JP2009251349A - 駆動装置および画像形成装置 - Google Patents

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勝明 宮脇
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真 小松
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Abstract

【課題】変速機構に起因する回転体の速度変動を抑制し、かつ、回転慣性体の小型化を図ることができる駆動装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】K用感光体の軸に固定されたK用駆動ギヤ122KおよびC用感光体の軸に固定されたC用駆動ギヤ122Cに噛み合うKC用アイドラギヤ123と同軸上に、KC用遊星摩擦車機構130とKC用フライホイール126とを設ける。また、C用駆動ギヤ122CおよびM用感光体の軸に固定されたM用駆動ギヤ122Mに噛み合うCM用アイドラギヤ124と同軸上に、CM用遊星摩擦車機構140とCM用フライホイール127とを設ける。M用駆動ギヤ122MおよびY用感光体の軸に固定されたY用駆動ギヤ122Yに噛み合うMY用アイドラギヤ125と同軸上に、MY用遊星摩擦車機構150とCM用フライホイール128とを設ける。
【選択図】図3

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタといった画像形成装置等に用いられる駆動装置に関するものであり、詳しくは、駆動源からの駆動を複数の回転体に伝達する駆動装置、及びこれを備えた画像形成装置に関するものである。
回転体たる感光体を複数備え、各感光体上に互いに異なる色のトナー像を形成し、記録体上または中間転写体上にフルカラーの画像を形成するタンデム型画像形成装置において、感光体を回転駆動するために駆動装置が設けられている。
この種の駆動装置は、各感光体の軸に駆動ギヤが固定されており、隣合う感光体の駆動ギヤの間には、アイドラギヤがこれら駆動ギヤに噛み合うように配設されている。駆動源たる駆動モータの駆動軸に固定されたモータギヤが、少なくともひとつの駆動ギヤと噛み合っている。これにより、駆動モータの駆動力が、モータギヤと噛み合っている駆動ギヤに伝達され、駆動ギヤからアイドラギヤを介して別の駆動ギヤに伝達されることで、各感光体が回転駆動する。
この種の画像形成装置においては、各感光体に回転ムラが発生すると、色ずれや濃度ムラなどの発生原因となり画像品質の劣化を招くという問題が生じる。
このような問題を解消するために、例えば、特許文献1,2等に示される画像形成装置においては、各感光体の軸に回転慣性体(フライホイール)を設け、回転慣性体の慣性力により、各感光体の回転を一定に保つようにしている。
回転慣性体がその充分な効果を得るためには、慣性エネルギーE=(Jω)/2(ここで、Jは回転慣性体の慣性モーメント、ωは回転慣性体の角速度)を大きくすることが有利である。すなわち、回転慣性体の慣性モーメントJを大きくしたり、回転慣性体の角速度ωを大きくしたりすることで、慣性エネルギーEを大きくすることができる。
直径が大きく、重量が重い回転慣性体を用いることで慣性モーメントJを大きくすることができる。しかし、直径が大きい回転慣性体は、大きな設置スペースを必要とする。また、重量が重い回転慣性体は、回転慣性体の回転軸を支持する支持機構の剛性高める必要があり、支持機構が高価になる。また、回転慣性体の奥に配置してある部品のメンテナンスをする際、直径が大きい回転慣性体が邪魔になり、作業効率が悪くなってしまうという不具合がある。特に、装置を小型化すべく、各感光体の間隔を狭くした装置においては、大口径の回転慣性体を用いることができず、十分な効果を得ることができない。
特許文献3には、感光体の角速度よりも回転慣性体の角速度を大きくする駆動装置が開示されている。
特許文献3に記載の画像形成装置は、変速(増速)機構として感光体の軸に固定された大径摩擦車と、この大径摩擦車に当接し、大径摩擦車よりも径の小さい小径摩擦車とを備えている。そして、この小径摩擦車が固定されている軸に回転慣性体を固定している。このように構成することで、小径摩擦車の角速度が、感光体の角速度よりも速くなり、その結果、感光体の角速度よりも回転慣性体の角速度を大きくすることができる。
このように、回転慣性体の角速度ωを大きくすることにより、慣性モーメントJを大きくすることなく、慣性エネルギーEを大きくすることができる。よって、回転慣性体の半径が小さく、重量が軽くても、必要な慣性エネルギーを得ることができる。その結果、回転慣性体の設置スペースが大きくなるのを抑制することができる。
特許第3372383号公報 特開平6−332289号公報 特開平11−305599号公報
しかし、特許文献3に記載の変速(増速)機構は、小径摩擦車が大径摩擦車に対してすべらずに回転できるように小径摩擦車を大径摩擦車に対して大きな圧力で接触させる必要がある。このため、感光体の軸と回転慣性体が固定されている軸とが互いに反発する方向に曲げ応力が働き、各軸が撓んでしまい、回転慣性体及び感光体に回転ぶれが発生し、変速機構によって感光体の回転速度が変動してしまう。そこで、変速機構をギヤなどの歯と歯とが噛み合うような伝達部材で構成することも考えられる。しかし、この場合、バックラッシュや、歯形精度により、噛み合い振動が発生し、変速機構をギヤなどの歯と歯とが噛み合うような伝達部材で構成した場合も、変速機構によって感光体の回転速度が変動してしまう。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、変速機構に起因する回転体の速度変動を抑制し、かつ、回転慣性体の小型化を図ることができる駆動装置および画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、駆動源と、平行に配置された複数の回転体に前記駆動源の駆動力を伝達する駆動伝達機構と、ひとつ以上の回転体の速度変動を抑制するための回転慣性体と、前記回転体に駆動を伝達する回転体駆動伝達経路および前記回転慣性体に駆動を伝達する回転慣性体駆動伝達経路の少なくとも一方に回転速度を変速する変速機構とを備え、前記回転慣性体を各回転体の角速度を越える角速度で回転させる駆動装置において、前記変速機構として、遊星摩擦車機構を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の駆動装置において、複数の回転体の個数をnとしたとき、前記回転慣性体を(n−1)または(n−2)個としたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の駆動装置において、前記駆動伝達機構は、各回転体の軸に固定された駆動ギヤと、隣接する駆動ギヤの間に配置され、これら駆動ギヤと噛み合うアイドラギヤとを有しており、前記回転慣性体と、前記遊星摩擦車機構とを、アイドラギヤと同軸上に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の駆動装置において、前記アイドラギヤの角速度を各回転体の角速度よりも速くしたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求3または4の駆動装置において、前記回転体の個数nを2で除算したときの整数値をmとしたとき、平行配置された複数の回転体を端から数えてm番目の回転体とm+1番目の回転体との間に前記駆動源を配置して、該駆動源の駆動力を前記m番目の回転体の軸に固定された駆動ギヤと前記m+1番目の回転体の軸に固定された駆動ギヤとに同時に伝達するよう構成したことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、平行に配置され、互いに異なる色のトナー像を担持する複数の像担持体と、それぞれの像担持体との対向位置を順次通過するように表面を無端移動させる無端移動体と、それぞれの像担持体が担持するトナー像を、該無端移動体の表面に保持される転写材に転写するか、あるいは該無端移動体の表面に転写した後に転写材に転写してカラー画像を形成する画像形成装置において、該複数の像担持体を駆動する像担持体駆動手段として、請求項1乃至5いずれかの駆動装置を用いたことを特徴とするものである。
請求項1乃至6の発明によれば、変速機構で、回転慣性体の角速度を回転体の角速度を超える角速度にするので、半径が小さく、重量が軽い回転慣性体であっても回転体の速度変動を抑えるのに必要な慣性エネルギーを得ることができる。これにより、回転体の速度変動を抑制する効果を損なうことなく、回転慣性体を小型化でき、駆動装置のレイアウトの自由度を広げることができる。また、駆動装置の小型化を図ることができる。
また、変速機構として、遊星摩擦車機構を用いて、摩擦力により駆動力を伝達する。よって、歯と歯とが噛み合うような歯車機構により駆動力を伝達するもののように噛み合い振動が発生することがない。また、遊星摩擦車機構は、太陽摩擦車の円周方向均等に配置された複数の遊星摩擦車を太陽摩擦車と内接リングの内周面とで圧接する構成である。このため、摩擦力により駆動力を伝達する方式であっても、特許文献3に記載の変速機構のように、変速機構によって軸を撓ませることがない。その結果、変速機構に起因する回転体の速度変動を抑制することができる。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、複数の感光体が並列に配設されたタンデム型のカラーレーザー複写機(以下、単に「複写機」という。)の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る複写機の概略構成図である。
この複写機は、プリンタ部100、これを載せる給紙装置200、プリンタ部100の上に固定されたスキャナ300などを備えている。また、このスキャナ300の上に固定された原稿自動搬送装置400なども備えている。
プリンタ部100は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像を形成するための4組のプロセスカートリッジ18Y,18M,18C,18Kからなる画像形成ユニット20を備えている。各符号の数字の後に付されたY、M、C、Kは、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック用の部材であることを示している(以下同様)。プロセスカートリッジ18Y,18M,18C,18Kの他には、光書込ユニット21、中間転写ユニット17、二次転写装置22、レジストローラ対49、ベルト定着方式の定着装置25などが配設されている。
光書込ユニット21は、図示しない光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラーなどを有し、画像データに基づいて後述の感光体の表面にレーザ光を照射する。
プロセスカートリッジ18Y,18M,18C,18Kは、ドラム状の感光体1、帯電器、現像装置4、ドラムクリーニング装置、除電器などを有している。
以下、イエロー用のプロセスカートリッジ18について説明する。
帯電手段たる帯電器によって、感光体1Yの表面は一様帯電される。帯電処理が施された感光体1Yの表面には、光書込ユニット21によって変調及び偏向されたレーザ光が照射される。すると、照射部(露光部)の電位が減衰する。この減衰により、感光体1Y表面にY用の静電潜像が形成される。形成されたY用の静電潜像は現像手段たる現像装置4Yによって現像されてYトナー像となる。
Y用の感光体1Y上に形成されたYトナー像は、後述の中間転写ベルト110に一次転写される。一次転写後の感光体1Yの表面は、ドラムクリーニング装置によって転写残トナーがクリーニングされる。
Y用のプロセスカートリッジ18Yにおいて、ドラムクリーニング装置によってクリーニングされた感光体1Yは、除電器によって除電される。そして、帯電器によって一様帯電せしめられて、初期状態に戻る。以上のような一連のプロセスは、他のプロセスカートリッジ18M,18C,18Kについても同様である。
次に、中間転写ユニットについて説明する。
中間転写ユニット17は、中間転写ベルト110やベルトクリーニング装置90などを有している。また、張架ローラ14、駆動ローラ15、二次転写バックアップローラ16、4つの一次転写バイアスローラ62Y,62M,62C,62Kなども有している。
中間転写ベルト110は、張架ローラ14を含む複数のローラによってテンション張架されている。そして、図示しないベルト駆動モータによって駆動される駆動ローラ15の回転によって図中時計回りに無端移動せしめられる。
4つの一次転写バイアスローラ62Y,62M,62C,62Kは、それぞれ中間転写ベルト110の内周面側に接触するように配設され、図示しない電源から一次転写バイアスの印加を受ける。また、中間転写ベルト110をその内周面側から感光体1Y,1M,1C,1Kに向けて押圧してそれぞれ一次転写ニップを形成する。各一次転写ニップには、一次転写バイアスの影響により、感光体1と一次転写バイアスローラ62との間に一次転写電界が形成される。
Y用の感光体1Y上に形成された上述のYトナー像は、この一次転写電界やニップ圧の影響によって中間転写ベルト110上に一次転写される。このYトナー像の上には、M、C、K用の感光体1M,1C,1K上に形成されたM、C、Kトナー像が順次重ね合わせて一次転写される。この重ね合わせの一次転写により、中間転写ベルト110上には多重トナー像たる4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
中間転写ベルト110上に重ね合わせ転写された4色トナー像は、後述の二次転写ニップで図示しない記録体たる転写紙に二次転写される。二次転写ニップ通過後の中間転写ベルト110の表面に残留する転写残トナーは、図中左側の駆動ローラ15との間にベルトを挟み込むベルトクリーニング装置90によってクリーニングされる。
次に、二次転写装置22について説明する。
中間転写ユニット17の図中下方には、2本の張架ローラ23によって紙搬送ベルト24を張架している二次転写装置22が配設されている。紙搬送ベルト24は、少なくとも何れか一方の張架ローラ23の回転駆動に伴って、図中反時計回りに無端移動せしめられる。2本の張架ローラ23のうち、図中右側に配設された一方の張架ローラ23は、中間転写ユニット17の二次転写バックアップローラ16との間に、中間転写ベルト110及び紙搬送ベルト24を挟み込んでいる。この挟み込みにより、中間転写ユニット17の中間転写ベルト110と、二次転写装置22の紙搬送ベルト24とが接触する二次転写ニップが形成されている。そして、この一方の張架ローラ23には、トナーと逆極性の二次転写バイアスが図示しない電源によって印加される。この二次転写バイアスの印加により、二次転写ニップには中間転写ユニット17の中間転写ベルト110上の4色トナー像をベルト側からこの一方の張架ローラ23側に向けて静電移動させる二次転写電界が形成される。後述のレジストローラ対49によって中間転写ベルト110上の4色トナー像に同期するように二次転写ニップに送り込まれた転写紙には、この二次転写電界やニップ圧の影響を受けた4色トナー像が二次転写せしめられる。なお、このように一方の張架ローラ23に二次転写バイアスを印加する二次転写方式に代えて、転写紙を非接触でチャージさせるチャージャを設けてもよい。
複写機本体の下部に設けられた給紙装置200には、内部に複数の転写紙を紙束の状態で複数枚重ねて収容可能な給紙カセット44が、鉛直方向に複数重なるように配設されている。それぞれの給紙カセット44は、紙束の一番上の転写紙に給紙ローラ42を押し当てている。そして、給紙ローラ42を回転させることにより、一番上の転写紙を給紙路46に向けて送り出される。
給紙カセット44から送り出された転写紙を受け入れる給紙路46は、複数の搬送ローラ対47と、その路内の末端付近に設けられたレジストローラ対49とを有している。そして、転写紙をレジストローラ対49に向けて搬送する。レジストローラ対49に向けて搬送された転写紙は、レジストローラ対49のローラ間に挟まれる。一方、中間転写ユニット17において、中間転写ベルト110上に形成された4色トナー像は、ベルトの無端移動に伴って二次転写ニップに進入する。レジストローラ対49は、ローラ間に挟み込んだ転写紙を二次転写ニップにて4色トナー像に密着させ得るタイミングで送り出す。これにより、二次転写ニップでは、中間転写ベルト110上の4色トナー像が転写紙に密着する。そして、転写紙上に二次転写されて、白色の転写紙上でフルカラー画像となる。このようにしてフルカラー画像が形成された転写紙は、紙搬送ベルト24の無端移動に伴って二次転写ニップを出た後、紙搬送ベルト24上から定着装置25に送られる。
定着装置25は、定着ベルト26を2本のローラによって張架しながら無端移動せしめるベルトユニットと、このベルトユニットの一方のローラに向けて押圧される加圧ローラ27とを備えている。これら定着ベルト26と加圧ローラ27とは互いに当接して定着ニップを形成しており、紙搬送ベルト24から受け取った転写紙をここに挟み込む。ベルトユニットにおいける2本のローラのうち、加圧ローラ27から押圧される方のローラは、内部に図示しない熱源を有しており、これの発熱によって定着ベルト26を加圧する。加圧された定着ベルト26は、定着ニップに挟み込まれた転写紙を加熱する。この加熱やニップ圧の影響により、フルカラー画像が転写紙に定着せしめられる。
定着装置25内で定着処理が施された転写紙は、プリンタ筐体の図中左側板の外側に設けたスタック部57上にスタックされるか、もう一方の面にもトナー像を形成するために上述の二次転写ニップに戻されるかする。
図示しない原稿のコピーがとられる際には、例えばシート原稿の束が原稿自動搬送装置400の原稿台30上セットされる。但し、その原稿が本状に閉じられている片綴じ原稿である場合には、コンタクトガラス32上にセットされる。このセットに先立ち、複写機本体に対して原稿自動搬送装置400が開かれ、スキャナ300のコンタクトガラス32が露出される。この後、閉じられた原稿自動搬送装置400によって片綴じ原稿が押さえられる。
このようにして原稿がセットされた後、図示しないコピースタートスイッチが押下されると、スキャナ300による原稿読取動作がスタートする。但し、原稿自動搬送装置400にシート原稿がセットされた場合には、この原稿読取動作に先立って、原稿自動搬送装置400がシート原稿をコンタクトガラス32まで自動移動させる。原稿読取動作では、まず、KC用走行体33とCM用走行体34とがともに走行を開始し、KC用走行体33に設けられた光源から光が発射される。そして、原稿面からの反射光がCM用走行体34内に設けられたミラーによって反射せしめられ、結像レンズ35を通過した後、読取センサ36に入射される。読取センサ36は、入射光に基づいて画像情報を構築する。
このような原稿読取動作と並行して、各プロセスカートリッジ18Y,18M,18C,18K内の各機器や、中間転写ユニット17、二次転写装置22、定着装置25がそれぞれ駆動を開始する。そして、読取センサ36によって構築された画像情報に基づいて、光書込ユニット21が駆動制御されて、各感光体1Y,1M,1C,1K上に、Y,M,C,Kトナー像が形成される。これらトナー像は、中間転写ベルト110上に重ね合わせ転写された4色トナー像となる。
また、原稿読取動作の開始とほぼ同時に、給紙装置200内では給紙動作が開始される。この給紙動作では、給紙ローラ42の1つが選択回転せしめられ、ペーパーバンク43内に多段に収容される給紙カセット44の1つから転写紙が送り出される。送り出された転写紙は、分離ローラ45で1枚ずつ分離されて反転給紙路46に進入した後、搬送ローラ対47によって二次転写ニップに向けて搬送される。このような給紙カセット44からの給紙に代えて、手差しトレイ51からの給紙が行われる場合もある。この場合、手差し給紙ローラ50が選択回転せしめられて手差しトレイ51上の転写紙を送り出した後、分離ローラ52が転写紙を1枚ずつ分離してプリンタ部100の手差し給紙路53に給紙する。
次に、感光体1Y,1M,1C,1Kを駆動するための駆動装置について説明する。
図2は、駆動装置120の正面図であり、図3は、駆動装置120の平面図である。
駆動装置120は、駆動源たる駆動モータ121、駆動伝達機構120a、変速機構たる遊星摩擦車機構130,140,150、回転慣性体たるフライホイール126,127,128などを備えている。
駆動伝達機構120aは、感光体1Y〜1Kよりも大きな径の駆動ギヤ122Y,C,M,Kを有している。また、駆動伝達機構120aは、K用の駆動ギヤ122KとC用の駆動ギヤ122Cとの間に配置され、これら駆動ギヤと噛み合うKC用アイドラギヤ123、C用の駆動ギヤ122CとM用の駆動ギヤ122Mとの間に配置され、これら駆動ギヤと噛み合うCM用アイドラギヤ124、M用の駆動ギヤ122MとY用の駆動ギヤ122Yとの間に配置され、これら駆動ギヤと噛み合うMY用アイドラギヤ125も有している。
駆動モータ121は、支持板141からモータ軸を貫通させて固定されている。モータ軸の先端には、モータギヤ121aが固定されており、K用の駆動ギヤ122Kと噛み合っている。
各感光体1Y,1M,1C,1Kの感光体軸1aY,1aM,1aC,1aKは、奥側側板142と、この奥側側板142と平行に設けられた支持板141とに軸受を介して回転自在に支持されている。各駆動ギヤ122Y,122M,122C,122Kは、それぞれ対応する感光体の軸に固定されている。
KC用アイドラギヤ123が固定されているKC用アイドラ軸123aは、奥側側板142と支持板141とに軸受を介して回転自在に支持されている。同様に、CM用アイドラギヤ124が固定されているCM用アイドラ軸124aは、奥側側板142と支持板141とに軸受を介して回転自在に支持されており、MY用アイドラギヤ125が固定されているMY用アイドラ軸125aは、奥側側板142と支持板141とに軸受を介して回転自在に支持されている。
KC用アイドラ軸123aと同軸上には、KC用遊星摩擦車機構130とKC用フライホイール126とが設けられており、CM用アイドラ軸124aと同軸上には、CM用遊星摩擦車機構140とCM用フライホイール127とが設けられており、MY用アイドラ軸125aと同軸上には、MY用遊星摩擦車機構150とMY用フライホイール127とが設けられている。
図4(a)は、KC用遊星摩擦車機構130の側断面図であり、図4(b)は、KC用遊星摩擦車機構130の正面断面図である。
KC用遊星摩擦車機構130は、太陽軸135と、3つの遊星摩擦車133a、133b、133cと、キャリア部材131と、内接リング134とで構成されている。
内接リング134は、円筒形状をしており、内部にキャリア部材131、遊星摩擦車133a、133b、133c等を収容している。内接リング134の両端部には、中央部に貫通孔が設けられた蓋部材が取り付けられており、貫通孔の内周面には軸受が取り付けられている。KC用アイドラ軸123aは、アイドラギヤ側蓋部材の貫通孔を貫通しており、KC用アイドラギヤ側の蓋部材の貫通孔に取り付けられた軸受は、KC用アイドラ軸123aに嵌合している。また、KC用フライホイール126側の蓋部材の貫通孔には、太陽軸135が貫通しており、KC用フライホイール126側の蓋部材の貫通孔に取り付けられた軸受は、太陽軸135に嵌合している。
また、内接リング134は、支持板141に回転不能に固定されている。
キャリア部材131は、KC用アイドラ軸123aの奥側端面に同心状に固定されている。キャリア部材131の太陽軸側側面には、円周方向等間隔で3箇所、側面から垂直方向に延びる遊星軸132a、132b、132cが設けられている。各遊星軸132a、132b、132cには、それぞれ遊星摩擦車133a、133b、133cが回転自在に取り付けられており、各遊星摩擦車133a、133b、133cの外周面は、太陽軸135の外周面と内接リング134の内周面と圧接している。太陽軸135の奥側端面には、KC用フライホイール126が固定されている。太陽軸135、遊星摩擦車133a、133b、133c、内接リング134は、金属などの剛性の高い部材で形成されており、圧接により太陽軸135、遊星摩擦車133a、133b、133c、内接リング134が弾性変形などを起こさないようにしている。
また、内接リングの両端を蓋部材により蓋をして、内接リング内部を密閉状態としている。これにより、飛散したトナーなどの異物が、内接リング内部に侵入するのを抑制することができ、内接リング内部の遊星摩擦車133a、133b、133cと太陽軸135との当接部分や、遊星摩擦車133a、133b、133cと内接リング134の内周面との当接部分に付着するのを防止することができる。よって、トナーなどの異物により、遊星摩擦車133a、133b、133cが滑るのを抑制することができ、良好にKC用フライホイール126に駆動力を伝達することができる。
なお、CM用遊星摩擦車機構140、MY用遊星摩擦車機構150は、KC用遊星摩擦車機構130と同様な構成である。
駆動モータ121が回転駆動すると、モータギヤ121aからK用の駆動ギヤ122Kに駆動力が伝達されて、K色の感光体が回転する。また、K用の駆動ギヤ122Kに噛み合うKC用アイドラギヤ123が回転し、回転駆動力が、C用の駆動ギヤ122Cに伝達され、C用の感光体1Cが回転駆動する。また、C用の駆動ギヤ122Cと噛み合っているCM用アイドラギヤ124が回転駆動し、回転駆動力が、M用駆動ギヤ122Mに伝達されて、M用の感光体1Mが回転する。さらに、M用駆動ギヤ122Mと噛み合っているMY用アイドラギヤ125が回転駆動して、Y用の駆動ギヤ122Yに駆動力を伝達して、Y用の感光体1Yが回転駆動する。
また、KC用アイドラ軸123aが回転駆動し、KC用アイドラ軸123aの奥側端面に固定されたKC用遊星摩擦車機構130のキャリア部材131が回転する。キャリア部材131が回転すると、キャリア部材131の遊星軸132a、132b、132cに回転自在に取り付けられた3個の遊星摩擦車133a、133b、133cが、太陽軸135の軸中心を公転する。このとき、遊星摩擦車133a、133b、133cは、支持板141に固定された内接リング134の内周面と圧接しているため、内接リング134との接触面を転がりながら遊星摩擦車軸中心に自転することになる。さらに、遊星摩擦車133a、133b、133cは太陽軸135と圧接しているので、遊星摩擦車133a、133b、133cの公転による回転と、自転による回転とが伝達されて太陽軸135が回転する。これにより、KC用アイドラ軸123aの回転速度がKC用遊星摩擦車機構130により増速され、KC用フライホイール126がKC用アイドラ軸123aの角速度よりも速い角速度で回転する。
また、同様にCM用アイドラ軸124aの回転速度が、CM用遊星摩擦車機構140により増速されて、CM用フライホイール127がCM用アイドラ軸124aの角速度よりも速い角速度で回転する。また、MY用アイドラ軸125aの回転速度が、MY用遊星摩擦車機構150により増速されて、MY用フライホイール128がMY用アイドラ軸125aの角速度よりも速い角速度で回転する。
太陽軸の外径:Ds、遊星摩擦車の外径:Dp、内接リングの内径:Diとすると、各遊星摩擦車機構130,140,150における増速比は、増速比(出力軸回転数/入力軸回転数)=(πDi/πDs)+1=(Di/Ds)+1となる。
たとえば、Ds=10、Dp=20、Di=50であれば、増速比は6倍となる。
また、各アイドラギヤ123,124,125の直径を各駆動ギヤ122Y,122M,122C,122Kの直径よりも遥かに小さくして、アイドラギヤ123,124,125の角速度を感光体1Y,1M,1C,1Kの角速度よりも速くしている。これにより、遊星摩擦車130,140,150による増速分と、アイドラギヤ123,124,125による増速分とにより、各フライホイール126,127,128の角速度を、感光体1Y,1M,1C,1Kの角速度よりもより一層速めることができる。
このように、フライホイール126,127,128の角速度ωを速くすることができるので、上述した慣性エネルギーE=(Jω)/2(ここで、Jは回転慣性体の慣性モーメント、ωは回転慣性体の角速度)を大きくすることができる。よって、半径が小さく、重量が軽いフライホイール126,127,128であっても感光体1Y,1M,1C,1Kの速度変動を抑えるのに必要な慣性エネルギーEを得ることができる。これにより、感光体1Y,1M,1C,1Kの速度変動を抑制する効果を損なうことなく、フライホイール126,127,128を小型化でき、省スペースな駆動装置120を得ることができる。
K用の駆動ギヤと噛み合うKC用アイドラギヤ123と同軸上に設けられたKC用フライホイール126による慣性力と、K用の駆動ギヤ122Kと噛み合うモータギヤ121aと同軸上の駆動モータ121の駆動力とにより、K用の感光体1Kの速度変動が抑制される。
また、C用の感光体1Cの速度変動は、C用の駆動ギヤ122Cと噛み合うKC用アイドラギヤ123と同軸上に設けられたKC用フライホイール126による慣性力と、C用の駆動ギヤ122Cと噛み合うCM用アイドラギヤ124と同軸上のCM用フライホイール127の慣性力とにより抑制される。M用の感光体1Mの速度変動は、M用の駆動ギヤ122Mと噛み合うCM用アイドラギヤ124と同軸上に設けられたCM用フライホイール127による慣性力と、M用の駆動ギヤ122Mと噛み合うMY用アイドラギヤ125と同軸上のMY用フライホイール128の慣性力とにより抑制される。
また、Y用の感光体1Yの速度変動は、Y用の駆動ギヤ122Yと噛み合うMY用アイドラギヤ125と同軸上に設けられたMY用フライホイール128による慣性力により抑制される。
本駆動装置120においては、フライホイール126,127,128をアイドラギヤ123,124,125と同軸上に設けることで、フライホイールの数を感光体の数に対してひとつ減らしても、各感光体の速度変動を画像に影響が出ない範囲に収めることができる。具体的に説明すると、例えば、MY用フライホイール128を無くした場合、Y用の感光体1Yには、M用駆動ギヤ122MとCM用アイドラギヤ124の噛み合い振動、M用駆動ギヤ122MとMY用アイドラギヤ125との噛み合い振動、MY用アイドラギヤ125とY用の駆動ギヤ122Yとの噛み合い振動の影響が出てしまい、Y用感光体1Yの速度変動が大きくなってしまい、濃度ムラなどの画像に影響が出るおそれがある。しかし、MY用アイドラギヤ125と同軸上にMY用フライホイール128を設けることで、MY用アイドラギヤ125は、噛み合い振動などによる速度変動が抑えられる。よって、Y用の感光体1Yには、M用駆動ギヤ122MとCM用アイドラギヤ124の噛み合い振動、M用駆動ギヤ122MとMY用アイドラギヤ125との噛み合い振動の影響がほとんど及ばなくなる。よって、駆動伝達機構120aがY用感光体の速度変動を生じさせる要因を、ほぼ、Y用の駆動ギヤ122YとMY用アイドラギヤ125との噛み合い振動のみにすることができ、Y用感光体の速度変動を抑制することができるのである。
このことから、フライホイール126,127,128をアイドラギヤ123,124,125と同軸上に設けることで、駆動伝達機構が各感光体の速度変動を生じさせる要因を、ほぼ、駆動ギヤと直接噛み合うギヤとの噛み合い振動のみにすることができ、各感光体の速度変動を画像に影響が出ない範囲に収めることができる。
また、本駆動装置120においては、変速機構として遊星摩擦車機構を用いて、摩擦力によりアイドラ軸の回転速度を増速してフライホイールに駆動力を伝達する。よって、歯と歯とが噛み合うような歯車機構により駆動力を伝達するもののように噛み合い振動が発生することがないので、変速機構に起因する速度変動が生じることがなく、各感光体の速度変動をより一層抑制することができる。
[変形例1]
図5は、変形例1の駆動装置220の正面図であり、図6は、変形例1の駆動装置220の平面図である。
この変形例1の駆動装置220は、CM用アイドラ軸124aと同軸上に設けたCM用遊星摩擦車機構140と、CM用フライホイール127とをなくして、感光体の個数をnとしたとき、フライホイールの数を(n−2)としたものである。
この変形例の駆動装置220においては、CK用フライホイール126の慣性力が、K用感光体1KとC用感光体1Cの速度変動を抑制し、MY用フライホイール128がM用感光体1MとY用感光体1Yの速度変動を抑制する。この変形例1の駆動装置220においても、駆動伝達機構が各感光体の速度変動を生じさせる要因を駆動ギヤと直接噛み合うギヤの噛み合い振動のみくらいにすることができ、各感光体の速度変動を画像に影響が出ない範囲に収めることができる。
なお、図5、図6に示す変形例1の駆動装置220においては、CM用アイドラ軸124aと同軸上に設けたCM用遊星摩擦車機構140と、CM用フライホイール127とをなくしているが、図7、図8に示すように、KC用アイドラ軸123aと同軸上に設けたKC用遊星摩擦車機構130と、CK用フライホイール127とをなくしてもよい。この場合は、K用感光体1Kの速度変動は、駆動モータ121の駆動力により抑制することができ、C用感光体1Cの速度変動は、CM用フライホイールの慣性力により抑制することができる。よって、KC用アイドラ軸123aと同軸上に設けたKC用遊星摩擦車機構130と、CK用フライホイール127とをなくしても、駆動伝達機構が各感光体の速度変動を生じさせる要因を駆動ギヤと直接噛み合うギヤの噛み合い振動のみくらいにすることができ、各感光体の速度変動を画像に影響が出ない範囲に収めることができる。
また、図9に示すように、KC用遊星摩擦車機構130およびCK用フライホイール127と、CM用遊星摩擦車機構140およびCM用フライホイール127とをなくし、代わりに、C用感光体の軸1aCと同軸上に遊星摩擦車機構160とフライホイール129とを設けてもよい。この場合は、K用の感光体の速度変動は、駆動モータ121の駆動力により抑制される。また、C用の感光体1Cの速度変動は、C用感光体の軸1aCと同軸上に設けたフライホイール129の慣性力によって抑制される。そして、M用感光体1Mの速度変動およびY用感光体1Yの速度変動は、MY用アイドラ軸125aと同軸上に設けたMY用フライホイール128の慣性力によって抑制される。このように構成することで、C用感光体1Cは、ギヤを介さず直接フライホイール129の慣性力の影響を受けるので、駆動ギヤと直接噛み合うギヤの噛み合い振動による影響をほとんど受けずに、回転運動することができ、より一層速度変動を抑制することができる。また、Y,M,K用感光体1Y,1M,1Kは、駆動伝達機構が各感光体の速度変動を生じさせる要因を駆動ギヤと直接噛み合うギヤの噛み合い振動のみくらいにすることができ、各感光体の速度変動を画像に影響が出ない範囲に収めることができる。
[変形例2]
次に、変形例2の駆動装置について説明する。
図10は、変形例2の駆動装置320の正面図であり、図11は、変形例2の駆動装置320の平面図である。
この変形例2の駆動装置320は、感光体の個数nを2で除算したときの整数値をmとしたとき、平行配置された複数の感光体を端から数えてm番目の感光体とm+1番目の感光体との間に駆動モータ121を配置して、駆動モータ121の駆動力をm番目の感光体の軸に固定された駆動ギヤと前記m+1番目の感光体の軸に固定された駆動ギヤとに同時に伝達するよう構成したものである。
図10、図11に示す駆動装置320においては、回転体である感光体の個数nは、4であるので、これを2で除算したときの整数値mは、2となる。よって、駆動モータ121は、端から数えて2番目のC用の感光体1Cと3番目のM用感光体1Mとの間に配置する。そして、モータギヤ121aをC用駆動ギヤ122CとM用駆動ギヤ122Mとに噛み合わせて、駆動モータ121の駆動力をC用駆動ギヤ122CとM用駆動ギヤ122Mとに同時に伝達するように構成している。
また、MY用アイドラ軸125aと同軸上にMY用遊星摩擦車機構150と、MY用フライホイール128とを設け、KC用アイドラ軸123aと同軸上にKC用遊星摩擦車機構130と、MY用フライホイール126とを設けている。
この変形例2の駆動装置320においては、C用感光体1Cの速度変動は、駆動モータ121の駆動力とCK用フライホイール126の慣性力とにより抑制することができ、M用感光体1Mの速度変動は、駆動モータ121の駆動力とMY用フライホイール128の慣性力とにより抑制することができる。また、K用感光体1Kの速度変動は、CK用フライホイール126の慣性力により抑制することができ、Y用感光体1Yの速度変動は、MY用フライホイール128の慣性力により抑制することができる。よって、この変形例2の駆動装置においても、フライホイールの個数を感光体の個数nに対して(n−2)とした場合において、駆動伝達機構が各感光体の速度変動を生じさせる要因を駆動ギヤと直接噛み合うギヤの噛み合い振動のみくらいにすることができ、各感光体の速度変動を画像に影響が出ない範囲に収めることができる。
図2、3に示した駆動装置のように、駆動モータ121のモータギヤ121aを端に位置するK用駆動ギヤ122Kと噛み合わせて、K用駆動ギヤ122Kから各感光体に駆動力を伝達する構成においては、M用感光体1Mに駆動力を伝達するためは、K用駆動ギヤ122K、CK用アイドラギヤ123、C用駆動ギヤ122C、CM用アイドラギヤ124、M用駆動ギヤ122Mと、計5個のギヤを介して駆動力が伝達されることになる。また、駆動伝達方向最下流のY用の感光体1Yについては、MY用アイドラギヤ125、Y用駆動ギヤ122Yが加わり、計7個のギヤを介して駆動力が伝達されることとなる。伝達するためのギヤの数が多くなればなるほど、ギヤの回転誤差変動の積み重ねが多くなるため、回転精度が低下する。
一方、変形例2の駆動装置320においては、駆動伝達方向最下流のK用感光体1KおよびY用感光体1Yでも、駆動力を伝達するためのギヤの数が3個ですみ、図2、3に示した駆動装置120に比べて、駆動伝達方向下流側の感光体の回転精度の低下を抑制することができる。
また、例えば、感光体の個数nが3の場合は、これを2で除算したときの値は、1.5であるので、整数値mは、1となる。よって、感光体の個数nが3の場合は、駆動モータ121は、端から数えて1番目の感光体と2番目の感光体との間に配置する。そして、1番目の感光体の軸に固定された駆動ギヤと2番目の感光体の軸に固定された駆動ギヤとにモータギヤ121aを噛み合わせて、1番目の感光体と2番目の感光体とに同時に駆動力を伝達する。
また、図10、図11に示す変形例2の駆動装置320においては、MY用アイドラ軸125aとKC用アイドラ軸123aとに遊星摩擦車機構とフライホイールとを設けているが、図12に示すように、K用感光体1Kの軸1aKと、Y用感光体1Yの軸1aYとに遊星摩擦車機構とフライホイールとを設けてもよい。この場合は、M用感光体1MおよびC用感光体1Cの速度変動は、駆動モータ121の駆動力によって抑制することができる。また、K用感光体1Kの速度変動は、K用感光体1Kと同軸上のフライホイール129Kにより抑制することができ、Y用感光体1Yの速度変動は、Y用感光体1aYと同軸上のフライホイール129Yにより抑制することができる。よって、K用感光体1KおよびY用感光体1Yは、ギヤを介さず直接フライホイール129の慣性力の影響を受けるので、より一層速度変動を抑制することができる。また、M用感光体1MおよびC用感光体は、駆動伝達機構が各感光体の速度変動を生じさせる要因を駆動ギヤとモータギヤとの噛み合い振動のみくらいにすることができ、速度変動を画像に影響が出ない範囲に収めることができる。
また、上述においては、フライホイールに駆動力を伝達する回転慣性体駆動伝達経路上に遊星摩擦車機構を配置しているが、図13に示すように、感光体と同軸上で、各駆動ギヤ122Y,122M,122C,122Kと各感光体1Y,1M,1C,1Kとの間に遊星摩擦車機構170Y,170M,170C,170Yを配置して、感光体に駆動力を伝達する感光体駆動伝達経路上に遊星摩擦車機構を配置してもよい。この場合、感光体の軸の奥側先端にキャリア部材を取り付け、駆動ギヤを太陽軸に取り付ける。これにより、駆動ギヤの回転速度を遊星摩擦車機構により減速してから、各感光体1Y,1M,1C,1Kに伝達することができる。このように構成した場合でも、各フライホイール126,127,128の角速度を各感光体1Y,1M,1C,1Kの速度よりも速くすることができ、半径が小さく、重量が軽いフライホイール126,127,128であっても感光体1Y,1M,1C,1Kの速度変動を抑えるのに必要な慣性エネルギーEを得ることができる。よって、図13に示す構成においても、感光体1Y,1M,1C,1Kの速度変動を抑制する効果を損なうことなく、フライホイール126,127,128を小型化でき、省スペースな駆動装置を得ることができる。
また、図14に示すように、フライホイールに駆動力を伝達する回転慣性体駆動伝達経路上と、感光体駆動伝達経路上とに遊星摩擦車機構を配置してもよい。すなわち、この図14においては、アイドラギヤ123,124,125と同軸上に設けたフライホイール126,127,128との間に遊星摩擦車機構130,140,150を配置して、アイドラギヤ123,124,125の回転速度を遊星摩擦車130,140,150で増速してフライホイール126,127,128に伝達する。また、感光体1Y,1M,1C,1Kと駆動ギヤ122Y,122M,122C,122Yとの間に遊星摩擦車機構170Y,170M,170C,170Yを配置して、駆動ギヤ122Y,122M,122C,122Kの回転速度を遊星摩擦車機構170Y,170M,170C,170Kで減速して感光体1Y,1M,1C,1Kに伝達する。
この図14においても、フライホイール126,127,128の角速度を感光体1Y,1M,1C,1Kの角速度よりも速くすることができ、半径が小さく、重量が軽いフライホイール126,127,128であっても感光体1Y,1M,1C,1Kの速度変動を抑えるのに必要な慣性エネルギーEを得ることができる。
また、本発明は、中間転写タンデム方式のカラー画像形成装置に限られない。
例えば、図15に示すように、直接転写タンデム方式のカラー画像形成装置にも適用することができる。
以上、本実施形態の駆動装置は、駆動源たる駆動モータと、平行配置された複数の回転体たる感光体に駆動モータの駆動力を伝達する駆動伝達機構と、感光体の速度変動を抑制するための回転慣性体たるフライホイールと、感光体に駆動を伝達する回転体駆動伝達経路およびフライホイールに駆動を伝達する回転慣性体駆動伝達経路の少なくとも一方に回転速度を変速する変速機構を設けて、フライホイールを各感光体の角速度を越える角速度で回転させている。このように、変速機構で、フライホイールの角速度を感光体の角速度を超える角速度にするので、半径が小さく、重量が軽いフライホイールであっても感光体の速度変動を抑えるのに必要な慣性エネルギーを得ることができる。これにより、感光体の速度変動を抑制する効果を損なうことなく、フライホイールを小型化でき、駆動装置のレイアウトの自由度を広げることができる。また、駆動装置の小型化を図ることができる。
また、本実施形態の駆動装置においては、上記変速機構として、遊星摩擦車機構を用いている。このように構成することで、歯と歯とが噛み合うような歯車機構により変速するもののように噛み合い振動が発生することがない。また、遊星摩擦車機構は、太陽摩擦車の円周方向均等に配置された複数の遊星摩擦車を太陽摩擦車と内接リングの内周面とで圧接する構成である。このため、摩擦力により駆動力を伝達する方式であっても、特許文献3に記載のように、変速機構によって軸を撓ませることがない。その結果、変速機構に起因する回転体の速度変動を抑制することができる。
複数の感光体の個数をnとしたとき、フライホイールを(n−1)個または(n−2)個としている。これにより、感光体の個数分フライホイールを設けるものに比べて、部品点数を削減することができ、装置を安価にすることができる。
また、駆動伝達機構は、各感光体の軸に固定された駆動ギヤと、隣接する駆動ギヤの間に配置され、これら駆動ギヤと噛み合うアイドラギヤとを有しており、フライホイールと、遊星摩擦車機構とを、アイドラギヤと同軸上に設けた。これにより、一つのフライホイールで、2つの感光体の速度変動を抑制することができ、フライホイールの個数を感光体の個数nに対して(n−1)個または(n−2)個としても、良好に各感光体の速度変動を抑制することができる。
また、アイドラギヤの角速度を各感光体の角速度よりも速くすることで、アイドラギヤと同軸上に設けられたフライホイールの角速度をより一層速めることができ、より一層フライホイールを小型化することができる。
また、変形例2の駆動装置は、感光体の個数nを2で除算したときの整数値をmとしたとき、平行配置された複数の感光体を端から数えてm番目の感光体とm+1番目の感光体との間に駆動モータを配置して、駆動モータの駆動力をm番目の感光体の軸に固定された駆動ギヤとm+1番目の感光体の軸に固定された駆動ギヤとに同時に伝達するよう構成している。このように構成することで、一方の端の感光体の駆動ギヤから感光体に駆動モータの駆動力を伝達するものに比べて、駆動伝達方向下流側の感光体に駆動力伝達するためのギヤ数を少なくすることができる。よって、駆動伝達方向下流側感光体の回転精度の低下を抑制することができる。
また、上述の駆動装置を画像形成装置の感光体を駆動する駆動装置として用いることで、良好な画像を得ることができるとともに、画像形成装置を小型化することができる。
本実施形態に係る画像形成装置の概略構成図。 駆動装置の正面図。 駆動装置の平面断面図。 (a)は、遊星摩擦車機構の側断面図。(b)は、遊星摩擦車機構の正面断面図。 変形例1の駆動装置の正面図。 変形例1の駆動装置の平面断面図。 変形例1の駆動装置における他の態様を示す正面図。 変形例1の駆動装置における他の態様を示す平面断面図。 変形例1の駆動装置における別の態様を示す平面断面図。 変形例2の駆動装置の正面図。 変形例2の駆動装置の平面断面図。 変形例2の駆動装置における他の態様を示す平面断面図。 遊星摩擦車機構を感光体駆動伝達経路に設けた例を示す平面断面図。 遊星摩擦車機構を回転慣性体駆動伝達経路上と感光体駆動伝達経路に設けた例を示す平面断面図。 直接転写タンデム方式のカラー画像形成装置の概略構成図。
符号の説明
1Y,1M,1C,1K:感光体
121:駆動モータ
122Y,122M,122C,122K:駆動ギヤ
123:KC用アイドラギヤ
124:CM用アイドラギヤ
125:MY用アイドラギヤ
126:KC用フライホイール
127:CM用フライホイール
128:YM用フライホイール
131:キャリア部材
134:内接リング
135:太陽軸
141:支持板
142:奥側側板

Claims (6)

  1. 駆動源と、
    平行に配置された複数の回転体に前記駆動源の駆動力を伝達する駆動伝達機構と、
    ひとつ以上の回転体の速度変動を抑制するための回転慣性体と、
    前記回転体に駆動を伝達する回転体駆動伝達経路および前記回転慣性体に駆動を伝達する回転慣性体駆動伝達経路の少なくとも一方に回転速度を変速する変速機構とを備え、
    前記回転慣性体を各回転体の角速度を越える角速度で回転させる駆動装置において、
    前記変速機構として、遊星摩擦車機構を用いたことを特徴とする駆動装置。
  2. 請求項1の駆動装置において、
    複数の回転体の個数をnとしたとき、前記回転慣性体を(n−1)または(n−2)個としたことを特徴とする駆動装置。
  3. 請求項2の駆動装置において、
    前記駆動伝達機構は、各回転体の軸に固定された駆動ギヤと、隣接する駆動ギヤの間に配置され、これら駆動ギヤと噛み合うアイドラギヤとを有しており、
    前記回転慣性体と、前記遊星摩擦車機構とを、アイドラギヤと同軸上に設けたことを特徴とする駆動装置。
  4. 請求項3の駆動装置において、
    前記アイドラギヤの角速度を各回転体の角速度よりも速くしたことを特徴とする駆動装置。
  5. 請求3または4の駆動装置において、
    前記回転体の個数nを2で除算したときの整数値をmとしたとき、
    平行配置された複数の回転体を端から数えてm番目の回転体とm+1番目の回転体との間に前記駆動源を配置して、該駆動源の駆動力を前記m番目の回転体の軸に固定された駆動ギヤと前記m+1番目の回転体の軸に固定された駆動ギヤとに同時に伝達するよう構成したことを特徴とする駆動装置。
  6. 平行に配置され、互いに異なる色のトナー像を担持する複数の像担持体と、
    それぞれの像担持体との対向位置を順次通過するように表面を無端移動させる無端移動体と、
    それぞれの像担持体が担持するトナー像を、該無端移動体の表面に保持される転写材に転写するか、あるいは該無端移動体の表面に転写した後に転写材に転写してカラー画像を形成する画像形成装置において、
    該複数の像担持体を駆動する像担持体駆動手段として、請求項1乃至5いずれかの駆動装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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