JPH10312059A - 高解像度感光性ポリイミド前駆体組成物 - Google Patents

高解像度感光性ポリイミド前駆体組成物

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JPH10312059A
JPH10312059A JP9123892A JP12389297A JPH10312059A JP H10312059 A JPH10312059 A JP H10312059A JP 9123892 A JP9123892 A JP 9123892A JP 12389297 A JP12389297 A JP 12389297A JP H10312059 A JPH10312059 A JP H10312059A
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polyimide precursor
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photosensitive polyimide
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mol
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Abstract

(57)【要約】 【課題】次世代のLSI製造プロセスにも対応できる解
像度の優れた感光性ポリイミド前駆体組成物を提供す
る。 【解決手段】(a)一般式(1)で表される構造単位を
主成分とするポリマーと、 【化1】 (R1は少なくとも2個以上の炭素原子を有する3価ま
たは4価の有機基、R2は、少なくとも2個以上の炭素
原子を有する2価の有機基、R3は、−OR4、−NH
R4、−O-N+R4R5R6R7、ただし、R4は少な
くとも1種のエチレン性不飽和結合を有する基、R5、
R6、R7は、水素、または、炭素数1から10までの
炭化水素基を表す。nは1または2である。) (b)増感剤を含有するコントラスト比1100以上2
000以下であることを特徴とする感光性ポリイミド前
駆体組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、次世代の半導体プ
ロセスにも適応できる優れた解像度を有する感光性ポリ
イミド前駆体組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】露光した部分が現像により残るネガ型の
感光性ポリイミド前駆体組成物としては次のものが知ら
れていた。 (a)ポリアミド酸に化学線により2量化又は重合可能
な炭素−炭素二重結合およびアミノ基又はその四級化塩
を添加した組成物(例えば特公昭 59−52822公
報)。 (b)ポリアミド酸にアクリルアミド類を添加した組成
物(例えば特開平 3−170555公報)。 (c)炭素−炭素二重結合基を有するポリイミド前駆体
と、特定のオキシム化合物と、増感剤を含有してなる組
成物(例えば特開昭 61−118423公報、特開昭
62−184056公報、特開昭62−273259公
報)。
【0003】かかるこれらの従来の先行技術は、ポリイ
ミド前駆体の構造により解像度などが大きく変化するこ
となどについての報告はなかった。
【0004】本発明は、多数の感光性ポリイミド前駆体
組成物を合成し、そのポリイミド前駆体の構造により得
られる感光性ポリイミド前駆体組成物の解像度が大きく
変化することを見いだし、発明に至ったものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる問題
を解決せしめ、次世代のLSI製造プロセスにも対応で
きる解像度の優れた感光性ポリイミド前駆体組成物を提
供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、 (a)一般式(1)で表される構造単位を主成分とする
ポリマーと、
【化2】 (R1は少なくとも2個以上の炭素原子を有する3価ま
たは4価の有機基、R2は、少なくとも2個以上の炭素
原子を有する2価の有機基、R3は、−OR4、−NH
R4、−O-N+R4R5R6R7、ただし、R4は少な
くとも1種のエチレン性不飽和結合を有する基、R5、
R6、R7は、水素、または、炭素数1から10までの
炭化水素基を表す。nは1または2である。) (b)増感剤を含有するコントラスト比が1100以上
2000以下であることを特徴とする感光性ポリイミド
前駆体組成物、とすることで達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明における一般式(1)で表
される構造単位を主成分とするポリマーとは、加熱ある
いは適当な触媒により、イミド環や、その他の環状構造
を有するポリマー(以後、ポリイミド系ポリマーとい
う)となり得るものである。
【0008】上記一般式(1)中、R1は酸2無水物の
構造成分を表しており、この酸2無水物は芳香族環を含
有し、かつ、炭素数6〜30の3価または4価の基が好
ましい。具体的には、フェニル基、ビフェニル基、ジフ
ェニルスルホン基、ジフェニルエーテル基、ナフチル
基、ヘキサフルオロジフェニルプロパン基、ジフェニル
プロパン基、ビス(フェノキシフェニル)プロパン基、
ベンゾフェノン基などが挙げられるが、これらに限定さ
れない。
【0009】上記一般式(1)中、R2はジアミンの構
造成分を表している。この中で、R2の好ましい例とし
ては、
【化3】 などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0010】また、1から10モル%の範囲の他のジア
ミン成分を用いて変性することもできる。これらの例と
しては、脂肪族のシクロヘキシルジアミン、メチレンビ
スシクロヘキシルアミン、芳香族のパラフェニレンジア
ミン、ベンチジンやそれらのメチル、エチル、クロロ、
トリフルオロメチル基などで核置換したものなどを挙げ
ることができる。
【0011】さらに、基板との接着性を向上させるため
に、耐熱性を低下させない範囲でR1、R2にシロキサ
ン構造を有する脂肪族の基を共重合してもよい。具体的
には、ジアミン成分として、ビス(3−アミノプロピ
ル)テトラメチルシロキサンなどを1〜10モル%共重
合したものなどがあげられる。
【0012】本発明における、ガラス転移温度(Tg)
は示差熱分析(DSC)装置により検出されるもので、
熱機械分析(TMA)や動的粘弾性により検出されるT
gより一般に20゜C〜30゜C低い温度となる。このTg
が250゜C以下であると、ポリイミドの耐熱性が低下す
るために、封止樹脂に封入するとき、樹脂封止したLS
Iをプリント基板などと半田で接続する場合にポリイミ
ドにクラックが発生するなどの問題があり好ましくな
い。また、Tgが400゜C以上になるかDSC法でTg
が明確に現れない場合、ポリイミドと下地基板との接着
性が低くなるなどの問題が生じる。よって好ましいTg
の範囲は、250゜C〜400゜Cであり、さらに好ましく
は270゜Cから350゜Cである。
【0013】R3は、−OR4、−NHR4、−O-N+
R4R5R6R7、ただし、R4は少なくとも1種のエ
チレン性不飽和結合を有する基、R5、R6、R7は、
水素、または、炭素数1から10までの炭化水素基を表
している。
【0014】−COR3の好ましい具体例としては、−
COOR4で表されるエステル基である場合は、2−ア
クリロイルオキシエチルオキシカルボニル基、2−メタ
クロイルオキシエチルオキシカルボニル基、2−(1−
アクリロイルオキシ)プロピルオキシカルボニル基、2
−(1−メタクロイルオキシ)プロピルオキシカルボニ
ル基、2−メタクリルアミノエチルオキシカルボニル
基、3−メタクロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル
オキシカルボニル基、アクリルアミノメチルオキシカル
ボニル基などのエチレン性不飽和結合を有する基を含む
ことが必要であるが、これ以外に、エトキシカルボニル
基、2−メトキシエトキシカルボニル基などのエチレン
性不飽和結合を含まない基を全体の50モル%以下含有
することも可能である。
【0015】−CONHR4で表されるアミド基である
場合、N−(2−アクリロイルオキシエチル)−アミノ
カルボニル基、N−(2−メタクロイルオキシエチル)
−アミノカルボニル基などのエチレン性不飽和結合を含
むことが必要であるが、エチルアミノカルボニル基、N
−(2−エトキシエチル)アミノカルボニル基などのエ
チレン性不飽和結合を含まない基を全体の50モル%以
下含有することも可能である。
【0016】−COO-N+R4R5R6R7で表される
置換アンモニウム付加塩型のカルボン酸残基である場
合、メタクリロイルオキシエチル・トリメチルアンモニ
ウム付加塩型カルボン酸残基、アクリロイルオキシエチ
ル・ジメチルアンモニウム付加塩型カルボン酸残基、メ
タクリロイルオキシエチル・ジメチルアンモニウム付加
塩型カルボン酸残基、ビニルピリジニウム付加塩型カル
ボン酸残基などのエチレン性不飽和結合を含むことが必
要であるが、これ以外にR4R5R6R7の全てが、水
素あるいは炭化水素基であるような基を全体の50モル
%以下含有することも可能である。さらに、ポリアミド
酸やポリアミド酸の炭素数1〜10までのアルキルエス
テル、ポリアミド酸の炭素数1〜10までのアルキルア
ミドなどを全体の50モル%以下含有することもでき
る。
【0017】さらに、不飽和2重結合を有したポリアミ
ド酸エステル、ポリアミド酸アミド、ポリアミド酸の置
換アンモニウム付加塩の中の全て、あるいは各々2種を
混合することも出来る。
【0018】一般式(1)で表わされる構造単位を有す
るポリマーは、R1、R2、R3がこれらのうち各々1
種から構成されていても良いし、各々2種以上から構成
される共重合体であつてもよい。
【0019】またポリマーは、一般式(1)で表される
構造単位のみからなるものであっても良いし、他の構造
単位との共重合体あるいはブレンド体であっても良い。
その際、一般式(1)で表される構造単位を90モル%
以上含有していることが好ましい。共重合あるいはブレ
ンドに用いられる構造単位の種類および量は最終加熱処
理によって得られるポリイミド系ポリマの耐熱性を損な
わない範囲で選択することが好ましい。
【0020】これらのポリアミド酸およびそのエステル
化合物は公知の方法によって合成される。すなわち、ポ
リアミド酸の場合はテトラカルボン酸二無水物とジアミ
ンを選択的に組み合わせ、これらをN−メチル−2−ピ
ロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジ
メチルホルムアミドなどを主成分とする極性溶媒や、γ
−ブチロラクトン中で反応させることにより合成され
る。ポリアミド酸のエステル化合物は例えば、特開昭5
5−30207号公報、特開昭61−72022号公報
に記載されている方法などで合成される。
【0021】増感剤としては、芳香族2級または3級ア
ミン化合物、チオール化合物などを好ましく使用するこ
とができる。この好ましい具体例としては、N−フェニ
ルグリシン、ジエチルアミノ安息香酸エチル、ジエチル
アミノ安息香酸イソアミル、N−フェニルエタノールア
ミン、N−フェニルジエタノールアミン、N−エチルア
ニリン、メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプト
ベンズイミダゾール、1−フェニル−5−メルカプト−
1H−テトラゾールなどが挙げられる。感度向上の点か
らは、N−アリ−ルグリシン化合物がとくに好ましい。
この化合物の例としては、N−フェニルグリシン、N−
(3−メトキシフェニル)グリシン、N−(4−ニトロ
フェニル)グリシン、N−(4−メトキシフェニル)グ
リシン、N−(3−ニトロフェニル)グリシン、N−ナ
フチルグリシン、N−フェニルグリシンのエチルエステ
ルなどが挙げられるがこれらに限定されない。また、芳
香族2級または3級アミン化合物とチオ−ル化合物を併
用して使用することもできる。 これらの化合物の添加
量はポリマ−に対して、0.1から20重量%、さらに
好ましくは、0.2から10重量%である。
【0022】さらにg線露光に対する感度を向上させる
ために、クマリン類を増感剤として使用しても良い。好
ましいクマリンの具体例としては、3−(4−メトキシ
ベンゾイルクマリン)、7−ジエチルアミノ−3−ベン
ゾイルクマリン、7−ジメチルアミノ−3−(4−メト
キシベンゾイルクマリン)、5,7−ジメトキシ−3−
(4−メトキシベンゾイル)クマリン、7−ジエチルア
ミノ−3−(4−ジメチルアミノベンゾイル)クマリ
ン、3,3´−カルボニルビスクマリン、3,3´−カ
ルボニルビス(7−メトキシクマリン)、3,3´−カ
ルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、9−
(7−ジエチルアミノ−3−クマノイル)−1、2、
4、5−テトラヒドロ−3H、6H、10H[1]ベン
ゾピラノ[9、9a、1−gh]キノラジン−10−オ
ンなどが挙げられるがこれに限定されるわけではなく、
実際に水銀灯のg線である436nmに吸収をもつ化合
物であれば使用することができる。
【0023】さらに、ミヒラーケトン、フルオレノン、
ベンズアントロンなどの芳香族カルボニル化合物、2、
6−ビス(4−アジドベンジリデン)−4−メチルシク
ロヘキサノン、4−アジドベンザルアセトフェノンなど
のアジド化合物、3−[4−(ジメチルアミノ)フェニ
ル]−1−フェニル−2−プロペン−1−オン、1−
(3−クロロフェニル)−5−[4−(ジメチルアミ
ノ)フェニル]−1、4−ペンタジエン−3−オンなど
のアミノ芳香族不飽和ケトン、1,3,−ジフェニル−
1,2,3−プロパントリオン−2−(O−アセチル)
オキシム、1−フェニル−1,2−ブタンジオン−2−
(O−メトキシカルボニル)オキシム、ビス(α−イソ
ニトロソプロピオフェノン)イソフタルなどのオキシム
類、チタノセン系などの有機金属錯体、メロシアニン色
素などが有効であるが、これらに限定されない。また、
これらの中より2種以上のものを併用して用いても良
い。これらの好ましい添加量は、ポリマ−に対して、
0.1から20重量%、さらに好ましくは、0.2から
10重量%である。
【0024】本発明の組成物には、さらに光反応性モノ
マーとして、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ト
リメチロールプロパントリアクリレート、エチレングリ
コールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメ
タクリレ−トなどのアクリルモノマー類をポリマーに対
して1から20重量%添加しても良い。
【0025】上記のポリマー、増感剤、その他添加剤や
光反応性モノマ−を溶媒と混合することにより感光性ポ
リイミド前駆体組成物を得ることができる。この時に用
いられる溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、
N、N−ジメチルホルムアミド、N、N−ジメチルアセ
トアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクロ
ン、ジメチルアクリルアミドなどを主成分とする溶媒が
単独もしくは2種以上の混合物として好ましく用いられ
るがこれらに限定されない。
【0026】また、必要に応じて上記感光性ポリイミド
前駆体組成物と基板との塗れ性を向上させる目的で界面
活性剤、乳酸エチルやプロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテートなどのエステル類、エタノールなど
のアルコール類、シクロヘキサノン、メチルイソブチル
ケトンなどのケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ンなどのエーテル類を混合しても良い。また、2酸化ケ
イ素、2酸化チタンなどの無機粒子、あるいはポリイミ
ドの粉末などを添加することもできる。
【0027】本発明におけるコントラストとは、2枚の
偏光板の間に試料を置き、この2枚の偏光板の偏光方向
を平行にしたものと垂直にしたものの透過した光の量の
比率により求めることが出来る。すなわち、2枚の偏光
板の偏光方向が平行であるときの光線の透過量をI1、
直角であるときの光線の透過量をI2とすると、コント
ラスト比CR=I1/I2となる。実際の測定において
は、2枚の偏光板を直角にすると透過する量が少ないた
め誤差が大きくなる。そのため本発明においては、試料
を偏光板の間に置き、偏光板の偏光方向が上下ともに平
行である場合の透過光量I1と、上下の偏光板の偏光方
向が89度になるまで回転し、その後0.1度ずつ90
度まで回転させ、この間で透過光量が最低になる値をI
2とすると、コントラスト比はI1/I2で表される。
測定は、トプコン社製LUMINACE COLORI
METER BM−5Aを用いて行った。
【0028】このコントラスト比は大きくなると、偏光
板の平行方向と垂直方向での光線の透過量の比が大きく
なり、コントラスト比が小さくなると、偏光板の平行方
向と垂直方向での光線の透過量の比が小さくなることを
意味している。このようにコントラスト比が大きなもの
は、ポリマー組成物内の散乱が小さいことになり、コン
トラスト比が小さなものは、ポリマー組成物内の散乱が
大きいことになる。
【0029】コントラスト比の大きな感光性ポリイミド
前駆体組成物は、内部での光の散乱が小さいために、露
光処理を行うときに内部で光が他に広がることが少なく
高い解像性を得ることが出来る。また、逆にコントラス
ト比の小さな感光性ポリイミド前駆体組成物を露光処理
すると、内部で光が散乱され解像性が悪化する。
【0030】このコントラスト比は、さらにポリマー組
成物の複屈折率と関係があり、複屈折の大きなものほど
コントラスト比は低下する。複屈折率が1.01のもの
でコントラスト比はおよそ400程度になり、複屈折率
が1.002のものでコントラスト比はおよそ1000
程度になる。
【0031】光の散乱の面より見るとコントラスト比は
高いほど良いと考えられるが、実際のところ、コントラ
スト比が極端に大きくなると、得られた感光性ポリイミ
ド前駆体組成物の耐薬品性が低下するために、現像時に
クラックが生じる、現像液への溶解性が高すぎるために
逆に解像性が悪化するなどの問題があり好ましくない。
【0032】これらの点より、本発明において好ましい
コントラスト比の範囲は1100から2000までであ
り、さらに好ましくは1200から1500の範囲であ
る。
【0033】また、コントラスト比を高くするという観
点より、一般式(1)で表されるポリマーのR1とR2
は、それぞれ1種類ずつより構成されるより、それぞれ
2種類以上の共重合、あるいはブレンドにて構成される
ことが好ましい。このように複数の原料より構成するこ
とで、一般式(1)で表されるポリマーの結晶性を低下
させることが出来、複屈折を小さくすることが出来る。
【0034】次に、本発明の感光性ポリイミド前駆体組
成物を用いてポリイミドパターンを形成する方法につい
て説明する。
【0035】該感光性ポリイミド前駆体組成物を基板上
に塗布する。基板としてはシリコンウエハー、セラミッ
クス類、ガリウムヒ素などが用いられるが、これらに限
定されない。塗布方法としてはスピンナを用いた回転塗
布、スプレー塗布、ロールコーティングなどの方法があ
る。また、塗布膜厚は、塗布手法、組成物の固形分濃
度、粘度などによって異なるが通常、乾燥後の膜厚が、
0.1から150μmになるように塗布される。
【0036】次に感光性ポリイミド前駆体組成物を塗布
した基板を乾燥して、感光性ポリイミド前駆体組成物皮
膜を得る。乾燥はオーブン、ホットプレート、赤外線な
どを使用し、50゜Cから120゜Cの範囲で1分から数時
間行うのが好ましい。
【0037】次に、この感光性ポリイミド前駆体組成物
皮膜上に所望のパタ−ンを有するマスクを通して化学線
を照射し、露光する。露光に用いられる化学線としては
紫外線、可視光線、電子線、X線などがあるが、本発明
では水銀灯のi線(365nm)とg線(436nm)
を用いるのが好ましい。
【0038】ポリイミドパタ−ンを形成するには、露光
後、現像液を用いて未露光部を除去することによって達
成される。現像液としては、N−メチル−2−ピロリド
ン、N、N−ジメチルホルムアミド、N、N−ジメチル
アセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラク
ロン、ジメチルアクリルアミドなどの極性溶媒、メタノ
ール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール
類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエー
テルアセテートなどのエステル類、キシレンなどの炭化
水素類、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、イソブ
チルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、
水などを単独あるいは数種を組み合わせたものが好まし
く用いられる。現像後、エタノール、イソプロピルアル
コールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル
類などでリンスをする。
【0039】現像後、200゜Cから500゜Cの温度を加
えてポリイミド皮膜に変換する。このイミド化は温度を
選び、段階的に昇温するか、ある温度範囲を選び連続的
に昇温しながら5分から5時間実施する。一例として
は、130゜C、200゜C、350゜Cで各30分づつ熱処
理する。あるいは室温より400゜Cまで2時間かけて直
線的に昇温するなどの方法が挙げられる。
【0040】本発明による感光性ポリイミド前駆体組成
物により形成したポリイミド皮膜は、半導体のパッシベ
ーション膜、半導体素子の保護膜、高密度実装用多層配
線の層間絶縁膜などの用途に用いられる。
【0041】
【実施例】以下発明をより詳細に説明するために、実施
例で説明する。
【0042】特性の測定方法 <コントラスト比の測定>トプコン社製LUMINAC
E COLORIMETER BM−5Aを用いて測定
した。測定に用いた偏光板は日東電工製、光源は100
Wハロゲンランプを使用し、測定に先立ち試料なしの状
態で後述の方法でコントラスト比を測定し、3000以
上であることを確認した。
【0043】実際の測定は、試料を偏光板の間に置き、
偏光板の偏光方向が上下ともに平行である場合の透過光
量(I1)と上下の偏光板の偏光方向が89度になるま
で回転し、その後0.1度ずつ90度まで回転させ、こ
の間で透過光量が最低になる値をI2とすると、コント
ラスト比はI1/I2で表される。
【0044】測定試料は、プリベーク後10μmになる
ようにガラス板上にスピンコートし、80℃で30分循
環式オーブン中で乾燥を行ない準備し測定した。
【0045】<解像度の測定>所定の寸法サイズがある
パターンを用いて、金属顕微鏡を用い目視で観察した。
【0046】また、解像性の評価としては、現像後の膜
厚(T1)に対して、解像したライン幅(A)の比であ
るT1/Aで表されるアスペクト比で評価し、アスペク
ト比が2以上のものが良好である。
【0047】<膜厚の測定>大日本スクリーン社製光学
式膜厚測定装置ラムダエースを用いて、屈折率1.64
で感光性ポリイミド前駆体の膜厚を測定した。また、現
像前の膜厚(T1)と現像後の膜厚(T2)がT2/T
1(残膜率)<0.6である場合、このものは感度が不
良であるとした。
【0048】実施例1 窒素気流下、1リットルの4つ口フラスコに、3,4’
−ジアミノジフェニルエーテル(3DAE)(5.01
g)(0.025モル)、メタフェニレンジアミン(M
DA)9.01g(0.02モル)と1,3−ビス(3
−アミノプロピル)テトラメチルシロキサン1.2g
(0.005モル)をN−メチル−2−ピロリドン(N
MP)100gに入れ溶解させた。ここに無水ピロメリ
ット酸(PMDA)5.02g(0.023モル)、
3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
2無水物(BTDA)8.06g(0.025モル)を
加え、室温で6時間反応を行いポリアミド酸(ポリイミ
ド前駆体)を得た。この溶液に、N,N−ジエチルアミ
ノエチルメタクリレ−ト(DEM)33g(0.18モ
ル)、N−フェニルジエタノ−ルアミン(NDA)1.
25g、N−フェニルグリシン(NPG)1.25gを
加え感光性ポリイミド前駆体のワニスを得た。このもの
のコントラスト比は1150であった。
【0049】6インチシリコンウエハ上に、この感光性
ポリイミド前駆体のワニスをプリベーク後の膜厚が11
μmとなるように塗布し、ついでホットプレート(大日
本スクリーン社製SKW−636)を用いて、100℃
で3分プリベークすることにより、感光性ポリイミド前
駆体膜を得た。露光機(ニコン製i線ステッパーNSR
−1755−i7A)に、パターンの切られたレチクル
をセットし、露光量300mJ/cm2(365nmの
強度)でi線露光を行った。
【0050】現像の直前に80゜Cで1分の熱処理をホッ
トプレート(大日本スクリ−ン社製SKW−636)を
用いて行った。現像は、大日本スクリーン製造社製SK
W−636の現像装置を用い、100回転で現像液DV
−308(東レ製)を3秒間噴霧した。この後、60秒
静止し、次いで1000回転で5秒間現像液を噴霧、1
000回転で5秒間イソプロピルアルコールを噴霧して
リンス処理、3000回転で8秒振り切り乾燥した。
【0051】現像後のパターンを光学顕微鏡で目視した
結果、4ミクロンのラインが解像していた。この場合、
10μmの膜厚で4μmのパターンが解像しており、ア
スペクト比は2.5と良好な値であった。
【0052】実施例2 乾燥空気気流下、3,3’,4,4’−ジフェニルエー
テルテトラカルボン酸2無水物(DEDA)10.9g
(0.05モル)と3,3´,4,4´−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸2無水物(BTDA)16.1g
(0.05モル)をγ−ブチロラクトン(GBL)20
0gに溶解させた。ここに26gの2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレ−ト(0.2モル)、ピリジン14gを加
えて50゜Cで1時間反応を行った。この溶液に氷冷下、
温めて溶液状態にしたジシクロヘキシルカルボジイミド
21.0g(0.2モル)を15分かけてこの溶液に滴
下した。さらにビス(3−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル)スルホン(mBAPS)21.63g(0.0
5モル)、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン(3
DDS)7.46g(0.03モル)、4,4’−ジア
ミノジフェニルエーテル(4DAE)4.00g(0.
02モル)をGBL150gに溶解させた溶液を10分
かけて滴下した。この溶液を氷冷下3時間反応させ、次
いで50゜Cで1時間反応させた。反応終了後、析出した
尿素化合物を濾過で除いた。濾液を3リットルの水に投
入してポリアミドエステルの沈殿を生成した。この沈殿
を集めて、水とメタノールで洗浄の後に真空乾燥機で5
0゜C、24時間乾燥した。このポリアミドエステルの粉
体15gと0.75gの2−メルカプトベンズイミダゾ
ール、1gのトリメチロールプロパントリアクリレー
ト、2gのエチレングリコールジメタクリレート、0.
03gのp−tert−ブチルカテコール、0.5gの
ミヒラーケトン、0.5gの3−メタクリロキシ−プロ
ピル−ジメトキシシラン、0.5gの1−フェニル−プ
ロパンジオン−2−(O−ベンゾイル)オキシムを加え
た感光性ポリイミドワニスBを得た。このもののコント
ラスト比は1110であった。
【0053】6インチシリコンウエハ上に、感光性ポリ
イミド前駆体のワニスBをプリベーク後の膜厚が11μ
mとなるように塗布し、ついでホットプレート(大日本
スクリーン社製SKW−636)を用いて、100℃で
3分プリベークすることにより、感光性ポリイミド前駆
体膜を得た。ついで、露光機(ニコン社製i線スッテパ
ーNSR−1755−i7A)に、パターンの切られた
レチクルをセットし、露光量200mJ/cm2(36
5nmの強度)でi線露光を行った。
【0054】現像は、大日本スクリーン製造社製SKW
−636の現像装置を用い、1000回転でシクロペン
タノンを30秒間噴霧した。この後、1000回転で5
秒間乳酸エチルを噴霧してリンス処理、3000回転で
8秒振り切り乾燥した。
【0055】現像後のパタ−ンを光学顕微鏡で目視した
結果、5ミクロンのラインが解像していた。このアスペ
クト比は2.1であった。
【0056】実施例3 窒素気流下、1リットルの4つ口フラスコにビス(4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン(BAP
P)22.58g(0.055モル)と、1,3−ビス
(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン1.
24g(0.005モル)をNMP50gとN,N−ジ
メチルアクリルアミド80gに入れ溶解させた。ここに
BTDA12.89g(0.04モル)、3,3’,
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸2無水物(BP
DA)10.30g(0.035モル)とPMDA4.
36g(0.02モル)を加え、室温で6時間反応を行
いポリアミド酸(ポリイミド前駆体)を得た。ここにグ
リシジルメタクリレート5gを加え、室温で12時間反
応させた。このワニスにN,N−ジメチルアミノメタク
リレート15g、エチレングリコールジメタクリレート
5gとN−フェニルグリシン2.5g、0.2gの3,
3´−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)
を加え、感光性ポリイミドのワニスCを得た。このもの
のコントラスト比は、1150であった。
【0057】6インチシリコンウエハ上に、感光性ポリ
イミド前駆体のワニスCをプリベーク後の膜厚が11μ
mとなるように塗布し、ついでホットプレート(大日本
スクリーン社製SKW−636)を用いて、100℃で
3分プリベークすることにより、感光性ポリイミド前駆
体膜を得た。ついで、露光機(ニコン社製i線ステッパ
ーNSR−1755−i7A)に、パターンの切られた
レチクルをセットし、露光量300mJ/cm2(36
5nmの強度)でi線露光を行った。
【0058】現像の直前に80゜Cで1分の熱処理をホッ
トプレ−ト(大日本スクリ−ン社製SKW−636)を
用いて行った。現像は、大日本スクリ−ン製造社製SK
W−636の現像装置を用い、100回転でNMPとキ
シレンが体積比で10対3の現像液を3秒間噴霧した。
この後、60秒静止し、次いで1000回転で5秒間現
像液を噴霧、1000回転で5秒間イソプロピルアルコ
−ルを噴霧してリンス処理、3000回転で8秒振り切
り乾燥した。
【0059】現像後のパタ−ンを光学顕微鏡で目視した
結果、5ミクロンのラインが解像していた。この場合、
10μmの膜厚で5μmのパターンが解像しており、ア
スペクト比は2.0と良好な値であった。
【0060】実施例4 窒素気流下、1リットルの4つ口フラスコに、mBAP
S5.01g(0.04モル)、3DDS8.70g
(0.035モル)、4DAE4.00g(0.02モ
ル)と1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチ
ルシロキサン1.2g(0.005モル)をNMP20
0gに入れ溶解させた。ここにBPDA14.12g
(0.048モル)、DEDA14.89g(0.04
8モル)を加え、室温で6時間反応を行いポリアミド酸
(ポリイミド前駆体)を得た。このポリアミド酸の溶液
に実施例1と同様な比率で感光成分を加え、感光性ポリ
イミド前駆体のワニスDを得た。このもののコントラス
ト比は1350であった。
【0061】6インチシリコンウエハ上に、この感光性
ポリイミド前駆体のワニスをプリベーク後の膜厚が11
μmとなるように塗布し、ついでホットプレート(大日
本スクリーン社製SKW−636)を用いて、100℃
で3分プリベークすることにより、感光性ポリイミド前
駆体膜を得た。露光機(ニコン製i線ステッパーNSR
−1755−i7A)に、パターンの切られたレチクル
をセットし、露光量300mJ/cm2(365nmの
強度)でi線露光を行った。
【0062】現像の直前に80゜Cで1分の熱処理をホッ
トプレート(大日本スクリーン社製SKW−636)を
用いて行った。現像は、大日本スクリーン製造社製SK
W−636の現像装置を用い、100回転でNMPとプ
ロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(P
GMEA)が体積比で10対3の現像液を3秒間噴霧し
た。この後、40秒静止し、次いで1000回転で5秒
間現像液を噴霧、1000回転で5秒間イソプロピルア
ルコールを噴霧してリンス処理、3000回転で8秒振
り切り乾燥した。
【0063】現像後のパターンを光学顕微鏡で目視した
結果、3ミクロンのラインが解像していた。この場合、
10μmの膜厚で3μmのパターンが解像しており、ア
スペクト比は3.3と良好な値であった。
【0064】比較例1 窒素気流下、1リットルの4つ口フラスコに、パラフェ
ニレンジアミン(PDA)7.57g(0.07モ
ル)、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル5.01
g(0.025モル)、SiDA1.24g(0.00
5モル)をNMP200gに溶解させ、ここにBPDA
28.54g(0.097モル)を加え、室温で6時間
反応を行いポリアミド酸(ポリイミド前駆体)を得た。
このポリアミド酸の溶液に実施例1と同様な比率で感光
成分を加え、感光性ポリイミド前駆体のワニスEを得
た。このもののコントラスト比は600と小さな値であ
った。
【0065】6インチシリコンウエハ上に、感光性ポリ
イミド前駆体のワニスEをプリベーク後の膜厚が11μ
mとなるように塗布し、ついでホットプレート(大日本
スクリーン社製SKW−636)を用いて、90℃で3
分プリベークすることにより、感光性ポリイミド前駆体
膜を得た。ついで、露光機(ニコン社製g線スッテパー
NSR−1505−g6E)に、パターンの切られたレ
チクルをセットし、露光量350mJ/cm2(436
nmの強度)でg線露光を行った。
【0066】現像の直前に80゜Cで1分の熱処理をホッ
トプレート(大日本スクリーン社製SKW−636)を
用いて行った。現像は、大日本スクリーン製造社製SK
W−636の現像装置を用い、100回転でNMPとエ
タノールが体積比で10対3の現像液を7秒間噴霧し
た。この後、120秒静止し、次いで1000回転で5
秒間現像液を噴霧、1000回転で5秒間イソプロピル
アルコールを噴霧してリンス処理、3000回転で8秒
振り切り乾燥した。
【0067】現像後のパタ−ンを光学顕微鏡で目視した
結果、15ミクロンのラインが解像していた。この場
合、10μmの膜厚で15μmのパターンが解像してお
り、アスペクト比は0.67と良好ではなかった。
【0068】比較例2 合成例1と同じ方法で、ジアミンに3,3’−ジアミノ
ジフェニルスルホン12.43g(0.05モル)、3
DAE9.01g(0.045モル)とSiDA1.2
4g(0.005モル)を、DEDA14.89g
(0.048モル)とBTDA15.47g(0.04
8モル)を用い、NMP300gの溶媒中で反応させポ
リアミド酸を得た。このポリアミド酸の溶液に実施例1
と同様な比率で感光成分を加え、感光性ポリイミド前駆
体のワニスFを得た。このもののコントラスト比は21
00と大きな値であった。
【0069】6インチシリコンウエハ上に、感光性ポリ
イミド前駆体のワニスFをプリベーク後の膜厚が11μ
mとなるように塗布し、ついでホットプレート(大日本
スクリーン社製SKW−636)を用いて、100℃で
3分プリベークすることにより、感光性ポリイミド前駆
体膜を得た。ついで、露光機(ニコン社製i線スッテパ
ーNSR−1775−i7A)に、パターンの切られた
レチクルをセットし、露光量400mJ/cm2(36
5nmの強度)でi線露光を行った。
【0070】現像の直前に80゜Cで1分の熱処理をホッ
トプレ−ト(大日本スクリーン社製SKW−636)を
用いて行った。現像は、大日本スクリーン製造社製SK
W−636の現像装置を用い、100回転でNMPとキ
シレンが体積比で10対3の現像液を7秒間噴霧した。
この後、30秒静止し、次いで1000回転で5秒間現
像液を噴霧、1000回転で5秒間イソプロピルアルコ
−ルを噴霧してリンス処理、3000回転で8秒振り切
り乾燥した。
【0071】現像後のパターンを光学顕微鏡で目視した
結果、10ミクロンのラインが解像していた。この場
合、10μmの膜厚で10μmのパターンが解像してお
り、アスペクト比は1.0と良好ではなかった。また、
現像後のパターンの角の部分にクラックが発生してい
た。
【0072】比較例3 乾燥空気気流下、3,3’,4,4’−ジフェニルエー
テルテトラカルボン酸2無水物(DEDA)10.9g
(0.05モル)と3,3´,4,4´−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸2無水物(BTDA)16.1g
(0.05モル)をγ−ブチロラクトン(GBL)20
0gに溶解させた。ここに26gの2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート(0.2モル)、ピリジン14gを加
えて50゜Cで1時間反応を行った。この溶液を氷冷下
で、温めて溶液状態にしたジシクロヘキシルカルボジイ
ミド21.0g(0.2モル)を15分かけて滴下し
た。さらに2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル)プロパン(BAPP)20.52g
(0.04モル)、3,3’−ジアミノジフェニルスル
ホン(3DDS)7.46g(0.03モル)、メタフ
ェニレンジアミン(MDA)3.24g(0.03モ
ル)をGBL150gに溶解させた溶液を10分かけて
滴下した。この溶液を氷冷下3時間反応させ、次いで5
0゜Cで1時間反応させた。反応終了後、析出した尿素化
合物を濾過で除いた。濾液を3リットルの水に投入して
ポリアミドエステルの沈殿を生成した。この沈殿を集め
て、水とメタノールで洗浄の後に真空乾燥機で50゜C、
24時間乾燥した。このポリアミドエステルの粉体15
gと0.75gの2−メルカプトベンズイミダゾール、
1gのトリメチロールプロパントリアクリレート、2g
のエチレングリコールジメタクリレート、0.03gの
p−tert−ブチルカテコール、0.5gのミヒラー
ケトン、0.5gの3−メタクリロキシプロピルジメト
キシシラン、0.5gの1−フェニル−プロパンジオン
−2−(O−ベンゾイル)オキシムを加えた感光性ポリ
イミドワニスGを得た。このもののコントラスト比は2
100であった。
【0073】6インチシリコンウエハ上に、感光性ポリ
イミド前駆体のワニスGをプリベーク後の膜厚が11μ
mとなるように塗布し、ついでホットプレート(大日本
スクリーン社製SKW−636)を用いて、100℃で
3分プリベ−クすることにより、感光性ポリイミド前駆
体膜を得た。ついで、露光機(ニコン社製i線ステッパ
ーNSR−1755−i7A)に、パターンの切られた
レチクルをセットし、露光量400mJ/cm2(36
5nmの強度)でi線露光を行った。
【0074】現像は、大日本スクリ−ン製造社製SKW
−636の現像装置を用い、1000回転でシクロペン
タノンを20秒間噴霧した。この後、1000回転で5
秒間乳酸エチルを噴霧してリンス処理、3000回転で
8秒振り切り乾燥した。
【0075】現像後のパタ−ンを光学顕微鏡で目視した
結果、10ミクロンのラインが解像していた。このアス
ペクト比は1.0であり、良好な値ではなかった。
【0076】
【発明の効果】解像度の優れた感光性ポリイミド前駆体
組成物を得ることができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)一般式(1)で表される構造単位
    を主成分とするポリマーと、 【化1】 (R1は少なくとも2個以上の炭素原子を有する3価ま
    たは4価の有機基、R2は少なくとも2個以上の炭素原
    子を有する2価の有機基R3−OR4、−NHR4、−
    O−N+R4R5R6R7、ただしR4は少なくとも1
    個のエチレン性不飽和結合を有する基、R5、R6、R
    7は水素、または炭素数1から10までの炭化水素基を
    表す。nは1または2である。) (b)増感剤を含有するコントラスト比1100以上2
    000以下であることを特徴とする感光性ポリイミド前
    駆体組成物。
  2. 【請求項2】 該コントラスト比が1200以上150
    0以下である請求項1記載の感光性ポリイミド前駆体組
    成物。
  3. 【請求項3】 R1および/またはR2が、それぞれ少
    なくとも2種類以上の有機基で構成される請求項1記載
    の感光性ポリイミド前駆体組成物。
  4. 【請求項4】 R2にシロキサン構造を有する脂肪族ジ
    アミン化合物をR2成分の1から10モル%含んでいる
    請求項1記載の感光性ポリイミド前駆体組成物。
  5. 【請求項5】 示差熱分析(DSC)装置により検出さ
    れるガラス転移温度(Tg)が250℃〜400℃であ
    る請求項1記載の感光性ポリイミド前駆体組成物。
  6. 【請求項6】 示差熱分析(DSC)装置により検出さ
    れるガラス転移温度が270℃〜350℃である請求項
    1記載の感光性ポリイミド前駆体組成物。
  7. 【請求項7】 −COR3の50モル%以上が、2−ア
    クリロイルオキシエチルオキシカルボニル基、2−メタ
    クロイルオキシエチルオキシカルボニル基、2−(1−
    アクリロイルオキシ)プロピルオキシカルボニル基、2
    −メタクリルアミノエチルオキシカルボニル基、3−メ
    タクロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシカル
    ボニル基、アクリルアミノメチルオキシカルボニル基か
    ら選ばれる基である請求項1記載の感光性ポリイミド前
    駆体組成物。
  8. 【請求項8】 −COR3の50モル%以上が、メタク
    リロイルオキシエチル・トリメチルアンモニウム付加塩
    型カルボン酸残基、アクリロイルオキシエチル・ジメチ
    ルアンモニウム付加塩型カルボン酸残基、メタクリロイ
    ルオキシエチル・ジメチルアンモニウム付加塩型カルボ
    ン酸残基、ビニルピリジニウム付加塩型カルボン酸残基
    から選ばれる基である請求項1記載の感光性ポリイミド
    前駆体組成物。
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