JP5180996B2 - クロロプレンゴム組成物 - Google Patents

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本発明は、ロール加工性とブリードレスに優れたクロロプレンゴム組成物、およびこのクロロプレンゴム組成物から得られる低硬度な加硫物に関する。
クロロプレンゴム組成物は、機械特性、耐候性、難燃性等に優れており、工業用ゴム部品の材料として、広く使用されている。このような工業用ゴム部品への要求性能は著しく高まってきており、機械特性、耐候性、難燃性といった上記特性を維持しつつ、更に、低硬度であり、ロール加工性やブリードレスに優れたものが求められている。
このようなクロロプレンゴム組成物を得るために、クロロプレンゴムにファクチスを添加した組成物が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2001−270966
本発明は、ロール加工性とブリードレスに優れたクロロプレンゴム組成物、およびこのクロロプレンゴム組成物から得られる低硬度な加硫物を提供することを課題とする。
本発明は、メルカプタン変性クロロプレンゴム、または、キサントゲン変性クロロプレンゴムから選ばれる少なくとも一種の、ムーニー粘度(ML(1+4) 100℃)60〜140のクロロプレンゴム100質量部と、数平均粒子径60nm〜500nmかつJIS−K6221吸油量A法によるDBP吸油量25ml/100g〜160ml/100gのカーボンブラック10〜30質量部と、フタル酸エステル系可塑剤、ナフテン系ラバーオイル、エーテル・エステル系可塑剤、石油系芳香族プロセスオイルから選ばれる少なくとも一種の可塑剤80〜140質量部と、ファクチス20〜100質量部を含有するクロロプレンゴム組成物である。ファクチスは、植物油に硫黄を添加して加硫して得られるファクチス、または、冷状態の植物油に塩化硫黄を加えて得られるファクチスが好ましく、可塑剤は、全可塑剤中に、石油系芳香族プロセスオイルを40〜100質量%含有するものであることが好ましい。
クロロプレンゴム組成物は、加硫させることにより、加硫物とすることができ、加硫物は、自動車用シール材、ホース材、ゴム型物、ガスケットとして、利用することができる。
本発明によれば、ロール加工性とブリードレスに優れたクロロプレンゴム組成物、およびこのクロロプレンゴム組成物から得られる低硬度な加硫物が得られる。
(用語の説明)
本願明細書において、「〜」という記号は「以上」及び「以下」を意味する。例えば、「A〜B」なる記載は、A以上でありB以下であることを意味する。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
クロロプレンゴムは、クロロプレンの単独重合体または、クロロプレンと、クロロプレンと共重合可能な他の単量体との共重合体である。クロロプレンと共重合可能な単量体としては、例えば、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、イソプレン、ブタジエン、並びにアクリル酸、メタクリル酸、及びこれらのエステル類などがあり、本発明の目的を満たす範囲で用いることができる。
クロロプレンゴムを得る為の重合方法には特に制限はなく、通常の重合方法が使用でき、例えば、クロロプレン単量体をクロロプレンの重合に一般に用いられる重合開始剤の存在下に、通常用いられる方法により乳化重合して得ることができる。
重合開始剤としては、クロロプレンの乳化重合に一般に用いられる公知の過硫酸カリウム、過硫酸アンンモニウム、過硫酸ナトリウム、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物類が用いられる。
乳化重合を実施する場合の乳化剤は特に制限はなく、一般にクロロプレンの乳化重合に使用される乳化剤、たとえば炭素数が6〜22の飽和または不飽和の脂肪酸のアルカリ金属塩、ロジン酸または不均化ロジン酸のアルカリ金属塩、βナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物のアルカリ金属塩等が用いられる。
重合温度及びクロロプレンの最終転化率は特に制限するものではないが、重合温度は0〜50℃であることが好ましく、更に20〜50℃であることが好ましい。また、クロロプレンの最終転化率は50〜95質量%の範囲に入るように行うことが好ましい。最終転化率を調整する為には、所望する転化率になった時に、重合反応を停止させる重合禁止剤を添加して重合を停止させればよい。
重合禁止剤としては、通常用いられる禁止剤を用いることができ、特に限定するものではないが、例えば、チオジフェニルアミン、4−t−ブチルカテコール、2,2−メチレンビス−4−メチル−6−t−ブチルフェノールなどがある。
未反応のクロロプレンは、例えば、スチームストリッピング法によって除去し、その後、pHを調整し、常法の凍結凝固、水洗、熱風乾燥等の工程を経てクロロプレンゴムが得られる。
クロロプレンゴムは、分子量調節剤の種類によりメルカプタン変性タイプ、キサントゲン変性タイプ、硫黄変性タイプに分類できる。
本発明はムーニー粘度(ML(1+4) 100℃)が60〜140のメルカプタン変性クロロプレンゴムまたは、キサントゲン変性クロロプレンゴムから選ばれる少なくとも一種のクロロプレンゴムを用いる。メルカプタン変性クロロプレンゴムは、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルオクチルメルカプタン、オクチルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類を分子量調節剤に使用して得られるものであり、他の変性タイプのものに比較して、金属との接着性に優れたものになる。したがって、メルカプタン変性クロロプレンゴムを用いることによって、金属との接着性を向上させたクロロプレンゴム組成物を得ることができる。キサントゲン変性クロロプレンゴムは、アルキルキサントゲン化合物を分子量調節剤に使用して得られるものであり、他の変性タイプのものに比較して、引張強さや破断時伸び等の機械特性が優れたものになる。したがって、キサントゲン変性クロロプレンゴムを用いることによって、これらの機械特性を向上させたクロロプレンゴム組成物を得ることができる。
メルカプタン変性クロロプレンゴムやキサントゲン変性クロロプレンゴムは、併用することにより、得られるクロロプレンゴム組成物の特性を適宜調整することができる。
クロロプレンゴムのムーニー粘度(ML(1+4) 100℃)の測定は、JIS K 6300−1の5.6に準じた方法で行う。試験片はJIS K 6300−1の5.5.2に準じた方法で作製する。試験片は厚さ約6mm、直径50mmのもの2個を1組とする。この2個のうち1個の試験片には中心にロータのシャフトを通す直径約11mmの孔をあける。試験片は、できる限り内部に空気を含まないように作り、また、ダイ及びロータの表面に空気を残すようなポケットが無いものでなければならない。試験温度は100℃、ロータはL型ロータを標準とし、ML(1+4)100℃として記録する。
カーボンブラックは、クロロプレンゴム組成物を加硫させて得られる加硫ゴムの機械特性を向上させる為に配合する補強剤である。また、後述のファクチスと同様に吸油性を有するものであり、クロロプレンゴムのコンパウンドに添加することにより、他の液体配合剤(オイル、可塑剤等)のブリードを防止して、コンパウンドのべたつきを防止するとこともできる。
カーボンブラックは、その数平均粒子径60nm〜500nmかつJIS−K6221吸油量A法によるDBP吸油量25ml/100g〜160ml/100gのものである。数平均粒子径とDBP吸油量がこの範囲を外れると、クロロプレンゴム組成物のロール加工性が劣ってしまい、かつ可塑剤のブリードが発生する為、目的とするクロロプレンゴム組成物が得られない。
可塑剤は、得られるクロロプレンゴム組成物の耐熱性、耐寒性、耐油性、ロール粘着性を向上させる為に配合するものであり、市販されているものを用いればよい。
可塑剤の添加量は、クロロプレンゴム100質量部に対して、80〜140質量部であり、更に好ましくは90〜130質量部である。80質量部以下では、得られるクロロプレンゴム組成物やこれを加硫して得られる加硫物の硬度が高くなり、140質量部以上では加工時にクロロプレンゴム組成物のロール加工性が損なわれ、かつ可塑剤のブリードが発生するため、好ましくない。
可塑剤としては、特に限定するものではないが、フタル酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤、安息香酸エステル系可塑剤、エーテル・エステル系可塑剤、石油系芳香族プロセスオイル、アゼライン酸エステル系可塑剤、ナフテン系ラバーオイル、パラフィン系ラバーオイル、ポリエーテル・チオエーテル系可塑剤が用いられる。中でも、石油系芳香族プロセスオイルを、クロロプレンゴム組成物に添加する全可塑剤中40〜100質量%用いることにより、得られるクロロプレンゴム組成物のロール加工性が良くなり、その加硫物も低硬度を維持し、可塑剤のブリードも抑制されるため好ましい。
ファクチスは、クロロプレンゴム組成物のべたつきを抑えて、クロロプレンゴム組成物が混練ロールへ付着することを防止したり、クロロプレンゴム組成物のロールからの型離性を改良させる為に配合するものである。
ファクチスとは植物油に硫黄を添加して加硫するか、冷状態で塩化硫黄を加えて得られる加硫油であり、吸油性を有するものである。このため、クロロプレンゴム組成物に添加することにより、他の液体配合剤(オイル、可塑剤等)がクロロプレンゴム組成物の表面にブリードすることを防止でき、クロロプレンゴム組成物のべたつきを防止することができる。
ファクチスの添加量はクロロプレンゴム100質量部に対して20〜100質量部であり、更に好ましくは50〜100質量部である。
50質量部以下では、ロール加工時にクロロプレンゴム組成物が混練ロールに付着しやすくなってロール加工性が損なわれ、かつ可塑剤のブリードが発生する。また、100質量部以上では、得られるクロロプレンゴム組成物やこれを加硫して得られる加硫物のゴム強度が著しく低下する。
ファクチスとしては、特に限定するものではないが、例えば、硫黄ファクチス、塩化硫黄ファクチス、水素添加した菜種油を原料にした硫黄ファクチスが用いられる。
本発明に関わるクロロプレンゴム組成物は、これらの化合物を加硫温度以下の温度で混練することで、得られるものである。クロロプレンゴム組成物を混練する装置は、従来公知のミキサー、バンバリーミキサー、ニーダーミキサー、二本ロール等の混練装置がある。
得られたクロロプレンゴム組成物は、所望する各種の形状に成形された後に加硫して加硫ゴムとすることができる。得られた加硫ゴムを各種の形状に成形しても良い。クロロプレンゴム組成物や、加硫ゴムを成形する方法は、従来のプレス成形、押出成形、カレンダー成形などの方法がある。これらは、通常のゴム工業で用いられているものを使用すれば良い。
加硫温度は、クロロプレンゴム組成物の配合や加硫剤の種類によって適宜設定でき、通常は140〜220℃が好ましく、150〜180℃の範囲がより好ましい。
本発明のクロロプレンゴム組成物は、従来のクロロプレンゴムに使用されている各種の添加剤を目標物性に到達するように配合することができる。添加剤としては、カーボンブラック以外の充填剤や補強剤、可塑剤、加工助剤、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤などがある。
カーボンブラック以外の充填剤や補強材としては、例えば、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウムなどの充填剤や補強剤がある。これらの配合量は、ロール加工性を損なわない範囲で添加することができ、クロロプレンゴム組成物100質量部に対して0〜50質量部の範囲が好ましい。
加工助剤としては、ステアリン酸などの脂肪酸あるいはポリエチレンなどのパラフィン系加工助剤、脂肪酸アミド等が挙げられ、クロロプレンゴム100質量部に対して0.5〜5重量部まで添加できる。
老化防止剤としては、アミン系、イミダゾール系、カルバミン酸金属塩、フェノール系、ワックス類、一般的な老化防止剤が使用できる。耐熱性の改良効果の大きい老化防止剤種としては、アミン系の4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、オクチル化ジフェニルアミン等が挙げられる。これらの老化防止剤は、一種類もしくは併用して使用することができる。
加硫剤としては、特に制限するものではないが金属酸化物が好ましい。具体的には酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化鉛、四酸化三鉛、三酸化鉄、二酸化チタン、酸化カルシウム、ハイドロタルサイト等がある。これらは二種以上を併用して用いることもできる。これらの加硫剤の添加量はクロロプレンゴム100重量部に対して3〜15重量部が好ましい。
また、下記の加硫促進剤と併用することにより、更に効果的に加硫を行うこともできる。
加硫促進剤としては、クロロプレンゴムの加硫に一般に用いられるチオウレア系、グアニジン系、チウラム系、チアゾール系の加硫促進剤が使用できるが、チオウレア系のものが好ましい。チオウレア系の加硫促進剤としては、エチレンチオウレア、ジエチルチオウレア、トリメチルチオウレア、トリエチルチオウレア、N,N’−ジフェニルチオウレア等が挙げられ、特にトリメチルチオウレア、エチレンチオウレアが好ましい。また、3−メチルチアゾリジンチオン−2−チアゾールとフェニレンジマレイミドとの混合物、ジメチルアンモニウムハイドロジエンイソフタレートあるいは1,2−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール誘導体等の加硫促進剤も使用することができる。これらの加硫促進剤は、上記に挙げたものを2種以上併用して用いても良い。これらの加硫促進剤の添加量は、クロロプレンゴム100重量部に対して0.5〜5重量部が好ましい。
(メルカプタン変性クロロプレンゴムの製造)
内容積5リットルの4つ口フラスコに、純水130重量部、ロジン酸ナトリウム塩4重量部、βナフタレンスルホン酸ホルマリン0.5重量部、2−クロロ−1,3−ブタジエン96重量部、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン4重量部及びn−ドデシルメルカプタン0.3重量部及び他の化学品を仕込み、過硫酸カリウムを開始剤として、窒素雰囲気下で重合を行った。モノマーの転化率が65%に到達したとき、チオジフェニルアミンを加えて、重合を停止させた。次いで、常法のスチームトラップ法で未反応モノマーを除去し、ポリクロロプレンのラテックスを得た。得られたポリクロロプレンのラテックスを常法の凍結凝固乾燥法によりクロロプレンゴムを得た。
(キサントゲン変性クロロプレンゴムの製造)
内容積5リットルの4つ口フラスコに、純水130重量部、ロジン酸ナトリウム塩4重量部、βナフタレンスルホン酸ホルマリン0.5重量部、2−クロロ−1,3−ブタジエン96重量部、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン4重量部及びアルキルキサントゲン化合物0.3重量部及び他の化学品を仕込み、過硫酸カリウムを開始剤として、窒素雰囲気下で重合を行った。モノマーの転化率が65%に到達したとき、チオジフェニルアミンを加えて、重合を停止させた。次いで、常法のスチームトラップ法で未反応モノマーを除去し、ポリクロロプレンのラテックスを得た。得られたポリクロロプレンのラテックスを常法の凍結凝固乾燥法によりクロロプレンゴムを得た。
(実施例1)
(クロロプレンゴム組成物の製造)
上述のメルカプタン変性クロロプレンゴム100重量部に、ステアリン酸1重量部、老化防止剤ノクラック6C0.5重量部、特殊ワックス(サンノック)2重量部、カーボンブラック(FT)20重量部、酸化マグネシウム4重量部、硫黄ファクチス80重量部、可塑剤A60重量部、可塑剤C50重量部、パラフィン(パラフィン130°F)2重量部を加圧式バンバリー試験機で混練りした。得られた組成物に、亜鉛華5重量部、加硫剤(エチレンチオウレア)2重量部を、8インチオープンロールを用いて混練し、クロロプレンゴム組成物を得た。この際にクロロプレンゴムのロール加工性の評価と、得られたクロロプレンゴム組成物のムーニー粘度の測定を行った。
得られたクロロプレンゴム組成物を、160℃×20分の条件でプレス加硫して、厚さ2mmの加硫シートサンプルを作製し、引張り強さ、常態硬さの物性評価と、ブリード性について評価した。各試験の試験方法は以下の通り。
ゴム物性試験
(1)引張強さ
JIS K6251に準拠して測定した。
(2)常態硬さ
JIS K6253に準拠してデュロメータ硬さ計を用いて測定した。
(3)ブリード試験
室温に7日間放置した後、加硫シート表面に可塑剤、オイルなどが浮き出ているか、もし浮き出しているならどれぐらいの面積にわたって浮き出しているかについて、目視にて評価した。ブリードが全くなかったサンプルを○、一部でもブリードが見られたサンプルを△、加硫シート全面にブリードがあったものを×とした。
(4)ムーニー粘度
クロロプレンゴムのムーニー粘度(ML(1+4) 100℃)測定方法は、JIS K 6300−1の5.6に準じた方法で行う。試験片はJIS K 6300−1の5.5.2に準じた方法で作製する。試験片は厚さ約6mm、直径50mmのもの2個を1組とする。この2個のうち1個の試験片には中心にロータのシャフトを通す直径約11mmの孔をあける。試験片は、できる限り内部に空気を含まないように作り、また、ダイ及びロータの表面に空気を残すようなポケットが無いものでなければならない。試験温度は100℃、ロータはL型ロータを標準とし、ML(1+4)100℃として記録する。
(5)ロール加工性
80℃に加熱した8インチオープンロールを用いて、クロロプレンゴム組成物を5分間混練し、評価を行う。容易にゴムの切り返しが行える場合は○、強い力を込めないとゴムの切り返しが行えない場合は△、ロールを一時停止しないとゴムの切り返しが行えない場合は×とした。
結果を表1に示す。
なお、表1中カーボンブラック(FT)は旭カーボン社製の旭サーマル(粒子径=80nm,DBP吸油量=28ml/100g)、カーボンブラック(MT)はDegussa−Huels社製のMT N990(粒子径=500nm、DBP吸油量=43ml/100g)、カーボンブラック(SRF)は東海カーボン社製のシーストFY(粒子径=72nm、DBP吸油量=152ml/100g)、カーボンブラック(GPF)は東海カーボン社製のシーストV(粒子径=62nm、DBP吸油量=87ml/100g)、カーボンブラック(FEF)は旭カーボン社製の旭#60(粒子径=45nm、DBP吸油量=114ml/100g)、カーボンブラック(HAF)は旭カーボン社製の旭#70(粒子径=26nm、DBP吸油量=101nm)である。硫黄ファクチスは天満サブ社製の黒サブ#21(遊離硫黄=1.0〜2.0%)、塩化硫黄ファクチスは天満サブ社製の塩化硫黄ファクチス(遊離硫黄=0.1%以下)である。また、可塑剤Aは新日本理化社製のサンソサイザ−DOP、可塑剤Bは新日本理化社製のサンソサイザ−DUP、可塑剤Cは出光興産社製のAH−16(石油系芳香族プロセスオイル)、可塑剤DはADEKA社製のアデカサイザーRS−700、可塑剤EはADEKA社製のRS−735、可塑剤Fは出光興産社製のNP−24(ナフテン系ラバーオイル)、可塑剤Gは新日本理化社製のサンソサイザ−DOS、可塑剤Hは植物油(菜種油)である。
(実施例2〜14、比較例1〜10)
表1または表2に示した配合処方にて、実施例1と同様にサンプルを作製して評価した。結果を表1または表2に示す。

Claims (7)

  1. メルカプタン変性クロロプレンゴム、または、キサントゲン変性クロロプレンゴムから選ばれる少なくとも一種の、ムーニー粘度(ML(1+4) 100℃)60〜140のクロロプレンゴム100質量部と、数平均粒子径60nm〜500nmかつJIS−K6221吸油量A法によるDBP吸油量25ml/100g〜160ml/100gのカーボンブラック10〜30質量部と、フタル酸エステル系可塑剤、ナフテン系ラバーオイル、エーテル・エステル系可塑剤、石油系芳香族プロセスオイルから選ばれる少なくとも一種の可塑剤80〜140質量部と、ファクチス20〜100質量部を含有するクロロプレンゴム組成物であり、前記可塑剤が、石油系芳香族プロセスオイルを40〜100質量%含有するものであることを特徴とするクロロプレンゴム組成物。
  2. ファクチスが、植物油に硫黄を添加して加硫して得られるファクチス、または、冷状態の植物油に塩化硫黄を加えて得られるファクチスであることを特徴とする請求項1記載のクロロプレンゴム組成物。
  3. 請求項1または2記載のクロロプレンゴム組成物を加硫して得られる加硫物。
  4. ゴム硬度(JIS K 6253)が5〜30であることを特徴とする請求項3記載の加硫物。
  5. 請求項3または4に記載した加硫物を用いた自動車用シール材。
  6. 請求項3または4に記載した加硫物を用いた型物部品。
  7. 請求項3または4に記載した加硫物を用いたガスケット。
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