JP3966719B2 - 角速度測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、角速度測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
圧電振動型ジャイロスコープは、振動している物体に角速度が加わると、その振動と直角方向にコリオリ力が生じることを利用している。そして、その原理は力学的モデルで解析される(例えば、「弾性波素子技術ハンドブック」、オーム社、第491〜497頁)。
【0003】
本出願人は、振動型ジャイロスコープの応用について種々検討を進めており、自動車の車体回転速度フィードバック式の車両制御方法に用いる回転速度センサーに振動型ジャイロスコープを使用することを検討した。こうしたシステムにおいては、操舵輪の方向自身は、ハンドルの回転角度によって検出する。これと同時に、実際に車体が回転している回転速度を振動ジャイロスコープによって検出する。そして、操舵輪の方向と実際の車体の回転速度を比較して差を求め、この差に基づいて車輪トルク、操舵角に補正を加えることによって、安定した車体制御を実現する。
【0004】
こうした制御においては、高精度での角速度検出が必要不可欠である。しかし、高精度の角速度検出を行おうとすると、振動子の屈曲振動アームに不要な変位が生じやすく、不要な変位は、アームからの検出信号に直ちに誤差を生じさせる原因となる。即ち、振動型ジャイロスコープにおいては、振動子の駆動振動アームを励振し、この状態で振動子を回転ないし回動させ、振動子に励起された検出振動を、検出振動アームに取り付けた検出電極によって検出する。こうして得られた交流の出力信号を検出回路に供給し、駆動振動の影響をできるだけカットする処理を施し、最終的に回転角速度に対応する出力信号を得る。この出力信号は、通常、直流電圧値として出力される。このため、不要な振動や変位の影響が直ちに回転角速度の絶対値にノイズとして影響するし、このノイズを正確にカットすることが困難である。
【0005】
本出願人は、特開平11−125528号公報において、振動子の駆動振動アームや検出振動アームに、細長い貫通孔を形成することを開示した。このように細長い屈曲振動アームに、アームの長手方向に延びる貫通孔を設けることによって、アームの共振周波数を低減できるようにした。また、この貫通孔の内壁面に駆動電極や検出電極を設けることによって、前述した不要な変位や振動を低減することを試みた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、本出願人が更に検討を進めたところ、駆動振動アームや検出振動アームに貫通孔を形成した場合には、場合によってはノイズが大きくなることがあった。例えば、振動型ジャイロスコープを自動車に搭載し、自動車の車体の方向の制御に使用する場合には、振動型ジャイロスコープを収容したハウジングを、自動車の車体シャーシに取り付ける必要がある。この場合には、自動車の車体シャーシから振動子へと外部振動(直線加速度)が伝わる。このような不規則な直線加速度や外乱が加わった場合に、ノイズが大きくなることがあった。
【0007】
本発明の課題は、屈曲振動アームを有する振動子を用いて角速度を検出する装置において、駆動振動アームの剛性を低く抑えつつ、振動子に加わる直線加速度や外乱に起因する検出信号のノイズを抑制できるようにすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る装置は、振動子を用いて角速度を検出する角速度測定装置であって、
振動子、この振動子に駆動振動を励振する駆動手段、前記角速度に応じて前記振動子に励振される検出振動に基づく出力信号を得る検出手段、前記出力信号を処理し、角速度に対応する検出信号を得る検出回路を備えており、
前記振動子が、基部、この基部の周縁部から突出する一対の支持部、前記各支持部の先端からそれぞれ突出し、所定面内で屈曲振動する駆動振動アーム、および前記基部の周縁部から突出し、前記所定面内で屈曲振動する一対の検出振動アームを備えており、前記振動子が前記所定面に沿って形成されており、
前記駆動振動アームおよび前記検出振動アームが、それぞれ、少なくとも一対の基部と、これらの基部を接続する接続部とを備えており、前記接続部と前記一対の基部とによって一対の凹部が形成されており、前記基部の厚さbに対する前記接続部の厚さaの比率a/bが0.05以上、0.4以下であり、前記駆動振動アームまたは検出振動アームの幅cに対する前記凹部の幅dの比率d/cが0.4以上、0.95以下である。
【0009】
その上、検出振動アームが、前記所定面に対して略垂直な一対の第一の平面と、前記所定面に対して略平行な一対の第二の平面とを備えており、前記凹部が一対の前記第二の平面側にそれぞれ設けられており、前記検出手段が、前記第一の平面上に設けられた第一の検出電極と、前記凹部の内壁面に、前記第一の検出電極に対向するように設けられた第二の検出電極とを備えていることを特徴とする。
【0010】
本発明者は、振動型ジャイロスコープにおいて、駆動および検出を行うための振動子に、所定面内で屈曲振動する屈曲振動アームを設けた場合に、屈曲振動アームに、少なくとも一対の相対向する基部と、これらの基部を接続する接続部とを設け、かつ接続部と一対の基部とによって一対の凹部を形成する形状を想到した。このような形状の屈曲振動アームを、角速度測定用の振動子に適用することによって、振動子に外乱や直線加速度が外部から加わったときに、振動子から出力される出力信号に含まれるノイズを低減できる。以下、適宜図面を参照しつつ、この理由を述べる。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態に係る振動子の一対の駆動振動アーム1A、1Bを模式的に示す図である。図2(a)は、図1のアーム1A、1Bを第二の平面1d側から見た正面図であり、図2(b)は、アーム1A、1Bを、第一の平面1a側から見た正面図である。
【0012】
各アーム1A、1Bは、それぞれ図2に示すように細長い形状をしており、アームの横断面形状は、図1に示すように略H字形状をしている。アーム1A、1Bは所定の固定部6から真っ直ぐに延びている。各アーム1A、1Bは、所定面(本例ではX−Y平面)に沿って矢印Fのように屈曲振動するように設計されている。アーム1A、1Bは、所定面に対して略垂直な一対の第一の平面1a、1bと、所定面に対して略平行な一対の第二の平面1c、1dとを備えている。各アーム1A、1Bは、一対の細長い基部2A、2Bと、基部2A、2Bを連結する接続部3とからなっている。基部2A、2B、接続部3はそれぞれ細長い平板形状である。そして、接続部3の両側にはそれぞれ凹部8A、8Bが設けられている。凹部8Aは、第二の平面1cからアームの中央へと向かって凹むように形成されており、凹部8Bは、第二の平面1dからアームの中央へと向かって凹むように形成されている。
【0013】
このような形態の駆動振動アームを採用すると、凹部8A、8Bの分だけアームの質量が軽くなっていることから、アームの矢印F方向の振動に対する抵抗が少なく、共振周波数を低減できる。
【0014】
ただし、矢印F方向の振動に対する抵抗を少なくするという観点からは、接続部3を設けず、凹部8Aと8Bとを連続させて貫通孔を形成することが一層好ましいはずである。しかし、接続部3を設けない場合には、各基部2A、2Bは互いに独立して振動する傾向が強い。ここで、アーム1A、1Bに矢印Hのように直線加速度が一時的に加わったものとする。すると、各基部2A、2Bは、この外乱に応答して変位しやすく、このためにアームの屈曲振動に影響が現れやすい。そして、外部からの外乱や直線加速度は、矢印H方向だけでなく、あらゆる方向から不規則に現れ、予測困難である。このように不規則な外乱に対して、比較的容易に変形し、反応すると、ノイズの低減やカットが難しい。
【0015】
これに対して、本発明では、接続部3によって一対の基部2A、2Bを接続することによって、接続部3が一種の梁として作用し、各基部2A、2Bが一体に動作するので、上記のような不要な変位が生じにくい。
【0016】
更に、一対の凹部8A、8Bを設けることで、所定面(X−Y平面)に対するアームの対称性が高くなっていることが重要である。このためにアームが一方向のみに変位しにくい。かりに凹部8Aだけを設け、凹部8Bを設けない場合にも、基部2Aと2Bとは一体的に動作するので、貫通孔を形成した場合に比べると変位量そのものは小さくできるはずである。しかし、この場合にはアームの所定面に対する幾何学的対称性が低く、このためにアームが、所定面から見て、凹部がある方向へと向かって大きく変位する。この結果、振動子の所定面内の屈曲振動に長期間にわたって悪影響を及ぼしやすい。
更に第一の態様に係る発明においては、基部の厚さbに対する接続部の厚さaの比率a/bは、0.05以上、0.4以下である。更に、屈曲振動アームの全体の幅cに対する凹部の幅dの比率d/cは、0.4以上、0.95以下である。
基部の厚さbに対する接続部の厚さaの比率a/bは、曲振動アームの共振周波数を低下させるという観点から0.4以下とする。bは一対の第二の平面間の距離である。この観点からは、a/bは0.2以下であることが更に好ましい。a/bは、アームに外乱や直線加速度が加わったときの基部のねじれ振動などの不規則な振動を抑制するという観点から0.05以上とする。
更に、屈曲振動アームの全体の幅cに対する凹部の幅dの比率d/cは、屈曲振動アームの共振周波数を低下させるという観点から0.4以上とする。d/cは0.6以上であることが更に好ましい。d/cは、アームに外乱や直線加速度が加わったときの基部のねじれ振動などの不規則な振動を抑制するという観点からは0.95以下とする。
更に、第二の態様に係る発明においては、駆動用の屈曲振動アーム上には駆動電極を設けるが検出電極を設けない。更に、検出用の屈曲振動アーム上には検出電極を設けるが駆動電極を設けない。これによって、外乱や直線加速度が振動子に加わったときに、基部のねじれ振動のような不規則な振動を低減することができ、これによって検出ノイズを低減できる。
【0017】
更に、図3に示すように、検出手段の設けられた屈曲振動アームに対して本発明を適用することが一層有利である。アーム12は、前述した図2と同様に細長い形状をしている。アームの横断面形状は略H字形状をしている。アーム12は、所定面(本例ではX−Y平面)に沿って矢印Gのように屈曲振動するように設計されており、この振動を検出振動として検出手段によって検出する。アーム12は、所定面に対して略垂直な一対の第一の平面12a、12bと、所定面に対して略平行な一対の第二の平面12c、12dとを備えている。
【0018】
そして、アーム12は、一対の細長い基部12A、12Bと、基部12A、12Bを連結する接続部13とからなっている。基部12A、12B、接続部13はそれぞれ細長い平板形状である。そして、接続部13の両側にはそれぞれ凹部18A、18Bが設けられている。凹部18Aは、第二の平面12cからアームの中央へと向かって凹むように形成されており、凹部18Bは、第二の平面12dからアームの中央へと向かって凹むように形成されている。
【0019】
このような検出振動アームにおいても、前述したようにして、外乱や不規則な直線加速度の印加に対して、不要な振動変位を抑制することができる。特に、検出振動アーム側において不要かつ所定面に対して非対称な振動変位を惹起すると、その信号がそのまま真正の検出信号に重畳されてしまう。従って、本発明は、検出振動アームに対して適用したときに特に効果的である。
【0020】
好適な実施形態においては、少なくとも一つの屈曲振動アームに前記駆動手段が設けられている。
【0021】
好適な実施形態においては、少なくとも一つの屈曲振動アームに検出手段が設けられている。
【0022】
好適な実施形態においては、屈曲振動アームが、所定面に対して略垂直な一対の第一の平面と、所定面に対して略水平な一対の第二の平面とを備えており、凹部が第二の平面側に設けられている。このような形状は、図1、図3に例示した。
【0023】
好適な実施形態においては、駆動手段が、第一の平面上に設けられた第一の駆動電極と、凹部の内壁面に、第一の駆動電極に対向するように設けられた第二の駆動電極とを備えている。
【0024】
図1、図2を参照しつつ、この実施形態を例示する。本例では、第一の平面1a、1b上に、それぞれ第一の電極4A、4Bを形成する。凹部8A、8Bの内壁面1e、1f上には第二の電極5A、5B、5D、5Fが形成されている。第二の電極5A、5Dは第一の電極4Aに対向しており、第二の電極5B、5Fは第一の電極4Bに対向している。
【0025】
接続部3の一方の表面1g上には導電膜5Cが形成されている。導電膜5Cは、電極5A、5Bと接続されており、電極5A、5Bに電力を供給する。接続部3の他方の表面1g上には導電膜5Eが形成されている。導電膜5Eは、電極5D、5Fと接続されており、電極5D、5Fに電力を供給する。
【0026】
本例では、アーム1A、1Bを屈曲振動させるのと共に、アーム1Aにおける振動の位相とアーム1Bにおける振動の位相とを逆相に設定している。即ち、アーム1Aの第一の電極4A、4Bとアーム1Bの第二の電極5A、5B、5D、5Fとを同電位で接続し、アーム1Aの第二の電極5A、5B、5D、5Fとアーム1Bの第一の電極4A、4Bとを同電位で接続している。振動子を構成する圧電材料は、矢印F方向に分極しているものとする。この状態で、基部2A、2Bに矢印A、B、C、Dのように交流電圧を印加する。ここで、基部2A側における電圧の位相と、基部2B側における電圧の位相とを逆相とすると、基部2Aの変位と基部2Bの変位とは逆相となる。即ち、ある瞬間において基部2Aが伸長していると、基部2Bは収縮しており、基部2Aが収縮していると、基部2Bは伸長する。この結果、アーム1A、1Bは矢印F方向に屈曲振動する。また、アーム1Aの振動変位とアーム1Bの振動変位とは逆相になる。
【0027】
また、好適な実施形態においては、図3に示すように、検出手段が、第一の平面12a、12b上に設けられた第一の検出電極14A、14Bと、凹部18A、18Bの内壁面に、第一の検出電極に対向するように設けられた第二の検出電極15A、15B、15D、15Fとを備えている。導電膜15Cは、電極15A、15Bと接続されており、電極15A、15Bに電力を供給する。導電膜15Eは、電極15D、15Fと接続されており、電極15D、15Fに電力を供給する。
【0028】
図3に示す検出振動アーム12においては、第一の電極14Aと14Bとを接続して同電位とし、また、第二の電極15A、15B、15D、15Fを接続して同電位とする。アーム12を構成する圧電材料は、矢印Gの方向に分極しているものとする。この状態で、アーム12を矢印Gのように屈曲振動させると、第一の電極と第二の電極との間で交流電流が発生するので、これを出力信号として取り出す。そして、検出回路において所定の処理を施し、角速度に対応する検出信号を取り出す。
【0029】
本発明においては、振動子に駆動振動を励振し、駆動振動中の振動子に対する角速度の影響によって振動子の振動状態に変化が生じたときに、この振動状態の変化から検出回路を通して角速度を検出する。
【0030】
好適な実施形態においては、振動子が圧電材料から構成されており、好ましくは圧電性単結晶によって形成されている。
【0031】
圧電性単結晶は、水晶、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム−タンタル酸リチウム固溶体、ほう酸リチウム、ランガサイトを例示できる。特に好ましくは、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム−タンタル酸リチウム固溶体の130°Y板である。
【0032】
図4を参照しつつ、本発明の屈曲振動アームの各部分の設計例について述べる。図4は、屈曲振動アームの横断面図である。ここで、基部の厚さ(一対の第二の平面間の距離)bに対する接続部の厚さaの比率a/bは、屈曲振動アームの共振周波数を低下させるという観点からは0.4以下であることが好ましく、0.2以下であることが更に好ましい。a/bは、アームに外乱や直線加速度が加わったときの基部のねじれ振動などの不規則な振動を抑制するという観点からは0.05以上であることが好ましい。
【0033】
屈曲振動アームの全体の幅cに対する凹部の幅dの比率d/cは、屈曲振動アームの共振周波数を低下させるという観点からは0.4以上であることが好ましく0.6以上であることが更に好ましい。d/cは、アームに外乱や直線加速度が加わったときの基部のねじれ振動などの不規則な振動を抑制するという観点からは0.95以下であることが好ましい。
【0034】
本発明は、いわゆる横置き型の振動型ジャイロスコープに対して、特に好適に適用できる。横置き型の振動型ジャイロスコープにおいては、振動子が、回転軸に対して略水平な所定面内に延びている。この場合に特に好ましくは、駆動振動アームと検出振動アームとの両方が、所定面に沿って屈曲振動する。図5はこの実施形態に係る振動子21を示す。
【0035】
振動子21においては、基部22の周縁部から支持部23A、23Bが突出している。各支持部23A、23Bの先端側から、各支持部に直交する方向に屈曲振動アーム(駆動振動アーム)24A、24B、24C、24Dが延びている。各屈曲振動アームの断面形状および正面形状は、図1、図2に示したものと同じである。なお、図5においては、図面を見やすくするために、駆動電極および検出電極は図示していない。各駆動振動アーム24A−24Dに対して、それぞれ前述のように交流電圧を印加することによって、矢印FのようにX−Y平面内で屈曲振動させる。
【0036】
また、基部22の周縁部から、細長い周方向屈曲振動アーム25A、25Bが突出している。各アーム25A、25Bは、それぞれ、図3に示したような形態のものである。
【0037】
各駆動振動アームを矢印Fのように振動させ、この状態で振動子21を軸Zの回りに回転させると、一対の支持部23A、23Bが矢印Hのように、その付け根を中心として屈曲振動する。これに対応し、検出振動アーム25A、25Bが、矢印Gのように、アームの付け根を中心として屈曲振動する。この屈曲振動に基づいて検出信号を発生させ、検出回路において処理する。
【0038】
図6は、本実施形態における振動子の駆動回路および検出回路の一例を示すブロック図である。本例の振動子21には、駆動電極4A、4B、5A、5B、5D、5Fと、検出電極14A、14Bとが設けられている。24A−24Dは駆動振動アームであり、25A、25Bは検出振動アームである。
【0039】
駆動電極には、外部の自励発振回路36が接続されている。起動時には、自励発振回路36に対して起動回路から雑音を入力する。この雑音は、振動子を通過して周波数選択を受け、次いで交流増幅器34に入力されて増幅を受ける。交流増幅器34からの出力信号の一部を取り出し、整流器に入力し、振幅の水準(大きさ)に変換する。この振幅の信号を振幅制御増幅器35に入力する。
【0040】
検出回路32は、振動子の出力信号を処理し、真正の検出信号を抽出するための回路である。振動子の検出電極14A、14B、15A、15B、15D、15Fからの出力信号を各前置増幅器26A、26Bによって増幅する。各増幅器26A、26Bからの各出力は、少なくとも、角速度に対応する真正の検出信号を含んでいる。本例では、各出力信号に含まれる各検出信号は逆位相となっている。従って、各出力信号を減算器27に入力して減算し、駆動振動の影響を相殺し、真正の検出信号を残す。次いで、減算器27からの出力を、交流増幅器28、検波器29、ローパスフィルター30、リミッタ31に通し、端子から真正の検出信号を得る。
【0041】
検波器29においては、駆動信号に基づく移相信号を利用して出力信号を検波する。即ち、駆動振動からの派生信号を移相器33に通して例えば90°移相させ、移相信号を得る。検波回路29に移相信号を入力し、出力信号を検波すると、検波出力からは、不要な漏れ信号は消去されており、真正の検出信号が得られる。この検波信号を平滑化回路に入力し、その出力を増幅する。
【0042】
以上特定の実施形態を参照して本発明を説明してきたが、本発明は上述の実施形態には限定されない。例えば、基部の形状、凹部の形状は特に限定されない。また、基部における圧電材料の分極方向、振動アーム上での駆動電極、検出電極の位置や形状は限定されない。
【0043】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、屈曲振動アームを有する振動子を用いて角速度を検出する装置において、駆動振動アームの剛性を低く抑えつつ、振動子に加わる直線加速度や外乱に起因する検出信号のノイズを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る駆動振動アーム1A、1Bの横断面の形状を模式的に示す図である。
【図2】(a)は、図1のアーム1A、1Bを第二の平面1d側から見た正面図であり、(b)は、図1のアーム1A、1Bを第一の平面1a側から見た正面図である。
【図3】本発明の他の実施形態に係る検出振動アーム12の横断面形状を模式的に示す図である。
【図4】本発明の屈曲振動アームの設計例を示す横断面図である。
【図5】本発明の振動子の一例を示す斜視図である。
【図6】本発明に係る振動型ジャイロスコープの一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1A、1B、24A、24B、24C、24D 駆動振動アーム
1a、1b 第一の平面 1c、1d 第二の平面 1e、1f 凹部の内壁面(第一の平面に対向する内壁面) 1g 接続部の表面 2A、2B、12A、12B 基部 3、13 接続部
4A、4B、14A、14B 第一の電極 5A、5B、5D、5F、15A、15B、15D、15F 第二の電極 6 固定部 8A、8B、18A、18B 凹部 12、25A、25B 検出振動アーム X−Y面 所定面 Z 回転軸 F、G、H 所定面内の屈曲振動

Claims (1)

  1. 振動子を用いて角速度を検出する角速度測定装置であって、
    振動子、この振動子に駆動振動を励振する駆動手段、前記角速度に応じて前記振動子に励振される検出振動に基づく出力信号を得る検出手段、前記出力信号を処理し、前記角速度に対応する検出信号を得る検出回路を備えており、
    前記振動子が、基部、この基部の周縁部から突出する一対の支持部、前記各支持部の先端からそれぞれ突出し、所定面内で屈曲振動する駆動振動アーム、および前記基部の周縁部から突出し、前記所定面内で屈曲振動する一対の検出振動アームを備えており、前記振動子が前記所定面に沿って形成されており、
    前記駆動振動アームおよび前記検出振動アームが、それぞれ、少なくとも一対の基部と、これらの基部を接続する接続部とを備えており、前記接続部と前記一対の基部とによって一対の凹部が形成されており、前記基部の厚さbに対する前記接続部の厚さaの比率a/bが0.05以上、0.4以下であり、前記駆動振動アームまたは検出振動アームの幅cに対する前記凹部の幅dの比率d/cが0.4以上、0.95以下であり、
    前記検出振動アームが、前記所定面に対して略垂直な一対の第一の平面と、前記所定面に対して略平行な一対の第二の平面とを備えており、前記凹部が一対の前記第二の平面側にそれぞれ設けられており、前記検出手段が、前記第一の平面上に設けられた第一の検出電極と、前記凹部の内壁面に、前記第一の検出電極に対向するように設けられた第二の検出電極とを備えていることを特徴とする、角速度測定装置。
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