JPH10288915A - 画像形成装置の像担持体の駆動装置および画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置の像担持体の駆動装置および画像形成装置

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JPH10288915A
JPH10288915A JP9099079A JP9907997A JPH10288915A JP H10288915 A JPH10288915 A JP H10288915A JP 9099079 A JP9099079 A JP 9099079A JP 9907997 A JP9907997 A JP 9907997A JP H10288915 A JPH10288915 A JP H10288915A
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JP
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vibration
rotating shaft
image carrier
frequency
image
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Application number
JP9099079A
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English (en)
Inventor
Yutaka Nogami
豊 野上
Takahiko Ryusaki
貴彦 龍崎
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】長期にわたって確実に像担持体の移動速度の安
定化を図ることができ、廉価で像担持体等の交換も容易
な駆動装置を提供する。 【解決手段】駆動装置は、回転する感光体ドラム4の被
駆動軸14と、被駆動軸14を駆動回転する駆動モータ
5および歯車機構とを備える。また駆動装置には、ホイ
ール回転軸19を中心に回転し、被駆動軸14の回転を
安定化させるフライホイール20が設けられている。被
駆動軸14と直結された回転軸11には、大径の摩擦車
18が取り付けられており、ホイール回転軸19には、
小径の摩擦車21が取り付けられている。摩擦車21は
摩擦車18に接触し、摩擦車18に連動回転させられ
る。このようにして、回転軸11からホイール回転軸1
9へ駆動力が伝達されていると共に、フライホイール2
0の角速度が被駆動軸14の角速度よりも大きくされて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンタ等の画像形成装置の感光体ドラム等の像
担持体を駆動する駆動装置および画像形成装置に関す
る。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】電子写真方式を利用す
る画像形成装置では、感光体ドラム等の像担持体の表面
を帯電器で一様に帯電し、レーザ光による光電効果を利
用して、形成すべき画像に対応した潜像を帯電した表面
上に書き込み、この潜像に現像器からトナーを転移させ
て顕像化する。そして、このトナー像を直接的または間
接的に紙やOHPシート等の画像形成対象に転写する。
【0003】前記のレーザ光の直径は、例えば60μm
程度であり、このレーザ光が像担持体の走行方向と直交
する方向に走査されて、潜像が形成される。この場合、
像担持体が一定速度で走行すれば、潜像の書込み線の間
隔は一定であるが、例えば振動等により像担持体の走行
速度が不安定になると、潜像の書込み線の間隔には疎密
が発生する。そして、これに起因してトナー像にも濃度
むらが発生し、画像品質を低下させてしまう。さらに、
カラー画像形成装置では、複数色のトナー像を積層して
発色させているが、各トナー像の濃度むらがあると、カ
ラー像も所望の色調にならなくなる。
【0004】このような像担持体の回転数の不安定化の
態様としては、回転中心軸の取付け精度の誤差による周
期的振動がある。また、特にカラー画像形成装置では、
移動可能な現像器、転写器やクリーニングブレードを設
けることがあるが、これらは、像担持体に接触・退避さ
せると、瞬間的な像担持体の減速・加速を誘発する。ま
た、画像を形成するシートを通じてシートの搬送ロール
の速度変動が伝達されたり、像担持体に接触している現
像器の現像ロールの速度変動が伝達されたりすることに
よっても、像担持体の振動が生ずる。さらに、像担持体
を歯車で駆動する場合、歯車のバックラッシュによる瞬
間的な回転速度の変動による周期の短い振動もある。
【0005】そこで、像担持体の速度を安定化させるた
めに、一般的には、像担持体の回転軸にフライホイール
を取り付け、慣性モーメントを増大させることが行われ
ている。また、特開平1−193888号公報に開示さ
れた技術では、感光体ドラムの端部のフランジの重量を
大きくし、フライホイールと同様の役割を果たさせてい
る。
【0006】さらに、近年では、フライホイールによる
速度の安定化効果を向上させるため、フライホイールの
角速度を像担持体の角速度よりも大きくすることが提案
されている。これは、慣性による運動エネルギ(以下、
「慣性エネルギ」とする)Eが、次式のようになるから
である。 E=Jω2/2 ここで、ωは角速度、Jは慣性モーメントである。通
常、慣性モーメントJは半径の2乗に比例するから、フ
ライホイールを大径にすれば、慣性エネルギEも大きく
なる。しかし、それでは重量が大きくなり支持機構が大
型・高額になる上、フライホイールを設ける大きなスペ
ースが必要となって装置が大型化し、像担持体の取付け
・交換もやりにくくなる。そこで、角速度ωを大きくす
ることにより、慣性エネルギEをωの2乗に比例するよ
うに大きくする方が有利である。
【0007】このため、特開平4−75065号公報で
は、感光体ドラムの表面に小径の摩擦ロールを接触さ
せ、この摩擦ロールと同軸にフライホイールを取り付け
る技術が開示されている。ここでは、小径の摩擦ロール
により、フライホイールを回転させると同時に、フライ
ホイールの角速度を感光体ドラムの角速度よりも大きく
している。しかし、電子写真方式を利用した画像形成技
術では、感光体ドラムの周囲には不可避的に浮遊したト
ナー粒子が存在している。従って、摩擦ロールと感光体
ドラムの汚れにより、短期間で両者の間に滑りが生じ、
フライホイールによる回転安定化機能を損なってしま
う。
【0008】特開平1−282567号公報の技術で
は、中空の感光体ドラムの内部に、フライホイールと同
機能の円柱状の慣性体を設け、遊星歯車機構により、感
光体ドラムの駆動力をフライホイールに伝達すると同時
に、フライホイールの角速度を感光体ドラムの角速度よ
りも大きくしている。また、特開平4−258967号
公報に開示されたような像担持体の駆動系統の歯車列の
途中にフライホイールを配置する装置も提案されてい
る。しかし、遊星歯車機構を含め、フライホイールと像
担持体との間で歯車式の駆動力伝達を行った場合には、
歯車のバックラッシュの存在により、微小時間中に回転
速度の上昇・下降が繰り返される。従って、フライホイ
ールで回転安定化させようとしているにもかかわらず、
その目的を十分に達成できず、阻害することすら考えら
れる。
【0009】また、特開平1−282567号公報の技
術では、感光体ドラムの内部に遊星歯車機構を設けてい
るが、これでは、部品の製造価格が高くなる。感光体ド
ラムのような像担持体は、表面の感光層の劣化により交
換する必要が生じるが、その度に歯車類を廃棄するのは
好ましくない。また、感光体ドラムの交換のたびに遊星
歯車機構をなす多数の歯車を付け替えるのでは、手間が
かかって煩雑である。
【0010】さらに、感光体ドラムの回転軸などに複数
のダイナミックダンパを取り付ける技術も提案されてい
る。ダイナミックダンパは、慣性錘となる部分とゴムな
どの粘弾性部とを備え、錘による慣性モーメントに加え
て、粘弾性部により、振動減衰を行う。しかし、ダイナ
ミックダンパで振動減衰可能な周波数帯域は限られてい
る。特開平6−264970号公報の技術では、複数ダ
イナミックダンパを設けることにより、振動減衰可能な
帯域を広くしようとしている。しかし、これでは、高額
になる上、像担持体などの取付け・交換もやりにくくな
る。
【0011】本発明は、前記の課題を考慮してなされた
ものであり、長期にわたって確実に像担持体の移動速度
の安定化を図ることができ、廉価で像担持体等の交換も
容易な駆動装置およびこれを用いた画像形成装置を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る画像形成装
置の像担持体の駆動装置は、回転して像担持体を移動さ
せる第1の回転軸と、前記第1の回転軸を駆動回転する
駆動手段と、第2の回転軸を中心に回転し、前記第1の
回転軸の回転を安定化させるフライホイールと、前記第
1の回転軸に連動される、前記像担持体とは別個の第1
の摩擦車と、前記第1の摩擦車の径以下の径を有してお
り、前記第2の回転軸に取り付けられていると共に、前
記第1の摩擦車に連動回転させられる第2の摩擦車とを
備え、前記第1の回転軸から前記第2の回転軸へ駆動力
を連続的に伝達すると共に、前記フライホイールの角速
度を前記第1の回転軸の角速度以上としたことを特徴と
する。
【0013】本発明に係る画像形成装置の像担持体の駆
動装置は、回転して像担持体を移動させる第1の回転軸
と、前記第1の回転軸を駆動回転する駆動手段と、前記
駆動手段の回転を前記第1の回転軸に伝動する噛み合い
式伝動機構と、第2の回転軸を中心に回転し、前記第1
の回転軸の回転を安定化させるフライホイールと、前記
第1の回転軸から前記第2の回転軸へ駆動力を連続的に
伝達すると共に、前記フライホイールの角速度を前記第
1の回転軸の角速度以上とする摩擦式伝動手段(摩擦式
巻掛け伝動手段を除く)とを備えて、前記像担持体の振
動を減衰するようにされていると共に、前記駆動手段の
回転周波数および前記噛み合い式伝動機構の噛み合いに
より発生する振動の周波数のうち、前記像担持体の周速
度をP(mm/s)としたときに、少なくともP(Hz)に
最も近い振動の周波数が、振動が減衰される周波数帯域
にあることを特徴とするものでもよい。
【0014】本発明に係る画像形成装置の像担持体の駆
動装置は、回転して像担持体を移動させる第1の回転軸
と、前記第1の回転軸を駆動回転する駆動手段と、前記
駆動手段の回転を前記第1の回転軸に伝動する噛み合い
式伝動機構と、第2の回転軸を中心に回転し、前記第1
の回転軸の回転を安定化させるフライホイールと、前記
第1の回転軸から前記第2の回転軸へ駆動力を連続的に
伝達すると共に、前記フライホイールの角速度を前記第
1の回転軸の角速度以上とする摩擦式伝動手段(摩擦式
巻掛け伝動手段を除く)とを備えて、前記像担持体の振
動を減衰するようにされていると共に、ほぼ二自由度の
振動系をなし、これにより実質的に二つの固有振動数を
有しており、前記固有振動数付近にそれぞれ振動が増幅
される周波数帯域があり、これらの振動が増幅される周
波数帯域の間に、振動が減衰される一つの周波数帯域が
あって、前記駆動手段の回転周波数および前記噛み合い
式伝動機構の噛み合いにより発生する振動の周波数が、
この振動が減衰される周波数帯域にあることを特徴とす
るものでもよい。
【0015】本発明に係る画像形成装置の像担持体の駆
動装置は、回転して像担持体を移動させる第1の回転軸
と、前記第1の回転軸を駆動回転する駆動手段と、前記
駆動手段の回転を前記第1の回転軸に伝動する噛み合い
式伝動機構と、第2の回転軸を中心に回転し、前記第1
の回転軸の回転を安定化させるフライホイールと、前記
第1の回転軸から前記第2の回転軸へ駆動力を連続的に
伝達すると共に、前記フライホイールの角速度を前記第
1の回転軸の角速度以上とする摩擦式伝動手段(摩擦式
巻掛け伝動手段を除く)とを備えて、前記像担持体の振
動を減衰するようにされていると共に、ほぼ二自由度の
振動系をなし、これにより実質的に二つの固有振動数を
有しており、前記固有振動数付近にそれぞれ振動が増幅
される周波数帯域があり、これらの振動が増幅される周
波数帯域の間に、振動が減衰される第1の周波数帯域が
あり、高い方の前記振動が増幅される周波数帯域より高
い周波数に、振動が減衰される第2の周波数帯域があっ
て、前記駆動手段の回転周波数が、前記振動が減衰され
る第1の周波数帯域にあり、前記噛み合い式伝動機構の
噛み合いにより発生する振動の周波数が、前記振動が減
衰される第2の周波数帯域にあることを特徴とするもの
でもよい。
【0016】さらに本発明に係る画像形成装置は、前記
のいずれかの駆動装置を備えるものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。 (1) 第1実施形態 A.実施形態の構成 まず、図1は本発明の第1実施形態を示す概略図であり
る。同図において、符号1〜3は、画像形成装置のフレ
ームを示す。フレーム1〜3は、互いに平行に配置され
ている。フレーム1,2の間には、円筒状の感光体ドラ
ム(像担持体)4が配置されている。感光体ドラム4の
周囲には、感光体ドラム4の表面上に像を形成し、その
像をシートに転写するための各種の手段が配置されてい
るが、図1においては省略する。
【0018】さて、フレーム3には、感光体ドラム4を
駆動するための駆動モータ(駆動手段)5が固定されて
いる。この駆動モータ5としては、好ましくは、サーボ
モータまたはステッピングモータが使用される。駆動モ
ータ5の回転軸には、小歯車6が固定されており、この
小歯車6が大歯車7に噛み合わせられている。大歯車7
は、小歯車8と一体に形成または小歯車8に固定されて
いる。そして、歯車7,8は、フレーム3に取り付けら
れた回転軸10を中心に回転自在に支持されている。そ
して、小歯車8は、大歯車9に噛み合わせられている。
大歯車9は、フレーム2,3に回転自在に支持された回
転軸11に固定されており、回転軸11の端部には、軸
継手12が固定されている。
【0019】一方、感光体ドラム4の回転中心となる被
駆動軸(第1の回転軸)14の端部には、軸継手13が
固定されており、この軸継手13が軸継手12に取り付
けられている。このようにして、駆動モータ5が駆動回
転されると、歯車6〜9によって回転速度が減速されて
伝達されながら回転軸11が回転され、軸継手12,1
3により被駆動軸14も回転されるようになっている。
なお、回転軸11は、歯付きベルト(タイミングベル
ト)と歯付きプーリ、チェーンとスプロケットなどを介
して駆動モータ5によって回転されるようにしてもよい
が、実施形態の駆動装置を振動系と考えた場合の固有振
動数を特定容易なものとする観点から、歯車6〜9を介
して回転されるものが好ましい。ベルトやチェーンを使
用すると、振動系の剛性が、ベルトやチェーンに与える
張力次第で変化するからである。
【0020】さらに、回転軸11には、円柱状あるいは
円板状の摩擦車(第1の摩擦車)18が固定されてい
る。なお、符号15は、被駆動軸14をフレーム1に回
転自在に支持するための軸受を示し、符号16は回転軸
11をフレーム3に回転自在に支持するための軸受を示
す。
【0021】また、前記の構成要素と離間した位置にお
いて、フレーム2には、ホイール回転軸(第2の回転
軸)19が支持されている。このホイール回転軸19に
は、感光体ドラム4の回転速度を安定化するためのフラ
イホイール20が固定されている。さらに、ホイール回
転軸19には、円柱状あるいは円板状の摩擦車(第2の
摩擦車)21が固定されている。摩擦車21は、摩擦車
18に接触して連動回転させられる。これにより、回転
軸11から回転軸19に駆動力が連続的に伝達され、回
転軸19は一定速度で回転する。
【0022】摩擦車21の径は、摩擦車18の径以下で
あり、さらに好ましくは、摩擦車21は、前記の摩擦車
18よりも小径になされている。これにより、フライホ
イール20の角速度が回転軸11の角速度以上、さらに
好ましくは回転軸11の各速度よりも大きくされてい
る。
【0023】摩擦車18,21は、金属、樹脂またはこ
れらの複合体で形成されている。摩擦係数を高めるため
に、摩擦車18,21の周面を粗く処理したり、周面に
摩擦係数の高い素材を薄く層として形成したりすると好
ましい。摩擦係数を向上させる素材としては、ウレタン
エラストマーやLTV(Low Temperature Volcanizatio
n)シリコンゴムのようなエラストマーが採用できる。
また、セラミックスやダイヤモンドなどの無機質の微粒
子を摩擦車18,21の周面に固着して、摩擦係数を向
上させてもよい。微粒子の固着方式として、金属メッキ
によって微粒子を電着すると好ましい。
【0024】図2および図3は、前記実施形態の主要部
の詳細を示す。これらの図に示すように、摩擦車18,
21およびフライホイール20は、粉塵汚染防止用のカ
バー(包囲体)22によって包囲されている。カバー2
2は、フレーム2に固定される平板状のカバー板22a
と、カバー板22aに固定される箱状のカバー収容体2
2bとから構成されている。
【0025】図2に示すように、フレーム2およびカバ
ー板22aには、回転軸11を回転自在に支持する軸受
16aが取り付けられている。また、カバー板22aに
は、回転軸19を回転自在に支持する軸受17aが取り
付けられている。さらに、カバー収容体22bには、そ
れぞれ回転軸11,19を回転自在に支持する軸受16
b,17bが取り付けられている。
【0026】カバー22には、これらの軸受以外に内部
と外部とが連通する部分が設けられておらず、軸受には
回転軸11,19が挿入されているため、カバー22の
内部へ外部から粉塵が侵入するのが低減される。感光体
ドラム4の周囲にはトナー粒子が浮遊しているため、こ
のようなカバー22があると、摩擦車18,21にトナ
ー粒子などの粉塵が付着するのが最小限化されて有利で
ある。軸受16a,16b,17a,17bの内部にシ
ールを設けておくとさらに好ましい。
【0027】図4および図5は、前記の実施形態の変更
例を示す。この変更例では、フレーム3の代わりにカバ
ー22のカバー収容体22bでモータ5および回転軸1
0,11,19を支持している。このカバー収容体22
bは、歯車6〜9、摩擦車18,21およびフライホイ
ール20をすべて包囲する。なお、歯車7,8は回転軸
10に固定されており、カバー板22aとカバー収容体
22bにそれぞれ取り付けられた軸受23a,23bに
よって回転軸10は回転自在に支持されている。カバー
22には、モータ5の回転シャフトの連通孔5aと、軸
受23a,23b,16a,16b,17a,17b以
外に内部と外部とが連通する部分が設けられていない。
また、連通孔5aはモータ5の筐体で塞がれ、軸受には
回転軸10,11,19が挿入されているため、カバー
22の内部へ外部から粉塵が侵入するのが低減される。
【0028】図6ないし図8は、摩擦車18,21の変
更例を示す。図6の変更例においては、摩擦車18の外
周面にV字形の溝を形成して、外周面中央の直径が小さ
く、外周面端部の直径が大きくなるようにしてある。ま
た、摩擦車21の外周面に逆V字形の突条を形成して、
外周面中央の直径が大きく、外周面端部の直径が小さく
なるようにしてある。逆に、摩擦車18に逆V字形の突
条を形成すると共に、摩擦車21にV字形の溝を形成し
てもよい。また、摩擦車18,21の外周面に複数の周
方向に延びる溝を形成してもよい。
【0029】図7の変更例においては、摩擦車18,2
1を円錐台形に形成し、互いの周面を接触させている。
回転軸19は、回転軸19の専用のフレームF1,F2
に取り付けられた軸受B1,B2により回転自在に支持
されている。図7の構造では、摩擦車18,21は円錐
摩擦車であるが、摩擦車18,21の外周面を回転双曲
面とした回転双曲線体車てもよい。
【0030】図8の変更例においては、摩擦車18の周
縁に回転軸11と同心の円環状のフランジ18aが形成
されている。フランジ18aの内周面には、円柱状また
は円盤状の摩擦車21の外周面が接触させられている。
すなわち、この変更例は、内歯歯車と外歯歯車の歯車列
と類似の構造である。
【0031】図9は、摩擦車18,21の配列の変更例
を示す。同図においては、摩擦車18,21の間に回転
自在な遊転摩擦車IFが配置されている。そして、摩擦
車18が回転すると、遊転摩擦車IFはこれに連動回転
し、遊転摩擦車IFの回転に連動して摩擦車21が回転
する。
【0032】図10は、回転軸19の配置の変更例を示
す。ここでは、感光体ドラム4を挟んでフライホイール
20を歯車6〜9とは反対側に配置している。そして、
摩擦車18を被駆動軸14に直接取り付けている。摩擦
車18,21は粉塵汚染防止用のカバー22で包囲され
ている。
【0033】B.実施形態の作用 さて、前記のように、駆動モータ5が駆動回転される
と、歯車6〜9によって回転速度が減速されて伝達され
ながら回転軸11が回転される。これにより、回転軸1
1に固定された摩擦車18も回転され、同時に、軸継手
12,13により被駆動軸14も回転され、感光体ドラ
ム4も回転される。また、摩擦車18の駆動力が摩擦車
21に伝達されて摩擦車21も回転され、これにより摩
擦車21と同軸上のフライホイール20も回転される。
【0034】ここで、摩擦車18の半径をR1とし、摩
擦車21の半径をR2とする。R2は、R1よりも小さく
されている。従って、回転軸11、被駆動軸14および
感光体ドラム4の角速度よりも、ホイール回転軸19お
よびフライホイール20の角速度が大きくされている。
感光体ドラム4の角速度をω1とし、フライホイール2
0の角速度をω2とすれば、ω2=ω11/R2である。
フライホイール20の慣性エネルギEは、次式のように
表すことができる。 E = Jω2 2/2 = J(ω11/R22/2 なお、Jはフライホイール20の慣性モーメントであ
る。
【0035】次に、フライホイール20をホイール回転
軸19ではなく、回転軸11に取り付けたと仮定する
と、その場合の慣性エネルギEiは、次式のようにな
る。 Ei = Jω1 2/2 従って、本実施形態のように、フライホイール20を取
り付けた場合には、回転軸11に取り付けた場合より
も、慣性エネルギを(R1/R22倍大きくすることが
できる。なお、前記より明らかなように、増速比R1
2は、1よりも大きな数であり、この増速比を例えば
3倍にすれば、慣性エネルギは9倍になる。
【0036】フライホイール20の慣性モーメントJ
は、数式1で表される。なお、dMは微小部分の重量で
ある。
【数1】 数式1によると、前記とは別に、フライホイール20を
ホイール回転軸19ではなく、回転軸11に直接取り付
けたとしても、フライホイール20の半径R2を大きく
すれば、その2乗にほぼ比例して慣性エネルギも大きく
なる。この場合、半径R2を3倍にすれば、慣性エネル
ギは9倍にすることができる。しかし、この場合には、
フライホイール20の重量が大きくなり支持機構が大型
・高額になる上、大径のフライホイールを設ける大きな
スペースが必要となって装置が大型化してしまう。
【0037】これに対して、本実施形態のように、角速
度を大きくすることにより、慣性エネルギを大きくする
場合にあっては、フライホイール20は小さい半径でよ
く、その重量も小さくて済むから、これを支持する軸受
17a,17b,B1,B2は簡単で小さいものでよ
く、フレーム2,3,F1,F2の剛性を高める必要も
ない。また、フライホイール20を設けるスペースも小
さくて済み、装置の大型化を招かない。
【0038】ここでは、回転軸11からホイール回転軸
19への駆動力の伝達を摩擦力を利用した摩擦車18,
21で行わせている。従って、例えば歯車伝達機構、歯
付きベルト(タイミングベルト)と歯付きプーリ、チェ
ーンとスプロケットのような伝達機構と比較すると、噛
み合い時の振動や、歯車のバックラッシュ間の振動のよ
うな振動は起こる余地がなく、回転軸11の角速度、ひ
いては感光体ドラム4の周速度を確実に安定化すること
が可能である。
【0039】また、摩擦車18,21は、摩耗や汚れ等
によって、大きな駆動力伝達に供すると滑りを生ずるこ
とはある。しかし、上記の実施形態においては、粉塵汚
染防止用のカバー22で摩擦車18,21を保護するこ
とによって、浮遊したトナー粒子の多い環境において
も、摩擦車18,21の表面の汚染が最小限化される。
これにより、摩擦車18,21の相互の滑りを低減する
ことが可能である。
【0040】さらに、摩擦車18,21の外周面に上記
のように無機質の微粒子をメッキ金属によって固着して
耐摩耗性が高く破壊されにくい摩擦係数増大層を設けれ
ば、長期にわたって滑りの発生を防止することが可能で
ある。
【0041】また、摩擦車18,21の取り付けは、製
造費用を大きく上昇させることもない。例えば、後述す
る図20に示すエンドレスベルトEBのような摩擦式巻
掛け伝動手段を使用する場合よりも、構造は簡略化さ
れ、構成要素の数も削減することが可能である。
【0042】さらに、本実施形態では、感光体ドラム4
の被駆動軸14と、回転軸11とは、軸継手12,13
とで連結されており、感光体ドラム4の表面の感光層の
劣化等により、感光体ドラム4を交換する場合には、軸
継手12,13の連結を解除すればよく、多数の歯車を
付け替えたりする必要はない。また、この場合には、摩
擦車18,21の付替なども必要としない。
【0043】なお、図1においては、摩擦車18は、大
歯車9よりも感光体ドラム4に近い位置に配置されてい
る。また、図10においては、摩擦車18は、感光体ド
ラム4よりも大歯車9から離間させられている。これに
対して、摩擦車18を大歯車9よりも感光体ドラム4か
ら離間させてしまうと、フライホイール20で摩擦車1
8の回転数が安定させたとしても、回転軸11の捩れに
より、大歯車9や感光体ドラム4の回転による振動が抑
えられなくなってしまう。しかし、図1または図10の
ような配置であれば、フライホイール20の回転安定機
能を損なわないで済む。
【0044】上述のように、本実施形態では、フライホ
イール20の慣性エネルギを利用して、感光体ドラム4
の振動を抑制するものであり、慣性エネルギによる感光
体ドラム4の振動の抑制は、外乱に対しては効果的に働
く。しかし、振動の発生および減衰に関しては、他にも
種々の要因がある。特に、感光体ドラム4の駆動装置を
振動系として捉えると、歯車6〜9の噛み合い振動のた
め、駆動装置自身が振動の増幅および減衰を行うことに
着目する必要がある。以下、さらに効果的な振動減衰の
ための留意点について説明する。
【0045】まず、図11および図12は、振動減衰措
置をなんら施さず、モータ5から歯車6〜9を介して感
光体ドラム4を駆動した場合の振動試験結果を示す。図
11は、各周波数ごとの振動に起因する感光体ドラム4
の振動のゲインを振動増減特性として示し、図12は、
高速フーリエ変換により解析した感光体ドラム4の速度
変動スペクトルを示す。なお、Vは感光体ドラムの平均
周速度であり、ΔVは周速度のずれである。
【0046】この場合の駆動装置の系全体の固有振動数
nは、数式2で表される。
【数2】 ここで、k1は歯車6〜9の剛性などにより定まる系の
バネ定数、J1は主に感光体ドラム4により定まる系の
慣性モーメントである。図11に示すように、固有振動
数fnの付近では、振動の増幅が引き起こされる。
【0047】また、図12に符号P1〜P4で示すよう
に、この駆動装置系では、いくつかの振動ピークが発生
する。ピークP1は、モータ5の回転に起因するもので
あり、モータ5の回転数に一致している。ピークP2,
P3は、歯車の噛み合いにより発生するものであり、ピ
ークP4は、中間歯車7,8の回転に起因するものであ
る。その他、図示されていないが、感光体ドラム4の回
転に起因するピークが図12の範囲よりも低い周波数で
現れる。
【0048】図13は、径が数10mmで周速度が10
0ないし数100mm/sの通常の感光体ドラムの場合
の目視による画像ずれの認識のしやすさを概略的に示す
グラフである。一般には、周波数がかなり高い場合、シ
ート上に現れる画像のずれは小さくなって認識しにくく
なり、逆に、周波数がかなり低い場合にも、画像のずれ
は、シートの走行方向への画像全体としての伸縮となっ
て現れるので認識しにくくなる。そして、図12に示す
P1〜P2の周波数帯域で、画像ずれが発生すると、最
も目視によって使用者にずれとして認識されることにな
る。経験則では、最終的に形成された画像の上で、1mm
おきに画像のずれが発生すると、これが欠陥として最も
目立ちやすい。すなわち、感光体ドラム4の周速度をP
(mm/s)とすると、P(Hz)の周波数の振動が、最も
目視で認識しやすい画像ずれを招くといわれている。図
13に対応して、振動レベルΔV/Vを抑制したい目標
値を図12にプロットすると、おおよそ点線のようにな
る。
【0049】図11および図12から明らかなように、
なんら振動減衰対策を採っていないこの駆動装置系で
は、最も抑制したい周波数帯域の振動減衰が十分に行わ
れていない。なお、ピークP3での振動レベルは、減衰
されているが、これは、図11に示す振動減衰域に偶
然、ピークP3が入っているからに過ぎない。
【0050】次に、図14および図15は、感光体ドラ
ム4の被駆動軸14に直接フライホイールを取り付けた
場合の振動試験結果を示す。この場合の駆動装置の系全
体の固有振動数fnは、数式3で表される。
【数3】 ここで、J2はフライホイールの慣性モーメントであ
る。このように慣性モーメントJ2が加わることによ
り、図14に示すように、固有振動数fnは、図11の
場合よりも低い周波数に遷移し、これに伴って減衰域も
低い周波数帯域に遷移する。従って、図15に示すよう
に、ピークP1〜P3での振動レベルが低減されてい
る。数式3からは、慣性モーメントJ2を大きくすれば
するほど、固有振動数fnを低くすることができ、広い
帯域にわたって振動を減衰させることができるのが明ら
かである。しかし、このことは、フライホイールの大き
さの増大につながり、その場合の不利益は上述の通りで
ある。
【0051】図16および図17は、上記したダイナミ
ックダンパを感光体ドラム4の被駆動軸14に直接取り
付けた場合の振動試験結果を示す。ダイナミックダンパ
は、慣性錘となる部分とゴムなどの粘弾性部とを備え、
錘による慣性モーメントに加えて、粘弾性部により、振
動減衰を行う。この場合の駆動装置の系全体の固有振動
数fnは、二自由度系の振動の一般式から数式4で表さ
れる。
【数4】 ここで、J2はダイナミックダンパの慣性モーメントで
あり、k2はダイナミックダンパの剛性により定まるそ
のバネ定数である。
【0052】図16より明らかなように、この駆動装置
の系では、二つの固有振動数fn1とfn2、およびこれら
に伴う二つの振動増幅域が発生する。これは、数式4中
の±の符号によるものである。二つの増幅域の間には、
振動減衰域がみられるが、その減衰域は極めて狭い。ま
た、高い方の増幅域よりも高い周波数でも、振動減衰域
がみられるが、この帯域に関しては、画像のずれが元々
さほど問題とならない。従って、ダイナミックダンパの
みを用いたこの駆動装置でも振動減衰効果は、あまり十
分ではない。
【0053】次に、図18および図19は、図20に示
す駆動装置の振動試験結果を示す。図20に示す構造で
は、本発明とは異なり、回転軸11,19にそれぞれプ
ーリP1,P2を固定し、プーリP1,P2にエンドレ
スベルトEBを巻回して、回転軸11から回転軸19へ
動力伝達を行わせるようにしてある。この場合の駆動装
置の系全体の固有振動数fnも、数式4で表される。な
ぜならば、回転軸11,14の振動系に加えて、フライ
ホイール20が固定された回転軸19も振動系と考える
ことができ、駆動装置が二自由度の振動系となるからで
ある。なお、図20に示す駆動装置の場合、数式4のk
2はエンドレスベルトEB、プーリP2、フライホイー
ル20などで構成される回転軸19に関する振動系のバ
ネ定数であり、J2は同振動系の慣性モーメントであ
る。J2は次式で与えられる。 J2=J(R1/R22 ここで、Jはフライホイール20の慣性モーメントであ
り、R1はプーリP1の半径、R2はプーリP2の半径で
ある。
【0054】図18に示すように、この駆動装置の系で
も、二つの固有振動数fn1とfn2、およびこれらに伴う
二つの振動増幅域が発生する。しかし、増速比R1/R2
を大きくとることにより、数式4の慣性モーメントJ2
を大きくすることができ、これによって、固有振動数f
n1を低くすることができる。また、バネ定数k2を大き
くすることにより、固有振動数fn2を高くすることがで
きる。すなわち、図18に示す減衰域(周波数f01とf
02との間)を広げることが可能である。そして、発生す
る振動の周波数が、全てこの減衰域にあるようにできれ
ば、振動減衰を確実に行うことが可能となると考えられ
る。また、実際の使用においては、画像のずれが目視で
認識できる程度まで振動を減衰すれば十分であるから、
かなり低い周波数、例えば1Hz前後の周波数について
は、この減衰域に入っていなくてもよい(図13参
照)。
【0055】図21は、本発明に係る実施形態の駆動装
置の振動試験結果を示す。この場合も、回転軸11,1
4の振動系に加えて、フライホイール20が固定された
回転軸19も振動系と考えることができ、駆動装置が二
自由度の振動系となるから、駆動装置の系全体の固有振
動数fnも、数式4で表される。なお、本発明に係る実
施形態の駆動装置の場合、数式4のk2は摩擦車21、
フライホイール20などで構成される回転軸19に関す
る振動系のバネ定数であり、J2は同振動系の慣性モー
メントである。J2は次式で与えられる。 J2=J(R1/R22 ここで、Jはフライホイール20の慣性モーメントであ
り、R1は摩擦車18の半径、R2は摩擦車21の半径で
ある。
【0056】図21に示すように、この駆動装置の系で
も、二つの固有振動数fn1とfn2、およびこれらに伴う
二つの振動増幅域が発生する。しかし、増速比R1/R2
を大きくとることにより、数式4の慣性モーメントJ2
を大きくすることができ、これによって、固有振動数f
n1を低くすることができる。また、バネ定数k2を大き
くすることにより、固有振動数fn2を高くすることがで
きる。さらに、本発明に係る駆動装置では、図20に示
すような弾性体の巻掛け伝動手段であるエンドレスベル
トEBを排除したため、バネ定数k2を大きくするのが
容易であり、固有振動数fn2をさらに高くすることがで
きる。これにより、図18の場合よりも、図21に示す
減衰域(周波数f01とf02との間)を広げることが可能
である。
【0057】そして、発生する振動の周波数が、全てこ
の減衰域にあるようにできれば、振動減衰を確実に行う
ことが可能となると考えられる。また、実際の使用にお
いては、画像のずれが目視で認識できる程度まで振動を
減衰すれば十分であるから、かなり低い周波数、例えば
1Hz前後の周波数については、この減衰域に入ってい
なくてもよい(図13参照)。
【0058】また、増幅域と、発生する振動の周波数と
が合致しなければ、実際の使用上では問題はない。例え
ば、図21には示さないが、高い方の増幅域以上の周波
数では、別の減衰域が生ずるため(図27に示し後述す
る)、歯車の噛み合いによって生ずる周波数をその減衰
域に入るようにすればよい。このような歯車の噛み合い
によって生ずる周波数は、歯数の設定によって変更する
ことができる。
【0059】次に、どのようにして、二つの固有振動数
n1とfn2を調節することができるか説明する。まず、
図22ないし図25は、数式4の変数k1,J1,k2,J2
をそれぞれ変更して固有振動数fn1とfn2を実測した結
果を示すグラフである。これらの図から、k1が大きく
なると、fn1はわずかに上昇するだけであるが、fn2
かなり上昇し、J1が大きくなると、fn1はほとんど変
化しないが、fn2は小さい値になることが分かる。ま
た、k2が大きくなると、fn1はわずかに上昇するだけ
であるが、fn2はかなり上昇し、J2が大きくなると、
n1は小さくなり、fn2はほとんど変化しないことが分
かる。この結果は、数式4の計算値にも対応する。
【0060】図26は、数式4の変数k1,J1,k2,J2
に影響を与えると考えられる諸要因を示す。ここで、バ
ネ定数k1および慣性モーメントJ1は、変更不可能では
ないが、実際にはほとんど変化させることはできない。
つまり、バネ定数k1については、動力伝達の目的上、
歯車にはある程度の剛性が不可欠であり、支持の仕方も
限定されている。もし歯車に肉抜きを形成したとして
も、10%程度しか剛性は変更できない。また、慣性モ
ーメントJ1については、感光体ドラム4の径や重量
は、画像形成装置の処理速度や使用するモータ5のトル
クなどをあらかじめ定めてしまうと、変更することはほ
とんどできなくなってしまう。
【0061】これに対して、バネ定数k2および慣性モ
ーメントJ2には、変更可能な要因が多い。従って、バ
ネ定数k2を大きくして、周波数fn2を上昇させ、慣性
モーメントJ2を大きくして、周波数fn1を小さくすれ
ば、減衰域を広げることが可能である。ただし、慣性モ
ーメントJ2の要因中、フライホイール22の慣性モー
メントJを大きくするのは、フライホイール22の重量
増大につながり好ましくないので、増速比R1/R2を増
大するのがよい。
【0062】ところで、このように増幅域と増幅域の間
の減衰域(f01〜f02)に、目視で認識できる画像ずれ
を起こす周波数のすべてを入れるだけではなく、これ以
外にも振動減衰を行う方策がある。図27を参照して、
これについて説明する。図27において、三角形記号
は、目視で画像のずれが確認できる振動発生周波数を示
す。
【0063】図27では、固有振動数fn1,fn2だけで
なく、さらに別の固有振動数fn3が発生している。これ
は、継手12,13の弾性により発生したものと考えら
れる。この固有振動数fn3は、数式2に感光体ドラム4
の慣性モーメントをJ1として、継手12,13のバネ
定数をk1として代入すると求められる。ただし、固有
振動数fn3付近の増幅域のゲインは小さく、これ以上の
周波数には、また減衰域がある。
【0064】この例では、高い方の固有振動数fn2付近
の増幅域を、最も高い発生周波数よりも高くするのでは
なく、最も高い発生周波数とその次に高い周波数の間に
設定する。このように設定することで、低い方の三つの
振動発生周波数の振動は、f01〜f02の減衰域に入って
減衰される一方で、最も高い振動発生周波数の振動は、
n2付近の高い方の増幅域より高い減衰域に入って減衰
されることになる。従って、駆動装置の系全体では、画
像の目視に影響する振動は減衰されることになる。
【0065】なお、上述の実施形態においては、感光体
ドラム4の軸14に結合された回転軸11が、駆動モー
タ5により歯車6〜9からなる歯車伝動機構を介して駆
動される。このように、ほぼ剛体である歯車を使用する
ことは、上述のように、振動系の剛性(主にバネ定数k
1)の特定を容易にする観点から好ましいものである
が、その他の伝動機構を介して回転軸11を駆動しても
よい。また、駆動モータ5で直接感光体ドラム4の軸1
4を回転させてもよい。もし、感光体ドラム4の軸を噛
み合い式伝動機構(例えば、歯付きベルトと歯付きプー
リ、チェーンとスプロケット)を介して回転させる場
合、歯車同士の場合と同様に、噛み合いに起因する周波
数の振動が発生する。しかし、この場合にあっても、本
発明によれば、上述と同様の方策によって、そのような
噛み合いに起因する振動を低減することができる。
【0066】(2) 第2実施形態 次に、図28は、本発明に係る第2実施形態の画像形成
装置の像担持体の駆動装置を示す平面図である。同図に
示すように、本実施形態では、フライホイール20を支
持するホイール回転軸19で中間転写ベルト(中間転写
体)25を連動するようにしている。
【0067】すなわち、中間転写ベルト25は、ロール
26およびその他のロールに巻回されて走行するように
なっており、ロール26のロール軸(回転軸)27の端
部には、軸継手28が固定されている。また、ホイール
回転軸19の端部には、軸継手29が固定されている。
そして、軸継手28,29は、互いに連結されている。
なお、符号30は、ロール軸27をフレーム1で回転自
在に支持するための軸受を示す。
【0068】この場合には、一つのフライホイール20
で、感光体ドラム4の回転速度の安定化を図るだけでな
く、中間転写ベルト25の走行速度の安定化をも図るこ
とが可能であり、効率的である。なお、同図に示すロー
ル26は、中間転写ベルト25に駆動力を与える駆動ロ
ールであってもよいし、中間転写ベルト25を支持して
走行させるが駆動力を与えない従動ロールであってもよ
い。前者の場合には、単一の駆動モータ5で感光体ドラ
ム4と中間転写ベルト25が駆動され、後者の場合に
は、他の駆動ロールで中間転写ベルト25が走行させら
れる。また、変更例として、図3〜図10に示すような
摩擦車18,21の配置も可能である。
【0069】(3) 応用例 A.応用例1 図29は、実施形態が応用可能な画像形成装置の一例を
示す。同図に示すように、感光体ドラム4と、中間転写
ベルト25とは、互いに接触させられて、それぞれ矢印
方向に回転または走行可能になされている。感光体ドラ
ム4の周囲には、感光体ドラム4の表面を帯電させる帯
電器31、帯電された表面を露光して潜像を形成する露
光器32、潜像にトナーを供給し現像する現像ユニット
33、感光体ドラム4上の残留トナー等を清掃するクリ
ーナ34が配置されている。
【0070】現像ユニット33は、ブラック(B)、イ
エロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)のトナー
をそれぞれ感光体ドラム4に供給する現像器33B,3
3Y,33M,33Cを備えた回転式のユニットであ
る。感光体ドラム4は、いずれかの現像器によりトナー
像が供給されながら、このトナー像を中間転写ベルト2
5に転写させる。カラー像を形成する場合には、感光体
ドラム4と中間転写ベルト25を駆動しながら、以上の
4色のトナー像を中間転写ベルト25上で積層させる。
【0071】中間転写ベルト25は、ロール35,36
に巻回されており、また支持板38に支持され、これら
のロール35,36、支持板38の周囲を走行するよう
になっている。なお、ここでロール35が駆動ロールと
され、ロール36が従動ロールとされる。また、感光体
ドラム4と中間転写ベルト25との接触位置において、
中間転写ベルト25の内部には、バイアス転写ロール3
7が配置されており、このバイアス転写ロール37の発
生する電界により、前記のように感光体ドラム4上のト
ナーが中間転写ベルト25に転写されるようになってい
る。
【0072】また、中間転写ベルト25の周囲には、中
間転写ベルト25上の残留トナーを清掃する移動可能な
クリーナ39およびバイアス転写ロール40が配置され
ている。中間転写ベルト25とバイアス転写ロール40
とは、接触可能になされ、両者の間には、用紙トレー4
1または手差しトレー42からシートSが搬送されてく
るようになっている。このシートS上には、バイアス転
写ロール40の発生する電界により、中間転写ベルト2
5上のトナーが転写されるようになっている。なお、ト
ナーの転写後、シートSは、定着器43に搬送され、こ
こで加熱および加圧されてトナーがシートS上に定着
し、さらに排出トレー44にシートSが排出されるよう
になっている。
【0073】この画像形成装置においては、第1実施形
態の駆動装置のように、まず、感光体ドラム4のみの回
転を安定化させることが可能である。また、駆動ロール
35の軸と回転軸11とを連結し、中間転写ベルト25
のみの走行を安定化させることも可能である。さらに、
第2実施形態のように、感光体ドラム4の回転を安定化
させながら、中間転写ベルト25の走行をも安定化させ
るようにすることも可能である。この場合、駆動ロール
35と従動ロール36のいずれが図28のロール26で
あってもよい。あるいは、この逆に、図28の回転軸1
1と、ロール35または36を連結して、回転軸11で
中間転写ベルト25の走行を安定化させ、ホイール回転
軸19に感光体ドラム4の被駆動軸14を連結して感光
体ドラム4の走行を安定化させることも可能である。こ
の場合には、中間転写ベルト25を像担持体、感光体ド
ラム4を先行像担持体と考えることができる。
【0074】B.応用例2 図30は、実施形態が応用可能な画像形成装置の他の例
を示す。この例は、図29の例の感光体ドラム4を感光
体ベルト45で置き換え、中間転写ベルト25を中間転
写ドラム46で置き換えたものであり、感光体ベルト4
5の表面上に固定式の現像ユニット33からトナー像を
積層し、これを一旦、中間転写ドラム46上に転写し、
さらにシートに転写するものである。
【0075】感光体ベルト45は、ロール47,48,
49および支持板50に支持され、これらの周囲を走行
する。ロール47は、駆動ロール、ロール48,49は
従動ロールである。感光体ベルト45の周囲には、感光
体ドラム4の表面を帯電させる帯電器31、帯電された
表面を露光して潜像を形成する露光器32、潜像にトナ
ーを供給し現像する現像ユニット33、感光体ドラム4
上の残留トナー等を清掃するクリーナ34が配置されて
いる。
【0076】中間転写ドラム46内には、図示しない転
写コロトロンが配置されており、このコロトロンの発生
する電界の作用により、感光体ベルト45から中間転写
ドラム46にトナー像が転写される。また、中間転写ド
ラム46に接触可能に、バイアス転写ロール40が配置
されており、両者の間には、用紙トレー41からシート
が搬送されてくるようになっている。このシート上に
は、バイアス転写ロール40の発生する電界により、中
間転写ドラム46上のトナーが転写されるようになって
いる。なお、トナーの転写後、シートSは、定着器43
に搬送され、ここで加熱および加圧されてトナーがシー
トS上に定着し、さらに排出トレー44にシートSが排
出されるようになっている。
【0077】この画像形成装置においても、第1実施形
態の駆動装置により、まず、中間転写ドラム46のみの
回転を安定化させることが可能である。また、駆動ロー
ル47の軸と回転軸11とを連結し、感光体ベルト45
のみの走行を安定化させることも可能である。さらに、
第2実施形態の駆動装置において、回転軸11と駆動ロ
ール47の軸とを連結し、感光体ベルト45の走行を安
定化させながら、ホイール回転軸19と中間転写ドラム
46の軸とを連結し、中間転写ドラム46の回転をも安
定化させるようにすることも可能である。あるいは、こ
の逆に、図28の回転軸11と中間転写ドラム46の軸
とを連結して、中間転写ドラム46の回転を安定化さ
せ、さらにホイール回転軸19にロール47,48,4
9のいずれかを連結して、ホイール回転軸19で感光体
ベルト45の走行を安定化させることも可能である。こ
の場合には、中間転写ドラム46を像担持体、感光体ベ
ルト45を先行像担持体と考えることができる。また、
この場合、駆動ロール47と従動ロール48,49のい
ずれが図10のロール26であってもよい。
【0078】C.応用例3 図31は、実施形態が応用可能な画像形成装置のさらに
他の例を示す。この例において、感光体ドラム4の周囲
には、感光体ドラム4の表面を帯電させる帯電器31、
帯電された表面を露光して潜像を形成する露光器32、
潜像にトナーを供給し現像する単色用の現像ユニット3
3、バイアス転写ロール40、および感光体ドラム4上
の残留トナー等を清掃するクリーナ34が配置されてい
る。
【0079】また、感光体ドラム4とバイアス転写ロー
ル40とは、接触可能になされ、両者の間には、用紙ト
レー41からシートSが搬送されてくるようになってい
る。このシートS上には、バイアス転写ロール40の発
生する電界により、感光体ドラム4上のトナーが直接転
写される。そして、トナーの転写後、シートSは、定着
器43に搬送され、ここで加熱および加圧されてトナー
がシートS上に定着し、さらに排出トレー44にシート
Sが排出されるようになっている。図示のように、用紙
トレー41から排出トレー44に至るシートSの搬送路
は、ほぼ垂直にシートSを搬送するようになっている。
【0080】図において、符号53は、画像形成装置の
フロントカバー(蓋体)を示す。このフロントカバー5
3は、画像形成装置のキャビネットCに枢軸54を介し
て回動可能に取り付けられており、平常時は、キャビネ
ットCに止められているが、シートSが詰まった時など
には、これを除去するために、開かれて、キャビネット
Cの内部を開放するようになっている。シートSはこの
フロントカバー53に並行する方向に搬送される。シー
トSの搬送路は、フロントカバー53を開くと露出する
ようになっており、搬送路の一部をなす感光体ドラム4
は、フロントカバー53の近傍に配置されている。
【0081】このような構成では、仮想線で示すよう
に、フライホイールFを感光体ドラム4の軸14に直接
取り付けたのでは、フロントカバー53の形状を特殊な
ものにしない限り、大径のフライホイールFのため、フ
ロントカバー53が閉められなくなってしまう。しか
し、本発明のように、摩擦車18,21でフライホイー
ル20の慣性エネルギを感光体ドラム4に伝達する構成
とすれば、そのような不具合を避けることが可能であ
る。
【0082】D.応用例4 図32は、実施形態が応用可能な画像形成装置のさらに
他の例を示す。この例では、感光体ドラム4に現像器3
3B,33Y,33M,33Cからトナーを供給してト
ナー像を形成する。シートSはシート搬送ベルト60に
よって搬送される。シート搬送ベルト60は、プーリ6
1,62に巻回されており、いずれかのプーリ61また
は62の回転に伴って走行する。シート搬送ベルト60
には、シートSが静電吸着される。この際には、押さえ
ロール63がシートSをシート搬送ベルト60に向けて
押圧する。このシートS上には、感光体ドラム4上のト
ナーが転写される。そして、トナーの転写後、シートS
は、定着器43に搬送され、ここで加熱および加圧され
てトナーがシートS上に定着し、さらに排出トレー44
にシートSが排出されるようになっている。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
像担持体の移動速度を確実に安定化することが可能であ
る。さらに、カバーを設けることにより、長期間の使用
に耐えることが可能である。また、製造費用を大きく上
昇させることもない。さらに像担持体等の交換も容易で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1実施形態の画像形成装置の
像担持体の駆動装置を示す概略図である。
【図2】 図1に示す駆動装置の主要部の詳細を示す断
面図である。
【図3】 図1に示す駆動装置の主要部の詳細を示す断
面図である。
【図4】 図1に示す駆動装置の主要部の変更例の詳細
を示す断面図である。
【図5】 図1に示す駆動装置の主要部の変更例の詳細
を示す断面図である。
【図6】 図1に示す駆動装置の摩擦車の変更例を示す
概略図である。
【図7】 図1に示す駆動装置の摩擦車の他の変更例を
示す概略図である。
【図8】 図1に示す駆動装置の摩擦車のさらに他の変
更例を示す概略図である。
【図9】 図1に示す駆動装置の摩擦車の配列の変更例
を示す概略図である。
【図10】 図1に示す駆動装置の要素の配置の変更例
を示す概略図である。
【図11】 振動減衰措置をなんら施さず、モータから
歯車を介して像担持体を駆動した場合の各周波数ごとの
振動増減特性を示すグラフである。
【図12】 図11と同条件で、高速フーリエ変換によ
り解析した像担持体の速度変動スペクトルを示すグラフ
である。
【図13】 通常の像担持体の場合の目視による画像ず
れの認識のしやすさを概略的に示すグラフである。
【図14】 像担持体の回転軸にフライホイールを取り
付けた場合の各周波数ごとの振動増減特性を示すグラフ
である。
【図15】 図14と同条件で、高速フーリエ変換によ
り解析した像担持体の速度変動スペクトルを示すグラフ
である。
【図16】 像担持体の回転軸にダイナミックダンパを
取り付けた場合の各周波数ごとの振動増減特性を示すグ
ラフである。
【図17】 図16と同条件で、高速フーリエ変換によ
り解析した像担持体の速度変動スペクトルを示すグラフ
である。
【図18】 図20に示す駆動装置の場合の各周波数ご
との振動増減特性を示すグラフである。
【図19】 図18と同条件で、高速フーリエ変換によ
り解析した像担持体の速度変動スペクトルを示すグラフ
である。
【図20】 一比較例の駆動装置を示す概略図である。
【図21】 本発明に係る第1実施形態の場合の各周波
数ごとの振動増減特性を示すグラフである。
【図22】 本発明の第1実施形態における振動理論式
の変数の一つと、同式で導かれる固有振動数の関係を示
すグラフである。
【図23】 同式の変数の他の一つと、同式で導かれる
固有振動数の関係を示すグラフである。
【図24】 同式の変数の他の一つと、同式で導かれる
固有振動数の関係を示すグラフである。
【図25】 同式の変数の他の一つと、同式で導かれる
固有振動数の関係を示すグラフである。
【図26】 同式の変数の要因を示す図表である。
【図27】 第1実施形態の変更例に係る駆動装置の各
周波数ごとの振動増減特性を示すグラフである。
【図28】 本発明に係る第2実施形態の画像形成装置
の像担持体の駆動装置を示す平面図である。
【図29】 実施形態の応用例を示す側面図である。
【図30】 他の応用例を示す側面図である。
【図31】 さらに他の応用例を示す側面図である。
【図32】 さらに他の応用例を示す側面図である。
【符号の説明】
4…感光体ドラム(像担持体、先行像担持体)、5…駆
動モータ(駆動手段)、12,13…軸継手、14…被
駆動軸(第1の回転軸)、18…摩擦車(第1の摩擦
車)、19…ホイール回転軸(第2の回転軸)、20…
フライホイール、21…摩擦車(第2の摩擦車)、22
…粉塵汚染防止用カバー(包囲体)、25…中間転写ベ
ルト(中間転写体、像担持体)、26…ロール、27…
ロール軸(回転軸)、45…感光体ベルト(像担持体、
先行像担持体)、46…中間転写ドラム(中間転写体、
像担持体)、53…フロントカバー(蓋体)、C…キャ
ビネット

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転して像担持体を移動させる第1の回
    転軸と、 前記第1の回転軸を駆動回転する駆動手段と、 第2の回転軸を中心に回転し、前記第1の回転軸の回転
    を安定化させるフライホイールと、 前記第1の回転軸に連動される、前記像担持体とは別個
    の第1の摩擦車と、 前記第1の摩擦車の径以下の径を有しており、前記第2
    の回転軸に取り付けられていると共に、前記第1の摩擦
    車に連動回転させられる第2の摩擦車とを備え、 前記第1の回転軸から前記第2の回転軸へ駆動力を連続
    的に伝達すると共に、前記フライホイールの角速度を前
    記第1の回転軸の角速度以上としたことを特徴とする画
    像形成装置の像担持体の駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の摩擦車は、前記第1の摩擦車
    よりも小径であり、前記フライホイールの角速度を前記
    第1の回転軸の角速度よりも大きくすることを特徴とす
    る請求項1に記載の画像形成装置の像担持体の駆動装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第1の摩擦車および前記第2の摩擦
    車は共に、粉塵汚染防止用の包囲体で包囲されているこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置
    の像担持体の駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の回転軸は、噛み合い式伝動機
    構を介して前記駆動手段により連動されるようにされて
    おり、前記駆動手段の回転周波数および前記噛み合い式
    伝動機構の噛み合いにより発生する振動の周波数のう
    ち、前記像担持体の周速度をP(mm/s)としたときに、
    少なくともP(Hz)に最も近い振動の周波数が、前記
    駆動装置により振動が減衰される周波数帯域にあること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像
    形成装置の像担持体の駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動装置がほぼ二自由度の振動系を
    なし、これにより実質的に二つの固有振動数を有してお
    り、前記固有振動数付近にそれぞれ振動が増幅される周
    波数帯域があり、これらの振動が増幅される周波数帯域
    の間に、振動が減衰される一つの周波数帯域があって、 前記駆動手段の回転周波数および前記噛み合い式伝動機
    構の噛み合いにより発生する振動の周波数が、この振動
    が減衰される周波数帯域にあることを特徴とする請求項
    1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置の像担持体
    の駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記駆動装置がほぼ二自由度の振動系を
    なし、これにより実質的に二つの固有振動数を有してお
    り、前記固有振動数付近にそれぞれ振動が増幅される周
    波数帯域があり、これらの振動が増幅される周波数帯域
    の間に、振動が減衰される第1の周波数帯域があり、高
    い方の前記振動が増幅される周波数帯域より高い周波数
    に、振動が減衰される第2の周波数帯域があって、 前記駆動手段の回転周波数が、前記振動が減衰される第
    1の周波数帯域にあり、前記噛み合い式伝動機構の噛み
    合いにより発生する振動の周波数が、前記振動が減衰さ
    れる第2の周波数帯域にあることを特徴とする請求項1
    ないし4のいずれかに記載の画像形成装置の像担持体の
    駆動装置。
  7. 【請求項7】 回転して像担持体を移動させる第1の回
    転軸と、 前記第1の回転軸を駆動回転する駆動手段と、 前記駆動手段の回転を前記第1の回転軸に伝動する噛み
    合い式伝動機構と、 第2の回転軸を中心に回転し、前記第1の回転軸の回転
    を安定化させるフライホイールと、 前記第1の回転軸から前記第2の回転軸へ駆動力を連続
    的に伝達すると共に、前記フライホイールの角速度を前
    記第1の回転軸の角速度以上とする摩擦式伝動手段(摩
    擦式巻掛け伝動手段を除く)とを備えて、 前記像担持体の振動を減衰するようにされていると共
    に、 前記駆動手段の回転周波数および前記噛み合い式伝動機
    構の噛み合いにより発生する振動の周波数のうち、前記
    像担持体の周速度をP(mm/s)としたときに、少なくと
    もP(Hz)に最も近い振動の周波数が、振動が減衰さ
    れる周波数帯域にあることを特徴とする画像形成装置の
    像担持体の駆動装置。
  8. 【請求項8】 回転して像担持体を移動させる第1の回
    転軸と、 前記第1の回転軸を駆動回転する駆動手段と、 前記駆動手段の回転を前記第1の回転軸に伝動する噛み
    合い式伝動機構と、 第2の回転軸を中心に回転し、前記第1の回転軸の回転
    を安定化させるフライホイールと、 前記第1の回転軸から前記第2の回転軸へ駆動力を連続
    的に伝達すると共に、前記フライホイールの角速度を前
    記第1の回転軸の角速度以上とする摩擦式伝動手段(摩
    擦式巻掛け伝動手段を除く)とを備えて、 前記像担持体の振動を減衰するようにされていると共
    に、 ほぼ二自由度の振動系をなし、これにより実質的に二つ
    の固有振動数を有しており、前記固有振動数付近にそれ
    ぞれ振動が増幅される周波数帯域があり、これらの振動
    が増幅される周波数帯域の間に、振動が減衰される一つ
    の周波数帯域があって、 前記駆動手段の回転周波数および前記噛み合い式伝動機
    構の噛み合いにより発生する振動の周波数が、この振動
    が減衰される周波数帯域にあることを特徴とする画像形
    成装置の像担持体の駆動装置。
  9. 【請求項9】 回転して像担持体を移動させる第1の回
    転軸と、 前記第1の回転軸を駆動回転する駆動手段と、 前記駆動手段の回転を前記第1の回転軸に伝動する噛み
    合い式伝動機構と、 第2の回転軸を中心に回転し、前記第1の回転軸の回転
    を安定化させるフライホイールと、 前記第1の回転軸から前記第2の回転軸へ駆動力を連続
    的に伝達すると共に、前記フライホイールの角速度を前
    記第1の回転軸の角速度以上とする摩擦式伝動手段(摩
    擦式巻掛け伝動手段を除く)とを備えて、 前記像担持体の振動を減衰するようにされていると共
    に、 ほぼ二自由度の振動系をなし、これにより実質的に二つ
    の固有振動数を有しており、前記固有振動数付近にそれ
    ぞれ振動が増幅される周波数帯域があり、これらの振動
    が増幅される周波数帯域の間に、振動が減衰される第1
    の周波数帯域があり、高い方の前記振動が増幅される周
    波数帯域より高い周波数に、振動が減衰される第2の周
    波数帯域があって、 前記駆動手段の回転周波数が、前記振動が減衰される第
    1の周波数帯域にあり、前記噛み合い式伝動機構の噛み
    合いにより発生する振動の周波数が、前記振動が減衰さ
    れる第2の周波数帯域にあることを特徴とする画像形成
    装置の像担持体の駆動装置。
  10. 【請求項10】 前記画像形成装置には、回転軸に支持
    されて移動し、前記像担持体の表面上に形成された像が
    転写される中間転写体が設けられ、 前記中間転写体の回転軸が、前記第2の回転軸に連動さ
    れるようにしたことを特徴とする請求項1ないし9のい
    ずれかに記載の画像形成装置の像担持体の駆動装置。
  11. 【請求項11】 前記画像形成装置には、回転軸に支持
    されて移動し、表面に像が形成されて、前記像担持体の
    表面上に像を転写する先行像担持体が設けられ、 前記先行像担持体の回転軸が、前記第2の回転軸に連動
    されるようにしたことを特徴とする請求項1ないし9の
    いずれかに記載の画像形成装置の像担持体の駆動装置。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
    画像形成装置の像担持体の駆動装置を備えることを特徴
    とする画像形成装置。
  13. 【請求項13】 回転軸に支持されて移動し、前記像担
    持体の表面上に形成された像が転写される中間転写体を
    備え、 前記中間転写体の回転軸が、前記第2の回転軸に連動さ
    れるようにしたことを特徴とする請求項12に記載の画
    像形成装置。
  14. 【請求項14】 回転軸に支持されて移動し、表面に像
    が形成されて、前記像担持体の表面上に像を転写する先
    行像担持体を備え、 前記先行像担持体の回転軸が、前記第2の回転軸に連動
    されるようにしたことを特徴とする請求項12に記載の
    画像形成装置。
  15. 【請求項15】 キャビネットと、 前記キャビネットの内部を開放可能に前記キャビネット
    に取り付けられた蓋体と、 前記キャビネットの内部に設けられて前記蓋体に並行す
    る方向にシートを搬送するシート搬送手段とを備え、 前記像担持体が前記シート搬送手段によって搬送される
    途中のシートに画像を形成するように前記蓋体の近傍に
    配置されていることを特徴とする請求項12に記載の画
    像形成装置。
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