本発明は燃料電池を収容する燃料電池ケースに関する。
従来、ケース内に改質器、冷却ファンを搭載すると共に、ケース内外を連通させる排気口を形成した燃料電池ケースが開示されている(特許文献1)。このものによれば、燃料電池ケースに形成されている排気口を覆うカバーが設けられている。
またケース内に改質器、換気ファンを搭載すると共に、ケース内外を連通させる排気口を形成した燃料電池ケースが開示されている(特許文献2)。このものによれば、燃料電池ケースに形成されている排気口を覆うカバーが設けられている。排気口は下方に開口されている。
特開平11−185789号公報
特開平11−102717号公報
上記した装置によれば、排気口がカバーによって覆われているが、燃料電池ケースが屋外に設置されているとき、降雨時には、雨水が燃料電池ケースの内部に進入するおそれがある。殊に、暴風雨等のように、雨水が横方向から降りかかるときには、雨水が燃料電池ケースの内部に進入するおそれがある。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、雨水が収容室の内部に進入することを抑えるのに有利な燃料電池ケースを提供することを課題とする。
(1)様相1に係る燃料電池ケースは、厚み方向に連通する内通気口をもつ内壁体と、内壁体の外側に配置され厚み方向に連通する外通気口をもつ外壁体と、内壁体よりも内側に燃料電池を収容する収容室とを備える燃料電池ケースであって、外壁体のうち外通気口よりも上側の壁の下端は、内通気口よりも重力方向の下方に位置していることを特徴とする。外壁体のうち外通気口よりも上側の壁の下端は、内壁体の内通気口よりも重力方向の下方に位置している。このため外壁体のうち外通気口よりも上側の壁は、内通気口を外側から覆う。従って、外部の雨水が内通気口に進入することが抑えられる。
特に、内壁体および外壁体は所定の隙間幅を介して互いに離間しており、燃料電池ケース側面に亘って内壁体および外壁体の間に隙間空間を形成しているか、及び/又は、外壁体は、側面を形成する側面外壁と、側面外壁の天井側を覆う天井壁と、天井壁の内面に配置された内張材とを備えており、内通気口は、内壁体の端部と、天井壁または内張材とで形成されている。
(2)様相2に係る燃料電池ケースは、換気要素用換気口をもつ壁体と、換気要素用換気口を介して空気を換気する換気要素とを備える燃料電池ケースであって、換気要素は、壁体の内側に位置しつつ、換気用の通気口よりも重力方向の上方に位置していることが例示される。換気要素は、換気用の通気口よりも重力方向の上方に位置している。このため、壁体が換気要素の外側から覆っている。従って、外部の雨水が換気用の通気口から換気要素に進入することが抑えられる。
特に、壁体は内壁体と外壁体を備えており、内壁体および外壁体は所定の隙間幅を介して互いに離間しており、燃料電池ケース側面に亘って内壁体および外壁体の間に隙間空間を形成しており、隙間空間は換気要素用換気口に連通すると共に、換気要素の換気用流路を形成していることが例示される。
様相1に係る燃料電池ケースによれば、雨水が収容室内へ進入することが抑えられる。様相2に係る燃料電池ケースによれば、雨水が収容室内へ進入することが抑えられる。従って、燃料電池ケースに収容されている部品等の保護性を高めることができる。
(1)様相1に係る燃料電池ケースは、厚み方向に連通する内通気口をもつ内壁体と、内壁体の外側に配置され厚み方向に連通する外通気口をもつ外壁体と、内壁体よりも内側に燃料電池を収容する収容室とを備えている。内壁体は、燃料電池ケースの内側の壁を意味する。内壁体は複数の開口をもつ枠形状でも良いし、箱形状でも良い。外壁体は、燃料電池ケースの外側の壁を意味する。外壁体は一般的には箱形状をなす。
内通気口とは、内壁体に形成されている通気用の開口を意味する。外通気口とは、外壁体に形成されている通気用の開口を意味する。外壁体のうち外通気口よりも上側の壁の下端は、内通気口よりも重力方向の下方に位置している。重力方向の下方とは、重力作用方向の下方という意味であり、斜め下方向も含む意味である。
内壁体および外壁体は互いに離間している形態が例示される。この場合、遮音性および断熱性を向上させ易い。また、外壁体は換気要素用換気口を備えており、換気要素用換気口よりも重力方向の上方において換気要素が設けられている形態が例示される。この場合、外部の雨水が換気要素用換気口を介して換気要素に到達することが抑制される。重力方向の上方とは、重力作用方向の上方という意味であり、斜め上方向も含む意味である。
外壁体は、側面を形成する側面パネル等の側面外壁と、側面外壁の天井側を覆う天井パネル等の天井壁とを備えている形態が例示される。そして外通気口は側面外壁の端部と天井壁の端部とで形成されている形態が例示される。この場合、外壁体の壁部分にこれの厚み方向に連通する貫通状態の外通気口を形成せずとも良く、外壁体の強度確保に有利である。
また外壁体は、側面を形成する側面外壁と、側面外壁の天井側を覆う天井壁とを備えており、内通気口は、内壁体の端部と天井壁とで形成されている形態が例示される。この場合、内壁体の壁部分にこれの厚み方向に連通する貫通状態の内通気口を形成せずとも良く、内壁体の強度確保に有利である。
また、外壁体は、側面を形成する側面外壁と、側面外壁の天井側を覆う天井壁と、天井壁の内面に配置された内張材とを備えており、内通気口は、内壁体の端部と、天井壁または内張材とで形成されている形態が例示される。この場合、内壁体にこれの厚み方向に連通する内通気口を形成せずとも良く、内壁体の強度確保に有利である。
外壁体の周囲長を100と相対表示するとき、外通気口は、100のうち60以上の長さで外壁体の回りに沿って延設されている形態が例示される。この場合、雨水が外通気口の内部に進入することを抑えるように、外通気口の隙間幅の大きさを抑えつつ、外通気口の長さを確保することができる。この場合、外通気口の流路面積を確保するのに有利である。従って、外壁体の周囲長を100とするとき、外通気口は、100のうち70以上、80以上、90以上の長さで外壁体の回りに沿って延設されている形態が例示される。なお外通気口は外壁体の全周を1周するように形成できる。
(2)様相2に係る燃料電池ケースは、換気要素用換気口をもつ壁体と、換気要素用換気口を介して空気を換気する換気要素とを備える燃料電池ケースであって、換気要素は、壁体の内側に位置しつつ、換気要素用換気口よりも重力方向の上方に位置している。この場合、外部の雨水が換気要素用換気口を介して換気要素に到達することが抑制される。
様相2によれば、壁体は、内壁体と、内壁体の外側に配置され内壁体との間に隙間空間を形成する外壁体を備えている形態が例示される。この場合、隙間空間は換気要素用換気口に連通すると共に、換気要素の換気用流路を形成している形態が例示される。
様相2によれば、隙間空間を内側空間と外側空間とに仕切る仕切壁が設けられている形態が例示される。そして仕切壁は換気用流路を形成するように、換気要素用換気口に対面している形態が例示される。外部の雨水が換気要素用換気口を介して進入することが仕切壁により抑えられる。
ここで、外壁体は、側面を形成する側面外壁と、側面外壁の天井側を覆う天井壁と、外通気口とを備えており、外通気口は側面外壁の端部と天井壁の端部とで形成されている形態が例示される。この場合、外壁体にこれの厚み方向に連通する外通気口を形成せずとも良く、外壁体の強度確保に有利である。
様相2によれば、内壁体は内通気口を備えており、外壁体は、側面を形成する側面外壁と、側面外壁の天井側を覆う天井壁とを備えており、内通気口は、内壁体の端部と天井壁とで形成されている形態が例示される。この場合、内壁体の壁部分にこれの厚み方向に連通する貫通状態の内通気口を形成せずとも良く、内壁体の強度確保に有利である。
様相2においても、外壁体の周囲長を100と相対表示するとき、外通気口は、100のうち60以上の長さで外壁体の回りに沿って延設されている形態が例示される。この場合、雨水が外通気口の内部に進入することを抑えるように、外通気口の隙間幅の大きさを抑えつつ、外通気口の長さを確保することができる。この場合、外通気口の流路面積を確保するのに有利である。従って、外壁体の周囲長を100と相対表示するとき、外通気口は、100のうち70以上、80以上、90以上の長さで外壁体の回りに沿って延設されている形態が例示される。なお外通気口は外壁体の全周を1周するように形成できる。なお、様相1に係る構造を様相2に適用しても良い。
(3)なお様相1,2によれば、燃料電池ケースにおいてケースの内外を連通する換気用の通気口としては、内壁体をこれの厚み方向に連通する内通気口と、外壁体をこれの厚み方向に連通すると共に内通気口よりも重力方向の下方に位置する外通気口とを備えている形態が例示される。この場合、外通気口よりも重力方向の上方に位置する内通気口と、内通気口よりも重力方向の下方に位置する外通気口とが流路で連通しており、流路は、ケース内とケース外とを分離(遮断)する流路で連通している形態が例示される。重力方向の上方とは、重力方向の斜め上方向も含む。重力方向の下方とは、重力方向の斜め下方向も含む。
ケースが外壁体と内壁体とを有する場合には、流路としては、外壁体と内壁体との間に形成される隙間空間を用いても良い。また、ケースが外壁体と内壁体とを有する場合、あるいは、ケースが1重の壁構造である場合には、流路としては、流路配管等で形成しても良い。ケースの内外を連通させる通気口の全て(換気扇等の換気要素で換気する換気要素通気口も含む)は、上記した内通気口および外通気口の関係を採用することができる。この場合、ケースの内部に対する雨進入性が効果的に抑制される。
本発明の実施例1について図1〜図4を参照しつつ説明する。図1は燃料電池ケースの断面図を示す。図2は枠状の内フレーム2を示す。図3は、側面パネル41と傘形状をなす天井パネル45とを完全に組み付ける前の状態を示す。図4は、側面パネル41と天井パネル45とを組み付けた後の状態を示す。
図1に示すように、燃料電池ケースは屋外に設置される定置用の燃料電池システムに適用されている。燃料電池ケースは、厚み方向に連通する内通気口3をもつ枠状の内壁体として機能する内フレーム2と、内フレーム2の外側に配置され厚み方向に連通する外通気口5をもつ外箱状をなす外壁体として機能する外パネル4と、燃料電池のスタック等の各種部品を収容する収容室6とを備える。
図1に示すように、内通気口3は、外通気口5よりも重力方向の上方に位置しており、上下方向に沿って貫通するように開口している。内通気口3は、後述する天井パネル45(天井壁)の下側において、天井パネル45(天井壁)に対向している。外通気口5は内通気口3よりも重力方向の下方に位置しており、側方(横方)に沿って貫通するように開口している。
収容室6は内フレーム2の内側に形成されている。収容室6には、燃料電池のスタック71、改質装置72、補機73,74(ポンプやバルブ等)、制御装置75、加湿装置6が収容されている。改質装置72および補機73,74よりも、スタック71は内通気口3の近くに配置されている。改質装置72は、原燃料を改質反応により水素リッチなアノードガスとする改質部72aと、改質部72aを改質反応に適するように高温領域に加熱する燃焼部72cとを備えている。内フレーム2は燃料電池ケースの内側の壁を意味する。改質装置72において燃焼された燃焼排ガスは、図略の排気配管を介して外パネル4の排気口400(図4参照)に至り、排気口400から外部に排出される。
図2に示すように、内フレーム2は開放性が高い角枠形状とされており、縦向きの複数の縦支柱20と、横向きの複数の横支柱21とを結合して形成されている。横支柱21は高さ寸法h1をもつ。内フレーム2は、側方に開口する側面開口23および上方に開口する上面開口24をもつ。横支柱21は遮蔽壁状をなしており、内フレーム2を1周するように内フレーム2の回りに延設されている。
図1に示すように内フレーム2の上部には、第1内向きフランジ部27(端部)が形成されている。第1内向きフランジ部27は、水平方向(矢印W方向)に沿って内フレーム2の内向きに突設されており、燃料電池ケースの縦向きの中心線P1を1周するように延設されている。内フレーム2の下部には、底壁28が形成されている。底壁28の下面には、床面に設置される設置用の脚29が設けられている。
外パネル4は燃料電池ケースの外側の壁を意味する。図3に示すように、外パネル4は密閉性が高い四角箱形状をなす。外パネル4は、側面を形成する複数(4個)の側面パネル41(側面外壁)と、側面パネル41の天井側を覆う傘として機能する天井パネル45(天井壁)とを備えている。なお、側面パネル41の高さ寸法をH1として示す。天井パネル45の高さ寸法をH2として示す。図3および図4から理解できるように、天井パネル45を上方から投影した外縁の投影形状は、側面パネル41を上方から投影した外縁の投影形状と同一または近似するように設定されている。従って、外通気口5は下向きではなく、側方に開口しており、横向きとされている。この場合、外通気口が下向きとされている場合に比較して、水素等のように比重が軽いガスを外部に排出させるのに有利となる。
図1に示すように、外パネル4の側面パネル41および内フレーム2は、隙間幅Mを介して互いに離間しており、両者の間に隙間空間85を形成している。この場合、遮音性および断熱性を向上させるのに有利となる。側面パネル41と内フレーム2の遮蔽壁状の横支柱21との間には、燃料電池ケースの中心線P1の回りを1周する角リング形状をなすシール材79(79a,79c)が設けられている。シール材79は樹脂やゴム等のシール材料で形成されている。ここで、一方のシール材79aは、外パネル4の側面パネル41の上部と内フレーム2の上部との間に角リング状に配置されており、雨水が隙間空間85の内部に進入しないように設定されている。換言すると、横支柱21は後述するシール材79aに対面接触してシールしているため、横支柱21よりも下方(内フレーム2の内部)への雨水の進入が防止される。他方のシール材79cは、外パネル4の側面パネル41の下部と内フレーム2の下部との間に角リング状に配置されている。
図1に示すように、側面パネル41の上部および下部には、第2内向きフランジ部47(端部)が形成されている。第2内向きフランジ部47は、シール材79aの上側において、水平方向(矢印W方向)に沿って延設されており、第1内向きフランジ部27に対してほぼ平行に配置されている。第2内向きフランジ部47は、燃料電池ケースの縦向きの中心線P1を1周するように形成されており、側面パネル41に対して内方にL字形状に曲成されている。
なお、図1に示すように、第2内向きフランジ部47の高さ位置HAは、第1内向きフランジ部27の高さ位置HBよりも低く設定されている。高さ位置は床面からの高さ位置を意味する。また第1内向きフランジ部27の高さ位置よりも、天井パネル45の下向きフランジ部45cの下端45dは下方向に延設されている。従って、下向きフランジ部45cの下端45dの高さ位置は、第1内向きフランジ部27の高さ位置よりも低く設定されている。
図1に示すように、天井パネル45は、平面形状がほぼ四角形状をなす水平方向に沿った天壁45aと、天壁45aの水平方向に沿った外縁45eから下向き(重力方向の下方)に延設された下向きフランジ部45c(端部)とを備えている。下向きフランジ部45cはほぼ鉛直方向に沿っている。下向きフランジ部45cの仮想延長線上に側面パネル41が位置している。このため下向きフランジ部45cおよび側面パネル41は面一状態とされており、ケースの外観性が確保されている。下向きフランジ部45cは、燃料電池ケースの中心線P1の回りを1周するように連続して延設されている。天井パネル45の天壁45aの内面45iには、板状の内張材46が保持されている。内張材46は、断熱性および遮音性を高める材料(軟質材料または断熱材料)で形成されている。
天井パネル45(燃料電池ケースの外壁体の一部)は、図略の締結具より内フレーム2の天壁45aに内張材46を介して固定されている。この結果、図1に示すように、内張材46は、内フレーム2の上面開口24の大部分を閉鎖している。但し、内張材46は内通気口3を閉鎖していない。内通気口3は、内フレーム2に形成されている通気用の開口を意味する。内張材46の下面46uは、内フレーム2の上部の第1内向きフランジ部27(端部)に載せられているため、内張材46の下面46uの高さ位置は内通気口3の高さ位置と同じ程度とされている。このため水素等の比重が小さなガスが上昇して内張材46の下面46u側に溜まったとしても、下面46u側から内通気口3に容易に進入できる。このため、水素等の比重が小さなガスがケース外に排出される排出性が高められている。つまり天井パネル45の下面は内通気口3の高さ位置に相応するように、内通気口3の高さ位置と同じ程度とされている。
図1に示すように、内通気口3は、図1の紙面垂直方向(重力方向の上下方向)に沿って延設されている。内通気口3は、内フレーム2の第1内向きフランジ部27(内フレーム2の上側の端部)と、天井パネル45または内張材46との間に形成されている。この結果、内フレーム2の壁部分にこれの厚み方向に連通する内通気口を形成せずとも良いため、内フレーム2の強度を確保するのに有利である。内通気口3は、重力方向(矢印G方向)において連通するように形成されており、隙間幅t1(図1参照)をもつ。なお、第2内向きフランジ部47はシール材79aを上方から覆っている。
外通気口5は、外パネル4に形成されている通気用の開口を意味する。図1に示すように、外通気口5は、外パネル4を構成する側面パネル41の第2内向きフランジ部47(側面パネル41の上側の端部)と、天井パネル45の下向きフランジ部45c(天井パネル45の下向きの端部)とで、両者の間に形成されている。外通気口5は水平方向(矢印W方向)に沿って外壁体としての外パネル4の厚み方向に連通している。この場合、外パネル4の壁部分において、これの厚み方向に連通する貫通状態の外通気口を形成せずとも良く、外パネル4の強度確保に有利である。外通気口5と内通気口3とを繋ぐ流路4Rが形成されている。流路4Rは中心線P1の回りに沿って巡らされており、中心線P1の回りを1周しているが、これに限らず1/2周程度、2/3周程度、3/4周程度としても良い。
なお、図1に示すように、内フレーム2の第1内向きフランジ部27の高さ位置は、外通気口5の高さ位置よりも高い位置に設定されている。図1に示すように、第1内向きフランジ部27の下方に位置する内フレーム2の横枠21は、外通気口5に接近しつつ直接的に対面している。図1に示すように、天井パネル45の高さ寸法をH2とするとき、外通気口5と内通気口3との間の高さ方向の距離hcは、寸法H2よりも小さく設定されている(hc<H2)。これにより外通気口5と内通気口3との間の距離が小さくなる。よって、ケース内のガスの比重が小さい場合であっても、そのガスを内通気口3から外通気口5を介して外部に排出させる排出性が高められている。
図4は、燃料電池ケースを組み付けた状態を示す。図4に示すように、外通気口5は隙間幅t2をもち、燃料電池ケースの縦向きの中心線P1の回りを連続的に1周するように、ほぼ四角リング形状に形成されている。このように外通気口5は中心線P1の回りを連続的に1周している。このため、外通気口5の隙間幅t2の値を小さく抑えつつ、外通気口5の全長が長く確保され、結果として外通気口5の全体の通気開口面積が確保され、通気量が確保される。なお、燃料電池システムの種類にもよるが、隙間幅t2は例えば0.5ミリメートル〜30ミリメートルの範囲内、2ミリメートル〜20ミリメートルの範囲内で設定できる。但しこれに限定されるものではない。なお、外通気口5の隙間幅t2は内通気口3の隙間幅t1よりも小さくされている。このため外部から外通気口5を介して雨水が進入することが抑制される。更に外通気口5は中心線P1の回りを1周しているため、雨水の進入を抑制しつつ、通気開口面積が良好に確保され、ケース内外の通気性が良好に確保される。
前述したように、図1に示す如く、第2内向きフランジ部47の高さ位置HAは、第1内向きフランジ部27の高さ位置HBよりも低く設定されている。このため外通気口5の高さ位置は、内通気口3の高さ位置よりも低く設定されている。この結果、外通気口5から内通気口3に雨水が進入しにくくされている。
以上説明したように本実施例によれば、図1に示すように、外パネル4の壁部分のうち外通気口5よりも上側の壁の下端、即ち、外パネル4の天井パネル45の下向きフランジ部45cの下端45dは、内フレーム2のうち内通気口3の高さ位置よりも、重力方向(矢印G方向)の下方(重力方向の斜め下方も含む)に位置している。第1内向きフランジ部27の下方に位置する横枠21は、外通気口5に接近しつつ、外通気口5の内側から直接的に対面している。従って横枠21は、外通気口5に接近しつつ外通気口5を内側から覆っている。更に、天井パネル45の下向きフランジ部45cは、内通気口3の全体を外側から覆っている。
このような本実施例によれば、燃料電池ケースが屋外に設置されているときにおいて、外部の雨水が外通気口5に進入したとしても、その雨水が内フレーム2の内通気口3に進入することは、抑制されている。この結果、暴風雨等のように横方向から雨水が降りかかるときであっても、その雨水が内フレーム2の内通気口3に進入することが抑制されている。ひいては雨水が収容室6の内部に進入することが抑制されている。この結果、収容室6内の各種部品(燃料電池のスタック71、改質装置72、補機73、補機74、制御装置75、加湿装置6)を保護するのに有利である。
本実施例によれば、外通気口5の下側にシール材79aが設けられている。このため、仮に、外部の雨水が外通気口5に進入したとしても、雨水が隙間空間85に進入することが抑制されている。
更に本実施例によれば、図1に示すように、外パネル4を構成する側面パネル41の下部には、外通気口5よりも下側において、換気要素用換気口80が形成されている。換気要素用換気口80は側方(横方、矢印E1方向)に臨んでおり、側方から外気を取り込む。このような方式であれば、換気要素用換気口80の開口幅DAを大きく設定することができる。ひいては、換気要素用換気口80の開口面積を大きくさせるのに有利である。図1に示すように、換気要素用換気口80には雨よけ用のルーバ81が設けられている。ルーバ81は、先端81eに向かうにつれて下降傾斜している。従って、外部の雨水が換気要素用換気口80に進入することは、ルーバ81により抑えられている。
図1に示すように、換気要素用換気口80の上端部80xよりも重力方向の上方(矢印U方向)に位置するように、換気要素82が設けられている。換言すると、換気要素82の下端部82dが、換気要素用換気口80の上端部80xよりも、重力方向の上方(矢印U方向)に位置するように、換気要素82が設けられている。従って、図1に示すように、換気要素82は、側面パネル41の壁部分41xで外側から覆われている。ここで、換気要素82は、駆動部としての駆動モータ83と、駆動モータ83により回転される送風羽根であるファン84とをもつ。ファン84は、筒形状の導風筒4k内に配置されている。導風筒4kは収容室6と換気要素用換気口80とを連通させている。
上記したように換気要素82が、側面パネル41において開口している換気要素用換気口80よりも重力方向の上方(矢印U方向)において設けられている。このため、外部の雨水が換気要素用換気口80に進入したとしても、換気要素82に到達することが抑制されている。故に、換気要素82の耐久性が高められ、長寿命化が図られている。仮に、暴風雨等のように外部の雨水が横方向から降りかかるようなときであっても、換気要素用換気口80を介して換気要素82に到達することが抑制されている。
図1に示すように、内フレーム2と外パネル4との間には、隙間空間85が形成されている。更に、この隙間空間85を外側空間85iと内側空間85pとに仕切る立設状態の仕切壁86が設けられている。仕切壁86は、外パネル4と内フレーム2との間において重力方向(矢印G方向)に沿って延設されている。そして仕切壁86は、換気要素用換気口80に接近しつつ対面し、換気要素用換気口80を内側から覆っている。この結果、仕切壁86は遮水作用を果たす。降雨が激しいときであっても、外部の雨水が換気要素用換気口80を介して収容室6内に進入することが仕切壁86により一層抑えられている。
駆動モータ83が駆動すると、ファン84が回転し、燃料電池ケースの外部の空気がルーバー81、隙間空間85の外側空間85iを介してファン84側に吸引され、収容室6内に供給される。即ち、外側空間85iは、換気用の空気が流れる換気用流路を形成している。この結果、ファン84の回転に伴い、収容室6内の空気は、前記した内通気口3および外通気口5を矢印A3,A4方向に順に流れ、燃料電池ケースの外部に放出される。なお換気要素82は制御装置75に対面しているため、電気部品により発熱しがちな制御装置75を効果的に冷却させるのに有利となる。
ここで、収容室6内の空気は、燃料電池のスタック71で使用されるカソ−ドガスとして利用されている。更に収容室6内の空気は、改質装置72の燃焼部で燃焼原料と共に燃焼される燃焼用の空気として利用されている。このため燃料電池ケースの外部に存在する新鮮な空気を収容室6内に積極的に吸引することは、燃料電池のスタックの良好な発電性能や、燃焼部における良好な燃焼反応を得るために有意義である。
ところで、燃料電池システムの発電運転時には、改質装置72および燃料電池のスタック71は熱を帯びる。このため収容室6内の空気は熱気を帯びる。更に、改質装置72で生成されたアノードガス、燃料電池からのアノードオフガスの影響で、収容室6内の空気は微量ではあるが水素を含むおそれがある。このため外部の新鮮な空気を収容室6内に積極的に供給して換気を行うことが好ましい。そこで本実施例によれば、燃料電池システムの発電運転中においては、制御装置75は換気要素82のファン84を駆動させ、ファン84の回転により収容室6内の換気を促進させ、外部の新鮮な空気を換気要素用換気口80を介してファン84側に吸引し、更に収容室6に供給する。
更に本実施例によれば、図1に示すように、内通気口3および外通気口5の双方は、燃料電池ケースにおいて高さ方向の中心よりも高く設定されており、つまり、燃料電池ケースの上部側に形成されている。換言すると、内通気口3および外通気口5の双方は、燃焼排ガスを排気させるための排気口400よりも上方に形成されている。結果として、内通気口3および外通気口5は、燃料電池ケースにおいて上部側に形成されている。このため、ファン84が回転しているとき、収容室6内の暖かい空気等を内通気口3および外通気口5を介して矢印A3,A4方向に沿って外部に排出させることができる。更に、ファン84が回転していないときであっても、自然対流によっても、収容室6内の暖かい空気等を内通気口3および外通気口5を介して矢印A3,A4方向に沿って外部に排出させることができる。更に、アノードガスが水素系であるとき、空気よりも比重が軽い水素を内通気口3および外通気口5を介して燃料電池ケースの上部から外部に排出させるのに適する。
本発明の実施例2について図5を参照しつつ説明する。本実施例は前記した実施例1と基本的には同様の構成および作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。図5に示すように、内フレーム2Bは、枠状ではなく、閉鎖性が高い四角箱形状をなしている。従って内フレーム2Bは上面開口24を備えているものの、側方には開口していない。この場合、燃料電池ケースの遮音性および断熱性を高めるのに貢献できる。図5に示すように、内フレーム2Bの上部には、第1内向きフランジ部27(内フレーム2Bの上部の端部)が形成されている。図5に示すように、第1内向きフランジ部27は、水平方向(矢印W方向)に沿って内向きに突設されており、燃料電池ケースの縦向きの中心線P1を1周するように延設されている。
本発明の実施例3について図6を参照しつつ説明する。本実施例は前記した実施例1と基本的には同様の構成および作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。図6に示すように、燃料電池ケースは屋外に設置されるタイプであり、内フレーム2Cと、内フレーム2Cの外側に配置され厚み方向に連通する外通気口5をもつ外パネル4と、燃料電池のスタック等を収容する収容室6とを備える。収容室6は内フレーム2Cの内側に形成されている。図6に示すように、内フレーム2Cは、枠形状または角箱形状の内フレーム本体200と、内フレーム本体200の天壁201とを備えている。天壁201に外パネル4の天井パネル45が図略の締結具により固定されている。天井パネル45の下向きフランジ部45cの下端45dは下方向に延設されている。従って、下向きフランジ部45cの下端45dの高さ位置は、内通気口3Cの高さ位置よりも低く設定されており、外部の雨水がケースの内部に進入することが抑制されている。
内通気口3C(隙間幅:t5)は、内フレーム2Cの上部の壁部分を厚み方向に水平方向に沿って連通するように、貫通させて形成されている。外通気口5は、外パネル4の上部の壁部分を厚み方向に水平方向に沿って連通するように、貫通させて形成されている。このように内通気口3Cは外通気口5よりも上方に配置されているものの、内通気口3Cおよび外通気口5は貫通方向が同じ側方(横方)であるため、雨水の進入性が抑制されつつ、ガス排出性が高められる。
本実施例によれば、燃料電池システムの発電運転中においては、制御装置は換気要素82を駆動させ、外部の新鮮な空気を換気要素用換気口80を介してファン84側に吸引し、更に収容室6に供給する。収容室6内の空気等は、内通気口3および外通気口5から矢印A3,A4方向に沿って外部に排出される。
本実施例においても、実施例1の場合と同様に、内通気口3Cおよび外通気口5は共に、燃料電池ケースにおいて上部側(燃料電池ケースの高さ方向の中心よりも上方)に形成されている。このため、ファン84が回転し、収容室6内の暖かい空気等を内通気口3Cおよび外通気口5を介して外部に排気させることができる。更に、ファン84が回転していないときであっても、自然対流によっても、収容室6内の暖かい空気等を内通気口3Cおよび外通気口5を介して外部に自然排気させることができる。更に、内通気口3Cおよび外通気口5は燃料電池ケースにおいて上部側に形成されているため、空気よりも比重が軽い水素を外部に排出させるときに適する。
加えて本実施例によれば、図6に示すように、外パネル4のうち外通気口5よりも上側の壁の下端は、即ち、外パネル4の天井パネル45の下向きフランジ部45cの下端45dは、内フレーム2の内通気口3Cの下端部3xの高さ位置よりも、重力方向(矢印G方向)の下方に位置している。即ち、外パネル4の天井パネル45の下向きフランジ部45cは、内通気口3Cを外側から覆っている。 この結果、仮に、燃料電池ケースの外部の雨水が仮に外通気口5に進入したとしても、その雨水は内通気口3に進入することが抑制され、収容室6内に進入することが抑制されている。この場合、収容室6内の部品を保護するのに有利である。暴風雨等のように横方向から雨水が燃料電池ケースに降りかかるときであっても、その雨水は内通気口3に進入することが抑制されている。
本発明の実施例4について図7を参照しつつ説明する。本実施例は前記した実施例1と基本的には同様の構成および作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。図7に示すように、側面パネル41と天井パネル45とを締結具480により締結することにより、燃料電池ケースの壁体が構成されている。図7に示すように、外パネル4の下部側において、換気要素用換気口80(開口幅:DA)が形成されている。換気要素用換気口80は側方に開口しているため、換気要素用換気口80の開口幅DAを増加させ、ひいては開口面積を増加させるのに有利である。
図7に示すように、外パネル4の下部側において、換気要素用換気口80の上端部80xよりも重力方向の上方(矢印U方向)に位置するように、換気要素82が設けられている。この結果、換気要素82は側面パネル41の壁部分41xで外側から覆われている。従って、仮に、外部の雨水が換気要素用換気口80に進入したとしても、その雨水は換気要素82に到達することが抑制され、ひいては収容室6に到達することが抑制される。なお、図7から理解できるように、換気要素82は、駆動モータ83と、駆動モータ83により回転されるファン84とをもつ。内フレーム2と外パネル4との間に隙間空間85が形成されている。更に図7に示すように、仕切壁86が設けられている。仕切壁86は、外パネル4と内フレーム2との間に形成される隙間空間85を、これの厚み方向に分割し、外側空間85iと内側空間85pとに仕切る。仕切壁86は重力方向に沿って上下方向に延設されている。そして仕切壁86は換気要素用換気口80に接近しつつ、換気要素用換気口80の全体に対面している。この結果、外部の雨水が換気要素用換気口80および収容室6内に進入することは、仕切壁86により一層抑えられている。
ここで、駆動モータ83が駆動すると、ファン84が回転し、外部の空気が隙間 空間85の外側空間85i(換気流路)を介してファン84側に吸引され、収容室6に供給される。この結果、収容室6内の空気等は、内通気口3および外通気口5を順に矢印A3,A4方向に流れ、外部に放出される。図7に示すように、内通気口3D(隙間幅:t5)は、内フレーム2を厚み方向に連通するように内フレーム2の上部に形成されている。外通気口5Dは外パネル4の側面パネル41の上部に形成されている。外通気口5にはルーバ81が設けられている。図7に示すように、外パネル4と内フレーム2とで形成される隙間空間85を、これの厚み方向に外側空間85kと内側空間85rとに仕切る第2仕切壁86Sが設けられている。第2仕切壁86Sは重力方向に沿って上下方向に延設されている。そして第2仕切壁86Sは内通気口3Dおよび外通気口5Dの双方に接近対面し、内通気口3Dと外通気口5Dとの直接的な連通を抑えている。この結果、外部の雨水が外通気口5を介して内通気口3および収容室6内に進入することが第2仕切壁86Sにより一層抑えられている。
殊に、図7に示すように、第2仕切壁86Sは外パネル4の側面パネル41のうち外通気口5Dの下端部500から重力方向の上向きに延設されている。更に図7に示すように、第2仕切壁86Sの重力方向の上端部860は、外通気口5Dの上端部510よりも重力方向の上方に配置されている。このため、下端部500付近に雨水が貯まったとしても、その雨水が内通気口3および収容室6内に進入することは、第2仕切壁86Sにより一層抑えられている。
本発明の実施例5について図8を参照しつつ説明する。本実施例は前記した実施例1と基本的には同様の構成および作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。外パネル4は設けられているものの、内フレーム2は設けられていない。図8に示すように、外パネル4の側面パネル41の下部(燃料電池ケースの高さ方向の中心よりも下方)には、換気要素用換気口80(開口幅:DA)が形成されている。更に、換気要素用換気口80の上端部80xよりも重力方向の上方(矢印U方向)において、換気要素82が設けられている。この結果、換気要素82の全体は側面パネル41の壁部分41xで覆われている。従って仮に外部の雨水が換気要素用換気口80に進入したとしても、その雨水は換気要素82に到達することが抑制されている。換気要素82は駆動モータ83とファン84とを備えている。
更に図8に示すように、外パネル4の下部と収容室6とを仕切る仕切壁86が設けられている。仕切壁86は重力方向に沿って延設されている。そして仕切壁86は換気要素用換気口80に接近しつつ対面している。仕切壁86の上端部860は換気要素用換気口80の上端部80xよりも上方に位置している。この結果、外部の雨水が換気要素用換気口80を介して収容室6内に進入することが仕切壁86により一層抑えられている。
図8に示すように、外通気口5Dは外パネル4の側面パネル41の上部側に形成されている。外通気口5Dに対面するように、外通気口5Dを接近して覆う第2仕切壁86Sが設けられている。第2仕切壁86Sは重力方向に沿って外通気口5Dの下端部500側から重力方向の上向きに延設されている。この結果、外部の雨水が外通気口5Dを介して収容室6内に進入することが第2仕切壁86Sにより一層抑えられている。殊に、第2仕切壁86Sは、外パネル4の側面パネル41のうち外通気口5Dの下端部500から上向きに延設されているため、下端部500付近に雨水が貯まったとしても、その雨水が内通気口3および収容室6内に進入することが第2仕切壁86Sにより一層抑えられている。図8に示すように、第2仕切壁86Sの重力方向の上端部860は、外通気口5Dの上端部510よりも重力方向の上方に配置されている。このため、雨水が内通気口3および収容室6内に進入することは、第2仕切壁86Sにより一層抑えられている。
本発明の実施例6について図9を参照しつつ説明する。本実施例は前記した実施例1と基本的には同様の構成および作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。図9に示すように、外パネル4は、側面を形成する複数(4個)の側面パネル41(側面外壁)と、側面パネル41の天井側を覆う天井パネル45(天井壁)とを備えている。天井パネル45の長さ寸法L2は、側面パネル41の長さ寸法L1よりも大きく設定されている。同じく、天井パネル45の幅寸法(平面において長さ方向に対して直交する方向)は、側面パネル41の幅寸法よりも大きく設定されている。この結果、天井パネル45を上方から投影した外縁の投影形状および投影面積は、側面パネル41を上方から投影した外縁の投影形状および投影面積よりも大きく設定されている。
本実施例においても、図9に示すように、外パネル4の天井パネル45の下向きフランジ部45cの下端45dは、内フレーム2のうち内通気口3の高さ位置よりも、重力方向(矢印G方向)の下方に位置している。更に、天井パネル45の下向きフランジ部45cの下端45dは、側面パネル41の上部の第2内向きフランジ部47(端部)よりも、重力方向(矢印G方向)の下方に位置している。この結果、図9に示すように、外通気口5は下向きとされているため、燃料電池ケース内への雨水の進入を抑制するのに有利である。外通気口5は中心線P1の回りを1周しているため、通気開口面積が確保される。
本発明の実施例7について図10を参照しつつ説明する。本実施例は前記した実施例1と基本的には同様の構成および作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。図10に示すように、側面パネル41の上部には、第2内向きフランジ部47E(端部)が形成されている。第2内向きフランジ部47Eの先端部470は、内フレーム2の横支柱21に接触して両者間のシール性が高められている。図10に示すように、第2内向きフランジ部47Eは、外方に向かうにつれて下降するように傾斜されている。従って雨水が横方向から降りかかるときにおいて、万一、外通気口5の内部に雨水が進入するときであっても、その雨水を外部に空気と共に第2内向きフランジ部47Eに沿って流下させることができる。従って、外通気口5の流路が雨水で狭くなることが抑制されている。よって収容室6内の空気等を外通気口5から良好に排出させることができる。
(他の実施例)
上記した実施例では、燃料電池ケースは平面視で四角形状をなす角箱形状とされているが、これに限らず、平面視で六角形状等の多角形状をなす角箱形状としても良く、または、縦方向に延びる中心線をもつ円筒形状としても良い。本発明は上記しかつ図面に示した実施例のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施可能である。ある実施例に特有の構造は、他の実施例に適用しても良い。上記した記載から次の技術的思想も把握できる。
[付記項1]厚み方向に連通する内通気口をもつ内壁体と、前記内壁体の外側に配置され厚み方向に連通する外通気口をもつ外壁体と、燃料電池を収容する収容室とを備える燃料電池ケースであって、前記外壁体は、側面を形成する側面パネルと、前記側面パネルの天井側を覆う天井壁と、外部に連通する外通気口とを備えており、前記外通気口は前記側面パネルの端部(内向きフランジ部)と前記天井壁の端部(内向きフランジ部)とで形成されており、前記内壁体は内通気口を備えており、前記内通気口は、前記内壁体の端部(内向きフランジ部)と前記天井壁とで形成されている燃料電池ケース。この場合、外壁体の壁部分にこれの厚み方向に連通する通気口を形成させずとも良い。内壁体の壁部分にこれの厚み方向に連通する通気口を形成させずとも良い。
本発明は定置用、車両用、電気機器用、電子機器用、携帯用の燃料電池システムに利用できる。
実施例1に係り、燃料電池ケースの断面図である。
枠状の内フレームを示す斜視図である。
外パネルを構成する側面パネルと天井パネルとを組み付ける前の状態を示す斜視図である。
外パネルを構成する側面パネルと天井パネルとを組み付けた後の状態を示す斜視図である。
実施例2に係り、四角箱形状をなす内フレームを示す斜視図である。
実施例3に係り、燃料電池ケースの断面図である。
実施例4に係り、燃料電池ケースの断面図である。
実施例5に係り、燃料電池ケースの断面図である。
実施例6に係り、燃料電池ケースの断面図である。
実施例7に係り、燃料電池ケースの断面図である。
符号の説明
2は内フレーム(内壁体)、27は第1内向きフランジ部、3は内通気口、4は外パネル(外壁体)、41は側面パネル、45は天井パネル、46は内張材、47は第2内向きフランジ部、5は外通気口、6は収容室、80は換気要素通気口、82は換気要素、86は仕切壁を示す。