JPH06109130A - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の油圧制御装置

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JPH06109130A
JPH06109130A JP4259759A JP25975992A JPH06109130A JP H06109130 A JPH06109130 A JP H06109130A JP 4259759 A JP4259759 A JP 4259759A JP 25975992 A JP25975992 A JP 25975992A JP H06109130 A JPH06109130 A JP H06109130A
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JP
Japan
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engagement
switching
switching step
rotation speed
supply pressure
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Application number
JP4259759A
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English (en)
Inventor
Kazumi Hoshiya
一美 星屋
Yoshio Shindo
義雄 新藤
Yasunori Nakawaki
康則 中脇
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Publication of JPH06109130A publication Critical patent/JPH06109130A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/20Preventing gear creeping ; Transmission control during standstill, e.g. hill hold control

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ニュートラル状態から走行レンジへの切換の
際の摩擦係合装置の係合時間や係合ショックのばらつき
をできるだけ小さくする。 【構成】 フォワードクラッチの係合をソレノイドバル
ブ(ノーマルクローズ型)の入力信号(デューティ比)
に基づいて達成する自動変速機の油圧制御装置におい
て、走行レンジに切換える指令が発生したら、第1の切
換えステップでデューティ比をSD1にして供給圧を大
きくしファーストクィックフィルを行う。タービン回転
速度が、切換指令発生時のタービン回転速度に基づいて
求めた基準量ΔNC0以上低下したら第1の切換えステッ
プを終了し、第2の切換えステップに入り、同じく切換
指令発生時のタービン回転速度から求めた所定のデュー
ティ変化量SD2相当の減少率でフォワードクラッチへ
の供給圧を減少させる。完全係合直前になったら、エン
ジン回転速度に基づいて求めたデューティ比SD3によ
り供給圧を最低にし完全係合を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機の油圧制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用自動変速機は、一般にエンジンか
ら回転動力を受ける流体式トルクコンバータと、該流体
式トルクコンバータから回転動力を受ける変速装置(変
速機構)とを有し、該変速装置の変速段を車速及びアク
セル開度に応じて、予め定められた変速パターンに従っ
て切り換える構成とされている。
【0003】周知のように、自動変速機のシフトレンジ
には、ドライブレンジ、ニュートラルレンジ、パーキン
グレンジ、・・・等のシフトレンジが設定されている
が、このシフトレンジをドライブレンジ等の走行レンジ
に設定した場合には、車両が少しずつ前進するいわゆる
クリープが発生する。
【0004】これは、例えばドライブレンジに設定する
と、前記変速装置が第1速段状態とされ、且つエンジン
がアイドル回転速度で回転しているため、トルクコンバ
ータを介して若干のトルクが車輪側に伝達されてくるた
めである。
【0005】このクリープ現象は、シフトレンジをニュ
ートラルレンジにすることによってこれを解除すること
ができるが、走行中特に発進と停止とが頻繁に行われる
状態等においては、シフトレンジをドライブレンジに維
持したままフットブレーキによってこのクリープ現象を
押さえ込むことがよく行われる。
【0006】このような点に鑑み、従来、シフトレンジ
が前進走行レンジとされているときであっても、所定の
条件が成立したときにはニュートラル状態を自動的に形
成してクリープを防止するようにした技術が提案されて
いる(例えば特開昭59−34052)。
【0007】具体的には、この所定の条件とは、アクセ
ルペダルが解放され、フットブレーキが踏み込まれ、且
つ、車速が実質的に零と検出されたときとすることが多
い。
【0008】なお、ニュートラル状態を形成するには、
具体的にはフォワードクラッチ(発進用摩擦係合装置)
を滑らせることになる。
【0009】こうしたクリープ制御を実行することによ
り、クリープの発生を防止すると共に、アイドル時の振
動を低減し、更にトルクコンバータの引き摺りによって
アイドル運転時の燃料消費効率が悪化するのを防止する
ことができるようになる。
【0010】ところで、このようなクリープ防止制御
(以下、「ニュートラル制御」とも言う)を実行してい
る状態で、これを解除すべき所定の条件が満足(例え
ば、フットブレーキが解放)されると、ニュートラル状
態から通常の走行レンジへ復帰する指令が発せられ、前
記フォワードクラッチの係合復帰制御が開始される。
【0011】この際、係合ショックの緩和のために係合
圧を低く設定して復帰をゆっくりと行った場合には、復
帰制御の開始からクラッチ接続までの時間が長くなって
発進応答性が低下すると共にフォワードクラッチの耐久
性が低下する。一方、係合圧を高く設定して復帰を早く
行った場合には、復帰応答時間は短縮されるものの係合
ショックが大きくなるという不具合を生じる。
【0012】従って、この走行レンジへの復帰の際の係
合圧の制御は、極めて重要であり、合理的に行われなけ
ればならない。
【0013】尚、上述したニュートラル制御から走行レ
ンジへの切換制御の場合に限らず、通常のニュートラル
レンジから走行レンジへの切換制御の場合にも同様のこ
とが言える。即ち、この場合でもフォワードクラッチの
係合の際には同様の係合応答性の問題と係合ショックの
問題が存在する。
【0014】このような点に鑑み、特開平2−1594
64号には、ニュートラルレンジからドライブレンジへ
の切換時に、初期にはライン圧を所定圧より高くし、タ
ービン回転速度の減少と共にライン圧を所定圧より低い
油圧にまで低減し、その後所定圧に戻すことにより、係
合時間の短縮と係合ショックの低減とを図るようにした
技術が提案されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平2−159464号の技術は、高→低→戻しの切換
ポイントや油圧の値の設定を全てタービン回転速度に依
存して行っていたため、必ずしも常に適切な設定ができ
ないことがあるという問題があった。
【0016】例えば、発進用摩擦係合装置が係合すると
きの油圧、即ち、低下時の油圧を、前記従来例ではこれ
をタービン回転速度(N2 )に依存して決定していた
が、同一のタービン回転速度であっても、エアコン等の
作動状態によって発進用摩擦係合装置に掛かるトルクは
異なってくるため、結果としてショックが大きくなった
り、係合時間が長くなったりすることがあるという問題
があった。
【0017】本発明は、このような従来の問題に鑑みて
なされたものであって、ニュートラル状態から走行レン
ジへの切換の際の摩擦係合装置の係合時間や係合ショッ
クのばらつきをできるだけ小さくするようにした自動変
速機の油圧制御装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、図1に示すよ
うに、エンジンから回転動力を受ける流体式トルクコン
バータと、該流体式トルクコンバータから回転動力を受
ける変速機構とを有する自動変速機の油圧制御装置にお
いて、入力される制御信号に応答して前記変速機構の中
の発進用摩擦係合装置への供給圧を制御するソレノイド
バルブと、ニュートラル状態から走行レンジへの切換指
令を発生する手段と、切換指令の発生から前記発進用摩
擦係合装置の係合完了までの制御期間の初期に前記供給
圧を高めに設定する制御信号を発生する第1の切換えス
テップと、この第1の切換えステップの終了後に前記供
給圧を前記高めの値から所定の減少率で徐々に減少させ
る制御信号を発生する第2の切換えステップと、この第
2の切換えステップの後に前記供給圧を所定の低い値に
設定する制御信号を発生する第3の切換えステップとを
順番に実行し、各制御信号を前記ソレノイドバルブに入
力するソレノイドバルブ制御手段と、前記トルクコンバ
ータのタービン回転速度を検出する手段と、前記エンジ
ンの回転速度を検出する手段と、前記第1の切換えステ
ップの終了タイミングを前記トルクコンバータのタービ
ン回転速度に基づいて決定する手段と、前記第2の切換
えステップにおける前記減少率を前記トルクコンバータ
のタービン回転速度に基づいて決定する手段と、前記第
3の切換えステップにおける所定の低い値を前記エンジ
ン回転速度によって決定する手段と、を有し、前記ソレ
ノイドバルブ制御手段が、これら決定手段の各出力に基
づいて前記第1、第2、第3の切換えステップを順次実
行することにより上記課題を解決したものである。
【0019】前記第1の切換えステップの終了タイミン
グを決定する手段は、例えば前記トルクコンバータのタ
ービン回転速度が、前記切換指令の発生時点のトルクコ
ンバータのタービン回転速度に基づいて求めた基準幅よ
りも低下した時点を、第1の切換えステップの終了と決
定するように構成する。
【0020】
【作用】本発明の自動変速機の油圧制御装置において
は、ニュートラル状態から走行レンジに切換える指令が
発生すると、切換制御が開始され、その初期において第
1の切換えステップが実行されて、発進用摩擦係合装置
への供給圧が高めに設定される。
【0021】従って、この間に摩擦係合装置への供給油
量が大になり(ファーストクイックフィル)、摩擦係合
装置の実際の係合開始(摩擦材が係合し始める)までの
時間が短縮される。なお、クリープ防止制御からの切換
え(復帰)の場合は、摩擦材は滑り状態からの係合とな
るため「係合し始めるまでの時間」は零であるが、トル
クを伝達し始めて回転速度が変わり始めるときの速度は
やはりこのファーストクイックフィルの恩恵を受ける。
【0022】発進用摩擦係合装置の摩擦材が実際に係合
し始めると、トルクコンバータのタービン回転速度が係
合の進行に伴って低下する。本発明の装置では、このタ
ービン回転速度のウォッチングにより第1の切換えステ
ップの終了が決定される。
【0023】次いで、第1の切換えステップが終了する
と、第2の切換えステップが引き続いて実行される。第
2の切換えステップでは、前記高めに設定された供給圧
から徐々に所定の減少率で供給圧が減少される。その際
の減少率は、タービン回転速度に応じて決定される。
【0024】従って、例えばタービン回転速度が高い場
合に、第1の切換えステップの終了タイミングを遅くし
且つ第2の切換えステップの減少率を小さくすること
で、摩擦係合装置への供給圧を比較的高めの値に保持
し、又、タービン回転速度が低い場合に、第1の切換え
ステップの終了タイミングを早め且つ第2の切換えステ
ップの減少率を大きくすることで、摩擦係合装置への供
給圧を比較的低めの値に保持することができるようにな
る。
【0025】こうすることにより、エアコン作動時のよ
うに、タービンの回転速度が大で係合完了(タービン回
転速度が実質的に零になる)までに時間がかかると予想
されるとき、供給圧が高めに制御されることで摩擦係合
装置の係合が早まり、反対に、エアコン非作動時のよう
に、タービン回転速度が小で係合完了までに時間がかか
らないと予想されるとき、供給圧が低めに制御されるこ
とで摩擦係合装置の係合が遅めに行われる。これにより
結果的に、係合時間のばらつきの幅が小さく抑えられる
ようになる。
【0026】又、第3の切換えステップでは摩擦係合装
置の完全係合直前の供給圧が、エンジンの回転速度に応
じた所定の低い値に設定される。完全係合直前の段階で
はタービン回転速度はほぼ零となるため、タービン回転
速度はこの時点の油圧を設定するための指標としては適
当ではなくなる。この段階ではエンジン回転速度(エン
ジントルク)に応じて発進用摩擦係合装置の負担が変化
するため、エンジン回転速度の変化に応じて係合ショッ
クや係合時間がばらつくが、本発明ではエンジンの回転
速度に応じて摩擦係合装置への供給圧、即ち係合圧が決
定されるので、係合ショックや係合時間のばらつきが小
さく抑えられる。
【0027】なお、この第1の切換えステップの終了タ
イミングは、前記従来例では、タービン回転速度が所定
値(N3 )となった時点に設定しているが、このように
タービン回転速度の絶対値で第1の切換えステップの終
了タイミングを決定すると、エアコン等の作動状態によ
りニュートラル時(あるいはクリープ防止制御時)のタ
ービン回転速度が異なることから、前記所定値までの差
が大きくばらつき、十分なファーストクイックフィルが
行われなかったり、ファーストクイックフィルが長くな
り過ぎてこの段階で係合がほぼ完了してしまいショック
が大きくなる恐れがある。
【0028】従って、この第1の切換えステップの終了
タイミングは、タービン回転速度の絶対値にではなく、
例えば「切換指令の発生時点でのタービン回転速度か
ら、基準幅だけ低下した時点」として設定すると良好な
結果が得られる。なお、この基準幅は切換指令の発生時
点でのタービン回転速度に依存して設定すると一層良好
である。
【0029】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。
【0030】図2は、電子燃料噴射エンジンと組み合わ
された自動変速機の一実施例の全体概要図である。
【0031】この自動変速機は、エンジン1から回転動
力を受けるトルクコンバータ部20と、該トルクコンバ
ータ部20の回転動力を受ける変速機構とからなる。
【0032】変速機構は、オーバードライブ機構部40
と、前進3段後進1段のアンダードライブ機構部60と
を備える。
【0033】前記トルクコンバータ部20は、ポンプ2
1、タービン22、ステータ23、及びロックアップク
ラッチ24を備えた周知のものであり、エンジン1のク
ランクシャフト10の出力をオーバードライブ機構部4
0に伝達する。
【0034】前記オーバードライブ機構部40は、サン
ギヤ43、リングギヤ44、プラネタリピニオン42、
及びキャリヤ41からなる1組の遊星歯車装置を備え、
この遊星歯車装置の回転状態をクラッチC0 、ブレーキ
B0 、一方向クラッチF0 によって制御している。
【0035】前記アンダードライブ機構部60は、共通
のサンギヤ61、リングギヤ62、63、プラネタリピ
ニオン64、65及びキャリヤ66、67からなる2組
の遊星歯車装置を備え、この2組の遊星歯車装置の回転
状態、及び前記オーバードライブ機構部40との連結状
態を、クラッチC1 (発進用摩擦係合装置)、クラッチ
C2 、ブレーキB1 〜B3 及び一方向クラッチF1 、F
2 によって制御している。
【0036】一方、エンジン1は、出力を調整する要素
として、メインスロットル弁2Aとサブスロットル弁2
Bの2つのスロットル弁を有すると共に、燃料を噴射す
るインジェクタ3や点火のためのイグニッションコイル
4等を有している。
【0037】メインスロットル弁2Aは、運転席に設け
られたアクセルペダルと連動して回動する。又、サブス
ロットル弁2Bは、コンピュータ84がエンジンや自動
変速機等の制御を行うときに、エンジントルクを制御す
るためのものである。
【0038】エンジン1及び自動変速機を制御するコン
ピュータ84には、エンジン1の負荷を反映させるため
のスロットル開度θを検出するスロットルセンサ80、
車速N0 を検出する車速センサ(出力軸70の回転速度
センサ)82、クラッチC0の回転数Nc0を検出するNc
0センサ99、シフトポジション信号を出力するシフト
ポジションスイッチ5、フットブレーキが踏まれている
際に信号を出すブレーキスイッチ6、エンジン回転数N
eを検出するNeセンサ7、アイドル接点の状態を出力
するアイドルスイッチ8、エンジンの冷却水温度Tを検
出する水温スイッチ9等の各種制御のための信号が入力
されている。
【0039】なお、クラッチC0 の回転速度Nc0は、第
1速段から第3速段までは、トルクコンバータ部20の
タービン回転速度Nt と同一であるため、この実施例で
はタービン回転速度Nt の検出手段としてこのNc0セン
サ99を利用している。
【0040】コンピュータ84は、各センサ、スイッチ
等からの入力信号をパラメータとして、燃料噴射量、最
適点火時期、目標スロットル開度等を計算し、インジェ
クタ3、イグニッションコイル4、サブスロットル弁2
Bを制御し、エンジンの動作状態をコントロールする。
【0041】又、コンピュータ84は、予め設定された
スロットル開度−車速の変速点マップに従って、油圧制
御回路86内の各種ソレノイドバルブを駆動・制御し、
図3に示されるような各クラッチ、ブレーキ等の係合の
組合せを行って変速制御を行う。
【0042】又、この自動変速機においては、フォワー
ドクラッチ(クラッチC1)の油圧を制御するためのコ
ントロールバルブ(図示略)が新たに設けられ、アクセ
ルペダルが解放され、且つフットブレーキが踏まれて車
両が実質的に停止させられているときに、シフトレンジ
がたとえドライブレンジのような前進走行レンジにあっ
たとしても、フォワードクラッチをコントロールバルブ
を介して解放又は減圧し、自動的にニュートラルの状態
を形成してクリープの発生を防止するクリープ防止(ニ
ュートラル制御)機能を持っている。
【0043】この場合、フォワードクラッチを制御する
コントロールバルブの制御は、図示しないデューティソ
レノイドバルブにデューティ信号(制御信号)を入力す
ることにより行なわれ、フォワードクラッチへの供給圧
が前記デューティ信号に対応するようになっている。
【0044】コンピュータ84は、上記各種センサから
の信号を分析し、クリープ防止制御に入るべきと判断し
たときには、後述するフローにより自動変速機のフォワ
ードクラッチの係合圧を低減するように指令し、ドライ
ブレンジであってもニュートラル状態を形成してクリー
プの発生を防止する。又、クリープ防止制御を実行して
いる状態において、クリープ防止制御を解除すべき条件
が成立したと判断したときには、後述するフローにより
自動変速機のフォワードクラッチの係合圧を通常の走行
レンジの状態に復帰させる。
【0045】図4は、上記実施例装置において具体的に
実行される制御フローを示す。このフローは所定周期で
繰り返し実行されるものである。
【0046】図においてステップ201〜206までが
クリープ防止制御の成立条件を判断するステップであ
る。
【0047】即ち、この実施例では、 シフトレンジがドライブレンジ(ステップ201)、 アイドル接点信号がオン(ステップ202)、 フットブレーキ信号がオン(ステップ203)、 車速Vが零に近い所定値V0 以下(ステップ20
4)、 エンジン回転速度Ne が所定値Neo以下(ステップ2
05)、 エンジン冷却水温Tが所定値T0 以上(ステップ20
6)、 の全ての条件が成立したときにクリープ防止制御が実行
される。
【0048】ここで、〜の条件は、クリープ防止制
御の実質的成立条件に相当し、及びの条件は、フェ
イルセーフの観点から確認のために検出される条件に相
当する。
【0049】この条件が全て成立すると、ステップ20
7に進んでサブスロットル弁2Bの開度が所定値θs1ま
で閉じられる(トルクダウン制御待機状態)。このθs1
は、エンジントルクが低減する直前の値に設定されてい
る。
【0050】その後、ステップ208に進んでフォワー
ドクラッチが滑らされ、ニュートラル状態が形成され、
クリープ防止状態とされる。
【0051】一方、ステップ201〜206の一つでも
条件不成立が判定された場合にはクリープ防止制御が解
除される。この場合、ステップ201〜206のうちい
ずれの条件が不成立となったかによって解除の仕方が異
なる。
【0052】ステップ202の条件、即ちアイドル接点
がOFF(アクセルペダルの踏込み)とされることによ
ってクリープ防止制御が解除されるときは、ステップ2
09に進んでトルクダウン制御の終了判定、即ちサブス
ロットル弁2Bの閉制御の終了タイミングが到来したか
否かが判定される。
【0053】この判定は、具体的には例えば次の(1)
式が成立するか否かを判定することにより行う。
【0054】 Nc0<N0 ×i +D ………(1)
【0055】ここで、Nc0は自動変速機のトルクコンバ
ータのタービン回転速度(自動変速機の入力軸回転速
度)、N0 は自動変速機の出力軸回転速度、i は第1速
段のギヤ比、Dは定数である。
【0056】当初は、フォワードクラッチが未だ大きく
滑っている状態であるため、この判定は「NO」とな
り、ステップ210へと進む。
【0057】ステップ210では、クリープ防止制御の
解除時におけるトルクダウン制御を実行するべく、サブ
スロットル弁2Bの開度を所定値θs2まで閉じる。これ
により、速やかにトルクダウンが実行される。
【0058】次にステップ212に進んで、第1速段を
形成・維持するべく、フォワードクラッチを完全係合さ
せる指令が出される。
【0059】やがて、ステップ209において前記
(1)式が成立したと判定されると、ステップ211に
進んでサブスロットル弁2Bが全開とされ、トルクダウ
ン制御が終了される。即ち、この実施例によれば、アイ
ドルスイッチがOFFとされたときは、フォワードクラ
ッチはエンジントルクが低減させられている状態で直ち
に係合できるようになるため、小さな変速ショックで速
く完全係合することができ、しかも、適正な時期におい
てエンジントルクが復帰させられるため、係合完了と同
時に速やかな発進が可能となるものである。
【0060】一方、クリープ防止制御がステップ203
〜206のいずれかが不成立(NO)となることによっ
て解除されるときは、まずステップ214に進んでフォ
ワードクラッチが完全係合に至ったか否かが判定され
る。この判定は、次の(2)式が成立するか否かの判断
により行う。
【0061】Nt <N0 ×i +F …(2)
【0062】ここで、Fは零に近い定数である。この式
は、フォワードクラッチが完全に係合すると、タービン
回転速度Nt がN0 ×i に等しくなることに基づいてい
る。
【0063】当初は完全係合に至っていないと判断され
るため、ステップ217に進んでサブスロットル弁2B
が全開とされ、次いでステップ218でフォワードクラ
ッチがなましつつ係合させられる。
【0064】即ち、アクセル以外の要因によってクリー
プ防止制御が解除されるときは、発進の応答性が要求さ
れておらず、しかも発生しているエンジントルクも低い
ため、フォワードクラッチがなましつつ係合させられ、
特にエンジンのトルクダウンは実行されない。このステ
ップ218については後に詳述する。
【0065】やがて、ステップ214において完全係合
に至ったと判定されると、フローは209へと進むが、
既に完全係合に至っている状態であるため、ここでの判
定は必ず「YES」となり、ステップ211に進んでサ
ブスロットルが全開とされると共に、ステップ212で
フォワードクラッチの完全係合が維持されるようになっ
ている。
【0066】なお、シフトレンジがドライブレンジでな
いと判断されたときには、ステップ213あるいはステ
ップ216へと進むようになっている。シフトレンジが
ドライブレンジでないときには、クリープ防止制御は実
行されない。即ち、ステップ214においてフォワード
クラッチが完全係合し終わったかどうかが判定され、係
合中であるときにはステップ217に進んで、サブスロ
ットル弁2Bが全開とされると共に、ステップ218で
フォワードクラッチがゆっくりと係合(なましつつ係
合)させられる。
【0067】一方、シフトレンジがドライブレンジでも
2レンジでもLレンジでもないと判定されたときには、
ステップ219に進んでサブスロットル弁2Bが全開と
されると共に、前進レンジでないため、ステップ220
でフォワードクラッチが完全解放される。
【0068】このような構成により、クリープ防止状態
とされているときに予めサブスロットル弁2Bをエンジ
ントルクに影響のない所定値θs1まで閉じて、いわゆる
待機状態を形成するため、クリープ制御の解除と共にサ
ブスロットル弁2Bを更に所定値θs2まで閉じることに
より、応答性良くエンジントルクを低減することができ
る。
【0069】なお、上記実施例装置においては、メイン
スロットル弁2Aの他にサブスロットル弁2Bを設け、
このサブスロットル弁2Bを電子的に制御するようにし
ていたが、本発明の実施に当りエンジントルクは必ずし
も制御する必要はない。
【0070】次に、前述したステップ218の詳細につ
いて説明する。
【0071】このステップ218は通常のドライブレン
ジの状態からクリープ防止制御の状態に移行し、その上
で通常のドライブレンジの状態に復帰する場合の復帰制
御のステップに相当する。
【0072】この復帰制御のステップは、フォワードク
ラッチをなましつつ係合させるための制御ステップであ
り、図5に示すフローに従って処理が進められる。
【0073】ここで、フォワードクラッチをなましつつ
係合させるための制御は、ソレノイドバルブに入力する
デューティ信号を調節することにより行なわれる。この
場合のソレノイドバルブはノーマルクローズ型のもので
あり、その電磁コイルに与えられるパルス信号のデュー
ティ比に応じて出力油圧が制御され、デューティ比の増
大に応じてフォワードクラッチへの供給圧が低下し、デ
ューティ比の減少によりフォワードクラッチへの供給圧
が上昇するようになっている。
【0074】走行レンジへの復帰制御では、切換指令の
発生(図4のステップ203〜206の判断がNOとな
ることで発生)からフォワードクラッチが完全に係合す
るまでの間、フォワードクラッチへの供給圧が3つの段
階、即ち第1の切換えステップ、第2の切換えステッ
プ、第3の切換えステップを経て順次制御される。
【0075】第1の切換えステップは、切換指令の発生
からフォワードクラッチのクラッチ板が実際に動力伝達
を開始し、その結果タービン回転速度を低下させるため
の制御ステップである。この第1の切換えステップは、
いわゆる「ファーストクィックフィル」と言われるもの
であり、供給圧を大にして供給油量を多くし、全体の係
合時間を短縮させるものである。
【0076】従って、この第1の切換えステップでは、
供給圧を高めに設定するようにソレノイドバルブにデュ
ーティ信号を与える。具体的には、図6に示すようにソ
レノイドバルブに与えるデューティ比(DUTY)を所
定値SD1(ソレノイドバルブはノーマルクローズ型で
あるからデューティ比は小さめの値)に設定する。
【0077】このファーストクィックフィルを実行する
と、やがてフォワードクラッチのクラッチ板が実質的な
係合を開始する。この結果タービン回転速度は低下す
る。そして、この時点を第1の切換えステップの終了時
期とする。
【0078】より具体的には、この終了時期は、復帰制
御の開始時点からのタービン回転速度の最大値NC0MA
X(実質的には切換開始時点のタービン回転速度)か
ら、現在のタービン回転速度NC0を引いた値が、前記タ
ービン回転速度の最大値NC0MAXに基づいて求めた基
準幅ΔNC0を超えた時とする。つまり、タービン回転速
度NC0が、最大値NC0MAXに基づいて設定される基準
幅ΔNC0よりも下回ったときを、「ファーストクィック
フィル」の終了時期とするのである。
【0079】基準幅ΔNC0の値は、図7の(a)に示す
ように、タービン回転速度の最大値NC0MAXをパラメ
ータとする右上がりの関数マップから求められるように
なっている。従って、復帰制御開始時点のタービン回転
速度が高いほど、言い換えればエンジン回転速度が高い
ほど第1の切換えステップの終了時期が遅くなり、ファ
ーストクィックフィルが長引くことになって、高い供給
圧が長期間維持され、係合が早められることになる。
【0080】なお、図7の(a)の破線は通常のニュー
トラルレンジからドライブレンジへへの切換の際のΔN
C0を示している。この場合は、フォワードクラッチは完
全に離れた状態から係合を開始するため、同じNC0MA
XであってもΔNC0が大きく設定される。
【0081】第2の切換えステップは、図6に示すよう
に第1の切換えステップの終了後、該第1の切換えステ
ップでの高い供給圧(DUTY=SD1相当)から徐々
に所定の減少率(デューティ比では増加率)で供給圧を
減少させる制御を行うステップである。
【0082】この場合の減少率は、単位時間(処理周期
を1単位時間としている)当たりの変化量SD2(DU
TY)として与えられ、この変化量SD2は、図7の
(b)に示すように、タービン回転速度の最大値NC0M
AXをパラメータとする右下がりの関数マップから求め
られるようになっている。従って、復帰制御開始時点の
タービン回転速度が高いほど、言い換えるとエンジン回
転速度が高いほど供給圧の減少率が小さく抑えられ、で
きるだけ高めの供給圧を維持しながら供給圧の減少が行
われるように制御される。なお、破線は通常のニュート
ラルレンジからドライブレンジへの切換えの場合の特性
である。
【0083】第2の切換えステップに引き続いて行われ
る第3の切換えステップは、図6に示すようにフォワー
ドクラッチが完全係合する直前の制御ステップであり、
この時期は係合ショックを和らげるため、供給圧を所定
の低めの値に設定する(DUTYは高めの値=SD
3)。そして、本実施例では、この所定の低めの値をエ
ンジン回転速度Neに依存して設定するようにしてい
る。
【0084】この所定の低めの供給圧に相当するデュー
ティ比SD3は、図7の(c)に示すようにエンジン回
転速度Neをパラメータとする右下がりの関数マップで
与えられるようになっている。即ち、エンジン回転速度
Neが高いときは、フォワードクラッチに入力されてく
るトルクが大きいため、より高い油圧(低いDUTY)
で係合させる。
【0085】図6に、各切換えステップを実行した際の
デューティ比(DUTY)と、タービン回転速度NC0
と、実際にフォワードクラッチ(クラッチC1)に作用
する係合圧の関係を示してある。
【0086】次に、図5のフローチャートに従って、フ
ォワードクラッチをなましつつ係合する場合の制御(以
下「なまし係合制御」という)処理動作を説明する。
【0087】この処理に入ると、ステップ301、30
2、303で第3の切換えステップを実行中か、第2の
切換えステップ2を実行中か、第1の切換えステップを
実行中か、をまずこの順番にチェックする。
【0088】初回はどれも実行中ではないので、これら
の判断が全部NOとなってステップ304に進み、ここ
でタービン回転速度NC0をタービン回転速度の最大値N
C0MAXとして設定する。この値は、なまし係合制御を
開始した時点のタービン回転速度である。
【0089】次いでステップ305に進んで第1の切換
えステップを開始する。実際には、このステップでは第
1の切換えステップに入ったことを示すフラグをセット
する程度である。そして、ステップ306にて予め固定
的に定めてある第1の切換えステップの制御値SD1を
ソレノイドバルブに入力するデューティ比(DUTY)
として設定する。これにより、フォワードクラッチへの
供給圧が、このとき入力されるデューティ比SD1に応
じた高めの値に設定され、ファーストクィックフィルが
開始される。
【0090】次に、ステップ307で第1の切換えステ
ップの終了時期を検出するための基準幅ΔNC0を、図7
(a)のマップに基づいて演算する。ここでは、例えば
タービン回転速度の最大値NC0MAXがマップ上の2点
P1、P2で決まる直線上のどこに相当しているかを補
間演算してΔNC0を算出する。同様に、ステップ308
で第2の切換えステップを実行する際の減少率相当のデ
ューティ比の変化量SD2を求める。
【0091】このステップ308の後はステップ309
に進み、図6に示すようにタービン回転速度の最大値N
C0MAXから現在のタービン回転速度NC0を引いた値、
つまりタービン回転速度の低下量が基準幅ΔNC0よりも
小さいか否かを判定する。この判定がNOの場合は、フ
ォワードクラッチが係合を開始したと判断し、ステップ
310に進んで第2の切換えステップを開始する。
【0092】ステップ309の判定がYESの間は、こ
のステップ309から直接図4のフローにリターンす
る。そして、条件が変わらない限り、第1の切換えステ
ップを継続して実行する。即ち、2回目の処理からは、
ステップ303の判断がYESとなるので直接ステップ
306に進むことになる。
【0093】一方、ステップ309の判定がNOの場
合、つまり係合開始と判断した場合はステップ310に
進んで第2の切換えステップを開始し、ステップ311
で実際にデューティ比を、前回のデューティ比から単位
変化量SD2分だけ加算した値に設定し直す。これによ
りフォワードクラッチC1への供給圧が所定量だけ減少
する。
【0094】次回の処理からは、ステップ302の判断
がYESとなってステップ311に直接進み、このステ
ップ311で1回の処理毎に変化量SD2ずつデューテ
ィ比が増加され、それに応じてフォワードクラッチC1
への供給圧が所定の減少率で減少していく。
【0095】次いで、ステップ312にて完全係合直前
に設定する供給圧に応じたデューティ比SD3を演算す
る。この値SD3は、図7の(c)に示すようにエンジ
ン回転速度Neをパラメータとしたマップに基づいて演
算する。この場合も、マップには代表値のみが登録され
ているので、所定の補間演算によりエンジンの回転速度
Neに応じたSD3の値を求める。
【0096】そして、ステップ313の判定に基づき、
第2の切換えステップを実行することにより徐々に増加
していくデューティ比がSD3より未だ小さいうちは、
第2の切換えステップによりデューティ比を増加しつづ
ける。現在のデューティ比がSD3を越えると、ステッ
プ313の判断がYESとなってステップ314に進
み、第3の切換えステップを開始する。
【0097】そして、ステップ315で改めてSD3を
演算し直してから、ステップ316でソレノイドバルブ
に入力するデューティ比をSD3に設定する。この大き
なデューティ比SD3の設定により、供給圧が低めの値
に設定され、それにより完全係合直前の所定期間におい
て低い係合圧で係合が進められ、ショックの少ない係合
が達成される。
【0098】第3の切換えステップ実行中はステップ3
01の判断がYESとなって直接ステップ315に進
み、ここでその時点でのエンジンの回転速度Neに基づ
いてSD3を演算し直し、最適なSD3をデューティ比
として設定する。このステップ316の後は、図4のフ
ローに戻る。
【0099】このように制御が行われることにより、例
えばエアコン等の作動によりエンジンの回転速度が高い
ほど(タービン回転速度NC0が高いほど)、ファースト
クィックフィルが長引くことになる上、供給圧の減少率
が小さくなって、高い供給圧が長期間維持されて係合が
早められることになる。
【0100】そして、エアコン等の作動によりエンジン
回転速度が高いとき、完全係合(NC0=0)になるまで
に時間がかかると予想されるが、係合終期の供給圧が高
めに推移して係合が早められることにより、エンジンの
回転速度による係合時間のばらつきが抑えられる。
【0101】なお、ここで、係合開始の判断をタービン
回転速度が所定値(固定値)以下になった時点で行う場
合(従来例)と比較してみる。
【0102】エアコン等の作動状態により、ニュートラ
ル制御中のタービン回転速度は異なる。そのため、例え
ばエアコンONの状態で所定値を決定しておいたとする
と、エアコンOFFの状態ではニュートラル制御中のタ
ービン回転速度が低いため、タービン回転速度が所定値
になるまでの時間が短くなり、そのため十分なファース
トクィックフィルが行われないうちに同制御が終了し供
給圧が減少されてしまい、結局係合時間が長くなるおそ
れがある。
【0103】逆に、エアコンOFFの状態で所定値を決
定しておいたとすると、エアコンONの状態ではニュー
トラル制御中のタービン回転速度が高いため、タービン
回転速度が所定値になるまでの時間が長くかかり、その
ため過度のファーストクィックフィルが行われることに
なり、係合ショックが大になるおそれがある。
【0104】この点、本実施例の装置では、タービン回
転速度NC0が基準幅ΔNC0以上ダウンした時点で係合開
始と判断し、ファーストクィックフィルを終了するよう
にしている。従って、エアコンの作動、非作動によるタ
ービン回転速度の高低に関係なく、係合開始の時期を適
確に判断し得、それにより必要十分なファーストクィッ
クフィルを行うことができ、タービン回転速度の高低に
よる係合時間のばらつきを小さく抑えることができる。
しかも、基準幅ΔNC0自体をタービン回転速度が高いほ
ど大きく設定するようにしているので、エンジン回転速
度の変化に対するきめ細かな対応がなされるようにな
る。
【0105】又、完全係合直前には、タービン回転速度
(従来例)にではなくエンジン回転速度に対応した供給
圧で最終的にフォワードクラッチの係合が行われるた
め、エアコン等の作動、非作動によりエンジン回転速度
(エンジントルク)に変動があっても、係合ショックの
ばらつきが小さく抑えられる。このばらつきは従来のよ
うにタービン回転速度に依存して供給圧を設定する方法
では小さく抑えることはできない。それは、完全係合直
前では、エンジン回転速度の如何に拘らずタービン回転
速度はほぼ零に収束するためである。
【0106】尚、上記実施例では、ニュートラル制御か
ら通常の走行レンジに復帰する場合の制御について説明
したが、通常のニュートラルレンジから走行レンジへの
切り換えの場合にも、本発明は適用することができる。
【0107】但し、その場合は前述したように図7の
(a)、(b)の点線で示すようなマップを用いるのが
望ましい。一般にニュートラルレンジでのエンジン回転
速度は、ニュートラル制御中のそれよりも高いが、この
ようなニュートラル制御中より高いエンジン回転速度に
対しても十分な対応ができるようになる。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の自動変速
機の油圧制御装置によれば、エアコン等の作動状態によ
らず、係合時間や係合ショックのばらつきを小さく抑え
ながら摩擦係合装置の係合を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の要旨を示すブロック図
【図2】本発明の一実施例の自動変速機の概要を示す図
【図3】同実施例における自動変速機の作動表
【図4】同実施例の制御ルーチンの一例を示すフローチ
ャート
【図5】図4のフローチャートのステップ218の詳細
を示すフローチャート
【図6】同実施例における走行レンジへの復帰制御時の
ソレノイドバルブに対するデューティ比の変化の様子
と、それに伴うタービン回転速度の変化、並びにフォワ
ードクラッチ(クラッチC1)の係合圧の変化の各様子
を示す特性図
【図7】同実施例における走行レンジへの復帰制御の際
に用いる各種データのマップ
【符号の説明】
1…エンジン 7…Neセンサ(エンジン回転速度検出手段) 20…トルクコンバータ 22…タービン 99…NC0センサ(タービン回転速度検出手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンから回転動力を受ける流体式トル
    クコンバータと、該流体式トルクコンバータから回転動
    力を受ける変速機構とを有する自動変速機の油圧制御装
    置において、 入力される制御信号に応答して前記変速機構の中の発進
    用摩擦係合装置への供給圧を制御するソレノイドバルブ
    と、 ニュートラル状態から走行レンジへの切換指令を発生す
    る手段と、 切換指令の発生から前記発進用摩擦係合装置の係合完了
    までの制御期間の初期に前記供給圧を高めに設定する制
    御信号を発生する第1の切換えステップと、この第1の
    切換えステップの終了後に前記供給圧を前記高めの値か
    ら所定の減少率で徐々に減少させる制御信号を発生する
    第2の切換えステップと、この第2の切換えステップの
    後に前記供給圧を所定の低い値に設定する制御信号を発
    生する第3の切換えステップとを順番に実行し、各制御
    信号を前記ソレノイドバルブに出力するソレノイドバル
    ブ制御手段と、 前記トルクコンバータのタービン回転速度を検出する手
    段と、 前記エンジンの回転速度を検出する手段と、 前記第1の切換えステップの終了タイミングを前記トル
    クコンバータのタービン回転速度に基づいて決定する手
    段と、 前記第2の切換えステップにおける前記減少率を前記ト
    ルクコンバータのタービン回転速度に基づいて決定する
    手段と、 前記第3の切換えステップにおける所定の低い値を前記
    エンジン回転速度によって決定する手段と、 を備えたことを特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
JP4259759A 1992-09-29 1992-09-29 自動変速機の油圧制御装置 Pending JPH06109130A (ja)

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