WO2023042727A1 - ゴム組成物、加硫物、及び加硫成形体 - Google Patents

ゴム組成物、加硫物、及び加硫成形体 Download PDF

Info

Publication number
WO2023042727A1
WO2023042727A1 PCT/JP2022/033588 JP2022033588W WO2023042727A1 WO 2023042727 A1 WO2023042727 A1 WO 2023042727A1 JP 2022033588 W JP2022033588 W JP 2022033588W WO 2023042727 A1 WO2023042727 A1 WO 2023042727A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
rubber
chloroprene
rubber composition
mass
parts
Prior art date
Application number
PCT/JP2022/033588
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
聖耶 富澤
敦典 近藤
Original Assignee
デンカ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by デンカ株式会社 filed Critical デンカ株式会社
Priority to KR1020247012181A priority Critical patent/KR20240056597A/ko
Priority to CN202280058539.5A priority patent/CN117916304A/zh
Priority to JP2023548433A priority patent/JPWO2023042727A1/ja
Publication of WO2023042727A1 publication Critical patent/WO2023042727A1/ja

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/01Use of inorganic substances as compounding ingredients characterized by their specific function
    • C08K3/013Fillers, pigments or reinforcing additives
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L11/00Compositions of homopolymers or copolymers of chloroprene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L63/00Compositions of epoxy resins; Compositions of derivatives of epoxy resins

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

未加硫物のスコーチタイム、並びに、加硫物の硬度、引張強度、及び耐寒性をバランス良く向上させることができるゴム組成物を提供する。 本発明によれば、不飽和ニトリル単量体単位の含有率が25質量%未満であるクロロプレン系ゴム、及び重量平均分子量が100を超え900未満のエポキシ系化合物を含むゴム組成物であって、前記クロロプレン系ゴム100質量部に対して、前記エポキシ系化合物を0.1~25質量部含有するゴム組成物が提供される。

Description

ゴム組成物、加硫物、及び加硫成形体
本発明は、ゴム組成物、加硫物、加硫成形体等に関する。
クロロプレンゴムは、各種特性に優れており、その特性を活かして自動車部品、接着剤、各種工業用ゴム部品等の広範囲な分野に用いられている。クロロプレンゴムを用いることが可能な技術としては、下記特許文献1~3に記載のゴム組成物が知られている。
特開2016-23191号公報 特開2012-111899号公報 特開平9-268239号公報
クロロプレンゴムを含有するゴム組成物に対しては、当該ゴム組成物の加硫成形体において各種特性を高度に両立することが求められる場合があるが、未加硫物のスコーチタイム、並びに、加硫物の硬度、引張強度、及び耐寒性をバランス良く向上させることができるゴム組成物を得ることは困難であった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、未加硫物のスコーチタイム、並びに、加硫物の硬度、引張強度、及び耐寒性をバランス良く向上させることができるゴム組成物を提供するものである。
本発明によれば、不飽和ニトリル単量体単位の含有率が25質量%未満であるクロロプレン系ゴム、及び重量平均分子量が100を超え900未満のエポキシ系化合物を含むゴム組成物であって、前記クロロプレン系ゴム100質量部に対して、前記エポキシ系化合物を0.1~25質量部含有するゴム組成物が提供される。
本発明の別の観点によれば、上記記載のゴム組成物の加硫物が提供される。
また、本発明の別の観点によれば、上記記載の加硫物を用いた加硫成形体が提供される。
本発明者は、鋭意検討を行ったところ、特定の種類のクロロプレン系ゴムと、特定の分子量を有するエポキシ系化合物を含み、かつエポキシ系化合物の配合量を特定することで、未加硫物のスコーチタイム、並びに、加硫物の硬度、引張強度、及び耐寒性をバランス良く向上させることができるゴム組成物となることを見出し、本発明の完成に至った。
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。以下に示す実施形態は互いに組み合わせ可能である。
[1]不飽和ニトリル単量体単位の含有率が25質量%未満であるクロロプレン系ゴム、及び重量平均分子量が100を超え900未満のエポキシ系化合物を含むゴム組成物であって、前記クロロプレン系ゴム100質量部に対して、前記エポキシ系化合物を0.1~25質量部含有するゴム組成物。
[2]前記不飽和ニトリル単量体がアクリロニトリルである、[1]に記載のゴム組成物。
[3]前記エポキシ系化合物が、脂環式エポキシ化合物、エピクロロヒドリンとビスフェノールとの共重合体からなるエポキシ樹脂、及び、エポキシ化不飽和脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種のエポキシ系化合物である、[1]または[2]に記載のゴム組成物。
[4]前記クロロプレン系ゴム100質量部に対して、充填材を20~80質量部含有する、[1]~[3]のいずれか一項に記載のゴム組成物。
[5]前記エポキシ系化合物100質量部に対して、硬化剤を5質量部以上含有する、[1]~[4]のいずれか一項に記載のゴム組成物。
[6]前記ゴム組成物を、JISK6299に基づき成形して得た加硫物の、JISK6253に基づき測定したタイプAデュロメータ硬度が80以上である、[1]~[5]のいずれか一項に記載のゴム組成物。
[7][1]~[6]のいずれか一項に記載のゴム組成物の加硫物。
[8][7]に記載の加硫物を用いた加硫成形体。
本発明に係るゴム組成物は、十分なスコーチタイムを有しつつ、かつ、優れた硬度、引張強度、及び耐寒性を有する加硫物及び加硫成形体を得ることができる。さらに、得られた加硫物及び加硫成形体は、十分なスコーチタイムを有するため、加工性、保存安定性に優れる。また、得られた加硫物及び加硫成形体は、クロロプレン系ゴムが有する優れた機械的強度・耐候性・耐薬品性・耐熱性等に加え、さらに、改善された硬度、引張強度、及び耐寒性を有することにより、これらの特性が必要とされる様々な部材として用いることができる。一例としては、自動車用ゴム部材(例えば自動車用シール材)、ホース材、ゴム型物、ガスケット、ゴムロール、産業用ケーブル、産業用コンベアベルト、スポンジ等のゴム部品を挙げることができる。
以下、本発明の実施形態を例示して本発明について詳細な説明をする。本発明は、これらの記載によりなんら限定されるものではない。以下に示す本発明の実施形態の各特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴事項について独立して発明が成立する。
1.ゴム組成物
本発明に係るゴム組成物は、不飽和ニトリル単量体単位の含有率が25質量%未満であるクロロプレン系ゴム、及び重量平均分子量が100を超え900未満のエポキシ系化合物を含み、クロロプレン系ゴム100質量部に対して、前記エポキシ系化合物を0.1~25質量部含有する。
本発明によれば、特定の種類のクロロプレン系ゴムと、特定の分子量を有するエポキシ系化合物を含み、かつエポキシ系化合物の配合量を特定することで、未加硫物のスコーチタイム、並びに、加硫物の硬度、引張強度、及び耐寒性をバランス良く向上させることができる。
1.1 クロロプレン系ゴム
本発明に係るクロロプレン系ゴムは、クロロプレン(2-クロロ-1,3-ブタジエン)を単量体単位(クロロプレンの単量体単位。単量体単位=構造単位)として有するクロロプレン系重合体を含むゴムを示す。クロロプレン系重合体としては、クロロプレンの単独重合体、クロロプレンの共重合体(クロロプレンと、クロロプレンに共重合可能な単量体との共重合体)等が挙げられる。クロロプレン系重合体のポリマー構造は、特に限定されるものではない。
なお、市販品の2-クロロ-1,3ブタジエンには不純物として少量の1-クロロ-1,3-ブタジエンが含まれる場合がある。このような少量の1-クロロ-1,3-ブタジエンを含む2-クロロ-1,3ブタジエンを、本実施形態のクロロプレン単量体として用いることもできる。
本発明の一実施形態に係るクロロプレン系ゴムは、不飽和ニトリル単量体単位の含有率が25質量%未満であるクロロプレン系ゴムであるゴムを含む。
本発明の一実施形態に係るクロロプレン系ゴムは、ゴムを100質量%としたとき、不飽和ニトリル単量体単位の含有率が25質量%未満であり、不飽和ニトリル単量体単位の含有率が1質量%以上、25質量%未満であることが好ましい。
本発明の一実施形態に係るクロロプレン系ゴムにおける不飽和ニトリル単量体単位の含有率は、例えば、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24質量%、25質量%未満であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。不飽和ニトリル単量体単位の含有率を25質量%未満とすることにより、得られるゴム組成物は十分な耐寒性を有するものとなる。また、特には、不飽和ニトリル単量体単位の含有率を1質量%以上とすることにより、得られるゴム組成物は十分な耐油性を有するものとなり、かつ、硬度、引張強度、及び耐寒性のバランスに優れる加硫成形体を得ることができる。
不飽和ニトリルとしては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル、フェニルアクリロニトリル等が挙げられる。不飽和ニトリルは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。不飽和ニトリルは、優れた成形性が得られやすい観点、並びに、加硫成形体において優れた破断強度、破断伸び、硬さ、引き裂き強度、耐油性が得られやすい観点から、アクリロニトリルを含むことが好ましい。
クロロプレン系ゴムに含まれる不飽和ニトリル単量体単位の含有量は、クロロプレン系ゴム中の窒素原子の含有量から算出することができる。具体的には、元素分析装置(スミグラフ220F:株式会社住化分析センター製)を用いて100mgのクロロプレン系ゴムにおける窒素原子の含有量を測定し、不飽和ニトリル単量体由来の構造単位の含有量を算出できる。元素分析の測定は次の条件で行うことができる。例えば、電気炉温度として反応炉900℃、還元炉600℃、カラム温度70℃、検出器温度100℃に設定し、燃焼用ガスとして酸素を0.2mL/min、キャリアーガスとしてヘリウムを80mL/minフローする。検量線は、窒素含有量が既知のアスパラギン酸(10.52%)を標準物質として用いて作成できる。
本発明の一実施形態に係るクロロプレン系ゴムは、ゴムを100質量%としたとき、クロロプレン単量体単位を60~100質量%含むことが好ましい。クロロプレン系ゴムにおけるクロロプレン単量体単位の含有率は、例えば、60、65、70、75、80、85、90、95、99、100質量%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。クロロプレン単量体単位の含有率を上記数値範囲内とすることにより、硬度、引張強度、及び耐寒性のバランスに優れる成形体を得ることができるゴム組成物とすることができる。
本発明の一実施形態に係るクロロプレン系ゴムは、クロロプレン単量体及び不飽和ニトリル単量体以外の単量体単位を有するものとすることもできる。クロロプレン単量体及び不飽和ニトリル単量体以外の単量体単位としては、クロロプレン単量体、又は、クロロプレン単量体及び不飽和ニトリル単量体と共重合可能であれば特に制限はないが、(メタ)アクリル酸のエステル類((メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル等)、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート(2-ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等)、2,3-ジクロロ-1,3-ブタジエン、1-クロロ-1,3-ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、エチレン、スチレン、硫黄等が挙げられる。
本発明の一実施形態に係るクロロプレン系ゴムは、ゴムを100質量%としたとき、クロロプレン単量体及び不飽和ニトリル単量体以外の単量体単位を0~20質量%含むものとすることができる。クロロプレン系ゴムにおけるクロロプレン単量体及び不飽和ニトリル単量体以外の単量体単位の含有率は、例えば、0、2、4、6、8、10、12、14、16、18、20質量%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。クロロプレン単量体及び不飽和ニトリル単量体以外の単量体の共重合量をこの範囲に調整することで、得られるゴム組成物の特性を損なわずに、これら単量体を共重合させたことによる効果を発現することができる。
また、本発明の一実施形態に係るクロロプレン系ゴムは、クロロプレン単量体単位及び不飽和ニトリル単量体単位のみからなるものとすることもでき、クロロプレン単量体単位のみからなるものとすることもできる。
本発明に係るゴム組成物は、クロロプレン系ゴムを、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の一実施形態に係るゴム組成物が、2種以上のクロロプレン系ゴムを含む場合、ゴム組成物に含まれる2種以上のクロロプレン系ゴムに含まれる不飽和ニトリル単量体単位の含有率が25質量%未満であることが好ましい。
本発明に係るクロロプレン系ゴムに含まれるクロロプレン系重合体(クロロプレンの単独重合体、クロロプレンの共重合体等)は、硫黄変性クロロプレン重合体、メルカプタン変性クロロプレン重合体、キサントゲン変性クロロプレン重合体、ジチオカルボナート系クロロプレン重合体、トリチオカルボナート系クロロプレン重合体、カルバメート系クロロプレン重合体などであってよい。
クロロプレン系ゴムの重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、及び、分子量分布(分子量の多分散度、Mw/Mn)は、優れた硬度、引張強度、及び耐寒性がバランスよく得られやすい観点から、下記の範囲であってよい。
クロロプレン系ゴムの重量平均分子量は、10×10g/mol以上、50×10g/mol以上、100×10g/mol以上、300×10g/mol以上、400×10g/mol以上、又は、450×10g/mol以上であってよい。クロロプレン系ゴムの重量平均分子量は、5000×10g/mol以下、3000×10g/mol以下、2000×10g/mol以下、1000×10g/mol以下、800×10g/mol以下、又は、500×10g/mol以下であってよい。これらの観点から、クロロプレン系ゴムの重量平均分子量は、10×10~5000×10g/mol、100×10~2000×10g/mol、又は、300×10~1000×10g/molであってよい。
クロロプレン系ゴムの数平均分子量は、1×10g/mol以上、5×10g/mol以上、10×10g/mol以上、50×10g/mol以上、100×10g/mol以上、又は、130×10g/mol以上であってよい。クロロプレン系ゴムの数平均分子量は、1000×10g/mol以下、800×10g/mol以下、500×10g/mol以下、300×10g/mol以下、200×10g/mol以下、又は、150×10g/mol以下であってよい。これらの観点から、クロロプレン系ゴムの数平均分子量は、1×10~1000×10g/mol、10×10~500×10g/mol、又は、50×10~300×10g/molであってよい。
クロロプレン系ゴムの分子量分布は、1.0以上、1.5以上、2.0以上、2.5以上、3.0以上、3.2以上、又は、3.4以上であってよい。クロロプレン系ゴムの分子量分布は、10以下、8.0以下、5.0以下、4.0以下、3.8以下、3.5以下、又は、3.4以下であってよい。これらの観点から、クロロプレン系ゴムの分子量分布は、1.0~10、2.0~5.0、又は、2.5~4.0であってよい。
クロロプレン系ゴムの重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定し、ポリスチレン換算することで得ることが可能であり、具体的には、実施例に記載の方法により測定できる。
1.2 クロロプレン系ゴムの製造方法
本発明に係るクロロプレン系ゴムの製造方法は特に限定されないが、クロロプレン単量体を含む原料単量体を乳化重合する乳化重合工程を含む製造方法によって得ることができる。
本発明の一実施形態に係る乳化重合工程では、クロロプレン単量体、又は、クロロプレン単量体及び不飽和ニトリル単量体を含む単量体を、乳化剤や分散剤や触媒や連鎖移動剤等を適宜に用いて乳化重合させ、目的とする最終転化率に達した際に重合停止剤を添加してクロロプレン単量体単位を含むクロロプレン系重合体を含むラテックスを得ることができる。
次に、乳化重合工程により得られた重合液から、未反応単量体の除去を行うことができる。その方法は、特に限定されるものではなく、例えば、スチームストリッピング法が挙げられる。
その後、pHを調整し、常法の凍結凝固、水洗、熱風乾燥などの工程を経て、クロロプレン系重合体を含むクロロプレン系ゴムを得ることができる。
乳化重合する場合に用いる重合開始剤としては、特に制限はなく、クロロプレンの乳化重合に一般に用いられる公知の重合開始剤を用いることができる。重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過酸化水素、t-ブチルハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物などが挙げられる。
乳化重合する場合に用いる乳化剤としては、特に制限はなく、クロロプレンの乳化重合に一般に用いられる公知の乳化剤を用いることができる。乳化剤としては、炭素数が6~22の飽和又は不飽和の脂肪酸のアルカリ金属塩、ロジン酸又は不均化ロジン酸のアルカリ金属塩(例えばロジン酸カリウム)、β-ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物のアルカリ金属塩(例えばナトリウム塩)等が挙げられる。
乳化重合する場合に用いる分子量調整剤としては、特に制限はなく、クロロプレンの乳化重合に一般に用いられる公知の分子量調整剤を用いることができ、例えば、メルカプタン系化合物、キサントゲン系化合物、ジチオカルボナート系化合物、トリチオカルボナート系化合物及びカルバメート系化合物がある。本発明の一実施形態に係るクロロプレン系ゴムの分子量調整剤としては、キサントゲン系化合物、ジチオカルボナート系化合物、トリチオカルボナート系化合物及びカルバメート系化合物を好適に使用できる。
重合温度及び単量体の最終転化率は特に制限するものではないが、重合温度は、例えば0~50℃又は10~50℃であってよい。単量体の最終転化率が40~95質量%の範囲に入るように重合を行ってよい。最終転化率を調整するためには、所望する転化率になった時に、重合反応を停止させる重合停止剤を添加して重合を停止させればよい。
重合停止剤としては、特に制限はなく、クロロプレンの乳化重合に一般に用いられる公知の重合停止剤を用いることができる。重合停止剤としては、フェノチアジン(チオジフェニルアミン)、4-t-ブチルカテコール、2,2-メチレンビス-4-メチル-6-t-ブチルフェノール等が挙げられる。
本発明の一実施形態に係るクロロプレン系ゴムは、例えば、スチームストリッピング法によって未反応の単量体を除去した後、上記ラテックスのpHを調整し、常法の凍結凝固、水洗、熱風乾燥等の工程を経て得ることができる。
クロロプレン系ゴムは、分子量調整剤の種類によりメルカプタン変性タイプ、キサントゲン変性タイプ、硫黄変性タイプ、ジチオカルボナート系タイプ、トリチオカルボナート系タイプ及びカルバメート系タイプに分類される。
1.3 エポキシ系化合物
本発明に係るゴム組成物は、エポキシ系化合物、すなわち、エポキシ基を有する化合物を含む。エポキシ系化合物は、未加硫物における流動性を向上させ、また、加硫時に硬化することにより、加硫物における硬度や引張強度等の機械的特性を向上させる、反応型可塑剤(硬化型可塑剤)としての機能を有することができる。
エポキシ系化合物としては、脂環式エポキシ化合物、エピクロロヒドリンとビスフェノールとの共重合体からなるエポキシ樹脂、エポキシ化不飽和脂肪酸エステル、エポキシ基を有するジエン系重合体(クロロプレン系重合体に該当する化合物を除く)を挙げることができる。エポキシ系化合物は、脂環式エポキシ化合物、エピクロロヒドリンとビスフェノールとの共重合体からなるエポキシ樹脂、及び、エポキシ化不飽和脂肪酸エステルからなる群から選択される1種以上を含むことが好ましい。
脂環式エポキシ化合物としては、下記式(1)、式(2)、及び、式(3)で表される化合物を挙げることができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001
式(1)において、Xは、任意の有機基とすることができ、例えば、任意で置換基を有する炭化水素基とすることでき、一例としては、任意で置換基を有するアルキル基、及び、アルケニル基とすることができる。また、炭化水素基は、カルボニル基、エーテル基(エーテル結合)エポキシ基及びこれらが複数個連結した基を含むことができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000002
式(2)においてYは、任意の単結合又は連結基(1以上の原子を有する2価の基)を示す。連結基としては、例えば、2価の炭化水素基(例えば、アルキレン基)、カルボニル基、エーテル基(エーテル結合)、エポキシ基及びこれらが複数個連結した基等が挙げられる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000003
式(3)において、Z及びZは、それぞれ独立に任意の有機基とすることができ、例えば、任意で置換基を有する炭化水素基とすることでき、一例としては、任意で置換基を有するアルキル基、及び、アルケニル基とすることができる。また、炭化水素基は、カルボニル基、エーテル基(エーテル結合)エポキシ基及びこれらが複数個連結した基を含むことができる。
脂環式エポキシ化合物としては、例えば、3',4'-エポキシシクロヘキシルメチル3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ε-カプロラクトン変性3',4'-エポキシシクロヘキシルメチル3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1-ビニル-3,4-エポキシシクロヘキサン、4,5-エポキシシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸ジ2-エチルヘキシル、4,5-エポキシシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸ジ(9,10-エポキシステアリル)等を挙げることができる。
エピクロロヒドリンとビスフェノールとの共重合体からなるエポキシ樹脂は、式(4)で表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000004
(式(4)中のnは、下記の分子量の規定を満たす任意の整数である。)
式(4)中のnは、0≦n≦2を満たすことが好ましい。
エポキシ化不飽和脂肪酸エステルとしては、エポキシ化脂肪酸イソブチル、エポキシ化脂肪酸2-エチルヘキシルを挙げることができる。
エポキシ基を有するジエン系重合体は、室温(25℃)で、液状であることが好ましい。
エポキシ基を有するジエン系重合体としては、エポキシ基を有する、ポリブタジエン、ポリイソプレン等の脂肪族共役ジエン重合体;スチレン-ブタジエン重合体(SBR)等の芳香族ビニル・脂肪族共役ジエン共重合体;アクリロニトリル-ブタジエン重合体(NBR)等のシアン化ビニル-共役ジエン共重合体;水素化SBR;水素化NBRなどが挙げられる。エポキシ基を有するジエン系重合体は、例えば、下記式(5)で表される化合物を含み得る。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000005
(式(5)中のm及びnは、下記の分子量の規定を満たす任意の整数である。)
本発明に係るエポキシ系化合物は、その重量平均分子量が100超、900未満である。
本発明に係るエポキシ系化合物の重量平均分子量は、例えば、100超、110、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、890、900未満であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
エポキシ系化合物の分子量を上記上限以下とすることにより、未加硫物のスコーチタイムを向上することができる。また、エポキシ系化合物の分子量を上記下限以下とすることにより、加硫物の硬度、引張強度、及び耐寒性をバランス良く向上させることができる。
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定し、ポリスチレン換算することで得ることが可能であり、クロロプレン重合体の重量平均分子量と同様の方法により測定できる。
エポキシ系化合物のエポキシ当量は、100~500g/eqとできる。エポキシ当量は、例えば、100、150、200、250、300、350、400、450、500g/eqであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
本発明に係るゴム組成物は、クロロプレン系ゴム100質量部に対して、エポキシ系化合物を0.1~25質量部含有する。クロロプレン系ゴム100質量部に対するエポキシ系化合物の含有率は、例えば、0.1、0.5、1、5、10、15、20、25質量部であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
エポキシ系化合物の含有率を上記数値範囲内とすることによって、未加硫物のスコーチタイム、並びに、加硫物の硬度、引張強度、及び耐寒性をバランス良く向上させることができるゴム組成物となる。
1.4 硬化剤
本発明の一実施形態に係るゴム組成物は、硬化剤を含むことができる。硬化剤としては、エポキシ系化合物の硬化に寄与するものであれば特に制限はない。硬化剤としては、カルボン酸ヒドラジド系硬化剤、アミン系硬化剤、フェノール系硬化剤、酸無水物系硬化剤、を挙げることができる。これらは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の一実施形態に係る硬化剤は、カルボン酸ヒドラジド系硬化剤を含むことが好ましい。カルボン酸ヒドラジド系硬化剤としては、カルボン酸ヒドラジド及びカルボン酸ジヒドラジドからなる群から選択されるいずれか1つを含むことが好ましい。カルボン酸ヒドラジド系硬化剤としては、具体的には、サリチル酸ヒドラジド、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、スベリン酸ジヒドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、テトラヒドロフタル酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド等が挙げられる。本発明の一実施形態に係る硬化剤は、カルボン酸ジヒドラジドを含むことがより好ましい。本発明の一実施形態に係る硬化剤は、イソフタル酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、及び、ドデカン二酸ジヒドラジドからなる群から選択されるいずれか1つを含むことがより好ましい。
本発明の一実施形態に係るゴム組成物は、エポキシ系化合物100質量部に対して、硬化剤を5質量部以上含むものとすることができる。エポキシ系化合物100質量部に対する、硬化剤の添加量は、例えば、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70質量部であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。本発明の一実施形態に係るゴム組成物は、硬化剤を、上記下限以上含むことにより、より機械的特性を向上させることができ、上記下限以下とすることにより、スコーチタイムの短縮を防ぐことができる。本発明の一実施形態に係るゴム組成物は、硬化剤を含まなくてもよい。
本発明の一実施形態に係る硬化剤は、エポキシ系化合物100質量部に対して5質量部添加した場合、160℃におけるゲル化時間が60分以下であることが好ましい。ゲル化時間は、例えば、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60分であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
ゲル化時間が上記数値範囲内である硬化剤を選択することにより、十分に長い未加硫物のスコーチタイム、及び、加硫物の優れた機械的特性の両立を図ることができる。
1.5 加硫剤
本発明に係るゴム組成物は、加硫剤を含むことができる。
加硫剤の種類は、本発明の効果を損なわなければ特に限定されない。加硫剤は、クロロプレン系ゴムの加硫に用いることができる加硫剤であることが好ましい。加硫剤は、1種又は2種以上自由に選択して用いることができる。
加硫剤としては、硫黄、金属酸化物、有機過酸化物を挙げることができる。
金属酸化物としては、例えば、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化鉛、四酸化三鉛、三酸化鉄、二酸化チタン、酸化カルシウム等を挙げることができる。金属酸化物は、酸化亜鉛又は酸化マグネシウムを含むことが好ましく、酸化亜鉛を含むことがより好ましい。
有機過酸化物としては、例えば、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)-3,5,5-トリメチルシクロヘキサン、ジイソブチリルパーオキサイド、クミルパーオキシネオデカノエート、ジ-n-プロピルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ-sec-ブチルパーオキシジカーボネート、1,1,3,3-テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、ジ(4-t-ブチルシクロへキシル)パーオキシジカーボネート、ジ(2-エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、t-ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t-ブチルパーオキシネオデカノエート、t-ブチルパーオキシネオヘプタノエート、t-ヘキシルパーオキシピバレート、t-ブチルパーオキシピバレート、ジ(3,5,5-トリメチルヘキサノイル)パーオキサイド、ジラウロイルパーオキサイド、1,1,3,3-テトラメチルブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、ジコハク酸パーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(2-エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t-ヘキシルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、ジ(4-メチルベンゾイル)パーオキサイド、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、ジ(3-メチルベンゾイル)パーオキサイド、ベンゾイル(3-メチルベンゾイル)パーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、1,1-ジ(t-ブチルパーオキシ)-2-メチルシクロヘキサン、1,1-ジ(t-ヘキシルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、1,1-ジ(t-ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1-ジ(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2-ジ(4,4-ジ-(t-ブチルパーオキシ)シクロへキシル)プロパン、t-ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t-ブチルパーオキシマレイン酸、t-ブチルパーオキシ-3,5,5-トリメチルヘキサノエート、t-ブチルパーオキシラウレート、t-ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t-ブチルパーオキシ2-エチルヘキシルモノカーボネート、t-ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5-ジ-メチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t-ブチルパーオキシアセテート、2,2-ジ-(t-ブチルパーオキシ)ブタン、t-ブチルパーオキシベンゾエート、n-ブチル4,4-ジ-(t-ブチルパーオキシ)バレレート 、1,4-ビス[(t-ブチルパーオキシ)イソプロピル]ベンゼン、ジ-t-ヘキシルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、t-ブチルクミルパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、p-メンタンヒドロパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ビス(t-ブチルペルオキシ)ヘキシン-3、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド 、1,1,3,3-テトラメチルブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、t-ブチルヒドロパーオキサイドなどがある。この中でも、ジクミルパーオキサイド、1,4-ビス[(t-ブチルパーオキシ)イソプロピル]ベンゼン、t-ブチルα-クミルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5-ビス(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ビス(t-ブチルペルオキシ)ヘキシン-3から選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、特に好ましくは1,4-ビス[(t-ブチルパーオキシ)イソプロピル]ベンゼンである。
本発明に係るゴム組成物は、加工安全性が確保され、良好な加硫物を得ることができる観点から、ゴム組成物に含まれるゴムを100質量部としたとき、加硫剤を3~15質量部含むことが好ましい。加硫剤の含有量は、ゴム組成物に含まれるゴムを100質量部としたとき、例えば、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15質量部であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
本発明の一実施形態に係るゴム組成物は、金属酸化物及び有機過酸化物を含むものとすることができる。有機過酸化物を用いる場合、有機過酸化物の添加量は、クロロプレン系ゴム100質量部に対して、0.3~1.8質量部とすることができる。有機過酸化物の添加量は、例えば、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8質量部とすることができ、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
1.6 ハイドロタルサイト
本発明の一実施形態に係るゴム組成物はハイドロタルサイトを含むことができる。
ハイドロタルサイトとしては、下記式(6)で表されるものを用いることができる。
[化6]
[M2+ 1-x3+ (OH)x+[An-x/n・mHO]x-   (6)
上記式(5)において、
 M2+:Mg2+、Zn2+などから選ばれる少なくとも一つの2価金属イオン
 M3+:Al3+、Fe3+などから選ばれる少なくとも一つの3価金属イオン
 An-:Co 2-、Cl、NO 2-などから選ばれる少なくとも一つのn型アニオン
 X:0<X≦0.33とすることができる。
ハイドロタルサイトとしては、Mg4.3Al(OH)12.6CO・3.5HO、MgZnAl(OH)12CO・3HO、Mg4.5Al(OH)13CO・3.5HO、Mg4.5Al(OH)13CO、MgAl(OH)12CO・3.5HO、MgAl(OH)16CO・4HO、MgAl(OH)14CO・4HO、MgAl(OH)10CO・1.7HOなどがあげられ、特に好ましくは、Mg4.3Al(OH)12.6CO・3.5HO、MgZnAl(OH)12CO・3HOである。
ハイドロタルサイトを用いる場合、ハイドロタルサイトの添加量は、クロロプレン系ゴム100質量部に対して、1~10質量部とすることができる。ハイドロタルサイトの添加量は、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10質量部であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
1.7 可塑剤・軟化剤
本発明に係るゴム組成物は、可塑剤・軟化剤を含むことができる。可塑剤・軟化剤は、未加硫ゴム組成物の加工性並びに加硫後の加硫物及び加硫成形体の柔軟性を調整するために添加される。可塑剤・軟化剤は、ゴムと相溶性のある可塑剤・軟化剤であれば特に制限はない。可塑剤・軟化剤としては、菜種油、アマニ油、ヒマシ油、ヤシ油などの植物油、フタレート系可塑剤、DUP(フタル酸ジウンデシル)、DOP(フタル酸ジオクチル)、DINP(フタル酸ジイソノニル)、DOTP(テレフタル酸ジオクチル)、DOS(セバシン酸ジオクチル)、DBS(セバシン酸ジブチル)、DOA(アジピン酸ジオクチル)、DINCH(1,2-シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニル)、TOP(トリオクチルフォスフェート)、TBP(トリブチルフォスフェート)等のエステル系可塑剤、エーテルエステル系化合物、チオエーテル系可塑剤、アロマ系オイル、ナフテン系オイル、潤滑油、プロセスオイル、パラフィン、流動パラフィン、ワセリン、石油アスファルトなどの石油系可塑剤などがある。これらは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の一実施形態に係るゴム組成物は、ゴム組成物に含まれるゴムを100質量部としたとき、可塑剤・軟化剤を5~50質量部含むことができる。可塑剤・軟化剤は、例えば、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50質量部であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
1.8 充填材(補強材)
本発明に係るゴム組成物は、充填材・補強材を含むことができる。
充填材・補強材としては、SAF、ISAF、HAF、EPC、XCF、FEF、GPF、HMF、SRFなどのファーネスカーボンブラック、親水性カーボンブラックなどの改質カーボンブラック、チャンネルブラック、油煙ブラック、FT、MTなどのサーマルカーボン、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウムを挙げることができる。これらは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明に係るゴム組成物は、硬度を向上させる観点から、シリカを含むことが好ましい。
本発明の一実施形態に係るゴム組成物は、ゴム組成物に含まれるゴムを100質量部としたとき、充填材・補強材又はシリカを20~80質量部含むことができ、35~65質量部含むことが好ましい。充填材・補強材又はシリカの含有量は、例えば、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80質量部であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
本発明の一実施形態に係るゴム組成物は、充填材・補強材、特にはシリカの含有率を上記数値範囲内含有することにより、さらに加硫物・加硫成形体の硬度を向上させることができる。
1.9 シランカップリング剤
本発明の一実施形態に係るゴム組成物は、シランカップリング剤を含むことができる。
シランカップリング剤としては、特に制限はなく、市販のゴム組成物に使用されているものが使用でき、例えば、ビニル系カップリング剤、エポキシ系カップリング剤、スチリル系カップリング剤、メタクリル系カップリング剤、アクリル系カップリング剤、アミノ系カップリング剤、ポリスルフィド系カップリング剤、メルカプト系カップリング剤がある。特に、耐スコーチ性や補強効果の観点から架橋時の高温条件下で反応が開始されるビニル系カップリング剤、メタクリル系カップリング剤、アクリル系カップリング剤が好ましい。
シランカップリング剤としては、具体的には、ビス-(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス-(3-トリメトキシンリルプロピル)テトラスルフィド、ビス-(3-メチルジメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス-(2-トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス-(3-トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス-(3-トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス-(3-トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、3-ヘキサノイルチオプロピルトリエトキシシラン、3-オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン、3-デカノイルチオプロピルトリエトキシシラン、3-ラウロイルチオプロピルトリエトキシシラン、2-ヘキサノイルチオエチルトリエトキシシラン、2-オクタノイルチオエチルトリエトキシシラン、2-デカノイルチオエチルトリエトキシシラン、2-ラウロイルチオエチルトリエトキシシラン、3-ヘキサノイルチオプロピルトリメトキシシラン、3-オクタノイルチオプロピルトリメトキシシラン、3-デカノイルチオプロピルトリメトキシシラン、3-ラウロイルチオプロピルトリメトキシシラン、2-ヘキサノイルチオエチルトリメトキシシラン、2-オクタノイルチオエチルトリメトキシシラン、2-デカノイルチオエチルトリメトキシシラン、2-ラウロイルチオエチルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-グリンドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-トリメトキシシリルプロピル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3-トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3-トリメトキシシリルプロピルメタクリロイルモノスルフィド、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、n-デシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクタデシルメチルジメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリフェニルクロロシラン、ヘプタデカフルオロデシルメチルジクロロシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリクロロシラン、トリエチルクロロシランなどが挙げられる。
本発明の一実施形態に係るゴム組成物は、ゴム組成物に含まれるゴムを100質量部としたとき、シランカップリング剤を0.5~10質量部含むことができ、例えば、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10質量部であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
上記のシランカップリング剤を含み、また、シランカップリング剤の含有率を上記数値範囲内とすることにより、ゴム中へのシリカフィラーの分散性やゴム及びエポキシ系化合物とシリカフィラー間の補強効果を向上させ、かつ、スコーチの発生を抑制することができる。
1.10 滑剤・加工助剤
本発明に係るゴム組成物は、さらに滑剤・加工助剤を含むこともできる。滑剤・加工助剤は、主に、ゴム組成物がロールや成形金型、押出機のスクリューなどから剥離しやすくなるようにするなど、加工性を向上させるために添加する。滑剤・加工助剤としては、ステアリン酸等の脂肪酸、ポリエチレン等のパラフィン系加工助剤、脂肪酸アミド、ワセリン、ファクチス等が挙げられる。これらは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明に係るゴム組成物は、ゴム組成物に含まれるゴムを100質量部としたとき、滑剤・加工助剤を1~15質量部含むことができ、1~10質量部とすることもできる。滑剤・加工助剤の含有量は、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15質量部であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
1.11 加硫促進剤
本発明に係るゴム組成物は、加硫促進剤を含むことができ、ゴム組成物に含まれるゴムを100質量部としたとき、加硫促進剤を0.3~5.0質量部含むことができる。加硫促進剤の含有量は、例えば、0.3、0.5、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0質量部であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。なお、本発明に係るゴム組成物は、加硫促進剤を含まないものとすることもできる。
加硫促進剤の種類は、本発明の効果を損なわなければ特に限定されない。加硫促進剤は、クロロプレン系ゴムの加硫に用いることができる加硫促進剤であることが好ましい。加硫促進剤は、1種又は2種以上自由に選択して用いることができる。
加硫促進剤としては、チウラム系、ジチオカルバミン酸塩系、チオウレア系、グアニジン系、キサントゲン酸塩系、チアゾール系等が挙げられる。
チウラム系の加硫促進剤としては、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラキス(2-エチルヘキシル)チウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等が挙げられる。
ジチオカルバミン酸塩系の加硫促進剤としては、ジブチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、N-エチル-N-フェニルジチオカルバミン酸亜鉛、N-ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジメチルジチオカルバミン酸第二鉄、ジエチルジチオカルバミン酸テルル等が挙げられる。
チオウレア系の加硫促進剤としては、エチレンチオウレア、ジエチルチオウレア(N,N'-ジエチルチオウレア)、トリメチルチオウレア、ジフェニルチオウレア(N,N'-ジフェニルチオウレア)、1、3-トリメチレン-2-チオウレア等のチオウレア化合物が挙げられる。
グアニジン系の加硫促進剤としては、1,3-ジフェニルグアニジン、1,3-ジ-o-トリルグアニジン、1-o-トリルビグアニド、ジカテコールボレートのジ-o-トリルグアニジン塩等が挙げられる。
キサントゲン酸塩系の加硫促進剤としては、ブチルキサントゲン酸亜鉛、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛等が挙げられる。
チアゾール系の加硫促進剤としては、2-メルカプトベンゾチアゾール、ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド、2-メルカプトベンゾチアゾール亜鉛塩、2-メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩、2-(4'-モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール、N-シクロヘキシルベンゾチアゾール-2-スルフェンアミド等が挙げられる。
これらは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
1.12 その他
本発明に係るゴム組成物は、上記した成分に加え、老化防止剤、酸化防止剤、難燃剤等の成分を、本発明の効果を阻害しない範囲でさらに含むことができる。
老化防止剤・酸化防止剤としては、オゾン老化防止剤、フェノール系老化防止剤、アミン系老化防止剤、アクリレート系老化防止剤、イミダゾール系老化防止剤、カルバミン酸金属塩、ワックス、リン系老化防止剤、硫黄系老化防止剤などを挙げることができる。イミダゾール系老化防止剤としては、2-メルカプトベンゾイミダゾール、2-メルカプトメチルベンゾイミダゾール及び2-メルカプトベンゾイミダゾールの亜鉛塩を挙げることができる。
本発明に係るゴム組成物は、ゴム組成物に含まれるゴムを100質量部としたとき、老化防止剤・酸化防止剤を0.1~10質量部含むことができる。
2.ゴム組成物の製造方法
本発明の一実施形態に係るゴム組成物は、クロロプレン系ゴム、エポキシ系化合物、及び必要とされるその他の成分を加硫温度以下の温度で混練することで得られる。原料成分を混練する装置としては、従来公知のミキサー、バンバリーミキサー、ニーダーミキサー、オープンロールなどの混練装置を挙げることができる。
3.ゴム組成物の特性
本発明の一実施形態に係るゴム組成物は、JIS K 6300-1に基づき、125℃でムーニースコーチ試験により測定されるスコーチタイムが、7分以上であることが好ましく、9分以上であることがより好ましく、11分以上であることが更により好ましい。
スコーチタイムは、例えば、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20分であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
本発明の一実施形態に係るゴム組成物は、JIS K6299に基づき成形して得た加硫物の、JIS K6253に基づき測定したタイプAデュロメータ硬度が80以上であることが好ましく、85以上であることがより好ましく、90以上であることが更により好ましい。タイプAデュロメータ硬度は、例えば、80、85、90、95、100であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
本発明の一実施形態に係るゴム組成物は、JIS K6299に基づき成形して得た加硫物の、JIS K 6251に基づき測定した引張強度が、21MPa以上であることが好ましく、23MPa以上であることがより好ましく、25MPa以上であることが更により好ましい。引張強度は、例えば、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30MPaであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
本発明の一実施形態に係るゴム組成物は、JIS K 6261に基づき、ゲーマンねじり試験により求めた、ゴム組成物をJIS K6299に基づき加硫した加硫物のT10が-10℃未満であることが好ましく、-20℃未満であることがより好ましく、-30℃未満であることが更により好ましい。T10は、例えば、-40、-35、-30、-25、-20、-15、-10℃であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
4.未加硫成形体、加硫物及び加硫成形体
本実施形態に係る未加硫成形体は、本実施形態に係るゴム組成物を用いており、本実施形態に係るゴム組成物(未加硫状態)の成形体(成形品)である。本実施形態に係る未加硫成形体の製造方法は、本実施形態に係るゴム組成物(未加硫状態)を成形する工程を備える。本実施形態に係る未加硫成形体は、本実施形態に係るゴム組成物(未加硫状態)からなる。
本実施形態に係る加硫物は、本実施形態に係るゴム組成物の加硫物である。本実施形態に係る加硫物の製造方法は、本実施形態に係るゴム組成物を加硫する工程を備える。
本実施形態に係る加硫成形体は、本実施形態に係るゴム組成物の加硫成形体である。本実施形態に係る加硫成形体は、本実施形態に係る加硫物を用いており、本実施形態に係る加硫物の成形体(成形品)である。本実施形態に係る加硫成形体は、本実施形態に係る加硫物からなる。
本実施形態に係る加硫成形体は、本実施形態に係るゴム組成物(未加硫状態)を加硫して得られる加硫物を成形することにより得ることが可能であり、本実施形態に係るゴム組成物(未加硫状態)を成形して得られる成形体を加硫することにより得ることもできる。本実施形態に係る加硫成形体は、本実施形態に係るゴム組成物を成形後又は成形時に加硫することにより得ることができる。本実施形態に係る加硫成形体の製造方法は、本実施形態に係る加硫物を成形する工程、又は、本実施形態に係る未加硫成形体を加硫する工程を備える。
本実施形態に係る未加硫成形体、加硫物及び加硫成形体は、建築物、構築物、船舶、鉄道、炭鉱、自動車等の各種工業分野のゴム部品として利用可能である。本発明に係るゴム組成物は、未加硫物のスコーチタイムが十分に長いため加工性に優れ、加硫物の硬度、引張強度、及び耐寒性をバランス良く有するため、これらの特性が必要とされる様々な部材として用いることができる。本発明の一実施形態に係るゴム組成物は、建築物、構築物、船舶、鉄道、炭鉱、自動車等の各種工業分野のゴム部品として利用可能であり、自動車用ゴム部材(例えば自動車用シール材)、ホース材、ゴム型物、ガスケット、ゴムロール、産業用ケーブル、産業用コンベアベルト、スポンジ等のゴム部品として利用することができる。本発明の一実施形態に係るゴム組成物は、特に高い硬度を有する観点からは、ゴムロールとして好適に用いることができる。
(自動車用ゴム部材)
自動車用ゴム部材は、ガスケット、オイルシール及びパッキンなどがあり、機械や装置において、液体や気体の漏れや雨水や埃などのごみや異物が内部に侵入するのを防ぐ部品である。具体的には、固定用途に使われるガスケットと、運動部分・可動部分に使用されるオイルシール及びパッキンがある。シール部分がボルトなどで固定されているガスケットでは、Oリングやゴムシートなどのソフトガスケットに対して、目的に応じた各種材料が使用されている。また、パッキンは、ポンプやモーターの軸、バルブの可動部のような回転部分、ピストンのような往復運動部分、カプラーの接続部、水道蛇口の止水部などに使われる。本発明のゴム組成物は、これら部材の引張強度や硬度を高めることができる。これにより、従来のゴム組成物では困難であった高負荷がかかる用途で使用されるシールを製造することが可能である。
(ホース材)
ホース材は、屈曲可能な管であり、具体的には、送水用、送油用、送気用、蒸気用、油圧用高・低圧ホースなどがある。本発明のゴム組成物は、ホース材の引張強度を高めることが可能である。これにより、従来のゴム組成物では困難であった高負荷がかかる用途で使用されるホース材を製造することができる。
(ゴム型物)
ゴム型物は、防振ゴム、制振材、ブーツなどがある。防振ゴム及び制振材は、振動の伝達波及を防止するゴムのことであり、具体的には、自動車や各種車両用のエンジン駆動時の振動を吸収して騒音を防止するためのトーショナルダンパー、エンジンマウント、マフラーハンガーなどがある。本発明のゴム組成物は、防振ゴム及び制振材の引張強度を高めることが可能である。これにより、従来のゴム組成物では困難であった高負荷がかかる用途でも使用できる防振ゴム及び制振材を製造することができる。
また、ブーツは、一端から他端に向けて外径が次第に大きくなる蛇腹状をなす部材であり、具体的には、自動車駆動系などの駆動部を保護するための等速ジョイントカバー用ブーツ、ボールジョイントカバー用ブーツ(ダストカバーブーツ)、ラックアンドピニオンギア用ブーツなどがある。本発明のゴム組成物は、ブーツの引張強度を高めることが可能である。これにより、従来のゴム組成物よりも高負荷がかかる用途で使用されるブーツを製造することが可能である。
(ガスケットなど)
ガスケットや、オイルシール及びパッキンは、機械や装置において、液体や気体の漏れや雨水や埃などのごみや異物が内部に侵入するのを防ぐ部品であり、具体的には、固定用途に使われるガスケットと、運動部分・可動部分に使用されるオイルシール及びパッキンがある。シール部分がボルトなどで固定されているガスケットでは、Oリングやゴムシートなどのソフトガスケットに対して、目的に応じた各種材料が使用されている。また、パッキンは、ポンプやモーターの軸、バルブの可動部のような回転部分、ピストンのような往復運動部分、カプラーの接続部、水道蛇口の止水部などに使われる。本発明のゴム組成物は、これら部材の引張強度や硬度を高めることができる。これにより、従来のゴム組成物では困難であった高負荷がかかる用途でも使用できるシールを製造することが可能である。
(ゴムロール)
ゴムロールは、鉄芯などの金属製の芯をゴムで接着被覆することによって製造されるものであり、一般に金属鉄芯にゴムシートを渦巻き状に巻き付けて製造される。ゴムロールには、製紙、各種金属製造、フィルム製造、印刷、一般産業用、籾摺りなどの農機具用、食品加工用などの種々の用途の要求特性に応じて、NBRやEPDM、CRなどのゴム材料が用いられている。CRは搬送する物体の摩擦に耐え得る良好な機械的強度を有していることから、幅広いゴムロール用途に使用されている。一方で、製鉄用、製紙用の工業用材料や製品の製造時など、油が付着する環境下で用いられるゴムロールには耐油性が不十分であり、改良が求められている。また、金、銀、ニッケル、クロム及び亜鉛など、製品にメッキ処理を施す際に酸やアルカリに晒される場合もあり、これらに対する耐性も求められている。さらに、重量物を搬送するゴムロールは荷重により変形するという課題があり、改良を求められている。本発明のゴム組成物は、ゴムロールの引張強度や硬度を高めることが可能である。これにより、従来のゴム組成物では困難であった高テンション下で用いられるゴムロールを製造することが可能である。
(産業用ケーブル)
産業用ケーブルは、電気や光信号を伝送するための線状の部材である。銅や銅合金などの良導体や光ファイバなどを絶縁性の被覆層で被覆したものであり、その構造や設置個所によって、多岐にわたる産業用ケーブルが製造されている。本発明のゴム組成物は、産業用ケーブルの引張強度を高めることが可能である。これにより、従来のゴム組成物では困難であった高負荷がかかる用途でも使用できる産業用ケーブルを製造することができる。
(産業用コンベアベルト)
産業用コンベアベルトは、ゴム製、樹脂製、金属製のベルトがあり、多種多様な使用方法に合わせて選定されている。これらの中でもゴム製のコンベアベルトは、安価で多用されているが、特に搬送物との摩擦や衝突の多い環境下で使用すると、劣化による破損などが発生していた。本発明のゴム組成物は、産業用コンベアベルトの引張強度を高めることが可能である。これにより、従来のゴム組成物では困難であった高負荷がかかる環境下で用いられる産業用コンベアベルトを製造することができる。
(スポンジ)
スポンジは、内部に細かい孔が無数に空いた多孔質の物質であり、具体的には、防振部材、スポンジシール部品、ウェットスーツ、靴などに利用されている。本発明のゴム組成物は、スポンジの引張強度を高めることが可能である。また、クロロプレン系ゴムを用いているためスポンジの難燃性を高めることも可能である。これにより、従来のゴム組成物では困難であった高テンション下で使用されるスポンジや、難燃性に優れたスポンジを製造することができる。さらに、発泡剤の含有量などの調整により得られるスポンジの硬度も適宜調整可能である。
本実施形態に係るゴム組成物(未加硫状態)及び加硫物を成形する方法としては、プレス成形、押出成形、カレンダー成形等が挙げられる。ゴム組成物を加硫する温度は、ゴム組成物の組成に合わせて適宜設定すればよく、140~220℃、又は、160~190℃であってよい。ゴム組成物を加硫する加硫時間は、ゴム組成物の組成、未加硫成形体の形状等によって適宜設定すればよく、10~60分であってよい。
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<クロロプレン系ゴムA-2の製造方法>
加熱冷却ジャケット及び攪拌機を備えた内容積3Lの重合缶に、クロロプレン(単量体)24質量部、アクリロニトリル(単量体)24質量部、ジエチルキサントゲンジスルフィド0.5質量部、純水200質量部、ロジン酸カリウム(ハリマ化成株式会社製)5.00質量部、水酸化ナトリウム0.40質量部、及び、β-ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩(花王株式会社製)2.0質量部を添加した。次に、重合開始剤として過硫酸カリウム0.1質量部を添加した後、重合温度40℃にて窒素気流下で乳化重合を行った。上述のクロロプレンは、重合開始20秒後から分添し、重合開始からの10秒間の冷媒の熱量変化を元に分添流量を電磁弁で調整し、以降10秒毎に流量を再調節することで連続的に行った。クロロプレン及びアクリロニトリルの合計量に対する重合率が50%となった時点で、重合停止剤であるフェノチアジン0.02質量部を加えて重合を停止させた。その後、減圧下で反応溶液中の未反応の単量体を除去することでクロロプレン-アクリロニトリル共重合体を含む、クロロプレン系ラテックスA-2を得た。
クロロプレン系ラテックスの上述の重合率[%]は、クロロプレン系ラテックスを風乾したときの乾燥質量から算出した。具体的には、下記式(A)より計算した。式中、「固形分濃度」とは、サンプリングしたクロロプレン系ラテックス2gを130℃で加熱して、溶媒(水)、揮発性薬品、原料等の揮発成分を除いた固形分の濃度[質量%]である。「総仕込み量」とは、重合開始からある時刻までに重合缶に仕込んだ原料、試薬及び溶媒(水)の総量[g]である。「蒸発残分」とは、重合開始からある時刻までに仕込んだ薬品及び原料のうち、130℃の条件下で揮発せずにポリマーと共に固形分として残留する薬品の質量[g]である。「単量体の仕込み量」とは、重合缶に初期に仕込んだ単量体、及び、重合開始からある時刻までに分添した単量体の量の合計[g]である。なお、ここでいう「単量体」とは、クロロプレン及びアクリロニトリルの合計量である。
 重合率={[(総仕込み量×固形分濃度/100)-蒸発残分]/単量体の仕込み量}×100   ・・・(A)
上述のクロロプレン系ラテックスA-2のpHを、酢酸又は水酸化ナトリウムを用いて7.0に調整した後、-20℃に冷やした金属板上でクロロプレン系ラテックスを凍結凝固させることで乳化破壊することによりシートを得た。このシートを水洗した後、130℃で15分間乾燥させることにより固形状のクロロプレン系ゴムA-2を得た。
上述のクロロプレン系ゴムをTHFでサンプル調整濃度0.1質量%の溶液とした後、高速GPC装置(TOSOH HLC-8320GPC:東ソー株式会社製)によりクロロプレン系ゴムの重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)及び分子量分布(Mw/Mn)を測定した(標準ポリスチレン換算)。その際、プレカラムとしてTSKガードカラムHHR-Hを使用し、分析カラムとしてHSKgelGMHHR-Hを3本使用し、サンプルポンプ圧8.0~9.5MPa、流量1mL/min、40℃で流出させ、示差屈折計で検出した。
流出時間及び分子量は、以下に挙げる分子量既知の標準ポリスチレンサンプル計9点を測定して作成した校正曲線を用いて得た。
Mw=8.42×10、1.09×10、7.06×10、4.27×10、1.90×10、9.64×10、3.79×10、1.74×10、2.63×10
クロロプレン系ゴムの重量平均分子量(Mw)は473×10g/molであり、数平均分子量(Mn)は138×10g/molであり、分子量分布(Mw/Mn)は3.4であった。
クロロプレン系ゴムA-2に含まれるアクリロニトリルの単量体単位の含有量を、クロロプレン-アクリロニトリル共重合ゴム中の窒素原子の含有量から算出した。具体的には、元素分析装置(スミグラフ220F:株式会社住化分析センター製)を用いて、100mgのクロロプレン系ゴムA-2中における窒素原子の含有量を測定し、アクリロニトリルの単量体単位の含有量を算出した。アクリロニトリルの単量体単位の含有量は10.0質量%であった。
上述の元素分析は次のとおり行った。電気炉温度として反応炉900℃、還元炉600℃、カラム温度70℃、検出器温度100℃に設定し、燃焼用ガスとして酸素ガスを0.2mL/min、キャリアーガスとしてヘリウムガスを80mL/minフローした。検量線は、窒素含有量が既知のアスパラギン酸(10.52%)を標準物質として用いて作成した。
以上の製造方法で得られた、クロロプレン系ゴムA-2のアクリロニトリルの単量体単位の含有量は10.0量%であった。
<クロロプレン系ゴムA-1、A-3~A-5の製造方法>
重合工程におけるアクリロニトリル単量体の添加量を変更し、クロロプレン系ゴムに含まれるアクリロニトリル単量体単位の含有量が5.0質量%であるクロロプレン系ゴムA-1、アクリロニトリル単量体単位の含有量が15.0質量%であるクロロプレン系ゴムA-3、アクリロニトリル単量体単位の含有量が20.0質量%であるクロロプレン系ゴムA-4、アクリロニトリル単量体単位の含有量が25.0質量%であるクロロプレン系ゴムA-5を得た。
<ゴム組成物の作製>
表1及び表2に記載のように各成分を混合し、8インチオープンロールで混練することにより実施例及び比較例のゴム組成物を得た。
ゴム組成物を得るために用いた各成分は以下のとおりである。
クロロプレン系ゴム:
・上述のクロロプレン系ゴムA-1(クロロプレン・アクリロニトリル共重合体 AN(アクリロニトリル単量体単位)量5質量%)、
・クロロプレン系ゴムA-2(クロロプレン・アクリロニトリル共重合体 AN量10質量%)、
・クロロプレン系ゴムA-3(クロロプレン・アクリロニトリル共重合体 AN量20質量%)、
・クロロプレン系ゴムA-4(クロロプレン・アクリロニトリル共重合体 AN量25質量%)、
・クロロプレン系ゴムA-5(メルカプタン変性クロロプレンゴム(クロロプレンの単独重合体)、デンカ株式会社製「S-40V」)
反応型可塑剤:エポキシ系化合物A(分子量700)、4,5-エポキシシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸ジ(9,10-エポキシステアリル)、新日本理化株式会社、サンソサイザーE-PO
反応型可塑剤:エポキシ系化合物B(分子量370)、ビスフェノールAとエピクロロヒドリンの縮合物、三菱ケミカル株式会社製、JER-828
反応型可塑剤:エポキシ系化合物C(分子量250)、3',4'-エポキシシクロヘキシルメチル 3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、株式会社ダイセル、セロキサイド2021P
反応型可塑剤:エポキシ系化合物D(分子量125)、1-ビニル-3,4-エポキシシクロヘキサン、株式会社ダイセル、セロキサイド2000
反応型可塑剤:エポキシ系化合物E(分子量Mw≧900)、エポキシ基含有ポリブタジエンゴム、日本曹達株式会社、JP-100
可塑剤:エーテルエステル系化合物、株式会社ADEKA製、アデカサイザーRS-700、
充填材:カーボンブラック(HAF)、旭カーボン株式会社製「旭#70」
充填材:シリカ、東ソー・シリカ株式会社、Nipsil AQ
シランカップリング剤:メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業株式会社、KBM-503
ハイドロタルサイト:化学式 Mg4.3Al(OH)12.6CO・3.5HO、協和化学工業株式会社、DHT-4A
加工助剤:ステアリン酸:新日本理化株式会社製、ステアリン酸50S
酸化亜鉛:堺化学工業株式会社製、酸化亜鉛2種
有機過酸化物:1,4-ビス[(t-ブチルパーオキシ)イソプロピル]ベンゼン、日本油脂株式会社、パーブチルP
耐熱老化防止剤:4,4'-ビス(α、α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、大内新興化学工業株式会社、ノクラックCD
硬化剤:カルボン酸ジヒドラジド、大塚化学株式会社、イソフタル酸ジヒドラジド
なお、エポキシ系化合物B100質量部に対してカルボン酸ジヒドラジド5質量部添加した場合、160℃におけるゲル化時間は28分である。また、実施例に用いたエポキシ系化合物A~Dと、100質量部に対してカルボン酸ジヒドラジド5質量部添加した場合、40分以内に硬化することを確認した。
<ゴム組成物(未加硫物)の評価>
(スコーチタイム)
JIS K 6300-1に基づき、L型ロータ、試験温度125℃でムーニースコーチ試験を実施した。測定ムーニー粘度が5M増えた時間をスコーチタイムとした。得られたスコーチタイムを以下の評価基準で評価した。
A:11分以上
B:9分以上、11分未満
C:7分以上、9分未満
D:7分未満
<加硫成形体の作製>
得られたゴム組成物をJIS K6299に基づき、160℃×40分の条件でプレス加硫することにより厚さ2mmのシート状の加硫成形体を作製した。
<加硫成形体の評価>
上述の加硫成形体の評価を以下のとおり行った。結果を表1及び表2に示す。
(引張強度)
JIS K 6251に基づき、上述のシート状の加硫成形体を厚さ2mmのダンベル状3号形試験片に成形し、5枚の試験片を準備した。株式会社島津製作所製の加硫ゴム用長ストローク引張試験システムを用いて、引張速度500mm/minで各試験片の引張強度を測定した。得られた引張強度を以下の評価基準で評価した。
A:25MPa以上
B:23MPa以上、25MPa未満
C:21MPa以上、23MPa未満
D:21MPa未満
(硬度(タイプAデュロメータ))
上述のシート状の加硫成形体を、アスカーゴム硬度計A型(高分子計器株式会社)を用いて、JIS K 6253で規定されるデュロメータ硬度(タイプA)を測定した。得られた硬度を以下の評価基準で評価した(デュロメータ硬度測定の詳細は、JIS K 6253-3)。
A:90以上
B:85以上、90未満
C:80以上、85未満
D:80未満
(耐寒性)
JIS K 6261に基づき、ゲーマンねじり試験を行い、T10を求めた。上述の加硫成形体について、180°ねじりモジュラスが、常温における180°ねじりモジュラスの10倍になる温度(T10)を求めた。得られたT10を以下の基準で評価した。
A:-30℃未満
B:-30℃以上、-20℃未満
C:-20℃以上、-10℃未満
D:-10℃以上
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000006
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000007

Claims (8)

  1. 不飽和ニトリル単量体単位の含有率が25質量%未満であるクロロプレン系ゴム、及び重量平均分子量が100を超え900未満のエポキシ系化合物を含むゴム組成物であって、
    前記クロロプレン系ゴム100質量部に対して、前記エポキシ系化合物を0.1~25質量部含有するゴム組成物。
  2. 前記不飽和ニトリル単量体がアクリロニトリルである、請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 前記エポキシ系化合物が、脂環式エポキシ化合物、エピクロロヒドリンとビスフェノールとの共重合体からなるエポキシ樹脂、及び、エポキシ化不飽和脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種のエポキシ系化合物である、請求項1または請求項2に記載のゴム組成物。
  4. 前記クロロプレン系ゴム100質量部に対して、充填材を20~80質量部含有する、請求項1または請求項2に記載のゴム組成物。
  5. 前記エポキシ系化合物100質量部に対して、硬化剤を5質量部以上含有する、請求項1または請求項2に記載のゴム組成物。
  6. 前記ゴム組成物を、JIS K6299に基づき成形して得た加硫物の、JIS K6253に基づき測定したタイプAデュロメータ硬度が80以上である、請求項1または請求項2に記載のゴム組成物。
  7. 請求項1または請求項2に記載のゴム組成物の加硫物。
  8. 請求項7に記載の加硫物を用いた加硫成形体。
PCT/JP2022/033588 2021-09-14 2022-09-07 ゴム組成物、加硫物、及び加硫成形体 WO2023042727A1 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR1020247012181A KR20240056597A (ko) 2021-09-14 2022-09-07 고무 조성물, 가황물, 및 가황 성형체
CN202280058539.5A CN117916304A (zh) 2021-09-14 2022-09-07 橡胶组合物、硫化物、以及硫化成型体
JP2023548433A JPWO2023042727A1 (ja) 2021-09-14 2022-09-07

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021-149443 2021-09-14
JP2021149443 2021-09-14

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2023042727A1 true WO2023042727A1 (ja) 2023-03-23

Family

ID=85602841

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2022/033588 WO2023042727A1 (ja) 2021-09-14 2022-09-07 ゴム組成物、加硫物、及び加硫成形体

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JPWO2023042727A1 (ja)
KR (1) KR20240056597A (ja)
CN (1) CN117916304A (ja)
WO (1) WO2023042727A1 (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08245842A (ja) * 1995-03-13 1996-09-24 Nichias Corp 加硫ゴム組成物
JPH09268239A (ja) 1996-01-31 1997-10-14 Nippon Zeon Co Ltd 低発熱性ゴム組成物およびロール
JP2000186171A (ja) * 1998-12-21 2000-07-04 Sumitomo Rubber Ind Ltd エラストマー組成物およびそれを用いた電子写真装置の弾性部材
JP2000344899A (ja) * 1999-06-09 2000-12-12 Denki Kagaku Kogyo Kk クロロプレン系ゴム組成物と金属との加硫接着体
JP2001011201A (ja) * 1999-07-01 2001-01-16 Denki Kagaku Kogyo Kk クロロプレン共重合体と金属との加硫接着体
JP2012111899A (ja) 2010-11-26 2012-06-14 Denki Kagaku Kogyo Kk クロロプレンゴム組成物及びその加硫物並びに成形体
JP2016023191A (ja) 2014-07-16 2016-02-08 東洋ゴム工業株式会社 ゴム組成物
JP2021188404A (ja) * 2020-06-01 2021-12-13 積水化学工業株式会社 熱膨張性耐火シート及び建具
WO2022091518A1 (ja) * 2020-10-26 2022-05-05 デンカ株式会社 ゴム組成物、加硫物及び加硫成形体

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08245842A (ja) * 1995-03-13 1996-09-24 Nichias Corp 加硫ゴム組成物
JPH09268239A (ja) 1996-01-31 1997-10-14 Nippon Zeon Co Ltd 低発熱性ゴム組成物およびロール
JP2000186171A (ja) * 1998-12-21 2000-07-04 Sumitomo Rubber Ind Ltd エラストマー組成物およびそれを用いた電子写真装置の弾性部材
JP2000344899A (ja) * 1999-06-09 2000-12-12 Denki Kagaku Kogyo Kk クロロプレン系ゴム組成物と金属との加硫接着体
JP2001011201A (ja) * 1999-07-01 2001-01-16 Denki Kagaku Kogyo Kk クロロプレン共重合体と金属との加硫接着体
JP2012111899A (ja) 2010-11-26 2012-06-14 Denki Kagaku Kogyo Kk クロロプレンゴム組成物及びその加硫物並びに成形体
JP2016023191A (ja) 2014-07-16 2016-02-08 東洋ゴム工業株式会社 ゴム組成物
JP2021188404A (ja) * 2020-06-01 2021-12-13 積水化学工業株式会社 熱膨張性耐火シート及び建具
WO2022091518A1 (ja) * 2020-10-26 2022-05-05 デンカ株式会社 ゴム組成物、加硫物及び加硫成形体

Also Published As

Publication number Publication date
CN117916304A (zh) 2024-04-19
KR20240056597A (ko) 2024-04-30
JPWO2023042727A1 (ja) 2023-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7001062B2 (ja) アクリル共重合体、およびその架橋物
JP5525817B2 (ja) クロロプレンゴム組成物およびその用途
KR101800062B1 (ko) 클로로프렌 고무 조성물 및 그의 가황 고무, 및 상기 가황 고무를 이용한 고무형물, 방진 고무 부재, 엔진 마운트 및 호스
CN110036048B (zh) 黄原改性氯丁二烯橡胶及其橡胶组合物、以及其硫化成型体
CN107922551B (zh) 含腈基高饱和共聚物橡胶、交联性橡胶组合物及橡胶交联物
TWI808247B (zh) 氯丁二烯單體與不飽和腈化合物之共聚物、含有共聚物之組成物、組成物之硫化成形體、以及硫化成形體之用途
KR102574679B1 (ko) 클로로프렌 단량체 단위와 불포화 니트릴 단량체 단위를 포함하는 통계적 공중합체의 제조 방법, 통계적 공중합체, 라텍스 및 그의 용도
JP6765629B2 (ja) アクリルゴム、およびそのゴム架橋物
WO2001032768A1 (fr) Composition de caoutchouc a base de chloroprene
WO2023042728A1 (ja) ゴム組成物、加硫物、及び加硫成形体
JP4273538B2 (ja) クロロプレンゴム組成物及びそれを用いてなる支承
WO2023042727A1 (ja) ゴム組成物、加硫物、及び加硫成形体
WO2016035892A1 (ja) 高飽和ニトリルゴム組成物およびゴム架橋物
WO2023136318A1 (ja) 組成物、加硫物、及び、加硫成形体
JP5180996B2 (ja) クロロプレンゴム組成物
KR102567856B1 (ko) 수소화 니트릴 고무의 제조 방법
WO2023153405A1 (ja) ゴム組成物、加硫物、及び加硫成形体
WO2020095964A1 (ja) ゴム組成物、加硫物及び加硫成形体
WO2023157827A1 (ja) ゴム組成物、加硫物、及び加硫成形体
WO2023189908A1 (ja) ゴム組成物、加硫物、及び加硫成形体
JP7422266B1 (ja) ゴム組成物及びタイヤブラダー
WO2024101276A1 (ja) ゴム組成物、加硫物及び加硫成形体
WO2023210519A1 (ja) ゴム組成物、加硫成形体及び加硫物
JP2023151665A (ja) アクリルゴム組成物
JP7103352B2 (ja) ゴム架橋物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 22869874

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 2023548433

Country of ref document: JP

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 2022869874

Country of ref document: EP

ENP Entry into the national phase

Ref document number: 2022869874

Country of ref document: EP

Effective date: 20240229

ENP Entry into the national phase

Ref document number: 20247012181

Country of ref document: KR

Kind code of ref document: A