JPH10306108A - 塩化ビニル系樹脂及び塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂及び塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法

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JPH10306108A
JPH10306108A JP11575197A JP11575197A JPH10306108A JP H10306108 A JPH10306108 A JP H10306108A JP 11575197 A JP11575197 A JP 11575197A JP 11575197 A JP11575197 A JP 11575197A JP H10306108 A JPH10306108 A JP H10306108A
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weight
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pvc
polymerization
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Hideaki Yoshitomi
英明 吉富
Mikio Shimizu
幹雄 清水
Takeshi Nakachi
健 仲地
Hiroshi Sakai
拓 酒井
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Tokuyama Sekisui Co Ltd
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Tokuyama Sekisui Co Ltd
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/18Introducing halogen atoms or halogen-containing groups
    • C08F8/20Halogenation

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱安定性に優れ、粒度分布がシャ−プで加工
性に優れたPVC及びCPVCの製造方法を提供する。 【解決手段】 塩化ビニル系単量体を水性媒体中で懸濁
重合するにあたり、分散剤として、重量平均分子量10
0万〜800万のポリエチレンオキサイド及び水溶性セ
ルロ−スエ−テルを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩化ビニル系樹脂
(以下、PVCという)及び塩素化塩化ビニル系樹脂
(以下「CPVC」という)の製造方法に関し、詳しく
は熱安定性に優れ、粒子性状が良好で加工性に優れる塩
化ビニル系樹脂及び塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、塩化ビニル系単量体(以下、
VCという)を重合する方法として、懸濁重合法が広く
行われている。懸濁重合法とは、VCを水性媒体中に分
散させ液滴を作成し、この系にVCに可溶な重合開始剤
を添加して、所定の温度で攪拌しながら、重合反応を行
う方法である。懸濁重合法によって得られた重合体粒子
の性状、例えば、粒子の大きさ、その分布幅、嵩比重
(見かけ比重)、空隙率、可塑剤吸収性、及びフィッシ
ュアイなどの物性は重合時の条件、方法等により影響を
受ける。
【0003】なかでも、懸濁重合時に使用される分散剤
は液滴の安定性を確保するだけでなく、重合体粒子の性
状にも大きな影響があるため、各種の界面活性剤や水溶
性高分子などについて多くの検討がなされている。分散
剤の選択を誤ると、重合体粒子の粒子径が粗大なものに
なったり、粒子内部に空隙のない、いわゆるガラス玉と
いわれるものになったりして、成形加工に不適なものに
なり、あるいは重合の途中で粒子同志が合着して、重合
反応が継続できなくなる場合もあった。
【0004】上記分散剤としては、例えば、部分鹸化ポ
リビニルアルコ−ル、水溶性セルロ−ス、ポリエチレン
オキサイド、ゼラチン、ポリアクリル酸等が公知であ
る。
【0005】上記分散剤が用いられている例としては、
特開平1−256504号公報にリフラックスコンデン
サ−を備えた重合器において鹸化度が70〜76モル%
の部分鹸化ポリビニルアルコ−ルと重量平均分子量が1
0万以上のポリエチレンオキサイドとを併用する方法
が、また、特開平5−125105号公報にはリフラッ
クスコンデンサ−を備えた重合器において鹸化度が68
〜76モル%の部分鹸化ポリビニルアルコ−ルと重量平
均分子量が200万〜800万のポリエチレンオキサイ
及びヒドロキシプロピルメチルセルロ−スとを併用する
方法が開示されている。これらは、リフラックスコンデ
ンサ−を備えた重合器を使用して高空隙率PVCを製造
する方法である。
【0006】また、水溶性セルロ−スエ−テルを使用す
る例としては、特開平4−25509号公報に平均重合
度1500〜2500、鹸化度70〜99モル%の部分
鹸化ポリビニルアルコ−ルと特定の変成度のヒドロキシ
プロピルメチルセルロ−スとを併用する方法が開示され
ている。この公報に例示される様に、水溶性セルロ−ス
エ−テルは重合がやや不安定な面があり、その為、部分
鹸化ポリビニルアルコ−ルとの併用が行われている。
【0007】上記の方法では、ポリエチレンオキサイ
ド、又は水溶性セルロ−スエ−テルは部分鹸化ポリビニ
ルアルコ−ルと併用して使用されている。しかしなが
ら、部分鹸化ポリビニルアルコ−ルが併用されると、得
られるPVCの粒子径の分布が広くなると共に、部分鹸
化ポリビニルアルコ−ル水溶液の曇点が20〜40℃と
比較的低い温度であり、高い温度の水性媒体中では析出
するため、仕込み水温度等が制限されると言う問題点も
あった。
【0008】さらに、CPVCは、通常PVCを後塩素
化して得られるが、CPVCはPVCに較べ熱変形温度
が高く、耐熱性に優れているが、一般に熱安定性(初期
着色性、耐熱安定性)等が悪く成形加工が難しいとされ
ている。CPVCの熱安定性は、その原料であるPVC
の製造時に用いられた分散剤が大きく影響することが知
られている。なかでも、部分鹸化ポリビニルアルコ−ル
を分散剤として使用して得られたPVCを原料にしたC
PVCは着色が著しいという問題点があった。。
【0009】そこで、分散剤として部分鹸化ポリビニル
アルコ−ルを使用せずに得られたPVCを原料としてC
PVCを製造する方法が提案されている。例えば、特開
平3−166205号公報には、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロ−スを分散剤として使用する方法が、特開平
4−106110号公報には重量平均分子量が5万〜8
00万のポリエチレンオキサイドを分散剤として使用す
る方法が提案されている。しかし、これらの分散剤で重
合を行った時は安定性にやや問題があり、条件の選択を
誤ると重合体粒子の粒子径が粗大なものになったり、粒
子内部に空隙のない、いわゆるガラス玉といわれるもの
になったりして、CPVCの原料として不適なものにな
ったり、あるいは重合の途中で粒子同志が合着して、重
合反応が継続できなくなる場合もあった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するものであって、重合時の安定性に優れ、得ら
れる重合体粒子の粒度分布も良好で、加工性も良好なP
VCが得られるPVCの製造方法、ならびにこのPVC
を後塩素化することにより、熱安定性に優れ、加工性も
良好なCPVCが得られるCPVCの製造方法を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
【0012】本発明で用いられるポリエチレンオキサイ
ドとしては公知のものが用いられ、その重量平均分子量
は100万〜800万の範囲に制限される。重量平均分
子量が100万未満では、本発明の効果が発揮されず、
重量平均分子量が800万を超えるものは入手が困難で
ある。その使用量はVCに対して0.001〜0.2重
量%が好ましい。使用量が0.001重量%未満では効
果が発揮されず、0.2重量%を超えても効果は変わら
ず、又、水性媒体の粘度が高くなり、未反応のVCを回
収する工程で泡立ちが著しくなり好ましくない。
【0013】本発明で用いられる水溶性セルロ−スエ−
テルとしては公知のものが用いられ、例えば、ヒドロキ
シメチルセルロ−ス、ヒドロキシエチルセルロ−ス、ヒ
ドロキシプロピルセルロ−ス、ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロ−ス等が挙げられ、ヒドロキシプロピルセルロ
−ス及びヒドロキシプロピルメチルセルロ−スが好まし
い。その使用量は、VCに対して0.005〜0.5重
量%が好ましい。使用量が0.005重量%未満では異
常反応を起こして重合体粒子が得られず、0.5重量%
を超えると得られる重合体粒子が微細なものとなり取り
扱いが困難となり好ましくない。
【0014】上記ヒドロキシプロピルセルロ−スとして
は、ヒドロキシプロポキシル基が50〜70重量%のも
のが好適に用いられる。また、ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロ−スとしては、15〜35重量%のメトキシル
基置換度及び4〜15重量%のヒドロキシプロポキシル
基置換度のものが好適に用いられる。
【0015】ポリエチレンオキサイドと水溶性セルロ−
スエ−テルとの比率は特に限定はされないが、重量比で
1:5〜1:50とするのが好ましい。
【0016】その他の分散剤として、例えば、ポリオキ
シエチレンアルキルエ−テル、ポリオキシエチレンアル
キル硫酸塩、脂肪酸石鹸、グリセリン脂肪酸エステル、
蔗糖脂肪酸エステル等の乳化剤などはCPVCの熱安定
性を阻害せず、併用することができる。
【0017】部分鹸化ポリビニルアルコ−ルを併用する
場合は、PVCの粒子径の分布幅が広くなり、また、C
PVCの熱安定性も悪くなり、好ましくない。
【0018】本発明のPVCは、例えば、以下の製造方
法により得られる。重合器にVC、水性媒体、分散剤と
してポリエチレンオキサイドと水溶性セルロ−スエ−テ
ルを投入し、更に重合開始剤を投入する。この時、水性
媒体/VCの重量比率は1.0〜2.0が好ましい。重
合器は特には制約されず、一般的に用いられるものでよ
い。
【0019】次いで、所定の重合温度に昇温して重合反
応を行う。重合温度は一般に40〜85℃で行われる。
重合反応が一定時間経過後、あるいは重合器内圧が一定
迄低下した後、冷却、排ガス、脱モノマ−の処理を行
い、PVCを含むスラリ−を得る。得られたスラリ−を
脱水、乾燥してPVC粒子の粉末を得る。
【0020】上記VCとは、VC単独、又はVCと共重
合可能な他の単量体との混合物のことをいう。上記VC
と共重合可能な他の単量体としては、酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル等のビニルエステル;(メタ)アクリル
酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等の(メタ)アク
リル酸エステル;エチレン、プロピレン等のオレフィ
ン;無水マレイン酸;アクリロニトリル;スチレン;塩
化ビニリデンなど公知の単量体が例示されるが、これら
に限定されるものではない。
【0021】上記重合開始剤としては一般にVCの懸濁
重合に使用される油溶性の開始剤が好適に用いられる。
このような重合開始剤としては、例えば、ジ−2−エチ
ルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジエトキシエチ
ルパーオキシジカーボネート、α−クミルパーオキシネ
オデカーネート、t−ブチルパーオキシネオデカーネー
ト、t−ブチルパーオキシピバレ−ト、t−ブチルパー
オキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエ−ト、アセ
チルシクロヘキシルスルホニルパ−オキサイド、2,
4,4−トリメチルペンチル−2−パ−オキシフェノキ
シアセテ−ト、ラウロイルパ−オキサイド等が挙げら
れ、これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用
されてもよい。上記重合開始剤の使用量としては、塩化
ビニル系単量体に対して0.001〜2重量%が好まし
い。
【0022】さらに、VCの重合に通常使用される重合
調整剤、連鎖移動剤、pH調整剤、帯電防止剤、架橋
剤、安定剤、充填剤、酸化防止剤、スケ−ル防止剤等が
添加されてもよい。
【0023】次に請求項3に記載の発明(本発明3)に
ついて説明する。本発明3においては、前記の方法によ
って得られたPVCを、水懸濁下で塩素化してCPVC
を製造する。塩素化反応の方法としては公知の方法が用
いられ、例えば、水懸濁状態で光照射下により行う方
法、水懸濁状態で光照射せずに加熱加圧下で行う方法等
が挙げられる。
【0024】上記水懸濁下で光照射により塩素化する方
法は公知の方法、例えば、特開昭58−103507号
公報に記載の方法で行うことができる。この方法では前
記の水懸濁重合によって得られたPVCスラリ−をその
まま、あるいは水を分離したあとのPVC、またはこれ
を乾燥したPVCを反応器中に投入し、適宜水性媒体を
投入する。この時の水性媒体/PVCの重量比率は1.
0〜5.0が好ましい。所定の反応温度に昇温した後、
塩素ガスを導入して、光照射し塩素化反応を開始する。
この時の反応温度は40〜80℃が好ましい。生成した
CPVCの塩素含有量が所定量に達したところで、光の
照射及び塩素ガスの供給を停止し、脱塩素、水洗、脱
水、乾燥工程を経てCPVCが得られる。
【0025】上記水懸濁下で光照射せず、加熱加圧下に
塩素化する方法は公知の方法、例えば、特開昭48−6
194号公報に記載の方法で行うことができる。この方
法では前記の水懸濁重合によって得られたPVCスラリ
−をそのまま、あるいは水を分離したあとのPVC、ま
たはこれを乾燥したPVCを反応器中に投入し、適宜水
性媒体を投入する。この時の水性媒体/PVCの重量比
率は1.0〜5.0我好ましい。反応器内を減圧にして
酸素を除去した後、所定の反応温度に昇温する。この時
の反応温度は特には限定されないが70〜140℃が好
ましく、より好ましくは100〜140℃である。70
℃未満では塩素化反応速度が遅いため生産性が悪く、1
40℃を超えると塩素化反応とともに、脱塩酸反応が起
こり、得られるCPVCが着色したものとなり、好まし
くない。
【0026】次いで、塩素ガスを供給し、反応器内を加
圧して、塩素化反応を開始する。塩素化反応時の圧力は
特には限定されないが、反応温度における水蒸気圧に
0.03〜0.5MPaの圧力を加えた範囲が好まし
い。0.03MPa未満の圧力では塩素化反応の進行が
遅く、0.5MPaを超える圧力は、反応器の製作コス
トが高くなり、好ましくない。この時、反応促進のた
め、適宜過酸化水素等が添加されても良い。塩素含有量
が所定量に達したところで、冷却及び塩素ガスの供給を
停止し、脱塩素、水洗、脱水、乾燥工程を経てCPVC
が得られる。この方法で得られるCPVCは加工性が良
好であり、且つ熱安定性に優れている。
【0027】本発明3で得られるCPVCの塩素含有量
は特に限定されないが、62〜70重量%とするのが好
ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に実施例を掲げて本発明を詳
しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定され
るものではない。
【0029】(実施例1)600リットルのステンレス
製重合器にイオン交換水264kg、重量平均分子量4
30万のポリエチレンオキサイド22g、ヒドロキシプ
ロピルメチルメチルセルロ−ス(ヒドロキシプロポキシ
ル基置換度8重量%、メトキシル基置換度22重量%)
176gを仕込み、40mmHgまで減圧にして重合器
内の空気を除き、VC220kgを仕込んだ。次いでジ
−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート66g
とα−クミルパ−オキシネオデカネ−ト88gとを圧入
した後、ジャケットを加熱し、重合器内液の温度を57
℃に昇温し重合反応を行った。この時の器内圧は0.9
MPaであった。器内圧は0.7MPaに低下したと
き、冷却、排ガスし、未反応のVCを除去し、PVC粒
子のスラリ−を得た。
【0030】(実施例2〜6、比較例1〜5)分散剤の
みを表1の如く変更したこと以外実施例1と同様にして
PVCを製造した。
【0031】(実施例7)反応終了時の器内圧のみを
0.85MPaに変更したこと以外実施例1と同様にし
てPVCスラリ−を得た後、内容積300リットルのグ
ラスライニング製反応器に、イオン交換水200kgと
上記PVC40kgを投入し、70℃に昇温した。次い
で、塩素ガスを通気し、水銀ランプを照射し塩素化反応
を行った。塩素含有量が66.5重量%に達した時点で
水銀ランプを消灯し、塩素ガスの供給を停止し、塩素化
反応を終了した。次いで、窒素ガスを通気して、未反応
塩素を除去し、得られたCPVCスラリ−を水洗により
塩酸を除去し、脱水、乾燥して粉末状のCPVCを得
た。
【0032】(実施例8〜12、比較例6〜11)分散
剤のみを表2の如く変更したこと以外実施例7と同様に
してPVCを製造した。得られたPVCを使用したこと
以外は実施例7と同様にしてCPVCを得た。
【0033】(実施例13)内容積300リットルのグ
ラスライニング製反応器に、イオン交換水200kgと
上記実施例7で得られたPVC50kgを投入し、真空
ポンプで水の蒸気圧+20mmHgまで減圧にした後、
110℃に昇温した。次いで、塩素ガスを通気し、塩素
化反応を行った。塩素含有量が66.5重量%に達した
時点で冷却し、塩素ガスの供給を停止した。次いで、窒
素ガスを通気して、未反応塩素を除去し、得られたCP
VCスラリ−を水洗により塩酸を除去し、脱水、乾燥し
て粉末状のCPVCを得た。
【0034】(実施例14〜18、比較例12〜16)
分散剤のみを表3の如く変更したこと以外実施例7と同
様にしてPVCを製造した。得られたPVCを使用した
こと以外は実施例13と同様にしてCPVCを得た。
【0035】尚上記実施例及び比較例で得られたPV
C、及びCPVCの物性評価を以下の通り行い、表1〜
3に結果を示す。 〔PVC配合物1〕PVC100重量部、ジブチル錫メ
ルカプト3重量部、ステアリン酸カルシウム1重量部、
エステル系ワックス1重量部、フタル酸エステル50重
量部、及び青色顔料2重量部からなる配合物。
【0036】〔PVC配合物2〕PVC100重量部、
ジブチル錫メルカプト3重量部、ステアリン酸カルシウ
ム1重量部、及びエステル系ワックス1重量部からなる
配合物。
【0037】〔CPVC配合物1〕CPVC100重量
部、ジブチル錫メルカプト3重量部、ステアリン酸カル
シウム1重量部、エステル系ワックス1重量部、フタル
酸エステル10重量部、及び青色顔料2重量部からなる
配合物。
【0038】〔CPVC配合物2〕CPVC100重量
部、三塩基性硫酸鉛3重量部、二塩基性ステアリン酸鉛
1重量部、ステアリン酸鉛1重量部、及びMBS樹脂1
0重量部からなる配合物。
【0039】〔物性評価〕 (1)粒度分布 実施例及び比較例で得られたPVC及びCPVC粉末に
つき、JIS−K6721に準拠して測定した。 (2)嵩比重(BD) 実施例及び比較例で得られたPVC及びCPVC粉末に
つき、JIS−K6721に準拠して測定した。
【0040】(3)PVCフィッシュアイ 上記PVC配合物1を50g、140℃の6インチロ−
ルに投入し、5分間混練して、厚さ0.5mmのシ−ト
を作成した。このシ−ト100cm2 当たりの透明粒子
数を計数した。 (4)PVCゲル化時間 プラストミル(Haak社製「R−90」)を使用し
て、上記PVC配合物2を64g、回転数40rpm、
試験温度を190℃で混練し、混練トルクがピークにな
るまでの時間を測定しゲル化時間とした。
【0041】(5)CPVCフィッシュアイ 上記CPVC配合物1を50g、215℃の6インチロ
−ルに投入し、2分間混練して、厚さ0.5mmのシ−
トを作成した。このシ−ト100cm2 当たりの透明粒
子数を計数した。 (6)CPVC熱安定性 上記CPVC配合物2を2本の8インチロールに供給
し、190℃で3分間混練して厚さ0.5mmのシート
を得た。このシ−トをギヤオ−ブン中で200℃の温度
で加熱し、黒化するまでの時間(分)を測定した。 (7)CPVCゲル化温度 プラストミル(Haak社製「R−90」)を使用し
て、上記CPVC配合物2を55g、回転数40rp
m、試験温度を150℃から毎分5℃の昇温スピードで
昇温しながら混練し、混練トルクがピークになる時の温
度をゲル化温度とした。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】
【発明の効果】上述の如く、本発明の効果は、重量平均
分子量100万〜800万のポリエチレンオキサイドと
水溶性セルロ−スエ−テルとを併用することによって得
られる。ポリエチレンオキサイド単独でVCの重合反応
を行った場合には、液滴の安定性に欠けるため、重合反
応中に重合体が塊状になってしまう等の異常重合を起こ
しやすい。また、水溶性セルロ−スエ−テルのみの場合
は、得られる重合体粒子の粒子径の安定性に欠け、粒子
径の分布幅の広いものとなる。ポリエチレンオキサイド
と水溶性セルロ−スエ−テルとを併用した場合のみ、粒
子径分布もシャ−プであり、加工性の良好なPVCが得
られる。
フロントページの続き (72)発明者 酒井 拓 山口県新南陽市開成町4560 徳山積水工業 株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル系単量体を水性媒体中で懸濁
    重合するにあたり、分散剤として、重量平均分子量10
    0万〜800万のポリエチレンオキサイド及び水溶性セ
    ルロ−スエ−テルを使用することを特徴とする塩化ビニ
    ル系樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】 水溶性セルロ−スエ−テルがヒドロキシ
    プロピルセルロ−ス又はヒドロキシプロピルメチルセル
    ロ−スの少なくとも何れか1種であることを特徴とする
    請求項1記載の塩化ビニル系樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の製造方法により得
    られた塩化ビニル系樹脂を、水懸濁下において塩素化す
    ることを特徴とする塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記塩素化反応を光照射下で行うことを
    特徴とする請求項3記載の塩素化塩化ビニル系樹脂の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 前記塩素化反応を加熱下で行うことを特
    徴とする請求項3記載の塩素化塩化ビニル系樹脂の製造
    方法。
JP11575197A 1997-05-06 1997-05-06 塩化ビニル系樹脂及び塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法 Pending JPH10306108A (ja)

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