JPH10313803A - 生麺類 - Google Patents
生麺類Info
- Publication number
- JPH10313803A JPH10313803A JP9137942A JP13794297A JPH10313803A JP H10313803 A JPH10313803 A JP H10313803A JP 9137942 A JP9137942 A JP 9137942A JP 13794297 A JP13794297 A JP 13794297A JP H10313803 A JPH10313803 A JP H10313803A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ethanol
- raw
- noodle
- raw noodles
- udon
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Noodles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 製麺性、食感、食味を低下させることなく、
長期保存の可能な生麺類を提供する 【解決手段】 エタノール並びに水酸化カルシウムおよ
び/または酸化カルシウムを含有する生うどん、ギョウ
ザ、シュウマイの皮などの生麺類。
長期保存の可能な生麺類を提供する 【解決手段】 エタノール並びに水酸化カルシウムおよ
び/または酸化カルシウムを含有する生うどん、ギョウ
ザ、シュウマイの皮などの生麺類。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は生麺類に関し、さら
に詳しくは保存性のよい生麺類に関する。
に詳しくは保存性のよい生麺類に関する。
【0002】
【従来の技術】生麺類の長期保存のため、エタノールを
含有させることは知られている。しかし、生麺類のう
ち、pHが中性付近の生麺類では十分な保存効果を発揮
するだけのエタノールを添加すると、製麺性が低下し、
特に伸展性、ソフト感の重視される生麺類では満足のい
く効果が得られていないのが現状である。
含有させることは知られている。しかし、生麺類のう
ち、pHが中性付近の生麺類では十分な保存効果を発揮
するだけのエタノールを添加すると、製麺性が低下し、
特に伸展性、ソフト感の重視される生麺類では満足のい
く効果が得られていないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明において
は、製麺性、食感、食味を低下させることなく長期保存
が可能な生麺類を提供することを目的とする。
は、製麺性、食感、食味を低下させることなく長期保存
が可能な生麺類を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記目的を達
成すべく鋭意研究を重ねた結果、エタノールに加えて水
酸化カルシウムおよび/または酸化カルシウムを含有さ
せることにより、保存性に優れるとともに、製麺性、食
感、食味に影響なく生麺類を得ることができることを見
出し、本発明に到達した。
成すべく鋭意研究を重ねた結果、エタノールに加えて水
酸化カルシウムおよび/または酸化カルシウムを含有さ
せることにより、保存性に優れるとともに、製麺性、食
感、食味に影響なく生麺類を得ることができることを見
出し、本発明に到達した。
【0005】すなわち、本発明はエタノール並びに水酸
化カルシウムおよび/または酸化カルシウムを含有する
ことを特徴とする生麺類である。
化カルシウムおよび/または酸化カルシウムを含有する
ことを特徴とする生麺類である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で用いるエタノールは、そ
の純度に限定されない。例えば、食品用にフレーバーや
色素、リゾチーム等を添加した変性高純度エタノール
(67〜95容量%)または上記の物質以外に有機酸、
糖質、グリセリン脂肪酸エステルなどを添加した67容
量%未満の低純度エタノール、試薬等に使用される無水
エタノール(99.9容量%以上)、エタノールをデキ
ストリンやサイクロデキストリンに包接させた粉末アル
コールを挙げることができる。好ましくは高純度エタノ
ールまたは低純度エタノールである。
の純度に限定されない。例えば、食品用にフレーバーや
色素、リゾチーム等を添加した変性高純度エタノール
(67〜95容量%)または上記の物質以外に有機酸、
糖質、グリセリン脂肪酸エステルなどを添加した67容
量%未満の低純度エタノール、試薬等に使用される無水
エタノール(99.9容量%以上)、エタノールをデキ
ストリンやサイクロデキストリンに包接させた粉末アル
コールを挙げることができる。好ましくは高純度エタノ
ールまたは低純度エタノールである。
【0007】エタノールの添加方法には限定されない。
例えば、液状品に関しては、捏ね水に溶解する方法、粉
末品に関しては原料粉に混合する方法や捏ね水に溶解す
る方法などを挙げることができる。好ましくは捏ね水に
溶解する方法である。
例えば、液状品に関しては、捏ね水に溶解する方法、粉
末品に関しては原料粉に混合する方法や捏ね水に溶解す
る方法などを挙げることができる。好ましくは捏ね水に
溶解する方法である。
【0008】また、生麺類中のエタノールの含有量は純
エタノールとして0.5容量/重量%以上が好ましく、
さらに好ましくは1〜5容量/重量%である。純エタノ
ール量が生麺類中、0.5容量/重量%未満では保存効
果が不十分である。このような含有量にするには、生麺
類の製造において、小麦粉および/または穀粉類、澱粉
類などの粉原料の総量に対し、純エタノールとして0.
7容量/重量%以上、さらに好ましくは1〜10重量%
添加すればよい。
エタノールとして0.5容量/重量%以上が好ましく、
さらに好ましくは1〜5容量/重量%である。純エタノ
ール量が生麺類中、0.5容量/重量%未満では保存効
果が不十分である。このような含有量にするには、生麺
類の製造において、小麦粉および/または穀粉類、澱粉
類などの粉原料の総量に対し、純エタノールとして0.
7容量/重量%以上、さらに好ましくは1〜10重量%
添加すればよい。
【0009】本発明においては、エタノールとともに水
酸化カルシウムおよび/または酸化カルシウムを生麺類
中に含有させる。これにより、麺類にコリコリとした食
感を与え、エタノールの保存効果を相乗的に向上させる
ことができる。水酸化カルシウムおよび/または酸化カ
ルシウムは強塩基性であり、細菌の繁殖を抑制するもの
と推定される。
酸化カルシウムおよび/または酸化カルシウムを生麺類
中に含有させる。これにより、麺類にコリコリとした食
感を与え、エタノールの保存効果を相乗的に向上させる
ことができる。水酸化カルシウムおよび/または酸化カ
ルシウムは強塩基性であり、細菌の繁殖を抑制するもの
と推定される。
【0010】本発明で用いる水酸化カルシウムおよび酸
化カルシウムの製造方法、その起源には限定されない。
例えば、食品添加物グレードの生石灰に水を作用させて
得られる水酸化カルシウム、石灰石を焼成してできる生
石灰(酸化カルシウム)、卵殻や動物の骨、牡蠣殻等の
貝の殻、珊瑚等カルシウムを多く含む天然素材を焼成し
てできる酸化カルシウム等を挙げることができる。好ま
しくは水酸化カルシウムまたは天然素材を焼成したもの
である。なかでも酸化カルシウム含有量の多い卵殻焼成
カルシウムおよび水酸化カルシウムが特に好ましい。
化カルシウムの製造方法、その起源には限定されない。
例えば、食品添加物グレードの生石灰に水を作用させて
得られる水酸化カルシウム、石灰石を焼成してできる生
石灰(酸化カルシウム)、卵殻や動物の骨、牡蠣殻等の
貝の殻、珊瑚等カルシウムを多く含む天然素材を焼成し
てできる酸化カルシウム等を挙げることができる。好ま
しくは水酸化カルシウムまたは天然素材を焼成したもの
である。なかでも酸化カルシウム含有量の多い卵殻焼成
カルシウムおよび水酸化カルシウムが特に好ましい。
【0011】また、これらカルシウム化合物の添加方法
には限定はない。例えば、粉原料に混合する方法、捏ね
水に溶解分散させる方法、上記エタノールに溶解分散ま
たは混合する方法などを挙げることができる。好ましく
は粉原料に混合する方法またはエタノールに溶解分散ま
たは混合する方法である。
には限定はない。例えば、粉原料に混合する方法、捏ね
水に溶解分散させる方法、上記エタノールに溶解分散ま
たは混合する方法などを挙げることができる。好ましく
は粉原料に混合する方法またはエタノールに溶解分散ま
たは混合する方法である。
【0012】これらカルシウム化合物の生麺類中の含有
量は、酸化カルシウムとして0.01重量%以上であれ
ばよく、好ましくは0.05〜1.0重量%、さらに好
ましくは0.07〜0.4重量%である0.01重量%
未満では本発明の目的を十分に達成することができな
い。このような含有量にするには、粉原料に対し、酸化
カルシウムとして0.1重量%以上添加して生麺類を製
造するとよい。
量は、酸化カルシウムとして0.01重量%以上であれ
ばよく、好ましくは0.05〜1.0重量%、さらに好
ましくは0.07〜0.4重量%である0.01重量%
未満では本発明の目的を十分に達成することができな
い。このような含有量にするには、粉原料に対し、酸化
カルシウムとして0.1重量%以上添加して生麺類を製
造するとよい。
【0013】本発明においては、上記カルシウム化合物
やエタノールに加えて、小麦グルテンの抽出成分である
グリアジンを主成分とする成分、油脂および/または乳
化剤から選ばれる1種以上を含有させることにより、上
記カルシウム化合物やエタノールを多量に麺中に含有さ
せた場合に起こる製麺性の低下や麺質のゴワゴワ感、エ
タノールの製麺中の揮散などを抑制することができる。
やエタノールに加えて、小麦グルテンの抽出成分である
グリアジンを主成分とする成分、油脂および/または乳
化剤から選ばれる1種以上を含有させることにより、上
記カルシウム化合物やエタノールを多量に麺中に含有さ
せた場合に起こる製麺性の低下や麺質のゴワゴワ感、エ
タノールの製麺中の揮散などを抑制することができる。
【0014】小麦グルテンの抽出成分であるグリアジン
を主成分とする成分は本発明者らが先に提案した特開平
6−105662号公報記載のものでも、通常のエタノ
ール抽出物でもよく、その抽出分離方法に限定されるも
のではない。好ましくは特開平特開平6−105662
号公報記載のもの、すなわち酸性エタノール水溶液によ
り抽出された、グリアジンを成分中に50重量%以上、
好ましくは55〜95重量%含む成分である。
を主成分とする成分は本発明者らが先に提案した特開平
6−105662号公報記載のものでも、通常のエタノ
ール抽出物でもよく、その抽出分離方法に限定されるも
のではない。好ましくは特開平特開平6−105662
号公報記載のもの、すなわち酸性エタノール水溶液によ
り抽出された、グリアジンを成分中に50重量%以上、
好ましくは55〜95重量%含む成分である。
【0015】また、油脂及び乳化剤の種類、起源、形態
には限定されない。例えば、油脂としては、一般動植物
性油脂、油脂乳化物を乾燥した粉末油脂などを挙げるこ
とができる。一方、乳化剤としては、グリセリン脂肪酸
エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エス
テル、レシチン、酵素処理レシチンなどを挙げることが
できる。さらにこれらを組み合わせた乳化油脂や粉末油
脂を挙げることができる。好ましくは油脂と乳化剤を組
み合わせた粉末油脂である。
には限定されない。例えば、油脂としては、一般動植物
性油脂、油脂乳化物を乾燥した粉末油脂などを挙げるこ
とができる。一方、乳化剤としては、グリセリン脂肪酸
エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エス
テル、レシチン、酵素処理レシチンなどを挙げることが
できる。さらにこれらを組み合わせた乳化油脂や粉末油
脂を挙げることができる。好ましくは油脂と乳化剤を組
み合わせた粉末油脂である。
【0016】また、上記グリアジンを主成分とする成
分、油脂、乳化剤の添加方法、添加量には限定されな
い。例えば、添加方法として、原料粉に混合する方法、
捏ね水に溶解分散させる方法などを挙げることができ
る。好ましくは原料粉に混合する方法である。また、生
麺類中の含有量はグリアジンを主成分とする成分および
粉末油脂においてはそれぞれ0.3〜5重量%であり、
このような含有量にするには麺類の製造において、対粉
原料あたり、0.5〜6重量%添加するとよい。
分、油脂、乳化剤の添加方法、添加量には限定されな
い。例えば、添加方法として、原料粉に混合する方法、
捏ね水に溶解分散させる方法などを挙げることができ
る。好ましくは原料粉に混合する方法である。また、生
麺類中の含有量はグリアジンを主成分とする成分および
粉末油脂においてはそれぞれ0.3〜5重量%であり、
このような含有量にするには麺類の製造において、対粉
原料あたり、0.5〜6重量%添加するとよい。
【0017】本発明における生麺類には限定はない。例
えば、生の、うどん、日本そば、中華麺、ギョウザ、シ
ュウマイの皮等を挙げることができる。好ましくは保存
性に劣るpHが中性付近にある生麺類であるうどん、日
本そば、ギョウザ、シュウマイの皮類である。本発明に
おいて、これらの生麺とは未乾燥品であって、その最終
製品の水分が25重量%以上で、調理を目的とした茹
で、蒸しを行っていないものをいう。
えば、生の、うどん、日本そば、中華麺、ギョウザ、シ
ュウマイの皮等を挙げることができる。好ましくは保存
性に劣るpHが中性付近にある生麺類であるうどん、日
本そば、ギョウザ、シュウマイの皮類である。本発明に
おいて、これらの生麺とは未乾燥品であって、その最終
製品の水分が25重量%以上で、調理を目的とした茹
で、蒸しを行っていないものをいう。
【0018】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に
説明する。実施例中、特に断らないかぎり、%は重量基
準である。
説明する。実施例中、特に断らないかぎり、%は重量基
準である。
【0019】実施例1、比較例1、2 中力小麦粉10kgに水酸化カルシウム20gを均一に
混合した粉に、食塩300gと95容量%のエタノール
300mlを3.3kgの水に溶解させた水溶液を加
え、20分間混捏した後、製麺機で厚さ8〜10mmの
麺帯とした後、麺帯が乾燥しないようにビニール袋に包
み、室温で約1時間麺帯熟成を行った。その後、圧延ロ
ーラーの間隙を狭くしながら、厚さ約3mmになるまで
麺帯を圧延した。この麺帯を玉取機で切歯10番で麺線
とし、生うどんを得た。また、同時に水酸化カルシウム
を添加しないもの(比較例1)、エタノールを水に置き
換えたもの(比較例2)を同様にして生うどんを得た。
混合した粉に、食塩300gと95容量%のエタノール
300mlを3.3kgの水に溶解させた水溶液を加
え、20分間混捏した後、製麺機で厚さ8〜10mmの
麺帯とした後、麺帯が乾燥しないようにビニール袋に包
み、室温で約1時間麺帯熟成を行った。その後、圧延ロ
ーラーの間隙を狭くしながら、厚さ約3mmになるまで
麺帯を圧延した。この麺帯を玉取機で切歯10番で麺線
とし、生うどんを得た。また、同時に水酸化カルシウム
を添加しないもの(比較例1)、エタノールを水に置き
換えたもの(比較例2)を同様にして生うどんを得た。
【0020】各生うどんをビニール袋に50gずつ入
れ、ヒートシールを行った後、10℃の恒温槽に保存
し、各うどんの試料を1週間毎に取り出し、一般生菌数
を測定し、保存試験を行った。また、各うどんを20分
間沸騰したお湯で茹でたものの食感について10名のパ
ネラーによる試食評価を行った。
れ、ヒートシールを行った後、10℃の恒温槽に保存
し、各うどんの試料を1週間毎に取り出し、一般生菌数
を測定し、保存試験を行った。また、各うどんを20分
間沸騰したお湯で茹でたものの食感について10名のパ
ネラーによる試食評価を行った。
【0021】一般生菌数の測定結果を表1に示す。結果
からわかるように、本発明のうどんは比較例のものに比
較し、保存性が優れている。すなわち、エタノールと水
酸化カルシウムを組み合わせることによる相乗効果を奏
していることがわかる。また、各うどんの食感は通常の
うどんより多少硬い程度であり、比較例との間には大き
な食感の差はなかった。
からわかるように、本発明のうどんは比較例のものに比
較し、保存性が優れている。すなわち、エタノールと水
酸化カルシウムを組み合わせることによる相乗効果を奏
していることがわかる。また、各うどんの食感は通常の
うどんより多少硬い程度であり、比較例との間には大き
な食感の差はなかった。
【0022】
【表1】 なお、一般生菌数はトリプトソイ寒天培地を用い、37
℃、48時間培養して測定した。
℃、48時間培養して測定した。
【0023】実施例2、比較例3,4 中力小麦粉10kgに酸化カルシウム15g、アサマグ
リアA(アサマ化成(株)製)300gを均一に混合し
た粉に、食塩300gと95容量%のエタノール300
mlを3.3kgの水に溶解させた水溶液を加え、20
分間混捏した後、製麺機で厚さ8〜10mmの麺帯とし
た後、麺帯が乾燥しないようにビニール袋に包み、室温
で約1時間麺帯熟成を行った。その後、圧延ローラーの
間隙を狭くしながら、厚さ3mmになるまで麺帯を圧延
した。この麺帯を玉取機で切歯10番で麺線とし、生う
どんを得た。また、同時に酸化カルシウムを添加しない
もの(比較例3)、エタノールを水に置き換えたもの
(比較例4)を同様にして生うどんを得た。
リアA(アサマ化成(株)製)300gを均一に混合し
た粉に、食塩300gと95容量%のエタノール300
mlを3.3kgの水に溶解させた水溶液を加え、20
分間混捏した後、製麺機で厚さ8〜10mmの麺帯とし
た後、麺帯が乾燥しないようにビニール袋に包み、室温
で約1時間麺帯熟成を行った。その後、圧延ローラーの
間隙を狭くしながら、厚さ3mmになるまで麺帯を圧延
した。この麺帯を玉取機で切歯10番で麺線とし、生う
どんを得た。また、同時に酸化カルシウムを添加しない
もの(比較例3)、エタノールを水に置き換えたもの
(比較例4)を同様にして生うどんを得た。
【0024】各生うどんをビニール袋に50gずつ入
れ、ヒートシールを行った後、10℃の恒温器に保存
し、各うどんの試料を1週間毎に取り出し、一般生菌数
を測定し、保存試験を行った。また、各うどんを20分
間沸騰したお湯で茹でたものの食感について10名のパ
ネラーによる試食評価を行った。
れ、ヒートシールを行った後、10℃の恒温器に保存
し、各うどんの試料を1週間毎に取り出し、一般生菌数
を測定し、保存試験を行った。また、各うどんを20分
間沸騰したお湯で茹でたものの食感について10名のパ
ネラーによる試食評価を行った。
【0025】一般生菌数の測定結果を表2に示す。結果
からわかるように、本発明のうどんは比較例のものに比
較し、保存性が優れている。すなわち、エタノールと水
酸化カルシウムを組み合わせることによる相乗効果を奏
していることがわかる。また、各うどんの食感は通常の
うどんと同等であり、実施例と比較例との間に食感の差
はなかった。
からわかるように、本発明のうどんは比較例のものに比
較し、保存性が優れている。すなわち、エタノールと水
酸化カルシウムを組み合わせることによる相乗効果を奏
していることがわかる。また、各うどんの食感は通常の
うどんと同等であり、実施例と比較例との間に食感の差
はなかった。
【0026】
【表2】
【0027】実施例3、比較例5,6 中力小麦粉9kgに焼成卵殻カルシウム(酸化カルシウ
ム含有量80%)25g、アサマグリアA(アサマ化成
(株)製)600g、粉末油脂600gを均一に混合し
た粉に、食塩300gと65容量%のエタノール400
mlを3.0kgの水に溶解させた水溶液を加え、20
分間混捏した後、製麺機で厚さ8〜10mmの麺帯とし
た後、麺帯が乾燥しないようにビニール袋に包み、室温
で約1時間麺帯熟成を行った。その後、圧延ローラーの
間隙を狭くしながら、厚さ3mmになるまで麺帯を圧延
した。この麺帯を玉取機で切歯10番で麺線とし、生う
どんを得た。また、同時に焼成卵殻カルシウムを添加し
ないもの(比較例5)、エタノールを水に置き換えたも
の(比較例6)を同様にして生うどんを得た。
ム含有量80%)25g、アサマグリアA(アサマ化成
(株)製)600g、粉末油脂600gを均一に混合し
た粉に、食塩300gと65容量%のエタノール400
mlを3.0kgの水に溶解させた水溶液を加え、20
分間混捏した後、製麺機で厚さ8〜10mmの麺帯とし
た後、麺帯が乾燥しないようにビニール袋に包み、室温
で約1時間麺帯熟成を行った。その後、圧延ローラーの
間隙を狭くしながら、厚さ3mmになるまで麺帯を圧延
した。この麺帯を玉取機で切歯10番で麺線とし、生う
どんを得た。また、同時に焼成卵殻カルシウムを添加し
ないもの(比較例5)、エタノールを水に置き換えたも
の(比較例6)を同様にして生うどんを得た。
【0028】各生うどんをビニール袋に50gずつ入
れ、ヒートシールを行った後、10℃の恒温器に保存
し、各うどんの試料を1週間毎に取り出し、一般生菌数
を測定し、保存試験を行った。また、各うどんを20分
間沸騰したお湯で茹でたものの食感について10名のパ
ネラーによる試食評価を行った。
れ、ヒートシールを行った後、10℃の恒温器に保存
し、各うどんの試料を1週間毎に取り出し、一般生菌数
を測定し、保存試験を行った。また、各うどんを20分
間沸騰したお湯で茹でたものの食感について10名のパ
ネラーによる試食評価を行った。
【0029】一般生菌数の測定結果を表3に示す。結果
からわかるように、本発明のうどんは比較例のものに比
較し、保存性が優れている。すなわち、エタノールと酸
化カルシウムを組み合わせることによる相乗効果を奏し
ていることがわかる。また、実施例のうどんの食感は通
常のうどんより粘弾性に富みおいしいものであったのに
対し、比較例のうどんの食感は硬く、粘弾性に劣るもの
であった。特にその傾向は比較例5に強かった。
からわかるように、本発明のうどんは比較例のものに比
較し、保存性が優れている。すなわち、エタノールと酸
化カルシウムを組み合わせることによる相乗効果を奏し
ていることがわかる。また、実施例のうどんの食感は通
常のうどんより粘弾性に富みおいしいものであったのに
対し、比較例のうどんの食感は硬く、粘弾性に劣るもの
であった。特にその傾向は比較例5に強かった。
【0030】
【表3】
【0031】実施例4、比較例7,8 準強力小麦粉9kgに水酸化カルシウム20g、アサマ
グリアA(アサマ化成(株)製)600g、粉末油脂6
00gを均一に混合した粉に、食塩100gと65容量
%のエタノール400mlを3.2kgの水に溶解させ
た水溶液を加え、20分間混捏した後、製麺機で厚さ6
〜8mmの麺帯とした後、麺帯が乾燥しないようにビニ
ール袋に包み、室温で約1時間麺帯熟成を行った。その
後、圧延ローラーの間隙を狭くしながら、厚さ約0.9
mmになるまで麺帯を圧延した。この麺帯を直径9cm
の円に抜き、ギョウザの皮を得た。また、同時に水酸化
カルシウムを添加しないもの(比較例7)、エタノール
を水に置き換えたもの(比較例8)を同様にしてギョウ
ザの皮を得た。
グリアA(アサマ化成(株)製)600g、粉末油脂6
00gを均一に混合した粉に、食塩100gと65容量
%のエタノール400mlを3.2kgの水に溶解させ
た水溶液を加え、20分間混捏した後、製麺機で厚さ6
〜8mmの麺帯とした後、麺帯が乾燥しないようにビニ
ール袋に包み、室温で約1時間麺帯熟成を行った。その
後、圧延ローラーの間隙を狭くしながら、厚さ約0.9
mmになるまで麺帯を圧延した。この麺帯を直径9cm
の円に抜き、ギョウザの皮を得た。また、同時に水酸化
カルシウムを添加しないもの(比較例7)、エタノール
を水に置き換えたもの(比較例8)を同様にしてギョウ
ザの皮を得た。
【0032】各ギョウザの皮10枚をビニール袋に入
れ、ヒートシールを行った後、10℃の恒温器に保存
し、各ギョウザの皮の試料を1週間毎に取り出し、一般
生菌数を測定し、保存試験を行った。また、各ギョウザ
の皮の製麺性を見るとともに、皮に具を包み調理し皮の
食感について10名のパネラーによる試食評価を行っ
た。
れ、ヒートシールを行った後、10℃の恒温器に保存
し、各ギョウザの皮の試料を1週間毎に取り出し、一般
生菌数を測定し、保存試験を行った。また、各ギョウザ
の皮の製麺性を見るとともに、皮に具を包み調理し皮の
食感について10名のパネラーによる試食評価を行っ
た。
【0033】一般生菌数の測定結果を表4に示す。結果
からわかるように、本発明のギョウザの皮は比較例のも
のに比較し、保存性が優れている。すなわち、エタノー
ルと水酸化カルシウムを組み合わせることによる相乗効
果を奏していることがわかる。また、実施例の皮は製麺
時の伸展性、滑らかさが優れていたのに対し、比較例の
ものは硬く伸展性が悪く、滑らかさに劣るものであり、
具を包む場合包みにくいものであった。さらに皮の食感
は硬く、ボソボソしたものであり、特にその傾向は比較
例6に強かった。
からわかるように、本発明のギョウザの皮は比較例のも
のに比較し、保存性が優れている。すなわち、エタノー
ルと水酸化カルシウムを組み合わせることによる相乗効
果を奏していることがわかる。また、実施例の皮は製麺
時の伸展性、滑らかさが優れていたのに対し、比較例の
ものは硬く伸展性が悪く、滑らかさに劣るものであり、
具を包む場合包みにくいものであった。さらに皮の食感
は硬く、ボソボソしたものであり、特にその傾向は比較
例6に強かった。
【0034】
【表4】
【0035】実施例5、比較例9,10 強力小麦粉6.4kgとそば粉3kgに焼成卵殻カルシ
ウム(酸化カルシウム含有量80%)25g、アサマグ
リアA(アサマ化成(株)製)600gを均一に混合し
た粉に、食塩100gと95容量%のエタノール300
mlを3.0kgの水に溶解させた水溶液を加え、20
分間混捏した後、製麺機で厚さ6〜8mmの麺帯とした
後、麺帯が乾燥しないようにビニール袋に包み、室温で
約1時間麺帯熟成を行った。その後、圧延ローラーの間
隙を狭くしながら、厚さ1.5mmになるまで麺帯を圧
延した。この麺帯を玉取機で切歯20番で麺線とし、生
の日本そばを得た。また、同時に焼成卵殻カルシウムを
添加しないもの(比較例9)、エタノールを水に置き換
えたもの(比較例10)を同様にして生の日本そばを得
た。
ウム(酸化カルシウム含有量80%)25g、アサマグ
リアA(アサマ化成(株)製)600gを均一に混合し
た粉に、食塩100gと95容量%のエタノール300
mlを3.0kgの水に溶解させた水溶液を加え、20
分間混捏した後、製麺機で厚さ6〜8mmの麺帯とした
後、麺帯が乾燥しないようにビニール袋に包み、室温で
約1時間麺帯熟成を行った。その後、圧延ローラーの間
隙を狭くしながら、厚さ1.5mmになるまで麺帯を圧
延した。この麺帯を玉取機で切歯20番で麺線とし、生
の日本そばを得た。また、同時に焼成卵殻カルシウムを
添加しないもの(比較例9)、エタノールを水に置き換
えたもの(比較例10)を同様にして生の日本そばを得
た。
【0036】各生の日本そばをビニール袋に50gずつ
入れ、ヒートシールを行った後、10℃の恒温器に保存
し、各日本そばの試料を1週間毎に取り出し、一般生菌
数を測定し、保存試験を行った。また、各日本そばを3
分間沸騰したお湯で茹でたものを水洗いして盛そばと
し、その食感について10名のパネラーによる試食評価
を行った。
入れ、ヒートシールを行った後、10℃の恒温器に保存
し、各日本そばの試料を1週間毎に取り出し、一般生菌
数を測定し、保存試験を行った。また、各日本そばを3
分間沸騰したお湯で茹でたものを水洗いして盛そばと
し、その食感について10名のパネラーによる試食評価
を行った。
【0037】一般生菌数の測定結果を表5に示す。結果
からわかるように、本発明の生の日本そばは、比較例の
ものが保存試験開始後1週間経過前に異臭が発生したの
に対し、3週間後まで異臭の発生もなく、保存性が優れ
ている。すなわち、エタノールと酸化カルシウムを組み
合わせることによる相乗効果を奏していることがわか
る。また、実施例の日本そばの食感は通常の日本そばよ
り硬さと粘弾性に富みおいしいものであった。
からわかるように、本発明の生の日本そばは、比較例の
ものが保存試験開始後1週間経過前に異臭が発生したの
に対し、3週間後まで異臭の発生もなく、保存性が優れ
ている。すなわち、エタノールと酸化カルシウムを組み
合わせることによる相乗効果を奏していることがわか
る。また、実施例の日本そばの食感は通常の日本そばよ
り硬さと粘弾性に富みおいしいものであった。
【0038】
【表5】 但し、比較例9では1週間経過前にシンナー臭が発生し
た。
た。
【0039】
【発明の効果】本発明の生麺類は製麺性、食感、食味を
低下させることなく、長期保存が可能である。グリアジ
ン成分を含有するものは、保存性、製麺性、食感のさら
に優れたものである。
低下させることなく、長期保存が可能である。グリアジ
ン成分を含有するものは、保存性、製麺性、食感のさら
に優れたものである。
Claims (5)
- 【請求項1】 エタノール並びに水酸化カルシウムおよ
び/または酸化カルシウムを含有することを特徴とする
生麺類。 - 【請求項2】 エタノールの含有量が0.3重量%以
上、水酸化カルシウムおよび/または酸化カルシウムの
含有量が0.01重量%以上である請求項1記載の生麺
類。 - 【請求項3】 小麦グルテンの抽出成分であるグリアジ
ンを主成分とする成分、油脂および乳化剤からなる群か
ら選ばれる1種以上を含有させる請求項1または2記載
の生麺類。 - 【請求項4】 生麺類が生のうどん、ギョウザ、シュウ
マイの皮である請求項1〜3のいずれか1項記載の生麺
類。 - 【請求項5】 水酸化カルシウムおよび/または酸化カ
ルシウムが卵殻、動物の骨、牡蠣殻および珊瑚からなる
群から選ばれる1種以上を焼成して得られる請求項1〜
4のいずれか1項記載の生麺類。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9137942A JPH10313803A (ja) | 1997-05-14 | 1997-05-14 | 生麺類 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9137942A JPH10313803A (ja) | 1997-05-14 | 1997-05-14 | 生麺類 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10313803A true JPH10313803A (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=15210316
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9137942A Pending JPH10313803A (ja) | 1997-05-14 | 1997-05-14 | 生麺類 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10313803A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101188798B1 (ko) * | 2009-12-18 | 2012-10-10 | 에코바이오텍 주식회사 | 저장성이 우수한 면의 제조 방법 및 이를 이용하여 제조된 면 |
JP2013138653A (ja) * | 2011-12-28 | 2013-07-18 | Makoto Yafuji | 麺類製造用アルコール製剤 |
JP2016214122A (ja) * | 2015-05-19 | 2016-12-22 | 日清製粉株式会社 | 春巻皮の製造方法 |
-
1997
- 1997-05-14 JP JP9137942A patent/JPH10313803A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101188798B1 (ko) * | 2009-12-18 | 2012-10-10 | 에코바이오텍 주식회사 | 저장성이 우수한 면의 제조 방법 및 이를 이용하여 제조된 면 |
JP2013138653A (ja) * | 2011-12-28 | 2013-07-18 | Makoto Yafuji | 麺類製造用アルコール製剤 |
JP2016214122A (ja) * | 2015-05-19 | 2016-12-22 | 日清製粉株式会社 | 春巻皮の製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR20090086495A (ko) | 해삼 가공제품 및 그 제조방법 | |
JPH02410A (ja) | こんにゃくを利用した加工食品及びその製造方法 | |
GB2479218A (en) | Meat replacer or extender comprising textured wheat protein | |
CN107981253A (zh) | 一种腌鱼盐及其制备工艺 | |
JPH10313803A (ja) | 生麺類 | |
JPS58190362A (ja) | めん類の製造及び品質保持法 | |
JPH084469B2 (ja) | 茹上げ短縮麺の製造法 | |
KR20070029779A (ko) | 기능성 때밀이 가루 비누의 제조방법 | |
JPS5840056A (ja) | 魚肉入り麹類の製造方法 | |
JPH07289187A (ja) | 麺質改良方法および麺質改良剤 | |
JPH01228449A (ja) | 食品の保存方法 | |
JP3451550B2 (ja) | 麺類の品質改良剤とそれを用いた麺類 | |
KR101528040B1 (ko) | 새우젓이 첨가된 프레스햄 제조방법 | |
JPS6222559A (ja) | 飲食品製造用カルシウムイオン水の製造方法 | |
JP3426155B2 (ja) | 食品の保存性向上方法 | |
JPH025383B2 (ja) | ||
JPS6313660B2 (ja) | ||
JP3361081B2 (ja) | 麺類及びその製造方法 | |
JP2000014360A (ja) | 水産練り製品の製造方法 | |
JPH01289458A (ja) | 中華麺及びその製造方法 | |
JPH03151840A (ja) | 紅花含有ドウ製品の製造法 | |
JP2961527B2 (ja) | 竹炭粉末入り麺類の製造法 | |
JPH0223842A (ja) | イワシ肉入りソバ麺の製造方法 | |
JPH0559693B2 (ja) | ||
KR100451618B1 (ko) | 조미식품의 제조 방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040506 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050725 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050809 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20051206 |