JPH10307028A - 振動ジャイロ - Google Patents

振動ジャイロ

Info

Publication number
JPH10307028A
JPH10307028A JP9130505A JP13050597A JPH10307028A JP H10307028 A JPH10307028 A JP H10307028A JP 9130505 A JP9130505 A JP 9130505A JP 13050597 A JP13050597 A JP 13050597A JP H10307028 A JPH10307028 A JP H10307028A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
arms
axis
circuit
piezoelectric element
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9130505A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3355993B2 (ja
Inventor
Akira Mori
章 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP13050597A priority Critical patent/JP3355993B2/ja
Publication of JPH10307028A publication Critical patent/JPH10307028A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3355993B2 publication Critical patent/JP3355993B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 組み立てやすい構造の振動ジャイロを得る。
また、互いに直交する3つの軸の周囲の回転角速度を検
出することができる振動ジャイロを得る。 【解決手段】 振動ジャイロ10は、十字状の平板から
なる振動体12を含み、その腕部12a〜12d上に圧
電素子18a〜18dを形成する。腕部12a〜12d
の先端部には、腕部の面と角度をもって延びる延長部と
して、重り26を形成する。圧電素子18aの出力信号
を帰還信号として駆動信号をつくり、逆位相の駆動信号
を圧電素子18b,18cに与えることにより、腕部1
2a,12cと腕部12b,12dとが逆相となるよう
に屈曲振動させる。検出用圧電素子12dに、2つの出
力部を形成する。回転角速度によって生じるコリオリ力
により腕部12dに捻じれが発生し、この捻じれに対応
した信号を検出用圧電素子12dから出力させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は振動ジャイロに関
し、特にたとえば、振動体の屈曲振動を利用して回転角
速度に対応した信号を得ることができる振動ジャイロに
関する。
【0002】
【従来の技術】図11は、従来の振動ジャイロの一例を
示す斜視図である。振動ジャイロ1は、音叉型の振動体
2を含む。振動体2の先端部には、板状の検出片3が形
成される。振動体2の2つの側面には、駆動用圧電素子
4が形成される。また、検出片3の側面には、検出用圧
電素子5が形成される。この振動ジャイロ1では、駆動
用圧電素子4に駆動信号を与えることによって、振動体
2が開閉するように逆向きに屈曲振動する。このとき、
検出片3は、その面に沿った方向に動くため、検出片3
には屈曲が生じない。そのため、検出用圧電素子5から
は信号が出力されず、振動ジャイロ1に回転角速度が加
わっていないことがわかる。この状態で、図11に示す
ように、振動ジャイロ1の軸を中心として回転角速度ω
が加わると、コリオリ力によって、振動体2の振動方向
が変わり、検出片3が屈曲する。この検出片3の屈曲に
より、検出用圧電素子5から信号が出力され、この信号
を検出することにより、回転角速度を知ることができ
る。
【0003】また、図12は従来の振動ジャイロの他の
例を示す斜視図である。この振動ジャイロ6は、正3角
柱状の振動体7を含む。振動体7の3つの側面の中央部
には、それぞれ圧電素子8a,8b,8cが形成され
る。さらに、振動体7の2つのノード点付近の稜線部
に、支持部材9が取り付けられる。この振動ジャイロ6
では、たとえば圧電素子8cに駆動信号を与えることに
より、振動体7は圧電素子8c形成面に直交する向きに
屈曲振動する。このとき、圧電素子8a,8bの屈曲状
態は同じであるため、その出力信号は同じである。その
ため、圧電素子8a,8bの出力信号の差をとれば0に
なる。そして、図12に示すように、振動体7の軸を中
心として回転角速度ωが加わると、コリオリ力によっ
て、振動体7の屈曲振動の向きが変わる。そのため、圧
電素子8a,8bの屈曲状態に差が生じ、これらの出力
信号にも差が生じる。したがって、圧電素子8a,8b
の出力信号の差をとれば、コリオリ力の大きさに対応し
た信号を得ることができ、この信号から回転角速度を知
ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の振動ジャイロでは、圧電素子の配置が立体的であり、
組み立てにくい構造になっている。さらに、これらの振
動ジャイロは、1つの軸の回りの回転角速度しか検出す
ることができない。全ての向きの回転角速度を検出しよ
うとすれば、互いに直交する3つの軸の周囲の回転角速
度を検出する必要があるが、従来の振動ジャイロを用い
た場合、3つの振動ジャイロを使用する必要がある。
【0005】それゆえに、この発明の主たる目的は、組
み立てやすい構造の振動ジャイロを提供することであ
る。また、この発明の別の目的は、互いに直交する3つ
の軸の周囲の回転角速度を検出することができる振動ジ
ャイロを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、4つの腕部
を有する十字状の平板からなる振動体と、振動体の中央
部から延びる4つの腕部の先端部において、腕部の面と
角度をもって延びるように形成される延長部と、振動体
上に形成され、振動体の中央部を中心として直交する腕
部を互いに逆相となるように屈曲振動させるための駆動
用圧電素子と、振動体の腕部の捻じれに対応した信号を
出力させるための検出用圧電素子とを含む、振動ジャイ
ロである。このような振動ジャイロにおいて、検出用圧
電素子は、少なくとも1つの腕部に形成され、かつ腕部
の幅方向に分割された複数の出力部を有する。また、検
出用圧電素子は振動体の4つの腕部に形成されてもよ
く、この場合、たとえば隣接する2つの腕部に形成され
た検出用圧電素子が駆動用圧電素子を兼用する。さら
に、4つの腕部に検出用圧電素子を形成した場合、直線
状に配置された一方の対向する腕部に沿う軸をx軸、直
線状に配置された他方の対向する腕部に沿う軸をy軸、
x軸およびy軸の両方に直交する軸をz軸としたとき、
検出用圧電素子の出力信号からx軸に沿う2つの腕部の
同一方向の捻じれを検出するための第1の検出回路と、
検出用圧電素子の出力信号からy軸に沿う2つの腕部の
同一方向の捻じれを検出するための第2の検出回路と、
検出用圧電素子の出力信号からx軸またはy軸に沿う2
つの腕部の逆方向の捻じれを検出するための第3の検出
回路とが形成される。
【0007】直交する腕部が逆相となるように屈曲振動
するため、振動体の中央部にある重心の位置が変わら
ず、安定した屈曲振動を得ることができる。この状態
で、振動ジャイロに回転角速度が加わると、コリオリ力
が発生する。このとき、腕部の先端部に腕部の面と角度
をもって延長部が形成されているため、この延長部の先
端側と腕部側とで、屈曲振動の速度が異なる。コリオリ
力の大きさは屈曲振動の速度に比例するため、延長部の
先端側と腕部側とで、コリオリ力の大きさに差が生じ
る。このコリオリ力の差により、振動体の腕部に捻じれ
が生じる。この腕部の捻じれにより、検出用圧電素子に
も捻じれが生じ、それに対応した信号が出力される。し
たがって、検出用圧電素子の出力信号を測定することに
より、振動ジャイロに加わった回転角速度を検出するこ
とができる。
【0008】検出用圧電素子は、たとえば4つの腕部の
うちの1つだけに形成されてもよいし、全ての腕部に形
成されてもよい。この場合、検出用圧電素子は、腕部の
幅方向に向かって複数に分割された出力部が形成され
る。それにより、これらの出力部からは、その出力部の
形成された部分の捻じれに対応した信号が出力される。
したがって、これらの出力部からの信号の差をとること
により、腕部の捻じれに対応した大きい信号が得られ
る。
【0009】特に、4つの腕部に検出用圧電素子を形成
した場合、互いに直交するx軸,y軸およびz軸のまわ
りの回転角速度によって、腕部の捻じれに差が生じる。
そのため、これらの腕部の捻じれに対応した信号が、各
検出用圧電素子から出力される。したがって、これらの
腕部の捻じれの違いを検出できる3つの検出回路を形成
することにより、それぞれの軸のまわりの回転角速度を
検出することができる。
【0010】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施
の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の一例を示す斜
視図である。振動ジャイロ10は、十字状の平板で形成
される振動体12を含む。振動体12は、たとえば金属
材料などで形成される。振動体12の中央部は、支持部
材14で支持される。したがって、振動体12の4つの
腕部12a,12b,12c,12dが、支持部材14
を中心として、互いに直交するように配置される。ま
た、支持部材14は、たとえば板状の基台16に取り付
けられる。それにより、振動体12は、基台16と間隔
を隔てて固定される。
【0012】振動体12の4つの腕部12a〜12d上
には、それぞれ圧電素子18a,18b,18c,18
dが形成される。圧電素子18aは、図2に示すよう
に、たとえば圧電セラミックなどで形成される圧電層2
0aを含む。圧電層20aの両面には、電極22a,2
4aが形成される。そして、一方の電極24aが、振動
体12の腕部12aに接着される。また、図2および図
3に示すように、圧電素子18b,18cは圧電層20
b,20cを含み、その両面に電極22b,24bおよ
び電極22c,24cが形成される。そして、一方の電
極24b,24cが、振動体12の腕部12b,12c
に接着される。これらの圧電素子18a,18b,18
cは、振動体12を屈曲振動させるための駆動用および
帰還信号を得るための帰還用として用いられる。
【0013】また、図4に示すように、圧電素子18d
は圧電層20dを含み、圧電層20dの一方面上には、
分割された電極22d,22eが形成される。さらに、
圧電層20dの他方面上には、全面電極24dが形成さ
れる。そして、この全面電極24dが、振動体12の腕
部12dに接着される。このとき、電極22d,22e
は、腕部12dの幅方向に2分割されるように配置され
る。この圧電素子18dは、回転角速度に対応した信号
を得るための検出用圧電素子として用いられ、2つの電
極22d,22eは、それぞれ2つの出力部として用い
られる。これらの圧電素子18a〜18dの圧電層20
a〜20dは、同じ方向、たとえば外側から腕部12a
〜12d側に向かって分極される。なお、検出用圧電素
子としては、異なる2つの圧電素子を腕部12dの幅方
向に並べて配置することにより形成してもよい。
【0014】さらに、4つの腕部12a,12b,12
c,12dの先端部には、重り26が形成される。重り
26は、腕部12a〜12dの面と直交して延びるよう
に形成される。これらの重り26は、振動体12の腕部
12a〜12dから、角度をもって延びる延長部として
働く。
【0015】圧電素子18a〜18cには、図5に示す
ように、駆動回路30が接続される。駆動回路30は、
増幅回路32を含み、圧電素子18aの出力信号が帰還
信号として増幅回路32に入力される。増幅回路32の
出力信号は、位相回路34で位相補正され、さらにAG
C回路(自動利得制御回路)36で振幅が調整される。
AGC回路36の出力信号は、駆動信号として圧電素子
18bに与えられる。さらに、AGC回路36の出力信
号は、反転回路38で位相反転され、駆動信号として圧
電素子18cに与えられる。
【0016】また、圧電素子18dは、検出回路40に
接続される。検出回路40は差動回路42を含み、この
差動回路42に圧電素子18dの電極22d,22eか
らの出力信号が入力される。差動回路42の出力信号
は、同期検波回路44において、増幅回路32の信号に
同期して検波される。同期検波回路44の出力信号は、
平滑回路46で平滑され、さらに直流増幅回路48で増
幅される。
【0017】この振動ジャイロ10では、圧電素子18
bに駆動信号が与えられることにより、腕部12bに形
成された圧電素子18bが伸縮し、直線状に配置された
腕部12b,12dが屈曲振動する。また、圧電素子1
8cに駆動信号が与えられることにより、腕部12cに
形成された圧電素子18cが伸縮し、直線状に配置され
た腕部18a,18cが屈曲振動する。このとき、圧電
素子18b,18cに与えられる駆動信号は、互いに逆
位相の信号であるため、腕部12a,12cの屈曲振動
と腕部12b,12dの屈曲振動とは互いに逆相とな
る。つまり、図2および図3の実線の矢印で示すよう
に、腕部12a,12cが上方に屈曲したとき、腕部1
2b,12dは下方に屈曲する。また、図2および図3
の点線の矢印で示すように、腕部12a,12cが下方
に屈曲したとき、腕部12b,12dは上方に屈曲す
る。したがって、振動体12の中央部にある重心を常に
一定の位置に保つことができ、振動体12を支持部14
で安定して支持することができる。
【0018】このとき、検出用の圧電素子18dは、そ
の主面に直交する向きに屈曲するため、2つの電極20
d,20e形成面の屈曲状態は同じとなり、これらの電
極20d,20eから出力される信号は同じであり、差
動回路42からは信号が出力されない。そのため、振動
ジャイロ10に回転角速度が加わっていないことがわか
る。
【0019】ここで、振動体12の腕部12a,12c
が延びる方向に沿う軸をx軸、腕部12b,12dが延
びる方向に沿う軸をy軸、これらのx軸およびy軸の両
方と直交する軸をz軸としたとき、図1に示すように、
z軸のまわりに回転角速度ωが加わると、各腕部12a
〜12dの屈曲振動の向きと直交する向きにコリオリ力
が働く。ここで、速度vで動く質量mの物体に角速度ω
が加わったときに働くコリオリ力は、2mvωで表され
る。したがって、回転角速度が加わったときのコリオリ
力は、主として重り26形成部に働く。
【0020】腕部12a〜12dが屈曲振動するとき、
重り26は、円弧状の軌跡を描いて往復運動する。そし
て、重り26は振動体12の面に直交する向きに延びて
いるため、重り26の先端側と腕部12a〜12d側と
でコリオリ力に関係する速度vに差が生じ、図6に矢印
で示すように、重り26の各部でコリオリ力に差が生じ
る。つまり、重り26の先端側には大きいコリオリ力が
働き、腕部12a〜12d側には小さいコリオリ力が働
く。そのため、腕部12a〜12dに捻じれが生じ、そ
れに応じて検出用の圧電素子18dにも捻じれが生じ
る。それにより、圧電素子18dの電極22d,22e
形成面の屈曲状態に差が生じ、電極22d,22eから
異なる信号が出力される。したがって、差動回路42か
らは、電極22d,22eからの出力信号の差が出力さ
れる。
【0021】差動回路42の出力信号は、同期検波回路
44で、増幅回路32の信号に同期して検波される。こ
のとき、差動回路42の出力信号の正部分のみまたは負
部分のみ、または正負のいずれかを反転させた信号が検
波される。同期検波回路42で検波された信号は平滑回
路46で平滑され、さらに直流増幅回路48で増幅され
る。
【0022】腕部12dの捻じれの量はコリオリ力に対
応しており、したがって、検出用の圧電素子18dから
出力される信号もコリオリ力に対応している。したがっ
て、差動回路42からはコリオリ力に対応した信号が出
力され、最終的に得られる直流増幅回路48の直流出力
信号の大きさから、回転角速度の大きさを知ることがで
きる。また、振動ジャイロ10に加わる回転角速度の向
きが変わると、腕部12a〜12dの捻じれは逆向きと
なり、検出用の圧電素子18dから出力される信号の極
性も逆となる。そのため、同期検波回路44で検波され
る信号の極性が変わり、直流増幅回路48から出力され
る信号の極性も変わる。したがって、直流増幅回路48
の出力信号の極性から、振動ジャイロ10に加わった回
転角速度の向きを知ることができる。
【0023】このように、この振動ジャイロ10では、
十字状の振動体12の腕部12a〜12dに捻じれを発
生させることにより、回転角速度を検出することができ
る。このとき、振動体12の重心が常に一定の位置に保
たれているため、安定した信号を得ることができ、正確
に回転角速度を検出することができる。また、振動体1
2は平板状に形成されているため、各圧電素子18a〜
18dおよび重り26を同一平面上に形成することがで
き、組み立てやすく量産性に優れた構造となっている。
【0024】なお、延長部としては、図7に示すよう
に、振動体12の腕部12a〜12dの先端部を折り曲
げることによって形成されてもよい。この場合、重りを
形成した場合に比べて、回転角速度が加わったときに生
じるコリオリ力は小さくなるが、腕部12a〜12dと
角度をもって形成されているために、回転角速度に応じ
て、腕部12a〜12dに捻じれを生じさせることがで
きる。
【0025】また、図8に示すように、全ての腕部12
a〜12dに、2つに分割された電極を有する圧電素子
50,52,54,56を形成してもよい。圧電素子5
0には分割された電極58a,58bが形成され、圧電
素子52には分割された電極60a,60bが形成さ
れ、圧電素子54には分割された電極62a,62bが
形成され、圧電素子56には分割された電極64a,6
4bが形成される。また、重り26は、図9に示すよう
に、腕部12a〜12dの主面の両側に延びるように形
成される。
【0026】この振動ジャイロ10では、圧電素子50
の電極58a,58bの出力信号が、駆動回路70の第
1の加算回路72に入力される。加算回路72は位相回
路74に接続され、さらに位相回路74はAGC回路7
6に接続される。AGC回路76の出力信号は、駆動信
号として圧電素子52の電極60a,60bに入力され
る。また、AGC回路76は反転回路78に接続され、
反転回路78の出力信号が圧電素子54の電極62a,
62bに入力される。
【0027】また、圧電素子50の電極58a,58b
は、検出回路80の第1の差動回路82に接続される。
さらに、対向する圧電素子54の電極62a,62b
は、第2の差動回路84に接続される。同様に、圧電素
子52の電極60a,60bは第3の差動回路86に接
続され、圧電素子56の電極64a,64bは第4の差
動回路88に接続される。
【0028】第1の差動回路82の出力信号は、第2の
加算回路90と第5の差動回路92に入力される。同様
に、第2の差動回路84の出力信号も、第2の加算回路
90と第5の差動回路92に入力される。また、第3の
差動回路86の出力信号は、第6の差動回路94と第3
の加算回路96に入力される。同様に、第4の差動回路
88の出力信号も、第6の差動回路94と第3の第3の
加算回路96に入力される。そして、第5の差動回路9
2の出力信号と第6の差動回路94の出力信号とが、第
7の差動回路98に入力される。
【0029】第2の加算回路90の出力信号は、第1の
同期検波回路100に入力され、第1の加算回路72の
信号に同期して検波される。第1の同期検波回路100
の出力信号は第1の平滑回路102で平滑され、さらに
第1の直流増幅回路104で増幅される。これらの回路
は、x軸を中心とした回転角速度を検出するための第1
の検出回路として働く。また、第3の加算回路96は第
2の同期検波回路106に入力され、第1の加算回路7
2の信号に同期して検波される。第2の同期検波回路1
06の出力信号は第2の平滑回路108で平滑され、さ
らに第2の直流増幅回路110で増幅される。これらの
回路は、y軸を中心とした回転角速度を検出するための
第2の検出回路として働く。さらに、第7の差動回路9
8の出力信号は、第3の同期検波回路112に入力さ
れ、第1の加算回路72の信号に同期して検波される。
第3の同期検波回路112の出力信号は第3の平滑回路
114で平滑され、さらに第3の直流増幅回路116で
増幅される。これらの回路は、z軸を中心とした回転角
速度を検出するための第3の検出回路として働く。
【0030】この振動ジャイロ10では、図5に示す実
施例と同様にして、腕部12a〜12dに屈曲振動が生
じる。このとき、直線上において対向する腕部12a,
12cと、これらの腕部12a,12cと直交する別の
腕部12b,12dとは、互いに逆相となるように屈曲
振動する。このような屈曲振動をしている状態で、x
軸,y軸およびz軸を中心として回転角速度が加わった
ときの第1の差動回路82,第2の差動回路84,第3
の差動回路86および第4の差動回路88の出力信号
が、表1に示される。
【0031】
【表1】
【0032】x軸を中心として回転角速度が加わると、
腕部12a,12cの屈曲振動の向きに直交する向きに
コリオリ力が働く。腕部12a,12cは、同じ位相と
なるように屈曲振動しているため、x軸を中心とした回
転角速度が加わると、腕部12a,12cの捻じれの向
きは同じとなり、第1の差動回路82および第2の差動
回路84の出力信号は同位相となる。そのため、第2の
加算回路90からは回転角速度に対応した大きい信号が
出力され、第5の差動回路92からは信号が出力されな
い。したがって、第2の加算回路90の出力信号を第1
の平滑回路102で平滑し、さらに第1の直流増幅回路
104で増幅すれば、回転角速度に対応した直流信号が
得られる。
【0033】なお、x軸を中心とした回転角速度が加わ
った場合、腕部12b,12dはその屈曲振動と同じ向
きに動くため、腕部12b,12dにはコリオリ力が働
かない。そのため、腕部12b,12dには捻じれが発
生せず、第3の差動回路86および第4の差動回路88
の出力信号は0である。したがって、第3の加算回路9
0および第6の差動回路94の出力信号は0である。こ
の場合、第2の同期検波回路106および第3の同期検
波回路112の出力信号は0であり、第1の直流増幅回
路104から信号が出力される場合には、x軸を中心と
して回転角速度が加わったことがわかる。
【0034】また、y軸を中心として回転角速度が加わ
ると、腕部12b,12dに捻じれが生じ、腕部12
a,12cには捻じれが生じない。そのため、第3の差
動回路86および第4の差動回路88からは同位相の信
号が出力され、第1の差動回路82および第2の差動回
路84からは信号が出力されない。そのため、第3の加
算回路96から回転角速度に対応した大きい信号が出力
され、第2の加算回路90および第7の差動回路98か
らは信号が出力されない。したがって、第2の加算回路
90の出力信号を第2の同期検波回路106で検波し、
検波した信号を第2の平滑回路108で平滑して、第2
の直流増幅回路110で増幅することにより、y軸を中
心とした回転角速度に対応した直流信号を得ることがで
きる。
【0035】さらに、z軸を中心とした回転角速度が加
わると、全ての腕部12a〜12dにコリオリ力が働
き、これらの腕部12a〜12dに捻じれが生じる。こ
のとき、直線方向で対向する腕部12a,12cには逆
向きの捻じれが生じ、同様に、直線方向で対向する腕部
12b,12dにも逆向きの捻じれが生じる。そのた
め、第1の差動回路82の出力信号と第2の差動回路8
4の出力信号とは逆位相となり、第3の差動回路86の
出力信号と第4の差動回路88の出力信号とは逆位相と
なる。
【0036】第2の加算回路90および第3の加算回路
96では、互いに逆位相の信号が加算されるため、出力
信号は0となる。したがって、第1の同期検波回路10
0および第2の同期検波回路106からは信号が出力さ
れない。また、第5の差動回路92および第6の差動回
路94からは、回転角速度に対応した大きい信号が出力
される。これらの信号は互いに逆位相であるため、第7
の差動回路98からは、回転角速度に対応した信号が出
力される。この信号が第3の同期検波回路112で検波
され、検波された信号が第3の平滑回路114で平滑さ
れたのち、第3の直流増幅回路116で増幅される。し
たがって、第3の直流増幅回路116の出力信号から、
z軸を中心とした回転角速度を検出することができる。
【0037】このように、全ての圧電素子50,52,
54,56に2つの出力部を形成することにより、3つ
の軸を中心とした回転角速度を検出することができる。
したがって、第1の直流増幅回路104,第2の直流増
幅回路110および第3の直流増幅回路116の出力信
号を測定することにより、全ての向きの回転角速度を検
出することができる。なお、図8および図9に示す振動
ジャイロ10では、重り26が腕部12a〜12dの両
側に延びるように形成されているため、コリオリ力によ
る腕部12a〜12dの捻じれを大きくすることがで
き、大きい出力信号を得ることができる。
【0038】
【発明の効果】この発明によれば、圧電素子の配置が平
面的であるため、従来の振動ジャイロに比べて組み立て
が容易であり、量産性に優れている。また、互いに直交
する腕部が逆相となるように屈曲振動するため、振動体
の中央部にある重心が常に一定に保たれ、安定した振動
を得ることができる。そのため、正確に回転角速度を検
出することができる。さらに、4つの腕部に形成した圧
電素子に、それぞれ2つの出力部を形成することによ
り、全ての方向の回転角速度を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の振動ジャイロの一例を示す斜視図で
ある。
【図2】図1に示す振動ジャイロをx軸に沿って切断し
た状態を示す断面図である。
【図3】図1に示す振動ジャイロをy軸に沿って切断し
た状態を示す断面図である。
【図4】図1に示す振動ジャイロの検出用圧電素子が形
成された腕部を幅方向に切断した状態を示す断面図であ
る。
【図5】図1に示す振動ジャイロを使用するための回路
を示すブロック図である。
【図6】重り部分に働くコリオリ力を示す図解図であ
る。
【図7】図1に示す振動ジャイロの変形例を示す斜視図
である。
【図8】この発明の振動ジャイロの他の例を示す平面図
である。
【図9】図8に示す振動ジャイロの側面図である。
【図10】図8および図9に示す振動ジャイロを使用す
るための回路を示すブロック図である。
【図11】従来の振動ジャイロの一例を示す斜視図であ
る。
【図12】従来の振動ジャイロの他の例を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
10 振動ジャイロ 12 振動体 12a,12b,12c,12d 腕部 18a,18b,18c,18d 圧電素子 26 重り 30 駆動回路 40 検出回路 50,52,54,56 圧電素子 70 駆動回路 80 検出回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4つの腕部を有する十字状の平板からな
    る振動体、 前記振動体の中央部から延びる4つの前記腕部の先端部
    において、前記腕部の面と角度をもって延びるように形
    成される延長部、 前記振動体上に形成され、前記振動体の中央部を中心と
    して直交する前記腕部を互いに逆相となるように屈曲振
    動させるための駆動用圧電素子、および前記振動体の前
    記腕部の捻じれに対応した信号を出力させるための検出
    用圧電素子を含む、振動ジャイロ。
  2. 【請求項2】 前記検出用圧電素子は、少なくとも1つ
    の前記腕部に形成され、かつ前記腕部の幅方向に分割さ
    れた複数の出力部を有する、請求項1に記載の振動ジャ
    イロ。
  3. 【請求項3】 前記検出用圧電素子は前記振動体の4つ
    の前記腕部に形成され、隣接する2つの前記腕部に形成
    された前記検出用圧電素子が前記駆動用圧電素子を兼用
    する、請求項2に記載の振動ジャイロ。
  4. 【請求項4】 直線状に配置された一方の対向する前記
    腕部に沿う軸をx軸、直線状に配置された他方の対向す
    る前記腕部に沿う軸をy軸、前記x軸および前記y軸の
    両方に直交する軸をz軸としたとき、前記検出用圧電素
    子の出力信号から前記x軸に沿う2つの前記腕部の同一
    方向の捻じれを検出するための第1の検出回路、前記検
    出用圧電素子の出力信号から前記y軸に沿う2つの前記
    腕部の同一方向の捻じれを検出するための第2の検出回
    路、および前記検出用圧電素子の出力信号から前記x軸
    または前記y軸に沿う2つの前記腕部の逆方向の捻じれ
    を検出するための第3の検出回路を含む、請求項3に記
    載の振動ジャイロ。
JP13050597A 1997-05-02 1997-05-02 振動ジャイロ Expired - Lifetime JP3355993B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13050597A JP3355993B2 (ja) 1997-05-02 1997-05-02 振動ジャイロ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13050597A JP3355993B2 (ja) 1997-05-02 1997-05-02 振動ジャイロ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10307028A true JPH10307028A (ja) 1998-11-17
JP3355993B2 JP3355993B2 (ja) 2002-12-09

Family

ID=15035893

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13050597A Expired - Lifetime JP3355993B2 (ja) 1997-05-02 1997-05-02 振動ジャイロ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3355993B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000180177A (ja) * 1998-12-15 2000-06-30 Mitsumi Electric Co Ltd 回転振動型ジャイロ
EP1031813A1 (en) * 1999-02-26 2000-08-30 Murata Manufacturing Co., Ltd. Vibrating gyroscope
GB2370119A (en) * 2000-07-28 2002-06-19 Sagem Vibrating beam gyroscopic measuring apparatus with cruciform shaped base and piezoelectric excitation
KR100415076B1 (ko) * 1999-10-20 2004-01-13 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 각속도 검출 방법 및 진동 자이로스코프
JP2010078500A (ja) * 2008-09-26 2010-04-08 Toshiba Corp 慣性センサ
JP2011196822A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Seiko Epson Corp 振動型ジャイロ素子、振動型ジャイロセンサー、振動型ジャイロセンサーによる角速度の検出方法および電子機器

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000180177A (ja) * 1998-12-15 2000-06-30 Mitsumi Electric Co Ltd 回転振動型ジャイロ
EP1031813A1 (en) * 1999-02-26 2000-08-30 Murata Manufacturing Co., Ltd. Vibrating gyroscope
US6418789B1 (en) 1999-02-26 2002-07-16 Murata Manufacturing Co., Ltd. Vibrating gyroscope
KR100415076B1 (ko) * 1999-10-20 2004-01-13 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 각속도 검출 방법 및 진동 자이로스코프
GB2370119A (en) * 2000-07-28 2002-06-19 Sagem Vibrating beam gyroscopic measuring apparatus with cruciform shaped base and piezoelectric excitation
GB2370119B (en) * 2000-07-28 2003-12-10 Sagem Vibrating-beam gyroscopic measuring apparatus with piezoelectric excitation
JP2010078500A (ja) * 2008-09-26 2010-04-08 Toshiba Corp 慣性センサ
JP2011196822A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Seiko Epson Corp 振動型ジャイロ素子、振動型ジャイロセンサー、振動型ジャイロセンサーによる角速度の検出方法および電子機器

Also Published As

Publication number Publication date
JP3355993B2 (ja) 2002-12-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3973742B2 (ja) 振動型ジャイロスコープ
JP3211562B2 (ja) 圧電振動子
JP3355993B2 (ja) 振動ジャイロ
JP3206551B2 (ja) 振動子およびそれを用いた振動ジャイロ
JP2000074673A (ja) 複合運動センサ
JP4514115B2 (ja) 角速度センサ
JP2000205861A (ja) 振動ジャイロ
JP2006267094A (ja) 慣性センサ素子
JPH0650761A (ja) 振動ジャイロ
JP4777806B2 (ja) 水晶振動子及び角速度センサ
JP3966719B2 (ja) 角速度測定装置
JP3301403B2 (ja) 振動ジャイロ
JPH08233582A (ja) 振動ジャイロ
JP3293487B2 (ja) 振動ジャイロ
JP4345130B2 (ja) 振動ジャイロ
JP4591787B2 (ja) 振動子および角速度測定装置
JPH0251066A (ja) 振動ジャイロ
JPH06201387A (ja) 振動ジャイロ
JPH09113279A (ja) 振動ジャイロ
JP3371608B2 (ja) 振動ジャイロ
JPH0650762A (ja) 振動ジャイロ
JP3407635B2 (ja) 振動ジャイロ用振動子
JP3371609B2 (ja) 振動ジャイロ
JP3651155B2 (ja) 振動ジャイロ
JPH10239067A (ja) 角速度センサ

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071004

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081004

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091004

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101004

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101004

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111004

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121004

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131004

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term