JPH05339373A - 耐熱性感光材料 - Google Patents

耐熱性感光材料

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JPH05339373A
JPH05339373A JP15196692A JP15196692A JPH05339373A JP H05339373 A JPH05339373 A JP H05339373A JP 15196692 A JP15196692 A JP 15196692A JP 15196692 A JP15196692 A JP 15196692A JP H05339373 A JPH05339373 A JP H05339373A
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JP
Japan
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group
heat
polyimide
deriv
photosensitive material
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Pending
Application number
JP15196692A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Nishizawa
広 西沢
Kenji Suzuki
健司 鈴木
Makoto Kaji
誠 鍛治
Hideo Hagiwara
秀雄 萩原
Yasunori Kojima
康則 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Non-Metallic Protective Coatings For Printed Circuits (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低温硬化性に優れるとともに、膜強度、耐熱
性、接着性、厚膜形成性及び像形成性を合わせ持った感
光性樹脂組成物を形成しうる耐熱性感光材料を提供す
る。 【構成】 一般式(I)で表される繰り返し単位を有す
る溶媒可溶性のポリイミドにフラン誘導体、ピラン誘導
体又はピロン誘導体を反応させて得られる耐熱性感光材
料。 【化1】 (式中、R1は4価の有機基、R2は(2+l)価の有機
基、R3は2価の有機基であり、m、nは上記の各繰り
返し単位のモル数を示し、n/mは1/99〜100/
0(モル比)の範囲とされ、lは1〜4の整数を表す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性感光材料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体工業にあっては、従来より
無機材料を用いて行われていた層間絶縁材料として、主
にポリイミド樹脂等のように耐熱性に優れた有機物が、
その特性を生かして使用されてきている。ところで、半
導体集積回路やプリント基板上の回路のパターン形成
は、基材表面へのレジスト材の造膜、所定箇所への露
光、エッチング等により不要箇所の除去、基材表面の清
浄作業等の煩雑で多岐に亘る工程を経てパターン形成が
行われることから、露光、現像によってパターン形成後
も必要な部分のレジスト材料を、絶縁材料としてそのま
ま残して用いることができる耐熱性感光材料の開発が望
まれている。
【0003】これらの材料として、例えば感光性ポリイ
ミド、環化ポリブタジエン等をベースポリマとした耐熱
感光材料が提案されており、特に、感光性ポリイミド
は、その耐熱性が優れていることや不純物の排除が容易
であることなどの点から特に注目されている。
【0004】このような感光性ポリイミドとして、例え
ば、特公昭55−30207号公報によりポリイミド前
駆体に感光基をエステル結合で導入した感光性ポリイミ
ド前駆体(ポリアミド酸エステル)が提案されている
が、この材料は、感光性ポリイミド前駆体の合成に際し
て、酸クロライド基を利用するため、最終的に得られる
感光性樹脂組成物が塩化物で汚染され易い問題がある。
また、ポリアミド酸エステルは加熱硬化によって目標と
するポリイミドを得るのに高温を必要とするため、高温
に加熱することのできない素子を使わざるをえない用途
には使えない問題がある。
【0005】また、他の例として、特開昭57−168
942号公報により、ポリアミド酸と光活性な官能基を
有するアミン及び感光剤としてアジド化合物との混合物
を主成分とする感光性樹脂組成物が提案されている。し
かしながら、この感光性樹脂組成物は、厚膜が形成でき
ない問題がある。
【0006】一方、特開昭54−95697号公報によ
り、ポリアミド酸と光活性な官能基を有する重合性不飽
和化合物との混合物を主成分とする感光性樹脂組成物が
提案されている。しかしながら、この感光性樹脂組成物
はポリアミド酸に感光基が直接結合した感光基含有ポリ
アミド酸を用いた感光性樹脂組成物に比べて解像性に劣
る問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、特に
低温硬化性に優れるとともに、膜強度、耐熱性、接着
性、厚膜形成性及び像形成性を合わせ持った感光性樹脂
組成物を形成しうる耐熱性感光材料を提供するものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(I)
で表される繰り返し単位を有する溶媒可溶性のポリイミ
ドにフラン誘導体、ピラン誘導体又はピロン誘導体を反
応させて得られる耐熱性感光材料に関する。
【化2】 (式中、R1は4価の有機基、R2は(2+l)価の有機
基、R3は2価の有機基であり、m、nは上記の各繰り
返し単位のモル数を示し、n/mは1/99〜100/
0(モル比)の範囲とされ、lは1〜4の整数を表す)
なお、上記の一般式(I)中のm及びnは、それぞれポ
リイミドに含まれる上記の一般式(I)中のR2を含む
繰り返し単位及びR3を含む繰り返し単位の総モル数を
示し、これらの繰り返し単位は必ずしもこれらのモル数
で連続して存在しなくてもよく、上記の一般式(I)で
表される繰り返し単位を有する溶媒可溶性のポリイミド
は、ランダム共重合体であってもよく、ブロック共重合
体であってもよい。
【0009】本発明における、一般式(I)で表される
繰り返し単位を有する溶媒可溶性のポリイミドは、通
常、常法により、テトラカルボン酸二無水物とカルボキ
シル基を有するジアミン又は必要に応じて用いるカルボ
キシル基を含有しないジアミンを反応させることによっ
て得られるが、製造法に特に制約はない。
【0010】上記テトラカルボン酸二無水物としては、
例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3′,4,4′
−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,
3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無
水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二
無水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸二
無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸
二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン
酸二無水物、4,4′−スルホニルジフタル酸二無水
物、m−ターフェニル−3,3″,4,4″−テトラカ
ルボン酸二無水物、p−ターフェニル−3,3″,4,
4″−テトラカルボン酸二無水物、4,4′−オキシジ
フタル酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)ジメチルシラン二無水物、1,1,1,3,3,3
−ヘキサフルオロ−2,2−ビス(2,3−又は3,4
−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−
ビス(2,3−又は3,4−ジカルボキシフェニル)プ
ロパン二無水物、2,2−ビス〔4,(2,3−又は
3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル〕プロパン
二無水物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−
2,2−ビス〔4−(2,3−又は3,4−ジカルボキ
シフェノキシ)フェニル〕プロパン二無水物、下記一般
式(II)
【化3】 (R5及びR6はそれぞれ独立して一価の炭化水素基を示
し、pは0又は1以上の整数である)で表されるテトラ
カルボン酸二無水物等の芳香族テトラカルボン酸二無水
物、それらの芳香族テトラカルボン酸二無水物の水添加
物、下記化合物等の脂環式テトラカルボン酸二無水物な
どが挙げられる。
【0011】
【化4】 これらのテトラカルボン酸二無水物は、単独で又は2種
類以上を組み合わせて使用することができる。耐熱性及
び溶解性の点で、4,4′−オキシジフタル酸二無水
物、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2
−ビス(2,3−又は3,4−ジカルボキシフェニル)
プロパン二無水物又はビス(3,4−ジカルボキシフェ
ニル)ジメチルシラン二無水物が好ましく用いられる。
上記した一般式(I)のR1のうち、50モル%未満が
【化5】 〔一般式(II)で表される芳香族テトラカルボン酸二
無水物(R5及びR6はメチル基で、p=1)の残基〕で
あることが光透過性、溶解性、接着性等の点から好まし
い。
【0012】もちろん、これらのテトラカルボン酸二無
水物のベンゼン環がアルキル基等の置換基で置換されて
いてもよい。上記のカルボキシル基を有するジアミンと
しては、例えば、3,5−ジアミノ安息香酸、2,4−
ジアミノ安息香酸、3−カルボキシ−4,4′−ジアミ
ノジフェニルエーテル、3,3′−ジカルボキシ−4,
4′−ジアミノジフェニルエーテル、3−カルボキシ−
4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′−ジカ
ルボキシ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,
3′−ジカルボキシ−4,4′−ジアミノビフェニル、
3,3′,5,5′−テトラカルボキシ−4,4′−ジ
アミノビフェニル、3−カルボキシ−4,4′−ジアミ
ノジフェニルスルホン、3,3′−ジカルボキシ−4,
4′−ジアミノジフェニルスルホン、1,1,1,3,
3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−カルボキ
シ−4−アミノフェニル)プロパン等のカルボキシル基
を有する芳香族ジアミン、上記したカルボキシル基を有
する芳香族ジアミンの水添加物であるカルボキシル基を
有する脂環式ジアミンなどが挙げられる。これらは単独
で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記のカルボキシル基を有しないジアミンとしては、例
えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミ
ン、p−キシリレンジアミン、m−キシリレンジアミ
ン、1,5−ジアミノナフタレン、3,3′−ジメチル
ベンジジン、3,3′−ジメトキシベンジジン、4,
4′−(又は3,4′−3,3′−、2,4′−、2,
2′−)ジアミノジフェニルメタン、4,4′−(又は
3,4′−、3,3′−、2,4′−)ジアミノジフェ
ニルエーテル、4,4′−(又は3,4′−、3,3′
−、2,4′−、2,2′−)ジアミノジフェニルスル
ホン、4,4′−(又は3,4′−、3,3′−、2,
4′−、2,2′−)ジアミノジフェニルスルフィド、
4,4′ベンゾフェノンジアミン、4,4′−ジ(4−
アミノフェノキシ)フェニルスルホン、1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス(4−アミ
ノフェニル)プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル〕プロパン、3,3′−ジメチ
ル−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′,
5,5′−テトラメチル−4,4′−ジアミノジフェニ
ルメタン、4,4′−ジ(3−アミノフェノキシ)フェ
ニルスルホン、3,3′−ジアミノジフェニルスルホ
ン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、
4,4′−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、
4,4′−ビス(4−アミノフェノキシ)オクタフルオ
ロビフェニル等の芳香族ジアミン、上記した芳香族ジア
ミンの水添加物である脂環式ジアミン、下記一般式(I
II)で表されるジアミンなどが用いられる。
【化6】 (ここで、R7は炭素数1〜10の2価の炭化水素基、
8、R9、R10及びR11は炭素数1〜10の1価の炭化
水素基であり、これらは同一であっても相違してもよ
い。qは1〜10の整数である)これらのカルボキシル
基を有しないジアミンは、単独で又は2種以上を組み合
わせて使用することができる。耐熱性及び溶解性を考慮
すると1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,
2−ビス(4−アミノフェニル)プロパンを用いること
が好ましい。
【0013】また、上記したジアミンの他に一般式(I
V)で表されるジアミノアミド化合物も用いることがで
きる。
【化7】 (Arは芳香族基、YはSO2又はCOを示し、1個の
アミノ基とY−NH2とは互いにオルト位に位置する)
【0014】一般式(IV)で表される化合物として
は、例えば、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル−
3−スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルエ
ーテル−4−スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフ
ェニルエーテル−3′−スルホンアミド、3,3′−ジ
アミノジフェニルエーテル−4−スルホンアミド、4,
4′−ジアミノジフェニルメタン−3−スルホンアミ
ド、3,4′−ジアミノジフェニルメタン−4−スルホ
ンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルメタン−3′
−スルホンアミド、3,3′−ジアミノジフェニルメタ
ン−4−スルホンアミド、4,4′−ジアミノジフェニ
ルスルホン−3−スルホンアミド、3,4′−ジアミノ
ジフェニルスルホン−4−スルホンアミド、3,4′−
ジアミノジフェニルスルホン−3′−スルホンアミド、
3,3′−ジアミノジフェニルスルホン−4−スルホン
アミド、4,4′−ジアミノジフェニルサルファイド−
3−スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルサ
ルファイド−4−スルホンアミド、3,3′−ジアミノ
ジフェニルサルファイド−4−スルホンアミド、3,
4′−ジアミノジフェニルサルファイド−3′−スルホ
ンアミド、1,4−ジアミノベンゼン−2−スルホンア
ミド、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル−3−カ
ルボンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル
−4−カルボンアミド、3,4′−ジアミノジフェニル
エーテル−3′−カルボンアミド、3,3′−ジアミノ
ジフェニルエーテル−4−カルボンアミド、4,4′−
ジアミノジフェニルメタン−3−カルボンアミド、3,
4′−ジアミノジフェニルメタン−4−カルボンアミ
ド、3,4′−ジアミノジフェニルメタン−3′−カル
ボンアミド、3,3′−ジアミノジフェニルメタン−4
−カルボンアミド、4,4′−ジアミノジフェニルスル
ホン−3−カルボンアミド、3,4′−ジアミノジフェ
ニルスルホン−4−カルボンアミド、3,4′−ジアミ
ノジフェニルスルホン−3′−カルボンアミド、3,
3′−ジアミノジフェニルスルホン−4−カルボンアミ
ド、4,4′−ジアミノジフェニルサルファイド−3−
カルボンアミド、3,4′−ジアミノジフェニルサルフ
ァイド−4−カルボンアミド、3,3′−ジアミノジフ
ェニルサルファイド−4−カルボンアミッド、3,4′
−ジアミノジフェニルサルファイド−3′−スルホンア
ミド、1,4−ジアミノベンゼン−2−カルボンアミド
等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合
わせて使用することができる。
【0015】また、一般式(V)で表されるジアミノジ
アミド化合物も用いることができる。
【化8】 (Arは芳香族基、YはSO2又はCOを示し、1個の
アミノ基と1個のY−NH2基が対として互いにオルト
位に位置する)
【0016】この化合物としては、例えば、4,4′−
ジアミノジフェニルエーテル−3,3′−スルホンアミ
ド、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル−4,5′
−カルボンアミド、3,3′−ジアミノジフェニルエー
テル−4,4′−スルホンアミド、4,4′−ジアミノ
ジフェニルメタン−3,3′−カルボンアミド、3,
4′−ジアミノジフェニルメタン−4,5′−スルホン
アミド等が挙げられる。これらは、単独で又は2種類以
上を組み合わせて使用することができる。一般式(I
V)で表わされる化合物又は一般式(V)で表わされる
化合物を用いることにより一層の耐熱性の向上が図られ
る。
【0017】なお、一般式(IV)で表されるジアミノ
アミド化合物および一般式(V)で表されるジアミノア
ミド化合物を使用した場合には、溶媒可溶性ポリイミド
は一般式(I)で表される繰り返し単位と異なる繰り返
し単位を含むことができる。
【0018】カルボキシル基を有するジアミンとカルボ
キシル基を含有しないジアミンの配合比は前者/後者が
1/99〜100/0(モル比)とする。前者が1モル
%未満では光感度が不十分となる。30/70〜100
/0(モル比)の範囲が好ましく用いられる。
【0019】本発明における一般式(I)で表される繰
り返し単位を有する溶媒可溶性のポリイミドは、上記し
た材料を用いて任意の方法で製造される。好ましい一つ
の製造法は、上記したテトラカルボン酸二無水物とジア
ミンを有機溶媒中で−10℃〜90℃の温度で反応させ
てポリアミド酸溶液とした後、100〜300℃の温度
で脱水閉環してイミド化するか、脱水剤を添加して室温
付近で脱水閉環させて目的とする溶媒可溶性ポリイミド
を得る方法である。これらのテトラカルボン酸二無水物
とジアミンは、前者/後者が0.8/1〜1.2/1
(モル比)の割合で使用することが好ましく、等モルで
使用することがより好ましい。本発明における一般式
(I)で表わされる繰り返し単位を有する溶媒可溶性の
ポリイミドの数平均分子量は、3,000〜100,0
00の範囲であることが好ましく、5,000〜70,
000の範囲であることがより好ましい。数平均分子量
が、3,000未満では塗膜形成性が低下する傾向があ
り、100,000を越えると粘度が高くなりすぎ厚膜
形成性が低下する傾向がある。
【0020】また、上記反応に用いる有機溶媒として
は、生成するポリイミドを完全に溶解する極性溶媒が一
般に好ましく、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、
ヘキサメチルリン酸トリアミド、γ−ブチロラクトン等
が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合
わせて使用することができる。その他、この極性溶媒以
外に、ケトン類、エステル類、ラクトン類、エーテル
類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類、例えば、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチルエ
ーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチ
レングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジクロロメタン、1,2−ジクロルエタン、1,4
−ジクロルブタン、トリクロルエタン、クロルベンゼ
ン、o−ジクロルベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オク
タン、ベンゼン、トルエン、キシレン等も使用すること
ができる。
【0021】上記、フラン誘導体、ピラン誘導体及びピ
ロン誘導体としては、例えば、2,3−ジヒドロフラ
ン、2,5−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロベンゾ
フラン、2−クロロテトラヒドロフラン、2,3−ジヒ
ドロ−4H−ピラン、2,3−ジヒドロ−6H−ピラ
ン、3,4−ジヒドロ−2−メトキシ−2H−ピラン、
5,6−ジヒドロ−4−メトキシ−2H−ピラン、3,
4−ジヒドロ−α−ピロン、2,3−ジヒドロ−γ−ピ
ロン、クマリン、これらの炭素数1〜4のアルキル基、
−COOH−、−CHO、CH2OH、−OH、−OR
a、−COORa、−CONHRa、−CORa、−C
265、−CH2COOH、ハロゲン基、−CH=C
HRa又は−CH=CHOOHの環置換体(ここで、R
aは炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基を表す)等
が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合
わせて使用することができる。反応性及び価格の点で
2,3−ジヒドロフラン及び2,3−ジヒドロ−4H−
ピランが好ましく用いられる。
【0022】上記した方法で得られる溶媒可溶性のポリ
イミドと上記したフラン誘導体、ピラン誘導体又はピロ
ン誘導体とを、好ましくは塩酸、p−トルエンスルホン
酸等の酸触媒又はトリエチルアミン、トリエチレンジア
ミン等の三級アミン類の存在下、ポリイミドのカルボキ
シル基に対して10モル%〜500モル%の範囲のフラ
ン、ピラン又はピロン誘導体を添加し、0〜100℃で
1時間〜10日程度加熱することによって目的とする耐
熱性感光材料を得ることができる。10モル%未満では
光硬化性が不十分となる傾向があり、500モル%を越
えると厚膜形成性が不十分となる傾向がある。この反応
生成物はそのまま感光性樹脂組成物に供することができ
るが、必要に応じて、水又はメタノールなどの貧溶媒中
に投入し、さらに再沈を繰り返すことによって精製した
ものを用いることができる。本発明におけるフラン誘導
体、ピラン誘導体及びピロン誘導体は、一般式(I)で
表される繰り返し単位を有するポリイミド中のカルボキ
シル基と反応してアセタール基を形成する。このアセタ
ール基は低温で熱分解し易いので、耐熱性感光材料から
耐熱性が良好なポリイミド硬化膜を得るのに高温処理を
必要としない利点がある。
【0023】本発明における耐熱性感光材料は、使用に
際して耐熱性感光材料100重量部に対して、活性光線
の照射によって酸を生成する光酸発生剤0.1〜50重
量部、溶媒100〜900重量部を加え、これを混合溶
解した溶液(感光性樹脂組成物)として用いることがで
きる。上記光酸発生剤としては、例えば、
【化9】 等のトリハロメチル基で置換されたオキサジアゾール誘
導体、
【0024】
【化10】 等のトリハロメチル基で置換されたs−トリアジン誘導
体、
【0025】
【化11】 (ここで、Rbは炭素数1〜6のアルキル基、例えば、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基な
どを表す)等のヨードニウム塩、
【0026】
【化12】 等のスルホニウム塩、
【0027】
【化13】 等のジスルホン誘導体、
【0028】
【化14】 等のイミドスルホネート誘導体などが挙げられる。
【0029】特に、下記の一般式(VI)又は(VI
I)
【化15】 で表されるニトロベンジル誘導体が好適である。ここで
12はアルキル基を表し、炭素原子数1〜4のアルキル
基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n
−ブチル基等を表す。
【0030】上記の一般式(VI)又は(VII)で表
される化合物の代表的なものとしては、下記の化合物が
挙げられる。
【化16】
【0031】
【化17】 活性光線の照射によって光酸発生剤から生じた酸は一般
式(I)のポリイミド中のカルボキシル基とフラン誘導
体、ピラン誘導体又はピロン誘導体との反応によって生
成するアセタール基の分解反応の触媒として作用する。
酸は触媒として作用し、アセタール基の分解反応によっ
て消費されない。
【0032】光酸発生剤の使用量は、耐熱性感光材料1
00重量部に対して0.1〜50重量部の範囲とするこ
とが好ましい。0.1重量部未満であると光感度が低く
なる傾向があり、また、50重量部を越えると安定性及
び最終硬化膜の耐熱性が低下する傾向がある。特に0.
5〜30重量部がより好ましい。上記溶媒としては、耐
熱性感光材料を完全に溶解する極性溶媒が一般に好まし
く、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジ
メチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ヘキサメチ
ルリン酸トリアミド、γ−ブチロラクトン等が挙げられ
る。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用
することができる。その他、この極性溶媒以外に、ケト
ン類、エステル類、ラクトン類、エーテル類、ハロゲン
化炭化水素類、炭化水素類、例えば、アセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサ
ノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸
ジエチル、マロン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、ジ
エチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロルエタ
ン、1,4−ジクロルブタン、トリクロルエタン、クロ
ルベンゼン、o−ジクロルベンゼン、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等も使用
することができる。
【0033】溶媒の使用量は、耐熱性感光材料100重
量部に対して100〜900重量部の範囲とすることが
好ましい。100重量部未満では組成物が高粘度となり
基板への塗布性に劣り、900重量部を越えると粘度と
樹脂分濃度が低くなるため、塗布性と厚膜形成性に劣る
傾向がある。さらに、必要に応じて増感剤を用いること
ができる。増感剤としては、例えば、ペリレン、ピレ
ン、アセトラセン、チオキサントン、ミヒラーケトン、
ベンゾフェノン、9−フルオレノン、アンスロン等が挙
げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせ
て使用することができる。これらの増感剤の使用量は、
活性光線の照射により酸を生成する光酸発生剤100重
量部に対して1〜100重量部の範囲とすることが好ま
しく、5〜50重量部とすることがより好ましい。1重
量部未満では増感効果が少ない傾向があり、また、10
0重量部を越えると、増感剤が不溶又は析出する傾向が
ある。
【0034】また、必要に応じて染料、顔料、可塑剤、
表面平滑性付与剤、接着促進剤、無機充填剤などを適宜
配合することができる。本発明の耐熱性感光材料は、前
記したように感光性樹脂組成物として使用することによ
りレリーフパターンを形成することができる。以下、レ
リーフパターンの形成方法を説明する。まず、感光性樹
脂組成物の溶液を塗布して感光膜を形成する基材として
は、用途により異なるが、アルミニウム、亜鉛、鉄等の
金属板、ポリエチレン、ポリカーボネート、酢酸セルロ
ース、ポリビニルアセタール等のプラスチックフィル
ム、金属箔がラミネートされたプラスチックフィルム又
は紙、金属が蒸着されたプラスチックフィルム又は紙、
銅張積層板、シリコンウエハ、二酸化珪素ウエハなどが
代表的である。
【0035】これら基材の上に感光性樹組成物の溶液を
塗布する方法としては、スピン塗布、噴霧、溶液注型、
浸漬塗布などの方法が挙げられる。このように、使用す
る基材上に直接感光膜を形成してもよいし、また、予
め、ポリエステルフィルムに代表されるプラスチックフ
ィルムなどの支持体フィルムの上に感光膜を形成し、そ
のフィルムを目的とする基材の上に積層し、目的とする
基材の表面に感光膜を形成することもできる。感光膜の
膜厚は、用途により異なるが、通常0.1〜100μm
の範囲とする。
【0036】得られた感光膜を画像上に照射する活性光
線としては、例えば、水銀灯、キセノンランプ、メタル
ハライドランプ、ケミカルランプ、カーボンアーク灯、
g線、i線、deep−UV光、ヘリウムネオンレーザ
ー、アルゴンイオンレーザー、クリプトンイオンレーザ
ー、ヘリウム・カドミウムイオンレーザー、KrFエキ
シマレーザー等の高密度エネルギービームを使用するこ
ともできる。
【0037】活性光線の照射後、アセタール基の分解す
る反応を促進するために、60〜160℃の範囲で0.
5〜30分間加熱することが好ましい。60℃未満では
効果が少なく、160℃を越えると未露光部のアセター
ル基が分解し易くなる。
【0038】次いで、現像によってレリーフパターンを
形成する。現像液としては、有機溶媒および/又はアル
カリ水溶液が用いられる。有機溶媒としては、例えば、
N−メチル−2−ピロリドン、N−アセチル−2−ピロ
リドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチ
レンホスホリックトリアミド、γ−ブチロラクトン等の
極性溶媒が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上
を組み合わせて使用することができる。これらにメタノ
ール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール
類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素化合物、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
等のケトン類、酢酸エチル、プロピオン酸メチル等のエ
ステル類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテ
ル、水などを混合して用いてもよい。
【0039】アルカリ水溶液とは、塩基性化合物を水に
溶解した溶液である。塩基性化合物としては、例えば、
アルカリ金属、4級アンモニウムの水酸化物、炭酸塩、
重炭酸塩、ケイ酸塩、リン酸塩、ピロリン酸塩、酢酸
塩、アミン類等が用いられる。これらの具体例として
は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化アンモニウム、トリメチルベンジルアンモニ
ウムヒドロキシド、テトラメチルアンモニウムヒドロキ
シド、トリメチルアンモニウムヒドロキシド、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、ケイ酸ナ
トリウム、リン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、
酢酸ナトリウム、モノエタノールアミン、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。これら
は単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することが
できる。その使用量は、水100重量部に対して通常
0.0001〜50重量部、好ましくは、0.001〜
30重量部である。0.001重量部未満であると現像
性が低下する傾向があり、30重量部を越えると塩基性
化合物が完全に溶解せず不均一な溶液となったり、現像
液の粘度が高くなりすぎ、現像性が低下する傾向があ
る。現像液は、有機溶媒とアルカリ水溶液をそれぞれ単
独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。
【0040】有機溶媒とアルカリ水溶液を混合して用い
る場合は、有機溶媒の使用量は、アルカリ水溶液100
重量部に対して通常0.1〜100重量部、好ましくは
5〜50重量部である。現像液としては、人体に対して
より安全であって、安価なアルカリ水溶液を用いること
が好ましい。現像液を選択することにより、ポジ型又は
ネガ型のパターンを得ることができる。例えば、アルカ
リ水溶液を現像液に用いるとポジ型のパターンが得られ
る。また、有機溶媒(キシレン、トルエン、メチルエチ
ルケトン、アセトン、シクロヘキサン、メタノール、エ
タノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、メチ
ルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコール
エチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメ
チルエーテル、プロピレンブレコールモノエチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル等)を現
像液に用いると未露光部の現像液に対する溶解性が大き
く、ネガ型のパターンを得ることができる。現像により
形成されたレリーフパターンを、リンス液により洗浄し
現像溶液を除去する。得られたパターンは、まず50〜
150℃で予備乾燥した後、200〜400℃で加熱す
なわちポストキュアして、耐熱性を有する半導体、多層
印刷配線板、高密度実装基板などの表面保護膜及び層間
絶縁膜などに変換し得るもので、このような感光性樹脂
組成物は、主として前述のような微細加工の分野におい
て非常に有用である。
【0041】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらによって制限されるもので
はない。
【0042】実施例1 かく拌機、温度計、熱電対及び窒素ガス導入管を装備し
た2リットルのフラスコに3,5−ジアミノ安息香酸3
0.4g(0.2モル)、1,1,1,3,3,3−ヘ
キサフルオロ−2,2−ビス(4−アミノフェニル)プ
ロパン66.9g(0.2モル)及びN−メチル−2−
ピロリドン820gを加え、窒素ガス流通下の室温で撹
拌した。この溶液に1,1,1,3,3,3−ヘキサフ
ルオロ−2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)プロパン二無水物133.3g(0.3モル)及び
1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,
1,3,3−テトラメチルジシロキサン二無水物42.
65g(0.1モル)を加え、室温で4時間撹拌した。
次いで、無水酢酸520gとピリジン260gを添加
し、室温で12時間放置した。多量の水中に投入し、沈
殿した固形樹脂を回収、洗浄した後乾燥して粉末のポリ
イミドを得た。この粉末のポリイミド25gをN−メチ
ル−2−ピロリドン75gに溶解した溶液に2,3−ジ
ヒドロ−4H−ピラン2.5gと触媒量の塩酸を加え、
25℃で9日間反応させた。この溶液を貧溶媒中に滴下
しポリマーを析出させた。このポリマーを再びN−メチ
ル−2−ピロリドン200gに溶解した後、貧溶媒中に
滴下しポリマーを析出させた。この操作を更に2回繰り
返した後、析出ポリマーを40℃で減圧乾燥して耐熱性
感光材料を得た。この耐熱性感光材料100gと下式の
光酸発生剤10gをN−メチル−2−ピロリドン250
gに溶解して得た溶液をシリコンウエハ上にスピンコー
タで塗布し、80℃で150秒プリベークして膜厚10
μmの感光膜を形成した。この感光膜の表面にフォトマ
スクを介して3kwの高圧水銀灯で400mJ/cm2
の光量で露光し、さらに100℃で10分間加熱を行っ
た。2重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド
水溶液でスプレー現像した後、150℃、250℃及び
350℃(窒素雰囲気下)で各々30分間加熱して、ポ
ジ型の良好なレリーフパターンを得た。この塗膜につい
て、プレッシャクッカ試験(条件:121℃、2気圧、
300時間)を行った後の碁盤目試験を行ったところは
く離は全く認められず良好な接着性を示した。また、露
光、現像を行わない以外は上記と同様にして形成した塗
膜(基板はガラス基板を用いた)について、高温示唆熱
熱重量同時測定装置(セイコー電子社製320型)によ
り、空気雰囲気下10℃/分の昇温速度で重量減少を測
定したところ360℃まで重量減少は認められなかっ
た。同じ塗膜について、引張試験機(オリエンテック社
製テンシロン万能試験機UCT−5T型)により試験片
の幅1cmで引張特性を測定したところ引張強さ62M
pa、伸び5%であった。
【化18】
【0043】実施例2 3,5−ジアミノ安息香酸30.4g(0.2モル)を
3,3′−ジカルボキシ−4,4′−ジアミノビフェニ
ル54.44g(0.2モル)に置換した以外は実施例
1と全く同様の装置、操作で行って粉末のポリイミドを
得た。この粉末のポリイミド25gをN−メチル−2−
ピロリドン75gに溶解した溶液に2−クロロテトラヒ
ドロフラン5.6gとトリエチルアミン3.2gを加え
30℃で10日間反応させた。この溶液を貧溶媒に滴下
しポリマーを析出させた。このポリマーを再びN−メチ
ル−2−ピロリドン200gに溶解した後、貧溶媒に滴
下しポリマーを析出させた。この操作を更に1回繰り返
した後、析出したポリマーを40℃で減圧乾燥して耐熱
性感光材料を得た。この耐熱性感光材料100gと実施
例1で用いた光酸発生剤10gをN−メチルピロリドン
250gに溶解して得た溶液を実施例1と同様にして操
作し、膜厚10μmのポジ型の良好なレリーフパターン
を得た。また、実施例1と同様にして加熱重量減少を測
定したところ370℃まで重量減少は認められなかっ
た。実施例1と同様に引張特性を測定したところ引張強
さ58Mpa、伸び4.5%であった。
【0044】比較例1 温度計、窒素ガス導入口及び撹拌装置を装着した500
mlの四つ口フラスコに4,4′−オキシジフタル酸無
水物46.53g(0.15モル)、1,3−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,3,3−
テトラメチルジシロキサン二無水物21.33g(0.
05モル)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート39
g(0.3モル)及びN−メチル−2−ピロリドン30
0gを加え、100℃で4時間撹拌した。次に、この溶
液に氷冷下、塩化チオニル35gを1時間かけて滴下
し、その後室温で2時間撹拌を行った。この溶液に4,
4′−ジアミノジフェニルエーテル40.05g(0.
2モル)を加えて8時間撹拌し、さらに、エタノール4
0mlを加えて4時間撹拌し、その後5リットルの水中
に投下しポリマーを析出させた。このポリマーを十分に
水洗した後、乾燥空気で24時間風乾し、さらに40℃
でポリマー中の水分が1%以下になるまで減圧乾燥し
て、下式の繰り返し単位を有するポリイミド前駆体を得
た。
【化19】
【0045】実施例3 実施例1で得られた耐熱性感光材料と比較例1で得られ
たポリイミド前駆体をN−メチル−2−ピロリドンに固
形分が25重量%となるようにそれぞれ溶解して、溶液
を得た。この溶液をシリコンウエハ上にスピンコータで
塗布し、100℃及び150℃で各々30分間加熱して
膜厚約5μmの薄膜を得た。これを第1表に示す条件で
それぞれ加熱し、得られた硬化膜の重量減少開始温度
(Td)及びイミド化率を測定した。その結果を表1に
示す。ここで、Tdは高温示唆熱熱重量同時測定装置
(セイコー電子社製320型)を用い、イミド化率は赤
外分光光度計(日本電子社製JIR−100型)を用い
て測定した。
【0046】
【表1】 表1に示されるように、本発明における耐熱性感光材料
は従来のポリアミド酸エステル型ポリイミド前駆体に比
べて低温硬化性に優れる。
【0047】
【発明の効果】本発明の耐熱性感光材料は、感光基が低
温で分解し易いアセタール基を介してポリイミド中のカ
ルボキシル基に導入されているので、高温加熱処理を行
う必要がなく、350℃以下の低温での加熱硬化で良好
な硬化膜特性が得られる。また、上述の通り光酸発生剤
と溶媒を組み合わせた感光性樹脂組成物として厚膜の良
好なレリーフパターンを形成できる。この感光性樹脂組
成物は、特に低温硬化性に優れるとともに膜強度、耐熱
性、接着性、厚膜形成性及び像形成性に優れ、工業的に
極めて有用なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/039 501 7/075 511 H01L 21/312 B 7352−4M H05K 3/28 D 7511−4E (72)発明者 萩原 秀雄 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内 (72)発明者 小島 康則 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)で表される繰り返し単位を
    有する溶媒可溶性のポリイミドにフラン誘導体、ピラン
    誘導体又はピロン誘導体を反応させて得られる耐熱性感
    光材料。 【化1】 (式中、R1は4価の有機基、R2は(2+l)価の有機
    基、R3は2価の有機基であり、m、nは上記の各繰り
    返し単位のモル数を示し、n/mは1/99〜100/
    0(モル比)の範囲とされ、lは1〜4の整数を表す)
  2. 【請求項2】 フラン誘導体として2,3−ジヒドロフ
    ランを反応させた請求項1記載の耐熱性感光材料。
  3. 【請求項3】 ピロン誘導体として2,3−ジヒドロ−
    4H−ピランを反応させた請求項1記載の耐熱性感光材
    料。
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