JPH10316795A - 多孔質フィルムの製造方法 - Google Patents

多孔質フィルムの製造方法

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JPH10316795A
JPH10316795A JP9127095A JP12709597A JPH10316795A JP H10316795 A JPH10316795 A JP H10316795A JP 9127095 A JP9127095 A JP 9127095A JP 12709597 A JP12709597 A JP 12709597A JP H10316795 A JPH10316795 A JP H10316795A
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porous film
methyl methacrylate
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polymer fine
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Mutsuko Yamaguchi
睦子 山口
Tomoaki Ichikawa
智昭 市川
Yoshinobu Nakamura
吉伸 中村
Keiji Nakamoto
啓次 中本
Shigeru Katayama
茂 片山
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Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 孔径の制御が可能であり、したもシャープな
孔径度分布を有するポリオレフィン系の多孔質フィルム
を、廃溶剤の処理を必要としない乾式の製造方法で提供
することを課題とする。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂にポリメタクリル
酸メチル又はメタクリル酸メチルを主成分とする共重合
体からなる平均粒子径0.05〜5μmのポリマー微粒
子を分散させたフィルムを、延伸処理して微粒子周辺に
空隙を形成させた後、該ポリマー微粒子を電離性放射線
により分解して除去することを特徴とする多孔質フィル
ムの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は微細な連続孔を有するポ
リオレフィン系の多孔質フィルムの製造方法に関するも
ので、さらに詳しくは、限外濾過膜、精密濾過膜、逆浸
透膜の支持体や各種電池のセパレータなどとして使用し
うるポリオレフィン系多孔質フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン系の多孔質フィルムの製
造には、従来から押出法やインフレーション法によって
結晶を配向させた後に、延伸によって結晶ラメラ間の分
子を引き延ばして孔を形成させる方法があるが、この方
法では孔径が結晶構造によって決まるため、制御できる
孔径の範囲が狭い欠点がある。さらに、前記の結晶が押
出方向に配向するため、得られたフィルムの押出方向に
対する垂直方向の強度が非常に弱くなる欠点もある。
【0003】また、ポリオレフィン系樹脂に無機粒子を
配合して得られたフィルムを延伸して、粒子界面を剥離
させて多孔質化する方法や、その後さらに粒子を有機溶
剤で抽出する方法も知られている。前者の方法では、得
られたフィルム中に粒子が残存するため空孔率に制限を
受けると共に、使用時に粒子が析出することにより膜性
能が低下するという問題がある。
【0004】後者の方法では高い空孔率が得られるが、
粒子の抽出の際に有機溶剤を使用するため、大量の廃溶
剤の処理が必要となる。また、無機粒子はある程度の粒
度分布を有するため、一般にはシャープな孔径度分布を
持つ多孔質フィルムは得られ難い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、孔径の制御
が可能であり、しかもシャープな孔径度分布を有するポ
リオレフィン系の多孔質フィルムを、廃溶剤の処理を必
要としない乾式の製造方法で提供することを課題とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリオレフィ
ン系樹脂にポリメタクリル酸メチル又はメタクリル酸メ
チルを主成分とする共重合体からなる平均粒子径0.0
5〜5μmのポリマー微粒子を分散させたフィルムを、
延伸処理して微粒子周辺に空隙を形成させた後、該ポリ
マー微粒子を電離性放射線により分解して除去すること
を特徴とする多孔質フィルムの製造方法に関するもので
ある。
【0007】本発明の方法においては、ポリオレフィン
系樹脂100重量部に対して、ポリメタクリル酸メチル
又はメタクリル酸メチルを主成分とする共重合体10〜
250重量部の割合で使用するのが好ましい。メタクリ
ル酸メチルを主成分とする共重合体としては、メタクリ
ル酸メチル50〜99モル%とビニルケトン類1〜50
モル%からなる共重合体であるのが、電離性放射線によ
るポリマー微粒子の分解性の向上、またメタクリル酸メ
チル50〜99モル%と1分子中にビニル基又はアリル
基を2個以上有するモノマー1〜50モル%からなる共
重合体であるのが、ポリマー微粒子の分散性の向上、ま
たメタクリル酸メチル50〜99モル%と、(A)ビニ
ルケトン類および(B)1分子中にビニル基又はアリル
基を2個以上有するモノマーの合計が1〜50モル%で
あって、かつ(A)/(B)=1/0.2〜5のモノマ
ーとからなるのが、ポリマー微粒子の分解性及び分散性
の向上、の各理由により好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において使用されるポリオ
レフィン系樹脂としては、特に限定するものではない
が、190℃におけるメルトインデックスが0.01〜
100g/10分、好ましくは0.05〜50g/10
分のポリエチレン(低密度ポリエチレン、中密度ポリエ
チレン、高密度ポリエチレン、直鎖状ポリエチレンな
ど)、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体
等の一般に押出成形に用いられる市販品の各種ポリオレ
フィンを用いることができる。就中、高密度ポリエチレ
ン、ポリプロピレンが好適である。また、分子量が50
万以上の所謂、超高分子量ポリエチレンもその1成分と
して用いることもできる。
【0009】ポリオレフィン系樹脂に混合分散されるポ
リマー微粒子としては、平均粒子径が0.05〜5μm
の範囲から選ばれたシャープな粒度分布を有する微粒子
が好ましく用いられる。ポリマー微粒子は、電離性放射
線(特に紫外線、電子線)により分解性能を有するポリ
メタクリル酸メチル又はメタクリル酸メチルを主成分と
する共重合体から合成することができる。電離性放射線
の照射量は、電離性放射線の種類によって異なるが、2
54nmの紫外線の場合200J/cm2 以上の照射に
よって、また電子線の場合は10Mrad以上の照射に
よって、ポリマー微粒子を分解ガスとして除去すること
ができる。
【0010】ポリオレフィン系樹脂への分散性や電離性
放射線による分解性能を向上させるためには、メタクリ
ル酸メチルを主成分とする共重合体からポリマー微粒子
を合成するのが好ましい場合がある。
【0011】ポリマー微粒子の分解性能を向上させるた
めには、ビニルメチルケトン、ビニルプロピルケトン、
ビニルフェニルケトン等のビニルケトン類の1種又は2
種以上を共重合体の1成分として含有させることがで
き、メタクリル酸メチル50〜99モル%とビニルケト
ン類1〜50モル%からなる共重合体とするのが好まし
い。
【0012】また、ポリマー微粒子はポリオレフィン系
樹脂中に1次粒子として均一に分散させておくのが、均
一な連続孔を有する多孔質膜を得るのに望ましいことで
あり、ポリマー微粒子の重合過程、微粒子の粉末化の過
程、ポリオレフィン系樹脂への分散、押出の過程におい
て、微粒子同士が凝集するのを抑制するのがよい。かか
るポリマー微粒子の分散性を向上させるためには、ジビ
ニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、
ジアリルフタレート等の1分子中にビニル基又はアリル
基を2個以上有するモノマーの1種又は2種以上を共重
合体の1成分として含有させることができ、メタクリル
酸メチル50〜99モル%と前記モノマー1〜50モル
%からなる共重合体とするのが好ましい。
【0013】また、ポリマー微粒子の分解性及び分散性
の向上のためには、メタクリル酸メチル50〜99モル
%と、(A)ビニルケトン類および(B)1分子中にビ
ニル基又はアリル基を2個以上有するモノマーの合計が
1〜50モル%であって、かつ(A)/(B)=1/
0.2〜5のモノマーとからなる共重合体とするのが好
ましい。
【0014】上記のポリマー微粒子は、乳化重合や懸濁
重合により合成することができる。乳化重合において
は、攪拌羽根、温度計および窒素ガス置換用のガラス管
を配したフラスコ中に、所定の水、モノマー成分、重合
開始剤、乳化剤を配合し、加熱等によるラジカル重合に
より合成することにより、目的とする微粒子が水媒体中
に分散した乳濁液が得られる。乳化重合に際しては、モ
ノマー成分、重合開始剤、乳化剤の各濃度を調整するこ
とにより、微粒子の粒子径を変化させることが可能であ
る。また、モノマー成分の分割添加方法、即ち一度重合
を完結させてからモノマーを更に添加して再度重合さ
せ、随時これを繰り返す、所謂シード乳化重合も微粒子
の粒子径を所望の値に設定するのに有効な手段である。
【0015】乳化重合用の重合開始剤としては、通常の
乳化重合で用いられるものが使用可能であり、過硫酸カ
リウム、過硫酸アンモニウム、2,2’−アゾビス(2
−アミジノプロパン)塩酸塩等が挙げられる。乳化剤は
必要に応じて使用されるが、ポリオキシアルキレン系等
のノニオン性、各種硫酸塩等のアニオン性、各種アンモ
ニウム塩等のカチオン性の乳化剤を使用できる。
【0016】得られた乳濁液は、乾燥して水を飛散させ
たり、凍結後に減圧乾燥させたり、熱風中に噴霧して水
を飛散(スプレードライ法)等により微粒子のみを取り
出すことが可能である。
【0017】斯くして得られたポリマー微粒子は、ポリ
オレフィン系樹脂と溶融状態で混練することにより、樹
脂中にポリマー微粒子を1次粒子の状態で分散させるこ
とが可能となる。溶融混練物をTダイ押出やインフレー
ション成形、プレス成形によりフィルム化し、押出方向
および/またはその垂直方向に2〜10倍の1軸または
2軸延伸した後、電離性放射線を照射してポリマー微粒
子を分解ガスとして除去することにより、本発明のポリ
オレフィン系樹脂からなる多孔質フィルムを得ることが
できる。
【0018】本発明に使用しうる混練機としては、二軸
押出機、単軸押出機、ロール混練機、バンバリーミキサ
ー、ニーダー、ブラベンダー等の各種混練機が用いられ
る。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、ポリオレフィン系樹脂
にポリメタクリル酸メチル又はメタクリル酸メチルを主
成分とする共重合体からなるポリマー微粒子を分散させ
たフィルムを、延伸処理して微粒子周辺に空隙を形成さ
せた後、該ポリマー微粒子を電離性放射線により分解除
去することにより多孔質フィルムを製造するものである
から、開孔する核として作用するポリマー微粒子の平均
粒子径を任意に調整する事ができ、しかもシャープな粒
子径分布を有する微粒子を用いる事ができる。そのた
め、多孔質フィルムの孔径の制御が可能であり、比較的
均一な孔径を有する多孔質フィルムを得る事ができる。
【0020】また、ポリマー微粒子に特定のモノマーを
共重合させる事により、微粒子の分散性を向上させた
り、電離性放射線による分解性を促進させる事ができ
る。さらに、本発明の方法によれば、有機溶剤を用いる
ことなく空孔率や透気度の高い多孔質フィルムを得る事
ができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に本発明を実施例および比較
例により説明するが、本発明をこれに限定する趣旨のも
のではない。なお、文中において部とあるのは重量部を
意味する。表1〜2における諸物性は、次の方法で測定
した結果を示している。 〔平均粒子径〕:走査型電子顕微鏡(SEM)を用い
て、平均粒子径を求めた。 〔空孔率〕:紫外線照射前重量をWO 、紫外線照射前重
量をW1 とし、重量減少率を(WO −W1 )/WO で評
価した。重量減少率と構成成分の比重から体積に換算し
て空孔率を求めた。 〔平均孔径〕:SEMを用いて、フィルムの表面と断面
の観察により平均孔径を求めた。 〔最大孔径〕:SEMを用いて、平均孔径を観察した視
野内における最大孔径を調べた。この結果より、孔径の
バラツキの尺度として最大孔径/平均孔径(表中では、
最大/平均・孔径と表示)を求めた。 〔フィルム厚〕:延伸後のフィルム厚みをダイヤルゲー
ジを用いて測定した。 〔透気度〕:ASTM D-726 Method A により、100ml の透
気に要する時間を測定した。
【0022】実施例1ポリマー微粒子の合成 攪拌羽根、温度計および窒素ガス置換用のガラス管を配
したフラスコ内に、モノマー成分としてメタクリル酸メ
チル300部と、水700部、過硫酸アンモニウム1.
8部およびラウリル硫酸ナトリウム0.3部を仕込み、
60℃で3時間乳化重合を行った。重合終了後、ポリマ
ー微粒子が水媒体中に分散した乳濁液を冷蔵庫中に放置
して凍結した後、減圧乾燥することによって水分を飛散
させてポリマー微粒子1を得た。多孔質フィルムの製造 ポリプロピレン(PP)100部にポリマー微粒子1を
150部配合したフィルム組成物を、二軸押出機を用い
て220℃で溶融混練した。得られた溶融混練物を次の
条件で押出成形してフィルム化した。押出成形のTダイ
温度を200℃に設定し、押し出されたフィルムは80
℃に調温されたロールに接触させることにより冷却し
た。
【0023】得られたフィルムを押出方向(MD)に3
00%、幅方向(TD)に200%延伸した後に、UV
ランプにより254nmの紫外線を420J/cm2
射して、多孔質フィルムを得た。ポリマー微粒子の組成
および平均粒子径を表1に、多孔質フィルムの組成およ
び諸物性を表2に示した。
【0024】実施例2ポリマー微粒子の合成 実施例1のポリマー微粒子1を125部と、メタクリル
酸メチル213部、水613部、過硫酸アンモニウム
1.8部を仕込み、ポリマー微粒子1を核としたシード
重合を行う以外は、実施例1と同様にしてポリマー微粒
子2を合成した。 多孔質フィルムの製造 ポリプロピレン(PP)100部にポリマー微粒子2を
200部配合したフィルム組成物を押出成形して、得ら
れたフィルムをMDに500%、TDに300%延伸す
る以外は実施例1と同様にして、多孔質フィルムを得
た。
【0025】実施例3ポリマー微粒子の合成 実施例2のポリマー微粒子2を125部と、メタクリル
酸メチル213部、水613部、過硫酸アンモニウム
1.8部を仕込み、ポリマー微粒子2を核としたシード
重合を行う以外は、実施例1と同様にしてポリマー微粒
子3を合成した。 多孔質フィルムの製造 ポリプロピレン(PP)100部にポリマー微粒子3を
100部配合したフィルム組成物を押出成形して、得ら
れたフィルムをMDに200%、TDに200%延伸す
る以外は実施例1と同様にして、多孔質フィルムを得
た。
【0026】実施例4ポリマー微粒子の合成 実施例3のポリマー微粒子3を125部と、メタクリル
酸メチル213部、水613部、過硫酸アンモニウム
1.8部を仕込み、ポリマー微粒子3を核としたシード
重合を行う以外は、実施例1と同様にしてポリマー微粒
子4を合成した。 多孔質フィルムの製造 ポリプロピレン(PP)100部にポリマー微粒子4を
250部配合したフィルム組成物を押出成形して、得ら
れたフィルムをMDに600%、TDに300%延伸す
る以外は実施例1と同様にして、多孔質フィルムを得
た。
【0027】実施例5ポリマー微粒子の合成 モノマー成分として、メタクリル酸メチル246.9部
とビニルメチルケトン53.1部を用いる以外は、実施
例1と同様にしてポリマー微粒子5を合成した。多孔質フィルムの製造 ポリプロピレン(PP)100部にポリマー微粒子5を
200部配合したフィルム組成物を押出成形して、得ら
れたフィルムをMDに300%、TDに300%延伸
し、紫外線を210J/cm2 照射する以外は実施例1
と同様にして、多孔質フィルムを得た。
【0028】実施例6ポリマー微粒子の合成 モノマー成分として、メタクリル酸メチル193.3部
とビニルメチルケトン47.6部およびモノエチレング
リコールジメタクリレート59.1部を用いる以外は、
実施例1と同様にしてポリマー微粒子6を合成した。多孔質フィルムの製造 ポリプロピレン(PP)100部にポリマー微粒子6を
150部配合したフィルム組成物を押出成形して、得ら
れたフィルムをMDに300%、TDに300%延伸
し、紫外線を210J/cm2 照射する以外は実施例1
と同様にして、多孔質フィルムを得た。
【0029】実施例7 高密度ポリエチレン(HDPE)100部にポリマー微
粒子6を50部配合したフィルム組成物を押出成形し
て、得られたフィルムをMDに500%、TDに300
%延伸し、紫外線を210J/cm2 照射する以外は実
施例1と同様にして、多孔質フィルムを得た。
【0030】実施例8 高密度ポリエチレン(HDPE)100部にポリマー微
粒子6を200部配合したフィルム組成物を押出成形し
て、得られたフィルムをMDに300%、TDに300
%延伸し、電子線を16Mrad照射する以外は実施例
1と同様にして、多孔質フィルムを得た。
【0031】比較例1 ポリプロピレン(PP)100部に平均粒子径0.5μ
mの球状シリカ粒子(龍森社製、アドマファインSO-25
R)150部を配合したフィルム組成物を押出成形し
て、得られたフィルムをMDに300%、TDに300
%延伸し、紫外線照射又は電子線照射を行わない以外は
実施例1と同様にして、多孔質フィルムを得た。
【0032】比較例2 高密度ポリエチレン(HDPE)100部に平均粒子径
0.5μmの球状シリカ粒子(龍森社製、アドマファイ
ンSO-25R)250部を配合したフィルム組成物を押出成
形して、得られたフィルムをMDに300%、TDに3
00%延伸し、紫外線照射又は電子線照射を行わない以
外は実施例1と同様にして、多孔質フィルムを得た。
【0033】以上の例から明らかなように、実施例では
ポリマー微粒子の平均粒子径を任意に調整でき、シャー
プな粒子径分布とすることができるため、目的とする多
孔質フィルムの孔径の制御が可能であり、したも最大孔
径と平均孔径の比(表2の最大/平均・孔径)を1に近
似した値、即ち比較的均一な孔径を有する多孔質フィル
ムを得ることができる。また、空孔率および透気度も自
由に調整することができる。
【0034】表2の紫外線および電子線の照射は、押出
延伸フィルムの重量が恒量になるまでの照射量を示して
おり、一定量照射後に該フィルム中のポリマー微粒子が
分解して消滅していることが、SEMによる観察で確認
されている。実施例5〜8は実施例1〜4に比較して、
少量の照射量でポリマー微粒子が分解しており、ビニル
ケトン類を共重合したポリマー微粒子は、分解性を促進
させる効果があることを示している。
【0035】一方、比較例1〜2は、本発明に使用する
ポリマー微粒子に代えて球状シリカ粒子を用いた例であ
るが、当然分解・消滅は不可能であり、空孔率や透気度
が低くなっている。また、比較例の多孔質フィルムは、
最大/平均・孔径の値が大きく、孔径のバラツキが大き
くなっている。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01D 71/40 B01D 71/40 C08J 9/00 CES C08J 9/00 CESA C08L 23/00 C08L 23/00 33/10 33/10 // H01M 2/16 H01M 2/16 P (72)発明者 中本 啓次 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 片山 茂 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂にポリメタクリル
    酸メチル又はメタクリル酸メチルを主成分とする共重合
    体からなる平均粒子径0.05〜5μmのポリマー微粒
    子を分散させたフィルムを、延伸処理して微粒子周辺に
    空隙を形成させた後、該ポリマー微粒子を電離性放射線
    により分解して除去することを特徴とする多孔質フィル
    ムの製造方法。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィン系樹脂100重量部に対
    して、ポリメタクリル酸メチル又はメタクリル酸メチル
    を主成分とする共重合体10〜250重量部の割合で使
    用する請求項1記載の多孔質フィルムの製造方法。
  3. 【請求項3】 メタクリル酸メチルを主成分とする共重
    合体が、メタクリル酸メチル50〜99モル%とビニル
    ケトン類1〜50モル%からなる共重合体である請求項
    1記載の多孔質フィルムの製造方法。
  4. 【請求項4】 メタクリル酸メチルを主成分とする共重
    合体が、メタクリル酸メチル50〜99モル%と1分子
    中にビニル基又はアリル基を2個以上有するモノマー1
    〜50モル%からなる共重合体である請求項1記載の多
    孔質フィルムの製造方法。
  5. 【請求項5】 メタクリル酸メチルを主成分とする共重
    合体が、メタクリル酸メチル50〜99モル%と、
    (A)ビニルケトン類および(B)1分子中にビニル基
    又はアリル基を2個以上有するモノマーの合計が1〜5
    0モル%であって、かつ(A)/(B)= 1/0.2
    〜5のモノマーとからなる共重合体である請求項1記載
    の多孔質フィルムの製造方法。
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