JPH10317259A - パイル織機における織段発生防止方法及び装置 - Google Patents

パイル織機における織段発生防止方法及び装置

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JPH10317259A
JPH10317259A JP9125971A JP12597197A JPH10317259A JP H10317259 A JPH10317259 A JP H10317259A JP 9125971 A JP9125971 A JP 9125971A JP 12597197 A JP12597197 A JP 12597197A JP H10317259 A JPH10317259 A JP H10317259A
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weft
pile
cloth
terry motion
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Yukihiro Tsuji
幸広 辻
Nobuyasu Abe
暢泰 安部
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    • D03DWOVEN FABRICS; METHODS OF WEAVING; LOOMS
    • D03D39/00Pile-fabric looms
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  • Textile Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ファーストピック緯糸の筬打ち動作途中の織機
停止における織り段発生を防止する。 【解決手段】筬15は織機駆動モータMoから駆動力を
得ており、織機駆動モータMoは織機制御コンピュータ
Coの制御を受ける。織り柄設定装置35は織り柄情報
を織機制御コンピュータCoに送る。織機制御コンピュ
ータCoは織り柄情報に基づいて緯入れミスしたミス糸
が第2ルーズピック緯糸か否かを把握する。ミス糸が第
2ルーズピック緯糸である場合には織機制御コンピュー
タCoは強制停止信号をテリーモーション制御装置C1
に出力する。テリーモーション制御装置C1は強制停止
信号の受信に応答してテリーモーションモータ28の作
動を強制停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筬の筬打ち位置と
織布の織前との相対位置を変更してパイルを形成するパ
イル織機における織段発生防止方法及び装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】図6に示すように、1単位のパイルP
は、第1ルーズピック緯糸Y2、第2ルーズピック緯糸
Y3、ファーストピック緯糸Y1によって形成される。
パイルPを形成する緯糸が緯入れミスを起こして製織が
停止したときにも、ミス糸を除去して製織を再開すると
きの織り段発生を防止する必要がある。
【0003】特開昭64−85352号公報では、ファ
ーストピック緯糸が緯入れミスを起こした場合には、そ
の前の第1ルーズピック緯糸、第2ルーズピック緯糸も
ファーストピック緯糸とともに経糸開口内から除去する
対策が開示されている。特開平7−173743号公報
では、厚段、薄段といった織り段が再起動位置とならな
いような対策が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】第2ルーズピックY3
が緯入れミスを起こした場合、織機が所定の回転角度で
停止した場合には第2ルーズピック緯糸Y3は筬15に
よって図6(a)に示す所定位置K1に筬打ちされる。
しかし、織機停止が遅れると筬15が図6(b)にK2
で示すように織布の織前W1側に接近し、既に緯入れさ
れている第1ルーズピック緯糸Y2が織前W1側に押さ
れる。なお、緯入れミスした第2ルーズピック緯糸Y3
に後続するファーストピック緯糸は、ミス糸処理のため
に緯入れを阻止されている。又、織機は、緯入れミスし
た第2ルーズピック緯糸に後続するファーストピック緯
糸Y1を織前W1側に近づける筬打ち動作途中の回転位
置まで惰性で回転して停止する。従って、織前位置を変
更して筬の筬打ち位置と織布の織前との相対位置を変更
するパイル織機では、第2ルーズピック緯糸の緯入れミ
スによって織機が停止するときには織前W1が図6
(b)に示すようにルーズピック緯糸の筬打ち時のテリ
ー量有り位置からファーストピック緯糸の筬打ち時のテ
リー量零位置に向かっている。そのため、パイル形成前
の第1ルーズピック緯糸Y2と織前W1との距離が所定
距離よりも短くなってしまい、緯入れミスした第2ルー
ズピック緯糸Y3を経糸開口内から除去して製織を再開
したときにこの再開時の最初のパイルの高さが小さくな
ってしまう。このようなパイル形成不良は織り段をもた
らす。
【0005】特開昭64−85352号公報、特開平7
−173743号公報のいずれにおいてもファーストピ
ック緯糸の筬打ち動作途中の織機停止における前記のよ
うな織り段発生問題の解消の思想は開示されていない。
【0006】本発明は、ファーストピック緯糸の筬打ち
動作途中の織機停止における織り段発生を防止すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】そのために本発明は、筬
の筬打ち位置と織布の織前との相対位置を変更してパイ
ルを形成するパイル織機を対象とし、請求項1の発明で
は、1単位のパイル形成用のファーストピック緯糸の緯
入れタイミング後に織機を停止するときには、1単位の
パイル形成用の第1のルーズピック緯糸と織前との距離
がパイル形成前にはルーズピック時の距離よりも短くな
らないように前記筬と織前との距離を制御するようにし
た。
【0008】従って、緯入れミスした第2ルーズピック
緯糸を経糸開口内から除去して製織を再開したときにこ
の再開時の最初のパイルの高さが小さくなってしまうこ
とはない。
【0009】請求項2の発明では、織機駆動モータから
独立したテリーモーション手段によって筬の筬打ち位置
と織布の織前との相対位置を変更してパイルを形成する
パイル織機を対象とし、1単位のパイル形成用のファー
ストピック緯糸の緯入れタイミング後に織機を停止する
ときには、前記テリーモーション手段の停止タイミング
を前記1単位のパイル形成用の他の緯糸の緯入れ後の織
機停止の際の前記テリーモーション手段の停止タイミン
グよりも早めるようにした。
【0010】テリーモーション手段は織機回転に同期し
ているが、ファーストピック緯糸の緯入れタイミング後
に織機を停止するときにはテリーモーション手段は織機
回転との同期から外れて早めに停止される。従って、織
機停止時の第1ルーズピック緯糸と織前との距離が所定
距離よりも狭まることはない。
【0011】請求項3の発明では、前記テリーモーショ
ン手段の停止タイミングを早めて前記テリーモーション
手段の作動を停止した後、織機再開までに前記テリーモ
ーション手段の動作位置を織機の回転角度に合わせるよ
うにした。
【0012】このような位置合わせによって織機停止時
の第1ルーズピック緯糸と織前との距離が所定距離に補
正される。請求項4の発明では、織機駆動モータから独
立して筬と織布の織前との距離を変更する距離変更手段
を備え、筬の筬打ち位置と織布の織前との相対位置を変
更してパイルを形成するパイル織機を対象とし、1単位
のパイル形成用の緯糸の種類を認識する緯糸認識手段
と、前記距離変更手段の作動を制御し、織機停止直前に
緯入れされる緯糸が前記緯糸認識手段によってファース
トピック緯糸と認識されたときには1単位のパイル形成
用の第1のルーズピック緯糸と織前との距離がパイル形
成前にはルーズピック時の距離よりも短くならないよう
に前記距離変更手段を制御する変更制御手段とを備えた
織段発生防止装置を構成した。
【0013】緯糸認識手段は緯入れされる緯糸の種類を
認識している。緯糸認識手段が織機停止直前に緯入れさ
れる緯糸をファーストピック緯糸と認識したときには、
変更制御手段は第1のルーズピック緯糸と織前との距離
がパイル形成前にはルーズピック時の距離よりも短くな
らないように前記距離変更手段を制御する。
【0014】請求項5の発明では、織機駆動モータから
独立したテリーモーション手段によって筬の筬打ち位置
と織布の織前との相対位置を変更してパイルを形成する
パイル織機を対象とし、前記変更制御手段は、織機停止
直前に緯入れされる緯糸が前記緯糸認識手段によってフ
ァーストピック緯糸と認識されたときには前記テリーモ
ーション手段の停止タイミングを前記1単位のパイル形
成用の他の緯糸の緯入れ後の織機停止の際の前記テリー
モーション手段の停止タイミングよりも早めるようにし
た。
【0015】緯糸認識手段が織機停止直前に緯入れされ
る緯糸をファーストピック緯糸と認識したときには、変
更制御手段は前記テリーモーション手段の停止タイミン
グを早める。
【0016】請求項6の発明では、前記停止タイミング
を早める強制停止の解除を指令する強制停止解除指令手
段を備えた織段発生防止装置を構成し、前記変更制御手
段が、前記強制停止解除指令手段からの強制停止解除指
令に応答して前記テリーモーション手段の動作位置を織
機の回転角度に合わせるようにした。
【0017】強制停止解除指令手段が強制停止解除指令
を出力すると、変更制御手段はテリーモーション手段の
動作位置を織機の回転角度に合わせる。このような位置
合わせによって織機停止時の第1ルーズピック緯糸と織
前との距離が所定距離に補正される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した第1の
実施の形態を図1〜図4及び図6に基づいて説明する。
【0019】図1は織機全体の側面を示し、11は地織
用ワープビームである。図示しない送り出しモータの作
動により地織用ワープビーム11から送り出される地経
糸Tgはバックローラ12及びテンションローラ13を
経由して綜絖14及び筬15を通される。織布Wはエキ
スパンションバー16、サーフェスローラ17及びガイ
ドローラ18,19を経由してクロスローラ20に巻き
取られる。
【0020】地織用ワープビーム11の上方にはパイル
用ワープビーム21が支持されている。図示しない送り
出しモータの作動によりパイル用ワープビーム21から
送り出されるパイル用経糸Tpはテンションローラ22
を経由して綜絖14及び筬15に通される。
【0021】織機の前後中央部には中間レバー23が支
軸231を中心に回動可能に配設されている。織機の後
部には支持レバー24が支軸241を中心に回動可能に
配設されており、支持レバー24にはテンションローラ
22が支持されている。支持レバー24と中間レバー2
3とはロッド25により連結されている。織機の前部に
は支持レバー26が支軸261を中心に回動可能に配設
されており、支持レバー26にはエキスパンションバー
16が支持されている。支持レバー26と中間レバー2
3とはロッド27により連結されている。中間レバー2
3が回動すると支持レバー24,26が同一方向へ回動
し、テンションローラ22及びエキスパンションバー1
6が同一方向へ同量変位する。この変位によりパイル用
経糸Tpの経路及び織布Wの経路が変位し、織布Wの織
前W1が変位する。
【0022】図1に示すように、中間レバー23の上方
には支持箱29が配設されており、支持箱29にはテリ
ーモーションモータ28が取り付けられている。テリー
モーションモータ28の出力軸はボールねじ281にな
っており、ボールねじ281は支持箱29内へ貫通配設
されている。ボールねじ281には被動ナット30が図
示しないボールを介して螺合されている。テリーモーシ
ョンモータ28はテリーモーション制御装置C1の制御
を受ける。テリーモーション制御装置C1はテリーモー
ションモータ28に組み込まれたロータリエンコーダ2
82からの回転角度情報に基づいてテリーモーションモ
ータ28をフィードバック制御する。
【0023】支持箱29内には支軸31が回転可能に架
設支持されており、支軸31には方向転換レバー32が
支持されている。方向転換レバー32と被動ナット30
とはリンク33により連結されている。方向転換レバー
32と中間レバー23とはロッド34により連結されて
いる。従って、ボールねじ281の正逆回転に伴う被動
ナット30の往復変位がリンク33、方向転換レバー3
2、ロッド34、中間レバー23、ロッド27及び支持
レバー26からなる変位伝達機構を介してエキスパンシ
ョンバー16に伝達される。この変位伝達によりエキス
パンションバー16が支軸261を中心にして揺動変位
する。又、被動ナット30の往復変位は中間レバー2
3、ロッド25及び支持レバー24を介してテンション
ローラ22に伝達される。
【0024】方向転換レバー32が図1に実線で示す位
置にあるときには、エキスパンションバー16は図1に
実線で示すテリー量零位置に配置される。方向転換レバ
ー32が図1に鎖線で示す位置にあるときには、エキス
パンションバー16は図1に鎖線で示すテリー量有り位
置に配置される。エキスパンションバー16がテリー量
零位置に配置されたときには織前W1が実線で示すテリ
ー量零位置に配置され、エキスパンションバー16がテ
リー量有り位置に配置されたときには織前W1が鎖線で
示すテリー量有り位置に配置される。
【0025】筬15は織機駆動モータMoから駆動力を
得ており、織機駆動モータMoは織機制御コンピュータ
Coの制御を受ける。織機制御コンピュータCoには織
り柄設定装置35が信号接続されている。織り柄設定装
置35には織り柄情報が入力装置36によって入力され
ている。織り柄設定装置35は織り柄情報を織機制御コ
ンピュータCoに送る。織機制御コンピュータCoは織
り柄情報をテリーモーション制御装置C1に送り、テリ
ーモーション制御装置C1はこの織り柄情報に基づいて
テリーモーションモータ28の作動を制御する。
【0026】織機制御コンピュータCoは、織り柄設定
装置35から得た織り柄情報に基づいて図2のフローチ
ャートで示す織り段発生防止制御プログラムを遂行し、
テリーモーション制御装置C1は図3のフローチャート
で示す織り段発生防止制御プログラムを遂行する。
【0027】以下、図2及び図3のフローチャートに従
って織り段発生防止制御を説明する。織機制御コンピュ
ータCo及びテリーモーション制御装置C1は、織機回
転角度検出用のロータリエンコーダ39から得られる織
機回転角度情報に基づいて織機の回転角度を把握してい
る。製織中においては、テリーモーション制御装置C1
はロータリエンコーダ39から得られる織機回転角度情
報に基づいてテリーモーションモータ28を織機の回転
角度に同期させる同期制御を行なう。
【0028】緯入れ末端側に設置された緯入れミス検出
器37が緯入れミス発生を検出すると、織機制御コンピ
ュータCoは図4の織機回転角度θmで緯入れミス発生
を把握する。図4の曲線Eは3本緯タオル組織を製織す
るためのテリーモーションモータ28の回転位置パター
ンを表す。織機回転角度0°は筬打ち時点を表す。回転
位置αoは織前W1のテリー量零位置に対応し、回転位
置α1は織前W1のテリー量有り位置に対応する。
【0029】織機制御コンピュータCoは織り柄情報に
基づいて緯入れミスしたミス糸が第2ルーズピック緯糸
か否かを把握する。ミス糸が第2ルーズピック緯糸でな
い場合には織機制御コンピュータCoは同期制御停止信
号をテリーモーション制御装置C1に出力する。織機の
回転角度が所定角度θoになると織機制御コンピュータ
Coは織機駆動モータMoに作動停止指令を出力し、織
機駆動モータMoは制動を掛けられて回転を停止する。
この織機駆動モータMoの回転停止時はほぼ織機回転角
度θs付近である。ファーストピック緯糸の緯入れは阻
止される。
【0030】テリーモーション制御装置C1は同期制御
停止信号の受信に応答してテリーモーションモータ28
の作動を停止する。同期制御停止信号の受信に基づくテ
リーモーションモータ28の作動停止ではテリーモーシ
ョン制御装置C1はロータリエンコーダ39からの織機
回転角度情報に基づいてテリーモーションモータ28の
作動停止を織機駆動モータMoの停止に同期させる。即
ち、テリーモーションモータ28は織機回転角度θsに
対応した回転角度αsで停止する。
【0031】織機停止後、織機制御コンピュータCoは
織機駆動モータMoを所定量スロー逆転する。このスロ
ー逆転によって織機は1回半ほど逆転して図4の織機回
転角度θ1で停止する。この停止位置では筬15が織布
Wの織前W1から最も離れた最後退位置に配置され、経
糸開口がミス糸除去可能な最大開口となる。経糸開口内
からミス糸を除去した後、起動スイッチ38をONする
と織機制御コンピュータCoは、起動スイッチ38のO
Nによる製織開始信号の入力に応答して同期制御開始信
号をテリーモーション制御装置C1に出力すると共に、
織機駆動モータMoを作動開始して製織を再開する。テ
リーモーション制御装置C1は同期制御開始信号の受信
に応答して前記した同期制御を再開する。
【0032】ミス糸が第2ルーズピック緯糸である場合
には織機制御コンピュータCoは強制停止信号をテリー
モーション制御装置C1に出力する。織機の回転角度が
所定角度θoになると織機制御コンピュータCoは織機
駆動モータMoに作動停止指令を出力し、織機駆動モー
タMoは制動を掛けられて回転を停止する。
【0033】テリーモーション制御装置C1は強制停止
信号の受信に応答してテリーモーションモータ28の作
動を強制停止する。強制停止信号の受信に基づくテリー
モーションモータ28の作動の強制停止ではテリーモー
ション制御装置C1はテリーモーションモータ28の作
動停止を織機の停止に同期させることなく直ちに行な
う。従って、例えばテリーモーションモータ28は図4
のαで示す回転位置に停止する。この回転位置状態では
エキスパンションバー16は図1の鎖線で示すテリー量
有り位置よりも若干筬15側に停止し、織布Wの織前W
1は図1の鎖線で示すテリー量有り位置よりも若干筬1
5側に停止する。
【0034】織機停止後、織機制御コンピュータCoは
織機駆動モータMoを所定量スロー逆転する。このスロ
ー逆転によって筬15前記最後退位置に配置され、経糸
開口がミス糸除去可能な最大開口となる。織機駆動モー
タMoのスロー逆転後、織機制御コンピュータCoは強
制停止解除信号をテリーモーション制御装置C1に出力
する。テリーモーション制御装置C1は、強制停止解除
信号の受信に応答してテリーモーションモータ28の回
転位置を織機の回転位置θ1に合わせるように補正す
る。
【0035】経糸開口内からミス糸を除去した後、起動
スイッチ38をONすると織機制御コンピュータCo
は、起動スイッチ38のONによる製織開始信号の入力
に応答して同期制御開始信号をテリーモーション制御装
置C1に出力すると共に、織機駆動モータMoを作動開
始して製織を再開する。テリーモーション制御装置C1
は同期制御開始信号の受信に応答して前記した同期制御
を再開する。
【0036】第1の実施の形態では以下の効果が得られ
る (1-1)織機制御コンピュータCoは、1単位のパイル
形成用の緯糸の種類を認識する緯糸認識手段となる。ま
た、テリーモーション制御装置C1は、織機停止直前に
緯入れされた緯糸がファーストピック緯糸と認識された
ときにはテリーモーション手段であるテリーモーション
モータ28の停止タイミングを早める変更制御手段とな
る。製織中はテリーモーションモータ28は織機回転に
同期しているが、ファーストピック緯糸Y1の緯入れ後
に織機を停止するときにはテリーモーションモータ28
は織機回転との同期から外れて早めに停止される。緯糸
の緯入れタイミングは、例えば織機回転角度90°〜2
30°の間である。図6(b)に示すように織機駆動モ
ータMoの停止が遅れると第1ルーズピック緯糸Y2と
織前W1との距離が所定距離よりも狭まり、パイル形成
不良という織り段が発生する。しかし、本実施の形態で
は、緯入れミスした第2ルーズピック緯糸Y3に先行す
る第1ルーズピック緯糸Y2と織前W1との距離が所定
距離よりも狭まることはない。 (1-2)織機制御コンピュータCoは、テリーモーショ
ンモータ28の停止タイミングを早める強制停止の解除
を指令する強制停止解除指令手段となる。織機制御コン
ピュータCoが強制停止解除指令を出力すると、変更制
御手段であるテリーモーション制御装置C1はテリーモ
ーションモータ28の回転位置を織機の回転角度に合わ
せる。このような位置合わせによって織機停止時の第1
ルーズピック緯糸Y2と織前W1との距離が所定距離に
補正され、製織再開後の最初のパイル形成は良好に行わ
れる。
【0037】次に、図5の第2の実施の形態を説明す
る。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付し
てある。41は緯入れ始端側から経糸の開口内に挿入さ
れる受け渡し用レピアヘッドであり、42は緯入れ末端
側から経糸の開口内に挿入される受け取り用レピアヘッ
ドである。各レピアヘッド41,42はレピアバンド4
3,44の先端に止着されており、レピアバンド43,
44は互いに逆方向に往復回動するスプロケットホイー
ル45,46に巻き掛けられている。レピアヘッド41
は、スプロケットホイール45の往動回動によって経糸
開口内に挿入され、スプロケットホイール45の復動回
動によってレピアヘッド41が経糸開口内から退避す
る。レピアヘッド42は、スプロケットホイール46の
往動回動によって経糸開口内に挿入され、スプロケット
ホイール46の復動回動によって経糸開口内から退避す
る。
【0038】スレイ47は揺動軸48上に支持されてい
る。スレイ47は揺動軸48を中心にして揺動軸48と
一体的に回動する。揺動軸48の直下には駆動軸49が
回転可能に配設されている。駆動軸49は筬打ちモータ
50によって駆動される。
【0039】駆動軸49の両端部にはダブルカム51,
52が止着されており、揺動軸48の両端部にはダブル
カムレバー53,54が止着されている。駆動軸49の
回転がダブルカム51,52及びダブルカムレバー5
3,54からなる積極カム機構を介して揺動軸48の往
復回動に変換される。揺動軸48の往復回動によりスレ
イ47が前後に往復揺動し、筬40が筬打ち動作を行な
う。
【0040】駆動軸49の両端には三次元クランク機構
55,56が設けられている。駆動軸49の回転は三次
元クランク機構55,56を介してスプロケットホイー
ル45,46の往復回動に変換される。
【0041】スプロケットホイール45,46の往復回
動はレピアバンド43,44に伝達され、レピアバンド
43,44が往復する。レピアバンド43,44の往復
によりレピアヘッド41,42が経糸開口に対して出入
りする。三次元クランク機構55,56は左右対称に構
成されており、左右のスプロケットホイール45,46
は互いに逆方向に回動する。従って、両レピアヘッド4
1,42は同期して経糸開口内に進入して図6に鎖線で
示すように織幅の中央部で出会い、その後に経糸開口内
から退避する。受け渡し用レピアヘッド41によって経
糸開口内に搬送された緯糸Yは受け取り用レピアヘッド
42に受け渡される。そして、受け取り用レピアヘッド
42が経糸開口内から退避することによって緯糸Yが経
糸開口内を通される。
【0042】距離変更手段となる筬打ちモータ50は変
更制御手段となる筬打ち制御装置57の制御を受ける。
筬打ち制御装置57はロータリエンコーダ39からの織
機回転角度情報に基づいて織機に同期するように筬打ち
モータ50を制御する。又、筬打ち制御装置57は筬打
ちモータ50に組み込まれたロータリエンコーダ501
からの回転角度情報に基づいて筬打ちモータ50をフィ
ードバック制御する。
【0043】第2ルーズピック緯糸が緯入れミスを起こ
したとき、織機制御コンピュータCoは筬打ち制御装置
57に強制停止信号を送る。筬打ち制御装置57は強制
停止信号の受信に応答して筬打ちモータ50を強制停止
させる。この強制停止により緯入れミスした第2ルーズ
ピック緯糸に先行する第1ルーズピック緯糸と織前との
距離が所定距離以下となることが回避される。従って、
第1ルーズピック緯糸と織前W1との距離が所定距離よ
りも狭まることに起因するパイル形成不良という織り段
発生防止される。
【0044】本発明では以下の実施の形態も可能であ
る。 (1)強制停止解除信号の出力を織機のスロー逆転後か
ら製織開始までの間の任意の時点で行なうこと。 (2)テリーモーションモータ28あるいは筬打ちモー
タ50を強制停止させる代わりに、第1ルーズピック緯
糸と織前との距離が所定距離以下とならない回転位置に
テリーモーションモータ28あるいは筬打ちモータ50
を停止制御すること。例えば織前を通常のテリー量有り
位置からエキスパンションバー16側へ逃がすこと。 (3)筬の筬打ち位置を変更して筬打ち位置と織布の織
前との相対位置を変更するパイル織機に本発明を適用す
ること。 (4)第2の実施の形態における筬打ちモータ50をテ
リーモーションモータとして兼用すること。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように本発明では、ファー
ストピック緯糸の緯入れタイミング後に織機を停止する
ときには、第1ルーズピック緯糸と織前との距離がパイ
ル形成前にはルーズピック時の距離よりも短くならない
ように筬と織前との距離を制御するようにしたので、フ
ァーストピック緯糸に関する筬打ち動作途中の織機停止
における織り段発生を防止し得るという優れた効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示す織機全体の側面図。
【図2】織り段発生防止制御プログラムを示すフローチ
ャート。
【図3】織り段発生防止制御プログラムを示すフローチ
ャート。
【図4】パイル形成時のテリーモーションモータの回転
位置を表すグラフ。
【図5】第2の実施の形態を示す正面図。
【図6】(a),(b)はファーストピック緯糸の筬打
ち途中の織機停止遅れによる織段発生を説明する断面
図。
【符号の説明】
15…筬、28…テリーモーション手段となるテリーモ
ーションモータ、50…距離変更手段となる筬打ちモー
タ、57…変更制御手段となる筬打ち制御装置、C1…
変更制御手段となるテリーモーション制御装置、Co…
緯糸認識手段となる織機制御コンピュータ、Mo…織機
駆動モータ、W1…織前、Y1…ファーストピック緯
糸、Y2…第1ルーズピック緯糸、Y3…第2ルーズピ
ック緯糸。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筬の筬打ち位置と織布の織前との相対位置
    を変更してパイルを形成するパイル織機において、 1単位のパイル形成用のファーストピック緯糸の緯入れ
    タイミング後に織機を停止するときには、1単位のパイ
    ル形成用の第1のルーズピック緯糸と織前との距離がル
    ーズピック時の距離よりも短くならないように前記筬と
    織前との距離を制御するパイル織機における織段発生防
    止方法。
  2. 【請求項2】織機駆動モータから独立したテリーモーシ
    ョン手段によって筬の筬打ち位置と織布の織前との相対
    位置を変更してパイルを形成するパイル織機であって、
    1単位のパイル形成用のファーストピック緯糸の緯入れ
    タイミング後に織機を停止するときには、前記テリーモ
    ーション手段の停止タイミングを前記1単位のパイル形
    成用の他の緯糸の緯入れ後の織機停止の際の前記テリー
    モーション手段の停止タイミングよりも早める請求項1
    に記載のパイル織機における織段発生防止方法。
  3. 【請求項3】前記テリーモーション手段の停止タイミン
    グを早めて前記テリーモーション手段の作動を停止した
    後、織機再開までに前記テリーモーション手段の動作位
    置を織機の回転角度に合わせる請求項1及び請求項2の
    いずれか1項に記載のパイル織機における織段発生防止
    方法。
  4. 【請求項4】織機駆動モータから独立して筬と織布の織
    前との距離を変更する距離変更手段を備え、筬の筬打ち
    位置と織布の織前との相対位置を変更してパイルを形成
    するパイル織機において、 1単位のパイル形成用の緯糸の種類を認識する緯糸認識
    手段と、 前記距離変更手段の作動を制御し、織機停止直前に緯入
    れされる緯糸が前記緯糸認識手段によってファーストピ
    ック緯糸と認識されたときには1単位のパイル形成用の
    第1のルーズピック緯糸と織前との距離がルーズピック
    時の距離よりも短くならないように前記距離変更手段を
    制御する変更制御手段とを備えたパイル織機における織
    段発生防止装置。
  5. 【請求項5】織機駆動モータから独立したテリーモーシ
    ョン手段によって筬の筬打ち位置と織布の織前との相対
    位置を変更してパイルを形成するパイル織機であって、
    前記距離変更手段は前記テリーモーション手段であり、
    前記変更制御手段は、織機停止直前に緯入れされる緯糸
    が前記緯糸認識手段によってファーストピック緯糸と認
    識されたときには前記テリーモーション手段の停止タイ
    ミングを前記1単位のパイル形成用の他の緯糸の緯入れ
    後の織機停止の際の前記テリーモーション手段の停止タ
    イミングよりも早める請求項4に記載のパイル織機にお
    ける織段発生防止装置。
  6. 【請求項6】前記停止タイミングを早める強制停止の解
    除を指令する強制停止解除指令手段を備え、前記変更制
    御手段は、前記強制停止解除指令手段からの解除指令に
    応答して前記テリーモーション手段の動作位置を織機の
    回転角度に合わせる請求項5に記載のパイル織機におけ
    る織段発生防止装置。
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JPS6451685U (ja) * 1987-09-25 1989-03-30
JPH05321096A (ja) * 1992-05-08 1993-12-07 Toyota Autom Loom Works Ltd ジェットルームにおける止段防止方法

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