JPH0272928A - 把手付き延伸ブローボトルの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）発明の目的 〔産業上の利用分野］ 本発明は、熱可塑性樹脂からなる把手付き延伸ブローボ
トルの製造方法に関するものである。

〔従来の技術〕

近時、内容積の大きいプラスチック製ボトルには、多く
の場合その持ち運びを容易にするため、把手が設けられ
ている。

従来、ブロー成形法によって把手付きプラスチック製ボ
トルを製造するためには、例えば押出機から押出されて
（る中空状パリソンに底を設け、空気を吹き込み膨張さ
せ（通常ブローと称される）、プリブローを得、該プリ
ブローを把手穴の形成用の突起部を有する一対の半割型
の金型ではさみ込み、しかる後更に空気を吹き込み、当
該金型の形状に膨張させることにより、把手用の穴とな
るべき部位を金型の前記突起部ではさみ閉じて穴部の溶
着されたボトルを得、次いで該ボトルの把手用の穴部の
ぼり（溶着部）をくり抜くという方法が通常用いられて
いた。

しかしながら、把手は通常ボトルの肩部の近傍に設けら
れるため、上記方法によれば、プリブローの上部開口部
の周辺において、金型の突起部ではさみ閉じられるのに
十分な程度の大きさを必要とし、該周辺を大きくせざる
を得ないのに対し、ブローボトルに要求される口頚部は
小さいものであるために、該ボトルの口頚部の外側には
不必要なぼり部が不可避的に形成されるという問題があ
る。また、該ばり部は当然のことながら内容積の大きい
ボトルはど多く発生する。更に、この方法では底部のぼ
りも無視できない場合が多く、その点にも問題を有して
いるものであった。

一方、最近ブロー成形の分野においては、従来から行わ
れていた所謂ダイレクトブロー成形法の他に、該成形法
によるよりも力学的強度、透明性およびガスバリアー性
等に優れた成形品が得られる延伸ブロー成形法というブ
ロー成形法が開発され実用化されている。延伸ブロー成
形法は、押出機より押出されてくるパリソンに空気を吹
き込んで得られるプリフォームまたは射出成形されたプ
リフォームを、ブロー用金型内において、そのガラス転
移温度以上であって融点ないし流動開始点未満の温度で
、ストレッチピンによる縦方向への延伸とブローによる
横方向への延伸により延伸成形するという方法であり、
かかる延伸によって、成形体を構成する熱可塑性樹脂の
高分子鎖が分子配向するために、前記の如き優れた特性
を有する成形品が得られる。

したがって、把手付きプラスチックボトルについても、
上記延伸ブロー成形法を適用したいという要望は出され
ていたが、延伸ブロー成形法においては前記のとおり、
金型内で成形されるプリフォームの温度が成形される熱
可塑性樹脂のガラス転移温度以上であって融点ないし流
動開始点未満の温度でなければならず、例えばポリ塩化
ビニル製ボトルであれば樹脂の温度が通常約１２０°Ｃ
程度という融点未満の温度である状態で成形されるため
、前述したダイレクトブロー成形法における把手付きボ
トルの製造方法すなわち把手穴の形成用の突起部を有す
る一対の半割型の金型を用いる方法を適用しても、口頚
部を溶着させることが出来ず、該口頚部の外側に発生し
たぼり部を除去した後の箇所が密封されず使用可能なボ
トルを得ることは出来ない。

更に、上記問題点を解決するために、ヒーターを有する
金型等を使用して、把手部分における熱可塑性樹脂の温
度を融点ないし流動開始点以上の温度に加熱すると、加
熱された部分の延伸効果は消滅し、その部分の機械的強
度等は著しく減少したものとなってしまう。

特に、ＰＥＴ（ポリエチレンテレフタレート）の様な結
晶性樹脂を原料とする場合に、上記の如き加熱を行うと
、加熱された部分について成形後に結晶化が進む結果、
白化するとともに把手部分とその他の部分の樹脂との間
で、結晶化度の差異による歪みが生じ、破壊し易いもの
となってしまうという問題点を有するのである。

上記の様に、延伸ブロー成形法においては、ダイレクト
ブロー成形法において使用されている把手部の形成方法
の適用が困難なため、別種な方法が提案されており、た
とえばボトル本体と別途に成形した把手を嵌合等の方法
により延伸ブロー成形されたボトル本体に取りつけると
いう方法（特公昭６３−１１２１８号公報）等が代表的
な例として知られている。

しかしながら、上記方法によって得られる把手付き延伸
ブローボトルは、把手とボトルとが一つのプリフォーム
から一体成形されていないため、把手のボトル本体への
固定において信頼性に欠は易く、また製造工程も複雑に
なるという問題点を有している。

本発明者らは、延伸ブロー成形法による把手付きブロー
ボトルの優れた製造方法を求めることを課題として検討
を行い、予備ブローで成形されたプリフォームを本ブロ
ー用金型に移送し、ストレッチビンによる延伸と本ブロ
ーを行い延伸成形する過程において、プリフォームの体
積が特定の大きさにまで膨張したとき、該金型に装着さ
れた可動型プラグすなわち可動型の突起でプリフォーム
の把手用の穴となるべき部位を押しはさみ、次いで上記
凹部の周縁部を加熱溶融した後、該周縁部の内側をくり
抜くという把手付きボトルの製造方法に関して、既に提
案している（特願昭６２−５６４３３号）。しかしなが
ら、上記提案の方法によっても、プラグで押し伸ばされ
た部分すなわち把手の穴に沿った部分の肉厚が薄く、そ
の部分の機械的強度が低下し易いという問題およびボト
ルの口頚部を美しく仕上げ難いという問題があった。

（ロ）発明の構成 〔課題を解決するための手段〕 本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した
結果、射出成形で成形されたプリフォームをブロー用金
型内に移送し、該ブロー用金型内で前記プリフォームを
ストレッチビンによる延伸とブローとにより延伸成形す
る延伸ブローボトルの製造方法において、プリフォーム
の体積が前記ブロー用金型の内容積の８０％以上１００
％未満に達したとき、該ブロー用金型に装着された対向
する一対の可動型プラグで、前記プリフォームの把手用
の凹部となるべき部位を押しはさむことにより、機械的
強度およびガスバリアー性等に優れた把手付きボトルが
得られることを見出し、本発明を完成するに至った。

すなわち、本発明は、射出成形で成形されたプリフォー
ムをブロー用金型内に移送し、該ブロー用金型内で前記
プリフォームをストレッチビンによる延伸とブローとに
より延伸成形する延伸ブローボトルの製造方法において
、プリフォームの体積が前記ブロー用金型の内容積の８
０％以上１００％未満に達したとき、該ブロー用金型に
装着された対向する一対の可動型プラグで、前記プリフ
ォームの把手用の凹部となるべき部位を押しはさみ、把
手を形成させることを特徴とする把手付き延伸ブローボ
トルの製造方法であり、さらには該製造方法で製造され
た把手付き延伸ブローボトルの把手用の凹部の周縁部を
加熱溶融して密封した後、該周縁部の内側をくり抜いて
なる把手付き延伸ブローボトルの製造方法である。

以下、本発明について更に詳しく説明する。

本発明においてボトル成形用の材料として使用すること
ができる熱可塑性樹脂としては、延伸ブローすることに
より高分子鎖が配向する性質を有する熱可塑性樹脂が挙
げられ、具体的にはポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、
ポリエチレンテレフタレート、ポリアクリロニトリルお
よびポリエチレン等が挙げられる。成形性および得られ
るボトルの機械的強度の点で、ポリエチレンテレフタレ
ートおよび重合度６００〜１１００のポリ塩化ビニルが
好ましく、延伸可能な温度範囲が広く、高周波誘電接合
法によって融着が可能なポリ塩化ビニルが、特に本発明
に適している。

本発明において使用するプリフォームは、射出成形によ
って成形されたプリフォームであり、把手を形成させる
部位の肉厚をその周辺部よりも３０〜６０％厚（成形さ
れたプリフォームがより好ましい。

上記プリフォームは、−船釣に行われいてる射出成形法
によって製造することができ、例えばボトル成形用の材
料としてポリ塩化ビニルを使用する場合には、ノズル温
度；１８５°Ｃ程度、ノズル部における樹脂圧；５００
〜６００　Ｋｇ／ｃｎおよび金型温度；５０〜６０°Ｃ
の如き条件を採用して容易に製造することができる。

以下、添付図面を用いて、本発明の詳細な説明する。

第１図に示すように、プリフォーム１を油圧或いは空気
圧等により作動する、対向する一対のプラグ２を有する
金型３ではさみ、次いで、ストレッチビン４でプリフォ
ーム１の底部を突き出す。

それと同時に又はその直後にブロービン５がら空気を吹
き込んで、プリフォーム１を金型３の内壁に向けて膨張
させる。プリフォーム１の体積が金型３の内容積の１０
０％に達した後、該プリフォームの温度がブロー用金型
の内壁でガラス転移温度に冷却されるまでに、プラグ２
を第１図のＡ−八・横断面を示す第２図に示すような状
態に押し込むことによって、金型３内において第３図の
如き形状を有するボトル７を成形することができる。

金型３の内壁面にプリフォームが長時間接触し、それを
形成している熱可塑性樹脂がそのガラス転移温度より低
い温度に冷却されてしまった時点で、プラグ２を押し込
むと、それによってプリフォーム１が破壊したりまたは
偏肉した凹部６が形成されたりするので、不適当である
。

また、プラグの形状としては、たとえば第２図において
具体的に示されている如き、その先端部に向けて徐々に
細くなっているものが好ましい。

斯くして得られたボトル７は、これ自体把手付きボトル
として使用することができる。さらに、内容積が１１以
上であるような大型のボトルを対象とする場合には、凹
部６のくり抜かれた把手付きボトルとすることが好まし
く、上記ボ（・ルアは、極めて容易にかかる穴抜きボト
ルに加工することが可能である。

すなわち、ボトル７における凹部６は狭い空隙を介して
相対する一対のプラスチック壁からなるが、本発明によ
れば、該空隙を０．１　ｍ＋ｎ以下、更には実質的に空
隙が存在しないという状態にまで狭くすることができる
ために、凹部６の周縁部の溶着が極めて容易に行い得る
。

上記ボトル７における凹部６の周縁部を加熱溶着する方
法について説明する。

加熱溶着方法として使用することができる方法は、高周
波誘電接合法、超音波接合法、ヒートシール法およびイ
ンパルスシール法等が挙げられ、それらは使用する熱可
塑性樹脂の種類によって、例えばポリ塩化ビニルであれ
ば高周波誘電接合法、ポリエチレンテレフタレート若し
くはポリプロピレンであれば超音波接合法ないしインパ
ルスシール法、またポリアクリロニトリルであれば高周
波誘電接合法、ヒートシール法またはインパルスシール
法の如くに使い分けるのが好ましい。

高周波誘電接合法による、ポリ塩化ビニル製のボトル７
の凹部６の周縁部の加熱溶着について、更に詳しく説明
する。

高周波誘電接合装置の電極すなわち加熱端子の材質とし
ては、真鍮が好ましく、その先端部の外周の大きさとし
ては、凹部６の周縁部の周囲より僅かに小さいのが好ま
しく、又、周縁部を０．２〜２ｍｍ程度の幅で一周に渡
り加熱溶着するために、外周近傍に設けられる加熱部分
が０．２〜２胴程度の幅で突起しているものが好ましく
、特にその幅を０．２〜０．４ｇ程度とすると、融着と
ともに該加熱端子自体によってすなわち固定されたボト
ルの周縁部を押し挟んだ状態で加熱端子を作動させるこ
とにより凹部６の切り抜きを可能とするので非常に好ま
しいものとなる。

また加熱端子は、使用時に４５〜８０°Ｃ程度の温度に
維持されるように、ヒーターを内蔵しているものが好ま
しく、さらには高周波誘電接合において問題となる加熱
端子間のスパークの発生を防ぐために、テフロンコーテ
ィングまたはテフロン膜張り等によりその表面が絶縁被
覆されているものが好ましい。

上記の如き加熱端子を有する高周波誘電接合装置を使用
して、第４図に示すようにボトル７の凹部６の周縁部に
一対の加熱端子８を押し当て、かかる状態で通電し、該
周縁部を０．２〜２胴程度の幅で一周に渡り加熱溶着す
る。高周波誘電接合装置の周波数としては、例えば４０
．４６ＭＨｚ程度でよく、好ましい加熱時間はボトルの
肉厚によって異なるが、通常１〜４秒で良い。

高周波誘電接合法によるボトル７の凹部６の周縁部の加
熱溶着は、ボトル７を金型３から取り出した後に、上記
の如き方法により行うことができる他、高周波誘電接合
装置の加熱端子を前記金型３に装着された可動型プラグ
の先端部に組み込んでおき、咳金型の中において行うこ
ともできる。

次に、把手部の穴となる部分の周縁部が溶着されたボト
ル７から、凹部６の内側をくり抜く方法について説明す
る。

高周波誘電接合法によって周縁部が溶着された場合には
、前述の如くに、溶着の直後すなわち接合部が未だ溶融
状態にある時点で、ボトル７を固定した状態で加熱端子
の一方を突き出し、同時にもう一方の加熱端子を引くこ
とにより、凹部６の内側を容易にくり抜くことができる
。その場合には、前記の如き外周近傍に設けられる加熱
部分が０．２〜２ｍｍ程度の幅で突起している加熱端子
を用いるが好ましく、またトムソン型の加熱端子を使用
することも可能である。

その他のくり抜き方法としては、例えばパンチングマシ
ン等を使用する方法等が挙げられる。

〔実施例〕

スズ系及びカルシウム／亜鉛系安定剤で安定化された重
合度７００のポリ塩化ビニル（以下ＰＶＣという）を主
体とする市販の吹き込み成形用Ｐ■Ｃコンパウンド（ア
ロンコンパウンドＢＬ　　２Ｈ−８ＶＩＰ：東亜合成化
学工業株式会社製）を用い、二輪延伸吹き込み成形機（
ベクム社製　ＢＭＯｄ型）で以下の様にして、把手付き
延伸ブローボトルを製造した。

上記ＰＶＣコンパウンドを用いて射出成形により成形さ
れた、底が半球状で、直径４５ｍｍ、高さ２５０闘の筒
状の形状を有するプリフォームを、可動型の一対のプラ
グを有するフィニツシユ金型（容積１．８００ｍのボト
ル用）に移し、ここで空気を吹き込みながら、ストレッ
チピンにより縫方向に金型の底までプリフォームの延伸
を行うとともにプリホームがフィニツシユ金型の内容積
と殆ど等しくなったとき、プラグを油圧により作動し、
突き合わせ、把手部用の凹部を形成し、空気吹き込みを
完了させ把手付きのボトルを製造した。

ボトルの凹部は、ボトルを金型より取りはづし、容ｆｆ
１３に−の高周波ウエルダーの凹部の外周と同一の形状
の突起を有する一対の電極により、外周部分が融着され
、更に、電極の一方を戻し、一方を押し込むことにより
、打抜かれ、中パリを削り取られ、電極の側面で平滑に
仕上げられた。

（ハ）発明の効果 本発明によれば、把手とボトル本体とが一つのプリフォ
ームから一体成形され、口頚部が美しく仕上げられてい
てしかも把手部廻りの肉厚のかなり厚い把手付き延伸ブ
ローボトルを容易に製造することができる。該ボトルは
、透明性に優れるために美観的に好ましく、またガスバ
リヤ−性も良好であるので内容物の長期保存に適してお
り、さらに少ない目付量でも機械的強度に優れる。

【図面の簡単な説明】

第１図はプリフォーム１をはさみ込んだ状態の可動式の
プラグ２付き金型の縦断面図であり、第２図はブローピ
ン５よりの空気吹き込み及びストレッチピン４により膨
張したプリフォーム１に対しプラグ２が押し込まれた状
態における第１図Ａ−Ａ・断面図であり、第３図の（１
）は延伸ブロー成形された凹部６を有するボトル７の正
面図であり、第３図の〔２〕は同じボトルの断面図であ
り、第４図はボトル７の凹部６を高周波誘電加熱により
加圧溶着する様子を示す模式図である。 １・−・−プリフォーム、２−一−−・−プラグ、３−
・−−−−プ０−金型、４−一一一・・−ストレッチピ
ン、５−・−・・ブローピン、６−・−凹部、７−・・
−ボトル、計−−−−−一加熱端子

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、射出成形で成形されたプリフォームをブロー用金型
   内に移送し、該ブロー用金型内で前記プリフォームをス
   トレッチピンによる延伸とブローとにより延伸成形する
   延伸ブローボトルの製造方法において、プリフォームの
   体積が前記ブロー用金型の内容積の８０％以上１００％
   未満に達したとき、該ブロー用金型に装着された対向す
   る一対の可動型プラグで、前記プリフォームの把手用の
   凹部となるべき部位を押しはさみ、把手を形成させるこ
   とを特徴とする把手付き延伸ブローボトルの製造方法。 ２、特許請求の範囲第１項に記載の製造方法で製造され
   た把手付き延伸ブローボトルの把手用の凹部の周縁部を
   加熱溶融して密封した後、該周縁部の内側をくり抜いて
   なる把手付き延伸ブローボトルの製造方法。