JP2015081638A - 回転駆動装置、及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊星歯車変速装置を備え、回転ムラを低減した高精度な被駆動体の回転駆動が行える回転駆動装置を提供する。【解決手段】感光体駆動装置10に、モータ20と、遊星歯車減速装置30と、感光体ドラム1を支持するとともに、感光体ドラム1に遊星歯車減速装置30の出力軸40から出力される回転駆動力を伝達するドラム軸50とを備えた。そして、遊星歯車減速装置30の回転自在な第一キャリア34に回転自在に支持されるとともに、回転が固定された内歯歯車32と、第一太陽歯車31とに噛み合って、自転及び公転を行う第一遊星歯車33として、次のような一体型遊星歯車70を設けた。その回転軸70bと歯車部70aとが一体となった一体型遊星歯車70である。【選択図】図5

Description

本発明は、プリンター、ファクシミリ、複写機、及びこれらの複合機等の画像形成装置に用いる回転駆動装置、及びこれを備えた画像形成装置に関するものである。
従来から、電子写真方式によるプリンタや複合機等では、次の構成のものが知られている。すなわち、回転する潜像担持体(以下、感光体ドラムという)の表面に静電潜像を形成し、形成した静電潜像にトナーを付着させて現像する。そして、現像して得たトナー画像を、無端状ベルト(以下、中間転写ベルトという)に一次転写し、中間転写ベルト上のトナー画像を、更に記録媒体上に二次転写した後、定着して画像を得る構成である。
高精度に一定速度で回転するべき被駆動体でもある感光体ドラムや、一定速度で移動させるべき中間転写ベルトに速度変動が生じると出力された画像にジッタや濃度ムラが生じるため、被駆動体を回転駆動する回転駆動装置には、高精度な回転駆動が求められている。
上記のような被駆動体を回転駆動する回転駆動装置として、省スペースで高い変速比が得られる遊星歯車変速機構を用いたものが、従来から知られている。
例えば、特許文献1には、次のような遊星歯車変速装置(遊星歯車機構)を用いた回転駆動装置(ローラ駆動装置)の構成が開示されている。
筒状の被駆動体(ローラ部材)に、駆動源(モータ)の回転駆動力を、遊星歯車変速装置を介して伝達するというものである。この遊星歯車変速装置では、太陽歯車と軸線が一致するように設けられた内歯歯車(内歯車)が固定支持されており、太陽歯車は駆動源の出力軸(モータ軸)の端部に軸線が一致するように接続されている。また、太陽歯車の周りには、複数の遊星歯車がキャリア(遊星歯車支持部材)に回転自在に保持され、内歯歯車と太陽歯車とに噛み合うように配置されている。
そして、駆動源が回転駆動されると、その回転駆動力が太陽歯車に伝達され、遊星歯車は太陽歯車と内歯歯車に噛み合いながら自転するとともに公転し、遊星歯車を回転自在に保持したキャリアが公転することとなる。このキャリアの回転が軸線が一致するように連結された被駆動体に伝達され、被駆動体が回転駆動することとなる。すなわち、キャリアが被駆動体に駆動力を伝達する被駆動体軸や、遊星歯車変速装置の出力軸としても機能している。
また、このキャリアには遊星歯車の回転軸(以下、キャリアピンという)が固定されている。
しかし、特許文献1に記載された遊星歯車変速機構のように、キャリアに固定したキャリアピンで、遊星歯車を回転自在に支持する構成では、回転ムラが生じる場合があった。
そこで、発明者らは、鋭意、検討を重ねたところ、上記回転ムラが生じる原因の1つとして、キャリアに固定したキャリアピンと、遊星歯車との摺動摩擦が挙げられることが分かった。具体的には、キャリアに固定した複数のキャリアピンと、同一のキャリアの各キャリアピンに回転自在に支持された各遊星歯車との摺動摩擦に、各遊星歯車間で差が生じてしまうことに起因して、回転ムラが生じてしまうことが分かった。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、遊星歯車変速装置を備え、回転ムラを低減した高精度な被駆動体の回転駆動が行える回転駆動装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、駆動源と、前記駆動源側からの回転駆動力を受けて回転する太陽歯車と、内歯歯車と、該内歯歯車内に円周方向で等間隔に配設され、前記太陽歯車と前記内歯歯車とに噛み合う複数の遊星歯車と、該複数の遊星歯車を回転自在に支持するとともに、回転自在なキャリアとからなる遊星歯車機構が設けられた遊星歯車変速装置と、被駆動体を支持するとともに、前記被駆動体に前記遊星歯車変速装置の出力軸から出力される回転駆動力を伝達する被駆動体軸とを備えた回転駆動装置において、前記遊星歯車変速装置は、その回転軸と歯車部とが一体となった遊星歯車を設けていることを特徴とするものである。
本発明は、遊星歯車変速装置を備え、回転ムラを低減した高精度な被駆動体の回転駆動が行える回転駆動装置を提供できる。
一実施形態に係る複合機の全体概要図。 一実施形態に係る感光体駆動装置の主要部の斜視図。 一実施形態に係る感光体駆動装置の断面図。 連結部材の構成例を示す図。 一実施形態に係る回転軸が一体となった一体型遊星歯車の説明図。 図5の遊星歯車を回転自在に支持するキャリアの一例の説明図。 図5の遊星歯車を回転自在に支持するキャリアの他の例の説明図。
以下、本発明を、画像形成装置である電子写真方式のカラー複合機(以下、複合機500という)に適用した一実施形態について、図を用いて説明する。
まず、本実施形態の複合機500の全体概要について説明する。
図1は、本実施形態に係る複合機500の全体概要図である。
本実施形態における複合機500は、いわゆるタンデム式の画像形成装置であって、乾式二成分現像剤を用いた乾式二成分現像方式を採用したものである。この複合機500は、複合機本体100、複合機本体100を載置する給紙テーブル200、複合機本体100上に取り付けるスキャナ300、及びスキャナ300の上部に取り付ける原稿自動搬送装置400から構成されている。この複合機500では、スキャナ300から読み取った画像情報である画像データを受け取って、又はパソコン等の外部機器からの印刷データを受け取って画像形成処理を行う。
複合機本体100には、図に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各色用の4個の被駆動体としての円筒状の潜像担持体である感光体ドラム1Y,M,C,Bkが並設されている。これらの感光体ドラム1Y,M,C,Bkは、駆動ローラを含む回転可能な複数のローラに支持された無端ベルト状の中間転写ベルト5に接触するように、そのベルト移動方向に沿って並んで配置されている。
また、感光体ドラム1Y,M,C,Bkの周りには、それぞれ、帯電器2Y,M,C,Bk、現像装置9Y,M,C,Bk、クリーニング装置4Y,M,C,Bk、除電ランプ3Y,M,C,Bk等の電子写真プロセス用部材がプロセス順に配設されている。
そして、各感光体ドラム1の上方には、光書込装置17が設けられている。また、各感光体ドラム1の中間転写ベルト5を介して対向する位置には、それぞれ一次転写手段である一次転写ローラ6Y,M,C,Bkが配置されている。
中間転写ベルト5は、架張ローラ11,12,13及びテンションローラ14に架け渡されており、駆動源(不図示)により回転駆動される駆動ローラである架張ローラ12の回転により回転駆動される。架張ローラ13の中間転写ベルト5を介して対向する位置には、ベルトクリーニング装置19が設けられており、二次転写後に中間転写ベルト5上に残留する残トナーを除去する。また、架張ローラ11は、二次転写手段である二次転写ローラ7に対向する二次転写対向ローラであり、中間転写ベルト5を介して二次転写ローラ7との間に二次転写ニップ部を形成する。
この二次転写ニップ部の転写紙搬送方向下流側には、架張ローラ対16に架張された転写紙搬送ベルト15が設けられており、トナー像が二次転写された転写紙を定着装置18まで搬送する。
定着装置18は、定着ローラ対8を備えており、その定着ニップ部で熱及び圧力を加えて、未定着のトナー像を転写紙上に定着する。
次に、本実施形態における複合機500のコピー動作について説明する。
本実施形態に係る複合機500でフルカラー画像を形成する場合、まず、原稿自動搬送装置400の原稿台401に原稿をセットする。又は、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス301上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じて押さえる。その後、ユーザーがスタートスイッチ(不図示)を押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときには、原稿がコンタクトガラス301上に搬送される。
そして、スキャナ300が駆動して第一走行体302および第二走行体303が走行を開始する。これにより、第一走行体302からの光がコンタクトガラス301上の原稿で反射し、その反射光が第二走行体303のミラーで反射されて、結像レンズ304を通じて読取センサ305に案内される。このようにして原稿の画像情報を読み取る。
また、ユーザーによりスタートスイッチが押されると、モータ(不図示)が駆動し、駆動ローラである架張ローラ12が回転駆動して中間転写ベルト5が回転駆動する。そして、これと同時に、後述するの感光体駆動装置10Y(不図示)により、感光体ドラム1Yを図中矢印の方向に回転駆動しながら帯電器2Yで一様帯電する。
その後、光書込装置17からの光ビームLyを照射して感光体ドラム1Y上にY静電潜像を形成する。このY静電潜像は、現像装置9Yにより、現像剤中のYトナーにより現像される。現像時には、現像ローラと感光体ドラム1Yとの間に所定の現像バイアスが印加され、現像ローラ上のYトナーは、感光体ドラム1Y上のY静電潜像部分に静電吸着する。
このように現像されて形成されたYトナー像は、感光体ドラム1Yの回転にともない、感光体ドラム1Yと中間転写ベルト5とが接触する一次転写位置に搬送される。
一次転写位置では、中間転写ベルト5の裏面には、一次転写ローラ6Yにより所定のバイアス電圧が印加される。そして、このバイアス電圧の印加によって発生した一次転写電界により、感光体ドラム1Y上のYトナー像を中間転写ベルト5側に引き寄せ、中間転写ベルト5上に一次転写する。
以下、同様にして、Mトナー像、Cトナー像、Bkトナー像も、中間転写ベルト5上のYトナー像に順次重ね合うように一次転写される。なお、二次転写後の中間転写ベルト5上に残留した転写残トナーは、ベルトクリーニング装置19により除去される。
また、ユーザーによりスタートスイッチが押されると、ユーザーが選択した転写紙に応じた給紙テーブル200の給紙ローラ202が回転し、給紙カセット201の1つから転写紙が送り出される。送り出された転写紙は、分離ローラ203で1枚に分離して給紙路204に入り込み、搬送ローラ205により複合機本体100内の本体給紙路101まで搬送される。このようにして搬送された転写紙は、レジストローラ102に突き当たったところで止められる。なお、給紙カセット201にセットされていない転写紙を使用する場合、手差しトレイ105にセットされた転写紙を手差し給紙ローラ104により送り出し、分離ローラ108で1枚に分離した後、手差し給紙路103を通って搬送される。そして、同じくレジストローラ102に突き当たったところで止められる。
中間転写ベルト5上に4色重なり合ったトナー像は、中間転写ベルト5の回転にともない、二次転写ローラ7と対向する二次転写位置に搬送される。また、レジストローラ102は、上述のようにして中間転写ベルト5上に形成された合成トナー像が二次転写位置に搬送されるタイミングに合わせて回転を開始し、転写紙を二次転写位置に搬送する。そして、この二次転写位置において、二次転写ローラ7により転写紙の裏面に所定のバイアス電圧が印加され、そのバイアス印加により発生した二次転写電界及び二次転写位置での当接圧により、中間転写ベルト5上のトナー像が転写紙上に一括して二次転写される。その後、トナー像が二次転写された転写紙は、転写紙搬送ベルト15により定着装置18に搬送されて、定着装置18に設けられた定着ローラ対8により定着処理が行われる。そして、定着処理が行われた転写紙は、排紙ローラ対106により、装置外に設けられた排紙トレイ107状に排出されてスタックされる。
ここで、本発明の効果を明確にするために、上記した被駆動体である感光体ドラム1Y,M,C,Bk等を回転駆動する回転駆動装置に、遊星歯車変速機構とは異なる他の変速機構を用いた、従来から知られている回転駆動装置の構成の例を説明しておく。
例えば、被駆動体の被駆動体軸と軸線が一致するように大口径ギアを設け、この大口径ギアに駆動源の駆動軸に設けた駆動ギアを噛み合わせて回転駆動する回転駆動装置の構成が知られている。このように、大口径ギアと駆動ギアとを噛み合わせ、小型で高速な駆動源の速度変動が少ない速度領域の回転駆動力を高い減速比で減速して被駆動体に伝達することで、被駆動体の回転ムラを抑制するというものである。
また、被駆動体の被駆動体軸と駆動軸との軸線が一致するように、駆動源としてダイレクトドライブモータを設け、その駆動軸を被駆動体の被駆動体軸と接続して回転駆動する構成も知られている。ダイレクトドライブモータを被駆動体軸に直接接続することで、減速機構を省略して回転駆動装置を小型化するとともに、ダイレクトドライブモータをフィドバック制御することで、被駆動体の回転ムラを抑制するというものである。
しかし、大口径ギアを設ける構成では、大口径ギアに噛み合う位置に、駆動源の駆動軸に設けた小口径ギアを配置する必要があるとともに、被駆動体の径よりも大口径ギアの径が大きくなることが多い。このため、被駆動体の径方向の実装サイズ、つまり回転駆動装置が大型化してしまう可能性が高い。また、ダイレクトドライブモータを設ける構成では、被駆動体と等速で回転駆動されるダイレクトドライブモータに高いトルクが要求されるため、ダイレクトドライブモータが大型になり、回転駆動装置の重量が増加する可能性がある。
このような不具合が生じない、上記した特許文献1のように遊星歯車変速装置を備えた回転駆動装置も従来から知られている。
特許文献1の回転駆動装置では、上記したように、遊星歯車変速装置を用いているので、小型で高速な駆動源の速度変動が少ない速度領域の回転駆動力を高い減速比で減速して被駆動体に伝達することができる。すなわち、大口径ギアを設けたり、ダイレクトドライブモータを設けたりすることなく、被駆動体の回転ムラを抑制することができる。したがって、大口径ギアを設けて回転駆動装置が大型化したり、ダイレクトドライブモータを設けて回転駆動装置の重量が増加してしまったりすることがない。
近年、以前に増して工業製品の省資源化への対応が重要になってきている。具体的には、製品を構成する各構成部品や各構成ユニット等の重量、及びその点数の抑制や、各構成部品等の長寿命化、リサイクル対応や、製造時のエネルギー消費、及び製造後のエネルギー消費の抑制等が求められている。製造後のエネルギー消費には、製品を稼動させるために要するエネルギーだけではなく、運搬時に要するエネルギー等も含まれ、製品重量が重要な鍵となる。加えて、回転駆動装置では、従来からの高精度回転に対する要求に応えつつ、これを採用した製品の製造後の運搬等に消費するエネルギー消費を抑制するために、回転駆動装置自体の軽量化に留まらず、前記製品の軽量化への寄与も求められている。これは、回転駆動装置のように、これを採用した製品の本体側板等の支持部材に片持ち固定されることが多い装置では、その重量により曲げモーメントが支持部材に働くため、支持部材の板厚・重量、ひいては前記製品の重量に影響を与えるためである。
このような省資源化の要請から回転駆動装置には、さらなる軽量化が求められている。
しかし、特許文献1に記載の構成は、回転駆動装置を構成する各構成部品や各構成ユニット等の材質に関しては規定されておらず、省資源の観点で考慮された構成ではなかった。すなわち、回転駆動装置を構成する各構成部品や各構成ユニット等の材質が規定されておらず、十分に軽量化されているか否か不明な構成であった。
例えば、回転駆動装置に用いる遊星歯車変速装置の主な構成部品の全てを金属で構成すると、用いる金属が特殊なものでない限り、各構成部品の重量が増加してしまい回転駆動装置のさらなる軽量化は困難であると考えられる。一方、回転駆動装置に用いる遊星歯車変速装置の主な構成部品の全てを樹脂で構成すると、各構成部品の重量を低減でき、回転駆動装置のさらなる軽量化が可能であると考えられる。しかし、主な構成部品の全てを樹脂で構成すると、遊星歯車変速装置の出力軸、又は出力軸と一体に設けられるキャリアが、被駆動体の負荷に耐えらず破断してしまう可能性がある。
加えて、上記したように、特許文献1に記載された遊星歯車変速機構では、キャリアに固定した複数のキャリアピンと、同一のキャリアの各キャリアピンに回転自在に支持された各遊星歯車との摺動摩擦に、各遊星歯車間で差が生じてしまう。
そして、上記摺動摩擦に各遊星歯車間で差が生じてしまうにことに起因して、回転ムラが生じてしまう場合があった。
次に、本発明の特徴である、回転駆動装置の構成を、本実施形態の複合機500に備えた回転駆動装置の1つである感光体駆動装置10について、図を用いて説明する。
ここで、被駆動体である各感光体ドラム1Y、1M、1C、1Bkは、同一構成の感光体駆動装置10Y、10M、10C、10Bkにより回転駆動されているので、以下、各色に対応する符号Y、M、C、Bkを省略して説明する。また、本発明は、中間転写ベルト5の駆動ローラである架張ローラ12のローラ駆動装置や、二次転写駆動部、定着駆動部等の各駆動ローラの回転駆動装置にも適用可能である。
また、以下の説明では、感光体駆動装置10に備えた遊星歯車減速装置30に有する各遊星歯車の回転軸に係る特徴的な構成については後述するものとし、まず、キャリアに固定したキャリアピンで、遊星歯車を回転自在に支持する構成について説明する。
また、本発明は、各遊星歯車の回転軸に係る特徴的な構成の他にも、上記した特許文献1に記載された回転駆動装置とは異なる構成及びその作用・効果を備えており、これらの構成及びその作用・効果については、以下に説明する。
図2は、本実施形態に係る感光体駆動装置10の主要部の斜視図、図3は、本実施形態に係る感光体駆動装置10の断面図、図4は、連結部材の構成例を示す図である。
図2に示すように、本実施形態の感光体駆動装置10は、駆動源であるモータ20、遊星歯車変速装置である遊星歯車減速装置30、連結部材であるジョイント41、被駆動体軸であるドラム軸50から主に構成されている。
そして、遊星歯車減速装置30の出力軸40はドラム軸50とジョイント41により連結固定されている。
また、ドラム軸50には軸受51が圧入されており、図3に示すように、この軸受51を介して装置本体の筐体に固定された後側の本体側板である後側板62に支持位置決めされる。そして、装置筐体に固定された前側の本体側板である前側板61に設けた軸受け56にドラム軸50の先端近傍が支持位置決めされる構成である。つまり、ドラム軸50は複合機本体100の筐体の一部である前側板61及び後側板62に、両端部をそれぞれ軸受51,56を介して位置決め支持され、被駆動体である感光体ドラム1はドラム軸50を介して複合機本体100の筐体に対して位置決め支持される。
次に、図3を用いて遊星歯車減速装置30の内部構造の詳細について説明する。
本実施例の遊星歯車減速装置30は2K−H型2段構成の遊星歯車機構が用いられている。このように本実施例では遊星歯車機構を2段構成としているが、減速比に応じて3段、4段と段数をさらに重ね合わせることも可能である。
まず、2K−H型遊星歯車機構に関する一般的な説明をおこなう。2K−H型遊星歯車機構は、太陽歯車(sun gear)、遊星歯車(planetary gear)、遊星歯車の公転運動を支持する遊星キャリア(planetary carrier)、内歯歯車(outer gear)の四点の部品から構成されている。太陽歯車の回転、遊星歯車の公転(キャリアの回転)、外輪歯車の回転の三つの要素の内、一つを固定、一つを入力、一つを出力に接続する。それぞれ、どれを入出力・固定に割り当てるかによって、一つのユニットで複数の減速比や回転方向の切替えが可能である。
本実施形態の2K−H型の2段構造は、複合遊星歯車機構(2個以上の2K−H型)に分類され、2個以上の2K−H型のそれぞれの3本の基本軸のうち2本の基本軸同士を結合し、残りの基本軸の1本を固定し、他の1軸を駆動軸または従動軸とする機構となる。
減速比に関しては、太陽歯車の歯数をZa、遊星歯車の歯数をZb、内歯歯車の歯数をZcとした場合に、次の式1で表される。なお、式中の添え字1,2は1段目、2段目を意味している。
(式1)
減速比=Za1 /(Za1+Zc1)×Za2 /(Za2+Zc2)
本実施形態の遊星歯車減速装置30の1段目の遊星歯車機構では、駆動源であるモータ20の駆動軸であるモータ出力軸21には、第一太陽歯車31を直接歯切りしている。そして、この第一太陽歯車31及びブラケット22に固定された内歯歯車32に噛み合う1段目の第一遊星歯車33が、1段目の第一キャリア34により支持されて第一太陽歯車31の外周を公転するようになっている。この第一遊星歯車33は、回転バランスとトルク分担のために、同心状に第一キャリア34の3箇所に配置される。このように本実施例では、周方向で3等分された第一キャリア34の位置にそれぞれ第一遊星歯車33が配置されている。
また、各第一遊星歯車33は、第一キャリア34に設けられた第一キャリアピン35に、支持されて自転する構成となっている。そして、第一遊星歯車33は、第一太陽歯車31と内歯歯車32との噛合いにより、自転及び公転回転し、第一遊星歯車33を支持する第一キャリア34は、第一太陽歯車31の回転に対し減速回転し、1段目の減速比が獲得される。
また、本実施例では第一キャリア34に回転支持部はなく、浮動回転を行うように構成されている。そして、第一キャリア34の回転中心に設けられた第二太陽歯車36が2段目の遊星歯車機構の入力となる。
そして、2段目の遊星歯車機構では、2段目まで一体で形成された内歯歯車32と2段目の第二太陽歯車36とに噛み合う2段目の第二遊星歯車37が、2段目の第二キャリア38により支持されて、2段目の第二太陽歯車36の外周を公転するようになっている。各第二遊星歯車は、第二キャリア38に設けられた第二キャリアピン39に支持されて自転及び公転する。最終段に相当する2段目の第二キャリア38の回転中心には出力軸40が設けられており、中空円筒状のジョイント41を介してドラム軸50と連結されている。また、第二キャリア38の出力軸40は内歯歯車32により位置決めされ、各キャリアや各遊星歯車を覆うように内歯歯車32の感光体ドラム1側の端部に設けた内歯歯車キャップ42に圧入された軸受により支持される構成となっている。内歯歯車キャップ42は内歯歯車32の内周とインローで位置決めされる構成となっているため、出力軸40は内歯歯車32の中心軸との同軸度を最小化できる構成となっている。
また、ドラム軸50と出力軸40とを連結部材であるジョイント41で軸線が一致するように連結して一体化している。ジョイント41の構成については、例えば、図4に示すような構成があげられる。図4に示すジョイント41は中空円筒形状の中央部にスリット41aを有しており、出力軸40はネジ43bにより押し曲げられたジョイント41との摩擦力により連結固定される構成となっている。この構成はジョイント41部分によるドラム軸50と出力軸40の中心軸のズレを最小化して、駆動伝達できる構成となっている。
また、図3に示すように、モータ20は、ブラケット22により支持され、内歯歯車32も、ブラケット22に対してネジ43bで固定されている。このようにブラケット22は、内歯歯車32の固定・保持、及びモータ20の固定・保持を行っている。そして、ブラケット22は駆動側板63とねじによって固定される構成となっている。
駆動側板63は後側板62にカシメられたスタッド64により支持位置決めされている。また、内歯歯車32のモータ20側には、内歯歯車32の中心軸に中空円筒形状のボスが設けられており、モータ20はその円筒形状内周とモータ20側に設けられた軸受けがインローによる勘合で位置決めされる。また、中空円筒形状の外周はブラケット22に形成された孔とインローによる勘合で位置決めされる構成となっている。
上記のような構成とすることで、内歯歯車32を基準として、モータ出力軸21、ブラケット22、遊星歯車減速装置30の出力軸40の中心軸をすべて同軸上に配置し、かつ部品寸法のばらつきによる同軸度を最小化することが可能な構成となっている。
また、感光体ドラム1は筒状のドラム52と、ドラムフランジ53a,53bにより構成され、ドラム52はドラム両端に設けられたドラムフランジ53a,53bを介してドラム軸50に位置決めされる構成となっている。ドラムフランジ53a,53bはドラム52の中心軸位置に孔が設けられており、その孔とドラム軸50がインローで位置決めされる。また、ドラム軸50にはドラム52へと駆動伝達を行うスプラインジョイント55が圧入されており、ドラムフランジ53aを介してドラム52は駆動される構成となっている。以上の構成により、モータ出力軸21(第一太陽歯車31)、内歯歯車32、第一キャリア34(第二太陽歯車36)、第二キャリア38、遊星歯車減速装置30の出力軸40、ドラム軸50、ドラム52の中心軸をすべて同一軸上に配置できる。
また、本実施形態の遊星歯車減速装置30は、各部品を次のような材料から構成されている。
モータ20のモータ出力軸21、すなわち遊星歯車減速装置30の入力軸に直接歯切りされた第一太陽歯車31と、第一キャリアピン35、第二キャリアピン39、第二キャリア38は金属材料、例えばステンレス、炭素鋼などから構成されている。
また、その他の第一遊星歯車33、第一キャリア34及び一体で構成された第二太陽歯車36、第二遊星歯車37、樹脂材料、例えばポリアセタールなどの成型品で構成されている。また、第一遊星歯車33と第二遊星歯車37とに噛み合う共通歯車仕様でハウジングケースと一体で構成された内歯歯車32も同様に樹脂材料、例えばポリアセタールなどの成型品で構成されている。
上述したように、本実施形態の感光体駆動装置10では、遊星歯車減速装置30を用いているので、従来のように大口径ギアを設けたり、駆動源としてダイレクトドライブモータを設けたりすることなく、感光体ドラム1の回転ムラを抑制することが可能である。
また、従来のように、駆動源としてダイレクトドライブモータを用いることなく、感光体駆動装置10を軽量化できる。さらに、遊星歯車減速装置30に設ける内歯歯車32と、第一遊星歯車33及び第二遊星歯車37と、第一キャリア34及び第一キャリア34と一体で構成された第二太陽歯車36を樹脂で構成している。したがって、これらを金属で構成したものより、感光体駆動装置10を軽量化できる。このように感光体駆動装置10を軽量化できるので、複合機500の省資源化に対応できる。
また、遊星歯車減速装置30は、内歯歯車32と、第一遊星歯車33及び第二遊星歯車37と、第一キャリア34及び第一キャリア34と一体で構成された第二太陽歯車36とが樹脂で、第二キャリア38の材質が金属製のハイブリッド構成である。このため、第二キャリア38に金属製の出力軸40を一体で設けることができる。このように出力軸40及び出力軸40が一体に設けられる第二キャリア38の材質が金属製なので、出力軸40及び第二キャリア38は、遊星歯車変速装置の主な構成部品の全てが樹脂の構成よりも、高い感光体ドラム1の負荷に耐えることができる。したがって、軽量化して省資源化に対応できるとともに、遊星歯車変速装置の主な構成部品の全てが樹脂の構成よりも、高い感光体ドラム1の負荷に耐えられる感光体駆動装置10を提供することができる。
また、本実施形態では、ドラム軸50は後側板62に軸受け51を介してラジアル方向の位置が固定されるとともに回転可能に支持され、遊星歯車減速装置30の内歯歯車32もブラケット22とスタッド64を介して後側板62に固定されている。このため、感光体駆動装置10を装置本体に組み付ける場合に、ドラム軸50と遊星歯車減速装置30の出力軸40とに軸ズレが生じると、この軸ズレに起因して回転ムラが生じてしまうおそれがある。
そこで、本実施形態では、内歯歯車32と、第一遊星歯車33及び第二遊星歯車37と、第一キャリア34と一体で構成された第二太陽歯車36との材質を樹脂とし、それぞれラジアル方向に弾性変形可能に構成している。このように弾性変形可能に構成することで、ドラム軸50と遊星歯車減速装置30の出力軸40とに軸ズレが生じた場合であっても、弾性変形可能に構成した各構成部材の弾性変形により調心することができ、高精度に感光体ドラム1を回転駆動できる。また、弾性変形可能に構成した各構成部材で、調心する際の弾性変形量を分散させることができるので、感光体駆動装置10の耐久性を向上させることもできる。
また、金属製の出力軸40を設けることで、ドラム軸50と出力軸40との連結に、ドラム軸50と出力軸40の中心軸のズレを最小化して、駆動伝達できるジョイント41を用いることができる。ジョイント41を用いて、ドラム軸50と出力軸40とを連結して一体化することで、主な構成部品が全て樹脂の構成のように被駆動体軸と遊星減速機構の出力部とをガタのあるスプライン継ぎ手等の連結構成を用いる必要がない。このため、ガタのある連結構成により生じる回転ムラを排除できる。
加えて、回転速度検知手段である速度検知手段90のエンコーダ用円板を、内歯歯車32、モータ出力軸21、ブラケット22、遊星歯車減速装置30の出力軸40の中心軸の同軸上に設けてモータ20をフィードバック制御している。このようにフィードバック制御することで、様々な要因に起因した出力軸40の回転ムラを低減することができる。
ここで、本実施形態では、速度検知手段90として、エンコーダ用円板91と2つのセンサ92を設け、出力軸40のジョイント41よりも駆動力伝達方向上流側にエンコーダ用円板91を設けている。しかし、本発明はこのような構成に限定されるものではなく、センサ92の数は、必要制御精度に応じて任意にセンサの数を変更してもよい。
以上の構成により、感光体駆動装置10を軽量化する省資源化と、感光体ドラム1の高精度回転を両立できる。
しかし、上記したように第一キャリア34に固定された第一キャリアピン35で第一遊星歯車33を回転自在に支持する場合、モータ20が駆動されて第一遊星歯車33が回転する際に、第一遊星歯車33と第一キャリアピン35との間で摺動摩擦が生じる。すると、第一キャリア34に固定した複数の第一キャリアピン35と、同一の第一キャリアピン35の各第一キャリアピン35に支持された各第一遊星歯車33との摺動摩擦に、各第一遊星歯車33間で差が生じることに起因して出力軸40に回転ムラが生じる。
そして、各第一遊星歯車33と各第一キャリアピン35との間の摺動摩擦に、各第一遊星歯車33間で差が発生する原因としては、以下のことも考えられる。すなわち、内歯歯車32を樹脂製とし、ラジアル方向に弾性変形可能に構成することで、ドラム軸50と遊星歯車減速装置30の出力軸40とに軸ズレが生じた場合であっても、弾性変形可能に構成した各構成部材の弾性変形により調心することができる。その場合、各第一遊星歯車33の公転中心がラジアル方向に変位することになるため、これが上記した摺動摩擦に各第一遊星歯車33間で差が発生する原因になっている可能性がある。
また、上記した出力軸40の回転ムラは、速度検知手段90を用いたモータ20のフィードバック制御により、ある程度は低減できるものの、近年の高画質化の要求を満たすほど低減することは困難である。
このため、可能な限り、各第一キャリアピン35と各第一遊星歯車33との間の摺動摩擦を低減して、各第一キャリアピン35に回転自在に支持された各第一遊星歯車33との摺動摩擦に、各第一遊星歯車33間で差を小さくすることが必要となる。
そこで、本実施形態の感光体駆動装置10では、遊星歯車減速装置30の各第一キャリアピン35と各第一遊星歯車33との間の摺動摩擦を低減するために、各第一遊星歯車33の回転軸の次のような構成を採用することとした。
以下に、本実施形態の感光体駆動装置10で採用した構成を図を用いて説明する。
図5は、本実施形態に係る回転軸70bが一体となった一体型遊星歯車70の説明図である。図6は、図5の一体型遊星歯車70を回転自在に支持するキャリアの一例である一体型キャリア72の説明図、図7は、図5の一体型遊星歯車70を回転自在に支持するキャリア他の例である分離型キャリア74の説明図である。
本実施形態では、図5に示すように一体型遊星歯車70は、その歯形が形成された歯車部70aと、歯車部70aの回転中心線方向の両側に延出するように設けた回転軸である回転軸70bとが一体に成形されている。この一体型遊星歯車70を第一遊星歯車33として使用することで、第一キャリアピン35を省略でき、第一キャリアピン35と第一遊星歯車33(の歯車部)の間の摺動摩擦の発生がなくなるため高精度な回転精度が実現できる。
つまり、第一遊星歯車33と、その回転軸となる第一キャリアピン35を別体に設け、第一キャリアピン35を第一キャリア34に固定する従来の構成と異なり、一体型遊星歯車70の歯車部70aと回転軸70bとの摺動摩擦を無くすことができる。このため、従来の構成の構成と異なり、次のような回転ムラを無くすことができる。
第一キャリア34に固定された第一キャリアピン35と第一遊星歯車33との間の表面粗さや、塗布されたグリス量のバラツキにより、同一の第一キャリア34に回転自在に支持される第一遊星歯車33間で摺動摩擦に差が生じることに起因した、回転ムラである。
よって、遊星歯車減速装置30を備え、回転ムラを低減した高精度な感光体ドラム1の回転駆動が行える感光体駆動装置10を提供できる。
そして、上記した回転軸70bと歯車部70aとが一体となった一体型遊星歯車70と、これを回転自在に支持するキャリアとの結合に関しては、例えば、次のようなキャリアを用いて行うことができる。
1つ目の構成は、図6に示すように、一体型遊星歯車70を、その回転中心線方向に直交する方向からスライドさせるように嵌め込む開口部が設けられ、歯車部70aの回転中心線方向の両側に設けた回転軸70bを支持する一体型キャリア72である。
この一体型キャリア72は、その回転中心線方向に直交する略円板状の、第二太陽歯車36が設けられる側の太陽歯車側板部72aと、駆動源であるモータ20側の駆動源側板部72bとを有した一体に成形された部材である。また、一体型遊星歯車70を嵌め込んで、回転自在に支持するのに支障しない開口部を形成するように、太陽歯車側板部72aと駆動源側板部72bとを接合する接合部72cも有している。
そして、一体型遊星歯車70の回転軸70bをそれぞれ嵌め込んで回転自在に支持する、U字状の太陽歯車側嵌め込み部73aを太陽歯車側板部72aに、U字状の駆動源側嵌め込み部73bを駆動源側板部72bに形成している。
2つ目の構成は、図7に示すように、一体型遊星歯車70を、その回転中心線方向の両側から挟み込むようにして、歯車部70aの回転中心線方向の両側に設けた回転軸70bを支持する分離型キャリア74である。
この分離型キャリア74は、その回転中心線方向に直交する略円板状の、第二太陽歯車36が設けられる側の太陽歯車側板74aと、駆動源であるモータ20側の駆動源側板74bとを有している。また、一体型遊星歯車70を嵌め込んで、回転自在に支持するのに支障しない開口部が確保できるように、駆動源側板74bから太陽歯車側板74a側へ突出する突出部74cが設けられている。
そして、一体型遊星歯車70の回転軸70bをそれぞれ嵌め合わせて回転自在に支持する、太陽歯車側嵌め込み孔75aを太陽歯車側板74aに、駆動源側嵌め込み孔75bを駆動源側板74bに形成している。また、太陽歯車側板74aには、駆動源側板74bに設けた突出部74cの端部の孔にネジ等(不図示)をねじ込んで、太陽歯車側板74aと、駆動源側板74bの突出部74cとを接合するための結合用孔76が形成されている。
一体型キャリア72及び分離型キャリア74のいずれの場合でも、上記した第一キャリアピン35と第一遊星歯車33の歯車部との間の摺動摩擦の発生がなくなるため、高精度な回転精度が実現できる。
但し、一体型キャリア72の太陽歯車側嵌め込み部73a及び駆動源側板部72b、又は分離型キャリア74の太陽歯車側嵌め込み孔75a及び駆動源側嵌め込み孔75bと一体型遊星歯車70の回転軸70bとの接触部分では摺動摩擦が発生する。
この摺動摩擦については、一体型遊星歯車70を設ける構成では、次のようにして低減できる。一体型遊星歯車70の回転軸70bに接触して摺動する一体型キャリア72及び分離型キャリア74の部分の軸方向厚さが短く、目視し易いため、これらの部分の表面粗さや、これらの部分に塗布するグリス量の管理を好適に行うことで低減可能である。
また、上記摺動摩擦を低減するために、一体型遊星歯車70の歯車部70aに一体に設けられた回転軸70bと接触するいずれかのキャリアとの接触部分に玉軸受けを設けることで、摺動摩擦をさらに低減でき、より回転ムラを低減した回転駆動装置を提供できる。つまり、より高精度な回転精度を得ることができる。
また、遊星歯車減速装置30は、複数段の遊星歯車機構を設置可能であるが、第一遊星歯車33と第一キャリアピン35の摺動摩擦は駆動源に近い側が最も大きい。これは駆動源からじょじょに減速される構成であるため、駆動源であるモータ20側が最も回転数が大きいためである。
すなわち、遊星歯車減速装置30のように、駆動源であるモータ20からの回転駆動力を減速して被駆動体軸に伝達する、いわゆる遊星歯車減速機構では、モータ20側から離れた回転駆動力伝達方向下流側の第二キャリア38ほど回転速度が減速される。このため、モータ20に近い回転駆動力伝達方向上流側の第一遊星歯車33ほど、摺動摩擦に起因した回転ムラが大きくなり、この回転ムラが下流側の第二キャリア38や第二遊星歯車37等に伝達される。
そこで、少なくとも駆動源に最も近い第一遊星歯車33を、回転軸70bと歯車部70aとが一体となった一体型遊星歯車70とすることで、より効果的に摺動摩擦を低減し、回転ムラを低減した高精度な回転精度を得ることができる。
すなわち、回転駆動力伝達方向上流側の第一遊星歯車33として機能する一体型遊星歯車70の歯車部70aを、その回転軸70bと一体にすることで、回転ムラを効果的に低減することができる。
また、本実施形態のように、遊星歯車減速装置30の第一遊星歯車33を、上記したような一体型遊星歯車70とし、内歯歯車32の材質を樹脂とし、内歯歯車32の感光体ドラム1側がラジアル方向に弾性変形可能に構成することで、次のような効果を得れる。
内歯歯車32の材質を樹脂とすることで、遊星歯車減速装置30を軽量化して省資源化に貢献できる。
また、内歯歯車32の感光体ドラム1側がラジアル方向に弾性変形可能に構成することで、ドラム軸50と遊星歯車減速装置30の出力軸40に軸ズレが生じた場合であっても、内歯歯車32の弾性変形により調心することができる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
モータ20などの駆動源と、前記駆動源側からの回転駆動力を受けて回転する第一太陽歯車31などの太陽歯車と、内歯歯車32などの内歯歯車と、該内歯歯車内に円周方向で等間隔に配設され、前記太陽歯車と前記内歯歯車とに噛み合う複数の第一遊星歯車33などの遊星歯車と、該複数の遊星歯車を回転自在に支持するとともに、回転自在な第一キャリア34などのキャリアとからなる遊星歯車機構が設けられた遊星歯車減速装置30などの遊星歯車変速装置と、感光体ドラム1などの被駆動体を支持するとともに、前記被駆動体に前記遊星歯車変速装置の出力軸40などの出力軸から出力される回転駆動力を伝達するドラム軸50などの被駆動体軸とを備えた感光体駆動装置10などの回転駆動装置において、前記遊星歯車変速装置は、その回転軸70bなどの回転軸と歯車部70aなどの歯車部とが一体となった一体型遊星歯車70などの遊星歯車を設けていることを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。
第一遊星歯車33などの遊星歯車と、その第一キャリアピン35などの回転軸を別体に設け、遊星歯車の回転軸をキャリアに固定する従来の構成と異なり、遊星歯車の歯車部と回転軸との摺動摩擦を無くすことができる。このため、従来の構成のようにキャリアに固定された回転軸と遊星歯車との間の表面粗さや、塗布されたグリス量のバラツキにより、同一のキャリアに回転自在に支持される遊星歯車間で摺動摩擦に差が生じることに起因した、回転ムラを無くすことができる。
よって、遊星歯車変速装置を備え、回転ムラを低減した高精度な被駆動体の回転駆動が行える回転駆動装置を提供できる。
(態様B)
(態様A)において、遊星歯車減速装置30などの前記遊星歯車変速装置は、内歯歯車32などの前記内歯歯車の材質が樹脂で、前記内歯歯車の感光体ドラム1側などの被駆動体側がラジアル方向に弾性変形可能に構成されていることを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。
内歯歯車の材質を樹脂とすることで、遊星歯車変速機構を軽量化して省資源化に貢献できる。
また、内歯歯車の被駆動体側がラジアル方向に弾性変形可能に構成することで、ドラム軸50などの被駆動体軸と遊星歯車変速装置の出力軸40などの出力軸に軸ズレが生じた場合であっても、内歯歯車の弾性変形により調心することができる。
(態様C)
(態様A)又は(態様B)において、第一キャリア34として機能する一体型キャリア72又は分離型キャリア74などの前記キャリアと、第一遊星歯車33として機能する一体型遊星歯車70などの前記遊星歯車の歯車部70aなどの歯車部に一体に設けられた回転軸70bなどの回転軸との接触部分に玉軸受けを設けることを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態で説明したように、キャリアと、遊星歯車に一体に設けらた回転軸との摺動摩擦を低減でき、より回転ムラを低減した回転駆動装置を提供できる。
(態様D)
(態様A)乃至(態様C)のいずれかにおいて、遊星歯車減速装置30などの前記遊星歯車変速装置は、モータ20などの駆動源からの回転駆動力を減速してドラム軸50などの前記被駆動体軸に伝達し、少なくとも駆動源に最も近い第一遊星歯車33として機能する一体型遊星歯車70などの遊星歯車の歯車部70aなどの歯車部を、その回転軸70bなどの回転軸と一体にすることを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態で説明したように、次のような効果を奏することができる。
駆動源からの回転駆動力を減速して被駆動体軸に伝達する、いわゆる遊星歯車減速機構では、駆動源側から離れた回転駆動力伝達方向下流側の第二キャリア38などのキャリアほど回転速度が減速される。このため、駆動源に近い回転駆動力伝達方向上流側の第一遊星歯車33などの遊星歯車ほど、摺動摩擦に起因した回転ムラが大きくなり、この回転ムラが下流側のキャリアや第二遊星歯車37などの遊星歯車等に伝達される。
したがって、回転駆動力伝達方向上流側の第一遊星歯車33として機能する一体型遊星歯車70などの遊星歯車の歯車部70aなどの歯車部を、その回転軸70bなどの回転軸と一体にすることで、回転ムラを効果的に低減することができる。
(態様E)
複数の被駆動体を備えた画像形成装置において、前記複数の被駆動体の内、いずれか、又は複数の回転駆動に、(態様A)乃至(態様D)のいずれかの回転駆動装置を用いることを特徴とするものである。
これによれば、上記実施形態で説明したように、(態様A)乃至(態様D)のいずれかの回転駆動装置と同様な効果を奏することができる画像形成装置を提供できる。
1 感光体ドラム
2 帯電器
3 除電ランプ
4 クリーニング装置
5 中間転写ベルト
6 一次転写ローラ
7 二次転写ローラ
8 定着ローラ対
9 現像装置
10 感光体駆動装置
11,12,13 架張ローラ
14 テンションローラ
15 転写紙搬送ベルト
16 架張ローラ対(転写紙搬送ベルト)
17 光書込装置
18 定着装置
19 ベルトクリーニング装置
20 モータ
21 モータ出力軸
22 ブラケット
30 遊星歯車減速装置
31 第一太陽歯車
32 内歯歯車
33 第一遊星歯車
34 第一キャリア
35 第一キャリアピン
36 第二太陽歯車
37 第二遊星歯車
38 第二キャリア
39 第二キャリアピン
40 出力軸
41 ジョイント
41a スリット
42 内歯歯車キャップ
43b ネジ
50 ドラム軸
51,56 軸受
52 ドラム
53a,53b ドラムフランジ
55 スプラインジョイント
61 前側板
62 後側板
63 駆動側板
64 スタッド
70 一体型遊星歯車
70a 歯車部
70b 回転軸
72 一体成形キャリア
72a 太陽歯車側板部
72b 駆動源側板部
72c 接合部
73a 太陽歯車側嵌め込み部
73b 駆動源側嵌め込み部
74 分離型キャリア
74a 太陽歯車側板
74b 駆動源側板
74c 突出部
75a 太陽歯車側嵌め込み孔
75b 駆動源側嵌め込み孔
76 結合用孔
90 速度検知手段
91 エンコーダ用円板
92 センサ
100 複合機本体
101 本体給紙路
102 レジストローラ
103 手差し給紙路
104 手差し給紙ローラ
105 手差しトレイ
106 排紙ローラ対
107 排紙トレイ
108 分離ローラ
200 給紙テーブル
201 給紙カセット
202 給紙ローラ
203 分離ローラ
204 給紙路
205 搬送ローラ
300 スキャナ
301 コンタクトガラス
302 第一走行体
303 第二走行体
304 結像レンズ
305 読取センサ
400 原稿自動搬送装置
401 原稿台
500 複合機
特開2008−151868号公報

Claims (5)

  1. 駆動源と、
    前記駆動源側からの回転駆動力を受けて回転する太陽歯車と、内歯歯車と、該内歯歯車内に円周方向で等間隔に配設され、前記太陽歯車と前記内歯歯車とに噛み合う複数の遊星歯車と、該複数の遊星歯車を回転自在に支持するとともに、回転自在なキャリアとからなる遊星歯車機構が設けられた遊星歯車変速装置と、
    被駆動体を支持するとともに、前記被駆動体に前記遊星歯車変速装置の出力軸から出力される回転駆動力を伝達する被駆動体軸とを備えた回転駆動装置において、
    前記遊星歯車変速装置は、その回転軸と歯車部とが一体となった遊星歯車を設けていることを特徴とする回転駆動装置。
  2. 請求項1に記載の回転駆動装置において、
    前記遊星歯車変速装置は、前記内歯歯車の材質が樹脂で、前記内歯歯車の被駆動体側がラジアル方向に弾性変形可能に構成されていることを特徴とする回転駆動装置。
  3. 請求項1又は2に記載の回転駆動装置において、
    前記キャリアと、前記遊星歯車の歯車部に一体に設けられた回転軸との接触部分に玉軸受けを設けることを特徴とする回転駆動装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一に記載の回転駆動装置において、
    前記遊星歯車変速装置は、駆動源からの回転駆動力を減速して前記被駆動体軸に伝達し、
    少なくとも駆動源に最も近い遊星歯車の歯車部を、その回転軸と一体にすることを特徴とする回転駆動装置。
  5. 複数の被駆動体を備えた画像形成装置において、
    前記複数の被駆動体の内、いずれか、又は複数の回転駆動に、請求項1乃至4のいずれか一に記載の回転駆動装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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JP2017044716A (ja) * 2015-08-24 2017-03-02 株式会社リコー 駆動力伝達装置及びこれを備えた画像形成装置
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