JP4258091B2 - 車両用無段変速機の制御装置 - Google Patents

車両用無段変速機の制御装置 Download PDF

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    • F16H2061/66277Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for continuously variable gearings with endless flexible members characterised by means for controlling the torque transmitting capability of the gearing by optimising the clamping force exerted on the endless flexible member

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  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用無段変速機の制御装置に係り、特に、動力伝達を行う摩擦力を走行路の状態に応じて変化させる制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
走行用の動力源と駆動輪との間の動力伝達経路に、摩擦力を介して動力伝達を行う無段変速機が配設された車両が知られている。特開平4−285361号公報に記載の車両はその一例で、無段変速機として、(a) 有効径が可変の入力側可変プーリおよび出力側可変プーリと、(b) それ等の可変プーリに巻き掛けられた伝動ベルトと、を有するベルト式無段変速機を備えており、伝動ベルトと可変プーリとの間の摩擦力を介して動力伝達が行われるとともに、車両の運転状態に応じて変速比やベルト挟圧力が制御される。ベルト挟圧力は、伝動ベルトと可変プーリとの間の摩擦力に対応するもので、それ等の間で滑りが発生すると摩耗により耐久性(寿命)が低下する一方、ベルト挟圧力が必要以上に高いと動力損失が大きくなって燃費や排ガスが悪化するため、滑りが生じない範囲でできるだけ小さくなるように、伝達トルクなどに応じて制御される。また、悪路などで駆動輪がスピンおよびグリップを繰り返すような場合には、グリップした時に路面側から大きな逆入力が作用して滑りを生じる可能性があるため、上記公報では駆動輪の回転加速度を検出し、その回転加速度の変化幅が所定値以上の場合にはベルト挟圧力を増大させて滑りを防止するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように駆動輪の回転加速度に基づいてベルト挟圧力を制御する場合には、駆動輪の回転速度が変化し始めてからリニアソレノイド弁などにより油圧を制御してベルト挟圧力を増大させることになるため、応答遅れによってベルト滑りが発生する可能性があり、通常走行時のベルト挟圧力を十分に低下させることは難しかった。
【0004】
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、路面側から逆入力が作用する悪路などでは確実に滑りを防止できるようにして、逆入力が殆ど作用しない平坦路などにおけるベルト挟圧力(摩擦力)をできるだけ小さくし、動力損失を一層低減することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、第1発明は、走行用の動力源と駆動輪との間の動力伝達経路に配設され、摩擦力を介して動力伝達を行うとともにその摩擦力を制御できる無段変速機の制御装置であって、(a) 外部から提供される情報に基づいて、逆入力に関与する走行路の状態を判定する走行路判定手段と、(b) その走行路判定手段によって判定された走行路の状態に応じて前記無段変速機の摩擦力を変更する摩擦力変更手段と、を備えており、且つ、(c) 前記走行路判定手段は、走行路情報を含む地図情報を記憶した地図情報記憶手段と、外部から提供される情報に基づいて現在の自車位置を測定する自車位置測定手段とを有し、その自車位置測定手段によって測定した自車位置から、前記地図情報記憶手段に記憶された地図情報に基づいて現在の走行路を求めるとともに近い将来走行する走行路を予測し、その地図情報に含まれている前記走行路情報を用いてその現在の走行路の状態および近い将来走行する走行路の状態がそれぞれ平坦路か悪路かを判定するもので、(d) 前記摩擦力変更手段は、前記走行路判定手段により現在の走行路の状態が平坦路で近い将来走行する走行路の状態が悪路と判定された場合は事前に前記無段変速機の摩擦力を高くし、前記走行路判定手段により現在の走行路の状態が悪路と判定された場合は、現在の走行路の状態が平坦路と判定されるまで前記無段変速機の摩擦力を高い状態に維持するものであることを特徴とする。
【0009】
【発明の効果】
このような車両用無段変速機の制御装置においては、外部から提供される情報、例えばGPS(Global Positioning System ;汎地球測位システム) によって得られる自車位置情報に基づいて、現在の走行路を求めるとともに近い将来走行する走行路を予測し、走行路情報を用いてその現在の走行路の状態および近い将来走行する走行路の状態が、市街地等の舗装路など逆入力が殆ど作用しない平坦路か、逆入力の可能性がある砂利道(非舗装路)等の悪路かをそれぞれ判定する。そして、現在の走行路の状態が平坦路で近い将来走行する走行路の状態が悪路と判定された場合は事前に無段変速機の摩擦力を高くし、現在の走行路の状態が悪路と判定された場合は、現在の走行路の状態が平坦路と判定されるまで無段変速機の摩擦力を高い状態に維持する。このため、従来のように悪路走行で実際に駆動輪の回転速度が変化し始めてから摩擦力を制御する場合に比較して、そのような逆入力の可能性がある走行路では実際の逆入力の有無に拘らず予め摩擦力が高められることにより、無段変速機の滑りを確実に回避することが可能である一方、そのような走行路以外の一般の舗装路などでは摩擦力を大幅に低下させることができ、無段変速機の滑りを回避しつつ摩擦力を低下させて動力損失を低減できる。
【0010】
また、上記GPS等の自車位置測位システムを利用して自車位置を測定し、地図情報記憶手段に記憶された地図情報に基づいて近い将来走行する走行路を求めて、その地図情報に含まれている走行路情報、例えば○○高速道路、○○自動車道、○○有料道路、国道○○号、県道○○号、市街地などの情報、から走行路の状態を判定するもので、現在広く用いられているナビゲーションシステムを利用でき、そのようなナビゲーションシステムを備えている車両に対して容易に適用できるとともに、装置が簡単且つ安価に構成される。
【0011】
また、近い将来走行する走行路の状態を判定するため、例えば一般の市街地等の舗装路から砂利道などの悪路へ移行する場合などに無段変速機の摩擦力を事前に高くしておくことにより、走行路の状態が急に変化する場合でも無段変速機の滑りを確実に回避できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
走行用の動力源としては、燃料の燃焼によって作動するガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関、或いは電気エネルギーで作動する電動モータなど、種々の動力源を採用できる。
【0013】
摩擦力を介して動力伝達を行うとともに摩擦力を制御できる無段変速機としては、(a) 有効径が可変の入力側可変プーリおよび出力側可変プーリと、(b) それ等の可変プーリに巻き掛けられた伝動ベルトと、を有するベルト式無段変速機が好適に用いられるが、トロイダル型無段変速機などの他の無段変速機にも本発明は適用され得る。ベルト挟圧力などの摩擦力の制御は、例えば油圧シリンダなどの油圧制御で行われるが、電動モータのトルク制御などで摩擦力を制御することも可能で、種々の態様を採用できる。
【0014】
外部から提供される情報としては、自車位置を測定できるGPS等の人工衛星を利用した衛星航法システムなどの自車位置測位システムの信号が好適に用いられる。VICSなどから提供される道路情報や道路工事情報、渋滞情報などを利用することもできる。
【0015】
行路情報としては、○○高速道路、○○自動車道、○○有料道路、国道○○号、県道○○号、市街地などの他、高度や山岳路、砂浜、舗装路など種々の情報を含ませるようにしても良い。
【0016】
走行路判定手段は、例えば(1) 高速道路、(2) 自動車道、(3) 有料道路、(4) 国道または県道で且つ市街地、の何れかを満足する場合は、無段変速機が滑りを生じるような逆入力が殆ど無い平坦路と判定し、それ以外は悪路と判定するなど、予め定められた判定基準に従って走行路の状態を判定するように構成され、摩擦力変更手段は、例えば平坦路では摩擦力を低くし、悪路では摩擦力を高くするように構成される。平坦路および悪路以外に、更に極め細かく走行路の状態を場合分けして摩擦力を3段階以上で切り換えるようにすることもできるし、平坦路や悪路などの走行路の凹凸状態だけでなく、車速などの運転状態も考慮して逆入力の可能性を総合的に判断して走行路の場合分けを行うようにしても良い。基本的には、無段変速機の滑りが発生しないように、逆入力の可能性がある走行路では、摩擦力を増大させるようにすることが望ましい。
【0017】
摩擦力変更手段は、例えばアクセル操作量などの運転者の要求出力、或いはエンジン出力、変速比等の運転状態をパラメータとして予め定められた一定の摩擦力制御条件(マップや演算式など)を基準として、走行路に応じて摩擦力を補正するものでも良いが、平坦路用および悪路用等の複数の摩擦力制御条件を設定しておいて、走行路の状態に応じて選択するものでも良い。
【0018】
行路判定手段は、例えば予め設定された予定走行経路に基づいて、現在の自車位置(現在地)から所定距離だけ先の走行位置を求めたり、現在の車速を維持した場合に所定時間だけ後の走行位置を求めたりして、その走行位置における走行路の状態を判定するように構成される。その場合に、無段変速機の滑りを確実に防止する上で、例えば平坦路から悪路へ移行する場合は、事前に無段変速機の摩擦力を高くする一方、悪路から平坦路へ移行する場合は、完全に平坦路になってから無段変速機の摩擦力を小さくすることが望ましい。悪路の領域が極短い場合を想定して、現在地から所定距離だけ先までの間に悪路が存在するか否かを判定するようにしても良い。
【0019】
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明が適用された車両用駆動装置10の骨子図である。この車両用駆動装置10は横置き型で、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)型車両に好適に採用されるものであり、走行用の動力源として用いられる内燃機関としてエンジン12を備えている。エンジン12の出力は、トルクコンバータ14から前後進切換装置16、ベルト式の無段変速機(CVT)18、減速歯車20を介して差動歯車装置22に伝達され、左右の駆動輪24L、24Rへ分配される。
【0020】
トルクコンバータ14は、エンジン12のクランク軸に連結されたポンプ翼車14p、およびタービン軸34を介して前後進切換装置16に連結されたタービン翼車14tを備えており、流体を介して動力伝達を行うようになっている。また、それ等のポンプ翼車14pおよびタービン翼車14tの間にはロックアップクラッチ26が設けられ、それ等を一体的に連結して一体回転させることができるようになっている。
【0021】
前後進切換装置16は、ダブルピニオン型の遊星歯車装置にて構成されており、トルクコンバータ14のタービン軸34はサンギヤ16sに連結され、無段変速機18の入力軸36はキャリア16cに連結されている。そして、キャリア16cとサンギヤ16sとの間に配設されたクラッチ38が係合させられると、前後進切換装置16は一体回転させられてタービン軸34が入力軸36に直結され、前進方向の駆動力が駆動輪24R、24Lに伝達される。また、リングギヤ16rとハウジングとの間に配設されたブレーキ40が係合させられるとともに上記クラッチ38が開放されると、入力軸36はタービン軸34に対して逆回転させられ、後進方向の駆動力が駆動輪24R、24Lに伝達される。
【0022】
無段変速機18は、上記入力軸36に設けられた有効径が可変の入力側可変プーリ42と、出力軸44に設けられた有効径が可変の出力側可変プーリ46と、それ等の可変プーリ42、46に巻き掛けられた伝動ベルト48とを備えており、可変プーリ42、46と伝動ベルト48との間の摩擦力を介して動力伝達が行われる。可変プーリ42、46はそれぞれV溝幅が可変で、油圧シリンダを備えて構成されており、入力側可変プーリ42の油圧シリンダの油圧が変速制御回路50(図2参照)によって制御されることにより、両可変プーリ42、46のV溝幅が変化して伝動ベルト48の掛かり径(有効径)が変更され、変速比γ(=入力側回転速度NIN/出力側回転速度NOUT)が連続的に変化させられる。具体的には、図8に示すように運転者の要求出力を表すアクセル操作量θACC および車速V(出力側回転速度NOUTに対応)をパラメータとして予め定められたマップから目標回転速度NINTを算出し、実際の入力側回転速度NINが目標回転速度NINTと一致するように、入力側可変プーリ42の油圧シリンダの油圧をフィードバック制御する。図8のγmax は最大変速比で、γmin は最小変速比である。
【0023】
また、出力側可変プーリ46の油圧シリンダの油圧は、伝動ベルト48が滑りを生じないように、例えば図7に示すように伝達トルクに対応するアクセル操作量θACC および変速比γをパラメータとして予め定められた必要油圧(ベルト挟圧力に相当)のマップに従って、挟圧力制御回路52により調圧制御される。必要油圧すなわちベルト挟圧油圧をPB とすると、入力トルクTIN、摩擦係数μ、入力側可変プーリ42のベルト掛かり径R、プーリ面積Aを用いて基本的に次式(1) で表され、入力トルクTINおよびベルト掛かり径Rはそれぞれ上記アクセル操作量θACC 、変速比γに対応するもので、図7のマップはかかる(1) 式に基づいて定められている。(1) 式のαは、制御誤差などを考慮した安全率で、1.0よりも大きな値である。上記必要油圧すなわちベルト挟圧力は摩擦力に相当するもので、図7のマップは摩擦力制御条件に相当する。なお、アクセル操作量θACC の代わりにエンジン12のスロットル弁開度やトルクなどを用いることもできる。
B =(TIN/μ・R・A)×α ・・・(1)
【0024】
図6は、挟圧力制御回路52の一例を示す図で、ポンプ54によりオイルタンク56から汲み上げられた作動油は、リニアソレノイド弁58に供給されるとともに、挟圧力制御弁60を経て出力側可変プーリ46の油圧シリンダに供給される。リニアソレノイド弁58は、コントローラ66(図2参照)によって励磁電流が連続的に制御されることにより、ポンプ54から供給された作動油の油圧を連続的に調圧して、制御圧PS を挟圧力制御弁60に出力するもので、挟圧力制御弁60から出力側可変プーリ46の油圧シリンダに供給される作動油の油圧は、制御圧PS が高くなるに従って上昇させられ、それに伴ってベルト挟圧力すなわち可変プーリ42、46と伝動ベルト48との間の摩擦力が増大させられる。
【0025】
リニアソレノイド弁58にはまた、カットバック弁62のON時に制御圧PS がフィードバック室58aに供給される一方、カットバック弁62のOFF時には、その制御圧PS の供給が遮断されてフィードバック室58aが大気に開放されるようになっており、カットバック弁62のON時にはOFF時よりも制御圧PS の特性が低圧側へ切り換えられる。カットバック弁62は、前記トルクコンバータ14のロックアップクラッチ26のON(係合)時に、図示しない電磁弁から信号圧PONが供給されることによりONに切り換えられるようになっている。
【0026】
図2のコントローラ66はマイクロコンピュータを含んで構成されており、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、上記無段変速機18の変速制御や挟圧力制御を行うもので、ナビゲーションシステム68からカーナビ情報を取り込むとともに、アクセル操作量センサ70、エンジン回転速度センサ72、車速センサ74、入力側回転速度センサ76、油温センサ78、圧力センサ80から、それぞれアクセルペダルの操作量θACC 、エンジン回転速度NE、車速V(具体的には出力軸44の回転速度NOUT)、入力側回転速度NIN、油圧回路の油温TO 、油圧PO を表す信号が供給されるようになっている。
【0027】
ナビゲーションシステム68は、同じくマイクロコンピュータを含んで構成されており、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って、例えば図3のフローチャートに示すように信号処理を行う。図3のステップN1では、GPS衛星から供給されるGPS信号に基づいて現在の自車位置を測定し、ステップN2では、その自車位置近傍の地図情報を地図情報記憶手段82(図2参照)から読み込む。地図情報記憶手段は82は、CD−ROM、DVD−ROMなどの記憶装置で、地図情報として平面的な道路マップに加えて○○高速道路、○○自動車道、○○有料道路、国道○○号、県道○○号、市街地などの走行路情報を含んでおり、次のステップN3では道路マップに現在の自車位置(現在地)を表示するとともに所定の走行路情報等を含む画像を液晶パネル等の表示装置に表示する。また、予定走行経路が予め設定されている場合には、その予定走行経路を同時に表示するとともに、必要に応じて右折、左折等の進路案内を音声などで知らせる。このナビゲーションシステム68は自車位置測定手段に相当し、GPS信号は外部から提供される情報に相当する。
【0028】
また、前記コンローラ66は、図4に示すように機能的に平坦路判定手段84、マップ選択手段86、ベルト挟圧力制御手段88を備えており、図5に示すフローチャートに従ってベルト挟圧力、具体的には前記出力側可変プーリ46の油圧シリンダの油圧を制御する。図5のステップS1およびS2は平坦路判定手段84によって実行され、ステップS3〜S6はマップ選択手段86によって実行され、ステップS7はベルト挟圧力制御手段88によって実行される。
【0029】
図5のフローチャートは、所定のサイクルタイムで繰り返し実行されるもので、ステップS1では、前記ナビゲーションシステム68から現在地付近の道路マップや走行路情報などのカーナビ情報を取り込み、ステップS2では、取り込んだカーナビ情報に基づいて現在の走行路の状況、具体的には逆入力が殆ど生じない平坦路か否かを予め定められた判定基準に従って判定する。この判定基準は、例えば(1) 高速道路、(2) 自動車道、(3) 有料道路、(4) 国道または県道で且つ市街地、の何れかを満足する場合は平坦路と判定するように定められ、平坦路と判定した場合には、更に近い将来走行する走行路、具体的には予め設定された一定距離、例えば100m〜500m先の走行路を求めて、上記判定基準を満たさないか否か、言い換えれば近い将来悪路か否かを判定する。一定距離先の走行路については、予定走行路が予め設定されている場合は、その予定走行路から求めることができ、予定走行路が設定されていない場合は、例えば現在の走行路をそのまま前進するものと仮定して求めたり、可能性がある走行路について総て悪路か否かの判定を行ったりすれば良い。これ等のステップS1およびS2を実行する平坦路判定手段84は、前記ナビゲーションシステム68と共に走行路判定手段を構成している。
【0030】
ステップS3では、ステップS2における現在地の判定結果が平坦路か否かを判断し、平坦路であればステップS4を実行するが、平坦路でない場合、すなわち悪路の場合は、ステップS6で挟圧力マップ記憶手段90に記憶されている悪路用の挟圧力マップを選択して読み出す。挟圧力マップ記憶手段90は、例えばコントローラ66が備えているROMやRAMによって構成され、平坦路用および悪路用の2種類の挟圧力マップが予め記憶されている。すなわち、前記図7に示す挟圧力マップを、平坦路用および悪路用に分けて2種類用意したのであり、悪路用は、路面の凹凸などで駆動輪24L、24Rがスピンおよびグリップを繰り返し、グリップした時に路面側から大きな逆入力が作用した場合でも、無段変速機18の伝動ベルト48が滑りを生じることがないように、平坦路用に比較して十分に大きなベルト挟圧力(必要油圧)が設定されるように定められている。
【0031】
現在地の判定結果が平坦路の場合に実行するステップS4では、引き続いてステップS2における近い将来の走行路の判定結果が悪路か否かを判断し、悪路の場合は前記ステップS6を実行する一方、悪路でない場合、すなわち現在も近い将来も平坦路と判定された場合は、ステップS5で挟圧力マップ記憶手段90に記憶されている平坦路用の挟圧力マップを選択して読み出す。なお、このステップS5および前記ステップS6では、現在使用している挟圧力マップをフラグなどを用いて判断し、現在と同じ挟圧力マップを継続して使用する場合は挟圧力マップ記憶手段90から新たにマップを読み込むことなく、現在の挟圧力マップをそのまま使用し、挟圧力マップを変更する場合だけ、新たに挟圧力マップ記憶手段90から所定の挟圧力マップを読み出すようになっている。
【0032】
そして、最後のステップS7では、上記ステップS5またはS6で選択した平坦路用の挟圧力マップまたは悪路用の挟圧力マップを用いて、現在のアクセル操作量θACC および変速比γから必要油圧を求め、その必要油圧に応じて前記挟圧力制御回路52のリニアソレノイド弁58の励磁電流を制御することにより、出力側可変プーリ46の油圧シリンダの油圧を調圧制御する。この調圧制御は、厳密には上記アクセル操作量θACC および変速比γの他、油圧回路の油温TO や油圧PO などの情報を用いて行われる。このように平坦路と悪路とで異なる挟圧力マップが用いられることにより、無段変速機18の伝動ベルト48の摩擦力が、平坦路と悪路とで変更されることになり、上記ステップS3〜S7を実行するマップ選択手段86、ベルト挟圧力制御手段88は、挟圧力マップ記憶手段90と共に摩擦力変更手段92を構成している。
【0033】
このように、本実施例では、ナビゲーションシステム68から走行路情報を含むカーナビ情報を取り込み、その走行路情報に基づいて現在の走行路が平坦路か悪路かを判定し、悪路の場合は平坦路に比較して無段変速機18の摩擦力、具体的には伝動ベルト48の挟圧力を高くするため、その悪路での路面の凹凸などに起因する伝動ベルト48の滑りを回避しつつ平坦路ではベルト挟圧力を低下させて動力損失を低減できる。
【0034】
特に、外部から提供されるGPS信号に基づいて自車位置を測定し、その自車位置における走行路情報に基づいて平坦路か悪路かを判定するようになっているため、従来のように悪路走行で実際に駆動輪24L、24Rの回転速度が変化し始めてから、リニアソレノイド弁58により出力側可変プーリ46の油圧を変化させてベルト挟圧力を制御する場合に比較して、そのような逆入力の可能性がある悪路では実際の逆入力の有無に拘らず予めベルト挟圧力が高められるため、無段変速機18の滑りを確実に回避することが可能で、平坦路におけるベルト挟圧力を大幅に低下させることができる。これにより、伝動ベルト48の滑りを回避しつつ摩擦による動力損失が大幅に低減され、伝動ベルト48の耐久性(寿命)や燃費が向上するとともに排気ガスが低減される。
【0035】
また、本実施例では、現在広く用いられているナビゲーションシステム68からカーナビ情報を取り込んで走行路の判定を行うようになっているため、装置が全体として簡単且つ安価に構成される。
【0036】
また、本実施例では、近い将来の走行路が悪路か否かを予測する予測機能を備えており、現在平坦路であっても近い将来悪路の場合は、悪路用の挟圧力マップを用いてベルト挟圧力を制御するため、走行路の状態が急に変化する場合でも無段変速機18の滑りを確実に回避できる。悪路用の挟圧力マップから平坦路用の挟圧力マップへの切換えは、現在の走行路が実際に平坦路になってから行われるため、平坦路用の挟圧力マップの使用中に悪路での走行が行われる恐れはない。
【0037】
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された車両用駆動装置の骨子図である。
【図2】図1の車両用駆動装置における無段変速機の制御系統を説明するブロック線図である。
【図3】図2のナビゲーションシステムの作動を説明するフローチャートである。
【図4】図2のコントローラが備えているベルト挟圧力の制御に関する機能を説明するブロック線図である。
【図5】図4の各機能によって実行される信号処理の具体的内容を説明するフローチャートである。
【図6】図2の挟圧力制御回路の具体例を示す回路図である。
【図7】図4の挟圧力マップ記憶手段に記憶されている挟圧力マップの一例を示す図である。
【図8】図1の無段変速機の変速制御において目標回転速度NINTを求める際に用いられる変速マップの一例を示す図である。
【符号の説明】
12:エンジン(動力源) 18:ベルト式無段変速機 68:ナビゲーションシステム(自車位置測定手段、走行路判定手段) 82:地図情報記憶手段 84:平坦路判定手段(走行路判定手段) 92:摩擦力変更手段

Claims (1)

  1. 走行用の動力源と駆動輪との間の動力伝達経路に配設され、摩擦力を介して動力伝達を行うとともに該摩擦力を制御できる無段変速機の制御装置であって、
    外部から提供される情報に基づいて、逆入力に関与する走行路の状態を判定する走行路判定手段と、
    該走行路判定手段によって判定された走行路の状態に応じて前記無段変速機の摩擦力を変更する摩擦力変更手段と、
    を備えており、且つ、
    前記走行路判定手段は、走行路情報を含む地図情報を記憶した地図情報記憶手段と、外部から提供される情報に基づいて現在の自車位置を測定する自車位置測定手段とを有し、該自車位置測定手段によって測定した自車位置から、前記地図情報記憶手段に記憶された地図情報に基づいて現在の走行路を求めるとともに近い将来走行する走行路を予測し、該地図情報に含まれている前記走行路情報を用いて該現在の走行路の状態および該近い将来走行する走行路の状態がそれぞれ平坦路か悪路かを判定するもので、
    前記摩擦力変更手段は、前記走行路判定手段により現在の走行路の状態が平坦路で近い将来走行する走行路の状態が悪路と判定された場合は事前に前記無段変速機の摩擦力を高くし、前記走行路判定手段により現在の走行路の状態が悪路と判定された場合は、現在の走行路の状態が平坦路と判定されるまで前記無段変速機の摩擦力を高い状態に維持するものである
    ことを特徴とする車両用無段変速機の制御装置。
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