JP6460462B2 - 上水道配管用ゴム組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば上水道の配管に組み込んで使用される上水道配管用可とうゴム継手等の形成材料として用いる上水道配管用ゴム組成物に関するものである。
上記上水道配管用可とうゴム継手等の、上水道の配管に組み込んで用いる各種ゴム部品には、水道水中の塩素に対して劣化しにくいことが求められる。
そこで上記ゴム部品は、塩素に対する耐性に優れた架橋物を形成しうる、例えばエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)やスチレンブタジエンゴム(SBR)等をゴム分として含むゴム組成物によって形成するのが一般的である。
また上記ゴム部品には、そのもとになるゴム組成物中に配合される架橋成分等の各種添加剤や架橋後のゴム部品中に残存する遊離炭素等の有機炭素が水道水中に浸出するのを抑制して、当該水道水の全有機炭素(TOC:Total Organic Carbon)をできるだけ低減できることも求められる。
具体的には、公益社団法人 日本水道協会が制定したJWWA Z108:2012「水道用資機材−浸出試験方法」に規定の測定方法に則って測定され、JWWA K156:2004「水道施設用ゴム材料」(一部改定後)において規定された全有機炭素が0.5mg/L以下、中でも0.2mg/L以下、特に不検出であるのが好ましい。
しかし、ゴム分として例えばEPDMを含むゴム組成物からなるゴム部品では、上記ゴム分を架橋させるための架橋成分のうち特に促進剤が表面にブルームしやすいため、当該促進剤の水道水中への浸出とそれによるTOCの増加が懸念される。
そこで特許文献1では、ゴム部品としてのシール材の表面のうち水道水と直接に接触する可能性のある領域に超高分子量ポリエチレンを主成分とする樹脂フィルムをコーティングして有機炭素の水道水中への浸出を抑制することが提案されている。
しかし上記の構成では、促進剤をはじめとする水道水中への浸出が懸念される成分(有機炭素)の量が低減される訳ではないので、例えばゴム部品の構造上、その表面に樹脂フィルムをコーティングできない領域などを生じると、そこから有機炭素が水道水中に浸出してTOCが増加するおそれがある。
特許文献2には、ゴム分としてEPDMを含むゴム組成物をゴム部品の形状に成形するとともに一次架橋させたのち、さらに二次架橋させることが記載されている。
かかる構成では、有機炭素のうち一次架橋後にゴム部品中に残留する遊離炭素を二次架橋によってゴムの架橋物中に取り込んでTOCを低減できる。
また特許文献2には、架橋成分として有機過酸化物を用い、当該有機過酸化物のうち一次架橋時に未反応であった分を二次架橋時の熱によってゴム部品中から散逸させてTOCをさらに低減することも記載されている。
特開2001−271973号公報 特開2007−296712号公報
ところが特許文献2の構成では、架橋成分として有機過酸化物でなく硫黄と促進剤とを組み合わせた場合、促進剤の浸出の問題は解消されないままである。
またゴム部品の製造に際してはゴム組成物の焼け(スコーチ)の防止も重要な課題であるが、特許文献2の構成ではかかる焼け防止についても十分に考慮されているとはいえない。
本発明の目的は、塩素に対する耐性に優れるとともに現状よりも水道水中のTOCを低減しうるゴム部品を形成できる上、現状よりも焼けを生じにくい上水道配管用ゴム組成物を提供することにある。
本発明は、ゴム分、ならびに前記ゴム分を架橋させるための架橋成分としての硫黄および促進剤を含み、
前記ゴム分は、EPDM、およびSBRの2種で、かつ前記SBRの配合割合は、前記両ゴムの総量100質量部中の50質量部以下であり、
前記促進剤は、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、およびテトラブチルチウラムジスルフィドからなる群より選ばれた少なくとも1種である
上水道配管用ゴム組成物である。
本発明によれば、塩素に対する耐性に優れるとともに現状よりも水道水中のTOCを低減しうるゴム部品を形成できる上、現状よりも焼けを生じにくい上水道配管用ゴム組成物を提供できる。
《上水道配管用ゴム組成物》
本発明は、ゴム分、ならびに前記ゴム分を架橋させるための架橋成分としての硫黄および促進剤を含み、
前記ゴム分は、EPDM、およびSBRの2種で、かつ前記SBRの配合割合は、前記両ゴムの総量100質量部中の50質量部以下であり、
前記促進剤は、いずれも分子量250以上、600以下の範囲内である、チアゾール系促進剤としてのジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、チウラム系促進剤としてのテトラエチルチウラムジスルフィド、およびテトラブチルチウラムジスルフィド、からなる群より選ばれた少なくとも1種である
上水道配管用ゴム組成物である。
架橋成分のうち硫黄は、架橋反応によってゴムの架橋物中に取り込まれて水道水中にはほとんど浸出しない上、そもそも有機炭素にはカウントされないため、当該水道水のTOCを増加させるおそれはない。
また、上記3種の促進剤はいずれも、分子量が250未満である同種の促進剤や、あるいは分子量が同等の範囲にあっても他種の促進剤、例えばジチオカルバミン酸塩系促進剤、スルフェンアミド系促進剤などと比べて架橋速度が速すぎないため焼けを生じにくい上、架橋後のゴム部品中から水道水中に浸出しにくいため、当該水道水のTOCを増加させるおそれはない。
したがって本発明によれば、いずれも塩素に対する耐性に優れたEPDMとSBRの2種のゴム分、硫黄、ならびに上記特定の3種のチアゾール系促進剤および/またはチウラム系促進剤を選択して使用することにより、塩素に対する耐性に優れるとともに現状よりも水道水中のTOCを低減しうるゴム部品を形成できる上、現状よりも焼けを生じにくい上水道配管用ゴム組成物を提供できる。
さらに、上種の促進剤はいずれも、分子量が600を超える同種または他種の促進剤に比べて架橋速度が遅すぎないため、架橋に長時間を要さずゴム部品の生産性を向上できるという利点もある。
〈ゴム分〉
ゴム分としては、上述したように塩素に対する耐性に優れた架橋物を形成しうるEPDMとSBRの2種を用いる。
(EPDM)
EPDMとしては、エチレンとプロピレンに第3成分(ジエン分)を加えることで主鎖中に二重結合を導入した種々のEPDMがいずれも使用可能である。
かかるEPDMとしては、例えば第3成分の種類や量の違いによる様々な製品が提供されている。代表的な第3成分としては、例えばエチリデンノルボルネン(ENB)、1,4−ヘキサジエン(1,4−HD)、ジシクロペンタジエン(DCP)等が挙げられる。
特にEPDMとしては、上記ジエン分の含量(ジエン含量)が9質量%以上であるものを用いるのが好ましく、15質量%以下であるものを用いるのが好ましい。
硫黄架橋に関与するジエン含量が上記の範囲未満であるEPDMからなるゴム部品は架橋密度が小さく、架橋後に残存する遊離炭素が多く、そして水道水中に浸出する有機炭素量が多くなってTOCを増加させるおそれがある。
一方、ジエン含量が上記の範囲を超えるEPDMからなるゴム部品は逆に架橋密度が大きくなって硬くなったり、伸びが小さくなったりするおそれがある。
これに対し、EPDMのジエン含量を上記の範囲とすることにより、ゴム部品の適度な硬さや良好な伸びを維持しながら水道水中のTOCの増加を抑制できる。
ちなみにゴム部品が前述した上水道配管用可とうゴム継手である場合、そのゴム硬さは、温度23±2℃の環境下、日本工業規格JIS K6253−3:2012「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方−第3部:デュロメータ硬さ」所載の測定方法に則って測定されるタイプAデュロメータ硬さで表して60以上であるのが好ましく、75以下であるのが好ましい。
また上記上水道配管用可とうゴム継手は、温度23±2℃の環境下、日本工業規格JIS K6251:2010「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」所載の測定方法に則って測定される切断時伸びE(%)が400%以上、特に450%以上であるのが好ましく、引張強さTS(MPa)が14MPa以上、特に16MPa以上であるのが好ましい。
またEPDMとしては、伸展油を加えて柔軟性を調整した油展タイプのものと加えない非油展タイプのものとがあるが、伸展油は有機炭素として水道水中へ浸出してTOCを増加させる原因となるため、当該TOCを極力低減することを考慮すると、EPDMとしては伸展油を含まない非油展タイプのEPDMが好ましい。
これらEPDMの1種または2種以上を使用できる。
SBR
PDMはタック性が小さく、混練工程においてオープンロールに巻き付きにくい、成形工程で金型への充てん時にゴム組成物同士の貼り合わせが難しいといった問題がある
これに対しSBRはタック性がよいため、EPDMと併用することで、これらの問題を解消してゴム組成物の加工性を向上でき
またSBRは、EPDMとともに硫黄によって架橋でき、しかも前述したように塩素に対する耐性に優れた架橋物を形成でき
SBRとしては、スチレンと1,3−ブタジエンとを乳化重合法、溶液重合法等の重合法によって共重合させて合成される種々のSBRがいずれも使用可能である。
またSBRとしては、スチレン含量によって分類される高スチレンタイプ、中スチレンタイプ、および低スチレンタイプのSBRがあるがこのいずれも使用可能である。
さらにSBRとしては、伸展油を加えて柔軟性を調整した油展タイプのものと加えない非油展タイプのものとがあるが、前述したように伸展油は有機炭素として水道水中へ浸出してTOCを増加させる原因となるため、当該TOCを極力低減することを考慮すると、SBRとしては伸展油を含まない非油展タイプのSBRが好ましい。
これらSBRの1種または2種以上を使用できる。
(配合割合)
PDMとSBRの2種のゴム分のうちSBRの配合割合は、両ゴムの総量100質量部中の50質量部以下である必要があり、とくに20質量部以上であるのが好ましく、40質量部以下であるのが好ましい。
BRの配合割合が上記の範囲を超える場合には、引張特性の良いEPDMの割合が相対的に少なくなるため前述した伸びEb(%)や引張強さTS(MPa)が低下する傾向がある。
またSBRはEPDMと違って主鎖に二重結合を有するため水道水中の残留塩素によって主鎖の分子切断を生じやすく、分子切断を生じると水道水中に浸出する有機炭素量が多くなってTOCが増加する傾向がある。
一方、SBRの配合割合が上記の範囲未満では、当該SBRを併用することによる、ゴム組成物の加工性を向上する効果が十分に得られないおそれがある。
これに対しSBRの配合割合を上記の範囲とすることにより、良好な引張特性を維持し、かつ水道水中のTOCの増加を抑制しながらゴム組成物の加工性を向上できる。
〈架橋成分〉
上記ゴム分を架橋させる架橋成分としては、前述したように硫黄と、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド〔DM、分子量:332.49〕、テトラエチルチウラムジスルフィド〔TET、分子量:296.54〕、およびテトラブチルチウラムジスルフィド〔TBT、分子量:408.75〕からなる群より選ばれた少なくとも1種とを用いる。この理由は先に説明したとおりである。
このうち硫黄としては、ゴム分の架橋剤として機能しうる例えば粉末硫黄等が挙げられる。
上記硫黄の配合割合は、ゴム分の総量100質量部あたり1質量部以上であるのが好ましく、3質量部以下であるのが好ましい。
硫黄の配合割合がこの範囲未満ではゴム部品の架橋密度が小さく、架橋後に残存する遊離炭素が多く、そして水道水中に浸出する有機炭素量が多くなってTOCが増加するおそれがある。
一方、硫黄の配合割合が上記の範囲を超える場合にはゴム部品の架橋密度が大きくなって前述した伸びEb(%)が低下する傾向がある。
これに対し、硫黄の配合割合を上記の範囲とすることにより、ゴム部品の良好な伸びを維持しながら水道水中のTOCの増加を抑制できる
また促進剤としては、前述した3種の中でも分子量が300以上で、かつ金属を含まないジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、および/または分子量が300以上で、かつ適度の架橋速度を有するテトラブチルチウラムジスルフィドが好ましい。
進剤の配合割合は、ゴム分の総量100質量部あたり1質量部以上であるのが好ましく、2.5質量部以下であるのが好ましい。
促進剤の配合割合がこの範囲未満ではゴム部品の架橋密度が小さく、架橋後に残存する遊離炭素が多く、そして水道水中に浸出する有機炭素量が多くなってTOCが増加するおそれがある。
一方、促進剤の配合割合が上記の範囲を超える場合にはゴム部品の架橋密度が大きくなって前述した伸びE(%)が低下したり、水道水中に浸出する有機炭素量が多くなってTOCが増加したりする傾向がある。
これに対し、促進剤の配合割合を上記の範囲とすることにより、ゴム部品の良好な伸びを維持しながら水道水中のTOCの増加を抑制できる。
なお促進剤の配合割合は、前述した3種のうち2種以上の促進剤を併用する場合はその合計の配合割合を上記の範囲とするのが好ましい。
〈その他の成分〉
本発明の上水道配管用ゴム組成物には、さらに必要に応じてカーボンブラックなどの補強剤、オイル等の軟化剤、酸化亜鉛やステアリン酸等の促進助剤などの種々の添加剤を、適宜の割合で配合してもよい。
上記本発明の上水道配管用ゴム組成物は、例えば上記各成分のうちゴム分に、まず架橋成分以外の成分を配合して混練したのち、架橋成分を加えて混練する等して調製できる。
《ゴム部品》
本発明の上水道配管用ゴム組成物は、前述した上水道配管用可とうゴム継手の形成材料として好適に使用できる。かかる上水道配管用可とうゴム継手は、例えば両端に金属等からなるフランジが連結されるとともに内部に布等からなる補強層が埋設された略筒状等に形成される。
また本発明の上水道配管用ゴム組成物は、上記上水道配管用可とうゴム継手以外の種々の、上水道の配管に組み込んで使用するゴム部品の形成材料として用いることもできる。
かかる他のゴム部品としては、例えば上水道配管の管継手部やバルブ等に組み込まれるシール材やパッキン、あるいはバルブの弁体やダイヤフラム等が挙げられる。
上水道配管用可とうゴム継手等のゴム部品はいずれも、上記本発明の上水層配管用ゴム組成物を用いること以外は従来同様にして製造できる。
すなわち上水道配管用ゴム組成物をプレス成形法、押出成形法、射出成型法等の任意の成形法によって所定のゴム部品の形状に成形するとともにゴム分を架橋させることでゴム部品が製造される。
〈実施例1〉
ゴム分としてはEPDM〔住友化学(株)製のエスプレン(登録商標)505A、非油展タイプ、ジエン含量:9.5質量%、エチレン含量:50質量%〕70質量部、およびSBR〔JSR(株)製のJSR(登録商標)1502〕30質量部を用いた。
上記ゴム分の総量100質量部を、バンバリミキサを用いて素練りしながら下記表1に示す各成分のうち粉末硫黄と促進剤DM以外の各成分を加えて150℃で5分間混練したのち、さらに2軸オープンロールを用いて、粉末硫黄および促進剤を加えて70℃で5分間混練して水道配管用ゴム組成物を調製した。
Figure 0006460462
表1中の各成分は下記のとおり。また表中の質量部はゴム分の総量100質量部あたりの質量部を示す。
粉末硫黄:鶴見化学工業(株)製
促進剤DM:ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、チアゾール系、分子量:332.49、大内新興化学工業(株)製のノクセラー(登録商標)DM
酸化亜鉛2種:三井金属鉱業(株)製
ステアリン酸:日油(株)製の商品名つばき
カーボンブラック:HAF、東海カーボン(株)製のシースト3
オイル:出光興産(株)製のダイアナ(登録商標)プロセスオイルPW380
〈実施例2〉
促進剤DMに代えて、同量の促進剤TBT〔テトラブチルチウラムジスルフィド、チウラム系、分子量:408.75、大内新興化学工業(株)製のノクセラーTBT−N〕を配合したこと以外は実施例1と同様にして水道配管用ゴム組成物を調製した。
〈実施例3〉
促進剤DMに代えて、同量の促進剤TET〔テトラエチルチウラムジスルフィド、チウラム系、分子量:296.54、大内新興化学工業(株)製のノクセラーTET〕を配合したこと以外は実施例1と同様にして水道配管用ゴム組成物を調製した。
〈実施例4〉
EPDMとして、住友化学(株)製のエスプレン501A〔非油展タイプ、ジエン含量:4質量%、エチレン含量:52質量%〕を同量配合したこと以外は実施例1と同様にして水道配管用ゴム組成物を調製した。
〈実施例5〜9〉
促進剤DMの配合割合を、ゴム分の総量100質量部あたり0.5質量部(実施例5)、1.0質量部(実施例6)、2.5質量部(実施例7)、3.0質量部(実施例8)、および4.0質量部(実施例9)としたこと以外は実施例1と同様にして水道配管用ゴム組成物を調製した。
〈実施例10〜13〉
粉末硫黄の配合割合を、ゴム分の総量100質量部あたり0.5質量部(実施例10)、1.0質量部(実施例11)、3.0質量部(実施例12)、および3.5質量部(実施例13)としたこと以外は実施例1と同様にして水道配管用ゴム組成物を調製した。
〈実施例14〉
EPDMの配合割合を90質量部、SBRの配合割合を10質量部としたこと以外は実施例1と同様にして水道配管用ゴム組成物を調製した。
〈実施例15〉
EPDMの配合割合を80質量部、SBRの配合割合を20質量部としたこと以外は実施例1と同様にして水道配管用ゴム組成物を調製した。
〈実施例16〉
EPDMの配合割合を60質量部、SBRの配合割合を40質量部としたこと以外は実施例1と同様にして水道配管用ゴム組成物を調製した。
〈実施例17〉
EPDMの配合割合を50質量部、SBRの配合割合を50質量部としたこと以外は実施例1と同様にして水道配管用ゴム組成物を調製した。
〈比較例1〉
促進剤DMに代えて、同量の促進剤M〔2−メルカプトベンゾチアゾール、チアゾール系、分子量:167.25、大内新興化学工業(株)製のノクセラーM〕を配合したこと以外は実施例1と同様にして水道配管用ゴム組成物を調製した。
〈比較例2〉
促進剤DMに代えて、促進剤TOT−N〔テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド、チウラム系、分子量:633.18、大内新興化学工業(株)製のノクセラーTOT−N〕をゴム分の総量100質量部あたり3.0質量部配合したこと以外は実施例1と同様にして水道配管用ゴム組成物を調製した。
〈比較例3〉
促進剤DMに代えて、促進剤TS〔テトラメチルチウラムモノスルフィド、チウラム系、分子量:208.37、大内新興化学工業(株)製のノクセラーTS〕をゴム分の総量100質量部あたり0.5質量部配合したこと以外は実施例1と同様にして水道配管用ゴム組成物を調製した。
〈比較例4〉
促進剤DMに代えて、促進剤BZ〔ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジチオカルバミン酸塩系、分子量:474.15、大内新興化学工業(株)製のノクセラーBZ〕をゴム分の総量100質量部あたり1.0質量部配合したこと以外は実施例1と同様にして水道配管用ゴム組成物を調製した。
〈比較例5〉
促進剤DMに代えて、促進剤MSA〔N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、スルフェンアミド系、分子量:252.36、大内新興化学工業(株)製のノクセラーMSA−G〕をゴム分の総量100質量部あたり1.0質量部配合したこと以外は実施例1と同様にして水道配管用ゴム組成物を調製した。
〈スコーチタイム〉
各実施例、比較例で調製した未架橋の水道配管用ゴム組成物について、焼けの生じにくさの基準であるスコーチタイムを、日本工業規格JIS K6300−1:2013「未加硫ゴム−物理特性−第1部:ムーニー粘度計による粘度及びスコーチタイムの求め方」所載の測定方法に則って測定した。
スコーチタイムはスコーチタイム10分未満、または測定不能を「×」、10分以上、15分未満を「○」、15分以上を「◎」と評価した。
〈引張特性〉
各実施例、比較例で調製した未架橋の水道配管用ゴム組成物をシート状に成形し、140℃×50分間プレス架橋させてシート状のサンプルを作製した。
次いでこのサンプルを打ち抜いて、前出の日本工業規格JIS K6251:2010「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」において規定されたダンベル状3号形試験片を作製し、温度23±2℃の環境下、同規格に規定された引張試験をして切断時伸びE(%)、および引張強さTS(MPa)を求めた。
切断時伸びEは400%未満を「×」、400%以上、450%未満を「○」、450%以上を「◎」と評価した。
また引張強さTSは14MPa未満を「×」、14MPa以上、16MPa未満を「○」、16MPa以上を「◎」と評価した。
〈ゴム硬さ〉
上記シート状のサンプルのタイプAデュロメータ硬さを、温度23±2℃の環境下、前出の日本工業規格JIS K6253−3:2012「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方−第3部:デュロメータ硬さ」所載の測定方法に則って測定した。
タイプAデュロメータ硬さは60未満または75超をいずれも「×」、60〜75を「◎」と評価した。
〈TOC〉
上記シート状のサンプルのTOCを、温度23±2℃の環境下、前出のJWWA Z108:2012「水道用資機材−浸出試験方法」に則って測定し、JWWA K156:2004「水道施設用ゴム材料」(一部改定後)の規定に従って0.5mg/L超を「×」、0.5mg/L以下で0.2mg/L超を「○」、0.2mg/L以下または不検出を「◎」と評価した。
以上の結果を表2〜表5に示す。
Figure 0006460462
Figure 0006460462
Figure 0006460462
Figure 0006460462
表2〜表5の実施例1〜17、比較例1〜5の結果より、塩素に対する耐性に優れるとともに現状よりも水道水中のTOCを低減しうるゴム部品を、焼けを生じることなく形成するためには、架橋成分として硫黄と、促進剤としての、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、またはテトラブチルチウラムジスルフィドとを併用する必要があることが判った。
また実施例1〜3の結果より、上記効果をより一層向上するためには、促進剤として、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、またはテトラブチルチウラムジスルフィドが好ましいことが判った。
実施例1、4の結果より、ゴム部品の適度な硬さや良好な伸びを維持しながら水道水中のTOCの増加を抑制するためには、EPDMのジエン含量が9質量%以上であるのが好ましく、15質量%以下であるのが好ましいことが判った。
また実施例1、5〜9の結果より、ゴム部品の良好な伸びを維持しながら水道水中のTOCの増加を抑制するためには、促進剤の配合割合は、ゴム分の総量100質量部あたり1質量部以上であるのが好ましく、2.5質量部以下であるのが好ましいことが判った。
さらに実施例1、10〜13の結果より、ゴム部品の良好な伸びを維持しながら水道水中のTOCの増加を抑制するためには、硫黄の配合割合は、ゴム分の総量100質量部あたり1質量部以上であるのが好ましく、3質量部以下であるのが好ましいことが判った。
そして実施例1、14〜17の結果より、良好な引張特性を維持し、かつ水道水中のTOCの増加を抑制しながらゴム組成物の加工性を向上するために、EPDMとSBRの2種のゴム分のうちSBRの配合割合、両ゴムの総量100質量部中の50質量部以下である必要があり、とくに20質量部以上であるのが好ましく、40質量部以下であるのが好ましいことが判った。

Claims (4)

  1. ム分、ならびに前記ゴム分を架橋させるための架橋成分としての硫黄および促進剤を含み、
    前記ゴム分は、エチレンプロピレンジエンゴム、およびスチレンブタジエンゴムの2種で、かつ前記スチレンブタジエンゴムの配合割合は、前記両ゴムの総量100質量部中の50質量部以下であり、
    前記促進剤は、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、およびテトラブチルチウラムジスルフィドからなる群より選ばれた少なくとも1種である
    上水道配管用ゴム組成物。
  2. 前記促進剤の配合割合は、前記ゴム分の総量100質量部あたり1質量部以上、2.5質量部以下である請求項に記載の上水道配管用ゴム組成物。
  3. 前記硫黄の配合割合は、前記ゴム分の総量100質量部あたり1質量部以上、3質量部以下である請求項1または2に記載の上水道配管用ゴム組成物。
  4. 上水道配管用可とうゴム継手の形成材料として用いる請求項1ないしのいずれか1項に記載の上水道配管用ゴム組成物。
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