JPH1030715A - 車両用無段変速機の制御装置 - Google Patents

車両用無段変速機の制御装置

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JPH1030715A
JPH1030715A JP18465796A JP18465796A JPH1030715A JP H1030715 A JPH1030715 A JP H1030715A JP 18465796 A JP18465796 A JP 18465796A JP 18465796 A JP18465796 A JP 18465796A JP H1030715 A JPH1030715 A JP H1030715A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転者が有段変速モードを使用し続ける場合
の可変プーリの偏摩耗を抑制する。 【解決手段】 無段変速モード及び有段変速モードの一
方を手動により選択可能とするモード選択手段と変速比
制御手段とを有する車両用無段変速機の制御装置におい
て、有段変速モードが選択された場合に、前記変速比制
御手段の目標値とされる離散変速比を離散変速比変更手
段により種々の条件成立を判断することにより自動的に
変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用無段変速機
の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エンジンの回転を無段階に変速し
て駆動輪へ伝達する車両用無段変速機の制御装置であっ
て、無段変速モードと有段変速モードの一方を手動によ
り切換えるスイッチを有するものが知られている。
【0003】例えば、特開昭63−145138号公報
においては、無段変速モード及び有段変速モードの一方
を手動により選択可能とするモード選択手段を有する無
段変速機が開示されている。前記モード選択手段により
無段変速モードが選択された場合には、エンジン回転速
度が目標回転速度と一致するように無段変速機の変速比
が制御される。一方、前記モード選択手段により有段変
速モードが選択された場合には、変速比を離散的に使用
し、走行状態に応じていずれかの離散変速比を目標値と
して選択してその選択した離散変速比と一致するように
変速比制御手段により無段変速機の変速比が制御され
る。
【0004】無段変速モードでは、一般に最小燃費率線
に沿って車両を運行するべく、そのときのアクセル開度
や車速等によって定まる要求駆動力を最も効率よく取り
出せるようなエンジン回転速度となるように変速比が無
段階に制御される。従って所望の動力性能を最もよい燃
費で実現できる。
【0005】有段変速モードでは、通常の有段(自動)
変速機と同じように変速比が離散的に(4〜5段程度
に)選択・固定制御される。従って、選択された離散変
速比内においては、エンジン回転速度は基本的に車速と
対応して変化するため、例えば渋滞時のようにアクセル
ペダルが頻繁に操作されるようなときでもエンジン回転
速度が大きくふらついたりせず、又加速時は車速の増大
と共にエンジン回転速度も上昇するのでそれだけ違和感
の少ない運転をすることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に開示されたものでは、運転者が有段変速モードを使
用し続けると、ベルト式無段変速機の可変プーリのベル
ト接触面の特定の部分のみを使用し続けることとなり、
可変プーリに偏摩耗が生じ、その結果、変速時において
ベルトスリップが発生し、ベルトの耐久性が低下すると
いう問題がある。
【0007】本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされ
たものであり、運転者が有段変速モードを使用し続ける
場合の可変プーリの偏摩耗を防止すると共に、ベルトス
リップを抑制し、ベルトの耐久性の向上を図ることので
きる車両用無段変速機の制御装置を提供することを課題
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、その要旨を図
1に示すように、無段変速モード及び有段変速モードの
一方を、手動により選択可能とするモード選択手段と、
該モード選択手段により無段変速モードが選択された場
合にはエンジン回転速度が目標回転速度と一致するよう
に無段変速機の変速比を制御する一方、モード選択手段
により有段変速モードが選択された場合には、変速比を
離散的に使用し、走行状態に応じていずれかの離散変速
比を目標値として選択してその選択した離散変速比と一
致するように無段変速機の変速比を制御する変速比制御
手段と、を有する車両用無段変速機の制御装置におい
て、前記有段変速モードが選択された場合に、前記変速
比制御手段の目標値とされる離散変速比を所定の判断結
果に基づいて自動的に変更する離散変速比変更手段を備
えたことにより前記課題を解決したものである。
【0009】本発明によれば、有段変速モードが選択さ
れた場合に、前記変速比制御手段の目標値とされる離散
変速比を適宜自動的に変更するようにしたため、可変プ
ーリのある特定の変速比に係る部分のみが使用されプー
リが偏摩耗するのを防止することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】好ましい実施の形態は、前記離散
変速比変更手段は、車両の使用量を判断し、該判断結果
に基づいて前記離散変速比を自動的に変更することであ
る。
【0011】これにより、同一の離散変速比が例えば所
定回数あるいは所定時間使用された場合に、該離散変速
比が変更されるため可変プーリの偏摩耗をより効果的に
抑制することができる。
【0012】他の好ましい実施の形態は、前記離散変速
比変更手段は、車両の走行地を判断し、該判断結果に基
づいて前記離散変速比を自動的に変更することである。
【0013】これにより、例えばナビゲーションシステ
ム等の車両現在地を検出することのできる手段を搭載し
た車両において、現在高速道路を走行中か、市街地を走
行中か等に応じて離散変速比を変更することができ、該
変更により現在の走行地により合致した走行ができるよ
うになる。
【0014】他の好ましい実施の形態は、前記離散変速
比変更手段は、車両の走行モードを判断し、該判断結果
に基づいて前記離散変速比を自動的に変更することであ
る。
【0015】これにより、例えばアクセル開度の変化の
範囲と頻度から定常走行、スポーツ走行等の車両走行モ
ードを判断し、走行モードに応じて離散変速比を変更す
ることができ、該変更により走行モードにより合致した
走行ができるようになる。
【0016】他の好ましい実施の形態は、前記離散変速
比変更手段は、車両の使用時期を判断し、該判断結果に
基づいて前記離散変速比を自動的に変更することであ
る。
【0017】これにより、例えば曜日や季節により離散
変速比を変更することができ、該変更により使用時期に
よって異なる運転状況に応じた走行ができるようにな
る。
【0018】更に、他の好ましい実施の形態は、前記離
散変速比変更手段は、車両の使用環境を判断し、該判断
結果に基づいて前記離散変速比を自動的に変更すること
である。
【0019】これにより、例えば空燃比修正係数に応じ
て離散変速比を変更することができ、該変更により、大
気圧や気温等の車両使用環境が変っても同じアクセル開
度と変速段において同じ駆動力を得ることができるよう
になる。
【0020】以下、図面を参照して本発明のより具体的
な実施の形態の例を詳細に説明する。
【0021】図2は、本発明の適用された車両用無段変
速機の制御装置の概略を表わす構成図である。
【0022】図2において、エンジン10のクランク軸
12は電磁クラッチ14を介してベルト式無段変速装置
(CVT)16の入力軸18と連結されている。CVT
16の出力軸20は図示しない差動歯車装置等を介して
車両の駆動輪と連結されている。これにより、エンジン
10の回転力が駆動輪へ伝達される。
【0023】上記CVT16の入力軸18及び出力軸2
0には有効径が可変な可変プーリ22及び24が設けら
れている。これら可変プーリ22及び24の間には伝動
ベルト26が巻き掛けられている。可変プーリ22及び
24は、入力軸18及び出力軸20に固定された固定回
転体28及び30と、入力軸18及び出力軸20に軸方
向には移動可能で且つ回転方向には相対回転不能に設け
られた可動回転体32及び34とを備えている。
【0024】油圧シリンダ36及び38から上記可動回
転体32及び34に加えられる推力を変更することによ
り、上記固定回転体28及び30と可動回転体32及び
34との間に形成されたV溝幅、即ちベルトの掛り径が
変更される。
【0025】油タンク40の作動油は、油ポンプ42に
より圧送され、電子制御装置(ECU)50により制御
される調圧弁44によりライン油圧に調圧される。この
ライン油圧は2次側の可変プーリ24へ推力を付与する
2次側の油圧シリンダ38へライン油路46を介して供
給される。
【0026】ECU50(変速比制御手段)は、流量制
御弁48を制御することにより上記ライン油路46内の
作動油を1次側の油圧シリンダ36へ供給して変速比を
小さくしたり、あるいは油圧シリンダ36内の作動油を
ドレンへ排出して変速比を大きくしたりする。
【0027】エンジン10の吸気配管には、アクセルペ
ダル52によって開閉操作されるスロットル弁54と、
このスロットル弁54の開度を検出するスロットルセン
サ56が設けられている。エンジン10には、点火回路
等の信号に基づいてエンジン回転速度を検出するための
エンジン回転センサ58が設けられている。
【0028】CVT16の1次側の固定回転体28及び
2次側の固定回転体30の近傍には、入力軸18及び出
力軸20の回転速度を検出するための第1回転センサ6
0及び第2回転センサ62が設けられている。
【0029】運転席の近傍に設けられたシフトレバー6
4にはその操作位置を検出するためのシフトセンサ66
が設けられている。
【0030】又、車室内には、無段変速モードと有段変
速モードとを手動により選択操作するためのモード切換
えスイッチ(モード選択手段)68が設けられている。
【0031】無段変速モードは、エンジン10を最小燃
費率曲線上で作動させるように決定した目標入力軸回転
速度と実際の入力軸回転速度とを一致させるようにCV
T16の変速比を無段階に制御するためのモードであ
る。これに対し、有段変速モードとは、従来のオートマ
チックトランスミッションにおけるシフト制御と同様
に、予め用意された変速線図(マップ)から実際のスロ
ットル弁開度及び車速に基づいて選択されるべき離散変
速比(変速段)を決定し、その離散変速比となるように
CVT16の変速比を制御するモードである。
【0032】又、本実施形態においては、有段変速モー
ドで用いられる離散変速比の組をいくつか用意してお
き、後述するように一定の条件に応じて実際に使用され
るこれら離散変速比の組をECU50(離散変速比変更
手段)によって変更する。
【0033】以下、無段変速モード及び有段変速モード
におけるCVT16の制御について説明する。このCV
T16の制御は図3に示すフローチャートに沿って実行
される。
【0034】図3のステップ100において、モード切
換えスイッチ68の操作により無段変速モード及び有段
変速モードのいずれのモードが選択されているかが判断
される。このステップ100において無段変速モードが
選択されていると判断された場合には、次のステップ1
10において、実際のスロットル弁開度に基づいて、あ
るいは実際のスロットル弁開度及び車速に基づいて無段
変速モード用マップから目標入力軸回転速度Nin* が決
定される。
【0035】又、前記ステップ100において有段変速
モードが選択されていると判断された場合には、ステッ
プ120において、実際のスロットル弁開度及び車速に
基づいて目標入力軸回転速度Nin* が決定される。即
ち、スロットル弁開度及び車速から図4に示すようなマ
ップから離散変速比を決定するための変速段(第1速段
〜第3速段)が決定される。そして決定された変速段に
対応する離散変速比となるように目標入力軸回転速度N
in* が算出される。
【0036】このようにして目標入力軸回転速度Nin*
が決定されると、次のステップ130において流量制御
弁48に対する制御値Vcvt が目標入力軸回転速度Nin
* 及び実際の入力軸回転速度Ninに基づいて次の(1)
式により決定される。なおkは定数である。
【0037】 Vcvt =k・(Nin−Nin* )/Nin …(1)
【0038】次のステップ140においては、調圧弁4
4に対する制御値PL がエンジン10の出力トルクT
e、CVT16の速度比e(変速比rの逆数)、出力軸
回転速度Nout 等に基づいて次の(2)式により決定さ
れる。
【0039】 PL =k1・|Te|・(e+1)/e−k2・Nout 2 +ΔP …(2)
【0040】(2)式によって決定される制御値PLは
伝動ベルト26の張力、換言すれば可変プーリ24の伝
動ベルト26に対する挟圧力を必要且つ十分な値とする
ためのライン油圧値に対応している。なお、(2)式の
右辺第2項は遠心油圧に対する補正項であり、第3項の
ΔPは余裕値である。又、k1、k2は定数である。
【0041】次いで第1実施形態における有段変速モー
ドで用いられる離散変速比について説明する。第1実施
形態は、後で説明する第2実施形態以下の各実施形態に
対し、その代表例となるものである。本実施形態におい
ては、有段変速モードで用いられる離散変速比(第1速
段、第2速段、・・・等にそれぞれ対応する離散変速比
の組)をある条件の変化に応じて変えるようにしてい
る。これにより可変プーリのベルト接触位置を変化さ
せ、可変プーリの偏摩耗を防止し、耐久性を向上させる
ことができる。
【0042】図5は本実施形態の離散変速比の組を変更
する制御を示すフローチャートである。
【0043】ここでは上記離散変速比の組が、R
(1)、R(2)、・・・、R(n+1)のようにn+
1組用意されている。このn+1個の離散変速比の組
は、それぞれが第1速段から最終速段までの離散変速比
から構成されている。
【0044】例えば、 R(1)=(r1、r2,r3、r4、r5) R(2)=(r1′、r2′、r3′、r4′、r
5′、r6′) のようにそれぞれ互いに異なる離散変速比の組を表わし
ている。ここでr1は第1速段の離散変速比、r2は第
2速段の離散変速比を表わしており、他のものについて
も同様である。又、最終速段は各離散変速比の組により
3速でも4速でもあるいは5速でも良い。
【0045】図5のフローチャートに示される制御は一
定時間毎に実行される。
【0046】図5のステップ200において条件1が成
立するか否か判断する。この条件はここでは特に限定し
ないが、車両の使用に伴い適宜変化する条件が用いら
れ、具体的には第2実施形態以降の実施形態に示すよう
に様々なものが考えられる。条件1が成立する場合に
は、ステップ210において、離散変速比の組R(1)
を選択して終了する。
【0047】条件1が成立しない場合には、ステップ2
20へ進み条件2が成立するか否か判断する。条件2が
成立する場合にはステップ230において離散変速比の
組R(2)を選択して終了する。
【0048】条件2が成立しない場合には次のステップ
へ進み以下同様にして条件nまで成立するか否か判断す
る。ステップ240において条件nが成立すると判断さ
れた場合にはステップ250へ進み離散変速比の組R
(n)を選択して終了する。
【0049】ステップ240において条件nが成立しな
い場合にはステップ260において離散変速比の組R
(n+1)を選択して処理を終了する。
【0050】なお、この図5の例では、各条件が順に成
立するか否かが判断され、特定の条件が成立すると直接
特定の離散変速比の組が選択される構成とされていた
が、無論基本フローはこれに限定されるものではなく、
例えば、2以上の条件のAND、ORの組合せによって
特定の組が選択されるように構成してもよいのは言うま
でもない。
【0051】このようにして、有段変速モードにおいて
使用する離散変速比の組を変更することにより、可変プ
ーリの特定の位置のみが使用されるのを防ぎ、可変プー
リの偏摩耗を防止することができる。
【0052】以下の実施形態は、離散変速比の組を変更
するための上述した条件を色々具体化したものである。
【0053】車両の使用に伴い適宜変化する条件として
は、 (1)ある事象の発生回数によるもの (2)車両の使用時間によるもの といった車両の使用量に直接係わる条件や、 (3)車両の走行地によるもの (4)車両の走行モードによるもの (5)車両の使用時期によるもの (6)車両の使用環境によるもの といった車両の使用条件が挙げられる。
【0054】第2実施形態から第5実施形態まではある
事象の発生回数に応じて離散変速比の組を変更するもの
である。
【0055】まず第2実施形態について説明する。
【0056】第2実施形態は、イグニッションスイッチ
がオフからオンに変化した回数が所定回数に達したとき
離散変速比の組を変更するようにしたものである。
【0057】即ち、イグニッションスイッチがオフから
オンに変化した回数をカウントして、これが所定回数に
達したとき離散変速比の組を選択する選択変数iを変化
させ、この選択変数iの値により上述の図5のフローチ
ャートに示される条件判断を行い、例えば、条件nが成
立するか否かは、i=nが成り立つか否かによって判断
するようにして、離散変速比の組R(i)を選択するよ
うにする。ここで選択変数iの変化の方法は、選択変数
iをインクリメントしても良いしあるいはデクリメント
しても良い。あるいは乱数α(0≦α<1)を用いて、
このαをn+1に掛けてその整数部分をとるようにして
も良い。即ち、式で表現するとINT を整数化関数とし
て、i=INT {α×(n+1)}としてもよい。
【0058】次に第3実施形態について説明する。
【0059】第3実施形態は、有段変速モードにおける
離散変速比の間での変速発生回数により変速比の組を変
更しようとするものである。
【0060】その方法は、第2実施形態においてイグニ
ッションスイッチのオフからオンへの切換えの回数をカ
ウントしたのと同様に、有段モードにおける変速発生回
数をカウントし、所定回数に達したときに離散変速比の
組を変更するものである。
【0061】これはいわば、その離散変速比に対する可
変プーリの位置がどれだけ使われたかをカウントするも
ので、可変プーリの偏摩耗を効果的に防止できる。
【0062】次に第4実施形態について説明する。
【0063】第4実施形態は、ブレーキ踏込み回数によ
り離散変速比の組を変更するようにするものである。
【0064】これもその方法は、第2実施形態と同様に
ブレーキ踏込み回数をカウントしてそれが所定回数に達
した場合に離散変速比の組を変更するようにすれば良
い。
【0065】これは、ブレーキの踏込みにより、通常は
変速が行われるため、結局は変速の回数をカウントする
のと略同様の効果を有する。
【0066】次に第5実施形態について説明する。
【0067】第5実施形態は、NレンジからDレンジへ
のシフト回数により離散変速比の組を変更するものであ
る。
【0068】この方法も、第2実施形態と同様にしてシ
フト回数をカウントし、その回数が所定回数に達した場
合に離散変速比の組を変更するようにして行われる。
【0069】これはイグニッションスイッチのオン、オ
フ回数をカウントするのと略同様の効果を有する。
【0070】次の第6及び第7実施形態は車両の使用時
間に応じて離散変速比の組を変更するようにするもので
ある。
【0071】まず第6実施形態について説明する。
【0072】第6実施形態は、一定時間経過毎に離散変
速比の組を変更しようとするものである。
【0073】本実施形態においては、使用時間のカウン
タを備え、一定時間が経過する度に、前記第2実施形態
と同様に選択変数iを変化させるようにして離散変速比
の組を変更するようにするものである。今までの実施形
態における、ある事象の発生回数のカウントの代りに単
純に使用時間をカウントしようというものである。これ
により簡単な判定条件で可変プーリの偏摩耗が防止でき
る。
【0074】次に第7実施形態について説明する。
【0075】第7実施形態は、一定距離を走行する毎に
離散変速比の組を変更するものである。
【0076】本実施形態においては、走行距離のカウン
タを備え、一定距離走行する毎に、前記第2実施形態と
同様に選択変数iを変化させるようにして離散変速比の
組を変更するようにするものである。一般に使用時間と
走行距離は略比例すると考えられ、時間の代りに距離を
見ようというものである。これも判定条件としては簡単
である。
【0077】ここまでの実施形態は、結局車両の使用量
に応じて離散変速比の組を変更しようとするものと見る
ことができる。
【0078】従ってプーリの特定位置の偏摩耗を効果的
に防止するという点で優れるが、離散変速比の組を変更
した結果までは、特に考慮されていない。
【0079】この後説明する4つの実施形態はいずれも
車両の使用条件に応じて離散変速比の組を変更するもの
であり、変更によってより良い結果が得られることまで
考慮している。
【0080】第8実施形態は、車両の走行地に応じて離
散変速比の組を変更しようというものである。
【0081】本実施形態は、ナビゲーションシステムを
備えた車両に適用されるものである。即ち、ナビゲーシ
ョンシステムの地図上の領域を、市街地、郊外、高速道
路、山岳路等に分割し、各領域により予めそこで用いら
れる離散変速比の組を決めておく。例えば市街地を標準
とすれば、郊外はハイギヤード(ハイ側にシフトする)
とし、高速道路においてはよりハイギヤードにし、又山
岳路においていはローキヤード(ロー側にシフトする)
且つクロースレシオ(各離散変速比同士が接近した値)
にするようにする。
【0082】実際の走行において、ナビゲーションシス
テムの地図上で自車のいる現在地を確認しその位置に応
じた離散変速比の組を選択するようにする。
【0083】装置は複雑となるが、実際の走行に最も適
した離散変速比を選択することができる。
【0084】次に第9実施形態について説明する。
【0085】第9実施形態は、車両の走行モードに応じ
て離散変速比の組を変更するようにするものである。即
ち、アクセル開度の変化の範囲と頻度から走行モードを
判断し、それに応じて離散変速比の組を変更するように
するものである。
【0086】例えば、図6に示すように、アクセル開度
の変化の範囲とその変化の頻度に応じて走行モードをマ
ップ化しておく。そして定常走行においては基本となる
離散変速比の組を選択するようにし、一方追従走行状態
においてはより広範な離散変速比の組(各離散変速比同
士が離れた値)とし、個々の離散変速比の使用範囲を広
げ、頻繁に変速が行われるのを防ぐようにする。又登坂
走行においてはよりローギヤードとし、スポーツ走行に
おいてはよりローギヤード且つクロースレシオとするよ
うにすることにより、運転性能の向上を図ることができ
る。
【0087】次に第10実施形態について説明する。
【0088】第10実施形態は、カレンダーを設備し、
曜日や季節に応じて離散変速比の組を変更するようにす
るものである。例えば週末はローギヤードとし、週中は
ハイギヤードとする等が考えられる。又は、冬期は夏期
よりハイギヤードにする。これは、使用時期の違いによ
り、走行態様や走行能力が異なることを考慮したもので
ある。
【0089】次に第11実施形態について説明する。
【0090】この第11実施形態は、車両環境条件に応
じて離散変速比の組を変更するものである。
【0091】第11実施形態は、空燃比修正係数に応じ
て離散変速比の組の各離散変速比の値を変更することに
より組そのものを変更する。
【0092】修正無しの空燃比修正係数をFAF0とし、こ
の組のj段目の離散変速比をrj0とし、空燃比修正係
数がFAF のときのj段目の離散変速比をrjとすると
き、 rj=(FAF0/FAF )・rj0 となるようにj段目の変速比rjを決めるようにしてこ
の組に属する各離散変速比を変更し、離散変速比の組自
体を変更する。
【0093】これにより、大気圧や気温(季節あるいは
天候)が変わっても、同じアクセル開度と変速段におい
て同じ駆動力を得ることができる。
【0094】なお、大気圧や吸気温を検出して同様の制
御を行うこともできる。
【0095】以上述べたように、各実施形態によれば様
々な条件に応じて離散変速比の組を変更するようにした
ため、運転者が有段変速モードを使用し続ける場合にお
いても可変プーリの偏摩耗を抑制することができ、ベル
トスリップを抑制し、ベルトの耐久性を向上させること
ができる。又特に、第8〜第11実施形態に述べたよう
に車両の使用条件の判断結果に基づき離散変速比を適宜
自動的に変更するようにした場合にはドライバビリティ
や燃費の向上をも図ることができる。
【0096】又、第2〜第11実施形態に述べた各条件
を組み合わせて用い離散変速比を適宜自動的に変更する
ようにしても良く、更に、これら各条件に他の条件を加
えて用いるようにしても良い。
【0097】他の条件としては、エンジン暖機状態が考
えられ、この場合、エンジン水温によりエンジン暖機状
態を判断し、暖機過程において、アクセル踏込み量に対
し同じ駆動力を与えるように離散変速比の組を変化させ
るべく、図7に示すような水温と水温修正係数のグラフ
から水温修正係数kを求め、修正がないときのこの組の
j段目の変速比rj0にこの水温修正係数kを掛け、離散
変速比の組をローギヤ側へ変更するようにしても良い。
【0098】又、運転者に応じて離散変速比の組を変更
する条件を加えても良く、この場合には、運転者の識別
を運転席のスライド量やステアリングのチルト・テレス
コピック調整量等を検知することにより行い、検知結果
に連動して離散変速比の組を変更すれば良い。
【0099】
【発明の効果】以上説明したとおり本発明によれば、一
定の条件に応じて離散変速比の組を変更するようにした
ため、運転者が有段変速モードを使用し続ける場合の可
変プーリの偏摩耗を防止することができ、ベルトスリッ
プ及びベルトの耐久性の低下を抑制することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の要旨を示すブロック図
【図2】本発明の適用された車両用無段変速機の制御装
置の概略を示す構成図
【図3】本実施形態における無段変速モードと有段変速
モードにおける制御を示すフローチャート
【図4】本実施形態において車速とスロットル弁開度か
らシフト位置を決定するためのマップ
【図5】本実施形態における離散変速比の組を変更する
制御を示すフローチャート
【図6】アクセル開度変化の範囲と変化の頻度から走行
モードを決定するためのマップ
【図7】水温と水温修正係数の関係の例を示す線図
【符号の説明】
10…エンジン 12…クランク軸 14…電磁クラッチ 16…ベルト式無段変速装置(CVT) 18…入力軸 20…出力軸 22、24…可変プーリ 26…伝動ベルト 50…電子制御装置(ECU) 68…モード切換えスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16H 59:62 59:66 59:78 63:06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無段変速モード及び有段変速モードの一方
    を、手動により選択可能とするモード選択手段と、該モ
    ード選択手段により無段変速モードが選択された場合に
    はエンジン回転速度が目標回転速度と一致するように無
    段変速機の変速比を制御する一方、モード選択手段によ
    り有段変速モードが選択された場合には、変速比を離散
    的に使用し、走行状態に応じていずれかの離散変速比を
    目標値として選択してその選択した離散変速比と一致す
    るように無段変速機の変速比を制御する変速比制御手段
    と、を有する車両用無段変速機の制御装置において、 前記有段変速モードが選択された場合に、前記変速比制
    御手段の目標値とされる離散変速比を所定の判断結果に
    基づいて自動的に変更する離散変速比変更手段を備えた
    ことを特徴とする車両用無段変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記離散変速比変更手
    段は、車両の使用量を判断し、該判断結果に基づいて前
    記離散変速比を自動的に変更することを特徴とする車両
    用無段変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記離散変速比変更手
    段は、車両の走行地を判断し、該判断結果に基づいて前
    記離散変速比を自動的に変更することを特徴とする車両
    用無段変速機の制御装置。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記離散変速比変更手
    段は、車両の走行モードを判断し、該判断結果に基づい
    て前記離散変速比を自動的に変更することを特徴とする
    車両用無段変速機の制御装置。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記離散変速比変更手
    段は、車両の使用時期を判断し、該判断結果に基づいて
    前記離散変速比を自動的に変更することを特徴とする車
    両用無段変速機の制御装置。
  6. 【請求項6】請求項1において、前記離散変速比変更手
    段は、車両の使用環境を判断し、該判断結果に基づいて
    前記離散変速比を自動的に変更することを特徴とする車
    両用無段変速機の制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001048399A1 (fr) * 1999-12-24 2001-07-05 Aisin Aw Co., Ltd. Controleur automatique de selecteur de vitesse, procede de controle automatique de selecteur de vitesse, et support d'enregistrement muni d'un programme relatif au procede enregistre dans le support
JP2016070295A (ja) * 2014-09-26 2016-05-09 井関農機株式会社 作業車両の変速装置

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WO2001048399A1 (fr) * 1999-12-24 2001-07-05 Aisin Aw Co., Ltd. Controleur automatique de selecteur de vitesse, procede de controle automatique de selecteur de vitesse, et support d'enregistrement muni d'un programme relatif au procede enregistre dans le support
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