JP3990906B2 - 新規感光性樹脂組成物およびそれを用いたパターンの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規ポリイミド前駆体を用いた感光性樹脂組成物、パターンの製造方法に関するものである。詳しくは、エステル化したポリアミド部位を有する新規ポリイミド前駆体と光照射により酸を発生する光酸発生剤とを含む新規感光性樹脂組成物、これを用いたパターン製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリイミドは、有機ポリマーの中でも耐熱性に優れているため、宇宙、航空分野から電子通信分野、OA機器分野など幅広く用いられている。しかし特に最近では、単に耐熱性に優れているだけでなく、用途に応じて種々の性能を併せ持つことが望まれている。
【0003】
例えば、感光性能を持たせた感光性ポリイミドは、半導体チップコーティングに広く用いられている。従来の感光性ポリイミドは、光照射された部分が現像液に不溶化するネガ型と呼ばれるタイプがほとんどである。
【0004】
しかし、さらに機能的な感光性耐熱樹脂として、各方面で開発が急がれているものは、耐熱性ポジ型感光性樹脂である。ポジ型はネガ型と比較して、(1) ピンホールが出にくい。(2) 正テーパーのパターンを形成する。(3) 高解像度である。(4) 作業が安全で環境に優しいという優れた特徴がある。
【0005】
東芝の大場らは、ポリアミド酸にフェノール性水酸基を持つアミノ化合物をイオン結合させた樹脂を開発している。この樹脂にナフトキノンジアジドを添加してポジ型感光性樹脂にしている(J.Appl.Plym.Sci.,58[9],1535−1542(1995))。
【0006】
日東電工の表らは、感光剤として1,4−Dihydropyridine誘導体を添加した樹脂を開発している(特開平7−179604号公報)。ポリアミド酸に、1,4−Dihydropyridine誘導体を混合し、光を照射した後に加熱処理する。この際、露光部は、Dihydoropyridineが塩基性のピリジンに変化し、親水性が増し溶解する。
【0007】
これらの先行文献は、アミド酸を用いている。アミド酸は、不安定で空気中の水等で容易に加水分解され、感光性樹脂の保存安定性に問題がある。
【0008】
保存安定性を改善するために既にイミド化した樹脂を用いた例を次に挙げる。
【0009】
横浜国立大学の福島らは、側鎖にカルボキシル基を有している可溶性ポリイミドにナフトキノンジアジドを添加したポジ型感光性ポリイミドを開発している(第13回エレクトロニクス実装学術講演大会,113(1999))。UV照射したポリイミドはテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で現像できる。しかしカルボキシル基を付加することによりアルカリ現像性は向上できるが、カルボキシル基が残ることによる吸水率の増加、イオン性不純物の増加が問題である。また感度が1200mJ/cm2と鈍いことも問題である。
【0010】
また、凸版印刷の秋本らは、現像時のフィルムに膨潤が無く、感光性、解像度、残膜性に優れ、最終硬化時に高熱処理を必要としないポジ型感光性ポリイミド組成物を開発している(特開平11−84645号公報)。この組成物は側鎖にフェノール性水酸基を有する既にイミド化している可溶性ポリイミドと感光性o―ナフトキノンジアジドスルホン酸誘導体から成っている。このポジ型感光性樹脂は、最終硬化物中にも水酸基が残存するため、吸水率の増加・イオン性不純物の増加を引き起こす可能性がある。
【0011】
このように従来の技術は、可溶性ポリイミドの側鎖に吸水性の水酸基やカルボキシル基を導入している例が殆どであり、先にも述べたが、吸水率の増加・イオン性不純物の増加を引き起こす原因となりやすかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、使用前の保存状態が、保存安定性に問題のあるポリアミド酸の構造をとらず、また、最終的な状態が、側鎖の吸水性の水酸基やカルボキシル基を必須としないイミド組成物である新規感光性樹脂組成物、これを用いたパターン製造方法に関する。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討の結果、特定の構造を有する新規ポリイミド前駆体及びその前駆体と光照射により酸を発生する光酸発生剤を含有する感光性樹脂組成物が、ポリアミド酸部位がエステル化されているため保存安定性に優れ、またi線に対して高感度であり、良好なパターン形状を与えることを見出した。
【0014】
すなわち、本発明は、ポリイミド前駆体の総量100重量部に対して、光酸発生剤1〜50重量部を混合してなる、感光性樹脂組成物であって、上記ポリイミド前駆体は、下記一般式(1):化5
【0015】
【化5】
【0016】
(一般式(1)中、R 1 は4価の有機基、R 2 は2価の有機基をR 3 は 1 価の有機基表す)
で表される単位と、下記一般式(2):化6
【0017】
【化6】
【0018】
(一般式(2)中、R 4 は4価の有機基、R 5 は2価の有機基を表す)
で表される単位とを有し、上記一般式(1)および一般式(2)中のR 1 、R 2 、R 4 、R 5 のうち少なくとも一つがフッ素原子と共有結合しており、上記一般式(1)で表される単位の数と一般式(2)で表される単位の数を、それぞれaとbとしたとき、aとbとの関係が、0.01≦a/(a+b)≦0.99であり、サイズ排除クロマトグラフィー法により測定した重量平均分子量が5千〜30万であることを特徴とする感光性樹脂組成物に関する。
【0019】
また、本発明の他の実施態様では、ポリアミドと、ポリイミドと、光酸化発生剤とを混合してなる感光性樹脂組成物であって、上記ポリアミドとポリイミドとを合わせた総量100重量部に対して、上記光酸発生剤1〜50重量部を混合してなり、上記ポリアミドは、下記一般式(1):化7
【0020】
【化7】
【0021】
(一般式(1)中、R 1 は4価の有機基、R 2 は2価の有機基をR 3 は 1 価の有機基表す)
で表される単位を有するポリアミドであり、上記ポリイミドは、下記一般式(2):化8
【0022】
【化8】
【0023】
(一般式(2)中、R 4 は4価の有機基、R 5 は2価の有機基を表す)
で表される単位を有するポリイミドであり、上記一般式(1)で表される単位の数と一般式(2)で表される単位の数を、それぞれaとbとしたとき、aとbとの関係が、0.01≦a/(a+b)≦0.99である感光性樹脂組成物が提供される。
【0024】
また、前記のいずれかに記載の感光性樹脂組成物の塗膜に、パターンを描いたマスク上から活性光線を照射し、照射部を現像除去することを特徴とするパターンの製造法に関する。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の新規ポリイミド前駆体は、一般式(1):化9で表される単位と
【0026】
【化9】
【0027】
(一般式(1)中、R1は4価の有機基、R2は2価の有機基をR3は1価の有機基表す。)
下記一般式(2):化10で表される単位を有するポリイミド前駆体に関する。
【0028】
【化10】
【0029】
(一般式(2)中、R4は4価の有機基、R5は2価の有機基を表す。)
前記一般式の構造を有するポリイミド前駆体は、溶媒溶解性、貯蔵安定性が高い。
【0030】
吸湿率を低くするため、一般式(1)および一般式(2)中のR1、R2、R4、R5のうち少なくとも一つがフッ素原子と共有結合していることが好ましい。
【0031】
一般式(1)で表される単位は、加熱することによりイミド化し、耐熱性樹脂となる。しかし、エステル基が除かれるため、一般式(1)のみからなるポリイミド前駆体は、イミド化する際に大きな体積収縮、感光性樹脂を塗布した場合には膜減りが生じ、それに伴う収縮応力が生じるため好ましくない。また一般式(2)のみからなるポリイミド前駆体は、溶媒溶解性が悪い。よって一般式(1)で表される単位の数と一般式(2)で表される単位の数を、それぞれaとbとしたとき、aとbとの関係は、0.01≦a/(a+b)≦0.99(a=1以上の整数、b=1以上の整数を示す)が好ましいが、より好ましくは0.05≦a/(a+b)≦0.95、さらに好ましくは、0.1≦a/(a+b)≦0.9、特に好ましくは、0.2≦a/(a+b)≦0.8である。
【0032】
本発明における一般式(3)の原料となる下記一般式(6):化11
【0033】
【化11】
【0034】
であらわされる化合物(ただしR6は4価の有機基、R7は1価の有機基、R8はOHまたはClを示す)はどのような経路で製造してもよい。
【0035】
R8がOHであるジエステル化合物は例えば以下の方法で製造することができる。すなわち酸二無水物を溶媒に溶解させたのちアルコールと混合し加熱還流下に置く。0.2時間から24時間、還流下で反応させたのち、溶媒を除去し反応物を得る。これを必要な場合、再結晶、カラムクロマトグラフィー分割等の一般的な精製法で精製する。
【0036】
R8がClであるジクロリド化合物は例えば以下の方法で製造する事が出来る。すなわち上記エステル化合物を酢酸エチル等の溶媒に懸濁し、エステル化合物の2倍当量以上の塩化チオニルまたはオキサリルクロリドを加え、少量のジメチルホルムアミドを加える。この溶液を例えば40℃〜還流下に0.5時間〜48時間加熱し、必要な場合さらに0.5時間〜48時間還流下において反応を完結させる。この後溶媒を減圧下で除去し、必要であればさらに減圧下で乾燥する。必要に応じて再結晶等の一般的な精製法で精製する。
【0037】
原料に汎用性、イミド化後の膜減りを考慮すると一般式(6)においてR7が炭素原子数1〜7が好ましく、1〜5とすることがより好ましい。
【0038】
次に、一般式(1)及び一般式(2)の両方の単位を有するポリイミド前駆体の合成法を簡単に説明する。一般式(3)で表されるアミン末端を有する化合物と一般式(4)で表される酸無水物酸末端を有する化合物を別途合成し、それらを非プロトン極性溶媒中で反応させポリアミド酸とし、該アミド酸部位をイミド化することにより、一般式(1)及び一般式(2)の両方の単位を有するポリイミド前駆体が合成できる。または一般式(3)で表されるアミン末端を有する化合物と、一般式(5)で表される酸二無水和物を反応させポリアミド酸とし、該アミド酸部位をイミド化してもよい。またこの際、ポリイミド前駆体を得るための原料である一般式(6)で表される化合物と酸ニ無水物の合計のモル数とジアミンのモル数が実質的に等モルになるように使用し重合して得られる。
【0039】
【化12】
【0040】
(R1、R2、R3は、一般式(1)と同様である。)
【0041】
【化13】
【0042】
(R4、R5は、一般式(2)と同様である。)
【0043】
【化14】
【0044】
(R4は、一般式(2)と同様である。)
上記の一般式(3)で表される両末端がアミノ基を有する化合物は、モノマーとして一般式(6)のR8がClであるジクロリド化合物とH2N−R2−NH2(R2は、一般式(1)と同様である。)で表されるジアミンを用い、非プロトン極性溶媒中で反応させることにより得られる。このとき反応させるジアミンのモル数を一般式(6)化合物のモル数に比べて過剰にすることにより、一般式(3)で表される両末端がアミノ基を有するアミドオリゴマーとなる。
【0045】
また一般式(6)のR8がOHであるジエステル化合物を用いる場合は、ジエステル化合物と2倍当量以上の縮合剤を混合し、H2N−R2−NH2(R2は、一般式(1)と同様である。)で表されるジアミンを用い、非プロトン極性溶媒中で反応させることにより得られる。このとき反応させるジアミンのモル数を一般式(6)化合物のモル数に比べて過剰にすることにより、一般式(3)で表される両末端がアミノ基を有するアミドオリゴマーとなる。
【0046】
上記の一般式(4)で表される両末端が酸二無水物を有する化合物は、H2N−R5−NH2(R5は、一般式(2)と同様である。)で表されるジアミンと、R4[(CO)2O]2(R4は、一般式(2)と同様である。)で表される酸二無水物を非プロトン極性溶媒中で反応させることにより得られる。このとき反応させる酸二無水物のモル数をジアミン化合物のモル数に比べて過剰にすることにより、両末端が酸二無水物を有するアミド酸オリゴマーとなる。
【0047】
以上のようにして得た、一般式(3)で表されるアミン末端を有する化合物と、一般式(4)で表される酸二無水物酸末端を有する化合物を反応させを、非プロトン極性溶媒中で反応させポリアミド酸とし、トルエン等の共沸溶媒を加えて生成する水を系外に積極的に排出することによりイミド化するか、無水酢酸などの酸無水物とピリジン誘導体やイソキノリン等の3級アミンの存在下で反応させることによりイミド化することにより、一般式(1)及び一般式(2)の両方の単位を有するポリイミド前駆体が合成できる。また一般式(4)で表される酸無水物酸末端の化合物に代えて、一般式(5)で表される酸二無水物を用いても良い。また、一般式(4)で表される酸二無水物酸末端を有する化合物と併用して、一般式(5)で表される酸二無水物を用いても良い。
【0048】
一般式(6)のR8がOHであるジエステル化合物とジアミンによりアミド結合を形成する際に用いる縮合剤はポリアミドの縮合合成に使用される物が一般的に使用できる。例えば亜リン酸エステル、リン塩化物、リン酸アミド、リン酸エステル、リン酸無水物等があげられる。亜リン酸エステルとして、亜リン酸トリフェニル及びその誘導体、リン塩化物としては三塩化リン、オキシ塩化リン、リン酸アミドとしては2,3−ジヒドロ−2−チオキソ−3−ベンゾオキサゾリルホスホン酸等があげられる。縮合剤はエステル化合物の2〜3倍当量、好ましくは2.1〜2.3倍当量の量を加える。必要により縮合反応の活性を高めるためにピリジン、トリエチルアミン等を添加する。添加量は通常、縮合剤とほぼ当量である。
【0049】
次に重合体溶液のアミド酸部分のみをイミド化するための脱水閉環剤および/または触媒について説明する。脱水閉環剤は、例えば脂肪族酸無水物、芳香族酸無水物、N,N ' - ジアルキルカルボジイミド、低級脂肪族ハロゲン化物、ハロゲン化低級脂肪族ハロゲン化物、ハロゲン化低級脂肪酸無水物、アリールホスホン酸ジハロゲン化物、チオニルハロゲン化物またはそれら2種以上の混合物が挙げられる。それらのうち、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水ラク酸等の脂肪族無水物またはそれらの2種以上の混合物が、好ましく用い得る。これらの脱水閉環剤は重合体溶液中のアミド酸部位のモル数に対して1〜10倍量、好ましくは1〜7倍量、より好ましくは2〜5倍量を添加するのが好ましい。また、イミド化を効果的に行うためには、脱水閉環剤に触媒を同時に用いることが好ましい。触媒としては脂肪族第三級アミン、芳香族第三級アミン、複素環式第三級アミン等が用いられる。それらのうち複素環式第三級アミンから選択されるものが特に好ましく用い得る。具体的にはキノリン、イソキノリン、β−ピコリン、ピリジン等が好ましく用いられる。これらの触媒は脱水閉環剤のモル数に対して1/20〜10倍量、好ましくは1/15〜5倍量、より好ましくは1/10〜2倍量のモル数を添加する。これらの脱水閉環剤及び触媒は、量が少ないとイミド化が効果的に進行せず、経済的に好ましくない。
【0050】
脱水閉環剤および/または触媒を使用したイミド化の温度は20℃〜150℃であることが好ましい。150℃を上回るとエステル部分までがイミド化し所望のポリイミド前駆体を得られない場合があり、20℃より低い場合はイミド化に時間がかかりすぎる場合がある。
【0051】
ここでポリイミド前駆体の生成反応等に使用される非プロトン極性溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどをあげることができ、これらを単独または混合物として用いるのが望ましいが、更にはキシレン、トルエンのような芳香族炭化水素を一部使用することも可能である。
【0052】
本発明ではポリイミド前駆体を製造する時に使用する酸二無水物またはジアミンは特に限定されないが、吸湿率を下げる意味でも少なくとも一つがフッ素原子と共有結合している化合物を含むことが好ましい。
【0053】
前記フッ素原子と共有結合している酸二無水物成分としては、例えば、(トリフルオロメチル)ピロメリット酸二無水物、ジ(トリフルオロメチル)ピロメリット酸二無水物、ジ(ヘプタフルオロプロピル)ピロメリット酸二無水物、ペンタフルオロエチルピロメリット酸二無水物、ビス{3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェノキシ}ピロメリット酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、5,5′−ビス(トリフルオロメチル)−3,3′,4,4′−テトラカルボキシビフェニル二無水物、2,2′,5,5′−テトラキス(トリフルオロメチル)−3,3′,4,4′−テトラカルボキシビフェニル二無水物、5,5′−ビス(トリフルオロメチル)−3,3′,4,4′−テトラカルボキシジフェニルエーテル二無水物、5,5′−ビス(トリフルオロメチル)−3,3′,4,4′−テトラカルボキシベンゾフェノン二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}ベンゼン二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}トリフルオロメチルベンゼン二無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)トリフルオロメチルベンゼン二無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン二無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)テトラキス(トリフルオロメチル)ベンゼン二無水物、2,2−ビス{(4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}ビフェニル二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル二無水物、ビス{(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ}ジフェニルエーテル二無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル二無水物等が挙げられる。
【0054】
フッ素原子と共有結合していない酸二無水物成分を用いてもよく、例えば、パラ−ターフェニル−3,4,3″,4″−テトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、1,4−ヒドロキノンジベンゾエ−ト−3.3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、4,4′−スルホニルジフタル酸二無水物、3,3′,4,4′−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、メタ−ターフェニル−3,3″,4,4″−テトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン二無水物、1−(2,3−ジカルボキシフェニル)−3−(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン二無水物等が挙げられる。
【0055】
本発明におけるポリイミド前駆体を製造する時に使用するジアミンはフッ素原子と共有結合しているジアミンが吸湿率を下げる意味で好適である。フッ素を含むジアミン成分としては4−(1H,1H,11H−エイコサフルオロウンデカノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、4−(1H,1H−パーフルオロ−1−ブタノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、4−(1H,1H−パーフルオロ−1−ヘプタノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、4−(1H,1H−パーフルオロ−1−オクタノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、4−ペンタフルオロフェノキシ−1,3−ジアミノベンゼン、4−(2,3,5,6−テトラフルオロフェノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、4−(4−フルオロフェノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、4−(1H,1H,2H,2H−パーフルオロ−1−ヘキサノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、4−(1H,1H,2H,2H−パーフルオロ−1−ドデカノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、(2,5)−ジアミノベンゾトリフルオライド、ビス(トリフルオロメチル)フェニレンジアミン、ジアミノテトラ(トリフルオロメチル)ベンゼン、ジアミノ(ペンタフルオロエチル)ベンゼン、2,5−ジアミノ(パーフルオロヘキシル)ベンゼン、2,5−ジアミノ(パーフルオロブチル)ベンゼン、2,2′−ビス(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ビス(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノビフェニル、オクタフルオロベンジジン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(アニリノ)ヘキサフルオロプロパン、1,4−ビス(アニリノ)オクタフルオロブタン、1,5−ビス(アニリノ)デカフルオロペンタン、1,7−ビス(アニリノ)テトラデカフルオロヘプタン、2,2′−ビス(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′−ビス(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′,5,5′−テトラキス(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′−ビス(トリフルオロメチル)−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4,4′−ジアミノ−p−テルフェニル、1,4−ビス(p−アミノフェニル)ベンゼン、p−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)ベンゼン、ビス(アミノフェノキシ)ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、ビス(アミノフェノキシ)テトラキス(トリフルオロメチル)ベンゼン、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス{4−(2−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル}ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジトリフルオロメチルフェニル}ヘキサフルオロプロパン、4,4′−ビス(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)ビフェニル、4,4′−ビス(4−アミノ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)ビフェニル、4,4′−ビス(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)ジフェニルスルホン、4,4′−ビス(3−アミノ−5−トリフルオロメチルフェノキシ)ジフェニルスルホン、2,2−ビス{4−(4−アミノ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、ビス{(トリフルオロメチル)アミノフェノキシ}ビフェニル、ビス〔{(トリフルオロメチル)アミノフェノキシ}フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、ビス{2−〔(アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフルオロイソプロピル}ベンゼン、4,4′−ビス(4−アミノフェノキシ)オクタフルオロビフェニル等が挙げられる。
【0056】
また、合成分としてフッ素原子と共有結合していないジアミン成分を含有していてもよく、例えば、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、ベンジジン、メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、ビス−(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス−(4−アミノフェノキシフェニル)スルフィド、ビス−(4−アミノフェノキシフェニル)ビフェニル、1,4−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル−3−スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル−4−スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル−3′−スルホンアミド、3,3′−ジアミノジフェニルエーテル−4−スルホンアミド、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン−3−スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルスルホン−4−スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルスルホン−3′−スルホンアミド、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン−4−スルホンアミド、4,4′−ジアミノジフェニルサルファイド−3−スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルサルファイド−4−スルホンアミド、3,3′−ジアミノジフェニルサルファイド−4−スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルサルファイド−3′−スルホンアミド、1,4−ジアミノベンゼン−2−スルホンアミド、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル−3−カルボンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル−4−カルボンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル−3′−カルボンアミド、3,3′−ジアミノジフェニルエーテル−4−カルボンアミド、4,4′−ジアミノジフェニルメタン−3−カルボンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルメタン−4−カルボンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルメタン−3′−カルボンアミド、3,3′−ジアミノジフェニルメタン−4−カルボンアミド、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン−3−カルボンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルスルホン−4−カルボンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルスルホン−3′−カルボンアミド、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン−4−カルボンアミド、4,4′−ジアミノジフェニルサルファイド−3−カルボンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルサルファイド−4−カルボンアミド、3,3′−ジアミノジフェニルサルファイド−4−カルボンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルサルファイド−3′−スルホンアミド、1,4−ジアミノベンゼン−2−カルボンアミド、4,4′−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン等が挙げられる。上記の酸二無水物成分及びジアミン成分はそれぞれ2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0057】
特にこの好ましい組み合わせとしては一般式(6)で表される化合物として2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、ピロメリット酸二無水物より合成したジエステル化合物、ジクロリド化合物およびこれらの混合物、酸二無水物として2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、ピロメリット酸二無水物またはこの混合物、ジアミンとしては2, 2'-ビス(トリフルオロメチル)-4, 4'-ジアミノビフェニル、4,4′−ジアミノジフェニルエーテルが好ましい。これらの組み合わせのうち一つはフッ素原子と共有結合している化合物を用いることが吸湿率を下げる意味で好ましく、またこららの原料を用いることは、ポリイミド前駆体の溶媒溶解性、ジクロリド化合物、ジエステル化合物の合成の容易さの点で好ましい。
【0058】
本発明のポリイミド前駆体の平均分子量(重量平均)は5千〜30万であることが好ましく、1万〜15万で。平均分子量が小さすぎると、イミド化されたあとのポリイミド組成物の分子量も低くなるため、脆くなるおそれがある。一方、分子量が大きすぎると粘度が高くなりすぎ取扱いが難しくなる。
【0059】
分子量は、サイズ排除クロマトグラフィー法により測定し、ポリスチレン、ポリレンオキシド、ポリエチレングリコール等の標準物質で検量線を作成、換算して値を得ることが出来る。
【0060】
以上、一般式(1)及び一般式(2)の共重合物の合成法について説明したが、本発明の他の実施態様として、一般式(1)で表される単位を有するポリアミドと一般式(2)で表される単位を有するポリイミドを混合して、ポリイミド前駆体組成物とすることができる。一般式(1)で表される単位を有するポリアミドと一般式(2)で表される単位を有するポリイミドの混合割合は、共重合の場合と同じであり、一般式(1)で表される単位の数と一般式(2)で表される単位の数を、それぞれaとbとしたとき、aとbとの関係が、好ましくは0.01≦a/(a+b)≦0.99(a=1以上の整数、b=1以上の整数を示す)、より好ましくは0.05≦a/(a+b)≦0.95、さらに好ましくは、0.1≦a/(a+b)≦0.9、特に好ましくは、0.2≦a/(a+b)≦0.8となるように混合比率を決定すればよい。
【0061】
前記ポリイミド前駆体は上記のように合成されるがポリイミド前駆体を感光性樹脂組成物として使用する場合、適当な溶媒に溶解させてポリイミド前駆体組成物とする。
【0062】
例えば上記反応溶液を脱イオン水、アルコール等に投入し析出させ、必要により脱イオン水、アルコールでさらに洗浄し、減圧下で乾燥させる。このポリイミド前駆体に溶媒を添加しポリイミド前駆体組成物を得る。また析出等を実施しないで合成された溶媒を必要により一部除去し、ポリイミド前駆体組成物としてもかまわない。
【0063】
このとき溶媒としてはポリイミド前駆体が溶解する範囲で種種の溶媒を使用することができる。例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノール等のアルコール溶媒、アセトン、ジメチルエーテル、メチルエチルケトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル等、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド等のホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等のアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン等のピロリドン系溶媒、フェノール、o−,p−,m−またはp−クレゾール、キシノール、ハロゲン化フェノール、カテコール等のフェノール系溶媒、あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトン等などである。上記溶媒は薄膜の均一度、厚さの調節及び接着力を向上させるために、2つ以上の溶媒を混合して使用することもできる。ポリイミド前駆体組成物の固形分濃度は1重量部以上95重量部以下が好ましく10重量部以上70重量部以下がさらに好ましい。固形分濃度が95重量部より大きい場合組成物の粘度が上がりすぎて印刷に適さない場合があり、1重量未満の場合、粘度が小さすぎて印刷に適さない場合や、厚膜が小さくなりすぎる場合がある。
【0064】
本発明に用いられる酸発生剤について説明する。光照射により、酸を発生するものであれば、特に限定されないが好ましいのはスルフォン酸を発生させるタイプ、ヨードニウム塩、スルフォニウム塩、オニウム塩等、または光によりカルボン酸を発生させるナフトキノンジアジドを例示することができる。
【0065】
また、ジアゾニウム塩や、ビス(トリクロロメチル)トリアジン類で示したスルフォン基を生成させるもの等がある。
【0066】
上記光酸発生剤は、ポリイミド前駆体に対して0.3〜50重量%として含ませる。光酸発生剤を過多に使用すればフィルム内の誘電特性と機械的強度、耐熱性を劣化させるばかりでなく、光透過度も劣って完全な穴の形成が難しくなる。しかし、その使用量が極度に少なければ充分な酸が存在しなくて酸発生剤としての役割を充分に発揮しないので、解像度が悪くなる。
【0067】
これらの酸発生剤と増感剤を混合して、感度の向上を図ることができる。
【0068】
増感剤の好ましい例としては、ミヒラケトン、ビス−4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン、ベンゾフェノン、カンファーキノン、ベンジル、4,4′−ジメチルアミノベンジル、3,5−ビス(ジエチルアミノベンジリデン)−N−メチル−4−ピペリドン、3,5−ビス(ジメチルアミノベンジリデン)−N−メチル−4−ピペリドン、3,5−ビス(ジエチルアミノベンジリデン)−N−エチル−4−ピペリドン、3,3′−カルボニルビス(7−ジエチルアミノ)クマリン、リボフラビンテトラブチレート、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、3,5−ジメチルチオキサントン、3,5−ジイソプロピルチオキサントン、1−フェニル−2−(エトキシカルボニル)オキシイミノプロパン−1−オン、ベンゾインエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンズアントロン、5−ニトロアセナフテン、2−ニトロフルオレン、アントロン、1,2−ベンズアントラキノン、1−フェニル−5−メルカプト−1H−テトラゾール、チオキサンテン−9−オン、10−チオキサンテノン、3−アセチルインドール、2,6−ジ(p−ジメチルアミノベンザル)−4−カルボキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(p−ジメチルアミノベンザル)−4−ヒドロキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(p−ジエチルアミノベンザル)−4−カルボキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(p−ジエチルアミノベンザル)−4−ヒドロキシシクロヘキサノン、4,6−ジメチル−7−エチルアミノクマリン、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン、7−ジエチルアミノ−3−(1−メチルベンゾイミダゾリル)クマリン、3−(2−ベンゾイミダゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンゾオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)キノリン、4−(p−ジメチルアミノスチリル)キノリン、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ゼンゾチアゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)−3,3−ジメチルー3H−インドール等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0069】
増感剤は、本発明のポリイミド前駆体100重量部に対し、1〜50重量部配合すること好ましく、1〜20重量部とすることが、さらに好ましい。1〜50重量部の範囲を逸脱すると、増感効果が得られなかったり、現像性に好ましくない影響を及ぼすことがある。なお、増感剤として、1種類の化合物を用いても良いし、数種を混合して用いてもよい。
【0070】
また、別に光重合助剤を含むことができる。光重合助剤としては、例えば、4−ジエチルアミノエチルベンゾエート、4−ジメチルアミノエチルベンゾエート、4−ジエチルアミノブロピルベンゾエート、4−ジメチルアミノプロピルベンゾエート、4−ジメチルアミノイソアミルベンゾエート、N−フェニルグリシン、N−メチル−N−フェニルグリシン、N−(4−シアノフェニル)グリシン、4−ジメチルアミノベンゾニトリル、エチレングリコールジチオグリコレート、エチレングリコールジ(3−メルカブトプロピオネート)、トリメチロールプロパンチオグリコレート、トリメチロールプロパントリ(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラ(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールエタントリチオグリコレート、トリメチロールプロパントリチオグリコレート、トリメチロールエタントリ(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサ(3−メルカプトプロピオネート)、チオグリコール酸、α一メルカプトプロピオン酸、t−ブチルペルオキシベンゾエート、t−ブチルペルオキシメトキシペンゾエート、t−ブチルペルオキシニトロベンゾエート、t−ブチルペルオキシエチルベンゾエート、フェニルイソプロピルペルオキシベンゾエート、ジt−ブチルジペルオキシイソフタレート、トリt−ブチルトリペルオキシトリメリテート、トリt−ブチルトリペルオキシトリメシテート、テトラt−ブチルテトラペルオキシピロメリテート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ペンゾフェノン、3,3,4,4′−テトラ(t−アミルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラ(t−ヘキシルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,6−ジ(p−アジドベンザル)−4−ヒドロキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(p−アジドベンザル)−4−カルボキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(p−アジドベンザル)−4−メトキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(p−アジドベンザル)−4−ヒドロキシメチルシクロヘキサノン、3,5−ジ(p−アジドベンザル)−1−メチル−4−ピペリドン、3,5−ジ(p−アジドベンザル)−4−ピペリドン、3,5−ジ(p−アジベンザル)−N−アセチル−4−ピペリドン、3,5−ジ(p−アジドベンザル)−N−メトキシカルボニルー4−ピペリドン、2,6−ジ(p−アジドベンザル)−4−ヒドロキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(m−アジドベンザル)−4−カルボキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(m−アジドベンザル)−4−メトキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(m−アジドベンザル)−4−ヒドロキシメチルシクロヘキサノン、3,5−ジ(m−アジドべンザル)−N−メチル−4−ピペリドン、3,5−ジ(m−アジドベンザル)−4−ピペリドン、3,5−ジ(m−アジドベンザル)−N−アセチルー4−ピペリドン、3,5−ジ(m−アジドベンザル)−N−メトキシカルボニル−4−ピペリドン、2,6−ジ(p−アジドシンナミリデン)−4−ヒドロキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(p−アジドシンナミリデン)−4−カルボキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(p−アジドシンナミリデン)−4−シクロヘキサノン、3,5−ジ(p−アジドシンナミリデン)−N−メチル−4−ピペリドン、4,4′−ジアジドカルコン、3,3′−ジアジドカルコン、3,4′−ジアジドカルコン、4,3′−ジアジドカルコン、1,3−ジフェニル−1,2,3−プロパントリオン−2−(o−アセチル)オキシム、1,3−ジフェニル−1,2,3−プロパントリオン−2−(o−n−プロピルカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニル−1,2,3−プロパントリオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニル−1,2,3−プロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニル−1,2,3−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、1,3−ジフェニル−1,2,3−プロパントリオン−2−(o−フェニルオキシカルボニル)オキシム、1,3−ビス(p−メチルフェニル)−1,2,3−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、1,3−ビス(p−メトキシフェニル)−1,2,3−プロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−(p−メトキシフェニル)−3−(p−ニトロフェニル)−1,2,3−プロパントリオン−2−(o−フェニルオキシカルボニル)オキシム等を用いることができるが、これらに限定されない。
【0071】
光重合助剤は、用いる場合には本発明のポリイミド前駆体100重量部に対し、0.1〜50重量部配合されることが好ましく、0.3〜20重量部の範囲がさらに好ましい。0.1〜50重量部の範囲を逸脱すると、目的とする増感効果が得られなかったり、現像性に好ましくない影響をおよぼすことがある。なお、光重合助剤として1種類の化合物を用いてもよいし、数種を混合してもよい。
【0072】
本発明の感光性樹脂組成物による薄膜の形成は、電子産業で広く用いられているスピンコーティング方法、バーコーティング方法、ドクタブレード方法のいずれを適用しても可能である。薄膜を形成するための乾燥温度は40〜150℃が適当である。乾燥温度が極度に低ければ乾燥時間が長くなり、乾燥温度が極度に高ければ酸感受性基の熱分解が生じるため望ましくない。
【0073】
用いる基板は板上、フィルム状などを問わない。材料はシリコンウエハー、金属基板、セラミック基板、高分子基板等である。高分子基板の材質はポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリケトン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、フッ素樹脂、ポリアリレート樹脂、液晶ポリマー樹脂、エポキシ樹脂、シアナート樹脂等が挙げられる。耐熱性の点や接着性の点からポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、シアナート樹脂が好ましい。露光は、波長が200〜500nmである可視光或いは紫外線を示す露光装置を利用すればよいが、望ましくは単色波長を示すフィルタを装着した露光器を使用することが解像力や作業性の側面でより有利である。本発明は特定の装備や露光装備に限定されない。
【0074】
露光時間は実験条件に従って変更が可能である。本発明によると、使用した365nmのフィルタを装着した紫外線露光装置を使用すると露光時間を5〜240秒まで変化させることができ、より強力な露光装置により露光時間を短くすることができる。露光エネルギーはエネルギー計器により定量し、解像力はプロファイル計器により深さと幅で確認する。また、薄膜の断面は電子顕微鏡により確認する。
【0075】
現像液としては、アルカリ水溶液を用いるが、具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニアなどの無機アルカリ類;エチルアミン、プロピルアミンなどの第一アミン類;ジエチルアミン、ジプロピルアミンなどの第二アミン類;トリメチルアミン、トリエチルアミンなどの第三アミン類;ジエチルエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルコールアミン類;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシメチルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルヒドロキシメチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシドなどの第四級アンモニウム塩;などが挙げられる。
【0076】
さらに、必要に応じて上記アルカリ水溶液にメタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコールなどの水溶性有機溶剤、界面活性剤、保存安定剤、樹脂の溶解抑制剤などを適量添加することができる。
【0077】
また前記ポリイミド前駆体はすべての部分をイミド化しポリイミドとすることによって、十分な耐熱性(260℃以上)を持たせることができる。
【0078】
加熱は200℃〜500℃の間で実施するのが好ましい。200℃以下である場合イミド化しない場合があり、500℃以上の場合劣化する場合がある。また段階的に温度を上げて加熱することでパターンがだれにくい、機械的強度が向上する場合が多く好ましい。この時の加熱時間は、0.1〜10時間とすることが好ましい。また加熱の雰囲気は、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガス下であるか、真空下がのぞましいが、空気中でも問題ない。
【0079】
本発明の感光性樹脂組成物は、高感度、高解像度のポジ型感光性を有し、アルカリ水溶液によるエッチングが可能である。所定のパターンを有するフォトマスクを用いて露光、現像することによって良好なパターンを形成する。
【0080】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0081】
使用原料は市販品を使用した。各原料の入手先を示す。2,2′−ジトリフロオロメチルベンジジン(セントラルガラス社製)、ピロメリット酸二無水物(和光純薬社製)、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物(クラリアントジャパン社製)、メタノール(和光純薬社製)、エタノール(和光純薬社製)、酢酸エチル(和光純薬社製)、塩化チオニル(和光純薬社製)、ヘキサン(和光純薬社製)
また重量平均分子量はサイズ排除クロマトグラフィー法により測定し標準ポリスチレン検量線を用いて換算して求めた。
【0082】
(ピロメリト酸ジエチルジクロリドの合成)
還流管をとりつけた三つ口フラスコにピロメリット酸二無水物20.0g(92mmol)にエタノール100mlを加え窒素雰囲気下で撹拌を続けながら加熱し還流撹拌を3時間おこなった。室温に冷却した後、エバポレーターにより溶媒を除去し、さらに真空乾燥をおこない粉末を得た。この粉末を酢酸エチル110mlに溶解させジメチルホルムアミドを0.01g加え塩化チオニルを27.1g(230mmol)を加え5時間還流した。室温に冷却した後、エバポレーターにより溶媒を除去し、さらに真空乾燥をおこない粉末を得た。この粉末を塩化チオニル 0.25gを含むヘキサン80mlにて再結晶し、22.5gのピロメリト酸ジエチルジクロリドを得た。
1H NMR (CDCl3) :δ 1.4(6H, t, CH3), 4.4 (4H,q, CH2), 8.2 (2H, s, ベンゼン環)、13C NMR (CDCl3) δ13.7, 63.3, 129.0, 132.1, 139.7, 163.5,166.7
(ピロメリト酸ジイソプロピルジクロリドの合成)
還流管をとりつけた三つ口フラスコにピロメリット酸二無水物10.0g(46mmol)にイソプロパノ-ル50mlを加え窒素雰囲気下で撹拌を続けながら加熱し還流撹拌を3時間おこなった。室温に冷却した後、エバポレーターにより溶媒を除去し、さらに真空乾燥をおこない粉末を得た。この粉末を酢酸エチル60mlに溶解させジメチルホルムアミドを0.01g加え塩化チオニルを13.1g(110.4mmol)を加え5時間還流した。室温に冷却した後、エバポレーターにより溶媒を除去し、さらに真空乾燥をおこない粘長な液体を含む粉末を得た。この粉末を塩化チオニル 0.15 gを含むヘキサン50mlヘキサンにて再結晶し、3.5gのピロメリト酸ジイソプロピルジクロリドを得た。
1H NMR (CDCl3) :δ 1.4(12H, d, CH3), 4.4 (2H,m, CH2), 8.2 (2H, s, ベンゼン環)、13C NMR (CDCl3) δ21.9, 68.3, 129.0, 132.1, 139.7, 163.5, 166.7
(実施例1)
(ポリイミド前駆体Iの合成)
反応容器に2,2′−ジトリフロオロメチルベンジジン6.64g(20.7ミリモル)をとり、N−メチルピロリドン 80gとトリエチルアミン 2.10g(20.7ミリモル)を加えて溶解した。この反応溶液を、氷浴で冷やし攪拌しながら、テトラヒドロフラン 9.0gに溶解したピロメリト酸ジエチルジクロリド 3.59g (10.4ミリモル)を反応溶液の温度を0℃に保ったまま加えた。0℃で1時間攪拌し、さらに25℃で3時間攪拌した。2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物 4.60g (10.4ミリモル)を加え、室温で5時間攪拌し、粘調なポリアミド酸溶液を得た。この溶液にケミカルキュア剤として、無水酢酸 10.59g(104ミリモル)、β−ピコリン2.15g(20.7ミリモル)を加え、室温で2時間、100℃で1時間撹拌し室温まで冷却した。この溶液をメタノール1000mlに投入し、析出した樹脂分をミキサーで粉砕後、メタノールを溶媒として、ソックスレーで洗浄、乾燥して、ポリイミド前駆体14.3gを得た。サイズ排除クロマトグラフィー法により測定し、ポリスチレン検量線を用いて換算した重量平均分子量は3.4万であった。構造は下記式で表される。
【0083】
【化15】
【0084】
(k、m、nは1以上の整数)
(感光性ポリイミド樹脂組成物の作製および評価)
このポリイミド前駆体0.7gをN−メチルピロリドン6.3gに溶かし、そこに下記構造式の光酸発生剤(化15)0.3gを加え、室温で1時間攪拌後、
【0085】
【化16】
【0086】
メンブランフィルターによってろ過し、本発明の感光性樹脂組成物の溶液とした。
【0087】
感光性樹脂組成物の有機溶媒溶液をシリコンウェハー上にスピンコーターを用いて直接塗布し、100℃で30分間乾燥して、5μm厚みの塗布膜を得た。フォトマスクを通して、卓上紫外線露光装置26−1KSを用いメタルハライドランプで露光した。(365nm: 540mJ/cm2, 405nm: 900 mJ/cm2)。露光後100℃、30分間熱処理し、アルカリ現像液(2規定 水酸化ナトリウム水溶液、5% 水酸化カリウム水溶液、1% テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)に40℃で10分間浸漬することで、完全に露光部のみの溶出が確認できた。現像リンス後、膜厚は4.5μm、解像度は10μmであり、良好なパターンを形成した。
【0088】
(実施例2)
反応容器に2,2′−ジトリフロオロメチルベンジジン 3.20g(10.0ミリモル)をとり、N−メチルピロリドン 35gとトリエチルアミン 1.06g(10.5ミリモル)を加えて溶解した。この反応溶液を、氷浴で冷やし攪拌しながら、テトラヒドロフラン 5.0gに溶解したピロメリト酸ピロメリト酸ジイソプロピルジクロリド 1.74g (5.0ミリモル)を反応溶液の温度を0℃に保ったまま加えた。0℃で1時間攪拌し、さらに25℃で3時間攪拌した。2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物 2.22g (5.0ミリモル)を加え、室温で5時間攪拌し、粘調なポリアミド酸溶液を得た。この溶液にケミカルキュア剤として、無水酢酸 0.93g(10ミリモル)、β−ピコリン6.125g(60ミリモル)を加え、室温で2時間、100℃で1時間撹拌し室温まで冷却した。この溶液をメタノール500mlに投入し、析出した樹脂分をミキサーで粉砕後、メタノールを溶媒として、ソックスレーで洗浄、乾燥して、ポリイミド前駆体7.3gを得た。サイズ排除クロマトグラフィー法により測定し、ポリスチレン検量線を用いて換算した重量平均分子量は3.6万であった。構造は下記式で表される。
【0089】
【化17】
【0090】
(k、m、nは1以上の整数)(感光性ポリイミド樹脂組成物の作製および評価)このポリイミド前駆体0.7gをN−メチルピロリドン6.3gに溶かし、そこに光酸発生剤(化9)0.3gを加え、室温で1時間攪拌後、メンブランフィルターによってろ過し、本発明の感光性樹脂組成物の溶液とした。
【0091】
感光性樹脂組成物の有機溶媒溶液をシリコンウェハー上にスピンコーターを用いて直接塗布し、100℃で30分間乾燥して、5μm厚みの塗布膜を得た。フォトマスクを通して、卓上紫外線露光装置26−1KSを用いメタルハライドランプで露光した。(365nm: 540mJ/cm2, 405nm: 900 mJ/cm2)。露光後100℃、30分間熱処理し、アルカリ現像液(2規定 水酸化ナトリウム水溶液、5% 水酸化カリウム水溶液、1% テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液)に40℃で10分間浸漬することで、完全に露光部のみの溶出が確認できた。現像リンス後、膜厚は4.5μm、解像度は10μmであり、良好なパターンを形成した。
【0092】
【発明の効果】
側鎖の水酸基やカルボキシル基を必須としないため、吸水性の低いイミド組成物を供することができるポリイミド前駆体及びそれを用いた新規感光性樹脂組成物を提供することができる。またポリアミド酸部位がエステル化されているために保存安定性にも優れる。また、本発明の感光性樹脂組成物はi線に対して高感度であり、良好なパターン形状を与える。
Claims (3)
- ポリイミド前駆体の総量100重量部に対して、光酸発生剤1〜50重量部を混合してなる、感光性樹脂組成物であって、
上記ポリイミド前駆体は、
下記一般式(1):化1
で表される単位と、
下記一般式(2):化2
で表される単位とを有し、上記一般式(1)および一般式(2)中のR 1 、R 2 、R 4 、R 5 のうち少なくとも一つがフッ素原子と共有結合しており、
上記一般式(1)で表される単位の数と一般式(2)で表される単位の数を、それぞれaとbとしたとき、aとbとの関係が、0.01≦a/(a+b)≦0.99であり、
サイズ排除クロマトグラフィー法により測定した重量平均分子量が5千〜30万であることを特徴とする感光性樹脂組成物。 - 請求項1に記載の感光性樹脂組成物の塗膜に、パターンを描いたマスク上から活性光線を照射し、照射部を現像除去することを特徴とするパターンの製造方法。
- ポリアミドと、ポリイミドと、光酸化発生剤とを混合してなる感光性樹脂組成物であって、
上記ポリアミドとポリイミドとを合わせた総量100重量部に対して、上記光酸発生剤1〜50重量部を混合してなり、
上記ポリアミドは、
下記一般式(1):化3
で表される単位を有するポリアミドであり、
上記ポリイミドは、
下記一般式(2):化4
で表される単位を有するポリイミドであり、
上記一般式(1)で表される単位の数と一般式(2)で表される単位の数を、それぞれaとbとしたとき、aとbとの関係が、0.01≦a/(a+b)≦0.99であることを特徴とする感光性樹脂組成物。
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