JPH10315886A - 車両のバッテリルーム換気構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 専用のファン等を設けることなく、コストア
ップを抑えつつ、バッテリルーム内の換気を効率よく行
い得る車両のバッテリルーム換気構造を提供する。 【解決手段】 内部にラジエータ５が設置されるラジエ
ータルーム６の隣にバッテリルーム３を形成すると共
に、該バッテリルーム３とラジエータルーム６とを仕切
る仕切壁３ｂに換気孔４ｂを穿設し、ラジエータ５の冷
却用ファン５ａの作動によりバッテリルーム３内を強制
換気するよう構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、バス等の車両のバ
ッテリルーム換気構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、図６及び図７に示される如く、
車両としてのバス１に搭載されるバッテリ２は、車両本
体１ａ後部所要位置に形成されたバッテリルーム３の内
部に設置されるようになっている。

【０００３】前記バッテリ２からは水素ガスが発生する
ため、従来、図７及び図８に示される如く、バッテリル
ーム３の壁３ａには、外部と連通する換気孔４ａが穿設
され、バッテリ２から発生する水素ガスを換気孔４ａか
ら外部へ逃し、バッテリルーム３内に水素ガスが充満し
ないようにしていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
如く、バッテリルーム３の壁３ａに単に外部と連通する
換気孔４ａを穿設するのでは、バッテリルーム３内の換
気を充分に行うことができないという欠点を有してい
た。

【０００５】このため、前記換気孔４ａに専用のファン
等を取り付け、バッテリルーム３内を強制的に換気する
ことも提案されているが、この場合には、専用のファン
等が必要となり、コストアップにつながるため、実用化
されていないのが現状であった。

【０００６】本発明は、斯かる実情に鑑み、専用のファ
ン等を設けることなく、コストアップを抑えつつ、バッ
テリルーム内の換気を効率よく行い得る車両のバッテリ
ルーム換気構造を提供しようとするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、内部にバッテ
リが設置される車両のバッテリルーム換気構造であっ
て、内部にラジエータが設置されるラジエータルームの
隣にバッテリルームを形成すると共に、該バッテリルー
ムとラジエータルームとを仕切る仕切壁に換気孔を穿設
し、ラジエータの冷却用ファンの作動によりバッテリル
ーム内を強制換気するよう構成したことを特徴とする車
両のバッテリルーム換気構造にかかるものである。

【０００８】前記車両のバッテリルーム換気構造におい
ては、仕切壁に、換気孔を覆いバッテリルーム内への侵
入物の侵入を抑えるための邪魔板を取り付けることがで
きる。

【０００９】上記手段によれば、以下のような作用が得
られる。

【００１０】バッテリからは水素ガスが発生するが、車
両のエンジンをかけた状態においては、ラジエータの冷
却用ファンが回転駆動され、ラジエータが強制冷却され
ると共に、バッテリルーム内が強制換気され、バッテリ
から発生する水素ガスが換気孔からラジエータルームを
経て外部へ逃がされ、バッテリルーム内に水素ガスが充
満することが防止される。

【００１１】この結果、従来のように換気孔に専用のフ
ァン等を取り付けたりせずに、バッテリルーム内の換気
を充分に行うことが可能となり、コストアップも抑えら
れる。

【００１２】前記車両のバッテリルーム換気構造におい
て、仕切壁に、換気孔を覆いバッテリルーム内への侵入
物の侵入を抑えるための邪魔板を取り付けると、水や埃
等の侵入物がラジエータルームから換気孔を介してバッ
テリルーム内へ侵入することが最小限に抑えられる。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示
例と共に説明する。

【００１４】図１〜図３は本発明を実施する形態の一例
であって、図中、図６〜図８と同一の符号を付した部分
は同一物を表わしており、基本的な構成は図６〜図８に
示す従来のものと同様であるが、本図示例の特徴とする
ところは、図１〜図３に示す如く、内部にラジエータ５
が設置されるラジエータルーム６の隣にバッテリルーム
３を形成すると共に、該バッテリルーム３とラジエータ
ルーム６とを仕切る仕切壁３ｂに換気孔４ｂを穿設し、
ラジエータ５の冷却用ファン５ａの作動によりバッテリ
ルーム３内を強制換気するよう構成した点にある。

【００１５】次に、上記図示例の作動を説明する。

【００１６】バッテリ２からは水素ガスが発生するが、
バス１のエンジンをかけた状態においては、ラジエータ
５の冷却用ファン５ａが回転駆動され、ラジエータ５が
強制冷却されると共に、バッテリルーム３内が強制換気
され、バッテリ２から発生する水素ガスが換気孔４ｂか
らラジエータルーム６を経て外部へ逃がされ、バッテリ
ルーム３内に水素ガスが充満することが防止される。

【００１７】この結果、従来のように換気孔４ａに専用
のファン等を取り付けたりせずに、バッテリルーム３内
の換気を充分に行うことが可能となり、コストアップも
抑えられる。

【００１８】こうして、専用のファン等を設けることな
く、コストアップを抑えつつ、バッテリルーム３内の換
気を効率よく行い得る。

【００１９】一方、図１に示す如く、ラジエータルーム
６の側面に開閉可能に取り付けられたリッド７には、通
常、ラジエータルーム６内のラジエータ５へ冷却用の風
を送り込むための金網７ａが設けられており、ラジエー
タルーム６内は外部と連通しているため、前述の如く、
ラジエータルーム６の隣にバッテリルーム３を形成する
と共に、該バッテリルーム３とラジエータルーム６とを
仕切る仕切壁３ｂに換気孔４ｂを穿設した場合、水や埃
等の侵入物がラジエータルーム６から換気孔４ｂを介し
てバッテリルーム３内へ侵入する可能性があるが、図４
及び図５に示す如く、仕切壁３ｂに、チャンネル材等で
形成した邪魔板８を取り付け、換気孔４ｂの表面側を覆
うようにすると、バッテリルーム３内への侵入物の侵入
を最小限に抑えることが可能となる。尚、水素ガスは空
気より軽いため、邪魔板８によって換気孔４ｂの表面側
を覆っても、図４に示す如く、少なくとも換気孔４ｂの
上方側を開放しておけば、バッテリルーム３内の換気に
支障を来すことはない。

【００２０】尚、本発明の車両のバッテリルーム換気構
造は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、換
気孔は仕切壁に複数穿設してもよいこと等、その他、本
発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え
得ることは勿論である。

【００２１】

【発明の効果】以上、説明したように本発明の請求項１
記載の車両のバッテリルーム換気構造によれば、専用の
ファン等を設けることなく、コストアップを抑えつつ、
バッテリルーム内の換気を効率よく行い得るという優れ
た効果を奏し得、又、本発明の請求項２記載の車両のバ
ッテリルーム換気構造によれば、上記効果に加え更に、
バッテリルーム内への水や埃等の侵入物の侵入を抑制す
ることができるという優れた効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を実施する形態の一例の全体側面図であ
る。

【図２】本発明を実施する形態の一例の全体平断面図で
ある。

【図３】本発明を実施する形態の一例におけるバッテリ
ルームを表わす斜視図である。

【図４】本発明を実施する形態の一例におけるバッテリ
ルームの変形例を表わす斜視図である。

【図５】図４のＶ−Ｖ矢視図である。

【図６】従来例の全体側面図である。

【図７】従来例の全体平断面図である。

【図８】従来例におけるバッテリルームを表わす斜視図
である。

【符号の説明】

１ バス（車両） ２ バッテリ ３ バッテリルーム ３ｂ 仕切壁 ４ｂ 換気孔 ５ ラジエータ ５ａ 冷却用ファン ６ ラジエータルーム ８ 邪魔板

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部にバッテリが設置される車両のバッ
   テリルーム換気構造であって、 内部にラジエータが設置されるラジエータルームの隣に
   バッテリルームを形成すると共に、該バッテリルームと
   ラジエータルームとを仕切る仕切壁に換気孔を穿設し、
   ラジエータの冷却用ファンの作動によりバッテリルーム
   内を強制換気するよう構成したことを特徴とする車両の
   バッテリルーム換気構造。
2. 【請求項２】 仕切壁に、換気孔を覆いバッテリルーム
   内への侵入物の侵入を抑えるための邪魔板を取り付けた
   請求項１記載の車両のバッテリルーム換気構造。