JPH10318360A - デューティソレノイド制御装置 - Google Patents

デューティソレノイド制御装置

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JPH10318360A
JPH10318360A JP13365397A JP13365397A JPH10318360A JP H10318360 A JPH10318360 A JP H10318360A JP 13365397 A JP13365397 A JP 13365397A JP 13365397 A JP13365397 A JP 13365397A JP H10318360 A JPH10318360 A JP H10318360A
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JP
Japan
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solenoid
frequency
duty solenoid
engine
line pressure
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Application number
JP13365397A
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English (en)
Inventor
Kenro Takahashi
建郎 高橋
Shigeru Ishii
繁 石井
Hitoshi Sugiuchi
仁 杉内
Tatsuki Shirosaki
建機 城▲崎▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Tosok Corp
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Tosok Corp
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Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd, Tosok Corp filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP13365397A priority Critical patent/JPH10318360A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エンジンからの振動によって自動変速機のライ
ン圧を制御するためのデューティソレノイドが共振して
当該ライン圧が不安定になるのを防止する。 【解決手段】エンジン2の回転数NE をエンジン回転数
センサ11で検出し、このエンジン回転数NE が、通常
のライン圧ソレノイド23の駆動周波数fL-SOL(50
Hz)の整数倍に相当する6000rpm付近になった
ら、それを共振周波数以外の35Hzに切換えることで
ソレノイドの共振とライン圧PL の不安定とを回避す
る。なお、双方の切換えに関しては、共振を可及的に回
避しながらヒステリシスを設けて、制御のハンチングを
防止すると共に、駆動周波数fL-SOL切換えに伴ってマ
イクロコンピュータ1からパルス幅変調された基準矩形
波制御品号SL-SOL を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関(エンジ
ン)に接続されている自動変速機を制御するために、そ
の作動流体圧を制御するための各種のデューティソレノ
イドを制御するデューティソレノイド制御装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】自動変速機には、例えば各種の構成部材
や弁を作動させる元圧として、ポンプの吐出圧から所定
圧力に制御されて、減速比(変速比)を制御するために
例えば遊星歯車列の各構成部材を締結したり、その締結
を解除したりするクラッチやブレーキ等の締結要素を作
動するためのライン圧や、トルクコンバータのロックア
ップクラッチを作動するためのトルクコンバータ作動圧
(以下、単にトルクコンバータ圧とも記す)等の多くの
作動流体圧がある。これらの各作動流体圧は、変速機コ
ントロールユニットからの制御信号によって駆動制御さ
れるソレノイドバルブで制御される(実際には単純にソ
レノイドバルブ単体で制御されるとは限らない)のであ
るが、昨今では変速機コントロールユニットのディジタ
ル化に伴って、これらのソレノイドバルブにもデューテ
ィソレノイドが多く用いられるようになっている。
【0003】このデューティソレノイドは、文字通り、
デューティ比によって駆動される。デューティ比とは、
一般に、所定の駆動周波数の矩形波のうち、それが、予
め設定されたON状態又はOFF状態である割合のこと
であり、デューティ比が大きくなればON状態又はOF
F状態にある時間が長くなり、デューティ比が小さくな
ればON状態又はOFF状態にある時間が短くなる。従
って、例えばデューティ比で表される矩形波の割合がO
N状態であり、且つON状態で電流が流れるとすれば、
デューティ比が大きいほど、ソレノイドに流れる総電流
が大きくなり、結果的に比例電流制御ソレノイドと同様
に、作動量を大きくすることができるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動変速機
は内燃機関(エンジン)に接続されているために、エン
ジンの振動は自動変速機にも伝達される。エンジンの振
動は、二次とか四次といった高次のものを除くと、一般
にエンジンの回転状態,特に回転数に比例しており、高
回転数では高周波数,低回転数では低周波数の振動とな
る。
【0005】このようにエンジンの回転状態,特に回転
数に応じた振動が自動変速機に伝達されると、短い周期
で駆動制御されるデューティソレノイドに共振が発生
し、その結果、作動流体圧が不安定になってしまう場合
がある。理論的には、エンジンの回転数がデューティソ
レノイドの駆動周波数の整数倍又は整数分の一倍である
全ての場合に共振が発生する可能性はあるのであるが、
実際には伝達経路における減衰の要素や位相の状態、或
いは伝達経路そのものを構成する機械的結合と流体圧結
合との関係,例えばレイアウト等の複雑な要因から、こ
のような共振現象が発生する場合は少ないが、なくはな
い。また、この問題は、全ての作動流体圧の元圧となる
ライン圧を制御するライン圧制御用デューティソレノイ
ドで顕著である。
【0006】本発明はこれらの諸問題に鑑みて開発され
たものであり、エンジンに接続された自動変速機のデュ
ーティソレノイドを駆動制御するに当たり、例えばエン
ジンの回転数がデューティソレノイドの駆動周波数に対
して共振する場合には、当該デューティソレノイドの駆
動周波数を共振しないものに変更するなどして、常時デ
ューティソレノイドを共振周波数以外の駆動周波数で駆
動制御することにより流体圧が不安定になるのを回避で
きるデューティソレノイド制御装置を提供することを目
的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のうち請求項1に係るデューティソレノイド
制御装置は、車両の内燃機関に接続された自動変速機を
制御するために、その作動流体圧を制御するデューティ
ソレノイドの制御装置であって、内燃機関の回転数の整
数倍又は整数分の一倍からなるデューティソレノイドの
共振周波数以外の周波数で当該デューティソレノイドを
駆動することを特徴とするものである。
【0008】また、本発明のうち請求項2に係るデュー
ティソレノイド制御装置は、車両の内燃機関に接続され
た自動変速機を制御するために、その作動流体圧を制御
するデューティソレノイドの制御装置であって、前記デ
ューティソレノイドの駆動周波数を可変とし、前記内燃
機関の回転状態を検出する内燃機関回転状態検出手段
と、この内燃機関回転状態検出手段で検出された内燃機
関の回転状態が、予め設定されたデューティソレノイド
の共振周波数又はそれに相当する回転状態であるとき
に、当該デューティソレノイドの駆動周波数を変更する
駆動周波数変更手段とを備えたことを特徴とするもので
ある。
【0009】また、本発明のうち請求項3に係るデュー
ティソレノイド制御装置は、前記予め設定されたデュー
ティソレノイドの共振周波数とは、予め設定されたデュ
ーティソレノイドの駆動周波数の整数倍又は整数分の一
倍の周波数又はその近傍に設定されていることを特徴と
するものである。
【0010】また、本発明のうち請求項4に係るデュー
ティソレノイド制御装置は、前記駆動周波数変更手段で
変更されるデューティソレノイドの駆動周波数とは、当
該デューティソレノイドが共振しない駆動周波数である
ことを特徴とするものである。
【0011】また、本発明のうち請求項5に係るデュー
ティソレノイド制御装置は、前記デューティソレノイド
が、前記自動変速機のライン圧を制御するためのもので
あることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1に係るデューティソレノイド制御装置によれば、内
燃機関の回転数の整数倍又は整数分の一倍からなるデュ
ーティソレノイドの共振周波数以外の周波数で当該デュ
ーティソレノイドを駆動することにより、デューティソ
レノイドの共振を根本から回避することができ、流体圧
が不安定になるのを回避することができる。
【0013】また、本発明のうち請求項2乃至4に係る
デューティソレノイド制御装置によれば、検出された内
燃機関の回転状態が、例えば予め設定されたデューティ
ソレノイドの駆動周波数の整数倍又は整数分の一倍の周
波数又はその近傍のデューティソレノイドの共振周波数
又はそれに相当するものであるときに、例えば当該共振
周波数でもデューティソレノイドが共振しない駆動周波
数に変更することにより、デューティソレノイドの共振
を回避することができ、流体圧が不安定になるのを回避
することができる。
【0014】また、本発明のうち請求項5に係るデュー
ティソレノイド制御装置によれば、デューティソレノイ
ドの共振による自動変速機のライン圧の顕著な流体圧不
安定を回避することができる。
【0015】
【発明の実施形態】以下、本発明のデューティソレノイ
ド制御装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。図
1は本実施形態のデューティソレノイド制御装置を展開
した車両のパワーユニットの概略構成図であって、車両
は後輪駆動車両である場合を示している。ここで、エン
ジン(内燃機関)2の出力は既存のトルクコンバータ3
を介して自動変速機4に伝達され、この自動変速機4で
自動的に選択されたギヤ比で減速されることにより駆動
トルクが調整され、更にプロペラシャフト5から図示さ
れないディファレンシャルギヤを介して後左右車軸に分
岐され、その回転駆動力が両後輪から路面に伝達され
る。
【0016】前記エンジン2の図示されない吸気管路に
は、アクセルペダルの踏込み量に応じて可動される図示
されないスロットルバルブが設けられている。また、こ
のエンジン2及びその周囲には、エンジンコントロール
ユニット18でエンジンの燃焼状態を電子制御したり、
後述する変速機コントロールユニット19で流体圧制御
や変速状態或いはトルクコンバータ3のロックアップ状
態を電子制御したりするために必要な各種のセンサが設
けられており、具体的には、吸気管路には前記スロット
ルバルブのスロットル開度TVOを検出するスロットル
開度センサ9と、当該スロットルバルブの全閉状態を検
出し、その検出信号SIDLEを出力するアイドルスイッチ
10とが、また図示されないクランク軸回りにはエンジ
ン2の回転数NE を検出するエンジン回転数センサ11
が等が設けられており、夫々の検出信号は、エンジンコ
ントロールユニット18及び変速機コントロールユニッ
ト19に出力される。なお、実質的にはエンジンコント
ロールユニット18から個別の信号に変換されて変速機
コントロールユニット19に供給される検出信号もある
が、ここでは理解を容易化するために全ての検出信号が
変速機コントロールユニット19にも同等に出力される
ものとする。また、前記スロットル開度センサ9で検出
されるスロットル開度TVOは、スロットルバルブの全
閉から全開までの間を0/8〜8/8の数値で表すディ
ジタル信号である。また、前記アイドルスイッチ10で
検出されるアイドルスイッチ信号SIDLEは、スロットル
バルブの全閉状態で論理値“1”のON状態となるON
/OFF(ディジタル)信号である。
【0017】また、前記トルクコンバータ3は、従来既
存のものと同様又はほぼ同様であって、本実施形態で
は、その入出力軸間,即ち図示されないポンプインペラ
とタービンライナとを直結状態に締結するロックアップ
クラッチが設けられている。
【0018】また、前記自動変速機4は、二つの遊星歯
車列を有する所謂通常の4速自動変速機であり、変速機
コントロールユニット19からの制御信号又は駆動信号
によってアクチュエータユニット4c内の各ソレノイド
が駆動される。この変速機コントロールユニット19で
制御される自動変速機4内のギヤ比は、周知のように、
出力軸の回転速度或いは駆動輪(後輪)の回転速度とし
て代用され且つ車体速度センサ13で検出される車体速
度VSPと前記スロットル開度センサ9で検出されたスロ
ットル開度TVOとを変数として、或いは前記エンジン
回転数センサ11で検出されたエンジン回転数NE や流
体温度センサ12で検出された作動流体の流体温度TF
や入力(タービン)回転数センサ15で検出された入力
(タービン)回転数NP を参照としながら、図示されな
いコントロールレバーで選択され且つインヒビタースイ
ッチ14で検出されるシフトレンジ信号SRANGE 及び運
転状態に応じた最適な駆動トルクが得られる車両減速比
となるように制御される。ちなみに、本実施例の変速機
コントロールユニット19は、前記エンジンコントロー
ルユニット18と相互に情報の授受を行って前記エンジ
ン2及び自動変速機4の通常走行時における最適化制御
を実施している。なお、前記インヒビタースイッチ14
で検出されるシフトレンジ信号SRANGE は、通常のシフ
ト位置を表す“P,R,N,D,2,1”であるものと
する。
【0019】前記自動変速機4のアクチュエータユニッ
ト4c内に設けられた各ソレノイドには、前記トルクコ
ンバータ3のロックアップクラッチへの供給流体圧(以
下、トルコン圧とも記す)PT/C を制御するロックアッ
プソレノイド20と、前記二つの遊星歯車列の夫々の動
力伝達経路を切り換えるための二つのシフトソレノイド
21a,21bと、所謂バックトルクのエンジン側への
入力を可能として大きなエンジンブレーキを得るための
オーバーランクラッチを制御するオーバーランクラッチ
ソレノイド22と、作動流体圧の元圧であるライン圧P
L を制御するためのライン圧ソレノイド23とを備えて
いる。
【0020】前記自動変速機4のアクチュエータユニッ
ト4cの五つのソレノイドは、何れも後述する変速機コ
ントロールユニット19からのデューティ比制御信号に
よって駆動されるデューティソレノイドであるが、その
うち特に本実施形態で詳述されるライン圧ソレノイド2
3に代表して記すと、このライン圧ソレノイド23はデ
ューティ比によって出力圧を調整可能な,所謂ディーテ
ィソレノイドであり、その出力圧,つまりライン制御圧
L-SOL の実際の特性は、当該ライン圧制御ディーティ
比の可変範囲0〜100%の中でリニアではない。しか
しながら、ここでは理解を容易化するために、例えばラ
イン圧制御デューティ比D/TL-SOL の増加に伴ってラ
イン制御圧PL-SOL はリニアに減少し、それに伴ってラ
イン圧制御デューティ比D/TL-SOL が0%の完全OF
F状態で実際のライン圧PL が所定の設定最大圧とな
り、D/TL-AOL が100%の完全ON状態でライン圧
Lが0MPaとなるものとする。
【0021】このライン圧ソレノイド23とライン制御
圧PL-SOL とライン圧PL との関係について簡潔に説明
する。ポンプ吐出圧からパイロット圧を分岐した残り
が、ライン圧PL の元圧となり、そこから必要なライン
圧PL を差し引いた残りが後述するトルコン圧PT/C
なる。そして、前記パイロット圧を絞りで分離した流体
圧がライン制御圧(スロットル圧とも言う)PL-SOL
あり、このライン制御圧PL-SOL をON状態でドレンす
るのがライン圧ソレノイド23になる。このライン制御
圧PL-SOL は、図示されないプレッシャモデファイヤバ
ルブのリターン側パイロット圧であり、当該プレッシャ
モデファイヤバルブは、前記パイロット圧から、後述す
るプレッシャレギュレータバルブのリターン側パイロッ
ト圧を調圧するものである。ここで、ライン制御圧P
L-SOL が小さくなると、前記パイロット圧からプレッシ
ャレギュレータバルブのリターン側パイロット圧への開
口面積が小さくなって当該プレッシャレギュレータバル
ブのリターン側パイロット圧が小さくなる。このように
プレッシャレギュレータバルブのリターン側パイロット
圧が小さくなると、ポンプ吐出圧からトルコン圧PT/C
への開口面積が大きくなり、その結果、トルコン圧P
T/C が大きくなって、相対的にライン圧PL が小さくな
る。
【0022】また、前記ロックアップソレノイド20
は、具体的にはトルコン制御圧PT/C- SOL を制御するも
のであり、その制御デューティ比が大きいほどトルコン
制御圧PT/C-SOL は小さくなる。このトルコン制御圧P
T/C-SOL は、図示されないトルコン圧切換えバルブ及び
戻り圧切換えバルブのパイロット圧として作用する。こ
のうち、トルコン圧切換えバルブは、前記プレッシャレ
ギュレータバルブからのトルコン圧PT/C を前記ロック
アップクラッチのアプライ側とリリース側とに切換えて
供給するものである。また、戻り圧切換えバルブは、ロ
ックアップクラッチから前記トルコン圧切換えバルブを
通って戻ってくる戻り圧を、その他の潤滑系(圧力一
定)とドレンとに切換えるものである。ここでは、トル
コン制御圧P T/C-SOL が小さいときにはトルコン圧P
T/C はロックアップクラッチのアプライ側に供給され、
つまりロックアップ側に制御され、そのリリース側から
の戻り圧は速やかにドレンされている。この状態から、
トルコン制御圧PT/C-SOL が次第に大きくなると、トル
コン圧PT/C は次第にロックアップクラッチのリリース
側に供給され、つまりアンロックアップ側に制御され、
そのアプライ側からの戻り圧は他の潤滑系に供給され
る。
【0023】次に、前記エンジンコントロールユニット
18は、図示されないマイクロコンピュータ等を内蔵し
て構成されており、例えば前記各センサ類で検出された
データに基づいて、図示されない独自の演算処理に応
じ、或いは前記変速機コントロールユニット19からの
要求信号や情報信号に応じて、図示されないインジェク
タ(燃料噴射装置)のON/OFF及びそのタイミング
と燃料噴射量を調整することで、エンジン2の燃焼状態
を制御することにより当該エンジン2の回転数や出力を
制御して、これによりスムーズな加速感や必要にして十
分な減速感を得たり、図示されない点火プラグの点火時
期やアイドル回転数等を車両の状態に応じて最適制御し
たりする。
【0024】そして、前記変速機コントロールユニット
19は、図1に示すように、マイクロコンピュータ1と
5つの駆動回路とを内蔵して構成される。このうちマイ
クロコンピュータ1は、A/D変換機能等を有する入力
インタフェース回路1a、マイクロプロセサユニット
(MPU)等から構成される演算処理装置1b、RO
M,RAM等からなる記憶装置1c、及びD/A変換機
能等を有する出力インタフェース回路1dを備えてお
り、前記演算処理装置1bは、前記各センサ類及びエン
ジンコントロールユニット18からの各信号値に応じ
て、達成すべきライン圧や減速比,或いは1速を選択す
べきか否かやロックアップすべきか否かなどの演算処理
を行い、その制御信号を前記出力インタフェース回路1
dから各駆動回路に向けて出力する。また、前記記憶装
置1cは、演算処理装置1bの演算処理に必要な処理プ
ログラムを予め記憶していると共に、当該演算処理装置
1bの処理結果を逐次記憶する。
【0025】また、前記各駆動回路は、共に前記マイク
ロコンピュータ1から出力される制御信号を、前記自動
変速機4のアクチュエータユニット4cの各ソレノイド
を駆動するための駆動制御信号に変換するものであり、
夫々、前記ロックアップソレノイド20用の駆動回路2
4、二つのシフトソレノイド21a,21b用の駆動回
路25a,25b、オーバーランクラッチソレノイド2
2用の駆動回路26、ライン圧ソレノイド23用の駆動
回路27がある。なお、前記自動変速機4のアクチュエ
ータユニット4cの各ソレノイドはデューティ比制御さ
れるので、各駆動回路24〜27は、そのデューティ比
を駆動信号のパルス幅に変調する所謂PWM(Pulse Wi
dth Modulation)駆動回路である必要がある。但し、昨
今のマイクロコンピュータ1は、その動作周波数が大変
に高く、しかも本実施形態ではPWM制御の駆動周波数
そのものを変更しなければならないことから、旧来の三
角基準波発生装置とコンパレータ(比較器)とから構成
されるPWM駆動回路を用いることなく、マイクロコン
ピュータ1からパルス幅変調されたディジタルデータの
基準矩形波制御信号を出力するようにし、各駆動回路2
4〜27は単にそれを各アクチュエータ作動に適した駆
動制御信号に変換,増幅するだけのものでよい。勿論、
この他の態様も存在するが、現段階では、この手段が最
も簡易で安価である。
【0026】次いで、前記変速機コントロールユニット
19のマイクロコンピュータ1で実行されるライン圧制
御のための演算処理について説明する前に、ライン圧の
基本的な設定手法並びに当該ライン圧と前記ライン圧ソ
レノイド23へのデューティ比との関係等について説明
する。自動変速機4のアクチュエータ4c中のライン圧
は、前述のように変速に用いられる各締結要素を締結し
たりするのに用いられるものであるから、例えばエンジ
ン2からの入力が大きいとき,つまり伝達トルクが大き
いときには締結要素の締結力を大きくするためにライン
圧を高くする必要があり、伝達トルクが小さいときには
省エネルギーのためにもライン圧をやや低めに設定する
ようにしたい。
【0027】このエンジン2からの入力,つまり伝達ト
ルクの大きさを検出するためには、例えばエンジン2へ
の吸気吸入圧や吸入量等を用いることも可能であるが、
本実施形態では前記スロットル開度センサ13で検出さ
れるスロットル開度TVOを用いる。このスロットル開
度TVOを用いたライン圧PL の基本特性と、そのとき
のライン圧ソレノイド23へのデューティ比D/T
L-SOL との関係を図2に示す。同図から明らかなよう
に、スロットル開度TVOが予め設定された所定値以上
ではライン圧PL を高い一定値に維持するために前記ラ
イン圧ソレノイド23へのデューティ比D/T
L-SOL (図ではONの割合)を10%程度に固定する。
また、スロットル開度TVOが予め設定された所定値以
下(本実施形態ではTVO=0/8程度の全閉状態)で
ライン圧PL を低い一定値に維持するためにライン圧ソ
レノイド23へのデューティ比D/TL-SOL (ON割
合)を90%以上に固定する。そして、二つの一定値間
ではスロットル開度TVOの増加に伴ってライン圧PL
を(本実施形態では上の凸の中折れ直線に従って)増加
させるために、デューティ比D/TL-SOL (ON割合)
を次第に小さく設定する。つまり、図2の制御マップで
設定されるライン圧制御デューティ比D/TL-SOL が基
準値となる。
【0028】但し、この基準となるライン圧制御デュー
ティ比D/TL-SOL は、車両の走行状態や運転者の意
思,或いは動作環境等を考慮していないので、種々の補
正を加えて最終的なライン圧制御デューティ比D/T
L-SOL を算出設定する。例えば、Rレンジのように減速
比が大きい変速比では、同じエンジン回転数でも伝達ト
ルクが大きくなるので、そのような場合にはライン圧を
高く補正しなければならない。また、所謂通常走行に必
要なDレンジで走行中に例えば2レンジをセレクト操作
した場合には駆動輪側からエンジン側へのバックトルク
が増大するためにライン圧を高くする必要がある。具体
的には、スロットル開度TVOが0/8以下でDレンジ
から2又は1レンジにセレクト操作した場合でも、路面
μが一定ならば車体速度VSPが大きいほどバックトルク
が大きくなるから、車体速度VSPの増加に伴ってライン
圧を高く補正する。また、変速は各締結要素の締結及び
その解除で行われるから、変速に伴うショックを低減し
て変速フィーリングを向上させるためには、変速時に少
しライン圧を低く補正するのが好ましい。また、作動流
体の温度が低い場合には一般に作動流体の粘度が低下す
るので、そのような場合には設定するライン圧をやや低
くして、変速ショックを低減しながら変速フィーリング
を向上させるのが好ましい。更には、作動流体の温度が
極めて低い場合には流体の応答が極めて鈍くなるので、
ライン圧を強制的に高く設定して変速が行われるように
する必要がある。従って、本実施形態では図示されない
個別の演算処理によって、前記図2の制御マップからス
ロットル開度TVOのみに応じた基準となるライン圧制
御デューティ比D/TL-SOL を設定し、更にそれらの前
述のような補正を加えて最終的なライン圧制御デューテ
ィ比D/TL-SOL を算出設定するものとする。
【0029】次に、前記変速機コントロールユニット1
9のマイクロコンピュータ1で実行されるライン圧制御
のための演算処理について図3のフローチャートに基づ
いて説明する。なお、この演算処理では、特に通信のた
めのステップを設けていないが、演算処理装置1bで算
出された演算結果は随時記憶装置1cに記憶され、記憶
装置1cに記憶されている情報は随時演算処理装置1b
のバッファ等に伝達記憶されるようになっている。
【0030】そして、この演算処理は、例えば前記マイ
クロコンピュータ1の演算処理装置1bにおいて、例え
ば10msec. 程度の所定サンプリング時間ΔT毎にタイ
マ割込み処理によって実行され、先ず、ステップS1
で、演算処理に必要な各センサ類からの情報,具体的に
は前記エンジン回転数センサ11からのエンジン回転数
E ,スロットル開度センサ9からのスロットル開度T
VO,車体速度センサ13からの車体速度VSP,インヒ
ビタースイッチ14からのシフトレンジ信号SRA NGE
び流体温度センサ12からの流体温度TF 等の読込みを
行う。
【0031】次いでステップS2に移行し、前述した図
2の制御マップ並びに図示されない個別の演算処理によ
ってエンジン負荷や車両の走行状態,或いは動作環境等
に応じたライン圧ソレノイド23への制御デューティ比
D/TL-SOL を算出設定する。
【0032】次いでステップS3に移行して、駆動周波
数変更フラグFが“0”のリセット状態であるか否かを
判定し、当該駆動周波数変更フラグFがのリセット状態
である場合にはステップS4に移行し、そうでない場合
にはステップS5に移行する。
【0033】前記ステップS4では、前記エンジン回転
数NE が、例えば5800rpm程度に予め設定された
第2のエンジン回転数所定値NE2以上であるか否かを判
定し、当該エンジン回転数NE が第2のエンジン回転数
所定値NE2以上である場合にはステップS6に移行し、
そうでない場合にはステップS7に移行する。
【0034】前記ステップS6では、前記エンジン回転
数NE が、例えば6100rpm程度に予め設定された
第3のエンジン回転数所定値NE3以下であるか否かを判
定し、当該エンジン回転数NE が第3のエンジン回転数
所定値NE3以下である場合にはステップS8に移行し、
そうでない場合には前記ステップS7に移行する。
【0035】一方、前記ステップS5では、前記エンジ
ン回転数NE が、例えば5700rpm程度に予め設定
された第1のエンジン回転数所定値NE1より大きいか否
かを判定し、当該エンジン回転数NE が第1のエンジン
回転数所定値NE1より大きい場合にはステップS9に移
行し、そうでない場合には前記ステップS7に移行す
る。
【0036】前記ステップS9では、前記エンジン回転
数NE が、例えば6200rpm程度に予め設定された
第4のエンジン回転数所定値NE4より小さいか否かを判
定し、当該エンジン回転数NE が第4のエンジン回転数
所定値NE4より小さい場合には前記ステップS8に移行
し、そうでない場合には前記ステップS7に移行する。
【0037】そして、前記ステップS7では、ライン圧
ソレノイド23の駆動周波数fL-SO L を、例えば50H
z程度に予め設定された比較的高周波数の第1の駆動周
波数所定値A(Hz)に設定し、次いでステップS10
に移行して前記駆動周波数変更フラグFを“0”にリセ
ットしてからステップS11に移行する。
【0038】また、前記ステップS8では、ライン圧ソ
レノイド23の駆動周波数fL-SOLを、例えば35Hz
程度に予め設定された比較的低周波数の第2の駆動周波
数所定値B(Hz)に設定し、次いでステップS12に
移行して前記駆動周波数変更フラグFを“1”にセット
してから前記ステップS11に移行する。
【0039】そして、前記ステップS11では、後述す
る手法に基づく図示されない演算処理に従って、前記設
定されたライン圧ソレノイド駆動周波数fL-SOL で、制
御デューティ比D/TL-SOL を満足する制御信号S
L-SOL を創成する。
【0040】次いでステップS13に移行して、前記ラ
イン圧ソレノイド制御信号SL-SOLを出力してからメイ
ンプログラムに復帰する。次に、前記図3の演算処理に
よる本実施形態の作用について説明する。
【0041】まず、この演算処理では、前記ステップS
11を除くステップS3からステップS12において、
ライン圧ソレノイド駆動周波数fL-SOL は図4のように
設定される。即ち、今、エンジン回転数NE は低回転側
から高回転側に増速し、次いで低回転側まで減速したと
すると、少なくともステップS4でエンジン回転数N E
が前記第2のエンジン回転数所定値NE2(5800rp
m)以上とならない限り、駆動周波数変更フラグFが
“1”にセットされないので、ステップS3からステッ
プS4を経てステップS7に移行し、ライン圧ソレノイ
ド駆動周波数fL- SOL は前記比較的高周波数の第1の駆
動周波数所定値A(50)Hzに設定され、次のステッ
プS10で駆動周波数変更フラグFも“0”にリセット
され続ける。ところが、エンジン回転数NE が前記第2
のエンジン回転数所定値NE2(5800rpm)以上に
なるとステップS4からステップS6に移行し、ここで
エンジン回転数が前記第3のエンジン回転数所定値NE3
(6100rpm)より大きくない限り、当該ステップ
S6からステップS8に移行し、ここでライン圧ソレノ
イド駆動周波数fL-SOL は前記比較的低周波数の第2の
駆動周波数所定値B(35)Hzに設定され、次のステ
ップS12で駆動周波数変更フラグFが“1”にセット
される。つまり、ライン圧ソレノイド23の駆動周波数
L-SOL が前記第1の駆動周波数所定値A(50)Hz
である場合には、エンジン回転数NE が第2のエンジン
回転数所定値NE2(5800rpm)以上になると、第
2の駆動周波数所定値B(35)Hzに切換わる。
【0042】この状態から、エンジン回転数NE が減速
に転じた場合には、既に駆動周波数変更フラグFが
“1”にセットされているために、ステップS3からス
テップS5に移行する。ここで、エンジン回転数NE
前記第2のエンジン回転数所定値NE2(5800rp
m)より低い第1のエンジン回転数所定値NE1(570
0rpm)以下とならない限りステップS5からステッ
プS9を経てステップS8に移行するために、前述と同
様にライン圧ソレノイド23の駆動周波数fL-SOL は第
2の駆動周波数所定値B(35)Hzに維持される。一
方、エンジン回転数N E が第1のエンジン回転数所定値
E1(5700rpm)以下になると、ステップS5か
らステップS7に移行して、ライン圧ソレノイド23の
駆動周波数fL- SOL が第1の駆動周波数所定値A(5
0)Hzに切換わる。このようにエンジン回転数NE
低速側では、ライン圧ソレノイド23の駆動周波数f
L-SOL 切換えにヒステリシスを設けて制御のハンチング
を防止している。
【0043】さて、前述の前提に立ち戻って、エンジン
回転数NE が前記第2のエンジン回転数所定値NE2(5
800rpm)より更に増速し、それが前記第4のエン
ジン回転数所定値NE4(6200rpm)以上になる
と、図3の演算処理ではステップS9からステップS7
に移行して、再びライン圧ソレノイド23の駆動周波数
L-SOL を第1の駆動周波数所定値A(50)Hzに切
換える。ところが、一旦、エンジン回転数NE が前記第
4のエンジン回転数所定値NE4(6200rpm)以上
になって、ライン圧ソレノイド23の駆動周波数f
L-SOL が第1の駆動周波数所定値A(50)Hzに切換
えられると、今度はエンジン回転数NE が当該第4のエ
ンジン回転数所定値NE4(6200rpm)より低い第
3のエンジン回転数所定値NE3(6100rpm)以下
にならないと、ステップS6からステップS8に移行し
てライン圧ソレノイド23の駆動周波数fL-SOL は第2
の駆動周波数所定値B(35)Hzに切換えられない。
このようにエンジン回転数NE の高速側でも、ライン圧
ソレノイド23の駆動周波数fL-SOL 切換えにヒステリ
シスを設けて制御のハンチングを防止している。また、
この状態から更にエンジン回転数NE が減速した場合に
は、前述と同様に、エンジン回転数NE が前記第1のエ
ンジン回転数所定値NE1(5700rpm)以下となっ
て時点で、ライン圧ソレノイド23の駆動周波数f
L-SOL が前記第1の駆動周波数所定値A(50)Hzに
切換えられる。
【0044】次に、前述のように駆動周波数fL-SOL
切換えられる中で、与えられた制御デューティ比D/T
L-SOL を満足する制御信号SL-SOL の創成について説明
する。但し、従来のPWM制御法が十分に周知であり、
それから容易に類推可能であるために、図5を用いなが
らの簡潔な説明に止める。即ち、駆動周波数fL-SOL
切換えられるということは、時間軸の上で制御信号S
L-SOL のパルス波形を見れば、その周期が切換えられる
ことと等価である。従って、その周期の上で、例えばO
Nデューティにある割合が制御デューティ比D/T
L-SOL であれば、そのデューティ比D/TL-SOL に従っ
てパルス信号のON/OFF時間割合を設定すればよ
い。具体的には、駆動周波数fL-SOL が前記第1の駆動
周波数所定値A(59)Hzで制御デューティ比D/T
L-SOL が50%である場合には、図5aに示すようにパ
ルス制御信号SL-SOL の周期は0.02sec.であり、そ
の50%に相当するONデューティの幅は0.01sec.
であり、残りの0.01sec.がOFF時間になる。ま
た、駆動周波数fL-SOL が前記第2の駆動周波数所定値
B(35)Hzで制御デューティ比D/TL-SOL が50
%である場合には、図5bに示すようにパルス制御信号
L-SOL の周期は約0.028sec.であり、その50%
に相当するONデューティの幅は約0.014sec.であ
り、残りの約0.014sec.がOFF時間になる。
【0045】このようにライン圧デューティソレノイド
23への駆動周波数fL-SOL を変更するのは、例えばエ
ンジン回転数NE が、変更前の駆動周波数fL-SOL の整
数倍又は整数分の一倍からなる共振周波数又はその近傍
にあり、その結果ライン圧デューティソレノイド23に
共振が発生して制御される作動流体圧が不安定になるの
を回避するためである。本実施形態では、前記第1の駆
動周波数所定値A(50)Hzを基準値としてライン圧
デューティソレノイド23を駆動制御していたが、その
整数倍であるエンジン回転数NE が6000rpm近傍
で、当該ソレノイド23に共振が発生し、その結果、ラ
イン圧PL が不安定になるという現象が発生した。これ
を回避するために、エンジン回転数NE が約6000r
pmの領域になったら、共振しない駆動周波数
L-SOL ,即ち前記第2の駆動周波数所定値B(35)
Hzに切換える。理論的には、例えば前記第1の駆動周
波数所定値A(50)Hzの整数倍又は整数分の一倍と
なる全てのエンジン回転数NE でライン圧ソレノイド2
3に共振の発生する可能性があるのであるが、現実問題
としては、前記6000rpm以外の領域での共振は問
題になるレベルではなかった。これは、エンジン2から
ライン圧ソレノイド23までの伝達経路における減衰の
要素や位相の状態、或いは伝達経路そのものを構成する
機械的結合と流体圧結合との関係,例えばレイアウト等
の種々の要因が複雑に関与しているためであって、従来
はこのような共振に伴う流体圧不安定の問題は少なく、
表面化しなかった。
【0046】そこで、この演算処理によってライン圧ソ
レノイド23の駆動周波数fL-SOLを切換えながらエン
ジン回転数NE を次第に増速させたときのライン圧PL
の状態を図6に示す。同図から明らかなように、本実施
形態ではエンジン回転数NE=6000rpm付近のラ
イン圧PL の不安定はどこにも見られない。勿論、ライ
ン圧ソレノイド23が共振することもなかった。これに
対して、ライン圧ソレノイド23の駆動周波数fL-SOL
を前記第1の駆動周波数所定値A(50)Hzに固定し
たときのライン圧PL の状態を図7に示す。同図では、
エンジン回転数NE =6000rpm付近で明らかなラ
イン圧PL の不安定が見られ、このときにはライン圧ソ
レノイド23が共振していた。
【0047】このように本実施形態では、エンジン回転
数NE が、ライン圧ソレノイド23の駆動周波数f
L-SOL の整数倍又は整数分の一倍からなる共振周波数又
はその近傍であるときに、当該ライン圧ソレノイド23
の駆動周波数fL-SOL を共振しないものに変更すること
により、当該ライン圧ソレノイド23の共振とそれに伴
うライン圧の不安定とを回避することができる。
【0048】なお、前記実施形態では、デューティソレ
ノイドの駆動周波数変更を自動変速機のライン圧制御用
デューティソレノイドに展開した場合のみについて詳述
したが、共振によって作動流体圧が不安定になるその他
のデューティソレノイドについても同様に展開可能であ
る。
【0049】また、前記実施形態では、エンジン回転数
が6000rpm付近で発生するデューティソレノイド
の共振を回避する場合についてのみ詳述したが、前述の
ようにデューティソレノイドの共振は、その駆動周波数
の整数倍又は整数分の一倍に相当するエンジン回転数又
はその近傍の全てで発生する可能性があるために、それ
らの発生状態に応じて各種のエンジン回転数でデューテ
ィソレノイドの駆動周波数を共振しないものに変更して
もよい。また、この考え方を更に推し進めて、あらゆる
エンジン回転数の領域で、元来、デューティソレノイド
が共振しない駆動周波数を用いて当該デューティソレノ
イドの駆動制御を行うようにしてもよい。
【0050】また、前記実施形態では、各コントロール
ユニットをマイクロコンピュータで構築したものについ
てのみ詳述したが、これに限定されるものではなく、演
算回路等の電子回路を組み合わせて構成してもよいこと
は言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデューティソレノイド制御装置を用い
た自動変速機の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】図1の自動変速機において基準となるライン圧
の特性図である。
【図3】図1の変速機コントロールユニットで実施され
る演算処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】図3の演算処理で実施される駆動周波数の切換
え特性図である。
【図5】図3の演算処理で駆動周波数を切換えたときの
制御信号の説明図である。
【図6】図3の演算処理によるライン圧の作用説明図で
ある。
【図7】従来制御によるライン圧の作用説明図である。
【符号の説明】
1はマイクロコンピュータ 2はエンジン 3はトルクコンバータ 4は自動変速機 5はプロペラシャフト 9はスロットル開度センサ 10はアイドルスイッチ 11はエンジン回転数センサ 12は流体温度センサ 13は車体速度センサ 14はインヒビタースイッチ 15はタービン回転数センサ 18はエンジンコントロールユニット 19は変速機コントロールユニット 20はロックアップソレノイド 23はライン圧ソレノイド 24は駆動回路 27は駆動回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉内 仁 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 城▲崎▼ 建機 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の内燃機関に接続された自動変速機
    を制御するために、その作動流体圧を制御するデューテ
    ィソレノイドの制御装置であって、内燃機関の回転数の
    整数倍又は整数分の一倍からなるデューティソレノイド
    の共振周波数以外の周波数で当該デューティソレノイド
    を駆動することを特徴とするデューティソレノイド制御
    装置。
  2. 【請求項2】 車両の内燃機関に接続された自動変速機
    を制御するために、その作動流体圧を制御するデューテ
    ィソレノイドの制御装置であって、前記デューティソレ
    ノイドの駆動周波数を可変とし、前記内燃機関の回転状
    態を検出する内燃機関回転状態検出手段と、この内燃機
    関回転状態検出手段で検出された内燃機関の回転状態
    が、予め設定されたデューティソレノイドの共振周波数
    又はそれに相当する回転状態であるときに、当該デュー
    ティソレノイドの駆動周波数を変更する駆動周波数変更
    手段とを備えたことを特徴とするデューティソレノイド
    制御装置。
  3. 【請求項3】 前記予め設定されたデューティソレノイ
    ドの共振周波数とは、予め設定されたデューティソレノ
    イドの駆動周波数の整数倍又は整数分の一倍の周波数又
    はその近傍に設定されていることを特徴とする請求項2
    に記載のデューティソレノイド制御装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動周波数変更手段で変更されるデ
    ューティソレノイドの駆動周波数とは、当該デューティ
    ソレノイドが共振しない駆動周波数であることを特徴と
    する請求項2又は3に記載のデューティソレノイド制御
    装置。
  5. 【請求項5】 前記デューティソレノイドは、前記自動
    変速機のライン圧を制御するためのものであることを特
    徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のデューティソ
    レノイド制御装置。
JP13365397A 1997-05-23 1997-05-23 デューティソレノイド制御装置 Pending JPH10318360A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007223706A (ja) * 2006-02-22 2007-09-06 Ricoh Co Ltd 紙葉体搬送装置及び紙葉体搬送装置の駆動方法
WO2013088504A1 (ja) * 2011-12-13 2013-06-20 トヨタ自動車株式会社 自動変速機の油圧制御装置
JP2015005117A (ja) * 2013-06-20 2015-01-08 株式会社デンソー 負荷駆動制御装置

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