JPH09118713A - 塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法 - Google Patents

塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法

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JPH09118713A
JPH09118713A JP27567495A JP27567495A JPH09118713A JP H09118713 A JPH09118713 A JP H09118713A JP 27567495 A JP27567495 A JP 27567495A JP 27567495 A JP27567495 A JP 27567495A JP H09118713 A JPH09118713 A JP H09118713A
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pvc
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chloride resin
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Mamoru Hino
守 日野
Yukio Shibazaki
行雄 柴崎
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】PVCの重合時に多量のスケールが発生せず、
ゲル化性能及び耐熱性に優れると共に、工業的に有利な
塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法を提供する。 【解決手段】塩化ビニル単量体単独又は塩化ビニル単量
体とこれと共重合可能な他の単量体との混合物を油溶性
重合開始剤の存在下、水性媒体中で懸濁重合する際に、
反応系に、(a)ケン化度60〜90モル%の部分ケン
化ポリ酢酸ビニル及び(b)セルローズ誘導体の少なく
とも1種、ならびに(c)アニオン系界面活性剤を添加
して、BET比表面積1.3〜8cm2 /gの塩化ビニ
ル系重合体を得た後、塩素化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩素化塩化ビニル
系樹脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、塩素化塩化ビニル系樹脂(以
下CPVCという)は、塩化ビニル系樹脂(以下PVC
という)を塩素化して得られる。従来より、PVCは機
械的強度、耐候性、耐薬品性の優れた材料として多くの
用途に用いられている。しかしながら、PVCには、耐
熱性に劣るという欠点をもっているため、PVCを塩素
化して耐熱性を向上させたCPVCが出現した。PVC
は熱変形温度が低く使用可能な上限温度が60〜70℃
付近であるため、熱水に対して使用できないのに対し、
CPVCは熱変形温度がPVCよりも20〜40℃も高
いため熱水に対して使用可能であり、例えば、耐熱パイ
プ、耐熱継手、耐熱バルブ等に好適に使用されている。
【0003】しかしながら、CPVCは熱変形温度が高
いため、成形加工性時にゲル化させるには高温と高剪断
力を必要とし、分解し着色しやすい傾向があった。従っ
て、CPVCは成形加工幅が狭く、不十分なゲル化状態
で製品化されることが多く、素材のもつ能力を十分に引
き出しているとはいえなかった。
【0004】このような問題点を解決するため、例え
ば、特開昭49−6080号公報には、イオン性乳化剤
と水溶性金属塩及び水溶性高分子分散剤からなる懸濁安
定剤を使用することによって、約1μmの基本粒子から
なる凝集体で構成されるPVCを塩素化する方法が開示
されている。しかしながら、この方法では、成形加工時
のゲル化性能が向上するもののまだ十分でなく、重合の
際に多量のスケールが発生し、これが重合槽の壁面に付
着し、そのスケール除去作業を必要とするという問題点
があった。
【0005】また、例えば、特開昭61−174201
号公報には、セルロース系分散剤の存在下でPVCを重
合した後、セルロース分解酵素を作用させてセルロース
系分散剤皮膜を除去したPVCを後塩素化する方法が開
示されている。しかしながら、この方法では、セルロー
スがPVC表面で外殻として塩化ビニル系重合体と密に
融着しており、セルロース分解酵素を作用させても効果
が十分に発揮しないため、ゲル化性能、可塑剤吸収性が
向上しないという問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するためになされたものであり、その目的は、P
VCの重合時に多量のスケールが発生せず、ゲル化性能
及び耐熱性に優れると共に、工業的に有利な塩素化塩化
ビニル系樹脂の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の塩素化塩化ビニ
ル系樹脂の製造方法は、塩化ビニル単量体単独又は塩化
ビニル単量体とこれと共重合可能な他の単量体との混合
物を油溶性重合開始剤の存在下、水性媒体中で懸濁重合
する際に、反応系に、(a)ケン化度60〜90モル%
の部分ケン化ポリ酢酸ビニル及び(b)セルローズ誘導
体の少なくとも1種、ならびに(c)アニオン系界面活
性剤を添加して、BET比表面積1.3〜8m2 /gの
塩化ビニル系重合体を得た後、塩素化することを特徴と
するものである。
【0008】本発明の製造方法では、塩化ビニル単量体
単独又は塩化ビニル単量体とこれと共重合可能な他の単
量体との混合物を油溶性重合開始剤の存在下、水性媒体
中で懸濁重合する際に、反応系に、部分ケン化ポリ酢酸
ビニル(a)及びセルローズ誘導体(b)の少なくとも
1種ならびにアニオン系界面活性剤(c)を添加して、
塩化ビニル系重合体を得た後、該重合体を塩素化する。
【0009】上記塩化ビニル単量体と共重合可能な他の
単量体としては、酢酸ビニル等のアルキルビニルエステ
ル類;エチレン、プロピレン等のα−モノオレフィン類
の他、塩化ビニリデン、スチレン等が挙げられるが、塩
化ビニル単量体と共重合可能なものであれば特に制限は
ない。
【0010】上記部分ケン化ポリ酢酸ビニル(a)は、
懸濁分散剤として用いられ、そのケン化度は、低くなる
と油溶性が強くなり分散能力が不足するため得られるP
VCは粗大粒子が多くなり、高くなると保護コロイド性
が強くなるため得られるPVC粒子表面に硬い外殻(以
下スキンという)が形成され、同時にPVC粒子内の微
細孔面積(BET比表面積)が低下して、後の塩素化時
の反応速度を下げ、得られるCPVCのゲル化性が悪く
なるので、60〜90モル%が好ましく、より好ましく
は70〜85モル%である。
【0011】上記部分ケン化ポリ酢酸ビニル(a)の平
均重合度は、低くなると分散能力に欠けるためPVCが
粗大粒子やブロック状になり易く、高くなるとPVC粒
子のスキン層が厚くなると共に、多孔性(微細孔面積)
が不足して後の塩素化適性が悪くなるので、500〜
3,000が好ましく、より好ましくは700〜2,0
00である。
【0012】上記部分ケン化ポリ酢酸ビニル(a)の添
加量は、少なくると油滴が不安定なためにPVCはブロ
ック状になり易く、多くなるとPVC表面のスキン層が
厚くなって後の塩素化適性が悪くなるので、塩化ビニル
単量体に対して150〜2,000ppmが好ましい。
【0013】上記セルローズ誘導体(b)は、懸濁分散
剤として使用され、例えば、メチルセルローズ、エチル
セルローズ、ヒドロキシプロピルメチルセルローズ、ヒ
ドロキシエチルセルローズ等が挙げられる。
【0014】上記セルローズ誘導体(b)の添加量は、
少なくなると重合系が不安定となるためPVC粒子が得
られずブロック状となることがあり、多くなるとPVC
粒子表面に厚いスキンが形成され、塩素化反応を遅らせ
る場合があるので、塩化ビニル単量体に対して150〜
2,000ppmが好ましい。
【0015】上記アニオン系界面活性剤(c)として
は、ステアリン酸ソーダ石鹸等の脂肪酸塩;ラウリル硫
酸ナトリウム等のアルキル硫酸エステル塩;ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスル
ホン酸塩;オクチルナフタレンスルホン酸ナトリウム等
のアルキルナフタレンスルホン酸塩;ジドデシルスルホ
琥珀酸ナトリウム等のアルキルスルホ琥珀酸塩の他、ア
ルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、アルキル燐
酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、ナ
フタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、特殊ポリカルボ
ン酸型高分子界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキル
燐酸エステル、反応性界面活性剤などが挙げられ、これ
らは単独で使用されてもよく、二種以上が併用されても
よい。
【0016】上記アニオン系界面活性剤(c)の添加量
は、少なくなるとPVCのスキン層が厚く形成されると
共に多孔性が不足し、BET比表面積が小さくなるため
成形加工性の向上効果が小さく、多くなるとPVCの粒
度分布が広くなると共に重合器内壁に付着するポリマー
スケールの量が増加し、時にはブロック状となってPV
Cが得られなくなるので、塩化ビニル単量体に対して1
〜3,000ppmが好ましく、より好ましくは3〜
2,000ppmである。
【0017】上記油溶性重合開始剤としては、一般に塩
化ビニル系樹脂の重合に用いられている公知のものが使
用可能であり、例えば、t−ブチルパーオキシネオデカ
ノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、
t−ヘキシルパーオキシピバレート、α−クミルパーオ
キシネオデカノエート、t−ヘキシルネオヘキサノエー
ト、2,4,4−トリメチルペンチル−2−パーオキシ
−2−ネオデカノエート等のパーエステル化合物;ジイ
ソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチル
ヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシ
エチルパーオキシジカーボネート、ジメトキシイソプロ
ピルパーオキシジカーボネート等のパーカーボネート化
合物;デカノイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシ
ド、ベンゾイルパーオキシド、クメンハイドロパーオキ
シド、シクロヘキサノンパーオキシド、2,4−ジクロ
ロベンゾイルパーオキシド、p−メタンハイドロパーオ
キシド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキ
シド、イソブチリルパーオキシド等のパーオキシド化合
物;α,α'-アゾビスイソブチロニトリル、α,α'-ア
ゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、α,α'-
アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニト
リル)等のアゾ化合物などが挙げられ、これらは単独で
使用されてもよく、二種以上が併用されてもよい。
【0018】本発明の製造方法では、塩化ビニル系単量
体から懸濁重合により、塩化ビニル系重合体を得る。こ
の懸濁重合において、脱イオン水、懸濁分散剤、乳化
剤、水溶性増粘剤、塩化ビニル単量体及びその他の単量
体の仕込み方法は、従来公知の方法が採用可能であり、
重合条件によって、重合調整剤、連鎖移動剤、帯電防止
剤、架橋剤、安定剤、充填剤、スケール防止剤が添加さ
れてもよい。
【0019】本発明で使用される重合器(耐圧オートク
レーブ)の形状、構造は、特に制限がなく、従来よりP
VCの重合に使用されているものが用いられる。また、
攪拌翼は、ファウドラー翼、パドル翼、タービン翼、フ
ァンタービン翼、ブルマージン翼等の汎用的に用いられ
ているものでよいが、特にファウドラー翼が好ましく、
邪魔板(バッフル)との組み合わせも特に制限はない。
【0020】本発明で用いられるPVC粒子の比表面積
は、小さくなると表面積が狭くなり、塩素化反応時間が
長くなると共に、PVC粒子表面で偏った塩素化が起こ
るため同じ塩素化率のPVCを比較した場合、熱安定性
が悪く熱変形温度が低くなり、大きくなると物性的な問
題はないが低転化率での取り出し等の手段を必要とし生
産コストの上昇を招くので、1.3〜8m2 /gに制限
され、好ましくは1.4〜5m2 /gである。
【0021】本発明の製造方法では、上記PVCを後塩
素化してCPVCを得る。塩素化の工程では、従来の塩
素化方法がそのまま使用可能であり、例えば、PVCを
懸濁した状態、溶剤に溶解した状態又は固体状態で、P
VCに塩素を接触させることにより行われる。
【0022】上記方法のうち、懸濁した状態で塩素化す
る場合は、懸濁状態によって得られたPVCを水性媒体
から分離しないで、懸濁重合によって得られた懸濁物そ
のものの中へ直接塩素を吹き込むことにより塩素化する
方法が好ましい。
【0023】上記懸濁した状態で塩素化する場合は、光
源を反応生成物に照射して光反応的に塩素化を促進して
もよい。光源としては、紫外光線;水銀灯、アーク灯、
白熱電球、蛍光灯、カーボンアーク灯等の可視光線が好
適に使用され、特に、紫外光線が効果的である。
【0024】また、上記水性媒体中には、アセトン、メ
チルエチルケトン等の少量のケトン類を加えてもよく、
さらに必要に応じて、塩酸、トリクロロエチレン、四塩
化炭素等の少量の塩素系溶剤が添加されてもよい。
【0025】上記塩素化の工程で、得られるCPVCの
塩素含有率が、60〜70重量%となるように調整する
のが好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を説明す
る。 (実施例1) 〔PVCの調製〕内容積100リットルの重合器(耐圧
オートクレーブ)に脱イオン水50kg、塩化ビニル単
量体に対して、表1に示す平均ケン化度及び重合度の部
分ケン化ポリ酢酸ビニルを750ppm、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル硫酸エステル塩10ppmなら
びにt−ブチルパーオキシネオデカノエート500pp
mを投入した。次いで、重合器内を45mmHgまで脱
気した後、塩化ビニル単量体33kgを仕込み攪拌を開
始した。重合器内を57℃に昇温して重合を開始し、重
合反応終了までこの温度を保った。重合転化率が90%
になった時点で反応を終了し、重合器内の未反応単量体
を回収した後、重合体をスラリー状で系外へ取り出し、
脱水乾燥してPVCを得た。 〔CPVCの調製〕内容積300リットルのグラスライ
ニング製反応槽に脱イオン水150kgと上記で得たP
VC45kgを入れ、攪拌してPVCを水中に分散さ
せ、その後反応槽を昇温して槽内を70℃に保った。次
いで、反応槽内に窒素ガスを吹き込み槽内を窒素ガスで
置換した後、反応槽内に塩素ガスを吹き込み、水銀ラン
プで槽内を紫外線照射しながらPVCの塩素化を行っ
た。槽内の塩酸濃度を測定して塩素化反応の進行状況を
検討しながら塩素化反応を続け、生成したCPVCの塩
素含有率が66.5重量%に達した時点で塩素ガスの供
給を停止し、塩素化反応を終了した。さらに、槽内に窒
素ガスを吹き込んで未反応塩素を除去し、得られた分散
物を水酸化ナトリウムで中和した後、水で洗浄し脱水、
乾燥して粉末状のCPVCを得た。得られたCPVCの
塩素含有率は66.5重量%であった。
【0027】(実施例2)ポリオキシエチレンアルキル
エーテル硫酸エステル塩に代えて、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル燐酸エステルを10ppm使用したこ
と以外は、実施例1と同様にしてPVCを得た後、この
PVCを実施例1と同様にして塩素化し、CPVCを得
た。得られたCPVCの塩素含有率は66.5重量%で
あった。
【0028】(実施例3、比較例1、3、4)表1に示
すケン化度及び平均重合度の部分ケン化ポリ酢酸ビニル
を750ppm使用したこと以外は、実施例1と同様に
してPVCを得た後、このPVCを実施例1と同様にし
て塩素化し、CPVCを得た。得られたCPVCの塩素
含有率は66.5重量%であった。
【0029】(比較例2)ポリオキシエチレンアルキル
エーテル硫酸エステル塩を全く使用しなかったこと以外
は、実施例1と同様にしてPVCを得た後、このPVC
を実施例1と同様にして塩素化し、CPVCを得た。得
られたCPVCの塩素含有率は66.5重量%であっ
た。
【0030】上記実施例及び比較例で得られたCPVC
につき、下記の性能評価を行い、その結果を表1に示し
た。 (1)BET比表面積の測定 試料管に測定サンプル約2gを投入し、前処理として7
0℃で3時間サンプルを真空脱気した後、サンプル重量
を正確に測定した。前処理の終了したサンプルを測定部
(40℃恒温槽)に取り付けて測定を開始した。測定終
了後、吸着等温線の吸着側のデータからBETプロット
を行い、比表面積を算出した。尚、測定装置として日本
ベル社製比表面積測定装置「BELSORP 28S
A」を、測定ガスとして窒素ガスを使用した。
【0031】(2)ゲル化温度の測定 Haak社製「レオコード90」を使用して、下記樹脂
組成物55gを、回転数40rpmで、温度を150℃
から毎分5℃の昇温速度で上昇させながら混練し、混練
トルクが最大になる時の温度及びトルクを測定した。
尚、樹脂組成物としては、CPVC100重量部に対し
て、三塩基性硫酸鉛3重量部、二塩基性ステアリン酸鉛
1重量部及びMBS樹脂10重量部からなるものを使用
した。
【0032】(3)熱安定性試験 上記樹脂組成物を、8インチロール2本からなる混練機
に供給してロール表面温度205℃で混練し、混練物を
ロールに巻き付けてから30秒毎に巻き付いたCPVC
シートを切り返しながら、3分毎に少量のシートを切り
出して、シートの着色度を比較し、黒褐色に変わる時間
で熱安定性を判定した。
【0033】(4)ビカット軟化温度 上記熱安定性試験で作製した5mm厚のCPVCシート
を、15mm角に切り出して測定用サンプルとし、JI
S K7206(重り1.0kgf)に準拠して測定し
た。
【0034】
【表1】
【0035】(実施例4)部分ケン化ポリ酢酸ビニルに
代えてヒドロキシプロピルメチルセルローズを750p
pm、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステ
ル塩を300ppm使用したこと以外は、実施例1と同
様にしてPVCを得た後、このPVCを実施例1と同様
にして塩素化し、CPVCを得た。得られたCPVCの
塩素含有率は66.5重量%であった。
【0036】(実施例5)ポリオキシエチンアルキルエ
ーテル硫酸エステル塩に代えて、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル燐酸エステルを300ppm使用したこ
と以外は、実施例4と同様にして塩素含有率66.5重
量%のCPVCを得た。
【0037】(実施例6)ヒドロキシプロピルメチルセ
ルローズに代えて、メチルセルローズを750ppm使
用したこと以外は、実施例4と同様にしてPVCを得た
後、このPVCを実施例1と同様にして塩素化し、CP
VCを得た。得られたCPVCの塩素含有率は66.5
重量%であった。
【0038】(比較例5)ポリオキシエチレンアルキル
エーテル硫酸エステル塩を全く使用しなかったこと以外
は、実施例4と同様にしてPVCを得た後、このPVC
を実施例1と同様にして塩素化し、CPVCを得た。得
られたCPVCの塩素含有率は66.5重量%であっ
た。
【0039】(比較例6)ヒドロキシプロピルメチルセ
ルローズを全く使用しなかったこと以外は、実施例4と
同様にしててPVCの重合を行ったが、ブロック状の粒
子となり塩素化できなかった。
【0040】(比較例7)ヒドロキシプロピルメチルセ
ルローズを2500ppm、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル硫酸エステル塩を15ppm使用したこと以
外は、実施例4と同様にしてPVCを得た後、このPV
Cを実施例1と同様にして塩素化し、CPVCを得た。
得られたCPVCの塩素含有率は66.5重量%であっ
た。
【0041】(比較例8)ヒドロキシプロピルメチルセ
ルローズに代えて、部分ケン化ポリ酢酸ビニル(ケン化
度74モル%,重合度800)を750ppm使用し、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩を
全く使用しなかったこと以外は、実施例4と同様にして
PVCを得た後、このPVCを実施例1と同様にして塩
素化し、CPVCを得た。得られたCPVCの塩素含有
率は66.5重量%であった。
【0042】上記実施例4〜6及び比較例5〜8で得ら
れたCPVCにつき、実施例1と同様な測定を行い、そ
の結果を表2に示した。
【0043】
【表2】
【0044】
【発明の効果】本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂の製造
方法は、上述の構成であり、得られる塩素化塩化ビニル
系樹脂は耐熱性が高く、成形加工時におけるゲル化性能
が優れる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル単量体単独又は塩化ビニル単量
    体とこれと共重合可能な他の単量体との混合物を油溶性
    重合開始剤の存在下、水性媒体中で懸濁重合する際に、
    反応系に、(a)ケン化度60〜90モル%の部分ケン
    化ポリ酢酸ビニル及び(b)セルローズ誘導体の少なく
    とも1種、ならびに(c)アニオン系界面活性剤を添加
    して、BET比表面積1.3〜8m2 /gの塩化ビニル
    系重合体を得た後、塩素化することを特徴とする塩素化
    塩化ビニル系樹脂の製造方法。
JP27567495A 1995-10-24 1995-10-24 塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法 Pending JPH09118713A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1999067305A1 (fr) * 1998-06-25 1999-12-29 Sekisui Chemical Co., Ltd. Resine a base de chlorure de vinyle chlore et articles moules
CN107964058A (zh) * 2016-10-19 2018-04-27 台湾塑胶工业股份有限公司 形成乳化聚氯乙烯组成物的方法及氯化聚氯乙烯的制备方法

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US6590041B1 (en) 1998-01-14 2003-07-08 Sekisui Chemical Co., Ltd. Chlorinated vinyl chloride-based resin and molded articles
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