JPH10310170A - 易開封性包装用袋 - Google Patents
易開封性包装用袋Info
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- JPH10310170A JPH10310170A JP13741797A JP13741797A JPH10310170A JP H10310170 A JPH10310170 A JP H10310170A JP 13741797 A JP13741797 A JP 13741797A JP 13741797 A JP13741797 A JP 13741797A JP H10310170 A JPH10310170 A JP H10310170A
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Abstract
性、シ−ルの安定性、保香性、保存安定性、易開封性等
の諸機能を充足し、その取り扱いが便利であり、更に、
袋体の表面に刻設されてる開封用切れ目が、その表面に
露出していない、詰め替え用洗剤等の充填包装に適する
易開封性包装用袋を提供することである。 【解決手段】 内層がヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフ
ィルムであり、外層が強度に優れた樹脂のフィルムであ
る少なくとも二層からなり、更に、該強度に優れた樹脂
のフィルムに、包装体になったときの最適開封位置に相
当する箇所に開封用切れ目を刻設し、また、該開封用切
れ目を含む強度に優れた樹脂のフィルムの全面に保護膜
層を設けた積層体からなり、更に、該積層体を構成する
ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム面を対向して重
ね合わせ、その周辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を
設けて袋体を構成することを特徴とする易開封性包装用
袋に関するものである。
Description
に関し、更に詳しくは、易開封性を有し、更に、再封鎖
性を有する易開封性包装用袋に関するものである。
品、その他の物品の充填包装に適する軟包装用袋として
は、種々のものが開発され、提案されているが、それら
の一つに、最内層が線状低密度ポリエチレンとエチレン
−ブテン−1共重合体のブレンド物フィルムであり、中
間層が二軸延伸ポリオレフィンフィルムであり、最外層
が二軸延伸ナイロンフィルムである三層積層フィルムか
ら製造した包装用袋が提案されている(特開平5−19
3079号公報、特開平5−245990号公報、特開
平5−278747号公報等)。このものは、耐衝撃性
と、耐環境ストレスクラッキング性に優れ、更に易開封
性の良好なものであるとして提案されている。
提案されている包装用袋においては、開封時に包装用袋
を引き裂いて易開封性を保持するためにのみ中間層が存
在するものと思われるが、その中間層として使用されて
いる二軸延伸ポリオレフィンフィルムは、赤外二色法に
よる流れ方向の配向度MDと流れ方向と交叉する方向の
配向度TDの比MD/TDが2以上であることが必要で
あり、このために最内層および最外層を構成するフィル
ムとの接着強度が弱く、時間の経過と共に層間で剥離し
易くなるという問題点がある。また、上記で提案されて
いる包装用袋においては、中間層そのもの自体の存在
が、その分だけ製造コスト等の増加につながるものであ
る。ところで、詰め替え用洗剤等の充填包装に適する包
装用袋としては、耐衝撃性、耐環境ストレスクラッキン
グ性、シ−ルの安定性、保香性等の各種の重要な性能が
要求され、保存安定性等に富むものでなければならず、
これは逆に包装用袋の開封に際しては、その易開封性を
困難にし兼ねないものである。また、詰め替え用洗剤等
の充填包装に適する包装用袋としては、その使用時に内
容物を洗剤容器に移し替えなければならないものであ
り、そのために、包装用袋には、適度の強度、剛性等を
有してその取り扱いに便利なものでなければならず、ま
たその開封に際しては、易開封性であることが要求され
るものである。
るものとし、先に、内層がヒ−トシ−ル性を有する樹脂
のフィルムであり、外層が強度に優れた樹脂のフィルム
である二層からなる積層体であって、かつ、該強度に優
れた樹脂のフィルムに、包装体になったときの最適開封
位置に相当する箇所に開封用切れ目を刻設してなる易開
封用包装材料、それを使用した易開封性包装用袋および
易開封性包装体を提案したものである(特開平8−32
4591号公報参照)。しかしながら、本発明者が、先
に提案した易開封用包装材料、それを使用した易開封性
包装用袋および易開封性包装体においては、易開封性の
機能を奏する開封用切れ目が、その包装袋あるいは包装
体の表面に露出しているものである。そこで本発明は、
耐衝撃性、、耐環境ストレスクラッキング性、シ−ルの
安定性、保香性、保存安定性、易開封性等の諸機能を充
足し、その取り扱いが便利であり、更に、袋体の表面に
刻設されてる開封用切れ目が、その表面に露出していな
い、詰め替え用洗剤等の充填包装に適する易開封性包装
用袋を提供することである。
な問題点を解決すべく種々研究した結果、内層として、
ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムを使用し、外層
として、剛性等を有する強度に優れた樹脂のフィルムを
使用し、少なくとも上記の二層からなり、更に、該強度
に優れた樹脂のフィルムに、包装体になったときの最適
開封位置に相当する箇所に開封用切れ目を刻設し、ま
た、該開封用切れ目を含む強度に優れた樹脂のフィルム
の全面に保護膜層を設けた構成からなる積層体を製造
し、更に、該積層体を構成するヒ−トシ−ル性を有する
樹脂のフィルム面を対向して重ね合わせ、その周辺端部
をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を設けて袋体を製造し、而
して、該袋体の開口部から、例えば、詰め替え用洗剤等
を充填し、しかる後、その開口部をシ−ルして密閉して
包装製品を製造したところ、耐衝撃性、、耐環境ストレ
スクラッキング性、シ−ルの安定性、保香性、保存安定
性、易開封性等の諸機能を充足し、その取り扱いが便利
であり、更に、その表面には、保護膜層により開封用切
れ目が、覆われていて、露出しておらず、例えば、詰め
替え用洗剤等の種々の物品の充填包装に適する包装用袋
を提供することができることを見出して本発明を完成し
たものである。
性を有する樹脂のフィルムであり、外層が強度に優れた
樹脂のフィルムである少なくとも二層からなり、更に、
該強度に優れた樹脂のフィルムに、包装体になったとき
の最適開封位置に相当する箇所に開封用切れ目を刻設
し、また、該開封用切れ目を含む強度に優れた樹脂のフ
ィルムの全面に保護膜層を設けた積層体からなり、更
に、該積層体を構成するヒ−トシ−ル性を有する樹脂の
フィルム面を対向して重ね合わせ、その周辺端部をヒ−
トシ−ルしてシ−ル部を設けて袋体を構成することを特
徴とする易開封性包装用袋に関するものである。
詳しく説明する。まず、本発明にかかる易開封性包装用
袋の構成についてその一例を挙げて図面を用いて説明す
ると、図1および図2は、本発明にかかる易開封性包装
用袋を構成する積層体の層構成を示す概略的断面図であ
り、図3は、図1に示す積層体を使用して製造した本発
明にかかる易開封性包装用袋の構成を示す概略的斜視図
であり、図4は、図3に示す本発明にかかる易開封性包
装用袋のY−Y′における概略的切断断面図であり、図
5は、図3に示す本発明にかかる易開封性包装用袋内に
内容物を充填包装した包装製品の構成を示す概略的斜視
図であり、図6は、図1に示す積層体を使用して製造し
た本発明にかかる易開封性包装用袋について別の形態か
らなる易開封性包装用袋の構成を示す概略的斜視図であ
り、図7は、図6に示す本発明にかかる別の形態からな
る易開封性包装用袋のY1 −Y′1 における概略的切断
断面図である。
開封性包装用袋を構成する積層体について説明すると、
かかる積層体としては、種々の形態のものがあるが、例
えば、図1に示すように、内層がヒ−トシ−ル性を有す
る樹脂のフィルム1であり、外層が強度に優れた樹脂の
フィルム2である少なくとも二層からなり、更に、該強
度に優れた樹脂のフィルム2に、包装体になったときの
最適開封位置に相当する箇所に開封用切れ目3を刻設
し、また、該開封用切れ目3を含む強度に優れた樹脂の
フィルム2の全面に保護膜層4を設けた構成からなる積
層体Aを挙げることができる。あるいは、本発明におい
て、本発明にかかる易開封性包装用袋を構成する積層体
としては、図2に示すように、内層がヒ−トシ−ル性を
有する樹脂のフィルム1であり、中間層がバリア−性基
材層5であり、外層が強度に優れた樹脂のフィルム2で
ある少なくとも三層からなり、更に、該強度に優れた樹
脂のフィルム2に、包装体になったときの最適開封位置
に相当する箇所に開封用切れ目3を刻設し、また、該開
封用切れ目3を含む強度に優れた樹脂のフィルム2の全
面に保護膜層4を設けた構成からなる積層体Bを挙げる
ことができる。上記の例示は、本発明にかかる易開封性
包装用袋を構成する積層体についてその一二の例示であ
り、これによって本発明は限定されるものではない。本
発明においては、包装目的、内容物の種類、包装製品の
流通・保存形態、その他等によって、種々の材料を使用
して積層体を構成することができることは言うまでもな
いことである。
開封性包装用袋についてその一例を挙げると、図3およ
び図4に示すように、例えば、上記の図1に示す積層体
Aを使用し、まず、積層体A、Aを構成するヒ−トシ−
ル性を有する樹脂のフィルム1、1面を対向させて重ね
合わせ、しかる後、その周辺端部をヒ−トシ−ルしてシ
−ル部6、6、6を設けて袋体を製造して、本発明にか
かる易開封性包装用袋Cを製造することができる。図
中、2、3、4、A等は、前述の図1に示す意味と同じ
意味である。なお、本発明においては、上記の例示は、
その一例であり、例えば、上記の図2に示す積層体を使
用し、上記と同様にして、本発明にかかる易開封性包装
用袋を製造することができることは言うまでもないこと
である。
に、上記のようにして製造した本発明にかかる易開封性
包装用袋C内に、その開口部から内容物7を所定量充填
し、しかる後その開口部をヒ−トシ−ルして上端シ−ル
部8を形成して、内容物7を充填包装した包装製品Dを
製造することができる。なお、図中、6等は、前述の図
3および図4に示す意味と同じ意味である。而して、本
発明においては、開封用切れ目3、3の延長部に相当す
る箇所のシ−ル部6、6に、例えば、包装用袋Cを開封
するときに、開封用開始点となる開封用ノッチ9、9等
を刻設し、この部分を手に持って、包装用袋Cを左右あ
るいは上下に引き裂くことにより、該包装用袋Cを開封
し、その内容物7を取り出してその用に供することがで
きるものである。
開封性包装用袋について別の形態からなる易開封性包装
用袋を例示すると、図6および図7に示すように、例え
ば、上記の図1に示す積層体Aを使用し、まず、積層体
A、Aを構成する開封用切れ目3、3の下部の部分に、
例えば、凹部10と凸部11とからなる繰返嵌合可能な
チャックテ−プ12を設け、しかる後該積層体A、Aを
構成するヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム1、1
面を対向させて重ね合わせ、次いで、その周辺端部をヒ
−トシ−ルしてシ−ル部6、6、6を設けて袋体を製造
して、本発明にかかる別の形態からなる易開封性包装用
袋Eを製造することができる。なお、図中、2、4等
は、前述の図1〜5に示す意味と同じ意味である。而し
て、本発明において、上記のような易開封性包装用袋の
場合には、内容物を詰め替え用容器に移し替えた後、該
易開封性包装用袋内に内容物が残存しているときに、そ
の内容物を再使用するために、凹部と凸部とからなる繰
返嵌合可能なチャックテ−プを介して、該易開封性包装
用袋を再封鎖することができるものである。
装用袋の一二例を示すものであり、これによって本発明
は限定されるものではなく、例えば、本発明にかかる易
開封性包装用袋の包装形態としては、上記のように四方
シ−ル型包装形態の袋体だけではなく、例えば、後述す
るように、二方シ−ル型包装形態、三方シ−ル型包装形
態、ガゼットシ−ル型包装形態、自立性包装形態(スタ
ンディングパウチ包装形態)、その他等のいずれの包装
形態を採り得るものである。
明にかかる易開封性包装用袋を構成する材料、その製造
法等について説明すると、まず、上記の本発明におい
て、内層として使用するヒ−トシ−ル性を有する樹脂の
フィルムについて説明すると、かかる樹脂のフィルムと
しては、熱によって溶融し相互に融着し得るものであれ
ばよく、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチ
レン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリ
エチレン、ポリプロピレ、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共
重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メ
タクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、
メチルペンテンポリマ−、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル
酸、無水マレイン酸、フマ−ル酸、その他等の不飽和カ
ルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、その
他等の樹脂の一種ないしそれ以上からなる樹脂のフィル
ムないしシ−トを使用することができる。上記の樹脂の
フィルムないしシ−トは、単層ないし多層で使用するこ
とができる。そのフィルムの厚さとしては、10μm以
上、好ましくは、40μm以上、さらには、80μmな
いし200μm位が望ましい。
有する樹脂のフィルムとしては、外層としての強度を有
する樹脂のフィルムに対して、約2ないし20倍位の厚
さ、好ましくは、4ないし10倍位の厚さを有すること
が望ましい。本発明においては、上記のような厚さのフ
ィルムを使用することによって、フィルムの剛性、強度
等を増し、外層としての強度に優れた樹脂のフィルムが
有する物性等と相まって、包装用袋を構成したときに袋
としての姿勢維持性が良好となり、消費者の詰め替え作
業等が容易となり、更に流通過程で店頭での取り扱い等
が便利になるという利点を有し、更には内容物の保香性
等も保持するものである。
な樹脂のフィルムの中でも、特に、内層として使用する
ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムとしては、線状
低密度ポリエチレンまたはエチレン−酢酸ビニル共重合
体を主体とするフィルムないしシ−トを使用することが
最も好ましいものである。すなわち、上記の線状低密度
ポリエチレンまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体を主
体とするフィルムは、粘着性を有することから破断の伝
搬が少なく耐衝撃性を向上させるという利点があるもの
であり、また、内層は常時内容物に接触していることか
ら、耐環境ストレスクラッキング性の劣化を防止するた
めにも有効なものである。また、本発明においては、線
状低密度ポリエチレンまたはエチレン−酢酸ビニル共重
合体に、他の樹脂をブレンドすることもでき、例えば、
エチレン−ブテン共重合体等をブレンドすることによ
り、若干、耐熱性に劣り高温環境下ではシ−ル安定性が
劣化する傾向があるものの、引き裂き性が向上し、易開
封性に寄与するという利点がある。
トシ−ル性を有する樹脂のフィルムとしての線状低密度
ポリエチレンとしては、具体的には、メタロセン触媒を
用いて重合したエチレン−α・オレフィン共重合体のフ
ィルムないしシ−トを同様に使用することができる。上
記のメタロセン触媒を用いて重合したエチレン−α・オ
レフィン共重合体のフィルムないしシ−トとしては、例
えば、二塩化ジルコノセンとメチルアルモキサンの組み
合わせによる触媒等のメタロセン錯体とアルモキサンと
の組み合わせによる触媒、すなわち、メタロセン触媒を
使用して重合してなるエチレン−α・オレフィン共重合
体のフィルムないしシ−トを使用することができる。メ
タロセン触媒は、現行の触媒が、活性点が不均一でマル
チサイト触媒と呼ばれているのに対し、活性点が均一で
あることからシングルサイト触媒とも呼ばれているもの
である。具体的には、三菱化学株式会社製の商品名「カ
−ネル」、三井石油化学工業株式会社製の商品名「エボ
リュ−」、米国、エクソン・ケミカル(EXXON C
HEMICAL)社製の商品名「エクザクト(EXAC
T)」、米国、ダウ・ケミカル(DOW CHEMIC
AL)社製の商品名「アフィニティ−(AFFINIT
Y)、商品名「エンゲ−ジ(ENGAGE)」等のメタ
ロセン触媒を用いて重合したエチレン−α・オレフィン
共重合体のフィルムを使用することができる。而して、
本発明において、上記のエチレン−α・オレフィン共重
合体のフィルムとしては、その樹脂を含む組成物による
コ−ティング膜等の状態で使用することができる。その
膜もしくはフィルムとしては、単層ないし多層で使用す
ることができ、その厚さとしては、5μmないし300
μm位、好ましくは、10μmないし100μm位が望
ましい。本発明において、上記のようなヒ−トシ−ル性
を有する樹脂のフィルムとして、メタロセン触媒を用い
て重合したエチレン−α・オレフィン共重合体のフィル
ムないしシ−トを使用する場合には、袋体を製造すると
きに、低温ヒ−トシ−ル性が可能であるという利点を有
するものである。
して使用する剛性を有し、強度に優れた樹脂のフィルム
について説明すると、かかる樹脂のフィルムとしては、
包装用袋を構成する基本素材となることから、機械的、
物理的、化学的、その他等において優れた性質を有する
樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができ、具
体的には、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系
樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポ
リカ−ボネ−ト系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、フッ素
系樹脂、その他等の強靱な樹脂のフィルムないしシ−ト
を使用することができる。而して、上記の樹脂のフィル
ムないしシ−トとしては、未延伸フィルム、あるいは一
軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいず
れのものでも使用することができる。また、本発明にお
いて、その樹脂のフィルムの厚さとしては、強度、剛性
等について必要最低限に保持され得る厚さであればよ
く、厚すぎると、後述するレ−ザ加工不良等を発生して
引き裂き性が低下し、またコストを上昇するとい欠点も
あり、逆に、薄すぎると、強度、剛性等が低下して好ま
しくないものである。本発明においては、上記のような
理由から、約10μmないし100μm位、好ましく
は、約12μmないし50μm位が最も望ましい。
な樹脂のフィルムの中でも、外層としての樹脂のフィル
ムとしては、剛性を有し、機械的強靱性、耐屈曲性、耐
突き刺し性、耐衝撃性、耐磨耗性、耐寒性、耐熱性、耐
薬品性等の諸物性に優れ、かつ印刷適性も有している二
軸延伸ポリアミドフィルム、ポリエステルフィルムを使
用することが最も好ましいものである。また、上記の二
軸延伸ポリアミドフィルム等は、その配向がフィルムの
流れ方向に近く、重ね合わせたときも引き裂きずれが非
常に小さく、かつ後述するように、炭酸ガスレ−ザの発
振波長に吸収があることから、開封用切れ目を設けると
きのレ−ザ加工を容易に行うことができるという利点を
有するものである。かかる二軸延伸ポリアミドフィルム
としては、例えば、ナイロン−6、ナイロン−66、ナ
イロン−11、ナイロン−12、ナイロン−6、10等
のナイロンフィルムであって、NONコ−ト二軸延伸フ
ィルム、ポリ塩化ビニリデンコ−ト二軸延伸フィルム等
を使用することができる。
層について説明すると、かかる保護膜層は、強度を有す
る樹脂のフィルムに刻設されている開封用切れ目を全面
的に被覆してその表面を保護すると共に、更に、該強度
を有する樹脂のフィルムの機能、作用等を補助ないし補
強する役目を奏するものであり、例えば、樹脂のフィル
ムないしシ−トを積層することにより、あるいは、樹脂
をビヒクルの主成分とし、これに所望の添加剤を任意に
添加し、十分に混練してなる樹脂組成物をコ−ティング
してコ−ティング膜を形成することにより保護膜層を設
けることができるものである。上記において、樹脂のフ
ィルムないしシ−トとしては、例えば、前述の強度に優
れた樹脂のフィルム、あるいは、ヒ−トシ−ル性を有す
る樹脂のフィルム、その他等の各種の樹脂のフィルムな
いしシ−トを使用することができる。また、上記におい
て樹脂組成物を構成するビヒクルとしての樹脂として
は、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン
−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸ま
たはメタクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマ−、
ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビ
ニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−
塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹
脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹
脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS系樹
脂)、アクリロニトリル−ブタジェン−スチレン共重合
体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド
系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリビニルアルコ−
ル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、
フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、
ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロ−ス、その他等の各
種の樹脂の一種ないしそれ以上を使用することができ
る。而して、本発明において、上記の保護膜層の膜厚と
しては、膜厚が厚過ぎると、包装用袋の開封性に支障を
来して、易開封性包装用袋の開封が困難になるという問
題点があり、また、膜厚が薄すぎると、表面之保護膜層
としての機能が薄れるという問題点があり、約3〜30
μm位、好ましくは、約5〜20μm位が望ましい。
て使用するバリア−性基材層について説明すると、かか
るバリア−性基材層としては、例えば、太陽光等の光を
遮光する性質、あるいは水蒸気、水、酸素等のガス等を
透過しない性質等を有する材料を使用することができ、
これは、単体の基材でもよく、あるいは二種以上の基材
を組み合わせてなる複合基材等であってもよい。具体的
には、例えば、遮光性とバリア−性を有するアルミニュ
ウム箔またはその蒸着膜を有する樹脂のフィルム、バリ
ア−性を有する酸化珪素、酸化アルミニュウム等の無機
酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム、水蒸気、水等
のバリア−性を有する低密度ポリエチレン、中密度ポリ
エチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチ
レン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体
等の樹脂のフィルムないしシ−ト、ガスバリア−性を有
するポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコ−ル、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体ケン化物等の樹脂のフィルム
ないしシ−ト、樹脂に顔料等の着色剤を、その他、所望
の添加剤を加えて混練してフィルム化してなる遮光性を
有する各種の着色樹脂のフィルムないしシ−ト等を使用
することができる。これらの材料は、一種ないしそれ以
上を組み合わせて使用することができる。上記のフィル
ムないしシ−トの厚さとしては、任意であるが、通常、
5μmないし300μm位、更には、10μmないし1
00μm位が望ましい。更に、上記において、アルミニ
ュウム箔としては、5μmないし30μm位の厚さのも
の、また、アルミニュウムまたは無機酸化物の蒸着膜と
しては、厚さ100Åないし2000Å位のものを使用
することができる。また、上記の蒸着膜を支持する樹脂
のフィルムとしては、例えば、ポリエステルフィルム、
ポリアミドフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリ塩
化ビニルフィルム、ポリカ−ボネ−トフィルム、ポリ塩
化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコ−ルフィル
ム、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルム、
その他等を使用することができる。
蒸着膜層を構成する無機酸化物としては、例えば、ケイ
素酸化物(SiOx )、酸化アルミニウム、酸化インジ
ウム、酸化スズ、酸化ジルコニウム等を使用することが
できる。更に、本発明においては、無機酸化物として
は、一酸化ケイ素と二酸化ケイ素との混合物、あるいは
ケイ素酸化物と酸化アルミニウムとの混合物であっても
よい。而して、本発明において、無機酸化物の薄膜層を
形成する方法としては、イオンビ−ム法、電子ビ−ム法
等の真空蒸着法、スパッタリング法等によって蒸着膜を
構成することによって形成することができる。上記にお
いて、無機酸化物の薄膜層の厚さとしては、十分なバリ
ア−性を得るために、通常、100Å〜2000Å位で
あることが好ましく、特に、本発明においては、200
Å〜1500Å位が望ましい。上記において、無機酸化
物の薄膜層の厚さが、1500Åを超えると、特に、2
000Åを超えると、無機酸化物の薄膜層にクラック等
が入りやすくなり、そりによりバリア−性が低下すると
いう危険性があると共に、材料コストが高くなるという
問題点であるので好ましくはなく、また、100Å未
満、特に、200Å未満では、その効果が認められるこ
とが困難であり、好ましくない。
も化学的にも過酷な条件におかれることから、包装用容
器を構成する積層材には、厳しい包装適性が要求され、
変形防止強度、落下衝撃強度、耐ピンホ−ル性、耐熱
性、密封性、品質保全性、作業性、衛生性、その他等の
種々の条件が要求され、このために、本発明において
は、上記のような材料の他に、上記のような諸条件を充
足するその他の材料を任意に使用することができ、具体
的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチ
レン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、
ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレ
ン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸
またはメタクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマ
−、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢
酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニ
ル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系
樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹
脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS系樹
脂)、アクリロニトリル−ブタジェン−スチレン共重合
体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド
系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリビニルアルコ−
ル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、
フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、
ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロ−ス、その他等の公
知の樹脂のフィルムないしシ−トから任意に選択して使
用することができる。その他、例えば、セロハン等のフ
ィルム、合成紙等も使用することができる。本発明にお
いて、上記のフィルムないしシ−トは、未延伸、一軸な
いし二軸方向に延伸されたもの等のいずれのものでも使
用することができる。また、その厚さは、任意である
が、数μmから300μm位の範囲から選択して使用す
ることができる。更に、本発明においては、フィルムな
いしシ−トとしては、押し出し成膜、インフレ−ション
成膜、コ−ティング膜等のいずれの性状の膜でもよい。
な材料を使用して積層体を製造する方法について説明す
ると、かかる方法としては、通常の包装材料を製造する
ときに使用するラミネ−ト法、例えば、ウエットラミネ
−ション法、ドライラミネ−ション法、無溶剤型ドライ
ラミネ−ション法、押し出しラミネ−ション法、共押し
出しラミネ−ション法、その他の方法等で行うことがで
きる。而して、本発明においては、上記の積層を行う際
に、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処理等の
前処理をフィルムに施すことができ、また、例えば、イ
ソシアネ−ト系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン
系、ポリブタジェン系、有機チタン系等のアンカ−コ−
ティング剤、あるいはポリウレタン系、ポリアクリル
系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、
セルロ−ス系、その他等のラミネ−ト用接着剤等の公知
のアンカ−コ−ト剤、接着剤等を使用することができ
る。
おいて、押し出しラミネ−トする際の接着性樹脂層を構
成する押し出し樹脂としては、例えば、ポリエチレン、
エチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、
ポリブテン、ポリイソブテン、ポエイソブチレン、ポリ
ブタジエン、ポリイソプレン、エチレン−メタクリル酸
共重合体、あるいはエチレン−アクリル酸共重合体等の
エチレンと不飽和カルボン酸との共重合体、あるいはそ
れらを変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、エチレン
−アクリル酸エチル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、その他等を使用することが
できる。また、本発明において、ドライラミネ−トする
際の接着剤層を構成する接着剤としては、具体的には、
ドライラミネ−ト等において使用される2液硬化型ウレ
タン系接着剤、ポリエステルウレタン系接着剤、ポリエ
−テルウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、ポリエス
テル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリ酢酸ビニル系
接着剤、エポキシ系接着剤、ゴム系接着剤、その他等を
使用することができる。
強度に優れた樹脂のフィルムに、包装体になったときの
最適開封位置に相当する箇所に開封用切れ目を刻設する
方法等について説明すると、かかる方法としては、例え
ば、加熱した針を押し付けるニ−ドルパンチ法、エンボ
スロ−ル、研磨ロ−ル、砥石、研磨テ−プ等を使用して
フィルムを溶融し、穿孔する熱溶融穿孔法、ナイフ、カ
ッタ−等を使用する物理的穿孔法、レ−ザ−ビ−ム加
工、コロナ放電、プラズマ放電等の加工法、その他等の
方法によって行うことができる。而して、本発明におい
て、強度に優れた樹脂のフィルムに開封用切れ目を刻設
するに当たっては、少なくとも二層ないし三層あるいは
それ以上からなる積層体の状態、すなわち、保護膜層を
設けない状態において刻設することが望ましいものであ
る。本発明において、開封用切れ目の形状としては、直
線状、曲線状、ミシン目線状、破線状、その他等の任意
の形状でよく、その本数は、一本ないしそれ以上でよ
く、また連続状あるいは不連続状等のいずれでもよい。
また、その切れ目の構造は、貫通孔ないし透過孔の状
態、あるいはハ−フカットの状態、あるいはそれらが混
在するような状態等のいずれの状態でもよく、本発明に
おいては、その部分が弱体化して袋の開封用の切れ目と
して作用すればよいものである。更に、本発明におい
て、上記の開封用切れ目の切れ目溝の巾としては、80
〜200μm位のものが好ましい。上記において、80
μm未満であると、開封性が劣って好ましくなく、ま
た、200μm以上であると、開封性には富むが、破袋
等の現象が発生して好ましくないものである。
た樹脂のフィルムに開封用切れ目を設ける方法として
は、パルスまたは連続発振タイプのレ−ザの照射を用い
て直線状またはミシン目状の開封用切れ目を刻設する方
法が最も好ましい方法である。特に、レ−ザ加工で樹脂
のフィルムに開封用切れ目を刻設する場合、樹脂のフィ
ルムにレ−ザ発振波長の吸収があることが必要となるこ
とから、炭酸ガスレ−ザを用いて開封用切れ目を刻設す
ることが最適である。更に、本発明においては、炭酸ガ
スレ−ザ光の10.6ミクロンの波長は、ナイロンフィ
ルム、ポリエステルフィルム等に選択的に吸収されやす
く、また線状低密度ポリエチレンまたはエチレン−酢酸
ビニル共重合体を主体とするフィルムではそのほとんど
が透過されることから、本発明において、内層としての
ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルムとして、線状低
密度ポリエチレンまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体
を主体とするフィルムを使用し、外層としての強度に優
れた樹脂のフィルムとして、二軸延伸ナイロンフィル
ム、二軸延伸ポリエステルフィム等を使用し、その両者
を組み合わせて積層してなる二層ないし三層からなる積
層体を使用し、これに炭酸ガスレ−ザを照射してレ−ザ
加工を行うと、上記の二軸延伸ナイロンフィルムあるい
はポリエステルフィルムのみに開封用切れ目を刻設する
ことができ、かつ該開封用切れ目は、線状低密度ポリエ
チレンまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体を主体とす
るフィルムが溶融してその孔を閉塞することがなく、開
封に際しては、極めて良好に袋を引き裂いて開封するこ
とができるという利点があって好ましいものである。
して製造する易開封性包装用袋について説明すると、か
かる易開封性包装用袋は、積層体を構成するヒ−トシ−
ル性を有する樹脂のフィルム面を対向して重ね合わせ、
その周辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を設けて袋体
を製造することができ、更には、袋体の内面であり、か
つ、該開封用切れ目の下部の部分に、繰返嵌合可能なチ
ャックテ−プを設けた構成からなる袋体も製造すること
ができるものである。而して、その製袋方法としては、
上記の易開封用包装材料を、折り曲げるかあるいは重ね
合わせて、その内層の面を対向させ、更にその周辺端部
を、例えば、側面シ−ル型、二方シ−ル型、三方シ−ル
型、四方シ−ル型、封筒貼りシ−ル型、合掌貼りシ−ル
型(ピロ−シ−ル型)、ひだ付シ−ル型、平底シ−ル
型、角底シ−ル型、その他等のヒ−トシ−ル形態により
ヒ−トシ−ルして、本発明にかかる種々の易開封性包装
用袋を製造することができる。その他、例えば、自立性
包装用袋(スタンディングパウチ)等も可能である。上
記において、ヒ−トシ−ルの方法としては、例えば、バ
−シ−ル、回転ロ−ルシ−ル、ベルトシ−ル、インパル
スシ−ル、高周波シ−ル、超音波シ−ル等の公知の方法
で行うことができる。
開封性包装用袋を製造するときに使用する繰返嵌合可能
なチャックテ−プとしては、前述の図7に示すように、
平坦な支持部にそれぞれ凹部10と凸部11とを設け、
該凹部10と凸部11とで凹凸嵌合体部分を形成するこ
とができ、かつ、再封鎖性を有するフック型のチャック
テ−プ12等を使用することができる。上記のチャック
テ−プとしては、前述の易開封性包装用袋を製造する際
に使用する積層体を構成する最内面のヒ−トシ−ル性を
有する樹脂のフィルムとヒ−トシ−ルして接着性を有す
るものを使用することが好ましく、上記の最内面のヒ−
トシ−ル性を有する樹脂のフィルムの種類にもよるが、
例えば、低密度ポリエチレン、直鎖(線状)低密度ポリ
エチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等
のポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、アイオ
ノマ−樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体等のヒ−トシ−ル性を有する樹
脂からなる成形体を使用することができる。例えば、本
発明にかかる易開封性包装用袋を製造するときに使用す
る積層体を構成する最内層のヒ−トシ−ル性を有する樹
脂のフィルムとして、ヒ−トシ−ル性を有する無延伸ポ
リプロピレン系樹脂フィルムが使用される場合、本発明
において、チャックテ−プとしては、上記の積層材を構
成する最内層のヒ−トシ−ル性フィルムとしてのヒ−ト
シ−ル性を有する無延伸ポリプロピレン系樹脂フィルム
と同質の樹脂を使用し、これを素材として成形されるポ
リプロピレン系樹脂製成形体を使用することが好ましい
ものである。而して、本発明においては、本発明にかか
る易開封性包装用袋を製造するに際し、前述の積層体と
積層体との間の所定の箇所に、チャックテ−プを介在さ
せ、該チャックテ−プを積層体のそれぞれの最内面層に
ヒ−トシ−ルさせて固着することができる。上記におい
て、ヒ−トシ−ルする方法としては、例えば、バ−シ−
ル、回転ロ−ルシ−ル、ベルトシ−ル、インパルスシ−
ル、高周波シ−ル、超音波シ−ル等の公知の方法で行う
ことができる。なお、本発明において、包装用袋に上記
の開封用切れ目および上記の繰返嵌合可能なチャックテ
−プを設ける位置は、基本的には、包装製品の最適開封
位置に相当する個所であれば、何れの位置に設けてもよ
く、例えば、包装製品の上部であって、その開口部に相
当する位置、あるいは、包装製品の上部の角隅部であっ
て、その開口部に相当する斜め状の位置等に設けること
ができる。
易開封性包装用袋の開口部から、例えば、飲食品、雑貨
品、医薬品、詰め替え用洗剤(溶液または粉末)等の工
業製品、その他の物品等を充填し、しかる後その開口部
をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成して、本発明にかか
る易開封性包装製品を製造することができる。而して、
上記の易開封性包装製品は、耐衝撃性、、耐環境ストレ
スクラッキング性、シ−ルの安定性、保香性、保存安定
性等の諸機能を充足し、流通段階等において包装上のト
ラブルがなく、また、その袋は、剛性を有してその取り
扱いに便利であり、特に、開封に際しては、開封用切れ
目から袋を簡単に引き裂いて開封することができ、その
取り扱い易いものである。また、包装用袋あるいは包装
製品の表面には、開封用切れ目の部分が保護膜層で被覆
されていることから、表面部分の保護と共に悪戯等の防
止にもなるものである。
く本発明を説明する。 実施例1 厚さ30μmの二軸延伸ナイロンフィルムの片面に、2
液硬化型ウレタン系接着剤をコ−ティングし(コ−ティ
ング量、約5g/cm2 ・dry)、次に、該接着剤面
に厚さ70μmの無延伸ポリプロピレンフィルムをドラ
イラミネ−トして積層して二層からなる積層体を製造し
た。次に、上記で製造した二層からなる積層体のナイロ
ンフィルムに、包装体になったときの最適開封位置に相
当する箇所に、発振波長10.6ミクロンの炭酸ガスレ
−ザ照射機(米国、シンラッド社製、機種名、48−1
−28W)を使用して、出力を4Wとし搬送速度40m
/分でレ−ザ照射し、そのナイロンフィルムの表面に連
続線の開封用切れ目を刻設した。上記の開封用切れ目の
切れ目溝の巾は、120μmであった。次いで、上記で
開封切れ目を刻設したナイロンフィルムの上に、上記と
同様に、2液硬化型ウレタン系接着剤をコ−ティングし
(コ−ティング量、約5g/cm2 ・dry)、次に、
該接着剤層面に、ポリ塩化ビニリデン樹脂コ−ト層を有
する厚さ12μの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−ト
フィルムをドライラミネ−トして積層して、易開封性包
装用袋製造用積層体を製造した。次に、上記の易開封性
包装用袋製造用積層体を使用し、前壁と後壁と逆V字型
の底壁とを打ち抜いて用意し、その前壁と後壁と逆V字
型の底壁とを、それらの無延伸ポリプロピレンフィルム
面を対向させ、その周辺端部をヒ−トシ−ルして、スタ
ンディングパウチ(自立性袋)を製造した。次いで、上
記で製造したスタンディングパウチ(自立性袋)を使用
し、その開口部から固形ス−プを充填し、次いでその開
口部をヒ−トシ−ルし、密閉して包装製品を製造した。
上記と同様にして、包装体10袋を製造した。
液硬化型ウレタン系接着剤をコ−ティングし(コ−ティ
ング量、約5g/cm2 ・dry)、次に、該接着剤面
に、厚さ7μmのアルミニウム箔をドライラミネ−ト
し、更に、該アルミニウム箔の面に、上記と同様に、2
液硬化型ウレタン系接着剤をコ−ティングし(コ−ティ
ング量、約5g/cm2 ・dry)、次に、該接着剤面
に、厚さ60μmのむ延伸ポリプロピレンフィルムをド
ライラミネ−トして積層して三層からなる積層体を製造
した。次に、上記の三層からなる積層体を使用し、その
ナイロンフィルムに、包装体になったときの最適開封位
置に相当する箇所に、発振波長10.6ミクロンの炭酸
ガスレ−ザ照射機(米国、シンラッド社製、機種名、4
8−1−28W)を使用して、出力を4Wとし搬送速度
30m/分でレ−ザ照射し、そのナイロンフィルム面に
加工間隔0.2mmのミシン目状の不連続の開封用切れ
目を刻設した。上記の開封用切れ目の切れ目溝の巾は、
100μmであった。次いで、上記で開封切れ目を刻設
したナイロンフィルムの上に、上記と同様に、2液硬化
型ウレタン系接着剤をコ−ティングし(コ−ティング
量、約5g/cm2 ・dry)、次に、該接着剤層面
に、厚さ12μの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−ト
フィルムをドライラミネ−トして積層して、易開封性包
装用袋製造用積層体を製造した。次に、上記の易開封性
包装用袋製造用積層体を使用し、前壁と後壁と逆V字型
の底壁とを打ち抜いて用意し、その前壁と後壁と逆V字
型の底壁とを、それらの無延伸ポリプロピレンフィルム
面を対向させ、その周辺端部をヒ−トシ−ルして、スタ
ンディングパウチ(自立性袋)を製造した。しかる後、
上記で製造したスタンディングパウチを使用し、その開
口部から500mlの詰め替え用液体洗剤を充填し、次
いでその開口部をヒ−トシ−ルし、密閉して包装製品を
製造した。上記と同様にして、包装体10袋を製造し
た。
液硬化型ウレタン系接着剤をコ−ティングし(コ−ティ
ング量、約5g/cm2 ・dry)、次に該接着剤面に
厚さ60μmの無延伸ポリプロピレンフィルムをドライ
ラミネ−トして積層して二層からなる積層体を製造し
た。次に、上記で製造した二層からなる積層体のナイロ
ンフィルムに、包装体になったときの最適開封位置に相
当する箇所に、発振波長10.6ミクロンの炭酸ガスレ
−ザ照射機(米国、シンラッド社製、機種名、48−1
−28W)を使用して、出力を4Wとし搬送速度40m
/分でレ−ザ照射し、そのナイロンフィルムの表面に連
続線の開封用切れ目を刻設した。上記の開封用切れ目の
切れ目溝の巾は、120μmであった。更に、上記で開
封用切れ目を刻設した後、その積層体の二軸延伸ナイロ
ンフィルムの面に、2液硬化型ウレタン系接着剤をコ−
ティングし(コ−ティング量、約5g/cm2 ・dr
y)、次に、該接着剤面に厚さ7μmのアルミニウム箔
をドライラミネ−トし、更に、該7μmのアルミニウム
箔の面に、上記と同様に、2液硬化型ウレタン系接着剤
をコ−ティングし,しかる後、該接着剤面に、厚さ12
μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを
ドライラミネ−トして積層して四層からなる積層体を製
造した。次に、上記の四層からなる積層体の無延伸ポリ
プロピレンフィルムの内面に、ポリプロピレン製成形体
からなる凹凸嵌合するチャックテ−プを貼着した。次
に、上記のチャックテ−プを貼着した積層体を使用し、
前壁と後壁と逆V字型の底壁とを打ち抜いて用意し、そ
の前壁と後壁と逆V字型の底壁とを、それらの無延伸ポ
リプロピレンフィルム面を対向させ、その周辺端部をヒ
−トシ−ルして、開口部近傍にチャックテ−プを有する
スタンディングパウチ(自立性袋)を製造した。しかる
後、上記で製造したスタンディングパウチを使用し、そ
の開口部から500mlの詰め替え用液体ボディシャン
プ−を充填し、次いでその開口部をヒ−トシ−ルし、密
閉して包装体を製造した。上記と同様にして、包装体1
0袋を製造した。
は、上記の実施例1と同様に行って、包装体を10袋を
製造した。
力を2Wとし、開封用切れ目の切れ目溝の巾を70μm
とする以外は、上記の実施例1と同様に行って、包装体
を10袋を製造した。
力を10Wとし、開封用切れ目の切れ目溝の巾を250
μmとする以外は、上記の実施例1と同様に行って、包
装体を10袋を製造した。
体を使用して、下記に示す各比較試験を行った。 (比較試験) 試験1 開封試験:上記で製造した包装体各10袋につ
いて、その開封用切れ目を利用して開封し、その時切り
口が開封用切れ目からずれた数を確認した。 試験2 落下衝撃試験:上記で製造した包装体各10袋
について、120cmの高さからコンクリ−ト面に垂直
に各包装体を20回落とし、その袋のトップおよびボト
ム等における袋の破れを調べた。 試験3 耐圧強度試験:上記で製造した包装体各10袋
について、50Kgの加重を10分間かけた時の破袋数
および加工部分のフィルムの伸びを調べた。 試験4 耐環境ストレスクラッキング試験:上記で製造
した包装体各10袋について、温度50℃の状態に4週
間保存した時のクラック、液漏れの発生を調べた。
示す結果を得た。
が開封用切れ目からずれた数)/(テスト数)を意味
し、また、落下衝撃強度の数は、(破袋数)/(テスト
数)を意味する。上記の表から明らかなように、本発明
にかかる包装体は、開封性、耐衝撃性、耐圧強度、耐環
境ストレスクラッキング性等において、極めて優れてい
るものであった。
は、内層として、ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィル
ムを使用し、外層として、剛性等を有する強度に優れた
樹脂のフィルムを使用し、少なくとも上記の二層からな
り、更に、該強度に優れた樹脂のフィルムに、包装体に
なったときの最適開封位置に相当する箇所に開封用切れ
目を刻設し、また、該開封用切れ目を含む強度に優れた
樹脂のフィルムの全面に保護膜層を設けた構成からなる
積層体を製造し、更に、該積層体を構成するヒ−トシ−
ル性を有する樹脂のフィルム面を対向して重ね合わせ、
その周辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を設けて袋体
を製造し、而して、該袋体の開口部から、例えば、詰め
替え用洗剤等を充填し、しかる後、その開口部をシ−ル
して密閉して包装製品を製造して、耐衝撃性、、耐環境
ストレスクラッキング性、シ−ルの安定性、保香性、保
存安定性、易開封性等の諸機能を充足し、その取り扱い
が便利であり、更に、その表面には、保護膜層により開
封用切れ目が、覆われていて、露出しておらず、例え
ば、詰め替え用洗剤等の種々の物品の充填包装に適する
包装用袋を製造することができるというものである。
層体の層構成を示す概略的断面図である。
層体の層構成を示す概略的断面図である。
かかる易開封性包装用袋の構成を示す概略的斜視図であ
る。
Y−Y′における概略的切断断面図である。
に内容物を充填包装した包装製品の構成を示す概略的斜
視図である。
かかる易開封性包装用袋について別の形態からなる易開
封性包装用袋の構成を示す概略的斜視図である。
開封性包装用袋のY1 −Y′1における概略的切断断面
図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 内層がヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフ
ィルムであり、外層が強度に優れた樹脂のフィルムであ
る少なくとも二層からなり、更に、該強度に優れた樹脂
のフィルムに、包装体になったときの最適開封位置に相
当する箇所に開封用切れ目を刻設し、また、該開封用切
れ目を含む強度に優れた樹脂のフィルムの全面に保護膜
層を設けた積層体からなり、更に、該積層体を構成する
ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム面を対向して重
ね合わせ、その周辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を
設けて袋体を構成することを特徴とする易開封性包装用
袋。 - 【請求項2】 開封用切れ目の下部に、繰返嵌合可能な
チャックテ−プを設けたことを特徴とする上記の請求項
1に記載する易開封性包装用袋。 - 【請求項3】 積層体が、内層がヒ−トシ−ル性を有す
る樹脂のフィルムであり、中間層がバリア−性基材層で
あり、外層が強度に優れた樹脂のフィルムである少なく
とも三層からなることを特徴とする上記の請求項1また
は2に記載する易開封性包装用袋。 - 【請求項4】 開封用切れ目が、炭酸ガスレ−ザ照射に
よる少なくとも連続状切れ目線ないし不連続のミシン目
状切れ目線からなることを特徴とする上記の請求項1、
2または3に記載する易開封性包装用袋。 - 【請求項5】 開封用切れ目が、その切れ目溝の巾が、
80μm〜200μmであることを特徴とする上記の請
求項1、2、3または4に記載する易開封性包装用袋。 - 【請求項6】 繰返嵌合可能なチャックテ−プが、凹凸
嵌合により繰返嵌合可能なチャックテ−プからなること
を特徴とする上記の請求項2、3、4または5に記載す
る易開封性包装用袋。
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---|---|---|---|
JP13741797A JP3813296B2 (ja) | 1997-05-13 | 1997-05-13 | 易開封性包装用袋 |
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JPH10310170A true JPH10310170A (ja) | 1998-11-24 |
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ID=15198152
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JP (1) | JP3813296B2 (ja) |
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