JPH10291541A - 吊り具付き容器の製造方法 - Google Patents

吊り具付き容器の製造方法

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JPH10291541A
JPH10291541A JP9115227A JP11522797A JPH10291541A JP H10291541 A JPH10291541 A JP H10291541A JP 9115227 A JP9115227 A JP 9115227A JP 11522797 A JP11522797 A JP 11522797A JP H10291541 A JPH10291541 A JP H10291541A
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敬三 五十嵐
Shigeru Komatsu
滋 小松
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吊り具を係止するために容器底面に突設され
た突起の拡径部が一層高い破壊強度を備え、吊り具の抜
け落ちを確実に防止し得る吊り具付き容器の新規な製造
方法を提供する。 【解決手段】 容器本体とその底面(15)に取り付け
られる回動可能な吊り具(2)とから構成される容器の
製造方法であり、吊り具(2)に設けられた軸孔(23
f)に対し、容器本体の底面(15)に突設された突起
(16)を挿入した後、底面(15)を上方へ向けた状
態で且つ加圧することなく突起(16)の先端を溶融し
て拡径する。また、好ましくは、燃焼によって突起(1
6)の先端を溶融する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吊り具付き容器の
製造方法に関するものであり、詳しくは、底面に吊り具
が取り付けられた輸液容器などの吊り具付き容器の製造
方法であって、特定の係止方法により吊り具の取付強度
を一層高め得る新規な製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】吊り具付き容器は、吊り下げ用の吊り具
が底面に取り付けられた容器であり、主に、医療におけ
る輸液容器として使用される。吊り具付き容器に関する
技術は、特公平2−6535号公報に「輸液容器」とし
て、また、特公平6−17140号公報に「吊具付容器
の製造方法」として開示されている。
【0003】上記の各公報に記載された容器は、熱可塑
性樹脂から成る容器本体と、容器本体の底面に取り付け
られる回動可能な吊り具とから構成され、吊り具は、成
形時に容器本体の底面に形成されるスプルー(ゲート突
起)を利用して取り付けられる。図6は、従来の吊り具
付き容器における吊り具の取付工程を容器底部の縦断面
図で示した図である。
【0004】すなわち、図6(a)に示す様に、上記の
吊り具付き容器の吊り具(2)は、吊り具(2)に設け
られた軸孔(23f)に対し、容器本体の底面(15)
に形成された突起(16)を相対的に挿入した後、加熱
された押圧ピンのヘッド又は超音波ウエルダーのホーン
等の溶融圧潰手段(6)を突起(16)の先端に当てが
い、突起(16)の先端を溶融しつつ押し潰すことによ
って取り付けられる。そして、押し潰された結果、図6
(b)に示す様に、突起(16)の先端には、断面形状
がキノコ状の拡径部(16h)が形成され、斯かる拡径
部(16h)によって吊り具(2)が係止される。ま
た、拡径部(16h)の一部と吊り具(2)の軸孔(2
3f)の開口部近傍とは若干溶着した状態となる。
【0005】輸液容器として上記の容器を適用する場合
には、一般的に、内部洗浄を施された後に所要の薬液が
充填される。そして、使用の際には、強制的に吊り具
(2)を回動させることにより当該吊り具と拡径部(1
6h)との溶着個所が外れ、吊り具(2)が自在に回動
する状態となる。従って、斯かる吊り具(2)を介し、
医療器具などに容器本体を転倒状態で吊り下げることに
より、輸液チューブ等において捩れのない状態で使用で
きる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の吊り
具付き容器においては、薬液などが充填された状態では
容器本体の質量が大きいため、吊り具(2)によって吊
り下げた際に取扱条件などによっては突起(16)の拡
径部(16h)が崩壊し、吊り具(2)が外れて容器本
体が落下すると言う問題が生じている。
【0007】上記の問題を種々解析したところ、次の様
な原因に因ることが確認された。すなわち、吊り具
(2)を取り付ける際、突起(16)の先端において
は、溶融圧潰手段(6)による加熱によって比較的表層
部分だけが溶融し、溶融した樹脂が強制的に押し拡げら
れて拡径部(16h)が形成される。その結果、図6
(b)に破線で示す様に、キノコ状の拡径部(16h)
においては、傘に相当する部位と突起(16)の支柱の
部位とが十分に一体化していないため、吊り具(2)に
よる相対的な引張破壊強度が低く、拡径部(16h)の
崩壊によって吊り具(2)が脱落する。
【0008】また、上記の様に、表層の樹脂だけが一時
的に溶融し且つ強制的に拡げられた突起(16)の拡径
部(16h)においては、表面だけが極めて弱い力で吊
り具(2)側に接着した状態となっているため、洗浄や
薬液充填などの工程において、拡径部(16h)と吊り
具(2)との溶着個所が簡単に外れ、その結果、吊り具
が不要に回動すると言う不具合もある。これに対し、洗
浄や薬液充填工程などにおける取扱性を高めるため、加
熱圧潰条件を変更し、拡径部(16f)と吊り具(2)
の軸孔(23f)の開口部近傍とを強固に溶着するなら
ば、使用時においても回動しないと言う問題が生じる。
【0009】本発明の目的は、次の要件、すなわち、
(i )洗浄や薬液充填などの後の操作工程において不
要に吊り具が回動することなく且つ使用時には簡単に解
放できる程度に容器本体側に適度な力で吊り具が溶着し
ていること、そして、(ii)吊り具の抜け落ちがない
様に、吊り具を係止するための突起の拡径部が一層高い
破壊強度を備えていることの2つの要件を同時に満足し
得る吊り具付き容器の新規な製造方法を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の吊り具付き容器の製造方法は、熱可塑性樹
脂から成る容器本体と、当該容器本体の底面に取り付け
られる回動可能な吊り具とから構成される容器の製造方
法であって、吊り具に設けられた軸孔に対し、容器本体
の底面に突設されたピン状の突起を挿入した後、容器本
体の底面を上方へ向けた状態で且つ加圧することなく突
起の先端を溶融して拡径することにより、吊り具を係止
することを特徴としている。
【0011】上記の製造方法においては、燃焼によって
突起の先端を溶融するのが特に好ましい。斯かる態様に
おいては、突起の先端を燃焼させることにより、突起の
先端側の全体を十分に溶融し、溶融した樹脂の自重によ
って突起先端を拡径するため、完全に一体化した拡径部
を突起の先端側に形成できる。
【0012】また、燃焼によって突起の先端を溶融する
方法においては、吊り具として、軸孔の一端側に大径部
を備え、溶融形成した突起の拡径部が前記大径部に没入
する吊り具を使用するのが好ましい。斯かる態様におい
ては、突起の先端に拡径部を溶融形成した際、拡径部が
軸孔の一端側の大径部に没入することにより、拡径部の
一部と軸孔の大径部の奥端部が適度に溶着する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係る吊り具付き容器の製
造方法の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1
は、本発明に係る吊り具付き容器の製造方法における吊
り具の取付工程を容器底部の縦断面図で示した図であ
る。図2は、本発明の好ましい態様の吊り具の取付工程
を容器底部の縦断面図で示した図である。図3は、本発
明の製造方法によって得られる吊り具付き容器の一例を
示す正面図である。図4は、図3における容器の底面図
および底部の縦断面図である。図5は、図3における容
器の使用態様を示す正面図である。
【0014】先ず、本発明の製造方法によって得られる
吊り具付き容器(以下、「容器」と言う。)の構造につ
いて説明する。斯かる容器は、図3に示す様に、熱可塑
性樹脂から成る容器本体(1)と、当該容器本体の底面
(15)に取り付けられる回動可能な吊り具(2)とか
ら構成される。
【0015】容器本体(1)を構成する熱可塑性樹脂と
しては、後述の成形法に適用し得る限り、各種の熱可塑
性樹脂が使用できる。代表的には、例えば、ポリプロピ
レン、高密度、低密度、線状低密度の各ポリエチレン、
ポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。
【0016】図3に示す容器本体(1)は、主に、底部
側が幾分絞られた縦長の胴部(11)と、胴部(11)
の上端に設けられた口部(12)とから成る。胴部(1
1)は、楕円形または角部が円弧状に形成された略矩形
の横断面形状を備えている。胴部(11)の各側面はそ
れぞれ上下方向において緩やかに湾曲しており、胴部
(11)の両側面(11a)は外側に僅かに膨出した形
状になされ、胴部(11)の前後面(11b)は内側に
僅かに後退した形状になされる。斯かる湾曲構造の胴部
(11)を備えた容器本体(1)は、内容物の排出に伴
って前後面(11b)が内側に潰れて容易に減容する。
【0017】口部(12)の基部には、蓋の取付位置を
規定するためのフランジが張り出している。肩部(1
3)は、口部(12)から胴部(11)に滑らかに連続
した形状となる様に、略楕円形の横断面形状になされ
る。底面(15)は、例えば、角部が円弧状の略矩形状
に形成される。底面(15)は、吊り具(2)によって
吊り下げた際に全体形状を保持し得る様に、剛性を高め
るための構造を備えている。具体的には、図4に示す様
に、底面(15)の外周側には、リブとして機能する折
返し部(15C)が設けられる。
【0018】底面(15)の折返し部(15C)の内周
側、すなわち、折返し部(15C)に相対し、胴部(1
1)の内側に向けて後退した底面(15)の凹没部分の
中央には、厚肉に形成された吊り具(2)の固定部(2
3)を嵌め込むため、更に内側に向けて後退した円形の
凹部が形成され、斯かる凹部の中心に後述するピン状の
突起(16)が形成される。そして、底面(15)の凹
没部分には、上記の突起(16)を利用して吊り具
(2)が回動可能に取り付けられる。
【0019】吊り具(2)は、容器本体(1)と同様
に、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂に
よって構成される。吊り具(2)は、図4に示す様に、
底面(15)の上記凹没部分にほぼ嵌合する形状になさ
れている。具体的には、吊り具(2)は、外郭を略矩形
の平面形状になされた帯状の枠部(21)と、枠部(2
1)の1組の対角を連結する帯状の連結部(22)と、
連結部(22)の中央(枠部(21)の中心)に位置し
且つ円盤状になされた固定部(23)とから構成され
る。
【0020】固定部(23)の中心には、突起(16)
を相対的に挿入するための軸孔(23f)が設けられ
る。そして、軸孔(23f)の一端側には、後述の突起
(16)の拡径部(16g)(図2(b)参照)を溶融
形成した際に当該拡径部が没入する様に、大径部(23
j)が設けられるのが好ましい。斯かる大径部(23
j)の形状は、図示した形状の他、円錐状や円錐台状な
どでもよい。また、吊り具(2)の固定部(23)は、
軸孔(23f)の一端側を拡径する関係から厚肉に形成
される。
【0021】更に、吊り具(2)の連結部(22)の基
端部分であって、容器本体(1)の底面(15)に対峙
する枠部(21)の表面には、連結部(22)の側縁に
沿って枠部(21)を対称に折り曲げるための各一対の
溝(21e)が設けられる。斯かる溝(21e)を利用
し、枠部(21)の隣接する2辺を1組として各組ごと
に三角形状に折り曲げられることにより、吊り具(2)
は、容器本体(1)の底面(15)から突出する吊り下
げ手段として機能する。
【0022】すなわち、図3及び図4に示す容器を吊り
下げる場合は、容器本体(1)の底面(15)に取り付
けられた吊り具(2)の枠部(21)を折り曲げること
により、底面(15)から突出する略三角形状の1組の
ベルトを形成する。従って、図5に示す様に、折り曲げ
た吊り具(2)をフック等に掛止することにより、容器
本体(11)を転倒状態で吊り下げることが出来る。
【0023】次に、本発明に係る容器の製造方法を説明
する。本発明の製造方法においては、先ず、上述の容器
本体(1)と吊り具(2)を各々に準備する。容器本体
(1)は、例えば、有底パリソンを使用する二軸延伸ブ
ロー法によって作製される。上記の有底パリソンは、底
部先端に突起を有する試験管状の予備成形体であり、通
常、射出成形によって成形される。有底パリソンの突起
は、上記ピン状の突起(16)であり、射出成形する際
のスプルー部を残存させることによって容易に形成でき
る。容器本体(1)の内容積を0.1〜1.5リットル
に設定する場合、突起(16)の直径は2〜5mm程
度、突起(16)の高さは5〜20mm程度とされる。
【0024】次いで、融点以下の所定の延伸温度に設定
された成形金型内に上記の有底パリソンを装填した後、
金型内の有底パリソンの内部に延伸ロッドを伸長させる
ことにより縦方向に引き伸ばすと共に、延伸ロッドを通
じ、加圧空気を吹出して径方向に膨張させ、所定形状の
容器本体(1)を成形する。斯かるブロー成形において
は、有底パリソンの突起を潰さない様に、突起が入り込
む開口部を備えた金型を予め使用する必要がある。ま
た、吊り具(2)は、通常、射出成形によって図4に示
す上述の形状に一体的に作製される。
【0025】本発明の製造方法においては、容器本体
(1)に対し、特定の取付方法によって吊り具(2)を
取り付けることが最大の特徴である。すなわち、容器本
体(1)に吊り具(2)を取り付ける場合、図1(a)
に示す様に、吊り具(2)に設けられた軸孔(23f)
に対し、容器本体(1)の底面(15)に突設されたピ
ン状の突起(16)を相対的に挿入した後、図1(b)
〜(c)に示す様に、容器本体(1)の底面(15)を
上方へ向けた状態で且つ加圧することなく突起(16)
の先端を溶融して拡径し、形成した拡径部(16g)に
より吊り具(2)を係止する。
【0026】本発明において、加圧することなく突起
(16)の先端を溶融する方法としては、図2に示す様
に、燃焼によって突起(16)の先端を溶融する方法が
特に好ましい。すなわち、図2(a)に示す様に、容器
本体(1)の底面(15)に吊り具(2)を嵌め合わせ
且つ転倒させた状態で突起(16)の先端に着火する。
着火には如何なる手段を使用してもよいが、通常、比較
的小さな炎を先端から発生させるトーチが使用される。
【0027】突起(16)の先端を燃焼させると、消失
しない部分全体が燃焼熱によって溶融状態となり、図2
(b)に示す様に、表層のみでなく、全体が一体となっ
て自重で流動し、扁平状態となって突起(16)の先端
側に拡径部(16g)が形成される。同時に、形成され
る拡径部(16g)が吊り具(2)の軸孔(23f)の
周縁に接触し且つ軸孔(23f)を略閉塞するその結
果、燃焼温度が低下し且つ周囲の酸素量が減少して炎が
自然鎮火する。また、拡径部(16g)が硬化した際、
その一部が軸孔(23f)の周縁に若干溶着した状態と
なる。
【0028】上記の様な燃焼によって突起(16)の先
端を溶融する方法によれば、突起の先端に着火するだけ
でよいため、溶融するための装置構成が極めて簡単であ
り、しかも、突起(16)の先端側全体に対してこれを
溶融するために必要な溶融熱を最も効率的に発生でき
る。そして、突起(16)の先端側の全体を十分に溶融
し、溶融した樹脂の自重によって突起先端を拡径するた
め、完全に一体化した拡径部(16g)を突起(16)
の先端側に形成できる。
【0029】また、上記の様に、燃焼による溶融方法に
おいては、吊り具として、軸孔(23f)の一端側に大
径部(23j)を備え、溶融形成した突起の拡径部(1
6g)が大径部(23j)に没入する図示した様な吊り
具(2)を使用するのが好ましい。すなわち、燃焼によ
って突起(16)の先端に拡径部(16g)を溶融形成
した際、拡径部(16g)が軸孔(23f)の大径部
(23j)に没入し、拡径部(16g)の一部と軸孔
(23f)の大径部(23j)の奥端部が一層適度に溶
着する。
【0030】加圧のない溶融において、溶融した突起
(16)の先端が自重で拡径するには、容器本体(1)
の底面(15)を上方に向ける必要があるが、突起(1
6)の先端側が溶融状態の際に上向きであれば十分であ
る。
【0031】本発明の製造方法によれば、吊り具(2)
を係止するための突起(16)の拡径部(16g)が完
全に一体化した状態で形成されるため、一層高い破壊強
度を備えている。従って、図5に示す状態で容器本体
(1)を吊り下げて且つ乱雑に取り扱っても、突起(1
6)の拡径部(16g)が崩壊することがなく、容器本
体(1)から吊り具(2)が抜け落ちる虞がない。ま
た、吊り具(2)を取り付けた際、突起(16)の拡径
部(16g)が適度に吊り具(2)側に溶着するため、
輸液容器などに適用する場合における洗浄や薬液充填な
どの他の操作工程で不要に吊り具(2)が回動すること
がなく、しかも、使用時には適度な力で簡単に吊り具
(2)を解放できる。
【0032】因に、ポリプロピレンにて容器本体(1)
を一体成形し、約3.5mmの直径の突起(スプルー)
(16)を燃焼溶融させて吊り具(2)を取り付けた場
合、形成された突起(16)の拡径部(16g)は、約
20kgf以上の引張破壊強度を備えており、また、容
器本体(1)側に溶着した吊り具(2)を回転させるの
に必要なトルク、すなわち、解放トルクは、2〜5kg
f・cm程度である。
【0033】本発明の製造方法は、特に、容器本体を安
全に吊り下げることが要求される医療用の輸液容器の製
造に好適である。なお、本発明において、容器本体の形
状は、用途に応じた適宜の形状に成形でき、吊り具の形
状も、一端側がリング状に形成され且つ他端側が回動可
能に係止される板状片などの適宜の形状に設定し得る。
また、容器本体の予備成形体としての有底パリソンは、
押出成形などにより筒状体を形成した後、筒状体の一端
を加熱下に加工して作製してもよい。更に、容器本体
は、パリソンを射出成形した後、当該パリソンが硬化す
る前に吹込金型に導入して吹込成形する射出吹込成形法
などの型成形法によっても作製できる。そして、溶融す
る方法としては、加圧することなく突起を溶融できる他
の方法であれば、例えば、赤外線ヒーターを使用してピ
ンポイント加熱する方法なども採用し得る。
【0034】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明に斯かる吊り
具付き容器の製造方法によれば、吊り具を係止するため
の突起の拡径部が完全に一体化した状態で形成されるた
め、一層高い取付強度を備えている。従って、容器本体
を吊り下げた場合、突起の拡径部が崩壊することがな
く、容器本体から吊り具が抜け落ちる虞がない。また、
吊り具を取り付けた際、突起の拡径部が適度に吊り具側
に溶着するため、他の操作工程で不要に吊り具が回動す
ることがなく、しかも、使用時には適度な力で簡単に吊
り具を解放できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る吊り具付き容器の製造方法におけ
る吊り具の取付工程を容器底部の縦断面図で示した図で
ある。
【図2】本発明の好ましい態様の吊り具の取付工程を容
器底部の縦断面図で示した図である。
【図3】本発明の製造方法によって得られる吊り具付き
容器の一例を示す正面図である。
【図4】図3における容器の底面図および底部の縦断面
図である。
【図5】図3における容器の使用態様を示す正面図であ
る。
【図6】従来の吊り具付き容器における吊り具の取付工
程を容器底部の縦断面図で示した図である。
【符号の説明】
1 :容器本体 11 :胴部 12 :口部 15 :容器本体の底面 16 :突起 16g:拡径部 2 :吊り具 23f:軸孔 23j:軸孔の大径部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂から成る容器本体と、当該
    容器本体の底面に取り付けられる回動可能な吊り具とか
    ら構成される容器の製造方法であって、吊り具に設けら
    れた軸孔に対し、容器本体の底面に突設されたピン状の
    突起を挿入した後、容器本体の底面を上方へ向けた状態
    で且つ加圧することなく突起の先端を溶融して拡径する
    ことにより、吊り具を係止することを特徴とする吊り具
    付き容器の製造方法。
  2. 【請求項2】 燃焼によって突起の先端を溶融する請求
    項1に記載の吊り具付き容器の製造方法。
  3. 【請求項3】 吊り具として、軸孔の一端側に大径部を
    備え、溶融形成した突起の拡径部が前記大径部に没入す
    る吊り具を使用する請求項2に記載の吊り具付き容器の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 容器が輸液容器である請求項1〜3の何
    れかに記載の吊り具付き容器の製造方法。
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