JP7243239B2 - クロロスルホン化ポリオレフィン組成物及び加硫物 - Google Patents

クロロスルホン化ポリオレフィン組成物及び加硫物 Download PDF

Info

Publication number
JP7243239B2
JP7243239B2 JP2019017595A JP2019017595A JP7243239B2 JP 7243239 B2 JP7243239 B2 JP 7243239B2 JP 2019017595 A JP2019017595 A JP 2019017595A JP 2019017595 A JP2019017595 A JP 2019017595A JP 7243239 B2 JP7243239 B2 JP 7243239B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
parts
chlorosulfonated
vulcanization
test
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019017595A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020117673A (ja
Inventor
大樹 國脇
貴志 鶴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tosoh Corp filed Critical Tosoh Corp
Publication of JP2020117673A publication Critical patent/JP2020117673A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7243239B2 publication Critical patent/JP7243239B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、良好な圧縮永久歪みと同時に優れた耐摩耗性を有するクロロスルホン化ポリオレフィン組成物に関するものである。
クロロスルホン化ポリオレフィンは、優れた耐熱性、耐候性、耐オゾン性、耐摩耗性、耐薬品性及び明色性を有することから、各種ホースのカバー材やシール部品、ロール、エスカレーターの手摺、搬送ベルト等の各種用途に使用されている。
これらの製品においては、部品交換の頻度を削減したメンテナンスフリー化が求められており、耐摩耗性の更なる向上が要望されている。耐摩耗性を改良するための一般的な手法として、補強剤であるカーボンブラックの添加が挙げられるが、耐摩耗性を改善するカーボンブラック量には最適量があり、耐摩耗性の改善に限界がある(例えば、非特許文献1参照)。
また、ホース部品やシール部品等は、圧縮永久歪み特性等の物性が要求されるため、耐摩耗性、圧縮永久歪み特性のバランスを兼ね備えたゴム材料が望まれている。
「カーボンブラックの特性と最適配合および利用技術」、第1版、株式会社技術情報協会、1997年5月発行、p.164~p.165
本発明はこの問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、良好な圧縮永久歪み特性を損なうことなく優れた耐摩耗性を有するクロロスルホン化ポリオレフィン組成物を提供するものである。
本発明者は、このような背景の下、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、クロロスルホン化ポリオレフィン組成物に特定の加硫剤と加硫促進剤をゴム配合時に添加することで、良好な圧縮永久歪み特性を損なうことなく耐摩耗性が改良されたゴム組成物が得られるに至ったものである。すなわち、本発明は、クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部に対し、芳香族ジアミン化合物加硫剤0.5~5重量部、グアニジン系加硫促進剤又はジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤0.2~3重量部を含有することを特徴とするクロロスルホン化ポリオレフィン組成物である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン組成物は、クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部あたり、加硫剤及び加硫促進剤として、少なくとも、芳香族ジアミン化合物加硫剤0.5~5重量部、グアニジン系加硫促進剤又はジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤0.2~3重量部を含有するものである。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン組成物に含有されるクロロスルホン化ポリオレフィンとしては、原料であるポリオレフィンを塩素化及びクロロスルホン化して得られるクロロスルホン化ポリオレフィンであれば特に限定するものではなく、例えば、クロロスルホン化ポリエチレン、クロロスルホン化エチレン-α-オレフィン共重合体、クロロスルホン化α-オレフィン重合体、クロロスルホン化エチレン-酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。α-オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-へキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン等が挙げられる。原料であるポリオレフィンは上記の成分の他に、共重合可能な単量体成分1種又は2種類以上と共重合させてもよい。共重合可能な成分としては、1,4-ヘキサジエン、1,6-オクタジエン、2-メチル-1,5-ヘキサジエン、6-メチル-1,5-ヘプタジエン、7-メチル-1,6オクタジエンのような鎖状非共役ジエンや、シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、メチルテトラヒドロインデン、5-ビニル-2-ノルボルネン、6-クロロメチル-5-イソプロペニル-2-ノルボルネンのような環状非共役ジエン等が挙げられる。また、これらのクロロスルホン化ポリオレフィンは単独又は2種類以上のブレンド体であってもよい。
クロロスルホン化ポリオレフィンの製造方法としては特に限定されるものではなく、公知の方法によって合成される。例えば、ポリエチレンをハロゲン化反応に不活性な溶媒に溶解させて均一系で行う溶液法、ポリエチレンを溶媒に懸濁させて反応させる懸濁法、ポリエチレンを気相に浮遊させて反応を行う気相法等があげられる。クロロスルホン化ポリオレフィンゴムの代表的なものとしては、例えば、エチレンを塩素、塩化スルフリル等でクロロスルホン化したクロロスルホン化ポリエチレンがある。商品名としては、例えば、TOSO-CSM(登録商標)TS-430、TS-530、TS-830(東ソー(株)製)等が挙げられる。
クロロスルホン化ポリオレフィンの塩素量及び硫黄量については、特に制限はないが、クロロスルホン化ポリオレフィンとしての特性をより発揮させるためには、塩素量5.0~50重量%、硫黄量0.3~5.0重量%であることが好ましい。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン組成物は、クロロスルホン化ポリオレフィンを主成分とするものであるが、必要に応じて天然ゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム等を含有してもよい。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン組成物における芳香族ジアミン化合物加硫剤の含有量はクロロスルホン化ポリオレフィン100重量部に対し、0.5~5重量部であり、好ましくは1.0~3重量部である。含有量が0.5重量部未満の場合は、加硫剤不足による加硫不良が起こり、5重量部を超える場合には焼けによる硬化が発生する。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン組成物におけるグアニジン系加硫促進剤又はジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤の含有量は、クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部に対し、0.2~3重量部であり、好ましくは0.5~2重量部である。含有量が0.2重量部未満の場合は、加硫剤不足による加硫不良が起こり、3重量部を超える場合には焼けによる硬化が発生する。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン組成物が含有する芳香族ジアミン化合物加硫剤としては、特に制限するものではなく、例えば、4,4’-メチレンジアニン、4,4’-オキシフェニルジフェニルアミン、m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、4,4’-メチレンビス(o-クロロアニリン)、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、3,4’-ジアミノジフェニルエーテル、2,2’-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、4,4’-ジアミノベンズアニリド、4,4’-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミン等が挙げられる。このうち良好な加工性や力学物性を損なうことなく、耐摩耗性を改良させるためには、融点が120℃以下の芳香族ジアミンであることが望ましい。芳香族ジアミン化合物ではなく、脂肪族ジアミン化合物を使用した場合には、焼けによる硬化が発生する。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン組成物が含有するグアニジン系加硫促進剤としては、特に制限するものではなく、例えば、1,3-ジフェニルグアニジン、1,3-ジ-o-トリルグアニジン、1-o-トリルビグアニド、ジカテコールボレートの1,3―ジ―o―トルイルグアニジン塩等が挙げられる。このうち良好な加工性や力学物性を損なうことなく、耐摩耗性を改良させるためには、グアニジン塩であることが望ましい。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン組成物が含有するジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤としては、特に制限するものではなく、例えば、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン塩、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、N-エチル-N-フェニルジチオカルバミン酸亜鉛、N-ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸銅、メチルジチオカルバミン酸第二鉄、ジエチルジチオカルバミン酸テルル等が挙げられる。このうち良好な加工性や力学物性を損なうことなく、耐摩耗性を改良させるためには、カルバミン酸の亜鉛塩であることが望ましい。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン組成物は、芳香族ジアミン化合物加硫剤、グアニジン系加硫促進剤又はジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤を含む以外に、必要に応じて従来のクロロスルホン化ポリオレフィンに使用されている受酸剤、可塑剤、充填剤、補強剤、老化防止剤、滑剤、加工助剤等を含有してもよい。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン組成物は、クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部に対し、芳香族ジアミン化合物加硫剤0.5~5重量部、グアニジン系加硫促進剤又はジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤0.2~3重量部をゴム配合時に添加することにより製造する。
ここに、ゴム配合時とは、製造されたクロロスルホン化ポリオレフィンと受酸剤、可塑剤、充填剤、補強剤、老化防止剤、滑剤、加工助剤等を混練させることであり、全てを一度に混練させる場合や、数回に分けて別々に混練させる場合等が挙げられる。
混練の条件は特に限定するものではなく、温度や時間を適宜設定すれば良い。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン組成物は、通常のゴムと同様の方法、例えば、ニーダー、バンバリー、ロール等の混練り機によって混練し、目的に応じた形状に成形加工し、成形加硫物を得ることができる。クロロスルホン化ポリオレフィン組成物のムーニー粘度(ML(1+4)100℃)は、加工性を考慮すると、10~120であることが好ましく、20~100であることがより好ましい。また、クロロスルホン化ポリオレフィン組成物のレオメータ加硫試験(160℃、45分間)の最大トルク値(MH)は、加工性を考慮すると、15~200dNmであることが好ましく、20~150dNmであることがより好ましい。尚、ムーニー粘度、最大トルク値(MH)は後述する通り、JIS-K 6300(2012年度版)に基づいて測定される値である。
本発明の加硫物を得るための加硫方法は特に限定するものではなく、プレス加硫、蒸気加熱、オーブン加熱、熱風加熱等のゴムの架橋に用いられる方法を適宜選択すればよい。
また、クロロスルホン化ポリオレフィン組成物を一回で加硫することもでき、複数回にわけて加硫することもできる。
一次加硫の際の加熱温度は、好ましくは120~220℃、より好ましくは150~170℃であり、加硫時間は好ましくは30秒~1時間、より好ましくは5分~40分である。
また、一次加硫した後に、加硫物の内部まで確実に加硫させるために、二次加硫を行うことが好ましい。二次加硫は加熱方法、加熱温度、形状などにより異なるが、加熱温度は好ましくは120~200℃で、加熱時間は好ましくは12時間~36時間行う。加熱方法はオーブン加熱等を適宜選択すればよい。
本発明のクロロスルホン化ポリオレフィン組成物を用いることで、良好な圧縮永久歪み特性と同時に優れた耐摩耗性を有する加硫ゴムを得ることができる。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(1)コンパウンド特性
<ムーニースコーチ試験>
クロロスルホン化ポリオレフィン組成物(未加硫物)をJIS-K 6299(2012年度版)に従い、混練りを行い、得られたコンパウンドのムーニー粘度(ML(1+4)100℃)をJIS-K 6300(2012年度版)に従い測定した。
<レオメータ加硫試験>
ALPHA TECHNOLOGIES社製RUBBER PROCESS ANALYZER RPA 2000を用いて160℃、45分間の測定を実施し、JIS K 6300(2012年度版)に従い、最大トルク値(MH)と90%加硫時間(Tc90)を求めた。
(2)加硫ゴム物性
<常態物性(加硫ゴム特性)>
クロロスルホン化ポリオレフィン組成物(未加硫物)をJIS-K 6299(2012年度版)に従い混練りを行い、得られたサンプルを厚み2mmの金型にて加硫を行った。その後、硬さ(HS)はJIS-K 6253に準拠してデュロメーター硬さ計を用いて23℃にて測定した。引張強さ(TB)、破断時伸び(EB)、100%引張応力(M100)はJIS-K 6251(2012年度版)に従い、引張速度500mm/min、23℃の条件にて評価した。
<高温圧縮永久歪み>
高温圧縮永久歪みは、JIS K6262(2012年度版)に従い、大型試験片による25%圧縮にて120℃で70時間の条件で熱老化することにより算出した。
<耐摩耗性>
耐摩耗性は、DIN摩耗試験とテーバー摩耗試験によって耐摩耗性の評価を行った。DIN摩耗試験は、JIS K 6264-2に従い、試験片の付加力を10N、摩耗距離を40mとして、試験片を回転させながら試験するB法にて減耗量を測定した。テーバー摩耗試験は、JIS K 6264-2に従い、23℃において、250gの荷重にて摩耗輪を3,000回走行させた後の重量減量を測定し評価した。
実施例、比較例で使用した配合剤の内容は、以下の通りである。
クロロスルホン化ポリエチレン:TOSO-CSM TS-530(東ソー(株)製)
酸化マグネシウム:キョーワマグ#150(協和化学工業(株)製)
加工助剤:スプレンダーR-300(花王(株)製)
カーボンブラック:シーストS(東海カーボン(株)製)
加硫剤1:4,4’-メチレンジアニリン(和光(株)製)(融点:92℃)
加硫剤2:ヘキサメチレンジアミンカーバメート(デュポンダウエラストマージャパン社製 Diak No.1)
加硫剤3:2、2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(東京化成工業(株)社製)(融点:130℃)
加硫剤4:パークミルD-40(ジクミルパーオキサイドの40重量%希釈品)(日油(株)製)
グアニジン系加硫促進剤1:ノクセラーPR(ジカテコールボレートのジ-o-トリルグアニジン塩)(大内新興化学工業(株)製)
グアニジン系加硫促進剤2:ノクセラーDT(1,3-ジ-o-トリルグアニジン)(大内新興化学工業(株)製)
チウラム系加硫促進剤3:ノクセラーTRA(ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド)(大内新興化学工業(株)製)
ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤4: ノクセラーPZ(ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛)(大内新興化学工業(株)製)
ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤5: ノクセラーEZ(ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛)(大内新興化学工業(株)製)
ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤6: ノクセラーBZ(ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛)(大内新興化学工業(株)製)
加硫助剤:トリアリルイソシアヌレート(三菱ケミカル(株)製 TAIC M-60)
ペンタエリスリトール(多価アルコール):ノイライザーP(日本合成化学工業(株)製)
実施例1
表1に示す配合剤、配合量に従い、クロロスルホン化ポリエチレン100重量部に酸化マグネシウム15重量部、加工助剤2重量部、カーボンブラック30重量部、4,4’-メチレンジアニリン2重量部、ノクセラーPR1重量部をオープンロール混練機を用いて添加し、クロロスルホン化ポリエチレン組成物を得た。得られたクロロスルホン化ポリエチレン組成物について、未加硫ゴムのムーニースコーチ試験、レオメータ加硫試験を実施し、これらの結果を表2に示す。また、得られたクロロスルホン化ポリエチレン組成物を加硫プレスにより160℃、20分間の一次加硫、及び加熱オーブンによる150℃、24時間の二次加硫を実施し、加硫物を得た。得られた加硫物の常態物性、高温圧縮永久歪み、耐摩耗性を測定し、これらの評価結果を表2に示す。表2から、高温圧縮永久歪みが44%であり良好であった。また、DIN摩耗試験における摩耗量が115mm、テーバー摩耗試験における摩耗量が8mmであり良好であった。
Figure 0007243239000001
Figure 0007243239000002
比較例1
4,4’-メチレンジアニリン2重量部、ノクセラーPR1重量部の代わりにパークミルD-40を6重量部、トリアリルイソシアヌレート7重量部を用いた以外は実施例1と同様にクロロスルホン化ポリエチレンゴム組成物を得て、ムーニースコーチ試験、レオメータ加硫試験を実施し、これらの結果を表2に示す。また、得られたクロロスルホン化ポリエチレンゴム組成物を加硫プレスにより160℃、20分間の一次加硫、及び加熱オーブンによる150℃、24時間の二次加硫を実施し、加硫物を得た。得られた加硫物の常態物性、高温圧縮永久歪み、耐摩耗性を測定し、これらの評価結果を表2に示す。表2から、高温圧縮永久歪みが20%であり、実施例1より良好であったが、DIN摩耗試験における摩耗量が134mm、テーバー摩耗試験における摩耗量が12mmであり、実施例1より耐摩耗性が劣る結果であった。
実施例2
酸化マグネシウム15重量部を4重量部にした以外は実施例1と同様にクロロスルホン化ポリエチレン組成物を得て、ムーニースコーチ試験、レオメータ加硫試験を実施し、これらの結果を表2に示す。また、得られたクロロスルホン化ポリエチレン組成物を加硫プレスにより160℃、30分間の一次加硫、及び加熱オーブンによる150℃、24時間の二次加硫を実施し、加硫物を得た。得られた加硫物の常態物性、高温圧縮永久歪み、耐摩耗性を測定し、これらの評価結果を表2に示す。表2から、高温圧縮永久歪みが55%であり良好であった。また、DIN摩耗試験における摩耗量が102mm、テーバー摩耗試験における摩耗量が4mmであり良好であった。
実施例3
4,4’-メチレンジアニリンの代わりに2、2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパンを用いた以外は実施例2と同様にクロロスルホン化ポリエチレン組成物を得て、ムーニースコーチ試験、レオメータ加硫試験を実施し、これらの結果を表2に示す。また、得られたクロロスルホン化ポリエチレンゴム組成物を加硫プレスにより160℃、30分間の一次加硫、及び加熱オーブンによる150℃、24時間の二次加硫を実施し、加硫物を得た。得られた加硫物の常態物性、高温圧縮永久歪み、耐摩耗性を測定し、これらの評価結果を表2に示す。
実施例4
ノクセラーPRの代わりにノクセラーDTを用いた以外は実施例2と同様にクロロスルホン化ポリエチレン組成物を得て、ムーニースコーチ試験、レオメータ加硫試験を実施し、これらの結果を表2に示す。また、得られたクロロスルホン化ポリエチレンゴム組成物を加硫プレスにより160℃、30分間の一次加硫、及び加熱オーブンによる150℃、24時間の二次加硫を実施し、加硫物を得た。得られた加硫物の常態物性、高温圧縮永久歪み、耐摩耗性を測定し、これらの評価結果を表2に示す。
比較例2
4,4’-メチレンジアニリン2重量部、ノクセラーPR1重量部の代わりにノクセラーTRA2重量部、ノイライザーP3重量部を用いた以外は実施例2と同様にクロロスルホン化ポリエチレン組成物を得て、ムーニースコーチ試験、レオメータ加硫試験を実施し、これらの結果を表2に示す。また、得られたクロロスルホン化ポリエチレン組成物を加硫プレスにより160℃、20分間の一次加硫、及び加熱オーブンによる150℃、24時間の二次加硫を実施し、加硫物を得た。得られた加硫物の常態物性、高温圧縮永久歪み、耐摩耗性を測定し、これらの評価結果を表2に示す。表2から、高温圧縮永久歪みが70%であり、実施例2より劣る結果であった。また、DIN摩耗試験における摩耗量が108mm、テーバー摩耗試験における摩耗量が11mmであり、実施例2より耐摩耗性が劣る結果であった。
比較例3
クロロスルホン化ポリエチレン100重量部に対して4,4’-メチレンジアニリンの含有量を7重量部となる量にした以外は実施例2と同様にクロロスルホン化ポリエチレン組成物を得て、ムーニースコーチ試験、レオメータ加硫試験を実施し、これらの結果を表2に示す。表2からクロロスルホン化ポリエチレン組成物(未加硫物)のムーニー粘度が高く、混練時に焼けが発生し、加硫プレスによる成型が困難であった。
比較例4
クロロスルホン化ポリエチレン100重量部に対して4,4’-メチレンジアニリンの含有量を0.2重量部となる量にした以外は実施例2と同様にクロロスルホン化ポリエチレン組成物を得て、ムーニースコーチ試験、レオメータ加硫試験を実施し、これらの結果を表2に示す。表2からクロロスルホン化ポリエチレン(未加硫物)の最大トルク値(MH)が低く、加硫プレスによる成型時に発砲が生じ、加硫シートが得られなかった。
比較例5
クロロスルホン化ポリエチレン100重量部に対してノクセラーPRの含有量を5重量部となる量にした以外は実施例2と同様にクロロスルホン化ポリエチレン組成物を得て、ムーニースコーチ試験、レオメータ加硫試験を実施し、これらの結果を表2に示す。表2からクロロスルホン化ポリオレフィン組成物(未加硫物)のムーニー粘度が高く、混練時に焼けが発生し、加硫プレスによる成型が困難であった。
比較例6
クロロスルホン化ポリエチレン100重量部に対してノクセラーPRの含有量を0.1重量部となる量にした以外は実施例2と同様にクロロスルホン化ポリエチレン組成物を得て、ムーニースコーチ試験、レオメータ加硫試験を実施し、これらの結果を表2に示す。表2からクロロスルホン化ポリエチレン組成物(未加硫物)の最大トルク値(MH)が低く、加硫プレスによる成型時に発砲が生じ、加硫シートが得られなかった。
比較例7
4,4’-メチレンジアニリンの代わりにヘキサメチレンジアミンカーバメートを用いた以外は実施例2と同様にクロロスルホン化ポリエチレン組成物を得て、ムーニースコーチ試験、レオメータ加硫試験を実施し、これらの結果を表2に示す。表2からクロロスルホン化ポリエチレン組成物(未加硫物)のムーニー粘度が高く、混練時に焼けが発生し、加硫プレスによる成型が困難であった。
実施例5
ノクセラーPRの代わりにノクセラーPZを用いた以外は実施例1と同様に表3に示す配合剤、配合量に従い、クロロスルホン化ポリエチレン組成物を得て、ムーニースコーチ試験、レオメータ加硫試験を実施し、これらの結果を表4に示す。また、得られたクロロスルホン化ポリエチレン組成物を加硫プレスにより160℃、30分間の一次加硫、及び加熱オーブンによる150℃、24時間の二次加硫を実施し、加硫物を得た。得られた加硫物の常態物性、高温圧縮永久歪み、耐摩耗性を測定し、これらの評価結果を表4に示す。表4から、高温圧縮永久歪みが45%であり良好であった。また、DIN摩耗試験における摩耗量が112mm、テーバー摩耗試験における摩耗量が9mmであり良好であった。
Figure 0007243239000003
Figure 0007243239000004
実施例6
酸化マグネシウム15重量部を4重量部にした以外は実施例5と同様にクロロスルホン化ポリエチレン組成物を得て、ムーニースコーチ試験、レオメータ加硫試験を実施し、これらの結果を表4に示す。また、得られたクロロスルホン化ポリエチレン組成物を加硫プレスにより160℃、30分間の一次加硫、及び加熱オーブンによる150℃、24時間の二次加硫を実施し、加硫物を得た。得られた加硫物の常態物性、高温圧縮永久歪み、耐摩耗性を測定し、これらの評価結果を表4に示す。表4から、高温圧縮永久歪みが54%であり良好であった。また、DIN摩耗試験における摩耗量が106mm、テーバー摩耗試験における摩耗量が8mmであり良好であった。
実施例7
4,4’-メチレンジアニリンの代わりに2、2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパンを用いた以外は実施例6と同様にクロロスルホン化ポリエチレン組成物を得て、ムーニースコーチ試験、レオメータ加硫試験を実施し、これらの結果を表4に示す。また、得られたクロロスルホン化ポリエチレンゴム組成物を加硫プレスにより160℃、30分間の一次加硫、及び加熱オーブンによる150℃、24時間の二次加硫を実施し、加硫物を得た。得られた加硫物の常態物性、高温圧縮永久歪み、耐摩耗性を測定し、これらの評価結果を表4に示す。
実施例8
ノクセラーPZの代わりにノクセラーEZを用いた以外は実施例6と同様にクロロスルホン化ポリエチレン組成物を得て、ムーニースコーチ試験、レオメータ加硫試験を実施し、これらの結果を表4に示す。また、得られたクロロスルホン化ポリエチレンゴム組成物を加硫プレスにより160℃、30分間の一次加硫、及び加熱オーブンによる150℃、24時間の二次加硫を実施し、加硫物を得た。得られた加硫物の常態物性、高温圧縮永久歪み、耐摩耗性を測定し、これらの評価結果を表4に示す。
実施例9
ノクセラーPZの代わりにノクセラーBZを用いた以外は実施例6と同様にクロロスルホン化ポリエチレン組成物を得て、ムーニースコーチ試験、レオメータ加硫試験を実施し、これらの結果を表4に示す。また、得られたクロロスルホン化ポリエチレンゴム組成物を加硫プレスにより160℃、30分間の一次加硫、及び加熱オーブンによる150℃、24時間の二次加硫を実施し、加硫物を得た。得られた加硫物の常態物性、高温圧縮永久歪み、耐摩耗性を測定し、これらの評価結果を表4に示す。
比較例8
クロロスルホン化ポリエチレン100重量部に対して4,4’-メチレンジアニリンの含有量を7重量部となる量にした以外は実施例6と同様にクロロスルホン化ポリエチレン組成物を得て、ムーニースコーチ試験、レオメータ加硫試験を実施し、これらの結果を表4に示す。表4からクロロスルホン化ポリエチレン組成物(未加硫物)のムーニー粘度が高く、混練時に焼けが発生し、加硫プレスによる成型が困難であった。
比較例9
クロロスルホン化ポリエチレン100重量部に対して4,4’-メチレンジアニリンの含有量を0.2重量部となる量にした以外は実施例6と同様にクロロスルホン化ポリエチレン組成物を得て、ムーニースコーチ試験、レオメータ加硫試験を実施し、これらの結果を表4に示す。表4からクロロスルホン化ポリエチレン(未加硫物)の最大トルク値(MH)が低く、加硫プレスによる成型時に発砲が生じ、加硫シートが得られなかった。
比較例10
クロロスルホン化ポリエチレン100重量部に対してノクセラーPZの含有量を5重量部となる量にした以外は実施例6と同様にクロロスルホン化ポリエチレン組成物を得て、ムーニースコーチ試験、レオメータ加硫試験を実施し、これらの結果を表4に示す。表4からクロロスルホン化ポリオレフィン組成物(未加硫物)のムーニー粘度が高く、混練時に焼けが発生し、加硫プレスによる成型が困難であった。
比較例11
クロロスルホン化ポリエチレン100重量部に対してノクセラーPZの含有量を0.1重量部となる量にした以外は実施例6と同様にクロロスルホン化ポリエチレン組成物を得て、ムーニースコーチ試験、レオメータ加硫試験を実施し、これらの結果を表4に示す。表4からクロロスルホン化ポリエチレン組成物(未加硫物)の最大トルク値(MH)が低く、加硫プレスによる成型時に発砲が生じ、加硫シートが得られなかった。
比較例12
4,4’-メチレンジアニリンの代わりにヘキサメチレンジアミンカーバメートを用いた以外は実施例6と同様にクロロスルホン化ポリエチレン組成物を得て、ムーニースコーチ試験、レオメータ加硫試験を実施し、これらの結果を表4に示す。表4からクロロスルホン化ポリエチレン組成物(未加硫物)のムーニー粘度が高く、混練時に焼けが発生し、加硫プレスによる成型が困難であった。

Claims (6)

  1. クロロスルホン化ポリオレフィン100重量部に対し、芳香族ジアミン化合物加硫剤0.5~5重量部、グアニジン系加硫促進剤又はジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤0.2~3重量部を含有することを特徴とするクロロスルホン化ポリオレフィン組成物。
  2. 芳香族ジアミン化合物加硫剤の融点が120℃以下であることを特徴とする請求項1記載のクロロスルホン化ポリオレフィン組成物。
  3. グアニジン系加硫促進剤がグアニジン塩であることを特徴とする請求項1又は2に記載のクロロスルホン化ポリオレフィン組成物。
  4. ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤がカルバミン酸の亜鉛塩であることを特徴とする請求項1又は2に記載のクロロスルホン化ポリオレフィン組成物。
  5. 請求項1~4のいずれかに記載のクロロスルホン化ポリオレフィン組成物を加硫してなる加硫物。
  6. 請求項1~4のいずれかに記載のクロロスルホン化ポリオレフィン組成物を一次加硫した後に、120~200℃の範囲で12~36時間の範囲の二次加硫を行うことを特徴とする請求項5記載の加硫物の製造方法。
JP2019017595A 2019-01-23 2019-02-04 クロロスルホン化ポリオレフィン組成物及び加硫物 Active JP7243239B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019009216 2019-01-23
JP2019009216 2019-01-23

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020117673A JP2020117673A (ja) 2020-08-06
JP7243239B2 true JP7243239B2 (ja) 2023-03-22

Family

ID=71890032

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019017595A Active JP7243239B2 (ja) 2019-01-23 2019-02-04 クロロスルホン化ポリオレフィン組成物及び加硫物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7243239B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102219961A (zh) 2011-06-03 2011-10-19 宋保华 纳米氮化硅粉体填料耐磨聚乙烯塑料及其制备方法
CN102746589A (zh) 2012-06-20 2012-10-24 江苏远洋东泽电缆股份有限公司 舰船用纵向水密消磁电缆护套橡胶及其制造方法
CN104151727A (zh) 2014-07-25 2014-11-19 安徽江淮电缆集团有限公司 机车车辆用低烟低卤阻燃防水氯磺化聚乙烯护套橡皮配方
JP2019099799A (ja) 2017-12-05 2019-06-24 東ソー株式会社 ゴム組成物

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6339946A (ja) * 1986-08-05 1988-02-20 Tosoh Corp クロロスルフオン化ポリオレフイン組成物
JPH0784548B2 (ja) * 1986-08-29 1995-09-13 東ソー株式会社 クロロスルホン化ポリエチレン組成物
JP2817239B2 (ja) * 1989-08-16 1998-10-30 東ソー株式会社 クロロスルホン化ポリエチレン重合体組成物

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102219961A (zh) 2011-06-03 2011-10-19 宋保华 纳米氮化硅粉体填料耐磨聚乙烯塑料及其制备方法
CN102746589A (zh) 2012-06-20 2012-10-24 江苏远洋东泽电缆股份有限公司 舰船用纵向水密消磁电缆护套橡胶及其制造方法
CN104151727A (zh) 2014-07-25 2014-11-19 安徽江淮电缆集团有限公司 机车车辆用低烟低卤阻燃防水氯磺化聚乙烯护套橡皮配方
JP2019099799A (ja) 2017-12-05 2019-06-24 東ソー株式会社 ゴム組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020117673A (ja) 2020-08-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5095093B2 (ja) ゴム組成物の製造方法およびそれにより得られるゴム組成物
KR102170604B1 (ko) 고무 조성물, 그의 제조 방법 및 가황물
JP2007161869A5 (ja)
JP4595940B2 (ja) エチレン−アルキルアクリレート共重合ゴム組成物
ZA200301379B (en) Mixture of olefin polymers and nitrile rubbers.
JP7243239B2 (ja) クロロスルホン化ポリオレフィン組成物及び加硫物
US9156965B2 (en) Accelerator composition for elastomers
JP2013133390A (ja) コンベアベルト用ゴム組成物及びコンベアベルト
JP5230107B2 (ja) タイヤ加硫用ブラダー
JP4615989B2 (ja) ゴム組成物及び空気入りタイヤ
KR101230058B1 (ko) 신축성 및 내구성이 향상된 산기관 멤브레인 제조방법 및 이로 제조된 고효율 산기관 멤브레인
WO2007063905A1 (ja) ゴム組成物、加硫性ゴム組成物およびゴム加硫物
JP2014136759A (ja) ゴム組成物
JP3624683B2 (ja) ブレンドゴム組成物
US20210009801A1 (en) Rubber composition and method for reducing adhesion to the surface of kneading machine using the same
JP2005344037A (ja) 水素化nbrゴム組成物
JP4389738B2 (ja) 加硫用ゴム組成物、そのゴム加硫物および同加硫物からなるゴム製品
JP4583023B2 (ja) タイヤサイドウォール用ゴム組成物
JP7422266B1 (ja) ゴム組成物及びタイヤブラダー
JP2008044444A (ja) 空気入りチューブ
JP2002037928A (ja) ゴム組成物
JP6460462B2 (ja) 上水道配管用ゴム組成物
JP2020033545A (ja) クロロスルホン化エチレン―酢酸ビニル共重合体組成物
JPH0356548A (ja) クロロスルホン化ポリエチレン重合体組成物
JPH10298369A (ja) 耐熱性ゴムアロイ組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221108

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230207

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230220

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7243239

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151