のガスホルダーシール材。
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