JP2000131965A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000131965A
JP2000131965A JP10306025A JP30602598A JP2000131965A JP 2000131965 A JP2000131965 A JP 2000131965A JP 10306025 A JP10306025 A JP 10306025A JP 30602598 A JP30602598 A JP 30602598A JP 2000131965 A JP2000131965 A JP 2000131965A
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roll
diameter
image carrier
image
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JP10306025A
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English (en)
Inventor
Noriaki Hanzawa
徳明 半澤
Shigeki Muramatsu
茂樹 村松
Shoji Hirota
昌二 廣田
Takuji Miyazawa
拓二 宮澤
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 前記像担持体と連動する回転体を含む回転系
の回転速度変動の減衰可能な速度変動周波数の範囲を調
節すること。 【解決手段】 像担持体軸PRaに固定された固定摩擦
ロールMR1および前記像担持体軸PRaに相対的回転が
不能且つ軸方向の相対的スライド可能に支持された可動
摩擦ロールMR2により構成された大径摩擦ロールMR
であって、互いに対向する面が半径方向外側に行くに従
って互いに離れる摩擦傾斜面MR1a,MR2aを有する前
記固定摩擦ロールMR1および可動摩擦ロールMR2によ
り構成された前記大径摩擦ロールMRと、前記慣性体軸
12に固定された小径摩擦ロール19であって前記大径
摩擦ロールMRの摩擦傾斜面(MR1a,MR2a)に摩擦
接触する前記小径摩擦ロール19と、固定摩擦ロールM
R1に対する可動摩擦ロールMR2の位置を調節する間隔
調節部材(6〜9,M2)とを備えた画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やレーザプ
リンタ、その他の静電写真方式の画像形成装置に関し、
特に複数の像担持体の各転写領域に順次搬送される中間
転写ベルトまたは前記各転写領域に記録シート等の転写
材を順次搬送するシート搬送ベルト等のベルトを備えた
画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式のデジタル複写機、プリン
タ(カラー機を含む)では像担持体上への露光はレーザ
ビームによりなされている。このレーザビームの直径は
600dpiの場合では、およそ50μm程度となる。
そのため、プロセス方向に直交する方向に50μmの線
を重ね合わせて画像を形成することになる。像担持体の
表面速度が一定であればレーザによる書き込み線の間隔
は一定になる。しかし、像担持体表面が振動をしている
と、レーザによる書き込み間隔に疎密が発生する。この
時の回転振動に周期性がある場合には、画像の濃度むら
となり、画像品質を低下させてしまう。更に、カラー画
像形成装置の場合には各色の濃度むらの結果、色合いの
変化となってしまう。このような画像の不具合を防ぐた
めには、像担持体とレーザビームを一定の速度で変動な
く駆動する画像形成のための駆動部の回転振動を安定さ
せる技術として、以下のものが知られている。
【0003】(1)従来、表面にトナー像が形成される
感光体、中間転写体等のトナー像担持体の回転を安定さ
せるためには、被駆動軸上にFlywheelを取り付
け、慣性量を増大させて対応することが一般に知られて
いる。被駆動軸上にFlywheelを取り付ける技術
以外には回転体の慣性量を増大する方法として、特開平
1−193888号公報のように画像担持体を構成する
部材の一部の重量を大きくするものもある。しかし、像
担持体は比較的低速で回転しているために、大きな慣性
体が必要となる。なぜならば、慣性量はフライホイール
の軸方向の長さには比例するだけであるが、回転半径に
は二乗で比例するためである。特に、後者の技術では、
像担持体の外径以上に慣性体の重量を大きくすること
は、構成上難しく、慣性量を確保するには軸方向の長さ
で、対応するしかないが、重量がかさみ、コスト的にも
有利な方法とは言えない。そのため、機械サイズ、重
量、コストの面で大きな制約を受ける。また、消耗品で
ある像担持体の交換もやりにくくなる。
【0004】(2)特開平6−264970号公報のよ
うに被駆動軸上にダイナミックダンパーを取り付けて対
応する技術もある。しかし、ダイナミックダンパーは、
特定の周波数の振動しか低減できない。その上、低減し
た周波数の高い側、低い側の近傍の振動を増幅する特性
を持つ。このため、発生周波数が多い場合には、一部の
周波数を低減できても、他の部分は低減できない。場合
によっては、思いがけない周波数部分を増幅させてしま
うこともある。
【0005】(3)フライホイールの実質的な慣性量を
大きくする技術として、特開平4−75065号公報、
特開平1−282567号公報が有るが、前者は像担持
体表面と摩擦接触し、フライホイールを増速するもので
あり、後者は像担持体内部に慣性体を設け、遊星ギヤに
より前者と同様に、フライホイールを増速するものであ
る。フライホイールの回転速度を増速させると、フライ
ホイールの回転数の二乗で慣性量は増大するため、フラ
イホイールの効果を増大させるには効果がある。しか
し、前者の様に像担持体表面にコロを摩擦接触させる
と、使用しているうちに(それも短期に)、 お互いの
接触面の汚れ、磨耗により滑りが発生し、回転を安定さ
せる機能を発揮できなくなってしまう。
【0006】また、後者の技術は、ギヤで駆動を伝えて
いるために、このギヤの歯の噛み合いによる振動が発生
してしまう。特に、内側の遊星ギヤを円滑に回転させる
ためには、ギヤの歯のバックラッシュを大きめにしなけ
ればならない。このような大きなバックラッシュを設定
すると、フライホイール効果はなくなってしまう。その
上、像担持体はその特性の劣化から定期的に交換する
が、交換部品のコストが高くなってしまう。特開平4−
258967号公報に駆動系の途中に、フライホイール
を設けたものもあるが、減速の途中のためフライホイー
ルを増速する効果があるが、像担持体軸に駆動伝達する
減速ギヤの噛み合いによる振動が発生してしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、像担持
体軸上に慣性体(フライホイール)を取り付けたり、慣
性体の回転速度を増速して、振動系の固有振動数を低周
波数側に移動させて、伝達ギヤの噛み合い等により発生
する周波数と共振するのを避けたり、ギヤの噛み合いに
より発生する振動を減衰させたりしている。しかし、O
HP用フィルムや厚紙等のように用紙の特性が変化した
際に、像担持体の回転速度を変化させる機能を備えた装
置において、前記のような技術が使用されていた場合、
回転速度の変化により前記ギヤの噛み合いにより発生す
る振動の振動数が変化し、振動系の固有振動数と一致ま
たはほぼ一致して共振を起こすことがある。その場合、
画質上に濃淡が発生するという問題点が生じる。前記振
動によって画像に発生する濃度ムラのピッチは次式
(3)で表せる。 濃度ムラのピッチ=像担持体表面の周速度÷発生振動周波数……………(3)
【0008】前記濃度ムラピッチは1mmの場合に最も
目立ち易く、画質が悪化するので、濃度ムラのピッチが
1mmにならないようにする必要がある。そのために
は、濃度ムラのピッチが1mmとなるような周波数の振
動を減衰させる必要がある。前記濃度ムラのピッチが1
mmとなるような振動周波数は、前記像担持体の周速度
の変化(像担持体の回転速度の変化)に応じて変化す
る。したがって、像担持体の周速度の変化に対応して、
減衰させる振動周波数を変化させる必要が生じる場合が
ある。
【0009】次に、前記慣性体を使用した振動系におい
て、減衰する振動周波数を変化させる方法について説明
する。(4)図15は一般に振動を抑制する手段として
用いられている慣性体(フライホイール)を有する振動
系を示す図である。図16は前記図15に示す振動系の
振動減衰特性を示すグラフである。図15のモデルの様
な振動系の共振周波数fnは次式(1)で表せる。 fn=(1/2π){K1/(J1+J2)}1/2 ………………………………………(1)。 前記図15の振動系の振動特性は、図16の様に所定の
振動周波数を越える高い周波数の振動を減衰する。
【0010】(5)図17はダイナミックダンパを有す
る振動系を示す図である。図18は前記図17に示す振
動系の振動減衰特性(周波数応答)を示すグラフであ
る。図17の振動系の共振周波数fnは次式(2)で表
せる。 fn =〔(1/8π2)〔{(K1+K2)/J1}+(K2/J2)±{((K1+K2) /J1)+(K2/J2)}2−(4K1K2/J1J2)〕1/21/2 ………………………………………(2)。 この時の振動特性は、図18の様に限られた周波数の範
囲の振動しか減衰できない。また、減衰する周波数の近
傍に振動を増幅する周波数域があり複数の周波数の振動
が発生する場合の振動減衰に用いるのは適切ではない。
【0011】ここで、ダイナミックダンパーの減衰可能
な振動周波数の範囲を広くすることで小型、軽量な手段
で駆動系の回転振動を安定して減衰させることができ
る。図17に示すダイナミックダンパーの振動伝達特性
(図18参照)は、2自由度の振動系としてとらえるこ
とができる。この2自由度の振動系の中で制御可能な因
子は、図17のモデルでモータから被駆動部材までの剛
性K1、被駆動部材の慣性量J1、被駆動部材と振動を減
衰させるための慣性体までの剛性K2、慣性体の慣性量
J2で決まる。ここで、画像形成条件等により自由度が
ない被駆動部材の慣性量J1、減速比等により決まって
くる駆動系の剛性K1を除く、被駆動部材と振動を減衰
させるための慣性体までの剛性K2、慣性体の質量J2で
周波数応答特性を調整し、振動発生周波数が駆動伝達特
性の減衰領城になるように設定する必要がある。
【0012】(低い側の共振周波数を低く設定する場
合)低い側の共振周波数を低く設定するためには、振動
を減衰させるための慣性体の質量J2を大きくする必要
がある(後述の図22Bの説明参照)が、大きく重くす
るとこの技術のメリットがなくなる。そこで、被駆動部
材の回転を慣性体に増速して伝えることで、質量を変え
ないで慣性量を大きくすることができる。図19は前記
図17の振動系の質量J2の慣性体の回転速度を増速し
て慣性質量を大きくした系の要部の具体的構成例を示す
図で、図19Aは平面図、図19Bはその正面図であ
る。図19において、像担持体01の軸01aに固定さ
れ像担持体01の回転に伴って回転する大径摩擦ロール
03に圧接された小径摩擦ロール04が大径摩擦ロール
03の回転によって連れ回りする。大径摩擦ロール03
と小径摩擦ロール04の外径の比により、小径摩擦ロー
ル04が増速回転することにより、小径摩擦ロール04
の軸上に設置した慣性体05の慣性量が増加し、増速回
転しない通常回転時に比較して、大径摩擦ロール03と
小径摩擦ロール04の外径の比の二乗の慣性量を像担持
体01に作用させることができる。
【0013】すなわち、増速しない場合の角運動量は、
ドラム軸の角速度をωとすると、 A=(1/2)・J・ω2 となる。一方、被駆動部と振動を減衰させるための慣性
体の回転速度比をR1/R2として増速すると、角運動量
Aは A=(1/2)・J2・((R1/R2)・ω)2 となり外径の比の2乗で角運動量を増大できる。このた
め、慣性体を小型にしても必要な慣性量を得ることがで
きる。
【0014】図19に示す振動系において、像担持体0
1の駆動系02の剛性をK1、像担持体01自体の慣性
量をJ1、大径摩擦ロール03と小径摩擦ロール04間
の剛性をK2、小径摩擦ロール04の軸04a上に装着し
た慣性体05の慣性量に大径摩擦ロール03と小径摩擦
ロール04の外径比の二乗を乗じた実質的に像担持体0
1に作用する慣性量をJ2とすると2自由度系の系とな
り、図20に示すように低い側の共振周波数が低くな
る。
【0015】(高い側の共振周波数を高く設定する場
合)高い側の共振周波数を高く設定するためには、被駆
動部と振動を減衰させるための慣性体を速度差が発生す
る様な構成でつないだ部分の回転剛性K2を高くする必
要がある(式(2)および後述の図21Bの説明参
照)。このためには、各部材の回転軸の太さ、支持する
フレーム、速度差を与える部材等の材質、厚さ、を選択
して剛性を高く設定する。
【0016】図20は前記図17、図19に示す振動系
において共振周波数を調整した場合の振動減衰特性を示
すグラフである。図20に示すように、2つの共振周波
数を離して設定できる。装置の他の部分で発生する振動
の周波数が、前記2つの共振周波数の間の周波数の間で
あれば、前記装置の他の部分で発生する振動を減衰する
ことができる。したがって、装置の他の部分で発生し易
い振動の周波数が前記2つの共振周波数の間となるよう
に前記2つの共振周波を設定する必要がある。
【0017】図21は前記図19に示す振動系の振動周
波数および回転力伝達部K1,K2の剛性に対する振動減
衰特性(ゲイン)の説明図で、図21Aは像担持体01
の駆動系の剛性K1に対する振動減衰特性を示す図で、
図21Bは摩擦ロール03,04間の剛性K2に対する
振動減衰特性を示す図である。図22は前記図19に示
す振動系の振動周波数および慣性質量J1,J2に対する
振動減衰特性(ゲイン)の説明図で、図22Aは像担持
体01の慣性質量J1に対する振動減衰特性を示す図、
図22Bは慣性体05の慣性質量J2に対する振動減衰
特性を示す図である。前記4つのパラメータK1,K2,
J1,J2のうち他の3つのパラメータを固定し、残りの
1つのパラメータを変化させたとき周波数応答がどのよ
うに変化するか、についてシミュレーションで求めた結
果は図21、図22に示す通りである。
【0018】図21Aにおいて剛性K1を変化させても
周波数応答への影響はほとんど無い。図21Bにおいて
剛性K2を高くすると、低い側の共振点fn1には影響を
与えず、高い側の共振点fn2だけをさらに高い方向へシ
フトさせることができる。また、図22Aにおいて慣性
量J1を大きくすると低い側の共振点fn1には影響を与
えず、高い側の共振点fn2を低い方向へシフトさせてし
まう。図22Bにおいて慣性量J2を大きくすると、高
い側の共振点fn2には影響を与えず、低い側の共振点f
n1をさらに低い方向へシフトさせることができる。以上
のような特性を持っていることが判明している。
【0019】図23は被駆動部と振動を減衰させるため
の慣性体とに速度差を発生させる1つの方法の説明図
で、外径の異なるプーリの間をベルトで連結する方法を
示す図である。図24は被駆動部と振動を減衰させるた
めの慣性体とに速度差を発生させる1つの方法の説明図
で、外径の異なる摩擦ロールを接触させて連結する方法
を示す図である。ここで、いずれの駆動連結手段も、歯
のない摩擦により連結するものである。これは、連結手
段が歯を有することで、新たな振動源となるためであ
る。被駆動部と振動を減衰させるための慣性体に速度差
を発生させる手段としては、図23に示すように、外径
の異なるプーリの間を、ベルトで連結する方法と図24
に示すように、外径の異なる摩擦ロールを接触させて連
結する方法などがある。ここで、いずれの駆動連結手段
も、歯のない摩擦により連結するものである。これは、
連結手段が歯を有することで、新たな振動源となるため
である。
【0020】また、共振周波数は、被駆動部材と振動を
減衰させるための慣性体までの剛性K2より決まる。そ
して式(2)および図21Bから、高い方の共振周波数
を高く設定するためには、K2を大きくする必要があ
る。この剛性K2は、被駆動部材側および慣性体側の軸
のたわみ、ねじれ等により定まるが、図23に示す駆動
をベルトで2つのプーリをつないで連結する手段に比
べ、直接摩擦接触させる摩擦ロールの方が、慣性体側の
軸のたわみ、ねじれフラットベルトの伸び等の剛性の低
下要因が少なくなりK2を大きくできる。そのため、周
波数が高い振動を減衰させるには摩擦ロールで慣性体を
増速させる図24に示す構成の方が適している。
【0021】前述のように、画像形成装置の像担持体に
対してその回転振動を抑制する方式に関しては、様々な
手段があるが、ベルト及びプーリを使用せずに摩擦ロー
ルにより回転力が伝達される慣性体(フライホイール)
を使用し、且つ前記慣性体を増速して回転させる方法が
適切と考えられる。
【0022】以上の検討結果から、画像形成装置の像担
持体および像担持体と一体的に回転する回転系の慣性質
量を増加させて回転速度変動のバラツキを減少させため
に、慣性体を使用する場合、次の構成を採用することが
好ましいと考えられる。 (1)慣性体への回転力伝達は、ベルトとプーリを使用
せずに、摩擦ロールを使用すること。 (2)前記慣性体の回転速度を増速して慣性を増加させ
ること。 (3)前記慣性体の回転速度を増速して慣性を増加させ
ると、振動系の低い方の固有振動周波数を低くすること
ができるので、慣性体の回転速度を調節することによ
り、減衰可能な振動数の範囲を調節することができる。
したがって、OHP用フィルムや厚紙等の使用時に像担
持体の回転速度を変化させる場合、像担持体回転系の固
有振動数の変動に応じて減衰可能な振動数の範囲を調整
可能にすること。
【0023】本発明は、前述の事情に鑑み、次の(O0
1)〜(O03)の記載内容を課題とする。 (O01)画像形成装置における像担持体と連動して回転
する慣性体により振動、回転ムラを抑制して、画像の濃
度ムラ、色ムラ等の発生を防止すること。 (O02)前記像担持体の回転速度を増速して慣性体に伝
達することにより比較的小さな慣性体により大きな慣性
量を得ること。 (O03)前記慣性体の増速比率を調節可能とすることに
より、前記像担持体と連動する回転体を含む回転系の回
転速度変動の減衰可能な速度変動周波数の範囲を調節す
ること。
【0024】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決し
た本発明を説明するが、本発明の要素には、後述の実施
例の要素との対応を容易にするため、実施例の要素の符
号をカッコで囲んだものとして付記する。また、本発明
を後述の実施例の符号と対応させて説明する理由は、本
発明の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実
施例に限定するためではない。
【0025】(第1発明)前記課題を解決するために、
本発明の画像形成装置は、下記の要件(A01)〜(A0
6)を備えたことを特徴とする、(A01)回転可能に支
持された像担持体軸(PRa)、および前記像担持体軸
(PRa)と一体的に回転し表面にトナー像が形成され
る像担持体(PR)、(A02)前記像担持体軸(PR
a)に平行に配置されるとともに回転可能且つ前記像担
持体軸(PRa)に対して離隔または接近可能に支持さ
れた慣性体軸(12)、および前記慣性体軸(12)と
一体的に回転する慣性体(18)、(A03)前記像担持
体軸(PRa)に固定された固定摩擦ロール(MR1)お
よび前記像担持体軸(PRa)に相対的回転が不能且つ
軸方向の相対的スライド可能に支持された可動摩擦ロー
ル(MR2)により構成された大径摩擦ロール(MR)
であって、互いに対向する面が半径方向外側に行くに従
って互いに離れる摩擦傾斜面(MR1a,MR2a)を有す
る前記固定摩擦ロール(MR1)および可動摩擦ロール
(MR2)により構成された前記大径摩擦ロール(M
R)、(A04)前記慣性体軸(12)に固定された小径
摩擦ロール(19)であって前記大径摩擦ロール(M
R)の摩擦傾斜面(MR1a,MR2a)に摩擦接触する前
記小径摩擦ロール(19)、(A05)前記小径摩擦ロー
ル(19)を前記大径摩擦ロール(MR)に常時押圧す
る摩擦ロール押圧手段(17)、(A06)前記可動摩擦
ロール(MR2)の位置を調節することにより前記固定
摩擦ロール(MR1)および可動摩擦ロール(MR2)の
間隔を調節する間隔調節部材(6〜9,M2)。
【0026】(第1発明の作用)前記構成を備えた本発
明の画像形成装置では、回転可能に支持された像担持体
軸(PRa)と一体的に回転する像担持体(PR)表面
にはトナー像が形成される。大径摩擦ロール(MR)
は、前記像担持体軸(PRa)に固定された固定摩擦ロ
ール(MR1)および前記像担持体軸(PRa)に相対的
回転が不能且つ軸方向の相対的スライド可能に支持され
た可動摩擦ロール(MR2)により構成される。前記固
定摩擦ロール(MR1)および可動摩擦ロール(MR2)
は、互いに対向する面が半径方向外側に行くに従って互
いに離れる摩擦傾斜面(MR1a,MR2a)を有する。慣
性体軸(12)に固定された慣性体(18)および小径
摩擦ロール(19)は、前記慣性体軸(12)と一体的
に回転する。前記像担持体軸(PRa)に平行に配置さ
れる回転可能な慣性体軸(12)は、像担持体軸(PR
a)に対して離隔または接近可能に支持される。前記慣
性体軸(12)に固定された小径摩擦ロール(19)
は、摩擦ロール押圧手段(17)により、前記大径摩擦
ロール(MR)に常時押圧される。小径摩擦ロール(1
9)は前記大径摩擦ロール(MR)の摩擦傾斜面(MR
1a,MR2a)に摩擦接触する。したがって、像担持体軸
(PRa)の回転は大径摩擦ロール(MR)から小径摩
擦ロール(19)に伝達されて慣性体(18)を回転さ
せる。すなわち、像担持体(PR)と慣性体(18)と
は一体的に回転する。
【0027】間隔調節部材(6〜9,M2)は、前記可
動摩擦ロール(MR2)の位置を調節することにより前
記固定摩擦ロール(MR1)および可動摩擦ロール(M
R2)の間隔を調節する。大径摩擦ロール(MR)の前
記互いに対向する摩擦傾斜面(MR1a,MR2a)が半径
方向外側に行くに従って互いに離れる形状を有するの
で、大径摩擦ロール(MR)の対向する摩擦傾斜面(M
R1a,MR2a)に摩擦接触して回転する小径摩擦ロール
(19)の大径摩擦ロール(MR)との接触位置は、前
記間隔が狭くなるとが半径方向外側に移動する。このと
き、大径摩擦ロール(MR)の回転速度に対する小径摩
擦ロール(19)の回転速度の増速率が高くなる。この
とき、前記像担持体軸(PRa)および大径摩擦ロール
(MR)の回転速度が一定の場合は、前記小径摩擦ロー
ル(19)と一体的に回転する慣性体(18)の回転速
度が上昇し、また、前記像担持体軸(PRa)および大
径摩擦ロール(MR)の回転速度が低下した場合でも、
前記小径摩擦ロール(19)と一体的に回転する慣性体
(18)の回転速度を低下させないようにすることがで
きる。したがって、像担持体(PR)を含む回転系の回
転時の慣性量が大きくなり、振動および回転ムラを減衰
させることができる。また、慣性体(18)の回転速度
を変えることにより、像担持体(PR)表面の周方向の
移動速度の速度変動周波数の減衰領域を調節することが
できる。
【0028】(第2発明)また、本発明の画像形成装置
は、下記の要件(B01)〜(B07)を備えたことを特徴
とする、(B01)回転移動する表面にトナー像が形成さ
れる像担持体(PR)表面を有する像担持体(PR)
と、前記像担持体(PR)の回転軸である像担持体軸
(PRa: PRka〜PRca)を含む互いに平行な複数
の回転軸(PRka〜PRca,36a)、(B02)前記複
数の回転軸(PRka〜PRca,36a)の中の1本の回
転軸である大径摩擦ロール支持軸(MRka)に固定され
た固定摩擦ロール(MR1)および前記大径摩擦ロール
支持軸(MRa)に対して相対的回転が不能且つ軸方向
の相対的スライドが可能に支持された可動摩擦ロール
(MR2)により構成された大径摩擦ロール(MR)で
あって、互いに対向する面が半径方向外側に行くに従っ
て互いに離れる摩擦傾斜面(MR1a,MR2a)を有する
前記固定摩擦ロール(MR1)および可動摩擦ロール
(MR2)により構成された前記大径摩擦ロール(M
R)、(B03)前記大径摩擦ロール(MR)の回転軸
(MRka)に平行且つ隣接して配置されるとともに回転
可能且つ前記大径摩擦ロール(MR)に対して離隔また
は接近可能に支持された回転軸である慣性体軸(12)
に固定された慣性体(18)、(B04)前記慣性体軸
(12)に固定された小径摩擦ロール(19)であって
前記大径摩擦ロール(MR)の摩擦傾斜面(MR1a,M
R2a)に摩擦接触する前記小径摩擦ロール(19)、
(B05)前記小径摩擦ロール(19)を前記大径摩擦ロ
ール(MR)に常時押圧する摩擦ロール押圧手段(1
7)、(B06)前記可動摩擦ロール(MR2)の位置を
調節することにより前記固定摩擦ロール(MR1)およ
び可動摩擦ロール(MR2)の間隔を調節する間隔調節
部材(6〜9,M2)、(B07)前記慣性体軸(12)
以外の前記複数の各回転体の回転軸(PRka〜PRca,
36a)にそれぞれ装着されて各回転軸(PRka〜PRc
a,36a)とそれぞれ一体的に回転する回転伝達摩擦ロ
ール(MRk〜MRc,36)であって隣接する前記回転
軸(PRka〜PRca,36a)の回転伝達摩擦ロール
(MRk〜MRc,36)と互いに摩擦接触する前記回転
伝達摩擦ロール(MRk〜MRc,36)。
【0029】(第2発明の作用)前記構成を備えた本発
明の画像形成装置では、像担持体(PR)の回転移動す
る表面(像担持体(PR)表面)にはトナー像が形成さ
れる。前記像担持体(PR)の回転軸(PRka〜PRc
a)を含む互いに平行な複数の回転軸(PRka〜PRc
a,36a)の中の1本の回転軸である大径摩擦ロール支
持軸(PRka)は、固定摩擦ロール(MR1)が固定さ
れ、可動摩擦ロール(MR2)が前記大径摩擦ロール支
持軸(PRka)に対して相対的回転が不能且つ軸方向の
相対的スライドが可能に支持される。前記固定摩擦ロー
ル(MR1)および可動摩擦ロール(MR2)は、互いに
対向する面が半径方向外側に行くに従って互いに離れる
摩擦傾斜面(MR1a,MR2a)を有する。慣性体軸(1
2)に固定された慣性体(18)および小径摩擦ロール
(19)は、前記慣性体軸(12)と一体的に回転す
る。前記大径摩擦ロール支持軸(PRka)に平行に配置
される回転可能な慣性体軸(12)は、像担持体軸(P
Ra)に対して離隔または接近可能に支持される。前記
慣性体軸(12)に固定された小径摩擦ロール(19)
は、摩擦ロール押圧手段(17)により、前記大径摩擦
ロール(MR)に常時押圧される。小径摩擦ロール(1
9)は前記大径摩擦ロール(MR)の摩擦傾斜面(MR
1a,MR2a)に摩擦接触する。したがって、像担持体軸
(PRa)の回転は大径摩擦ロール(MR)から小径摩
擦ロール(19)に伝達されて慣性体(18)を回転さ
せる。すなわち、像担持体(PR)と慣性体(18)と
は一体的に回転する。
【0030】間隔調節部材(6〜9,M2)は、前記可
動摩擦ロール(MR2)の位置を調節することにより前
記固定摩擦ロール(MR1)および可動摩擦ロール(M
R2)の間隔を調節する。大径摩擦ロール(MR)の前
記互いに対向する摩擦傾斜面(MR1a,MR2a)が半径
方向外側に行くに従って互いに離れる形状を有するの
で、大径摩擦ロール(MR)の対向する摩擦傾斜面(M
R1a,MR2a)に摩擦接触して回転する小径摩擦ロール
(19)の大径摩擦ロール(MR)との接触位置は、前
記間隔が狭くなるとが半径方向外側に移動する。このと
き、大径摩擦ロール(MR)の回転速度に対する小径摩
擦ロール(19)の回転速度の増速率が高くなる。この
とき、前記大径摩擦ロール(MR)の回転速度が一定の
場合は、前記小径摩擦ロール(19)と一体的に回転す
る慣性体(18)の回転速度が上昇し、また、前記像担
持体軸(PRa)および大径摩擦ロール(MR)の回転
速度が低下した場合でも、前記小径摩擦ロール(19)
と一体的に回転する慣性体(18)の回転速度を低下さ
せないようにすることができる。前記慣性体軸(12)
以外の前記複数の各回転体の回転軸(PRka〜PRca,
36a)にそれぞれ装着されて各回転軸(PRka〜PRc
a,36a)とそれぞれ一体的に回転する回転伝達摩擦ロ
ール(MRk〜MRc,36)は、隣接する前記回転軸
(PRka〜PRca,36a)の回転伝達摩擦ロール(M
Rk〜MRc,36)と互いに摩擦接触する。したがっ
て、像担持体(PR)を含む回転系の回転時の慣性量が
大きくなり、振動および回転ムラを減衰させることがで
きる。また、慣性体(18)の回転速度を変えることに
より、像担持体(PR)表面の周方向の移動速度の速度
変動周波数の減衰領域を調節することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】(実施例)次に図面を参照しなが
ら、本発明の画像形成装置としての複写機の実施の形態
の例(すなわち、実施例)を説明するが、本発明は以下
の実施例に限定されるものではない。 (実施例1)図1は本発明が適用される画像形成装置の
実施例1の説明図である。図1において、画像形成装置
Uは、自動原稿搬送装置U1とこれを支持するプラテン
ガラスPGを有する画像形成装置本体(複写機)U2を
備えている。前記自動原稿搬送装置U1は、複写しよう
とする複数の原稿Gが重ねて載置される原稿給紙トレイ
TG1と、原稿給紙トレイTG1から前記プラテンガラスP
G上の複写位置(原稿読取位置)を通過して搬送される
原稿Gが排出される原稿排紙トレイTG2とを有してい
る。前記自動原稿搬送装置U2でプラテンガラスPG搬
送される原稿または手動でプラテンガラスPG上に置か
れた原稿(図示せず)からの反射光は、前記露光光学系
Aを介して、CCD(固体撮像素子)でR(赤)、G
(緑)、B(青)の電気信号に変換される。IPS(イ
メージプロセッシングシステム)は、前記RGBの電気
信号をK(黒)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C
(シアン)の画像データに変換して一時的に記憶し、前
記画像データを所定のタイミングでレーザ駆動回路DL
に出力する。
【0032】矢印Ya方向に回転移動する像担持体(感
光体ドラム)Pの表面は、帯電器CRにより一様に帯電
され、潜像書込位置Q1、現像領域Q2、および1次転写
領域Q3を順次通過する。前記レーザ駆動回路DLにより
駆動されるROS(潜像書込装置)は、レーザビームL
により前記潜像書込位置Q1において露光走査し像担持
体PR表面に静電潜像を形成する。フルカラー画像を形
成する場合は、K(黒),Y(イエロー),M(マゼン
タ),C(シアン)の4色の画像に対応した静電潜像が
順次形成され、モノクロ画像の場合はK(黒)画像に対
応した静電潜像のみが形成される。
【0033】前記静電潜像が形成された像担持体P表面
は回転移動して現像領域Q2、1次転写領域Q3を順次通
過する。ロータリ式の現像装置Dは、回転軸Daの回転
に伴って前記現像領域Q2に順次回転移動するK
(黒),Y(イエロー),M(マゼンタ),C(シア
ン)の4色の現像器DK,DY,DM,DCを有している。
前記各色の現像器DK,DY,DM,DCは、前記現像領域
Q2に現像剤を搬送する現像ロールDRを有しており、
現像領域Q2を通過する像担持体PR上の静電潜像をト
ナー像Tnに現像する。
【0034】前記像担持体PRの下方には左右一対のス
ライドレールSR,SRによりスライドフレームF1(2
点鎖線で表示)が前後(紙面に垂直な方向)にスライド
移動可能に支持されている。スライドフレームF1には
ベルトモジュールBMのベルトフレームF2がヒンジ軸
F2a周りに上下に回動可能に支持されている。前記ベル
トモジュールBMは、前記中間転写ベルトBを回転移動
可能に支持する複数のベルト支持ロール(Rd,Rt,R
w,Rf,T2a)と、1次転写ロールT1と、コンタクト
ロールT2cと、それらを支持する前記ベルトフレームF
2とを有している。前記複数のベルト支持ロール(Rd,
Rt,Rw,Rf,T2a)は、ベルト駆動ロールRd、テン
ションロールRt、ウォーキングロールRw、アイドラロ
ール(フリーロール)RfおよびバックアップロールT2
aを含み、バックアップロールT2aには前記コンタクト
ロールT2cが当接している。
【0035】前記1次転写器T1は、コントローラCが
制御する電源回路Eによりトナーの帯電極性と逆極性の
転写電圧が印加され、前記像担持体PR表面のトナー像
Tnを、1次転写領域Q3において中間転写ベルトBに1
次転写する。フルカラー画像の場合、像担持体PR表面
に順次形成される各色のトナー像Tnは、前記1次転写
領域Q3において中間転写ベルトB表面に順次重ねて1
次転写され、最終的にフルカラーの多重トナー像が中間
転写ベルトB上に形成される。単色のモノカラー画像を
形成する場合には1個の現像器のみを使用し、単色トナ
ー像が中間転写ベルトB上に1次転写される。1次転写
後、像担持体PR表面は、残留トナーが像担持体クリー
ナCL1によりクリーニングされる。除電器JRにより除
電される。
【0036】前記バックアップロールT2aの下方には、
左右一対のスライドレールSR,SRにより前後(紙面に
垂直な方向)にスライド移動可能な2次転写スライドフ
レームFsが、画像形成装置本体に対して着脱可能に支
持されている。前記2次転写スライドフレームFsには
2次転写ユニットUtの2次転写昇降フレームFtがヒン
ジ軸Fta周りに上下に回動可能に支持されている。前記
2次転写ユニットUtは、2次転写ロールT2bと、2次
転写ロールクリーナCL3と、ロール支持レバーLrと、
転写後シートガイドSG2と、シート搬送ベルトBH
と、それらを支持する前記2次転写昇降フレームFt
と、を有している。
【0037】前記ロール支持レバーLrは、前記2次転
写ロールT2bおよび2次転写ロールクリーナCL3を支
持するレバーである。前記2次転写ユニットUtが前記
使用位置に移動した状態において、前記ロール支持レバ
ーLrは、図示しないモータによりヒンジ軸La周りに回
動され、前記2次転写ロールT2bを、前記中間転写ベル
トBに接触する2次転写位置および中間転写ベルトBか
ら離れた待機位置の間で移動させる。前記2次転写ロー
ルT2bおよび前記中間転写ベルトBの接触領域により2
次転写領域Q4が形成され、前記2次転写ロールT2b、
前記バックアップロールT2aおよびコントクトロールT
2cにより2次転写器T2が構成されている。前記転写後
シートガイドSG2は、前記2次転写領域Q4を通過した
記録シートを下流側のシート搬送ベルトBHにガイドす
る。
【0038】給紙トレイTR1に収容された記録シート
Sは、所定のタイミングでピックアップロールRpによ
り取り出され、さばきロールRsで1枚づつ分離され
て、レジロールRrに搬送される。前記レジロールRrに
搬送された記録シートSは、前記1次転写された多重ト
ナー像または単色トナー像が2次転写領域Q4に移動す
るのにタイミングを合わせて、転写前シートガイドSG
1から2次転写領域Q4に搬送される。前記2次転写領域
Q4を記録シートSが通過する際、2次転写器T2のコン
トクトロールT2cには、コントローラCが制御する電源
回路Eからトナーの帯電極性と同極性の2次転写電圧が
印加される。前記2次転写器T2は、前記中間転写ベル
トBに重ねて1次転写されたカラートナー像を前記2次
転写領域において一括して記録シートSに2次転写す
る。2次転写後の中間転写ベルトBはベルトクリーナC
L2により残留トナーが除去される。また、前記2次転
写ロールT2bは2次転写ロールクリーナCL3により表
面付着トナーが回収される。
【0039】なお、前記2次転写ロールT2bおよびベル
トクリーナCL2は、中間転写ベルトBと離接(離隔お
よび接触)自在に配設されており、カラー画像が形成さ
れる場合には最終色の未定着トナー像が中間転写ベルト
Bに1次転写されるまで、中間転写ベルトBから離隔し
ている。なお、前記2次転写ロールクリーナCL3は、
前記2次転写ロールT2bと一緒に離接移動を行う。トナ
ー像が2次転写された前記記録シートSは、転写後シー
トガイドSG2、シート搬送ベルトBHにより定着領域
Q5に搬送され、定着領域Q5を通過する際に加熱ロール
Fhおよび加圧ロールFpにより構成される一対の定着ロ
ールを有する定着装置Fにより加熱定着される。トナー
像が定着された記録シートSは、記録シート排出トレイ
TR2に排出される。前記符号Rp,Rs,Rr,SG1,
SG2,BHで示された要素によりシート搬送装置SHが
構成されている。
【0040】(像担持体回転装置)図2は像担持体PR
を回転駆動する像担持体回転装置の説明図である。図2
において、画像形成装置本体には平行な前側フレームF
F1,FF2、および後側フレームFR1,FR2が設けら
れている。前記フレームFF1,FF2,FR1によりベ
アリングを介して像担持体軸PRaが回転自在に支持さ
れている。像担持体軸PRaには、前記前側フレームF
F2および後側フレームFR1の間に像担持体PRが固定
され、前記前側フレームFF1およびFF2の間に被駆動
ギヤG1が固定されている。前記被駆動ギヤG1には像担
持体駆動モータM1の回転力がギヤG0を介して伝達され
る。前記像担持体軸PRaの後端部に支持される大径摩
擦ロールRMは、像担持体軸PRaに固定摩擦ロールR
M1および前記像担持体軸PRaに相対的回転が不能且つ
軸方向の相対的スライド可能に支持された可動摩擦ロー
ルRM2により構成されている。前記大径摩擦ロールR
Mの固定摩擦ロールRM1および可動摩擦ロールRM2
は、互いに対向する面が半径方向外側に行くに従って互
いに離れる摩擦傾斜面RM1aおよびRM2aを有してい
る。
【0041】前記固定摩擦ロールRM1には2本のガイ
ドピン1,1が固定されており、ガイドピン1,1は可
動摩擦ロールRM2に形成されたガイド孔を貫通してい
る。前記ガイドピン1,1外周には、前記固定摩擦ロー
ルRM1および可動摩擦ロールRM2間に圧縮バネ2が配
置されている。したがって、可動摩擦ロールRM2は前
記ガイドピン1,1に沿ってスライド移動することによ
り固定摩擦ロールRM1に対して離隔および接近可能で
ある。また前記圧縮バネ2により固定摩擦ロールRM1
に対して可動摩擦ロールRM2は常時離隔する力を受け
ている。そして、ガイドピン1,1の上端にはCクリッ
プまたはEクリップ等の抜止部材(図示せず)が装着さ
れており、可動摩擦ロールRM2は前記抜止部材より上
方には移動できないようになっている。前記抜止防止部
材の位置により前記固定摩擦ロールRM1および可動摩
擦ロールRM2間の最大間隔を設定されている。前記可
動摩擦ロールRM2の後面にはベアリング装着用円筒壁
3が形成されている。前記ベアリング装着用円筒壁3の
外周にはベアリング4のインナレースが装着されてい
る。
【0042】前記後側フレームFR2には円筒状ガイド
部材6が固定されており、円筒状ガイド部材6により摩
擦ロール押圧部材7が像担持体軸PRaの軸方向にスラ
イド可能に支持されている。摩擦ロール押圧部材7の先
端部は前記ベアリング4のアウタレースに連結されてい
る。したがって、前記摩擦ロール押圧部材7が像担持体
軸PRaに沿ってスライド移動するとき、前記可動摩擦
ロールRM2は固定摩擦ロールRM1に対して離隔または
接近する。前記摩擦ロール押圧部材7の後面には連結ロ
ッド8の前端がヒンジ連結されている。連結ロッド8の
後端は、モータユニットM2の出力軸に装着された回転
円板9の外周部にヒンジ連結されている。
【0043】図3は前記図2の矢印IIIから見たときの
前記回転円板9の回転時の状態の説明図であり、図3A
は画像形成装置が普通紙を使用する場合の回転円板の位
置(普通紙用位置)を示す図、図3Bは厚紙またはOH
P用紙の使用時の回転円板の位置(厚紙用位置)を示す
図である。図3において、回転円板の位置検出マーク9
mを検出する位置検出センサSN1が設けられており、普
通紙を使用して画像形成を行う場合は、図3Aに示すよ
うに位置検出センサSN1が位置検出マークを検出する
位置で回転円板9が停止している。厚紙またはOHP用
紙を使用して画像形成を行う場合は回転円板9は所定角
度だけ回転されて図3Bの位置に移動する。このとき図
2から分かるように、連結ロッド8により摩擦ロール押
圧部材7が前進し、可動摩擦ロールRM2は固定摩擦ロ
ールRM1に接近する。前記回転円板9を回転させるモ
ータユニットM2は普通紙使用時は回転円板9を図3A
の示す位置に回転させ、厚紙またはOHP使用時回転円
板9を図3Bに示す位置に回転させるように制御され
る。したがって、前記符号6〜9,M2で示される要素
により、前記可動摩擦ロールRM2の位置を調節するこ
とにより前記固定摩擦ロールRM1および可動摩擦ロー
ルRM2の間隔を調節する間隔調節部材(6〜9,M2)
が構成されている。
【0044】図2において、前記像担持体軸PRaに隣
接して前記後側フレームFR1およびFR2間には、前記
像担持体軸PRaに向かって延びる長孔であるガイド孔
11,11が形成されている。慣性体軸12の両端部に
装着されたベアリング13,13は、前記ガイド孔1
1,11に沿って前記像担持体軸PRaに離隔または接
近可能に支持されている。前記ガイド孔11,11から
慣性体軸12が抜け落ちるのを防止するため、前記慣性
体軸11には抜止用プレート14,14が装着されてい
る。また、前記慣性体軸12の両端にはベアリング1
6,16が装着されており、引張バネ17,17により
常時像担持体軸PRaの側に引っ張られている。
【0045】前記慣性体軸12には慣性体18および小
径摩擦ロール19が固定されている。小径摩擦ロール1
9の外周部の側面には前記大径摩擦ロールRMの摩擦傾
斜面RM1aおよびRM2aに係合する摩擦傾斜面19a,
19aが形成されている。前記小径摩擦ロール19の摩
擦傾斜面19a,19aは、前記引張バネ17,17に常
時前記大径摩擦ロールRMの摩擦傾斜面RM1aおよびR
M2aに押圧されて、摩擦接触している。したがって、前
記引張バネ17,17は、前記小径摩擦ロール19を前
記大径摩擦ロールMRに常時押圧する摩擦ロール押圧手
段(17,17)として構成されている。
【0046】図4は大径摩擦ロールRMおよび小径摩擦
ロール19の状態を示す図で、図4Aは普通紙を使用し
て画像形成を行う場合の状態を示す図、図4Bは厚紙ま
たはOHP用紙を使用して画像形成う行う場合の状態を
示す図である。図4Aにおいて、可動摩擦ロールRM2
は固定摩擦ロールRM1との間隔が大きい普通紙用位置
に保持されており、これは前記図3Aに示す回転円板9
の位置に対応している。また、図4Bにおいて、可動摩
擦ロールRM2は固定摩擦ロールRM1との間隔が小さい
厚紙用位置に保持されており、これは前記3Bに示す回
転円板9の位置に対応している。
【0047】(実施例1の作用)図2から分かるよう
に、ギヤG0、G1を介して回転力が伝達された像担持体
軸PRaの回転により、前記大径摩擦ロールRMが回転
し、大径摩擦ロールRMの回転は小径摩擦ロール19に
伝達されて慣性体軸12および慣性体18が回転する。
普通紙の場合に比べて厚紙またはOHP用紙を使用する
際は、定着時間を長くするためにプロセススピード(画
像形成スピード)を低速にするので、像担持体軸PRa
の回転速度が低下する。
【0048】図4A、図4Bから分かるように、大径摩
擦ロールRMと小径摩擦ロール19との接触部の大径摩
擦ロールRMの半径(大径摩擦ロールRMの接触半径)
は小径摩擦ロール19の接触部の半径(小径摩擦ロール
19の接触半径)よりも大きいので、大径摩擦ロールR
Mの回転数は小径摩擦ロール19に増速して伝達され
る。前記大径摩擦ロールRMの半径をr、大径摩擦ロー
ルRMの傾斜面の斜面角度をθ、大径摩擦ロールRM角
速度をωとすると、大径摩擦ロールRMが小径摩擦ロー
ル19に接触する部分周速度Vは、次式で表せる。 V=(r−r・cosθ)ω=(1−cosθ)rω したがって、大径摩擦ロールRMのより外周に近い位置
で接触するほうが小径摩擦ロール19の周速度を速くす
る(増速する)ことができる。そして、前記大径摩擦ロ
ールRMの接触半径(小径摩擦ロール19と接触する部
分の半径)は、図4Aよりも図4Bの方が大きい。この
ため、図4Aに示す普通紙使用時よりも図4Bに示す厚
紙使用時またはOHP用紙使用時の方が大径摩擦ロール
RMの回転数が小径摩擦ロール19に増速して伝達され
る。したがって、慣性体の回転速度が増速されるので、
小型の慣性体18により大きな慣性量が得られる。
【0049】図5は前記実施例1の画像形成装置の普通
紙使用時の像担持体PRの周速度変動周波数および減衰
特性の説明図で、図5Aは周速度変動周波数と周速度変
動率との関係を示す図、図5Bは周速度変動周波数の減
衰特性を示す図である。図5Aにおいて、通常使用時は
像担持体PRの周速度Vは普通紙に対応した所定速度で
ある。このとき、周速度変動率(ΔV/V:Vは周速度
設定値、ΔVは周速度の変動分)が大きい周速度変動周
波数は20〜100Hzの範囲にある。そして図5Bに
おいて、低い方の固有周波数fn1と高い方の固有周波数
fn2との間の速度変動減衰領域は周速度変動周波数が1
5〜200Hzの範囲である。したがって、前記図5A
の周速度変動率が大きい周速度変動は減衰される。
【0050】図6は前記実施例1の画像形成装置の厚紙
またはOHP用紙使用時の像担持体PRの周速度変動周
波数および減衰特性の説明図で、図6Aは周速度変動周
波数と周速度変動率との関係を示す図、図6Bは周速度
変動周波数の減衰特性を示す図である。厚紙またはOH
P用紙を使用する場合、画像形成動さの速度が低下し像
担持体PRの周速度Vが低下する。その場合、前記普通
紙使用時の図5Aにおいて、周速度変動率の大きな周速
度変動周波数は低い方へ移動し、図6Aのようになる。
【0051】このとき、前記図5Bの低い方の固有周波
数fn1を低い方へ移動させて、前記低い方へ移動した速
度変動率の大きな周速度変動周波数を減衰領域内に入れ
る必要がある。このため、前記間隔調節部材(6〜9,
M2)により前記固定摩擦ロールRM1および可動摩擦ロ
ールRM2の間隔を狭くすると、前記間隔は図4Aの状
態から図4Bの状態に狭くなり、小径摩擦ロール19の
回転速度が上昇し、慣性体18の回転数が上がる。この
とき、前記図5Bに示す低い方の固有周波数fn1が低い
方へ移動して図6Bの減衰特性となる。
【0052】図6Aにおいて、厚紙またはOHP用紙使
用時は像担持体PRの周速度Vは厚紙に対応した所定速
度である。このとき、周速度変動率(ΔV/V:Vは周
速度設定値、ΔVは周速度の変動分)が大きい周速度変
動周波数は10〜40Hzの範囲にある。そして図6B
において、低い方の固有周波数fn1と高い方の固有周波
数fn2との間の速度変動減衰領域は周速度変動周波数が
6〜200Hzの範囲である。したがって、前記図6A
の周速度変動率が大きい周速度変動は減衰される。
【0053】(実施例2)図7は本発明の実施例2の画
像形成装置の説明図で前記実施例1の図4に対応する図
であり、図7Aは普通紙を使用して画像形成を行う場合
の状態を示す図、図7Bは厚紙またはOHP用紙を使用
して画像形成う行う場合の状態を示す図である。なお、
この実施例2の説明において、前記実施例1の構成要素
に対応する構成要素には同一の符号を付して、その詳細
な説明を省略する。この実施例2は、下記の点で前記実
施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1と同
様に構成されている。図7において、小径摩擦ロール1
9の摩擦傾斜面19a,19aは先端まで傾斜面が延びて
おり、前記図4の摩擦傾斜面19a,19aの先端部が切
除された形状とは異なっている。この実施例2も前記実
施例1と同様の作用を奏する。
【0054】(実施例3)図8は本発明の実施例3の画
像形成装置の説明図で前記実施例1の図2に対応する図
である。なお、この実施例3の説明において、前記実施
例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付
して、その詳細な説明を省略する。この実施例3は、下
記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前
記実施例1と同様に構成されている。図8において後側
フレームFR2上面に支持された円筒状ガイド部材21
は、摩擦ロール押圧部材22の中間部分をスライド可能
にガイドする。摩擦ロール押圧部材22の下端部はベア
リング4のアウタレースに連結されている。摩擦ロール
押圧部材22の上端には一対の外方突出部が設けられて
おり、前記外方突出部はソレノイド23,23の出力軸
に連結されている。ソレノイド23がオンされる前記摩
擦ロール押圧部材22が前記可動摩擦ロールRM2を固
定摩擦ロールRM1に向けて押圧し、固定摩擦ロールR
M1および可動摩擦ロールRM2間の間隔が狭くなる。そ
のとき、小径摩擦ロール19の回転速度が上昇し、慣性
体18の回転数が上がる。このとき、前記図5Bに示す
低い方の固有周波数fn1が低い方へ移動して図6Bの減
衰特性となる。
【0055】(実施例4)図9は本発明の実施例4の画
像形成装置の説明図で前記実施例1の図2に対応する図
である。なお、この実施例4の説明において、前記実施
例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付
して、その詳細な説明を省略する。この実施例4は、下
記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前
記実施例1と同様に構成されている。図9において摩擦
ロール押圧部材26の下端部はベアリング4のアウタレ
ースに連結されている。摩擦ロール押圧部材22の上面
には、モータケースM2の出力軸に装着された一対の偏
心カム27,27が当接している。偏心カム27,27
の回転により前記摩擦ロール押圧部材22が前記可動摩
擦ロールRM2を固定摩擦ロールRM1に向けて押圧し、
固定摩擦ロールRM1および可動摩擦ロールRM2間の間
隔が狭くなる。そのとき、小径摩擦ロール19の回転速
度が上昇し、慣性体18の回転数が上がる。このとき、
前記図5Bに示す低い方の固有周波数fn1が低い方へ移
動して図6Bの減衰特性となる。
【0056】(実施例5)図10は本発明の実施例5の
画像形成装置の説明図で前記実施例1の図2に対応する
図である。なお、この実施例5の説明において、前記実
施例1の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を
付して、その詳細な説明を省略する。この実施例5は、
下記の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では
前記実施例1と同様に構成されている。図10において
後側フレームFR2上面に支持された円筒状ガイド部材
6は、摩擦ロール押圧部材31をスライド可能にガイド
する。摩擦ロール押圧部材31の下端部はベアリング4
のアウタレースに連結されている。
【0057】前記後側フレームFR2の後方には後側フ
レームFR3が配置されており、後側フレームFR3には
ソレノイド32が支持されている。このソレノイド32
はオンした時に伸縮ロッドが伸長するように構成されて
いる。したがって、ソレノイド32がオンした時に前記
摩擦ロール押圧部材31を前方に押圧することにより、
前記可動摩擦ロールRM2を固定摩擦ロールRM1に向け
て押圧し、固定摩擦ロールRM1および可動摩擦ロール
RM2間の間隔が狭い状態に保持される。この状態は厚
紙またはOHP用紙を使用する状態であり、小径摩擦ロ
ール19の回転速度が上昇し、慣性体18の回転数が上
がる。このとき、前記図5Bに示す低い方の固有周波数
fn1が低い方へ移動して図6Bの減衰特性となってい
る。普通紙を使用する場合にはソレノイド32をオフに
すると、前記圧縮バネ2および引張バネ17により、前
記可動摩擦ロールRM2は固定摩擦ロールRM1から離隔
し、固定摩擦ロールRM1および可動摩擦ロールRM2間
の間隔が広がる。その状態は普通紙を使用する状態であ
り、小径摩擦ロール19の回転速度が低下し、慣性体1
8の回転数が下がる。このとき、前記図6Bに示す低い
方の固有周波数fn1が高い方へ移動して図5Bの減衰特
性となる。
【0058】(実施例6)図11は本発明の画像形成装
置の実施例6の説明図で、複数の像担持体に接する中間
転写体を有するタンデム型のカラー画像形成装置を示す
図である。図12は前記図11の要部拡大図である。な
お、この実施例6の説明において、前記実施例1の構成
要素に対応する構成要素には同一の符号を付して、その
詳細な説明を省略する。この実施例6は、下記の点で前
記実施例1と相違しているが、他の点では前記実施例1
と同様に構成されている。図11において、IPS(イ
メージプロセッシングシステム)が出力するK(黒)、
Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の4色
の画像書込データ(レーザ駆動データ)は、各色K,
Y,M,Cのレーザ駆動信号出力回路DLk,DLy,DL
m,DLcを有するレーザ駆動信号出力装置DLに入力され
る。前記各色のレーザ駆動信号出力回路DLk,DLy,D
Lm,DLcは、入力された画像データに応じたレーザ駆動
信号を所定のタイミングで、各色の潜像形成装置ROS
k,ROSy,ROSm,ROScに出力する。
【0059】複数の各像担持体PRk,PRy,PRm,
PRcはそれぞれの帯電ロールCRk,CRy,CRm,C
Rcにより一様に帯電された後、画像書込領域Q1k、Q1
y、Q1m、Q1cにおいて、前記潜像形成装置ROSk,R
OSy,ROSm,ROScの出力するレーザビームLk,
Ly,Lm,Lcによりその表面に静電潜像が形成され
る。前記像担持体PRk,PRy,PRm,PRc表面の静
電潜像は、現像領域Q2k,Q2y,Q2m,Q2cにおいて現
像器Dk,Dy,Dm,Dcにより各色KYMCのトナー像
に現像される。前記現像されたYMCKの各色のトナー
像は、中間転写ベルトBに接触する1次転写領域Q3k,
Q3y,Q3m,Q3cに搬送される。前記1次転写領域Q3
k,Q3y,Q3m,Q3cにおいて中間転写ベルトBの裏面
側に配置された1次転写ロールT1k,T1y,T1m,T1c
には、コントローラCにより制御される電源回路Eから
所定のタイミングでトナーの帯電極性と逆極性の1次転
写電圧が印加される。前記各像担持体PRk〜Pc上のト
ナー像は前記1次転写ロールT1k,T1y,T1m,T1cに
より中間転写ベルトBに重ねて1次転写される。1次転
写後の像担持体PRk,Py,Pm,Pc表面の残留トナー
は、像担持体クリーナCL1k,CL1y,CL1m,CL1cで除
去される。
【0060】前記像担持体PRk〜Pc下方には、左右一
対の移動台用のスライドレールSR,SRにより移動台F
1(2点鎖線で表示)が前後(紙面に垂直な方向)にス
ライド移動可能に支持されている。移動台F1にはベル
トモジュール(上下移動部材)F2が昇降可能に支持さ
れている。前記ベルトモジュールF2は、前記中間転写
ベルトBと、ベルト駆動ロールRd、テンションロール
Rt、ウォーキングロールRw、アイドラロール(フリー
ロール)RfおよびバックアップロールT2aを含むベル
ト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)と、前記1
次転写ロールT1k,T1y,T1m,T1cとを有している。
そして、前記中間転写ベルトBは前記ベルト支持ロール
(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)により回転移動可能に支
持されている。
【0061】前記1次転写領域Q3k,Q3y,Q3m,Q3c
で転写器T1k,T1y,T1m,T1cにより中間転写ベルト
B上に順次重ねて転写されたカラートナー像は、前記2
次転写領域Q4に搬送される。前記中間転写ベルトB上
のカラートナー像は、前記2次転写領域Q4を通過する
する際に前記2次転写器T2により前記記録シートSに
一括して2次転写される。
【0062】図13は前記図12に示す複数の像担持体
および摩擦ロールの関係を示す正面図である。図14は
前記図13に示す像担持体および摩擦ロールの関係を示
す平面図である。図13において、画像形成装置本体に
は平行な前側フレームFF1,FF2、および後側フレー
ムFR1,FR2が設けられている。前記フレームFF
1,FF2,FR1によりベアリングを介して像担持体軸
PRkaが回転自在に支持されており、前記フレームFF
1,FF2,FR1,FR2によりベアリングを介して像担
持体軸PRky,PRm,PRcaが回転自在に支持されて
いる。像担持体軸PRka〜PRcaには、像担持体PRk
〜PRc、被駆動ギヤGk〜Gc、および摩擦ロールMRk
〜MRcが固定されている。前記像担持体PRk〜PRc
は前側フレームFF2および後側フレームFR1の間に配
置され、被駆動ギヤGk〜Gcは前側フレームFF1およ
びFF2の間に配置され、摩擦ロールMRk〜MRcは後
側フレームFR1およびFR2の間に配置されている。
【0063】前記被駆動ギヤGkには像担持体駆動モー
タM1の回転力がギヤG0を介して伝達される。前記ギヤ
GkおよびGy間、ギヤGyおよびGm間、ギヤGmおよび
Gc間はそれぞれ、伝達ギヤG1,G2,G3により回転力
の伝達が行われるように構成されている。前記伝達ギヤ
G1,G2,G3は、前記フレームFF1,FF2にベアリ
ングを介して回転可能に支持されている。したがって、
像担持体駆動モータM1の回転力はギヤG0を介して前記
被駆動ギヤGkに伝達され、さらに前記ギヤG1,G2,
G3を介して前記各ギヤGy、Gm、ギヤGcに伝達され
る。
【0064】また、前記摩擦ロールMRk〜MRcのうち
の隣接する摩擦ロールどうしは従動摩擦ロール36によ
り回転力が互いに伝達されるように構成されている。前
記各従動ロール36の軸36aは前記後側フレームFR
1,FR2にベアリングを介して回転可能に支持されてい
る。したがって、図13、図14から分かるように、4
本の像担持体(像担持体)PRk〜PRcの各慣性質量は
一つに結合されている。
【0065】前記像担持体軸PRkaの後端部には前記実
施例1と同様の固定摩擦ロールRM1および可動摩擦ロ
ールRM2を有する大径摩擦ロールRMが支持されてお
り、また、前記像担持体軸PRkaに隣接して前記後側フ
レームFR1およびFR2により前記実施例1と同様に慣
性体軸12が支持されており、前記慣性体軸12には前
記実施例1と同様に慣性体18および小径摩擦ロール1
9が固定されている。そして、前記実施例1と同様に、
前記可動摩擦ロールRM2を固定摩擦ロールRM1に離
隔、接近させることにより、慣性体の回転速度の増速度
を調節することができる。したがって、本実施例6は前
記実施例1と同様に、間隔調節部材(6〜9,M2)に
より前記固定摩擦ロールRM1および可動摩擦ロールR
M2の間隔を狭くすると、前記間隔は図4Aの状態から
図4Bの状態に狭くなり、小径摩擦ロール19の回転速
度が上昇し、慣性体18の回転数が上がる。このとき、
前記図5Bに示す低い方の固有周波数fn1が低い方へ移
動して図6Bの減衰特性となる。したがって本実施例6
も前記実施例1と同様に、厚紙またはOHP用紙使用時
の像担持体PRの周速度変動(図6Aの周速度変動率が
大きい周速度変動)を減衰することができる。
【0066】(変更例)以上、本発明の実施例を詳述し
たが、本発明は、前記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内
で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更
実施例を下記に例示する。 (H01)本発明では慣性体の回転速度は、無段階で調節
することも可能である。
【0067】
【発明の効果】(E01)画像形成装置における像担持体
と連動して回転する慣性体により振動、回転ムラを抑制
して、画像の濃度ムラ、色ムラ等の発生を防止すること
ができる。 (E02)前記像担持体の回転速度を増速して慣性体に伝
達することにより比較的小さな慣性体により大きな慣性
量を得ることができる。 (E03)前記慣性体の増速比率を調節可能とすることに
より、前記像担持体と連動する回転体を含む回転系の回
転速度変動の減衰可能な速度変動周波数の範囲を調節す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明が適用される画像形成装置の実
施例1の説明図である。
【図2】 図2は像担持体PRを回転駆動する像担持体
回転装置の説明図である。
【図3】 図3は前記図2の矢印IIIから見たときの前
記回転円板9の回転時の状態の説明図であり、図3Aは
画像形成装置が普通紙を使用する場合の回転円板の位置
(普通紙用位置)を示す図、図3Bは厚紙またはOHP
用紙の使用時の回転円板の位置(厚紙用位置)を示す図
である。
【図4】 図4は大径摩擦ロールRMおよび小径摩擦ロ
ール19の状態を示す図で、図4Aは普通紙を使用して
画像形成を行う場合の状態を示す図、図4Bは厚紙また
はOHP用紙を使用して画像形成う行う場合の状態を示
す図である。
【図5】 図5は前記実施例1の画像形成装置の普通紙
使用時の像担持体PRの周速度変動周波数および減衰特
性の説明図で、図5Aは周速度変動周波数と周速度変動
率との関係を示す図、図5Bは周速度変動周波数の減衰
特性を示す図である。
【図6】 図6は前記実施例1の画像形成装置の厚紙ま
たはOHP用紙使用時の像担持体PRの周速度変動周波
数および減衰特性の説明図で、図6Aは周速度変動周波
数と周速度変動率との関係を示す図、図6Bは周速度変
動周波数の減衰特性を示す図である。
【図7】 図7は本発明の実施例2の画像形成装置の説
明図で前記実施例1の図4に対応する図であり、図7A
は普通紙を使用して画像形成を行う場合の状態を示す
図、図7Bは厚紙またはOHP用紙を使用して画像形成
う行う場合の状態を示す図である。
【図8】 図8は本発明の実施例3の画像形成装置の説
明図で前記実施例1の図2に対応する図である。
【図9】 図9は本発明の実施例4の画像形成装置の説
明図で前記実施例1の図2に対応する図である。
【図10】 図10は本発明の実施例5の画像形成装置
の説明図で前記実施例1の図2に対応する図である。
【図11】 図11は本発明の画像形成装置の実施例6
の説明図で、複数の像担持体に接する中間転写体を有す
るタンデム型のカラー画像形成装置を示す図である。
【図12】 図12は前記図11の要部拡大図である。
【図13】 図13は前記図12に示す複数の像担持体
および摩擦ロールの関係を示す正面図である。
【図14】 図14は前記図13に示す像担持体および
摩擦ロールの関係を示す平面図である。
【図15】 図15は一般に振動を抑制する手段として
用いられている慣性体(フライホイール)を有する振動
系を示す図である。
【図16】 図16は前記図15に示す振動系の振動減
衰特性を示すグラフである。
【図17】 図17はダイナミックダンパを有する振動
系を示す図である。
【図18】 図18は前記図17に示す振動系の振動減
衰特性(周波数応答)を示すグラフである。
【図19】 図19は前記図17の振動系の質量J2の
慣性体の回転速度を増速して慣性質量を大きくした系の
要部の具体的構成例を示す図で、図19Aは平面図、図
19Bはその正面図である。
【図20】 図20は前記図17、図19に示す振動系
において共振周波数を調整した場合の振動減衰特性を示
すグラフである。
【図21】 図21は前記図19に示す振動系の振動周
波数および回転力伝達部K1,K2の剛性に対する振動減
衰特性(ゲイン)の説明図で、図21Aは像担持体01
の駆動系の剛性K1に対する振動減衰特性を示す図で、
図21Bは摩擦ロール03,04間の剛性K2に対する
振動減衰特性を示す図である。
【図22】 図22は前記図19に示す振動系の振動周
波数および慣性質量J1,J2に対する振動減衰特性(ゲ
イン)の説明図で、図22Aは像担持体01の慣性質量
J1に対する振動減衰特性を示す図、図22Bは慣性体
05の慣性質量J2に対する振動減衰特性を示す図であ
る。
【図23】 図23は被駆動部と振動を減衰させるため
の慣性体とに速度差を発生させる1つの方法の説明図
で、外径の異なるプーリの間をベルトで連結する方法を
示す図である。
【図24】 図24は被駆動部と振動を減衰させるため
の慣性体とに速度差を発生させる1つの方法の説明図
で、外径の異なる摩擦ロールを接触させて連結する方法
を示す図である。
【符号の説明】
MR…大径摩擦ロール、MR1…固定摩擦ロール、MR2
…可動摩擦ロール、MR1a,MR2a…摩擦傾斜面、MR
ka…大径摩擦ロール支持軸、PR…像担持体、PRa,
PRka〜PRca…像担持体軸、12…慣性体軸、17…
摩擦ロール押圧手段、18…慣性体、19…小径摩擦ロ
ール、(6〜9,M2)…間隔調節部材。(PRka〜P
Rca,36a)…平行な複数の回転軸、(MRk〜MR
c,36)…回転伝達摩擦ロール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 廣田 昌二 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 宮澤 拓二 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 2H032 AA05 AA15 BA01 BA09 BA23 CA04 2H072 AB07 JA08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の要件(A01)〜(A06)を備えた
    ことを特徴とする画像形成装置、(A01)回転可能に支
    持された像担持体軸、および前記像担持体軸と一体的に
    回転し表面にトナー像が形成される像担持体、(A02)
    前記像担持体軸に平行に配置されるとともに回転可能且
    つ前記像担持体軸に対して離隔または接近可能に支持さ
    れた慣性体軸、および前記慣性体軸と一体的に回転する
    慣性体、(A03)前記像担持体軸に固定された固定摩擦
    ロールおよび前記像担持体軸に相対的回転が不能且つ軸
    方向の相対的スライド可能に支持された可動摩擦ロール
    により構成された大径摩擦ロールであって、互いに対向
    する面が半径方向外側に行くに従って互いに離れる摩擦
    傾斜面を有する前記固定摩擦ロールおよび可動摩擦ロー
    ルにより構成された前記大径摩擦ロール、(A04)前記
    慣性体軸に固定された小径摩擦ロールであって前記大径
    摩擦ロールの摩擦傾斜面に摩擦接触する前記小径摩擦ロ
    ール、(A05)前記小径摩擦ロールを前記大径摩擦ロー
    ルに常時押圧する摩擦ロール押圧手段、(A06)前記可
    動摩擦ロールの位置を調節することにより前記固定摩擦
    ロールおよび可動摩擦ロールの間隔を調節する間隔調節
    部材。
  2. 【請求項2】 下記の要件(B01)〜(B07)を備えた
    ことを特徴とする画像形成装置、(B01)回転移動する
    表面にトナー像が形成される像担持体表面を有する像担
    持体と、前記像担持体の回転軸である像担持体軸を含む
    互いに平行な複数の回転軸、(B02)前記複数の回転軸
    の中の1本の回転軸である大径摩擦ロール支持軸に固定
    された固定摩擦ロールおよび前記大径摩擦ロール支持軸
    に対して相対的回転が不能且つ軸方向の相対的スライド
    が可能に支持された可動摩擦ロールにより構成された大
    径摩擦ロールであって、互いに対向する面が半径方向外
    側に行くに従って互いに離れる摩擦傾斜面を有する前記
    固定摩擦ロールおよび可動摩擦ロールにより構成された
    前記大径摩擦ロール、(B03)前記大径摩擦ロールの回
    転軸に平行且つ隣接して配置されるとともに回転可能且
    つ前記大径摩擦ロールに対して離隔または接近可能に支
    持された回転軸である慣性体軸に固定された小径摩擦ロ
    ールであって前記大径摩擦ロールの摩擦傾斜面に摩擦接
    触する前記小径摩擦ロール、(B04)前記慣性体軸に固
    定された小径摩擦ロールであって前記大径摩擦ロールの
    摩擦傾斜面に摩擦接触する前記小径摩擦ロール、(B0
    5)前記小径摩擦ロールを前記大径摩擦ロールに常時押
    圧する摩擦ロール押圧手段、(B06)前記可動摩擦ロー
    ルの位置を調節することにより前記固定摩擦ロールおよ
    び可動摩擦ロールの間隔を調節する間隔調節部材、(B
    07)前記慣性体軸以外の前記複数の各回転体の回転軸に
    それぞれ装着されて各回転軸とそれぞれ一体的に回転す
    る回転伝達摩擦ロールであって隣接する前記回転軸の回
    転伝達摩擦ロールと互いに摩擦接触する前記回転伝達摩
    擦ロール。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010055055A (ja) * 2008-07-29 2010-03-11 Ricoh Co Ltd 駆動装置および画像形成装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010055055A (ja) * 2008-07-29 2010-03-11 Ricoh Co Ltd 駆動装置および画像形成装置

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