JPH10315635A - 多色感熱記録材料及びその印字方法 - Google Patents

多色感熱記録材料及びその印字方法

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JPH10315635A
JPH10315635A JP9128190A JP12819097A JPH10315635A JP H10315635 A JPH10315635 A JP H10315635A JP 9128190 A JP9128190 A JP 9128190A JP 12819097 A JP12819097 A JP 12819097A JP H10315635 A JPH10315635 A JP H10315635A
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JP
Japan
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color
coloring
temperature
heat
forming
Prior art date
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JP9128190A
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English (en)
Inventor
Yasuro Yokota
泰朗 横田
Shigetoshi Hiraishi
重俊 平石
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の解決しようとする課題は、加熱エネル
ギーの制御のみで他の色の縁取りが無く、各色それぞれ
を階調印字が可能で、かつ各色を任意の割合で発色させ
て混色を得ることが可能であり、高い印字濃度の記録が
可能な多色感熱記録材料を得ることである。 【解決手段】加熱により発色し、発色色調の異なる2種
以上の感熱発色組成を支持体上に設けてなる多色感熱記
録材料において、発色色調の異なる2種以上の該感熱発
色組成の発色温度が互いに異なり、かつ該感熱発色組成
の発色温度が高い感熱発色組成ほどより短い加熱時間で
発色させることが可能なことを特徴とする多色感熱記録
材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱エネルギーの
制御により多色記録可能な感熱記録材料に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】感熱記録材料は、一般に支持体上に電子
供与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体と電子受容性
の顕色剤とを主成分とする感熱記録層を設けたもので、
サーマルヘッド(熱ヘッド)、熱ペン、レーザー光など
で加熱することにより、染料前駆体と顕色剤とが瞬時反
応して発色画像が得られるもので、特公昭43−416
0号公報および特公昭45−14039号公報などに開
示されている。
【0003】この様な感熱記録材料は、比較的簡単な装
置で記録が得られ、保守が容易なこと、騒音の発生がな
いことなどの利点があり、計測記録計、ファクシミリ、
プリンター、コンピューターの端末機、ラベル、乗車券
の自動販売機など広範囲の分野に利用されている。
【0004】一方、感熱記録材料の用途の多くで、多色
記録が望まれている。そこで、互いに発色色相の異なる
複数の感熱記録層を設け、多色記録が可能な感熱記録材
料とする提案もされている。最も単純なものは、単に発
色色相の異なる2層の感熱記録層の積層によるものであ
り、特開昭58−183288号公報および特開昭58
−212987号公報などに開示されている。より低温
ないし低エネルギーの印字で1色目の画像を得て、より
高温ないし高エネルギーの印字で2色目の画像を得るわ
けである。しかし、この場合、2色目は1色目の発色色
相との混色となるため、鮮やかな色は望めない。又、1
色目と2色目のコントラストも悪くなる。そこで、混色
による多色記録での2色目は、ほぼ黒に限られる。又、
黒色の2色目の画像も低温感熱記録層の発色色相に対応
して、例えば1色目が赤なら、赤味を帯びてしまう欠点
がある。
【0005】そこで、消色剤により1色目の低温感熱記
録層の画像を消色させ、2色目の高温感熱記録層の発色
の鮮やかさ、および1色目の低温感熱記録層の画像と高
温感熱記録層の画像とのコントラストを得る提案がされ
ている。例えば、特開昭62−174187号公報、特
開昭62−174188号公報、特開昭62−2799
81号公報、および特開平1−82986号公報などに
は、アミド類、ピペリジン類などの消色剤を用いる方法
が挙げられている。これらを用いる場合の典型的な層構
成としては、支持体側から順に、高温感熱記録層、消色
剤層、低温感熱記録層を設けたものである。高温感熱記
録層が発色する印字条件では、消色剤層により低温感熱
記録層は発色しないか、または消色する。この様な構成
では、消色剤層を感熱記録層とは別に設ける必要がある
ため生産性が低下する欠点がある他、高温感熱記録層を
印字したとき、高温感熱記録層の発色部分の周りで低温
感熱記録層が発色し、縁取りが生じる問題がある。ま
た、低温感熱記録層と高温感熱記録層の両方を任意の割
合で発色させて混色を得ることは不可能である。
【0006】また、特開昭59−194886号公報に
は、支持体上に高温で発色する高温感熱発色層および低
温で該高温感熱発色層とは異なる色調に発色しうる低温
感熱発色層を該高温感熱発色層が該低温感熱発色層より
も支持体に対して上層側に位置する様に積層した感熱記
録材料に対して、該高温発色層は発色するが該低温発色
層が実質的に発色する温度に達するに不十分な温度およ
び時間で該高温感熱発色層を加熱発色させ、該高温発色
層は実質的に発色しないが該低感熱発色層が発色する温
度に達するに十分な温度および時間で該低温感熱発色層
を加熱発色させる2色感熱記録方法が提案されている。
この方法によれば、所望する色相の発色部の周りに他の
色の縁取りが生じる問題は解決され、低温感熱記録層と
高温感熱記録層を任意の割合で発色させて混色を得るこ
とができるが、高温感熱発色層を発色させるための加熱
は、低温感熱発色層が発色する温度に達するには不十分
な温度および時間に限定されるため、高温感熱発色層を
十分に発色させることできない問題がある。また、高温
感熱発色層は該低温感熱発色層よりも支持体に対して常
に上層側に位置する様に積層する必要があるため、最低
でも2層塗布する必要があり生産性が低下する他、感熱
記録材料の設計の自由度が制限される欠点もある。
【0007】他にも、特開平4−35986号公報およ
び特開平5−177929号公報などの定着型感熱記録
材料による多色記録の提案がある。これらは露光により
定着処理を行なうため、所望する色相の発色部の周りに
他の色の縁取りが生じる問題は解決されるが、記録装置
の複雑化や画像を得るまでの時間がかかるなどの不都合
が多い。この様に、これまで簡便に他の色の縁取りのな
い多色記録可能な感熱記録材料を得るための有効な提案
はなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の解決しようと
する課題は、加熱エネルギーの制御のみで他の色の縁取
りが無く、各色それぞれを階調印字が可能で、かつ各色
を任意の割合で発色させて混色を得ることが可能であ
り、高い印字濃度の記録が可能な多色感熱記録材料を得
ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決するため鋭意検討した結果、加熱により発色し、
発色色調の異なる2種以上の感熱発色組成を支持体上に
設けてなる多色感熱記録材料において、発色色調の異な
る2種以上の該感熱発色組成の発色温度が互いに異な
り、かつ該感熱発色組成の発色温度が高い感熱発色組成
ほどより短い加熱時間で発色させることが可能なことを
特徴とする多色感熱記録材料により解決した。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の多色感熱記録材料に用い
る2種以上の感熱発色組成は、発色温度が互いに異な
り、かつ該感熱発色組成を、発色温度が高い感熱発色組
成ほどより短い加熱時間で発色させることが可能であ
る。即ち、発色温度が低い感熱発色組成ほどより長い時
間加熱を行なわないと発色しない。したがって、例え
ば、2種の感熱発色組成を含有する系では、発色温度が
高い感熱発色組成を高い加熱温度で短い時間加熱して発
色させた場合には、発色温度がより低い感熱発色組成が
発色するだけの十分な加熱時間が得られず、発色温度が
より低い感熱発色組成はまったく発色しない。逆に、発
色温度が低い感熱発色組成を低い加熱温度で長い時間加
熱して発色させた場合には、発色温度がより高い感熱発
色組成を発色させるだけの十分な加熱温度が得られず、
発色温度がより高い感熱発色組成は全く発色しない。
【0011】また、上述した任意の1種の感熱発色組成
が発色する条件において、加熱温度および/または加熱
時間を任意に変化させることにより、その感熱発色組成
の発色濃度を自在に変化させることもできる。さらに、
発色温度が高い感熱発色組成が発色するのに十分な温度
で、発色温度が低い感熱発色組成が発色するのに十分な
時間加熱した場合には、発色温度が高い感熱発色組成お
よび発色温度が低い感熱発色組成の両者を発色させるこ
とができ、かつ、加熱温度と加熱時間を調節することに
より、両者の発色の割合を自由に変化させることができ
る。
【0012】また、多色感熱記録材料上の同一部分にあ
る発色温度が高い感熱発色組成および発色温度が低い感
熱発色組成を、それぞれ単独で2度に分けて発色させる
ことにより、両者が任意の割合で発色し混色した画像を
形成することも可能である。この様な発色は、3種以上
の感熱発色組成を含む系においても同様に行なうことが
できる。
【0013】本発明の多色感熱記録材料に用いる感熱発
色組成は、発色温度が高い感熱発色組成ほどより短い加
熱時間で発色させることが可能であれば特に構成、組成
および種類は限定されずに用いることができる。感熱発
色組成の使用形態は特に限定されず、粒子状、層状など
任意の形態で用いることができる。また、感熱発色組成
には発色を行なうのに不可欠な成分(すなわち、発色成
分)とともに、発色温度や発色させるのに必要な加熱時
間を調節するなどの目的で他の成分を含有させることも
できる。
【0014】本発明の多色感熱記録材料に用いる感熱発
色組成が、発色温度が高い感熱発色組成ほどより短い加
熱時間で発色させることを可能にするためには、感熱発
色組成の発色温度や発色させるのに必要な加熱時間を調
節する必要がある。次に、発色温度や発色させるのに必
要な加熱時間を調節する方法について説明する。
【0015】発色温度や発色させるのに必要な加熱時間
を調節する方法には、感熱発色組成を構成する発色成分
を、その融点、溶融時の粘度、発色反応の速度などの物
性を考慮して選択し、所望の発色特性(発色温度および
発色させるのに必要な加熱時間)を得る方法、また、感
熱発色組成が2種以上の発色成分を含有する場合には、
発色成分の融点、溶融時の粘度、発色反応の速度などの
物性により調節する以外に、発色に不可欠ではない成分
を発色成分と共に感熱発色組成中に含有させ、発色温度
および発色させるのに必要な加熱時間を調節する方法な
どが挙げられる。前者の方法においては、融点の高い成
分を用いることにより、発色温度を高くすることがで
き、逆に融点の低い成分を用いることにより、発色温度
を低くすることができる。また、発色に必要な加熱時間
は、発色反応の速度などの影響受けるので、発色反応が
速い成分を用いると発色させるのに必要な加熱時間が短
くなり、逆に発色反応が遅い成分を用いると発色させる
のに必要な加熱時間が長くなる。
【0016】しかし、前者の方法においては、使用でき
る発色成分が限定されるため、所望の発色色調との兼ね
合いによりこの方法を用いることができない場合が生じ
る欠点がある。この様な場合には後者の方法を用いるこ
とができる。後者の方法についての具体的手段について
は特に限定されないが、以下に述べる方法を用いること
により、容易にかつ高度に発色温度や発色させるのに必
要な加熱時間を調節することができる。
【0017】感熱発色組成が、2種以上の発色成分を含
有する場合には、該発色成分を、発色温度および/また
は発色させるのに必要な加熱時間を調節する発色調節層
により隔てることにより、発色温度や発色させるのに必
要な加熱時間を調節することができる。発色成分を隔て
る発色温度および/または発色させるのに必要な加熱時
間を調節する発色調節層は、発色に不可欠な成分ではな
いが、この層により印字の加熱時に発色成分が混合、反
応するのを制御することができ、発色温度および/また
は発色させるのに必要な加熱時間を調節することができ
る。
【0018】発色成分を、発色調節層により隔てて多色
感熱記録材料中に含有させる具体的方法は特に限定され
ないが、以下に述べる方法を用いると特に容易にかつ高
度に発色温度や発色させるのに必要な加熱時間を調節す
ることができる。これらの方法としては、発色成分を、
発色調節層を挟む、それぞれ別の層に含有させて感熱発
色組成を構成する方法、発色成分を含有する層に、発色
温度および/または発色させるのに必要な加熱時間を調
節する発色調節剤を含有させる方法、発色成分の1種以
上を各々単独でマイクロカプセル中に内包し、発色成分
を内包したマイクロカプセルのカプセル壁により、発色
温度および/または発色させるのに必要な加熱時間を調
節する方法などが挙げられる。
【0019】発色成分を、発色調節層を挟む、それぞれ
別の層に含有させて感熱発色組成を構成する方法によれ
ば、これらの発色成分が同一の層に含有されている場合
に比べて発色させるのに必要な加熱時間をより長くする
ことができる。また、発色調節層の材質、厚さ、軟化温
度および融点などを調節することにより、発色温度およ
び/または発色させるのに必要な加熱時間を調節するこ
とができる。
【0020】発色成分を、発色調節層を挟む、それぞれ
別の層に含有させて構成された感熱発色組成の形成は、
各層の塗液を塗布、乾燥して積層する方法により行なう
ことができる。塗布の方法は特に限定されずに用いるこ
とができる。
【0021】発色成分を含有する層に、発色温度および
/または発色させるのに必要な加熱時間を調節する発色
調節剤を含有させる方法によれば、発色成分および発色
調節剤が同一の層に含有されているにもかかわらず、発
色させるのに必要な加熱時間をより長くすることができ
る。これは、発色調節剤が、発色成分の間に入り込み、
発色調節層を形成するからである。発色温度および発色
させるのに必要な加熱時間の調節は、発色調節剤の材
質、含有量、軟化温度および融点などを調節することに
より行なうことができる。また、発色調節剤の含有量
は、発色成分の合計重量の250%以上が好ましい。2
50%未満であると発色温度および/または発色させる
のに必要な加熱時間を調節する機能が不十分となる。発
色温度および/または発色させるのに必要な加熱時間を
調節する発色調節剤の含有量は、発色成分の合計重量の
250%以上でより多いほうが発色温度および/または
発色させるのに必要な加熱時間を調節する機能が高い
が、発色濃度が低下する。そのため、発色温度および/
または発色させるのに必要な加熱時間を調節する発色調
節剤の含有量は、発色成分の合計重量の2000%以下
であるのが好ましい。
【0022】発色成分を含有する層に、発色調節剤を混
入する方法は、発色成分の構成する化合物の分散液およ
び/または溶液に、発色調節剤の分散液および/または
溶液を混合し、この塗液を塗布、乾燥する方法が好まし
い。
【0023】発色調節層および発色調節剤を構成する材
料は、発色温度および/または発色させるのに必要な加
熱時間を調節する機能を発現すれば特に限定されず、有
機高分子、有機低分子、無機化合物などを用いることが
できる。以下に具体例を挙げるがこれらに限定されるも
のではない。
【0024】有機高分子の具体例としては、デンプン
類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、
エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラ
チン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニ
ルアルコール、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポ
リアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポ
リアクリル酸ソーダ、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート、塩素化ポリエーテル、アリ
ル樹脂、フラン樹脂、ケトン樹脂、オキシベンゾイルポ
リエステル、ポリアセタール、ポリエーテルエーテルケ
トン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリアミ
ド、ポリアミドイミド、ポリアミノビスマレイミド、ポ
リメチルペンテン、ポリフェニレンオキシド、ポリフェ
ニレンスルフィド、ポリフェニレンスルホン、ポリスル
ホン、ポリアリレート、ポリアリルスルホン、ポリブタ
ジエン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、フェノール樹
脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、メラミンホルマリン樹
脂、ベンゾグアナミン樹脂、ビスマレイミドトリアジン
樹脂、アルキド樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、スチレン/ブタジエン共重合体、
アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メ
チル/ブタジエン共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重
合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル共重合
体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル/メタクリ
ル酸3元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体
のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のア
ルカリ塩またはアンモニウム塩、その他各種ポリオレフ
ィン系樹脂などが挙げられる。
【0025】有機低分子の具体例としては、N−ヒドロ
キシメチルステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、
パルミチン酸アミド、オレイン酸アミド、エチレン・ビ
スステアリン酸アミド、リシノール酸アミドなどの高級
脂肪酸アミド類、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カル
シウムなどの高級脂肪酸金属塩、2−ベンジルオキシナ
フタレンなどのナフトール誘導体、p−ベンジルビフェ
ニル、4−アリルオキシビフェニルなどのビフェニル誘
導体、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、
2,2′−ビス(4−メトキシフェノキシ)ジエチルエ
ーテル、ビス(4−メトキシフェニル)エーテルなどの
ポリエーテル化合物、炭酸ジフェニル、シュウ酸ジベン
ジル、シュウ酸ジ(p−クロロベンジル)エステルなど
の炭酸またはシュウ酸ジエステル誘導体などが挙げられ
る。
【0026】無機化合物の具体例としては、ケイソウ
土、タルク、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウ
ム、珪酸カルシウム、炭酸マグネシウム、塩基性炭酸マ
グネシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、二
酸化ケイ素、珪酸、水酸化アルミニウム、アルミナ、各
種金属などが挙げられる。
【0027】これら発色調節層および発色調節剤を構成
する材料は、単独で用いても、2種以上を混合して用い
ても良い。また、使用形態も、発色温度および/または
発色させるのに必要な加熱時間を調節する機能を発現す
れば特に限定されない。
【0028】発色成分の1種以上を単独でマイクロカプ
セル中に内包し、発色成分を内包したマイクロカプセル
のカプセル壁により、発色温度および/または発色させ
るのに必要な加熱時間を調節する方法においては、カプ
セル壁中での発色成分の透過のし易さ、あるいは、カプ
セル壁の熱破壊のし易さなどを制御することにより、発
色温度および/または発色させるのに必要な加熱時間を
調節することができる。また、カプセル壁中での発色成
分の透過のし易さ、あるいはカプセル壁の熱破壊のし易
さなどの特性は、マイクロカプセル壁の厚さ、軟化温度
および融点などを調節することにより制御できる。した
がって、マイクロカプセル壁の作製方法は特に限定され
ないが、マイクロカプセル壁は熱可塑性であることが好
ましい。
【0029】発色成分の1種以上を各々単独でマイクロ
カプセル中に内包し、発色成分を内包したマイクロカプ
セルのカプセル壁により、発色温度および/または発色
させるのに必要な加熱時間を調節する方法において、発
色成分が、発色前駆体と加熱により該発色前駆体を発色
させる顕色剤であり、各感熱発色組成の発色前駆体の発
色色調が互いに異なる場合においては、顕色剤を各感熱
発色組成で共通として、各感熱発色組成の発色前駆体を
それぞれ単独でマイクロカプセル中に内包し、顕色剤と
共に同一の層に含有することにより、発色温度および発
色させるのに必要は加熱時間が異なる感熱発色組成を単
一の層に含有させることができ、非常に容易に効率よ
く、各感熱発色組成の発色温度が互いに異なり、かつ発
色温度が高い感熱発色組成ほどより短い加熱時間で発色
させることが可能な多色感熱記録材料を得ることができ
る。
【0030】ここで、発色前駆体とは、発色成分の内、
発色色調を決定する化合物を示す。また、顕色剤とは、
該発色前駆体と反応して発色前駆体を発色させる化合物
を示す。発色前駆体と顕色剤が反応して生成する発色体
は、染料または顔料で、特に限定されるものではない。
【0031】マイクロカプセルのカプセル壁は、発色温
度および発色させるのに必要な加熱時間の両方を調節で
きる様にマイクロカプセル壁の厚さ、軟化温度および融
点などを調節する必要がある。例えば、発色温度が高
く、より短時間の加熱で発色する感熱発色組成を得るた
めには、より高温に加熱しないと発色成分がカプセル壁
を透過できない様に、カプセル壁のガラス転移温度およ
び軟化温度を高く設定し、また、より短い時間の加熱に
よっても発色成分がカプセル壁を透過できる様に、カプ
セル壁の厚さを薄くする。一方、発色温度が低く、より
長時間の加熱で発色する感熱発色組成を得るためには、
より低温の加熱によっても発色成分がカプセル壁を透過
する様に、カプセル壁のガラス転移温度および軟化温度
を低く設定し、また、より長い時間の加熱を行なわない
と発色成分がカプセル壁を透過できない様に、カプセル
壁の厚さを厚くする。
【0032】次に発色成分について説明する。発色成分
としては特に限定されないが、通常無色あるいは淡色の
電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物の組み合わ
せ、芳香族イソシアナート化合物とイミノ化合物の組み
合わせ、通常無色あるいは淡色の電子供与性染料前駆体
と芳香族イソシアナート化合物の組み合わせ、金属化合
物と配位化合物の組み合わせ、ジアゾニウム塩とカプラ
ーの組み合わせなどが挙げられる。発色濃度、発色し易
さ、発色の制御のし易さなどの点で、通常無色あるいは
淡色の電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物の組み
合わせ、芳香族イソシアナート化合物とイミノ化合物の
組み合わせ、通常無色あるいは淡色の電子供与性染料前
駆体と芳香族イソシアナート化合物の組み合わせが特に
好ましく用いられる。
【0033】通常無色あるいは淡色の電子供与性染料前
駆体と電子受容性化合物の組み合わせ、および、通常無
色あるいは淡色の電子供与性染料前駆体と芳香族イソシ
アナート化合物の組み合わせを用いる場合には、発色色
調は、ほぼ通常無色あるいは淡色の電子供与性染料前駆
体により決定されるので、この場合には、電子受容性化
合物および芳香族イソシアナート化合物が顕色剤とな
る。また、芳香族イソシアナート化合物とイミノ化合物
を組み合わせて用いる場合には、芳香族イソシアナート
化合物、イミノ化合物共に発色色調を左右するので、用
いる芳香族イソシアナート化合物、およびイミノ化合物
の種類により、いずれの発色成分も発色前駆体または、
顕色剤として考えることができる。
【0034】通常無色ないし淡色の電子供与性染料前駆
体としては一般に感圧記録紙や感熱記録紙などに用いら
れる化合物を使用することができ、特に制限されるもの
ではない。具体的な例としては、例えば下記に挙げるも
のなどがあるが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0035】3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド(クリスタルバイオ
レットラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノ
フェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニ
ル)−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)
フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−
(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−
(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニル
インドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,
2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメチルア
ミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインド
ール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,
3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−
ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニル
インドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリ
ド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチ
ルピロール−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド
などのトリアリールメタン系化合物、
【0036】4,4′−ビス(ジメチルアミノフェニ
ル)ベンズヒドリルベンジルエーテル、N−クロロフェ
ニルロイコオーラミン、N−2,4,5−トリクロロフ
ェニルロイコオーラミンなどのジフェニルメタン系化合
物、
【0037】ローダミンBアニリノラクタム、ローダミ
ンB−p−クロロアニリノラクタム、3−ジエチルアミ
ノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7−フェニルフルオラン、3−ジエチルアミノ−
7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロ
ロ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
(3,4−ジクロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、
【0038】3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリル)ア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペ
リジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−
フェネチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(4
−ニトロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチ
ル−N−プロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−
メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラ
ヒドロフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフル
オランなどのキサンテン系化合物、
【0039】ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニ
トロベンゾイルロイコメチレンブルーなどのチアジン系
化合物、
【0040】3−メチルスピロジナフトピラン、3−エ
チルスピロジナフトピラン、3,3′−ジクロロスピロ
ジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、
3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラ
ン、3−プロピルスピロベンゾピランなどのスピロ系化
合物などが挙げられる。これらは、単独もしくは2種以
上混合して用いることができる。
【0041】これら通常無色ないし淡色の電子供与性染
料前駆体は、電子供与性染料前駆体を発色せしめる電子
受容性化合物と反応することにより発色する。電子受容
性化合物の具体例としては、例えば下記に挙げるものな
どがあるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0042】p−フェニルフェノール、p−ヒドロキシ
アセトフェノン、4−ヒドロキシ−4′−メチルジフェ
ニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシ
ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−ベンゼン
スルホニルオキシジフェニルスルホン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、1,1−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)−2−エチルヘキサン、
2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
1−フェニルエタン、1,3−ビス(2−(4−ヒドロ
キシフェニル)−2−プロピル)ベンゼン、1,3−ビ
ス(2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−2−プロ
ピル)ベンゼン、1,4−ビス(2−(4−ヒドロキシ
フェニル)−2−プロピル)ベンゼン、4,4′−ジヒ
ドロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ
ジフェニルスルホン、2,4′−ジヒドロキシジフェニ
ルスルホン、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジヒドロ
キシジフェニルスルホン、3,3′−ジアリル−4,
4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3′−ジ
クロロ−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィ
ド、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチ
ル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチ
ル、4,4′−チオビス(2−t−ブチル−5−メチル
フェノール)、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4−
ヒドロキシフタル酸ジメチル、没食子酸ベンジル、没食
子酸ステアリル、サリチルアニリド、5−クロロサリチ
ルアニリドなどが挙げることができる。これらは、単独
もしくは2種以上混合して使用することができる。
【0043】芳香族イソシアナート化合物は、通常無色
ないし淡色の電子供与性染料前駆体または、イミノ化合
物と反応することにより発色する。芳香族イソシアナー
ト化合物の具体例としては、常温固体の無色または淡色
の芳香族イソシアナート化合物または複素環イソシアナ
ート化合物などが挙げられ、例えば、下記の1種以上が
用いられる。
【0044】1,1,4,6−テトラメチルインダン−
5,7−ジイソシアナート、2,6−ジクロロフェニル
イソシアナート、p−クロロフェニルイソシアナート、
1,3−フェニレンジイソシアナート、1,4−フェニ
レンジイソシアナート、1,3−ジメチルベンゼン−
4,6−ジイソシアナート、1,4−ジメチルベンゼン
−2,5−ジイソシアナート、1−メトキシベンゼン−
2,4−ジイソシアナート、1−メトキシベンゼン−
2,5−ジイソシアナート、1−エトキシベンゼン−
2,4−ジイソシアナート、2,5−ジメトキシベンゼ
ン−1,4−ジイソシアナート、2,5−ジエトキシベ
ンゼン−1,4−ジイソシアナート、2,5−ジブトキ
シベンゼン−1,4−ジイソシアナート、アゾベンゼン
−4,4′−ジイソシアナート、ジフェニルエーテル−
4,4′−ジイソシアナート、ナフタレン−1,4−ジ
イソシアナート、ナフタレン−1,5−ジイソシアナー
ト、ナフタレン−2,6−ジイソシアナート、ナフタレ
ン−2,7−ジイソシアナート、3,3′−ジメチル−
ビフェニル−4,4′−ジイソシアナート、3,3′−
ジメトキシビフェニル−4,4′−ジイソシアナート、
ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアナート、ジフ
ェニルジメチルメタン−4,4′−ジイソシアナート、
ベンゾフェノン−3,3′−ジイソシアナート、フルオ
レン−2,7−ジイソシアナート、アントラキノン−
2,6−ジイソシアナート、9−エチルカルバゾール−
3,6−ジイソシアナート、ピレン−3,8−ジイソシ
アナート、ナフタレン−1,3,7−トリイソシアナー
ト、ビフェニル−2,4,4′−トリイソシアナート、
4,4′,4″−トリイソシアナート−2,5−ジメト
キシトリフェニルアミン、p−ジメチルアミノフェニル
イソシアナート、トリス(4−フェニルイソシアナー
ト)チオホスフェートなどがある。これらのイソシアナ
ート化合物は、必要に応じて、フェノール類、ラクタム
類、オキシム類などとの付加化合物である、いわゆるブ
ロックイソシアナートのかたちで用いてもよく、ジイソ
シアナートの2量体、例えば1−メチルベンゼン−2,
4−ジイソシアナートの2量体、および3量体であるイ
ソシアヌレートのかたちで用いてもよく、また、各種の
ポリオールなどでアダクト化したポリイソシアナートと
して用いることも可能である。
【0045】イミノ化合物の具体的な例としては、下記
に挙げるものなどがあるが、本発明はこれに限定される
ものではない。
【0046】3−イミノイソインドリン−1−オン、3
−イミノ−4,5,6,7−テトラクロロイソインドリ
ン−1−オン、3−イミノ−4,5,6,7−テトラブ
ロモイソインドリン−1−オン、3−イミノ−4,5,
6,7−テトラフルオロイソインドリン−1−オン、3
−イミノ−5,6−ジクロロイソインドリン−1−オ
ン、3−イミノ−4,5,7−トリクロロ−6−メトキ
シイソインドリン−1−オン、3−イミノ−4,5,7
−トリクロロ−6−メトキシイソインドリン−1−オ
ン、3−イミノ−4,5,7−トリクロロ−6−メチル
メルカプト−イソインドリン−1−オン、3−イミノ−
6−ニトロイソインドリン−1−オン、3−イミノイソ
インドリン−1−スピロジオキソラン、1,1−ジメト
キシ−3−イミノイソインドリン、1,1−ジエトキシ
−3−イミノ−4,5,6,7−テトラクロロイソイン
ドリン、1−エトキシ−3−イミノイソインドリン、
1,3−ジイミノイソインドリン、1,3−ジイミノ−
4,5,6,7−テトラクロロイソインドリン、1,3
−ジイミノ−6−メトキシイソインドリン、1,3−ジ
イミノ−6−シアノイソインドリン、1,3−ジイミノ
−4,7−ジチア−5,5,6,6−テトラヒドロイソ
インドリン。
【0047】7−アミノ−2,3−ジメチル−5−オキ
ソピロロ〔3,4b〕ピラジン、7−アミノ−2,3−
ジフェニル−5−オキソピロロ〔3,4b〕ピラジン、
1−イミノナフタル酸イミド、1−イミノジフェン酸イ
ミド、1−フェニルイミノ−3−イミノイソインドリ
ン、1−(3′−クロロフェニルイミノ)−3−イミノ
イソインドリン、1−(2′,5′−ジクロロフェニル
イミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(2′,
4′,5′トリクロロフェニルイミノ)−3−イミノイ
ソインドリン、1−(2′−シアノ−4′−ニトロフェ
ニルイミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(2′
−クロロ−5′−シアノフェニルイミノ)−3−イミノ
イソインドリン、1−(2′,6′−ジクロロ−4′−
ニトロフェニルイミノ)−3−イミノイソインドリン、
1−(2′,5′−ジメトキシフェニルイミノ)−3−
イミノイソインドリン、1−(2′,5′−ジエトキシ
フェニルイミノ)−3−イミノイソインドリン、1−
(2′−メチル−4′−ニトロフェニルイミノ)−3−
イミノイソインドリン、1−(5′−クロロ−2′−フ
ェノキシフェニルイミノ)−3−イミノイソインドリ
ン、1−(4′−N,N−ジメチルアミノフェニルイミ
ノ)−3−イミノイソインドリン、1−(3′−N,N
−ジメチルアミノ−4′−メトキシフェニルイミノ)−
3−イミノイソインドリン、1−(2′−メトキシ−
5′−N−フェニルカルバモイルフェニルイミノ)−3
−イミノイソインドリン、1−(2′−クロロ−5′−
トリフルオロメチルフェニルイミノ)−3−イミノイソ
インドリン、1−(5′,6′−ジクロロベンゾチアゾ
リル−2′−イミノ)−3−イミノイソインドリン、1
−(6′−メチルベンゾチアゾリル−2′−イミノ)−
3−イミノイソインドリン、1−(4′−フェニルアミ
ノフェニルイミノ)−3−イミノイソインドリン、1−
(p−フェニルアゾフェニルイミノ)−3−イミノイソ
インドリン、1−(ナフチル−1′−イミノ)−3−イ
ミノイソインドリン。
【0048】1−(アントラキノン−1′−イミノ)−
3−イミノイソインドリン、1−(5′−クロロアント
ラキノン−1′−イミノ)−3−イミノイソインドリ
ン、1−(N−エチルカルバゾリル−3′−イミノ)−
3−イミノソインドリン、1−(ナフトキノン−1′−
イミノ)−3−イミノイソインドリン、1−(ピリジル
−4′−イミノ)−3−イミノイソインドリン、1−
(ベンズイミダゾロン−6′−イミノ)−3−イミノイ
ソインドリン、1−(1′−メチルベンズイミダゾロン
−6′−イミノ)−3−イミノイソインドリン、1−
(7′−クロロベンズイミダゾロン−5′−イミノ)−
3−イミノイソインドリン、1−(ベンズイミダゾリル
−2′−イミノ)−3−イミノイソインドリン、1−
(ベンズイミダゾリル−2′−イミノ)−3−イミノ−
4,5,6,7−テトラクロロイソインドリン、1−
(2′,4′−ジニトロフェニルヒドラゾン)−3−イ
ミノイソインドリン、1−(インダゾリル−3′−イミ
ノ)−3−イミノイソインドリン、1−(インダゾリル
−3′−イミノ)−3−イミノ−4,5,6,7−テト
ラブロモイソインドリン、1−(インダゾリル−3′−
イミノ)−3−イミノ−4,5,6,7−テトラフルオ
ロイソインドリン、1−(ベンズイミダゾリル−2′−
イミノ)−3−イミノ−4,7−ジチアテトラヒドロイ
ソインドリン、1−(4′,5′−ジシアノイミダゾリ
ル−2′-イミノ)−3−イミノ−5,6−ジメチル−
4,7−ピラジイソインドリン、1−(シアノベンゾイ
ルメチレン)−3−イミノイソインドリン、1−(シア
ノカルボンアミドメチレン)−3−イミノイソインドリ
ン、1−(シアノカルボメトキシメチレン)−3−イミ
ノイソインドリン、1−(シアノカルボエトキシメチレ
ン)−3−イミノイソインドリン、1−(シアノ−N−
フェニルカルバモイルメチレン)−3−イミノイソイン
ドリン、1−〔シアノ−N−(3′−メチルフェニル)
カルバモイルメチレン〕−3−イミノイソインドリン、
1−〔シアノ−N−(4′−クロロフェニル)カルバモ
イルメチレン〕−3−イミノイソインドリン、1−〔シ
アノ−N−(4′−メトキシフェニル)−カルバモイル
メチレン〕−3−イミノイソインドリン。
【0049】1−〔シアノ−N−(3′−クロロ−4′
−メチルフェニル)−カルバモイルメチレン〕−3−イ
ミノイソインドリン、1−(シアノ−p−ニトロフェニ
ルメチレン)−3−イミノイソインドリン、1−(ジシ
アノメチレン)−3−イミノイソインドリン、1−(シ
アノ−1′,2′,4′−トリアゾリル−(3′)−カ
ルバモイルメチレン)−3−イミノイソインドリン、1
−(シアノチアゾイル−(2′)−カルバモイルメチレ
ン)−3−イミノイソインドリン、1−(シアノベンズ
イミダゾリル−(2′)−カルバモイルメチレン)−3
−イミノイソインドリン、1−(シアノベンゾチアゾリ
ル−(2′)−カルバモイルメチレン)−3−イミノイ
ソインドリン、1−〔(シアノベンズイミダゾリル−
2′)−メチレン〕−3−イミノイソインドリン、1−
〔(シアノベンズイミダゾリル−2′)−メチレン〕−
3−イミノ−4,5,6,7−テトラクロロイソインド
リン、1−〔(シアノベンズイミダゾリル−2′)−メ
チレン〕−3−イミノ−5−メトキシイソインドリン、
1−〔(シアノベンズイミダゾリル−2′)−メチレ
ン〕−3−イミノ−6−クロロイソインドリン、1−
〔(1′−フェニル−3′−メチル−5−オキソ)−ピ
ラゾリデン−4′〕−3−イミノイソインドリン、1−
〔(シアノベンズイミダゾリル−2′)−メチレン〕−
3−イミノ−4,7−ジチアテトラヒドロイソインドリ
ン、1−〔(シアノベンズイミダゾリル−2′)−メチ
レン〕−3−イミノ−5,6−ジメチル−4,7−ピラ
ジイソインドリン、1−〔(1′−メチル−3′−n−
ブチル)−バルビツル酸−5′〕−3−イミノイソイン
ドリン。
【0050】3−イミノ−1−スルホ安息香酸イミド、
3−イミノ−1−スルホ−6−クロロ安息香酸イミド、
3−イミノ−1−スルホ−5,6−ジクロロ安息香酸イ
ミド、3−イミノ−1−スルホ−4,5,6,7−テト
ラクロロ安息香酸イミド、3−イミノ−1−スルホ−
4,5,6,7−テトラブロモ安息香酸イミド、3−イ
ミノ−1−スルホ−4,5,6,7−テトラフルオロ安
息香酸イミド、3−イミノ−1−スルホ−6−ニトロ安
息香酸イミド、3−イミノ−1−スルホ−6−メトキシ
安息香酸イミド、3−イミノ−1−スルホ−4,5,7
−トリクロロ−6−メチルメルカプト安息香酸イミド、
3−イミノ−1−スルホナフトエ酸イミド、3−イミノ
−1−スルホ−5−ブロモナフトエ酸イミド、3−イミ
ノ−2−メチル−4,5,6,7−テトラクロロイソイ
ンドリン−1−オンなどが挙げることができる。これら
は、単独もしくは2種以上混合して使用することができ
る。
【0051】次に、本発明の多色感熱記録材料の印字方
法について説明する。本発明の多色感熱記録材料は、発
色温度が高い感熱発色組成ほどより短い加熱時間で発色
させることが可能なので、印字時の加熱温度と加熱時間
の両方を制御することにより、任意の1種の感熱発色組
成を選択的に発色させることできる。即ち、発色温度が
高い感熱発色組成を高い加熱温度で短い時間加熱して発
色させた場合には、発色温度がより低い感熱発色組成が
発色するだけの十分な加熱時間が得られず、発色温度が
より低い感熱発色組成はまったく発色しない。逆に、発
色温度が低い感熱発色組成を低い加熱温度で長い時間加
熱して発色させた場合には、発色温度がより高い感熱発
色組成を発色させるだけの十分な加熱温度が得られず、
発色温度がより高い感熱発色組成は全く発色しない。ま
た、上述した任意の1種の感熱発色組成が発色する条件
において、加熱温度および/または加熱時間を任意に変
化させることにより、その感熱発色組成の発色濃度を自
在に変化させることもできる。したがって、本発明の多
色感熱記録材料並びに本発明の多色感熱記録材料の印字
方法により、熱エネルギーの制御のみで任意の感熱発色
組成の発色濃度を自由に変化させることができ、階調を
伴った多色印字が可能である。また、多色感熱記録材料
の同一部分にある発色温度が高い感熱発色組成および発
色温度が低い感熱発色組成を、それぞれ単独で発色させ
ることにより、その部分の感熱発色組成を任意の割合で
発色させ混色の画像を形成することができる。
【0052】さらに、発色温度が高い感熱発色組成が発
色するのに十分な温度で、発色温度が低い感熱発色組成
が発色するのに十分な時間加熱した場合には、発色温度
が高い感熱発色組成および発色温度が低い感熱発色組成
の両者を発色させることができ、かつ、加熱温度と加熱
時間を調節することにより、両者の発色の割合を自由に
変化させることができる。この場合、一度の加熱で同時
に発色させることができる感熱発色組成の組み合わせ
は、発色させるのに必要な加熱温度が隣り合った感熱発
色組成、即ち、たとえば3種の感熱発色組成を含有する
多色感熱記録材料においては、発色させるのに必要な加
熱温度が低い方の2種の感熱発色組成、発色させるのに
必要な加熱温度が高い方の2種の感熱発色組成、およ
び、すべての感熱発色組成の組み合わせである。
【0053】印字に用いる熱源はサーマルヘッド、レー
ザー光、熱ロール、熱スタンプ、高周波加熱、電熱ヒー
ター、およびタングステンランプやハロゲンランプなど
の光源などからの輻射熱や熱風など特に限定されなが、
発色温度および発色させるのに必要な加熱時間に適した
熱源を選択するのが好ましい。また、2種以上の熱源を
組み合わせて使用することもできる。また、印字の品
位、装置の簡便さ、保守性などの点で、サーマールヘッ
ドが特に好ましく用いられる。サーマルヘッドにより加
熱温度および加熱時間を制御するには、サーマルヘッド
に通電するパルスの電圧、パルスの印加時間、パルスの
印加数などを制御することにより行なうことができる。
制御の具体的方法は、使用するサーマルヘッドおよび多
色感熱記録材料の特性などに合わせて、適宜選択する必
要がある。
【0054】本発明の多色感熱記録材料の記録層は、感
熱発色組成を支持体上に設けることにより形成される。
感熱発色組成を支持体上に設ける方法は特に限定されな
いが、感熱発色組成の塗液を塗布するなどの方法を用い
ることができる。また、感熱発色組成には、必要に応じ
てバインダーを含有させることもできる。感熱発色組成
に含有させるバインダーは特に限定されないが、感熱発
色組成の発色特性に与える影響が少ないものが特に好ま
しく用いられる。
【0055】バインダーの具体例としては、デンプン
類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、
エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラ
チン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニ
ルアルコール、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポ
リアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポ
リアクリル酸ソーダ、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート、塩素化ポリエーテル、アリ
ル樹脂、フラン樹脂、ケトン樹脂、オキシベンゾイルポ
リエステル、ポリアセタール、ポリエーテルエーテルケ
トン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリアミ
ド、ポリアミドイミド、ポリアミノビスマレイミド、ポ
リメチルペンテン、ポリフェニレンオキシド、ポリフェ
ニレンスルフィド、ポリフェニレンスルホン、ポリスル
ホン、ポリアリレート、ポリアリルスルホン、ポリブタ
ジエン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、フェノール樹
脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、メラミンホルマリン樹
脂、ベンゾグアナミン樹脂、ビスマレイミドトリアジン
樹脂、アルキド樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、スチレン/ブタジエン共重合体、
アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メ
チル/ブタジエン共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重
合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル共重合
体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル/メタクリ
ル酸3元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体
のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のア
ルカリ塩またはアンモニウム塩、その他各種ポリオレフ
ィン系樹脂などが挙げられ、これらは、単独もしくは2
種以上混合して用いることができる。
【0056】本発明による感熱発色組成を設ける支持体
は透明、半透明、および不透明のいずれであってもよ
く、紙、各種不織布、織布、合成樹脂フィルム、合成樹
脂ラミネート紙、合成紙、金属箔、セラミック紙、ガラ
ス板など、あるいはこれらを組み合わせた複合シートを
目的に応じて任意に用いることができるが、これらに限
定されるものではない。
【0057】本発明の多色感熱記録材料においては、記
録層上に保護層を設けても良い。保護層の成分は特に限
定されないが、感熱発色組成の発色特性に与える影響が
少ないものが特に好ましく用いられる。
【0058】保護層の形成に用いられる樹脂の具体例と
しては、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メ
チルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコー
ル、変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリ
メタクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリ
ル酸エステル、ポリアクリル酸ソーダ、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート、塩素化ポ
リエーテル、アリル樹脂、フラン樹脂、ケトン樹脂、オ
キシベンゾイルポリエステル、ポリアセタール、ポリエ
ーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリイ
ミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアミノビス
マレイミド、ポリメチルペンテン、ポリフェニレンオキ
シド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスル
ホン、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリアリルスル
ホン、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、
フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、メラミン
ホルマリン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ビスマレイミ
ドトリアジン樹脂、アルキド樹脂、アミノ樹脂、エポキ
シ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、スチレン/ブタジエ
ン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、
アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、エチレン/酢
酸ビニル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エス
テル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル
/メタクリル酸3元共重合体、スチレン/無水マレイン
酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共
重合体のアルカリ塩またはアンモニウム塩、その他各種
ポリオレフィン系樹脂などが挙げられ、これらは、単独
もしくは2種以上混合して用いることができる。
【0059】本発明の多色感熱記録材料においては、感
熱発色組成を含む層と支持体の間の層および/または感
熱発色組成が設けられている面または、反対側の面に、
電気的、磁気的、または光学的に情報が記録可能な材料
を含む層を設けても良い。また、感熱発色組成が設けら
れている面と反対側の面にカール防止や帯電防止などを
目的としてバックコート層を設けても良く、さらに粘着
加工などを行ってもよい。また、感熱発色組成の表面に
UVインキなどによる印刷などを行ってもよい。
【0060】本発明の多色感熱記録材料においては、レ
ーザー光による印字を行なうために、多色感熱記録材料
中の任意の層および支持体に光熱変換材料を含有させる
ことができる。
【0061】本発明の多色感熱記録材料の任意の層に
は、必要に応じて、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼
成カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化
チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、水酸化アルミニウム、
尿素−ホルマリン樹脂などの無機および有機顔料、その
他に、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなど
の高級脂肪酸金属塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポ
リエチレン、酸化ポリエチレン、ステアリン酸アミド、
カスターワックスなどのワックス類を、また、ジオクチ
ルスルホコハク酸ナトリウムなどの分散剤、さらに界面
活性剤、および蛍光染料などを含有させることもでき
る。
【0062】また、耐光性を向上する目的で酸化防止
剤、紫外線吸収剤を添加することができる。酸化防止剤
の例としては、ヒンダードアミン系酸化防止剤、ヒンダ
ードフェノール系酸化防止剤、およびスルフィド系酸化
防止剤などが挙げられるが特に限定されない。また、紫
外線吸収剤の例としては、ベンゾトリアゾール系紫外線
吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系
紫外線吸収剤などの有機系紫外線吸収剤、および酸化亜
鉛、酸化チタン、酸化セリウムなどの無機系紫外線吸収
剤が挙げられるが特に限定されない。
【0063】
【実施例】以下実施例によって本発明をさらに詳しく説
明する。なお、以下の部はすべて重量部であり、%はす
べて重量%を表す。
【0064】作製例1 (A)発色温度が高く、より短い加熱時間で発色させる
ことが可能な赤色に発色する感熱発色組成の塗液の作製 染料前駆体である3−ジエチルアミノ−7,8−ベンゾ
フルオラン40部を3.5%ポリビニルアルコール水溶
液160部と共にボールミルで粉砕し、体積平均粒径1
μmの染料前駆体分散液を得た。次いで顕色剤である
4,4′−ビス(ヒドロキシフェニル)スルホン100
部を3.5%ポリビニルアルコール水溶液400部と共
にボールミルで粉砕し、体積平均粒径1μmの顕色剤分
散液を得た。上記2種の分散液を混合し、発色温度が高
く、より短い加熱時間で発色させることが可能な赤色に
発色する感熱発色組成の塗液を作製した。
【0065】(B)発色温度が高く、より短い加熱時間
で発色させることが可能な赤色に発色する感熱発色組成
を設けたシートの作製 (A)で調製した発色温度が高く、より短い加熱時間で
発色させることが可能な赤色に発色する感熱発色組成の
塗液を厚さ188μmのポリエチレンテレフタレート
(PET)シートに、固形分塗抹量3g/m2となる様
に塗抹し、60℃のオーブンで乾燥して発色温度が高
く、より短い加熱時間で発色させることが可能な赤色に
発色する感熱発色組成を設けたシートを得た。この感熱
発色組成は、160℃以上に加熱すると発色した。
【0066】作製例2 (C)発色温度が低く、より長い加熱時間で発色させる
ことが可能な青色に発色する感熱発色組成の染料前駆体
塗液の作製 染料前駆体である3−(4−ジエチルアミノ−2−エト
キシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインド
ール−3−イル)−4−アゾフタリド40部を3.5%
ポリビニルアルコール水溶液160部と共にボールミル
で粉砕し、体積平均粒径1μmの染料前駆体分散液を得
た。これに固形分濃度24.5%のカルボキシル基変性
ポリオレフィン樹脂水溶液(住友精化製 ザイクセン−
A)32部を加え発色温度が低く、より長い加熱時間で
発色させることが可能な青色に発色する感熱発色組成の
染料前駆体塗液を作製した。
【0067】(D)発色温度が低く、より長い加熱時間
で発色させることが可能な青色に発色する感熱発色組成
の顕色剤塗液の作製 顕色剤である1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
シクロヘキサン40部を3.5%ポリビニルアルコール
水溶液160部と共にボールミルで粉砕し、体積平均粒
径1μmの顕色剤分散液を得た。次いで2−ベンジルオ
キシナフタレン40部を3.5%ポリビニルアルコール
水溶液160部と共にボールミルで粉砕し、体積平均粒
径1μmの2−ベンジルオキシナフタレン分散液を得
た。上記2種の分散液を混合し、さらに固形分濃度2
4.5%のカルボキシル基変性ポリオレフィン樹脂水溶
液(住友精化製 ザイクセン−A)65部を加え発色温
度が低く、より長い加熱時間で発色させることが可能な
青色に発色する感熱発色組成の顕色剤塗液を作製した。
【0068】(E)発色温度が低く、より長い加熱時間
で発色させることが可能な青色に発色する感熱発色組成
を設けたシートの作製 (C)で調製した発色温度が低く、より長い加熱時間で
発色させることが可能な青色に発色する感熱発色組成の
染料前駆体塗液を厚さ188μmのポリエチレンテレフ
タレート(PET)シートに、固形分塗抹量4g/m2
となる様に塗抹し、60℃のオーブンで乾燥し、発色温
度が低く、より長い加熱時間で発色させることが可能な
青色に発色する感熱発色組成の染料前駆体層を作製し
た。続いて、発色温度が低く、より長い加熱時間で発色
させることが可能な青色に発色する感熱発色組成の染料
前駆体層上に、固形分濃度24.5%のカルボキシル基
変性ポリオレフィン樹脂水溶液(住友精化製 ザイクセ
ン−A)を固形分塗抹量1.5g/m2となる様に塗抹
し、60℃のオーブンで乾燥し、発色調節層を設けた。
さらに、発色調節層上に、(D)で調製した発色温度が
低く、より長い加熱時間で発色させることが可能な青色
に発色する感熱発色組成の顕色剤塗液を固形分塗抹量7
g/m2となる様に塗抹し、60℃のオーブンで乾燥し
発色温度が低く、より長い加熱時間で発色させることが
可能な青色に発色する感熱発色組成を設けたシートを得
た。
【0069】作製例3 (F)発色温度が低く、より長い加熱時間で発色させる
ことが可能な青色に発色する感熱発色組成の塗液の作製 染料前駆体である3−(4−ジエチルアミノ−2−エト
キシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインド
ール−3−イル)−4−アゾフタリド40部を3.5%
ポリビニルアルコール水溶液160部と共にボールミル
で粉砕し、体積平均粒径1μmの染料前駆体分散液を得
た。次いで、顕色剤である1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)シクロヘキサン40部を3.5%ポリビニ
ルアルコール水溶液160部と共にボールミルで粉砕
し、体積平均粒径1μmの顕色剤分散液を得た。上記2
種の分散液を混合し、さらに発色調節剤として固形分濃
度43%のスチレンブタジエンラテックス(住友化学工
業製 LX415)750部を加え発色温度が低く、よ
り長い加熱時間で発色させることが可能な青色に発色す
る感熱発色組成の塗液を作製した。
【0070】(G)発色温度が低く、より長い加熱時間
で発色させることが可能な青色に発色する感熱発色組成
を設けたシートの作製 (F)で調製した感熱発色組成の塗液を厚さ188μm
のポリエチレンテレフタレート(PET)シートに、固
形分塗抹量40g/m2となる様に塗抹し、60℃のオ
ーブンで乾燥して発色温度が低く、より長い加熱時間で
発色させることが可能な青色に発色する感熱発色組成を
設けたシートを得た。
【0071】作製例4 (H)発色温度が低く、より長い加熱時間で発色させる
ことが可能な黄色に発色する感熱発色組成の塗液の作製 芳香族イソシアナート化合物である1,1,4,6−テ
トラメチルインダン−5,7−ジイソシアナート40部
を3.5%ポリビニルアルコール水溶液160部と共に
ボールミルで粉砕し、体積平均粒径1μmの芳香族イソ
シアナート化合物の分散液を得た。次いで、イミノ化合
物である1,3−ジイミノ−4,5,6,7−テトラク
ロロイソインドリン40部を3.5%ポリビニルアルコ
ール水溶液160部と共にボールミルで粉砕し、体積平
均粒径1μmのイミノ化合物の分散液を得た。さらに、
2−ベンジルオキシナフタレン40部を3.5%ポリビ
ニルアルコール水溶液160部と共にボールミルで粉砕
し、体積平均粒径1μmの2−ベンジルオキシナフタレ
ンの分散液を得た。上記3種の分散液を混合し、さらに
発色調節剤として固形分濃度43%のスチレンブタジエ
ンラテックス(住友化学工業製 LX415)1000
部を加え発色温度が低く、より長い加熱時間で発色させ
ることが可能な黄色に発色する感熱発色組成の塗液を作
製した。
【0072】(I)発色温度が低く、より長い加熱時間
で発色させることが可能な黄色に発色する感熱発色組成
を設けたシートの作製 (H)で調製した発色温度が低く、より長い加熱時間で
発色させることが可能な黄色に発色する感熱発色組成の
塗液を厚さ188μmのポリエチレンテレフタレート
(PET)シートに、固形分塗抹量50g/m2となる
様に塗抹し、60℃のオーブンで乾燥して発色温度が低
く、より長い加熱時間で発色させることが可能な黄色に
発色する感熱発色組成を設けたシートを得た。
【0073】作製例5 (J)発色温度が低く、より長い加熱時間で発色させる
ことが可能な赤色に発色する感熱発色組成の塗液の作製 濃度20%の3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチ
ルインドール−3−イル)フタリドの酢酸エチル溶液1
00部に、ビュレット型脂肪族イソシアネートプレポリ
マー(住友バイエルウレタン製スミジュールN−320
0)12gを溶解した。これを5%ポリビニルアルコー
ル水溶液100g中に添加し、体積平均粒子径が8μm
になるまで乳化した。次いで、この乳化液を撹拌しなが
ら、ジエチレントリアミン6gを添加し60℃で1時間
加熱撹拌を施して3,3−ビス(1−n−ブチル−2−
メチルインドール−3−イル)フタリドの酢酸エチル溶
液を内包したマイクロカプセルの分散液を得た。さら
に、80℃で2時間加熱撹拌を施してマイクロカプセル
内の酢酸エチルを蒸発させ固体の3,3−ビス(1−n
−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド
を内包したマイクロカプセルの分散液100部を得た。
この分散液の濃度を調節し、3,3−ビス(1−n−ブ
チル−2−メチルインドール−3−イル)フタリドを分
散液全体に対し20%含有する3,3−ビス(1−n−
ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリドを
内包したマイクロカプセルの分散液100部を得た。次
いで、顕色剤である1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)シクロヘキサン20部を3.5%ポリビニルアル
コール水溶液80部と共にボールミルで粉砕し、体積平
均粒径1μmの顕色剤分散液を得た。上記2種の分散液
を混合し、さらに固形分濃度10%のポリビニルアルコ
ール水溶液100部を加え発色温度が低く、より長い加
熱時間で発色させることが可能な赤色に発色する感熱発
色組成の塗液を作製した。
【0074】(K)発色温度が低く、より長い加熱時間
で発色させることが可能な赤色に発色する感熱発色組成
を設けたシートの作製 (J)で調製した発色温度が低く、より長い加熱時間で
発色させることが可能な赤色に発色する感熱発色組成の
塗液を厚さ188μmのポリエチレンテレフタレート
(PET)シートに、固形分塗抹量2g/m2となる様
に塗抹し、60℃のオーブンで乾燥して発色温度が低
く、より長い加熱時間で発色させることが可能な赤色に
発色する感熱発色組成を設けたシートを得た。
【0075】作製例6 (L)発色温度が高く、より短い加熱時間で発色させる
ことが可能な青色に発色する感熱発色組成の塗液の作製 濃度20%の3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシ
フェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール
−3−イル)−4−アゾフタリドの酢酸エチル溶液10
0部に、イソシアネートプレポリマー(住友バイエルウ
レタン製スミジュール 44V−10)3gを溶解し
た。これを5%ポリビニルアルコール水溶液100g中
に添加し、体積平均粒子径が8μmになるまで乳化し
た。次いで、この乳化液を撹拌しながら、ジエチレント
リアミン1.5gを添加し60℃で1時間加熱撹拌を施
して3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニ
ル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−
イル)−4−アゾフタリドの酢酸エチル溶液を内包した
マイクロカプセルの分散液を得た。さらに、80℃で2
時間加熱撹拌を施してマイクロカプセル内の酢酸エチル
を蒸発させ、固体の3−(4−ジエチルアミノ−2−エ
トキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルイン
ドール−3−イル)−4−アゾフタリドを内包したマイ
クロカプセルの分散液を得た。この分散液の濃度を調節
し、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニ
ル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−
イル)−4−アゾフタリドを分散液全体に対し20%含
有する3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニ
ル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−
イル)−4−アゾフタリドを内包したマイクロカプセル
の分散液を100部を得た。次いで、顕色剤である1,
1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン2
0部を3.5%ポリビニルアルコール水溶液80部と共
にボールミルで粉砕し、体積平均粒径1μmの顕色剤分
散液100部を得た。上記2種の分散液を混合し、さら
に固形分濃度10%のポリビニルアルコール水溶液10
0部を加え、発色温度が高く、より短い加熱時間で発色
させることが可能な青色に発色する感熱発色組成の塗液
を作製した。
【0076】(M)発色温度が高く、より短い加熱時間
で発色させることが可能な青色に発色する感熱発色組成
を設けたシートの作製 (L)で調製した発色温度が高く、より短い加熱時間で
発色させることが可能な青色に発色する感熱発色組成の
塗液を厚さ188μmのポリエチレンテレフタレート
(PET)シートに、固形分塗抹量2g/m2となる様
に塗抹し、60℃のオーブンで乾燥して発色温度が高
く、より短い加熱時間で発色させることが可能な青色に
発色する感熱発色組成を設けたシートを得た。
【0077】作製例7 (N)発色温度が低く赤色に発色する感熱発色組成の塗
液の作製 下記の組成の混合液をボールミルで分散し、A1,B
1,C1,D1液を得た。なお、分散はA1液は体積平
均粒径が3μm以下、その他の液は5μm以下となる様
にして行なった。
【0078】 A1液: 3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン 10部 ポリビニルアルコール10%水溶液 10部 水 30部
【0079】 B1液: 4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル 10部 ポリビニルアルコール10%水溶液 10部 水 30部
【0080】 C1液: 尿素ホルマリン樹脂微粉末 20部 ステアリン酸亜鉛 5部 ポリビニルアルコール10%水溶液 25部 水 150部
【0081】 D1液: ステアリン酸アミド 10部 ポリビニルアルコール10%水溶液 10部 水 30部
【0082】以上の様にして得たA1液10部、B1液
60部、C1液20部、D1液15部および水15部を
混合し発色温度が低く赤色に発色する感熱発色組成の塗
液を作製した。
【0083】(O)発色温度が低く赤色に発色する感熱
発色組成を設けたシートの作製 (N)で調製した発色温度が低く赤色に発色する感熱発
色組成の塗液を厚さ188μmのポリエチレンテレフタ
レート(PET)シートに、固形分塗抹量4g/m2
なる様に塗抹し、60℃のオーブンで乾燥して発色温度
が低く赤色に発色する感熱発色組成を設けたシートを得
た。
【0084】作製例8 (P)発色温度が高く黒色に発色する感熱発色組成の塗
液の作製 下記の組成の混合液をボールミルで分散し、E1,F
1,G1液を得た。なお、分散はE1液は体積平均粒径
が3μm以下、その他の液は5μm以下となる様にして
行なった。
【0085】 E1液: 3−(N−メチル−N−シクロヘキシルルアミノ) −6−メチル−7−アニリノフルオラン 10部 ポリビニルアルコール10%水溶液 10部 水 30部
【0086】 F1液: 4−ヒドロキシジフェニルスルホン 10部 ポリビニルアルコール10%水溶液 10部 水 30部
【0087】 G1液: 尿素ホルマリン樹脂微粉末 20部 ステアリン酸亜鉛 5部 ポリビニルアルコール10%水溶液 25部 水 150部
【0088】以上の様にして得たE1液10部、F1液
10部、G1液20部および水30部を混合し発色温度
が高く黒色に発色する感熱発色組成の塗液を作製した。
【0089】(Q)発色温度が高く黒色に発色する感熱
発色組成を設けたシートの作製 (P)で調製した発色温度が低い感熱発色組成の塗液を
厚さ188μmのポリエチレンテレフタレート(PE
T)シートに、固形分塗抹量3.5g/m2となる様に
塗抹し、60℃のオーブンで乾燥して発色温度が高く黒
色に発色する感熱発色組成を設けたシートを得た。
【0090】試験1 感熱発色組成の発色温度の測定 作製例1〜8の(B)、(E)、(G)、(I)、
(K)、(M)、(O)、(Q)で作製した感熱発色組
成を設けたシートに、熱した金属ブロックを5秒間押し
当てて、発色する温度を測定した。発色する温度は、濃
度0.5以上に発色する温度とし、濃度は濃度計(マク
ベスRD918)を用いて測定した。結果および濃度の
測定に使用したマクベスRD918濃度計のフィルター
ホイールの位置を表1に示す。
【0091】試験2 サーマルヘッドによる高温・短時
間加熱条件での印字 作製例1〜8の(B)、(E)、(G)、(I)、
(K)、(M)、(O)、(Q)で作製した感熱発色組
成を設けたシートに、TDK製印字ヘッド(LH440
9)付き大倉電気製感熱ファクシミリ印字試験機(TH
−PMD)を用いて印加パルス1.1ミリ秒、印加電圧
24ボルト、紙送り方向のドット密度8ドット/mm、
印字速度9.8ミリ秒/ラインの条件で印字し、印字部
の濃度を濃度計(マクベスRD918)を用いて測定し
た。濃度の測定結果を表1に示し、濃度の測定に使用し
たマクベスRD918濃度計のフィルターホイールの位
置は、表1に示したものを使用した。次に、この条件で
の加熱温度と加熱時間を調べるため、188μmのポリ
エチレンテレフタレート(PET)シートに太さ10μ
mの熱電対を貼付け、この上に印字動作を行ない温度変
化を測定した。その結果、最高加熱温度は、200℃以
上で、90℃以上に加熱されている時間は約20ミリ秒
であった。
【0092】試験3 サーマルヘッドによる低温・長時
間加熱条件での印字 作製例1〜8の(B)、(E)、(G)、(I)、
(K)、(M)、(O)、(Q)で作製した感熱発色組
成を設けたシートに、TDK製印字ヘッド(LH440
9)付き大倉電気製感熱ファクシミリ印字試験機(TH
−PMD)を用いて印加パルス0.1ミリ秒、印加電圧
13ボルト、紙送り方向のドット密度1750ドット/
mm、印字速度0.25ミリ秒/ラインの条件で印字
し、印字部の濃度を濃度計(マクベスRD918)を用
いて測定した。濃度の測定結果を表1に示し、濃度の測
定に使用したマクベスRD918濃度計のフィルターホ
イールの位置は、表1に示したものを使用した。次に、
この条件での加熱温度と加熱時間を調べるため、188
μmのポリエチレンテレフタレート(PET)シートに
太さ10μmの熱電対を貼付け、この上に印字動作を行
ない温度変化を測定した。その結果、最高加熱温度は、
約110℃で、90℃以上に加熱されている時間は約2
30ミリ秒であった。
【0093】
【表1】
【0094】実施例1 作製例2(C)と同様にして染料前駆体塗液を作製し、
厚さ188μmのポリエチレンテレフタレート(PE
T)シートに、固形分塗抹量4g/m2となる様に塗抹
し、60℃のオーブンで乾燥し、発色温度が低く、より
長い加熱時間で発色させることが可能な青色に発色する
感熱発色組成の染料前駆体層を設けた。続いて、該染料
前駆体層上に、固形分濃度24.5%のカルボキシル基
変性ポリオレフィン樹脂水溶液(住友精化製 ザイクセ
ン−A)を固形分塗抹量1.5g/m2となる様に塗抹
し、60℃のオーブンで乾燥し、発色調節層を設けた。
さらに、作製例2(D)と同様にして顕色剤塗液を作製
し、発色調節層上に、固形分塗抹量7g/m2となる様
に塗抹し、60℃のオーブンで乾燥し発色温度が低く、
より長い加熱時間で発色させることが可能な青色に発色
する感熱発色組成を設けたシートを得た。続いて、この
上に、固形分濃度22.5%の水性ウレタン樹脂(大日
本インキ化学工業製 ハイドラン AP−40)を固形
分塗抹量5g/m2となる様に塗抹し、バリア層とし
た。さらに、作製例1(A)と同様にして感熱発色組成
の塗液を作製し、バリア層上に固形分塗抹量3g/m2
となる様に塗抹し、60℃のオーブンで乾燥して発色温
度が高く、より短い加熱時間で発色させることが可能な
赤色に発色する感熱発色組成を設け、発色温度が低く、
より長い加熱時間で発色させることが可能な青色に発色
する感熱発色組成上に、発色温度が高く、より短い加熱
時間で発色させることが可能な赤色に発色する感熱発色
組成を積層した本発明の多色感熱記録材料を得た。
【0095】実施例2 作製例1(A)と同様にして感熱発色組成の塗液を作製
し、厚さ188μmのポリエチレンテレフタレート(P
ET)シートに、固形分塗抹量3g/m2となる様に塗
抹し、60℃のオーブンで乾燥して発色温度が高く、よ
り短い加熱時間で発色させることが可能な赤色に発色す
る感熱発色組成を設けた。続いて、この上に、固形分濃
度22.5%の水性ウレタン樹脂(大日本インキ化学工
業製 ハイドラン AP−40)を固形分塗抹量5g/
2となる様に塗抹し、バリア層とした。さらに、作製
例2(C)と同様にして染料前駆体塗液を作製し、バリ
ア層上に固形分塗抹量4g/m2となる様に塗抹し、6
0℃のオーブンで乾燥し、発色温度が低く、より長い加
熱時間で発色させることが可能な青色に発色する感熱発
色組成の染料前駆体層を作製した。続いて、この染料前
駆体層上に、固形分濃度24.5%のカルボキシル基変
性ポリオレフィン樹脂水溶液(住友精化製ザイクセン−
A)を固形分塗抹量1.5g/m2となる様に塗抹し、
60℃のオーブンで乾燥し、発色調節層を設けた。さら
に、作製例2(D)と同様にして顕色剤塗液を作製し、
発色調節層上に、固形分塗抹量7g/m2となる様に塗
抹し、60℃のオーブンで乾燥し発色温度が低く、より
長い加熱時間で発色させることが可能な青色に発色する
感熱発色組成を設け、発色温度が高く、より短い加熱時
間で発色させることが可能な赤色に発色する感熱発色組
成上に発色温度が低く、より長い加熱時間で発色させる
ことが可能な青色に発色する感熱発色組成を積層した本
発明の多色感熱記録材料を得た。
【0096】実施例3 作製例3(F)と同様にして感熱発色組成の塗液を作製
し、厚さ188μmのポリエチレンテレフタレート(P
ET)シートに、固形分塗抹量40g/m2となる様に
塗抹し、60℃のオーブンで乾燥して発色温度が低く、
より長い加熱時間で発色させることが可能な青色に発色
する感熱発色組成を設けた。続いて、この上に、固形分
濃度22.5%の水性ウレタン樹脂(大日本インキ化学
工業製ハイドラン AP−40)を固形分塗抹量5g/
2となる様に塗抹し、バリア層とした。さらに、作製
例1(A)と同様にして感熱発色組成の塗液を作製し、
バリア層上に固形分塗抹量3g/m2となる様に塗抹
し、60℃のオーブンで乾燥して発色温度が高く、より
短い加熱時間で発色させることが可能な赤色に発色する
感熱発色組成を設け、発色温度が低く、より長い加熱時
間で発色させることが可能な青色に発色する感熱発色組
成上に発色温度が高く、より短い加熱時間で発色させる
ことが可能な赤色に発色する感熱発色組成を積層した本
発明の多色感熱記録材料を得た。
【0097】実施例4 作製例1(A)と同様にして感熱発色組成の塗液を作製
し、厚さ188μmのポリエチレンテレフタレート(P
ET)シートに、固形分塗抹量3g/m2となる様に塗
抹し、60℃のオーブンで乾燥して発色温度が高く、よ
り短い加熱時間で発色させることが可能な赤色に発色す
る感熱発色組成を設けた。続いて、この上に、固形分濃
度22.5%の水性ウレタン樹脂(大日本インキ化学工
業製 ハイドラン AP−40)を固形分塗抹量5g/
2となる様に塗抹し、バリア層とした。さらに、作製
例3(F)と同様にして感熱発色組成の塗液を作製し、
バリア層上に固形分塗抹量40g/m2となる様に塗抹
し、60℃のオーブンで乾燥して発色温度が低く、より
長い加熱時間で発色させることが可能な青色に発色する
感熱発色組成を設け、発色温度が高く、より短い加熱時
間で発色させることが可能な赤色に発色する感熱発色組
成上に発色温度が低く、より長い加熱時間で発色させる
ことが可能な青色に発色する感熱発色組成を積層した本
発明の多色感熱記録材料を得た。
【0098】実施例5 作製例4(H)と同様にして感熱発色組成の塗液を作製
し、厚さ188μmのポリエチレンテレフタレート(P
ET)シートに、固形分塗抹量50g/m2となる様に
塗抹し、60℃のオーブンで乾燥して発色温度が低く、
より長い加熱時間で発色させることが可能な黄色に発色
する感熱発色組成を設けた。続いて、この上に、固形分
濃度22.5%の水性ウレタン樹脂(大日本インキ化学
工業製ハイドラン AP−40)を固形分塗抹量5g/
2となる様に塗抹し、バリア層とした。さらに、作製
例1(A)と同様にして感熱発色組成の塗液を作製し、
バリア層上に固形分塗抹量3g/m2となる様に塗抹
し、60℃のオーブンで乾燥して発色温度が高く、より
短い加熱時間で発色させることが可能な赤色に発色する
感熱発色組成を設け、発色温度が低く、より長い加熱時
間で発色させることが可能な黄色に発色する感熱発色組
成上に、発色温度が高く、より短い加熱時間で発色させ
ることが可能な赤色に発色する感熱発色組成を積層した
本発明の多色感熱記録材料を得た。
【0099】実施例6 作製例1(A)と同様にして感熱発色組成の塗液を作製
し、厚さ188μmのポリエチレンテレフタレート(P
ET)シートに、固形分塗抹量3g/m2となる様に塗
抹し、60℃のオーブンで乾燥して発色温度が高く、よ
り短い加熱時間で発色させることが可能な赤色に発色す
る感熱発色組成を設けた。続いて、この上に、固形分濃
度22.5%の水性ウレタン樹脂(大日本インキ化学工
業製 ハイドラン AP−40)を固形分塗抹量5g/
2となる様に塗抹し、バリア層とした。さらに、作製
例4(H)と同様にして感熱発色組成の塗液を作製し、
バリア層上に固形分塗抹量50g/m2となる様に塗抹
し、60℃のオーブンで乾燥して発色温度が低く、より
長い加熱時間で発色させることが可能な黄色に発色する
感熱発色組成を設け、発色温度が高く、より短い加熱時
間で発色させることが可能な赤色に発色する感熱発色組
成上に発色温度が低く、より長い加熱時間で発色させる
ことが可能な黄色に発色する感熱発色組成を積層した本
発明の多色感熱記録材料を得た。
【0100】実施例7 作製例5(J)と同様にして感熱発色組成の塗液300
部を作製した。次に、作製例6(L)と同様にして感熱
発色組成の塗液300部を作製した。上記2種の塗液を
混合し、厚さ188μmのポリエチレンテレフタレート
(PET)シートに、固形分塗抹量6g/m2となる様
に塗抹し、60℃のオーブンで乾燥して発色温度が低
く、より長い加熱時間で発色させることが可能な赤色に
発色する感熱発色組成と発色温度が高く、より短い加熱
時間で発色させることが可能な青色に発色する感熱発色
組成を含有する本発明の多色感熱記録材料を得た。
【0101】比較例1 作製例7(N)と同様にして感熱発色組成の塗液を作製
し、厚さ188μmのポリエチレンテレフタレート(P
ET)シートに、固形分塗抹量4g/m2となる様に塗
抹し、60℃のオーブンで乾燥して、発色させるのに必
要な加熱温度が低く赤色に発色する感熱発色組成を設け
た。この上に、作製例8(P)と同様にして調製した感
熱発色組成の塗液を固形分塗抹量3.5g/m2となる
様に塗抹し、60℃のオーブンで乾燥して発色温度が低
く赤色に発色する感熱発色組成上に、発色温度が高く黒
色に発色する感熱発色組成を積層した多色感熱記録材料
を得た。
【0102】比較例2 作製例6(M)と同様にして感熱発色組成の塗液作製
し、厚さ188μmのポリエチレンテレフタレート(P
ET)シートに、固形分塗抹量2g/m2となる様に塗
抹し、60℃のオーブンで乾燥して、発色させるのに必
要な加熱温度が高く、より短い加熱時間で発色させるこ
とが可能な青色に発色する感熱発色組成を設けた。続い
て、この上に、固形分濃度22.5%の水性ウレタン樹
脂(大日本インキ化学工業製 ハイドラン AP−4
0)を固形分塗抹量5g/m2となる様に塗抹し、バリ
ア層とした。さらに、作製例1(A)と同様にして感熱
発色組成の塗液を作製し、バリア層上に固形分塗抹量3
g/m2となる様に塗抹し、60℃のオーブンで乾燥し
て、発色温度が高く、より短い加熱時間で発色させるこ
とが可能な赤色に発色する感熱発色組成を設け、多色感
熱記録材料を得た。
【0103】比較例3 作製例4(H)と同様にして感熱発色組成の塗液を作製
し、厚さ188μmのポリエチレンテレフタレート(P
ET)シートに、固形分塗抹量50g/m2となる様に
塗抹し、60℃のオーブンで乾燥して、発色温度が低
く、より長い加熱時間で発色させることが可能な黄色に
発色する感熱発色組成を設けた。続いて、この上に、固
形分濃度22.5%の水性ウレタン樹脂(大日本インキ
化学工業製ハイドラン AP−40)を固形分塗抹量5
g/m2となる様に塗抹し、バリア層とした。さらに、
作製例5(J)と同様にして感熱発色組成の塗液を作製
し、バリア層上に固形分塗抹量2g/m2となる様に塗
抹し、60℃のオーブンで乾燥して、発色温度が低く、
より長い加熱時間で発色させることが可能な赤色に発色
する感熱発色組成を設け、多色感熱記録材料を得た。
【0104】比較例4 下記の組成の混合液をボールミルで分散し、A2,B
2,C2,D2液を得た。なお、分散は各液共体積平均
粒径が3μm以下となる様にして行なった。
【0105】 A2液: 3−ジエチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラン 10部 メチルセルロース5%水溶液 5部 水 25部
【0106】 B2液: 3−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ) −6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン 10部 ジベンジルテレフタレート 20部 メチルセルロース5%水溶液 15部 水 80部
【0107】 C2液: 4,4′−イソピリデンジフェノール 30部 メチルセルロース5%水溶液 30部 水 70部
【0108】 D2液: (2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)− 1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート 50部 メチルセルロース5%水溶液 25部 水 110部
【0109】[高温感熱記録層塗液の調製]A2液40
部、C2液130部、酸化珪素顔料(水澤化学工業製
ミズカシル−P52)30部、20%酸化でんぷん水溶
液75部、水70部を混合し高温感熱記録層塗液を調製
した。
【0110】[低温感熱記録層塗液の調製]B2液12
5部、C2液130部、酸化珪素顔料(水澤化学工業製
ミズカシル−P52)30部、20%酸化でんぷん水
溶液150部、水55部を混合し低温感熱記録層塗液を
調製した。
【0111】[消色層塗液の調製]D2液185部、酸
化珪素顔料(水澤化学工業製 ミズカシル−P52)5
0部を混合し消色層塗液を調製した。
【0112】[記録層の形成]厚さ188μmのポリエ
チレンテレフタレート(PET)シートに、高温感熱記
録層塗液を固形分塗抹量6g/m2となる様に塗抹し、
60℃のオーブンで乾燥して高温感熱記録層を設けた。
次に、高温感熱記録層上に、消色層塗液を固形分塗抹量
4g/m2となる様に塗抹し60℃のオーブンで乾燥し
て、消色層を設けた。さらに、消色層上に低温感熱記録
層塗液を固形分塗抹量3g/m2となる様に塗抹し60
℃のオーブンで乾燥して、高温感熱記録層、消色層、低
温感熱記録層の順で積層した多色感熱記録材料を得た。
【0113】試験4 サーマルヘッドによる印字(1) 実施例1〜7および比較例1〜4で作製した多色感熱記
録材料に、TDK製印字ヘッド(LH4409)付き大
倉電気製感熱ファクシミリ印字試験機(TH−PMD)
を用いて印加パルス0.7、0.9および1.1ミリ
秒、印加電圧24ボルト、紙送り方向のドット密度8ド
ット/mm、印字速度9.8ミリ秒/ラインの条件で印
字した。各印加パルスにおける印字部の発色色調、発色
部周辺の縁取りを目視により調べた。また、印字部の濃
度を濃度計(マクベスRD918)を用いて測定した。
発色色調、発色部周辺の縁取り、濃度の測定に使用した
マクベスRD918濃度計のフィルターホイールの位
置、および濃度の測定結果を表2に示した。
【0114】試験5 サーマルヘッドによる印字(2) 実施例1〜7および比較例1〜4で作製した多色感熱記
録材料に、TDK製印字ヘッド(LH4409)付き大
倉電気製感熱ファクシミリ印字試験機(TH−PMD)
を用いて印加パルス0.1ミリ秒、印加電圧11、12
および13ボルト、紙送り方向のドット密度1750ド
ット/mm、印字速度0.25ミリ秒/ラインの条件で
印字した。各印加電圧における印字部の発色色調、発色
部周辺の縁取りを目視により調べた。また、印字部の濃
度を濃度計(マクベスRD918)を用いて測定した。
発色色調、発色部周辺の縁取り、濃度の測定に使用した
マクベスRD918濃度計のフィルターホイールの位置
および濃度の測定結果を表3に示した。
【0115】試験6 サーマルヘッドによる印字(3) 実施例1〜7および比較例1〜4で作製した多色感熱記
録材料に、TDK製印字ヘッド(LH4409)付き大
倉電気製感熱ファクシミリ印字試験機(TH−PMD)
を用いて印加パルス0.7、0.9および1.1ミリ
秒、印加電圧24ボルト、紙送り方向のドット密度16
ドット/mm、印字速度4.9ミリ秒/ラインの条件で
印字した。各印加電圧における印字部の発色色調、発色
部周辺の縁取りを目視により調べた。また、印字部の濃
度を濃度計(マクベスRD918)を用いて測定した。
発色色調、発色部周辺の縁取り、濃度の測定に使用した
マクベスRD918濃度計のフィルターホイールの位置
および濃度の測定結果を表4に示した。次に、この条件
での加熱温度と加熱時間を調べるため、188μmのポ
リエチレンテレフタレート(PET)シートに太さ10
μmの熱電対を貼付け、この上に印加パルス1.1ミリ
秒の条件で印字動作を行ない温度変化を測定した。その
結果、最高加熱温度は、250℃以上で、90℃以上に
加熱されている時間は約35ミリ秒であった。
【0116】
【表2】
【0117】
【表3】
【0118】
【表4】
【0119】
【発明の効果】表2〜4に示した様に、加熱により発色
し、発色色調の異なる2種以上の感熱発色組成を支持体
上に設けてなる多色感熱記録材料において、発色色調の
異なる2種以上の該感熱発色組成の発色温度が互いに異
なり、かつ該感熱発色組成の発色温度が高い感熱発色組
成ほどより短い加熱時間で発色させることが可能なこと
を特徴とする多色感熱記録材料により、加熱エネルギー
の制御のみで他の色の縁取りが無く、各色それぞれを階
調印字が可能で、かつ各色は任意の割合で同時に発色可
能であり、高い印字濃度の記録が可能な多色感熱記録材
料を得ることができた。
【0120】また、感熱発色組成が、2種以上からなる
発色成分で構成される場合には、発色成分が、発色温度
および/または発色させるのに必要な加熱時間を調節す
る発色調節層により隔てられて感熱発色組成を構成する
ことにより、容易にかつ高度に発色させるのに必要な加
熱温度や加熱時間を調節することができ、発色成分が、
発色温度および/または発色させるのに必要な加熱時間
を調節する発色調節層を挟む、それぞれ別の層に含有さ
れて感熱発色組成を構成すること、発色成分を含有する
層に、発色温度および/または発色させるのに必要な加
熱時間を調節する発色調節剤を含有すること、および、
発色成分の1種以上が各々単独でマイクロカプセル中に
内包されて感熱発色組成を構成しており、発色成分を内
包したマイクロカプセルのカプセル壁により、発色温度
および/または発色させるのに必要な加熱時間を調節す
ることにより、特に容易にかつ高度に発色させるのに必
要な加熱温度や発色させるのに必要な加熱時間を調節す
ることができた。
【0121】さらに、発色成分の1種以上が各々単独で
マイクロカプセル中に内包されて感熱発色組成を構成し
ており、発色成分を内包したマイクロカプセルのカプセ
ル壁により、発色温度および/または発色させるのに必
要な加熱時間を調節する場合には、各感熱発色組成の発
色成分を、発色前駆体と加熱により該発色前駆体を発色
させる顕色剤とし、各感熱発色組成の発色前駆体の発色
色調を互いに異ならせ、かつ顕色剤は各感熱発色組成で
共通として、各感熱発色組成の発色前駆体をそれぞれ単
独でマイクロカプセル中に内包し、顕色剤と共に同一の
層に含有させることにより、複数の感熱発色組成を単一
の層に含有させることができ、非常に容易に効率よく多
色感熱記録材料を作製することができた。
【0122】発色成分が、通常無色あるいは淡色の電子
供与性染料前駆体と電子受容性化合物であること、およ
び、発色成分が、芳香族イソシアナート化合物を含むこ
とにより、発色の制御が行ないやすく、発色しやすく、
発色濃度が高い多色感熱記録材料を得ることができた。
また、印字時の加熱温度と加熱時間の両方を制御して印
字を行なうことにより、本多色感熱記録材料の任意の1
種または2種以上の感熱発色組成を選択的に発色させる
ことができた。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱により発色し、発色色調の異なる2
    種以上の感熱発色組成を支持体上に設けてなる多色感熱
    記録材料において、発色色調の異なる2種以上の該感熱
    発色組成の発色温度が互いに異なり、かつ該感熱発色組
    成の発色温度が高い感熱発色組成ほどより短い加熱時間
    で発色させることが可能なことを特徴とする多色感熱記
    録材料。
  2. 【請求項2】 感熱発色組成が、2種以上の発色成分で
    構成されるものであって、該発色成分が、発色温度およ
    び/または発色させるのに必要な加熱時間を調節する発
    色調節層により隔てられていることを特徴とする請求項
    1記載の多色感熱記録材料。
  3. 【請求項3】 感熱発色組成が2種以上の発色成分で構
    成され、該発色成分が、発色温度および/または発色さ
    せるのに必要な加熱時間を調節する発色調節層を挟む、
    それぞれ別の層に含有されていることを特徴とする請求
    項1記載の多色感熱記録材料。
  4. 【請求項4】 感熱発色組成が、発色成分とともに、発
    色温度および/または発色させるのに必要な加熱時間を
    調節する発色調節剤を含有することを特徴とする請求項
    1記載の多色感熱記録材料。
  5. 【請求項5】 感熱発色組成を構成する発色成分の1種
    以上が各々単独でマイクロカプセル中に内包されてお
    り、該マイクロカプセルのカプセル壁により、発色温度
    および/または発色させるのに必要な加熱時間を調節す
    ることを特徴とする請求項1記載の多色感熱記録材料。
  6. 【請求項6】 各感熱発色組成を構成する発色成分が、
    発色前駆体および加熱により該発色前駆体を発色させる
    顕色剤であり、各感熱発色組成の発色前駆体の発色色調
    が互いに異なっており、かつ顕色剤は各感熱発色組成で
    共通であり、各感熱発色組成の発色前駆体はそれぞれ単
    独で別々にマイクロカプセル中に内包され、顕色剤と共
    に同一の層に含有されていることを特徴とする請求項5
    記載の多色感熱記録材料。
  7. 【請求項7】 発色成分が、通常無色あるいは淡色の電
    子供与性染料前駆体および電子受容性化合物であること
    を特徴とする請求項2、3、4、5および6記載の多色
    感熱記録材料。
  8. 【請求項8】 感熱発色組成を構成する発色成分とし
    て、芳香族イソシアナート化合物を含むことを特徴とす
    る請求項2、3、4および5記載の多色感熱記録材料。
  9. 【請求項9】 発色前駆体または顕色剤が、芳香族イソ
    シアナート化合物であることを特徴とする請求項6記載
    の多色感熱記録材料。
  10. 【請求項10】 加熱により発色し、発色色調の異なる
    2種以上の感熱発色組成を支持体上に設けてなり、該感
    熱発色組成の発色温度が互いに異なり、かつ該感熱発色
    組成の発色温度が高い感熱発色組成ほどより短い加熱時
    間で発色させることが可能な多色感熱記録材料の印字方
    法であって、印字時の加熱温度と加熱時間の両方を制御
    することにより、該多色感熱記録材料の任意の1種また
    は2種以上の感熱発色組成を選択的に発色させることを
    特徴とする多色感熱記録材料の印字方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003103681A (ja) * 2001-07-27 2003-04-09 Pilot Ink Co Ltd 耐光性熱変色体
JP2008006830A (ja) * 2001-05-30 2008-01-17 Zink Imaging Llc 熱画像化システム

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